JP2006225587A - 反応性難燃剤及びそれを用いた難燃性樹脂加工品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂と、該樹脂に結合可能な反応性難燃剤とを含有する樹脂組成物を成形又は塗膜化した後、加熱又は放射線の照射によって前記樹脂と前記反応性難燃剤とを反応させて得られる。前記反応性難燃剤は、ハイオルソノボラック樹脂から誘導され、末端にアリル基を有する置換基と(A)で表わされる基とを含有する有機リン化合物である。
【選択図】なし
Description
乾燥管付き還流管、滴下ロート、窒素ガス導入管及び機械攪拌装置を備えた500mlの四つ口フラスコに、フェニルリン酸ジクロリド43.28g(205mmol)と、蒸留酢酸エチル200mlを入れて窒素下に置き、0〜5℃にて攪拌しながら、滴下ロートよりジアリルアミン19.89g(205mmol)とトリエチルアミン41.52g(410mmol)の混合液をゆっくり加えた。滴下終了後、常温で3時間、70℃で12時間反応させた。冷却後トリエチルアミン塩酸塩をろ去し、溶液を減圧濃縮して溶媒と過剰のアミンを取り除いた後、減圧蒸留して、144〜146℃/5mmHgの留分を採取し、フェニルリン酸モノ(N,N‐ジアリル)アミドモノクロリド(以下、POPACとする)を47.73g(85%)得た。なお、赤外吸収スペクトル、NMR及びTOF−Massスペクトルの測定により、この化合物がPOPACであることを確認した。
赤外吸収スペクトル(cm-1):ν(C=C)1635、ν(ring)1604,1495、ν(P=O,POC)1280,1195,1040、ν(CN)945
1H−NMRスペクトル(δ、ppm):フェニル-H 7.15(2H),7.35(3H)、‐CH= 5.55(2H)、‐CH2‐ 5.10(4H)、 =CH2 3.50(4H)
TOF−Massスペクトル(M/Z):273(分子量計算値=271.7)
次に、上記と同様の装置を備えた500ml四つ口フラスコに、ジメチルホルムアミド(以下、DMFとする)250mlと、下記式(d)のハイオルソノボラック樹脂41.25g(100mmol)と、水素化ナトリウム9.6g(400mmol)を入れて窒素気流下にかき混ぜ、発生する水素の泡が殆ど見られなくなってから80℃に昇温し、2時間反応させた。その後、0〜5℃に冷却しながら、滴下ロートより、POPAC108.7g(400mmol)と、DMF100mlの混合液をゆっくり加え、同温度で3時間、60℃にて12時間反応させた。約1/3の体積になるまで溶媒を減圧留去し、得られた粘調液体を激しく攪拌している3Lの水中に滴下し、沈殿する淡黄色ワックス状物質を集めた。水洗後、60℃にて減圧加熱乾燥して、目的の化合物を115.3g(収率85.2%)得た。
この化合物の赤外吸収スペクトル、NMR、TOF−Massスペクトルの測定結果は以下の通りであり、下記式(d)のハイオルソノボラック樹脂のOH基の4個全てが下記式(A−1)に示す基に置換された構造、すなわち上記化合物(I−1)の構造であることが確認できた。
1H−NMRスペクトル(δ、ppm):フェニル‐H 6.85〜7.55(34H)、 ‐CH= 5.60(8H)、 アリル‐CH2‐ 5.15(16H)、 フェニル基‐CH2‐フェニル基 3.8付近(6H)、 =CH2 3.50(16H)
TOF−Massスペクトル(M/Z):1355,1356(分子量計算値=1353.41)
合成例1と同様の装置を備えた500mlの四つ口フラスコに、オキシ塩化リン153.32g(1.00mol)と、蒸留クロロホルム200mlを入れて窒素下に置き、0〜5℃にて攪拌しながら、滴下ロートより、クロロホルム100mlに下記式(d)のハイオルソノボラック樹脂10.31g(25mmol)と、トリエチルアミン41.52g(410mmol)を溶解させた混合液をゆっくり加えた。滴下終了後、常温で3時間、70℃で12時間反応させた。冷却後トリエチルアミン塩酸塩をろ去し、溶液を減圧留去して溶媒と過剰のアミンを取り除いた後、テトラヒドロフラン(以下、THFとする)200mlを加えて溶液とし、先ほどの反応装置に戻した。
次に、滴下ロートよりカリウムα-ナフトキシド18.31g(100mmol)のTHF溶液200mlをゆっくり加え、常温で3時間、沸点還流下で6時間反応させた。常温に戻した後、滴下ロートよりアリルアミン11.41g(200mmol)とトリエチルアミン20.25g(200mmol)との混合液をゆっくり加え、常温で3時間、沸点還流下で12時間反応させた。減圧濃縮して容積を1/3程度とした後、得られた粘調液体を激しく攪拌している3Lの水中に滴下し、沈殿する淡黄色ワックス状物質を集めた。水洗後、60℃にて減圧加熱乾燥して、目的の化合物を31.1g(収率89.2%)得た。
この化合物の赤外吸収スペクトル、NMR、TOF−Massスペクトルの測定結果は以下の通りであり、下記式(d)のハイオルソノボラック樹脂のOH基の4個全てが下式(A−2)に示す基に置換された構造、すなわち上記化合物(I−2)の構造であることが確認できた。
1H−NMRスペクトル(δ、ppm):アリール‐H 6.85〜7.55(42H)、 ‐CH= 5.60(4H)、 アリル‐CH2‐ 5.15(8H)、 フェニル基‐CH2‐フェニル基 3.8付近(6H)、>NH 3.65(4H), =CH2 3.50(8H)
TOF−Massスペクトル(M/Z): 1397,1398(分子量計算値=1395.38)
合成例1と同様の装置を備えた1000mlの四つ口フラスコに、オキシ塩化リン76.67g(0.50mol)と、THF200mlを入れて窒素下に置き、0〜5℃にて攪拌しながら、滴下ロートより塩化アリルマグネシウムの1.0mol/l濃度のTHF溶液500mlをゆっくり加え、常温で3時間、60℃にて10時間反応させた。その後常温以下で溶媒を減圧留去し、生じる塩化マグネシウムの沈殿をろ去、減圧濃縮して全量を300mlとし、先ほどの反応装置に戻した。
次に、クロロホルム200mlに下記式(f)のハイオルソノボラック樹脂21.10g(10mmol)と、トリエチルアミン40.51g(400mmol)を溶解させた混合液をゆっくり加え、室温で3時間、60℃で12時間反応させた。冷却後、沈殿をろ去し、溶液を減圧乾固して過剰の試薬と溶媒を除去した。残渣の全量を400mlのクロロホルムに溶解して先ほどと同様の反応装置に戻し、クロロホルム200mlにベンジルアミン53.57g(500mmol)とトリエチルアミン50.64g(500mmol)とを溶解させた混合液を滴下ロートよりゆっくり加え、室温で3時間、60℃で12時間反応させた。過剰の試薬と溶媒を減圧留去して得たワックス状物質を3Lの水に分散してかき混ぜ、沈殿する淡黄色固体をろ集、水洗、乾燥して目的の化合物を55.7g(収率93.2%)得た。
この化合物の赤外吸収スペクトル、NMR、TOF−Massスペクトルの測定結果は以下の通りであり、下記式(f)のハイオルソノボラック樹脂のOH基の20個全てが下式(A−3)に示す基に置換された構造、すなわち上記の化合物(I−3)の構造であることが確認できた。
1H−NMRスペクトル(δ、ppm):アリール‐H 6.85〜7.55(162H)、 ‐CH= 5.60(20H)、 アリル‐CH2‐ 5.15(40H)、 ベンジル‐CH2 4.3(40H)、 フェニル基‐CH2‐フェニル基 3.8付近(38H)、 >NH 3.65(20H)、 =CH2 3.50(40H)
TOF−Massスペクトル(M/Z):5977,5978,5979(分子量計算値=5974.19)
赤外吸収スペクトル(cm-1):ν(C=C)1635、ν(ring)1604,1495、ν(P=O,POC)1280、ν(CN)945
1H−NMRスペクトル(δ、ppm):フェニル‐H 6.85(2H),7.10(3H)、 ‐CH= 5.45(2H)、 ‐CH2‐ 4.95(4H)、 =CH2 3.35(4H)
TOF−Massスペクトル(M/Z):257(分子量計算値=255.7)
次に、上記と同様の装置を備えた500ml四つ口フラスコに、DMF250ml、下記式(e)のハイオルソノボラック樹脂62.47g(100mmol)、水素化ナトリウム9.4g(400mmol)を入れて窒素下に置き、かき混ぜ、発生する水素の泡が殆ど見られなくなってから80℃に昇温して2時間反応させた。その後、0〜5℃に冷却しながら、滴下ロートより、PPAC102.3g(400mmol)とDMF100mlの混合液をゆっくり加え、同温度で3時間、60℃にて12時間反応させた。約1/3の体積になるまで溶媒を減圧留去し、得られた粘調液体を激しく攪拌している3Lの水中に滴下し、沈殿する淡黄色ワックス状物質を集めた。水洗後、60℃にて減圧加熱乾燥して、目的の化合物(化合物(I−6a)、(I−6b)、(I−6c)、(I−6d)、(I−6e)、(I−6f)、(I−6g)、(I−6h)、及び(I−6i)の混合物)を142.2g(収率94.7%)得た。
この化合物の赤外吸収スペクトル、NMR、TOF−Massスペクトルの測定結果は以下の通りであり、下記式(e)のハイオルソノボラック樹脂のOH基6個のうち、4個が下式(A−4)に示す基に置換された構造、すなわち、上記の化合物化合物(I−6a)、(I−6b)、(I−6c)、(I−6d)、(I−6e)、(I−6f)、(I−6g)、(I−6h)、及び(I−6i)の構造であることが確認できた。
1H−NMRスペクトル(δ、ppm):フェニル‐H 6.85〜7.55(40H)、 ‐CH= 5.60(8H)、 アリル‐CH2‐ 5.15(16H)、 フェニル基‐CH2‐フェニル基 3.8付近(10H)、 =CH2 3.50(16H)、−OH 9.3(2H)
TOF−Massスペクトル(M/Z):1503,1504(分子量計算値=1501.6)
熱可塑性樹脂として6/66ナイロンコポリマー(宇部興産社製:2123B)を50.3質量部、強化繊維としてシランカップリング剤で表面処理した繊維長約3mmのガラス繊維(旭ファイバーグラス社製:03.JAFT2Ak25)を30質量部、着色剤としてカーボンブラックを0.5質量部、酸化防止剤(チバガイギー社製:イルガノックス1010)を0.2質量部、無機充填剤として粒径2μmのタルク(日本タルク社製)を5質量部及びナノ粒径のクレー(日商岩井ベントナイト(株)社製:ナノマー1.30T)を4質量部、難燃剤として上記式(I‐1)の反応性難燃剤を10質量部配合し、サイドフロー型2軸押出機(日本製鋼社製)で280℃で混練して樹脂ペレットを得て105℃、4時間乾燥した後、上記ペレットを射出成形機(FUNUC社製:α50C)を用いて樹脂温度280℃、金型温度80℃の条件で成形した。
その後、上記成形品に、コバルト60を線源としたγ線を25kGy照射して実施例1の樹脂加工品を得た。
熱可塑性樹脂として66ナイロン(宇部興産社製:2020B)を53.3質量部、強化繊維としてシランカップリング剤で表面処理した繊維長約3mmのガラス繊維(旭ファイバーグラス社製:03.JAFT2Ak25)を25質量部、難燃剤として上記式(I‐4)の反応性難燃剤を12質量部用いた以外は、実施例1と同様の混合組成・成形加工条件で実施例2の樹脂加工品を得た。
熱可塑性樹脂として66ナイロン(宇部興産社製:2020B)を46.3質量部、無機充填剤として粒径2μmのタルク(日本タルク社製)を10質量部及びナノ粒径のクレー(日商岩井ベントナイト(株)社製:ナノマー1.30T)を4質量部、着色剤としてカーボンブラック0.5質量部、難燃剤として上記式(I‐1)の反応性難燃剤を6質量部及び上記式(I‐3)の反応性難燃剤を8質量部、酸化防止剤(チバガイギー社製:イルガノックス1010)0.2質量部を加えて混合した。
280℃に設定したサイドフロー型2軸押出し機を用いて上記の混合物を溶融し、更に、強化繊維としてシランカップリング剤で表面処理した繊維長約3mmのガラス繊維(旭ファイバーグラス社製:03.JAFT2Ak25)25質量部を、押出し混練を用いてサイドから溶融した上記の混合物に混ぜ込み樹脂ペレットを得た後、該樹脂ペレットを105℃で4時間乾燥させたのち、射出成形機(FUNUC社製:α50C)を用いて樹脂温度280℃、金型温度80℃、射出圧力78.4MPa、射出速度120mm/s、冷却時間15秒の一般的な条件で、電気・電子部品並びに自動車用の成形品を成形した。
その後、上記成形品に、コバルト60を線源としたγ線を25kGy照射して実施例3の樹脂加工品を得た。
熱可塑性樹脂として66ナイロン(宇部興産社製:2020B)44.3質量部、難燃剤として上記式(I‐5)の反応性難燃剤を11質量部及び有機リン系の添加型難燃剤(三光株社製:BCA)を5質量部用いた以外は実施例3と同様の混合組成・成形加工条件で、実施例4の樹脂加工品を得た。
熱可塑性樹脂として66ナイロン(宇部興産社製:2020B)51.2質量部、強化繊維としてシランカップリング剤で表面処理した繊維長約3mmのガラス繊維(旭ファイバーグラス社製:03.JAFT2Ak25)を20質量部、着色剤としてカーボンブラック0.5質量部、酸化防止剤(チバガイギー社製:イルガノックス1010)0.3質量部、無機充填剤として粒径2μmのタルク(日本タルク社製)5質量部及びナノ粒径のクレー(日商岩井ベントナイト(株)社製:ナノマー1.30T)4質量部、難燃剤として上記式(I‐6a)の反応性難燃剤を10質量部、多官能環状化合物(日本化成社製:TAIC)を2質量部及び有機リン系の添加型難燃剤(クライアント社製:EXOLIT OP 1230)を7質量部用いた以外は実施例3と同様の成形加工条件で、実施例5の樹脂加工品を得た。
熱可塑性樹脂としてポリブチレンテレフタレート樹脂(東レ株式会社製:トレコン1401X06)を53.3質量部、難燃剤として上記式(I‐1)の反応性難燃剤を10質量部、有機リン系の添加型難燃剤(三光化学社製:BCA)を5質量部、多官能環状化合物(東亜合成社製:M‐315)を2質量部、無機充填剤として粒径2μmのタルク(日本タルク社製)5質量部及びナノ粒径のクレー(日商岩井ベントナイト(株)社製:ナノマー1.30T)4質量部、着色剤としてカーボンブラック0.5質量部、酸化防止剤(チバガイギー社製:イルガノックス1010)0.2質量部を加えて混合した。
245℃に設定したサイドフロー型2軸押出し機を用いて上記の混合物を溶融し、更に、強化繊維としてシランカップリング剤で表面処理した繊維長約3mmのガラス繊維(旭ファイバーグラス社製:03.JAFT2Ak25)20質量部を、押出し混練を用いてサイドから溶融した上記の混合物に混ぜ込み樹脂ペレットを得た後、該樹脂ペレットを130℃で3時間乾燥させたのち、射出成形機(FUNUC社製:α50C)を用いて樹脂温度250℃、金型温度80℃、射出圧力78.4MPa、射出速度120mm/s、冷却時間15秒の一般的な条件で、電気・電子部品並びに自動車用の成形品を成形した。
その後、上記成形品に、住友重機社製の加速器を用い、加速電圧4.8MeVで、照射線量40kGyの電子線を照射して実施例6の樹脂加工品を得た。
実施例3の系に熱触媒(日本油脂社製:ノフマーBC)3質量部を更に添加した以外は実施例3と同様の条件で成形品を成形した。
その後、上記成形品を、245℃、8時間加熱によって反応して実施例7の樹脂加工品を得た。
実施例5の系に、紫外線開始剤(チバガイギー社製イルガノックス651とイルガノックス369とを2:1で併用)7質量部を更に添加した以外は実施例5と同様の条件で薄肉(t:0.6mm厚)成形品を成形した。
その後、上記成形品を、超高圧水銀灯で365nmの波長で150mW/cm2の照度で2分間照射して実施例8の樹脂加工品を得た。
主剤(長瀬ケミカル社製:XNR4012)100質量部に、硬化剤(長瀬ケミカル社製:XNH4012)50質量部及び硬化促進剤(長瀬ケミカル社製:FD400)1質量部を混合して得られた熱硬化性エポキシ系モールド樹脂の45質量部に、シリカ(富士シリシア社製 サイリア530)45質量部を分散させ、難燃剤として上記式(I‐3)の反応性難燃剤を10質量部添加してモールド成形品を得た。
その後、上記成形品を、100℃、1時間反応させて実施例9の樹脂加工品(封止剤)を得た。
半導体封止用エポキシ樹脂(信越化学社製:セミコート115)92質量部に、難燃剤として上記式(I‐3)の反応性難燃剤を8質量部添加してモールド成形品を得た。
その後、上記成形品を150℃、4時間反応させて実施例10の樹脂加工品(封止剤)を得た。
実施例1〜10において、本発明の反応性難燃剤を配合しなかった以外は、実施例1〜10と同様の混合・加工成形条件で、それぞれ比較例1〜10の樹脂加工品を得た。
実施例5に対して、難燃剤として、有機リン系の添加型難燃剤(三光化学社製:BCA)20質量部のみを添加した以外は、実施例5と同様の混合・成形加工条件で比較例11の樹脂加工品を得た。
実施例1〜10、比較例1〜11の樹脂加工品について、難燃性試験であるUL−94に準拠した試験片(長さ5インチ、幅1/2インチ、厚さ3.2mm)と、IEC60695−2法(GWFI)に準拠したグローワイヤ試験片(60mm角、厚さ1.6mm)を作製し、UL94試験、グローワイヤ試験(IEC準拠)、はんだ耐熱試験を行った。また、すべての樹脂加工品について300℃×3時間のブリードアウト試験を行った。その結果をまとめて表1に示す。
Claims (13)
- 下記の一般式(I)で示される、ハイオルソノボラック樹脂から誘導された末端に不飽和基を有する有機リン化合物を含有することを特徴とする反応性難燃剤。
(式(I)中、X1〜X3はそれぞれ独立に‐OH、又は下記式(A)で表される基であって、nは1〜18の整数である。nが2以上の時は、X2同士はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。X1〜X3の1つ以上は末端にアリル基を含む基であり、かつ、X1〜X3の30%以上は下記式(A)で表される基である。)
(式(A)中、R1は、アリル基、炭素数12以下のアリール基、又は炭素数12以下のアラルキル基を表し、R2、R3はそれぞれ独立に、水素原子、アリル基、炭素数12以下のアリール基、又は炭素数12以下のアラルキル基を表し、Yは単結合、−NH−、又は−O−を表す。) - 請求項1記載の反応性難燃剤と、樹脂とを含有する樹脂組成物を成形又は塗膜化した後、加熱又は放射線の照射によって前記樹脂と前記反応性難燃剤とを反応させて得られる難燃性樹脂加工品であって、前記難燃性樹脂加工品全体に対して、前記反応性難燃剤を1〜20質量%含有することを特徴とする難燃性樹脂加工品。
- 前記樹脂組成物が、前記反応性難燃剤を2種類以上含有し、少なくとも1種類が多官能性の前記反応性難燃剤である請求項2に記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記樹脂組成物が、前記反応性難燃剤以外の末端に少なくとも1つの不飽和基を有する環状の含窒素化合物である難燃剤を更に含有する請求項2又は3に記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記樹脂組成物が、反応性を有しない添加型の難燃剤を更に含有する請求項2〜4のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記樹脂組成物が、主骨格の末端に不飽和基を有する多官能性のモノマー又はオリゴマーである架橋剤を更に含有する請求項2〜5のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記難燃性樹脂加工品全体に対して1〜45質量%の無機充填剤を含有する請求項2〜6のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記無機充填剤としてシリケート層が積層してなる層状のクレーを含有し、前記層状のクレーを前記難燃性樹脂加工品全体に対して1〜10質量%含有する請求項7に記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記難燃性樹脂加工品全体に対して5〜50質量%の強化繊維を含有する請求項2〜8のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記樹脂と前記反応性難燃剤とを、線量10kGy以上の電子線又はγ線の照射によって反応させて得られる請求項2〜9のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記樹脂と前記反応性難燃剤とを、前記樹脂組成物を成形する温度より5℃以上高い温度で反応させて得られる請求項2〜9のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記難燃性樹脂加工品が、成形品、塗膜、封止剤より選択される1つである請求項2〜11のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
- 前記難燃性樹脂加工品が、電気部品又は電子部品として用いられるものである請求項2〜12のいずれか1つに記載の難燃性樹脂加工品。
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