JP2006223601A - テニスラケット - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝撃吸収性と握り易さを併有するグリップを有するテニスラケットを提供する。
【解決手段】 ヘッド部、スロート部、シャフト部、グリップ部を一体成形するラケットフレームの少なくともプレーヤの把持部である前記グリップ部が小径管部とされ、その外周面に弾性材層が被覆され、前記弾性材層は、その外表面に、周方向に連続する環状凸部からなる山部と環状凹部とからなる谷部とが、軸線方向に交互に連続している凹凸連続部を設けられた形状とされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テニスラケットに関し、特にグリップの握り易さの向上を図るものである。
従来のテニスラケットのグリップは、ヘッド部、スロート部、シャフト部と一体的に成形されるグリップ部の外周にグリップレザーを被覆し、グリップ端の開口をエンドキャップと取り付けた構成とされている。
テニスラケットのグリップに関しては、打球時における衝撃吸収性を高めるために、様々な提案がなされている。
例えば、特開2004−81298号(特許文献1)では、図10に示すラケットフレーム1では、ヘッド部やスロート部と一体成形するグリップ部1aを小径管状とし且つ該クリップ部自体の表面形状をグリップ長手方向に波形形状としている。この波形形状としたグリップ部1aの外周に、弾性材層1bを被覆し、その周囲に硬質シェル1cを配した3層構造とされている。
前記ラケットフレーム1は、弾性材層1bを厚肉化し、弾性変形量が増すことで衝撃吸収性を高めるうえ、グリップ1aの表面を波形形状としているため、弾性材層1bの位置ズレやグリップ基部1aの捩れを防止でき、コントロール性も高めることができる。しかしながら、プリプレグを積層して成形するラケットフレーム本体の小径化したグリップの表面に波形状を形成することは、実際上において非常に困難であり、精度よく波形状を成形することはできない。また、最外層に硬質シェル1cを配したこのラケットフレーム1は、握り易さが考慮されておらず、フィーリングは向上されていないと認められる。
また、実用新案登録第3051947号(特許文献2)では、図11に示すように、グリップ本体2aの外周に、弾力性があり、圧縮しても原状回復できるゴム素材からなる衝撃吸収体2bを螺旋状に巻き付け、グリップ本体2aの表面と衝撃吸収体2bの表面とで段差2cを形成したラケットフレーム2が提案されている。
このラケットフレーム2は、打球時の衝撃吸収と、プレー中の滑り止めを図るものである。
しかしながら、グリップ2の段差2cに手が接触したときには違和感や衝撃が大きくなるうえ、衝撃吸収体2bが螺旋状に巻かれているため、両手打ちの場合は片方の手の指が螺旋方向と合わず、握り難くなる問題がある。
さらに、特表平8−502677号(特許文献3)では、図12に示すように、グリップ3の表面に、正しいグリップ位置における各指を収容する溝3a〜3gを形成することが提案されている。この溝3a〜3gは、フォアハンドストローク、バックハンドストローク、ボレー、スマッシュ、サーブなどの各場合に応じて、各指が正しく収まるように形成され、グリップと指との接触面積を拡大することにより、正しいグリップを体得し、球技を容易に行えるようにすることを目的としている。
しかしながら、現実のプレーにおいては、ラケットフレームを短く持つ、あるいは長く持つ、ラケットフレームを寝かせて持つ(打球面に対して手の平を傾斜させてグリップを握る)、あるいは立てて持つ(打球面に対して手の平を平行にしてグリップを握る)等、様々な微調整があるうえ、プレースタイルや球種によってもグリップ位置は大きく変わってくるため、前記溝3a〜3gにプレーヤーが違和感や握り難さを感じる場合も生じる。
特開2004−81298号公報 実用新案登録第3051947号公報 特表平8−502677号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、握り易さと衝撃吸収性を兼ね備えたグリップを有するテニスラケットを提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、本発明は、ヘッド部、スロート部、シャフト部、グリップ部を一体成形するラケットフレームの少なくともプレーヤの把持部となる前記グリップ部が小径管部とされ、その外周面に弾性材層が被覆され、
前記弾性材層は、その外表面に、周方向に連続する環状凸部からなる山部と環状凹部とからなる谷部とが、軸線方向に交互に連続している凹凸連続部を設けられた形状とされていることを特徴とするテニスラケットを提供している。
本発明のテニスラケットでは、ヘッド部、スロート部と一体成形するグリップ部自体(以下、グリップ基層と称す)の外表面に凹凸部を設けず、被覆する弾性材層で凹凸連続部を形成し、この弾性材層の凹凸連続部を表面に現出させているため、グリップを把持した指は凹凸連続部の谷部に収容することができ、手とグリップ表面との接触面積が増えて安定感が得られるとともに、前記山部により指の引っ掛かりができ、手の平とグリップとの間の摩擦力も高まるため、握り易く滑り難いグリップとなる。かつ、前記凹凸連続部は弾性材で形成されており、適度に弾性変形するため、手とグリップ表面との間にソフトな密着感が得られ、グリップの安定感も増す。
このように、握り易く、滑り難く、密着感の高いグリップのラケットフレームは、打球時にグリップの回転が抑えられ、パワーをラケットに効率よく伝えることができ、小さな衝撃で強い打球を打つことが可能となるため、打球時のフィーリングも向上する。
さらに、打撃時に弾性材層の弾性変形により衝撃を効果的に吸収でき、高い衝撃吸収性を備え、グリップを把持したプレーヤーの手に伝わる衝撃を効果的に低減できる。
前記凹凸連続部の表面形状は、山部も谷部もそれぞれグリップ周方向に連続した形状であり、螺旋状の凹凸としていないため、右手と左手のいずれで握っても握り易さは等しく、選手のプレースタイルや握り方を選ばず、幅広く対応することができる。また、凹凸連続部は、グリップの全周、各面に同一形状および同一位置に形成されるため、ラケットフレームを寝かせて持つ場合、立てて持つ場合、あるいは、球種やプレースタイルに応じて握り位置を変える場合も、違和感なく握り易さを維持することができる。
前記グリップ部の小径管部は、表面が長さ方向に平滑面とされ、該平滑面の外周に前記弾性材層が被覆されていることが好ましい。
このように、ヘッド部、スロート部と一体成形するグリップ部の表面は、前記従来例のように長さ方向に凹凸を設けた波形状とはせず、平滑面とすると、ラケットフレーム自体を容易に成形できる。この平滑面としたグリップ部の表面に凹凸を設けた弾性材層を金型で射出成型すると、容易に弾性を有する凹凸部をグリップ表面に設けることができる。
また、前記凹凸連続部の表面に、通常は、グリップレザーを前記凹凸連続部にまきつけている。該弾性材層の外周に巻き付けるグリップレザーは柔らかく且つ薄いものとし、谷部の形状にも沿わせることにより、下層の弾性材層の凹凸連続部の形状と外面に現出させるのがよい。なお、グリップレザーを無しとしてもよい。
前記弾性材層は、単層であっても複数層であってもよいが、複数層の場合にも、弾性材層全体の外表面に前記凹凸連続部を形成することにより、握り易さや良好な密着感を得られるものとする必要がある。
前記弾性材層は、発泡合成樹脂で成形され、前記ヘッド部等と一体にラケットフレームを作製した後に、小径管部を金型内に挿入して、凹凸連続部を有する弾性材層を成形している。前記発泡合成樹脂としては、特に、ウレタン樹脂が好ましく、ある程度の硬度を有しながら衝撃吸収性を高めることができる。なお、硬度が低くなると、握ったときに凹凸が崩れてしまい、握り易さが減少する。これより、該弾性材層の硬度は、ショアD40以上70以下が好ましい。
前記弾性材層の厚みは、凹凸連続部の山部では1.5mm以上7.0mm以下が好ましく、谷部では1.0mm以上5.0mm以下が好ましい。これは、いずれの場合も、厚みを前記範囲よりも小さくすると衝撃が大きくなり、前記範囲よりも大きくすると、グリップ基部の厚みを小さくする必要があり、強度が低下してしまうことに因る。
前記山部の頂点と谷部の頂点の高さ方向距離が、0.25mm〜1.00mmとされていることが好ましい。これは、0.25mm未満では、指の引っ掛かりが悪くなり、滑り易くなり、1.00mmよりも大きくすると、指が引っ掛かりすぎて、各ショットにおけるグリップチェンジが難しくなり、操作性が低下することに因る。
より好ましくは、0.50mm以上0.75mm以下である。
前記弾性材層で被覆するグリップ基層の長さは、グリップ端より150mm以上250mm以下が好ましい。これは、前記範囲より短くすると、両手打ちを行うときにグリップが足りなくなり、前記範囲よりも長くすると、ヘッド部やスロート部の長さが制限され、打球面積が小さくなって反発性が低下するほか、スロートの捩れが大きくなって安定性が低下する等の問題が生じることに因る。
前記下限は好ましくは170mm以上、特に180mm以上が好ましく、上限は230mm以下、特に、220mm以下が好ましい。
また、前記凹凸連続部は、グリップ末端より20mm以上200mm以下の領域に形成することが好ましく、少なくとも、グリップエンド末端より20mmの位置から170mmの位置までの領域を前記凹凸連続部とすることが好ましい。この領域に凹凸連続部を形成することにより、両手打ちと片手打ちとを問わず、全ての指を前記凹凸連続部の上に置くことができ、確実に握り易さを提供することができる。
また、弾性材層を被覆する前記小径管は、プレーヤーに把持されるグリップ部からシャフト部の左右スロート部の集合位置まで延在させて設け、断面八角形状とし、該小径筒部に被覆される前記弾性材層は、全ての辺で前記周方向に連続させた山部と谷部とが長さ方向に交互に連続する凹凸連続部を設け、かつ、該弾性材層の表面と前記スロート部の集合位置の表面とは段差を有しない連続面としてもよい。
前記凹凸連続部のグリップ長手方向の断面における表面形状において、前記山部は滑らかな凸曲線で構成されていることが好ましい。前記山部は、プレー中に握りがブレたり、グリップチェンジするときなどに、手に最も強く当たる部分であるため、この山部を滑らかな曲線で構成することにより、プレーヤーに強い違和感や不快感を与えることを防止できるとともに、グリップチェンジがしやすくなり、操作性も向上する。
かつ、前記凹凸連続部のグリップ長手方向の断面における表面形状において、前記谷部も滑らかな凹曲線で構成され、かつ、前記凸部と前記凹部とが滑らかな繋ぎ部で連続していることが好ましい。これにより、前記谷部と指の腹との接触面積が増え、握ったときの安定感と密着感が増し、握り易さを一層高めることができる。
さらに、前記凹凸連続部のグリップ長手方向の断面における表面形状は正弦波形状であることが好ましい。これにより、振子位置や握り方が変わっても同じ握り具合とすることが出来る。
前記凹凸連続部は、グリップ長手方向の断面における表面形状の波形の波長を20mm以上40mm以下の範囲内としていることが好ましく、これは、20mm未満でも、40mmより長くても、指の引っ掛かりが悪くなり、握り難く滑り易くなることに因る。好ましくは、25mm以上35mm以下である。
上述したように、本発明の構成からなるテニスラケットによれば、衝撃吸収性と握り易さの双方に優れたグリップを有するものとなる。特に、握り易さに関しては、凹凸連続部の山部と谷部のそれぞれをグリップ周方向に連続させているため、グリップ部の全周に凹凸連続部が同一形状および同一位置に形成され、両手打ちと片手打ちとを問わず、また、球種やプレースタイルを問わず、いずれの場合においても握り易さと滑り難さを発揮することができる。
また、前記凹凸連続部を弾性材で形成しているため、握ったときにソフトな密着感が得られ、安定感も高まる。
従って、打球時に効率よく力が伝わり、打球が強くなるうえ、打球時の衝撃も吸収され、フィーリングが良好となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態はいずれも本発明を硬式テニスラケットに適用したものである。
図1乃至図4は本発明の第一実施形態に係る硬式テニスラケット10を示す。
テニスラケット10は、ヘッド部11、スロート部13、シャフト部14、グリップ部15とを連続して形成するラケットフレーム本体100を備え、ヘッド部11とシャフト部14とを連続するスロート部13を二股状とし、該スロート部13の両側枠の間にヨーク部12を設け、該ヨーク部12とヘッド部11とで打球面Fを囲む前記ガット張架部Gを形成している。
前記ラケットフレーム本体100はプリプレグシートを巻回した繊維強化樹脂製の連続したパイプからなる。該ラケットフレーム本体100は、図3(A)に示すように、グリップ端から左右スロート部13の集合端のシャフト部14までのグリップ部15は、パイプを2本接合して断面八角形状とした小径筒部とし、長手方向の表面には凹凸部は設けずに、各辺は平滑面としている。
前記ラケットフレーム本体100の一部を構成する小径筒部からなるグリップ部15を、以下、グリップ基層15と称す。該グリップ基層15の長さL1を、本実施形態では200mmとし、幅W1を25mmとしている。
前記グリップ基層15の外周面を単層の弾性材層21で被覆している。該弾性材層21は、発泡ウレタン樹脂で成形され、図2(A)(B)に示すように、グリップエンド側末端19から20mmの位置から200mmの位置までの領域の全周、即ち、八面の全てに凹凸連続部22を設けている。この凹凸連続部22は、弾性材層21の外表面の形状を、山部23と谷部24とをグリップ長手方向に交互に連続させた形状とし、かつ、山部23と谷部24を、それぞれグリップ周方向に連続させた環状としている。
該グリップ基層15に弾性材層21を被覆した状態で、該弾性材層21の表面とシャフト部14の表面とは段差なく連続させている。
前記山部23は、図4(A)(B)にも示すように、グリップ長手方向の断面の表面形状を滑らかな凸曲線25で形成し、谷部24もグリップ長手方向の断面の表面形状を滑らかな凹曲線26で構成されている。また、これら凸曲線25と凹曲線26は、互いに線対称な正弦曲線よりなり、凹凸連続部22のグリップ長手方向の断面における表面形状は、この凸曲線25と凹曲線26とを滑らかな繋ぎ部27で交互に連続させた正弦波形状としている。
前記弾性材層21の厚みは、山部23の頂点23aで3mm、谷部24の頂点24aで2mmとしている。また、凹凸部22のグリップ長手方向の断面の表面形状において、山部ピッチ、即ち、波長L2を30mmに統一している。かつ、山部頂点23aと谷部頂点24aの高さ寸法L3を0.5mmに統一している。
また、図2(A)(B)に示すように、弾性材層21の外周面にグリップレザー18を巻き付けると共に、グリップ末端19にエンドキャップ17を取り取り付けている。
エンドキャップ17をグリップ端末19のグリップ基層にピン打ちして装着固定し、該エンドキャップ17の末端17aから弾性材層21の外周面にグリップレザー18を螺旋状に巻き付け、所定の長さでカットして端部をテープにて固定している。グリップレザー18は、ポリスチレンからなる基材の表面にポリウレタンを被覆してなり、厚みは、ポリスチレン層を1.4mm、ポリウレタン層を0.4mmとしている。
このように、テニスラケット10では、ラケットフレーム本体100の一部であるグリップ基層15、弾性材層21、グリップレザー18を順次積層してグリップ20を構成している。
前記構成のグリップ20では、グリップ基層15の表面に弾性材層21を被覆して衝撃吸収性を備えると共に、該弾性材層21に形成した凹凸連続部22により握り易さも併有している。即ち、プレーヤーが握る位置に凹凸連続部22が形成されているため、各指が前記谷部24に収まりフィットすると共に、山部23により滑り難くなり、握り易いグリップとなる。特に、弾性材層21で凹凸連続部22を形成しているうえ、該弾性材層21の表面には柔らかく薄いグリップレザー18を巻きつけているだけであるため、弾性材層21の適度な弾性変形により、握ったときに前記凹凸連続部22の山部23と谷部24が手にソフトに密着し、フィット感が良好となる。また、前記谷部24は凹曲線26で構成されているため、指や手の平との接触面積が増え、安定感も増して、パワーを効率よくグリップに伝えることができる。従って、少ない衝撃で強い打球を打つことができ、打球時のフィーリングも良好となる。
さらに、前記凹凸連続部22は、グリップ基層16の外周八面全てに形成されているうえ、各山部23と各谷部24を螺旋状ではなくグリップ周方向に連続させているため、両手打ちと片手打ちとを問わず、また、球種やプレースタイルを問わず、あらゆるグリップ位置に対応することができる。また、前記山部23を凸曲線25で構成しているため、手の平や指への当たりがソフトになり、握ったときの違和感が少ないため、グリップチェンジなどの操作性も高まる。
さらにまた、凹凸連続部22の波長L2は30mmとし、振幅L3は0.5mmとしているため、グリップチェンジなどの操作性と、指の引っ掛かりの良さおよび滑り難さとをバランスよく両立できる。
図5は本発明の第2実施形態を示し、弾性材層21を、内層21Aと外層21Bとの2層構成とし、外層21Bの外表面部に凹凸連続部22を形成している。内層21Aと外層21Bはいずれも発泡ウレタン樹脂で形成しているが、内層21Aの硬度を外層21Bよりも低く設定している。その他の構成は前記第一実施形態と同一構成としている。
図6は本発明の第3実施形態を示し、グリップ基層15の凹凸連続部22を、グリップエンド側末端19から20mmの位置から170mmの位置までの領域にのみ設け、スロート部14の集合位置から所要寸法離れた箇所には凹凸連続部は設けていない。その他の構成は前記第一実施形態と同一構成としている。
本実施形態では、グリップ基層16の端末から設ける凹凸連続部22は他の実施形態よりも短くしているが、通常の場合、両手打ちのときでも前記領域を超えて握られることは殆どないため、様々なプレースタイルに対して、握り易さと滑り難さを提供できる。
「実施例」
以下の表1に示すとおり、弾性材層の有無、凹凸連続部の形成位置、波長(山部のピッチ)、振幅(山部頂点と谷部頂点との高さ寸法差)、弾性材層の厚みを異ならせた実施例1〜3、比較例1〜3を作製し、振動減衰率を測定し、握り易さに関する評価テストも行った。
Figure 2006223601
実施例1〜5および比較例1〜3のいずれのテニスラケットも、繊維強化熱硬化性樹脂で成形した中空形状とした。グリップ基層15では、厚み20mm、幅25mmの断面形状とし、打球面Fの面積が105平方インチである同一形状とし、グリップ基層15の長さを200mm、幅を25mmとした。
詳細には、ラケットフレーム本体はカーボン繊維を強化繊維とし、マトリクスをエポキシ樹脂とした繊維強化熱硬化性樹脂(FRP)のプリプレグシート(CFプリプレグ(東レT300、700、800、M46J))を、66ナイロンからなる内圧チューブを被覆したマンドレル上に積層し、鉛直状の積層体を成形した。プリプレグ角度は0°、22°、30°、45°、90°とし、積層した。マンドレルを抜き取って前記積層体を金型にセットした。金型を型締して、金型を150℃に昇温し、30分間の加熱を行うと同時に内圧チューブ内に9kgf/cmの空気圧を付加し、加圧保持し、加熱加圧成形により作成した。
実施例1〜5と比較例2、3については、前記成型後、別途作製した各グリップ形状の金型に、前記図3(A)に示す成形後のグリップ基層15を配置し、隙間に弾性材を注入し、弾性材層21を被覆形成した。実施例1〜5と比較例3は、弾性材層21に凹凸連続部22を形成したが、その形成領域は、弾性材層21の外周の全ての面の同一位置とした。
実施例1〜5と比較例1〜3のすべてにおいて、グリップ基層15のグリップエンド側末端19にエンドキャップ17を装着し、グリップレザー18を巻きつけて、断面八角形状のグリップ部15を仕上げた。
(実施例1)
前記第一実施形態と同一構成とした。即ち、グリップ基層15の外周に発泡ウレタン樹脂からなる単層の弾性材層21を形成し、その表面の、グリップエンド側末端19から20mmの位置から200mmの位置までの領域に凹凸連続部22を形成した。該凹凸連続部22は、グリップ長手方向の断面における表面形状を正弦波形状とし、山部23と谷部24をそれぞれグリップ周方向に連続させて形成した。この表面波形の波長は30mmに、振幅は0.5mmに統一した。また、弾性材層21の厚みは、山部23の頂点23aで3mm、谷部24の頂点24aで2mmとした。
(実施例2)
凹凸連続部22の表面波形の振幅を0.2mmとし、弾性材層21の厚みを、谷部24の頂点24aで2.6mmとしたが、その他は実施例1と同一構成とした。
(実施例3)
凹凸連続部22の表面波形の波長を5mmとしたが、その他は実施例1と同一構成とした。
(実施例4)
凹凸連続部22を、グリップエンド側末端19から50mmの位置から100mmの位置までの領域にのみ形成したが、その他の構成は実施例1と同一とした。
(実施例5)
凹凸連続部22を、グリップエンド側末端19から20mmの位置から150mmの位置までの領域に形成したが、その他の構成は実施例1と同一とした。
(比較例1)
グリップ基部15の形状を図7に示す形状とし、弾性材層を設けることなくグリップ基層15の外周に直接にグリップレザー18を巻きつけた。
(比較例2)
グリップ基層15の外周に発泡ウレタン樹脂からなる単層の弾性材層21を形成したが、外周は各面とも平坦とし、凹凸連続部を形成しなかった。弾性材層21の厚みは均一に3mmとした。
(比較例3)
グリップ基層15の外周に発泡ウレタン樹脂からなる単層の弾性材層21を形成し、その表面の、グリップエンド側末端19から20mmの位置から200mmの位置までの領域に、図8に示すように、螺旋状の凹凸連続部22を形成した。即ち、山部23と谷部24がそれぞれ螺旋方向に連続するように凹凸を形成した。該凹凸連続部22のグリップ長手方向の断面における表面形状は正弦波形状とし、波長を30mm、振幅を0.5mmとした。また、弾性材層21の厚みは、山部23の頂点23aで3mm、谷部24の頂点24aで2mmとした。
(振動減衰率の測定)
各実施例および比較例のテニスラケット10を図9(A)に示すようにヘッド部11の上端を紐51で吊り上げ、グリップ20の中心に加速度ピックアップ53を固定した。この状態で、図9(B)に示すように、ヨーク部12の中心をインパクトハンマー55で加振した。インパクトハンマー55に取り付けられたフォースピックアップ計で計測した入力振動(F)と加速度ピックアップ計53で計測した応答振動(α)をアンプ56A、56Bを介して周波数解析装置57(ヒューレットパッカード社製、ダイナミックシングルアナライザーHP3562A)に入力して解析した。解析で得た周波数領域での伝達関数を求め、テニスラケットの振動数を得た。振動減衰比(ζ)は下式より求めた。各実施例および比較例のテニスラケットについて測定した平均値を上記表1に示す。
ζ=(1/2)×(△ω/ωn)
To=Tn×√2
(握り易さ評価)
上級者50名が、各ラケットフレームのグリップ20を握り、両手打ちおよび片手打ちで打撃したときのフィーリングを5点法(点が多いほど良い評価)で評価した。その採点結果の平均値を表1に示した。
表1に示すように、弾性材層21を被覆形成した実施例1〜5と比較例2、3は、弾性材層を形成しなかった比較例1に比して、いずれも振動減衰率が高かった。
また、弾性材層21に凹凸連続部22を形成し、かつ山部23と谷部24をグリップ周方向に連続させた実施例1〜5は、弾性材層21に凹凸連続部22を形成しなかった比較例2よりも握り易さの評価が高く、また、山部23と谷部24を螺旋状に連続させた比較例3に比しても評価が高かった。これは、実施例1〜5は、凹凸連続部22があることにより、指とグリップとの接触面積が増えるとともに、指の引っ掛かりができ、安定感が高く滑りにくいグリップとなったことと、螺旋状凹凸でないため、左右のいずれの手にも違和感なくフィットしたことに因ると認められる。
実施例1、4、5の握りやすさを比較すると、凹凸連続部22をグリップエンド寄りの一部分にのみ形成した実施例4が最も評価が低く、シャフト側末端まで広範囲に凹凸連続部22を設けた実施例1は最も評価が高かった。これは、実施例4では、握ったときに最も力が入る親指、中指、人差し指の位置に凹凸連続部22がなく、実施例5では、両手打ちの場合などにシャフト側にくる手の親指、中指、人差し指の位置に凹凸連続部22が不足し、いずれも安定感と指の引っ掛かりが不十分になったためと認められる。
実施例1〜実施例3を比較すると、振幅が0.25mm未満の実施例2と、波長が20mm未満の実施例3は、振幅が0.25mmから1.00mmの範囲内で、波長が20mm〜40mmの範囲内の実施例1に比して、握り易さと振動減衰率の双方で評価が低かった。これは、波長と振幅が適切な範囲内でないと、指の引っ掛かりが悪く、滑りやすくなるうえ、手とグリップとの接触面積が小さくなり、打球時の振動が分散されにくくなるためと認められる。
本発明の第一実施形態に係るテニスラケットの平面図である。 図1に示すテニスラケットのグリップの構成を示し、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 (A)はラケットフレーム本体を示し、(B)は弾性材層を取り付けた状態を示す説明図である。 (A)はグリップ本体部をグリップ長手方向にカットした部分断面図であり、(B)は凹凸連続部の表面形状の一部をさらに拡大した説明図である。 本発明の第二実施形態に係るテニスラケットのグリップを、グリップ長手方向にカットした部分断面図である。 本発明の第3実施形態に係るテニスラケットのグリップの平面図と側面図である。 比較例1のグリップ基部を示す斜視図である。 比較例3の凹凸連続部を示す正面図である。 (A)(B)はテニスラケットフレームの振動減衰性の測定方法を示す概略図である。 従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。
符号の説明
10 テニスラケット
11 ヘッド部
15 グリップ部(グリップ基層)
20 グリップ
21 弾性材層
22 凹凸連続部
23 山部
24 谷部
100 ラケットフレーム本体

Claims (7)

  1. ヘッド部、スロート部、シャフト部、グリップ部を一体成形するラケットフレームの少なくともプレーヤの把持部となる前記グリップ部が小径管部とされ、その外周面に弾性材層が被覆され、
    前記弾性材層は、その外表面に、周方向に連続する環状凸部からなる山部と環状凹部とからなる谷部とが、軸線方向に交互に連続している凹凸連続部を設けられた形状とされていることを特徴とするテニスラケット。
  2. 前記グリップ部の小径管部は、表面が長さ方向に平滑面とされ、該平滑面の外周に前記弾性材層が被覆され、かつ、
    前記凹凸連続部の表面に、グリップレザーが前記凹凸連続部を現出させる状態で装着されている請求項1に記載のテニスラケット。
  3. 前記弾性材層は、前記山部の肉厚が1.5mm〜7.0mm、谷部の肉厚が1.0mm〜5.0mmとされ、前記山部の頂点と谷部の頂点の高さ方向距離が、0.25mm〜1.00mmとされている請求項1または請求項2に記載のテニスラケット。
  4. 前記凹凸連続部のグリップ長手方向の断面形状において、前記山部、谷部、山部と谷部の境界部の表面は滑らかな曲線で連続されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のテニスラケット。
  5. 前記凹凸連続部のグリップ長手方向の断面における表面形状が正弦波形状とされている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のテニスラケット。
  6. 前記凹凸連続部において、前記山部のピッチが20mm以上40mm以下の範囲とされている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のテニスラケット。
  7. 前記小径管は、左右スロート部の集合位置からグリップ端まで設けられると共に、断面八角形状とされ、該小径筒部に被覆される前記弾性材層は、全ての辺で前記周方向に連続させた山部と谷部とが長さ方向に交互に連続する凹凸連続部が設けられ、かつ、該弾性材層の表面と前記スロート部の集合位置の表面とは段差を有しない連続面とされている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のテニスラケット。
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