JP2006225533A - 樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 長期の耐熱性及び外観が良好なガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂成形品を得ること。
【解決手段】 ポリプロピレン40〜90重量%、ガラス繊維10〜60重量%からなる組成物100重量部に対し、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー0.01〜20重量部を含有する樹脂組成物。極性官能基が、α−β不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物または金属イオン架橋体のいずれかである樹脂組成物。上記樹脂組成物を用いて得られる成形品。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリプロピレン40〜90重量%、ガラス繊維10〜60重量%からなる組成物100重量部に対し、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー0.01〜20重量部を含有する樹脂組成物。極性官能基が、α−β不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物または金属イオン架橋体のいずれかである樹脂組成物。上記樹脂組成物を用いて得られる成形品。
【選択図】 なし
Description
本発明は、樹脂組成物及びこれを用いて得られる成形品に関する。更に詳しくは耐熱性に優れたポリプロピレン樹脂成形品に関する。
ポリプロピレン樹脂中にガラス繊維を含有させて、成形品の剛性や耐熱性を向上させることは過去に広く行われている。しかしながらポリプロピレンとガラス繊維は本質的に濡れ性や接着性が悪く、単純に混合しただけでは剛性、耐衝撃性、耐熱性、耐熱老化性の向上は望めない。
これを解決するため、ガラス繊維の集束剤に酸変性樹脂やシロキサン化合物を含有させたり、ガラス繊維を混合する際に用いられるポリプロピレンの一部ないしは全部をα−β不飽和カルボン酸やその誘導体、例えばマレイン酸やアクリル酸ないしはそのエステル等でグラフト化させたり等、親水性のガラス繊維と疎水性のポリプロピレンとの濡れ性を向上させ、上記特性を向上させる所作は広く知られたところである。
例えば特許文献1及び2には、ガラス繊維の集束剤として酸変性ポリプロピレンを使用する記載がある。また特許文献3には、ガラス繊維表面にシランカップリング剤をコーティングして疎水性のポリプロピレンとの濡れ性を向上させる技術が開示されている。
一方、ポリプロピレンに親水性官能基、例えばα−β不飽和カルボン酸であるマレイン酸をグラフト重合によりポリプロピレン骨格に導入し、ガラス繊維との濡れ性を向上させる技術も開示されている(特許文献4、5)。
また、当然ながら上記2つの所作を複合し使用することはガラス繊維とポリプロピレンとの濡れ性をより良好にするために効果的であることは言うまでもなく、実際には上記2所作の複合によりガラス繊維含有樹脂組成物や成形品を得られている。
しかしながら、長期の成形品の耐熱性、例えば150℃程度の高温雰囲気中に数十日間曝露後の剛性、耐衝撃性、耐熱性、耐熱老化性等の機械物性を完全に防止することには限界があった。
本発明は、ガラス繊維を含有したポリプロピレン樹脂成形品において、高温長期曝露後でも機械物性等が低下しない樹脂組成物及び成形品の提供を目的とする。
発明者らは、ポリプロピレンとガラス繊維の濡れ性、接着性向上のため、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基を有するポリマーを樹脂組成中に含有させることにより、高温環境下に長期間放置されても機械物性が良好な、安定した成形品が得られることを見出した。
一般に用いられている、グラフト重合により得られた酸変性ポリプロピレン(例えば特許文献4、5参照)は、高温での酸素雰囲気中においてポリプロピレン中の主鎖切断が起こりグラフト化された酸変性官能基部分がポリプロピレン骨格から離脱しやすくなる。これよりポリプロピレンとガラス繊維との接着性の低下が生じ、ガラス繊維の成形品表面への浮き出しが生じている。
また、樹脂組成物中にポリプロピレンの主鎖切断を促進する金属種、例えば顔料として用いられるコバルトブルーや銅フタロシアニン、一部のカーボンブラック等はその遊離金属イオンにより高温下でのポリプロピレンの主鎖切断、しいては酸変性官能基部分の離脱を促進する触媒として機能する。従って成形品におけるガラス繊維の浮き出しを更に促進すると共に、成形品の耐熱老化性を著しく悪化させる。
本発明で用いられる、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマーは、高温酸素雰囲気下における熱劣化の際にポリプロピレン骨格のポリマ−とは異なり主鎖切断より架橋反応が優先される。よって、ガラス繊維との接着性向上に有効な極性官能基部分が離脱することがないため、高温雰囲気においてもガラス繊維とポリプロピレンとの長期間にわたる安定した接着性を維持することが可能である。
すなわち、本発明の第1の発明は、ポリプロピレン40〜90重量%、ガラス繊維10〜60重量%からなる組成物100重量部に対し、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー0.01〜20重量部を含有する樹脂組成物である。
第2の発明は、カルボニル基を含む極性官能基がα−β不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物または金属イオン架橋体のいずれかである第1の発明に記載の樹脂組成物である。
第3の発明は、カルボニル基を含む極性官能基がメタクリル酸、アクリル酸エチル、無水マレイン酸またはアクリル酸カルシウム架橋体のいずれかである第2の発明に記載の樹脂組成物である。
第4の発明は、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマーが、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体またはエチレン・アクリル酸カルシウム架橋体(カルシウムアイオノマーワックス)のいずれかである第1〜第3の発明いずれかに記載の樹脂組成物である。
第5の発明は、第1〜第4の発明いずれかに記載の樹脂組成物を用いて得られる成形品である。
本発明の樹脂組成物は、ポリプロピレン40〜90重量%、ガラス繊維10〜60重量%からなる組成物100重量部に対し、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー0.01〜20重量部を含有するので、ポリプロピレンとガラス繊維との濡れ性、接着性が向上する。
本発明の樹脂組成物におけるカルボニル基を含む極性官能基が、α−β不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物または金属イオン架橋体のいずれかなので、ポリプロピレンとガラス繊維との濡れ性、接着性が更に向上する。
また、カルボニル基を含む極性官能基がメタクリル酸、アクリル酸エチル、無水マレイン酸またはアクリル酸カルシウム架橋体のいずれかなので、ポリプロピレンとガラス繊維との濡れ性、接着性が更に向上する。
本発明の樹脂組成物における、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマーが、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体またはエチレン・アクリル酸カルシウム架橋体(カルシウムアイオノマーワックス)のいずれかなので、ポリプロピレンとガラス繊維との濡れ性、接着性が更に向上する。
本発明の成形品は上記樹脂組成物を用いて得られるので、剛性、耐衝撃性等の機械物性に優れ、外観良好な成形品が得られる。更にこの成形品は、高温度下に長期間保持してもポリプロピレンとガラス繊維との濡れ性、接着性が安定しているので成形品表面にガラス繊維の浮き出しがなく耐熱性、耐熱老化性にも優れる。
<ポリプロピレン>
本発明で用いられるポリプロピレンは、プロピレンモノマーを適当な触媒を用い重合させて得られる公知の樹脂である。また、重合に際し、エチレンとのブロック共重合やランダム共重合、エチレンプロピレンゴムをブレンドして融点や透明性、耐衝撃性を改良してもよい。
本発明で用いられるポリプロピレンは、プロピレンモノマーを適当な触媒を用い重合させて得られる公知の樹脂である。また、重合に際し、エチレンとのブロック共重合やランダム共重合、エチレンプロピレンゴムをブレンドして融点や透明性、耐衝撃性を改良してもよい。
<ガラス繊維>
本発明で用いられるガラス繊維は特に限定なく用いられる。繊維直径1〜20μm程度のガラス繊維を集束剤で直径1〜3mm程度のストランド状にし、長さ3〜15mmほどに切断したチョップドストランドが好ましく用いられる。集束剤成分には、酸変性ポリプロピレン、ウレタン、シロキサン化合物等、ポリプロピレンとの濡れ性を改善するために必要な物質を含有することができる。
本発明で用いられるガラス繊維は特に限定なく用いられる。繊維直径1〜20μm程度のガラス繊維を集束剤で直径1〜3mm程度のストランド状にし、長さ3〜15mmほどに切断したチョップドストランドが好ましく用いられる。集束剤成分には、酸変性ポリプロピレン、ウレタン、シロキサン化合物等、ポリプロピレンとの濡れ性を改善するために必要な物質を含有することができる。
<ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー>
ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー(以下、単に「ポリマー」という)におけるカルボニル基を含む極性官能基とは、α−β不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物またはカルボニル基が金属架橋されている金属イオン架橋体(アイオノマー)等が好ましい。これらは1種、または2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー(以下、単に「ポリマー」という)におけるカルボニル基を含む極性官能基とは、α−β不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物またはカルボニル基が金属架橋されている金属イオン架橋体(アイオノマー)等が好ましい。これらは1種、または2種以上組み合わせて用いることができる。
具体例としてマレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物またはカルシウム、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム等の金属イオン架橋体等が挙げられる。
特にメタクリル酸、アクリル酸エチル、無水マレイン酸、アクリル酸カルシウム架橋体が好ましい。
これらのカルボニル基を含む極性官能基を、ポリエチレン骨格にグラフト重合してポリマーが得られる。これらポリマーは、樹脂またはワックス状物質のいずれであっても構わない。
特にメタクリル酸、アクリル酸エチル、無水マレイン酸、アクリル酸カルシウム架橋体が好ましい。
これらのカルボニル基を含む極性官能基を、ポリエチレン骨格にグラフト重合してポリマーが得られる。これらポリマーは、樹脂またはワックス状物質のいずれであっても構わない。
具体例として、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体、エチレン・アクリル酸カルシウム架橋体(カルシウムアイオノマーワックス)等が挙げられる。特にアイオノマーワックスは低添加量で効果が発現できるので好ましい。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、上記のポリプロピレン40〜90重量%、ガラス繊維10〜60重量%を含有する組成物100重量部に、ポリマー0.01〜20重量部を含有させて得られる。
本発明の樹脂組成物は、上記のポリプロピレン40〜90重量%、ガラス繊維10〜60重量%を含有する組成物100重量部に、ポリマー0.01〜20重量部を含有させて得られる。
添加量が0.01重量部未満ではガラス繊維とポリプロピレンとの接着作用が不充分であり、高温且つ長時間でのガラス繊維浮き出し防止効果が不足する。また、添加量が20重量部を越えると、ポリプロピレンとガラス繊維を含有する組成物が本来有する剛性や加熱変形温度を低下させる。
好ましいポリマー添加量は、所望の要求特性やポリマーの酸変性度により異なるが、組成物100重量部に、ポリマー0.01〜10重量部が好ましい。
ポリマーがエチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体の場合は0.05〜5重量部、エチレン・アクリル酸カルシウム架橋体(カルシウムアイオノマーワックス)の場合は0.01〜1重量部の添加量が特に好ましい。
ポリマーがエチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体の場合は0.05〜5重量部、エチレン・アクリル酸カルシウム架橋体(カルシウムアイオノマーワックス)の場合は0.01〜1重量部の添加量が特に好ましい。
本発明の樹脂組成物は、成形品と同じ組成のコンパウンドでも良いし、比較的濃度が高く、成形品製造の際に希釈用樹脂と配合されるマスターバッチでも良い。
本発明における希釈用樹脂はポリプロピレンである。本発明の樹脂組成物において用いられるポリプロピレンと同じ樹脂でも良く、異なっていても相溶性があれば用いることが出来る。
本発明における希釈用樹脂はポリプロピレンである。本発明の樹脂組成物において用いられるポリプロピレンと同じ樹脂でも良く、異なっていても相溶性があれば用いることが出来る。
<成形品>
本発明の成形品は、上記樹脂組成物がコンパウンドの場合はそのままの組成で、マスターバッチの場合は希釈用樹脂を配合し、射出成形や押出成形等により成形して得られる。成形品の形状は特に限定しない。
成形品におけるポリマーの配合量は、0.025重量%以上が好ましい。
本発明の成形品は、上記樹脂組成物がコンパウンドの場合はそのままの組成で、マスターバッチの場合は希釈用樹脂を配合し、射出成形や押出成形等により成形して得られる。成形品の形状は特に限定しない。
成形品におけるポリマーの配合量は、0.025重量%以上が好ましい。
<その他の成分>
本発明における組成物や樹脂組成物および成形品には、必要に応じて通常の熱可塑性樹脂や成形品に用いられる添加剤を用いることができる。
顔料としてはチタンホワイト、チタンイエロー、ジスアゾイエロー、イソインドリノンイエロー、ポリアゾイエロー、ポリアゾレッド、キナクリドンレッド、DPPレッド、ペリレンレッド、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、弁柄、群青、ジオキサジンバイオレット、カーボンブラック、鉄黒等が挙げられる。これらは1種、または2種以上で用いられる。
本発明における組成物や樹脂組成物および成形品には、必要に応じて通常の熱可塑性樹脂や成形品に用いられる添加剤を用いることができる。
顔料としてはチタンホワイト、チタンイエロー、ジスアゾイエロー、イソインドリノンイエロー、ポリアゾイエロー、ポリアゾレッド、キナクリドンレッド、DPPレッド、ペリレンレッド、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、弁柄、群青、ジオキサジンバイオレット、カーボンブラック、鉄黒等が挙げられる。これらは1種、または2種以上で用いられる。
酸化防止剤としては、樹脂加工時の熱劣化防止のために用いられるフェノール系、リン系、硫黄系、ラクトン系等の酸化防止剤を1種、または2種以上で用いられる。
紫外線吸収剤、光安定剤としてはベンゾフェノン、ヒンダートアミン、ベンゾトリアゾール、ニッケルクエンチャー、シアノアクリレート系化合物等が用いられる。
帯電防止剤としてはカチオン系、アニオン系、ノニオン系があるが、一般的には耐熱性の良いノニオン系の帯電防止剤が好んで使用される。また、近年開発されたポリマー型の永久帯電防止剤を用いることも可能である。
また、これらの成分とポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマーは高濃度に含有させることも可能であり、いわゆるマスターバッチとしてポリプロピレンとガラス繊維の複合体への添加も有効である。
紫外線吸収剤、光安定剤としてはベンゾフェノン、ヒンダートアミン、ベンゾトリアゾール、ニッケルクエンチャー、シアノアクリレート系化合物等が用いられる。
帯電防止剤としてはカチオン系、アニオン系、ノニオン系があるが、一般的には耐熱性の良いノニオン系の帯電防止剤が好んで使用される。また、近年開発されたポリマー型の永久帯電防止剤を用いることも可能である。
また、これらの成分とポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマーは高濃度に含有させることも可能であり、いわゆるマスターバッチとしてポリプロピレンとガラス繊維の複合体への添加も有効である。
実施例、比較例により、本発明を詳細に説明する。%は重量%、部は重量部を示す。用いた材料については表1に記載した。
[実施例1]
ポリプロピレン69.9%と、チョップドストランド30%と、カーボンブラック0.1%とから成る組成物100部に対し、エチレン・メタクリル酸共重合体を1部添加し、タンブラーで3分間混合後、シリンダ温度200℃、L/D=32のベント口付きの2軸押出機にて溶融混練した。
2軸押出機の出口に直径3mmの穴のあいたダイを装填し、ストランド状の混練物を押し出し、ロータリーカッターで長さ3mmのペレットに造粒し樹脂組成物を得た。
ポリプロピレン69.9%と、チョップドストランド30%と、カーボンブラック0.1%とから成る組成物100部に対し、エチレン・メタクリル酸共重合体を1部添加し、タンブラーで3分間混合後、シリンダ温度200℃、L/D=32のベント口付きの2軸押出機にて溶融混練した。
2軸押出機の出口に直径3mmの穴のあいたダイを装填し、ストランド状の混練物を押し出し、ロータリーカッターで長さ3mmのペレットに造粒し樹脂組成物を得た。
樹脂組成物を、型締圧50tの射出成形機にてシリンダ温度200℃、金型温度30℃の平板金型(平板寸法10cm×5cm)の射出成形をし、厚さ2mmの平板成形品を得た。成形品表面におけるガラス繊維の浮き出しがなく表面外観、機械物性ともに良好であった。
<耐熱評価試験>
成形品を150℃のギアオーブン中に30日静置して取出し、成形品表面におけるガラス繊維の浮き出しを確認した。繊維の浮き出しがなく表面外観良好だった。
成形品を150℃のギアオーブン中に30日静置して取出し、成形品表面におけるガラス繊維の浮き出しを確認した。繊維の浮き出しがなく表面外観良好だった。
[実施例2]
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体1部をエチレン・アクリル酸エチル共重合体5部に変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体1部をエチレン・アクリル酸エチル共重合体5部に変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
[実施例3]
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体1部を、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体0.5部に変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体1部を、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体0.5部に変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
[実施例4]
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体1部を、エチレン・アクリル酸カルシウム架橋体0.2部に変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体1部を、エチレン・アクリル酸カルシウム架橋体0.2部に変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
[比較例1]
ポリプロピレン69.9%、チョップドストランド30%、カーボンブラック0.1%の組成物にエチレン・メタクリル酸共重合体を添加しない他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
ポリプロピレン69.9%、チョップドストランド30%、カーボンブラック0.1%の組成物にエチレン・メタクリル酸共重合体を添加しない他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
[比較例2]
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体を、無水マレイン酸変性ポリプロピレンに変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
実施例1におけるエチレン・メタクリル酸共重合体を、無水マレイン酸変性ポリプロピレンに変更した他は実施例1と同様の所作をおこなった。成形直後の成形品は、表面外観、機械物性ともに良好であった。
[表の説明]
実施例においては、150℃のギアオーブン中に30日間静置しても、成形品表面にガラス繊維の浮き出しは見られず外観良好であった。成形品表面におけるガラス繊維の浮き出しは剛性、耐衝撃性等の機械物性の低下と相関関係を有するため、簡便試験法として用いられている。これより実施例の成形品は、高熱に長期間暴露しても機械物性の低下が抑制されると考えられる。
これに対し比較例では成形品表面にガラス繊維の浮き出しが確認され成形品の外観不良を生じ、機械物性の低下が推測できる。
実施例においては、150℃のギアオーブン中に30日間静置しても、成形品表面にガラス繊維の浮き出しは見られず外観良好であった。成形品表面におけるガラス繊維の浮き出しは剛性、耐衝撃性等の機械物性の低下と相関関係を有するため、簡便試験法として用いられている。これより実施例の成形品は、高熱に長期間暴露しても機械物性の低下が抑制されると考えられる。
これに対し比較例では成形品表面にガラス繊維の浮き出しが確認され成形品の外観不良を生じ、機械物性の低下が推測できる。
本発明の樹脂組成物および成形品は、剛性等の機械物性と共に長期間の耐熱性が要求される用途に幅広く利用できる。
Claims (5)
- ポリプロピレン40〜90重量%、ガラス繊維10〜60重量%からなる組成物100重量部に対し、ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマー0.01〜20重量部を含有する樹脂組成物。
- カルボニル基を含む極性官能基がα−β不飽和カルボン酸、そのエステル、酸無水物または金属イオン架橋体のいずれかである請求項1記載の樹脂組成物。
- カルボニル基を含む極性官能基がメタクリル酸、アクリル酸エチル、無水マレイン酸またはアクリル酸カルシウム架橋体のいずれかである請求項2に記載の樹脂組成物。
- ポリエチレン骨格にカルボニル基を含む極性官能基をグラフト重合したポリマーが、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体またはエチレン・アクリル酸カルシウム架橋体(カルシウムアイオノマーワックス)のいずれかである請求項1〜3いずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜4いずれかに記載の樹脂組成物を用いて得られる成形品。
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JP2008127457A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Japan Polypropylene Corp | ポリオレフィン樹脂組成物 |
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- 2005-02-18 JP JP2005041730A patent/JP2006225533A/ja active Pending
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