JP2006223083A - 変圧器の磁束を各鉄心ごとに直流で制御する装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】変圧器に直流電流を流して鉄心を磁化した後、遮断器を磁化に対応したタイミングで投入することによって突入電流を抑制する装置において、従来残留磁気によって鉄心の磁化に誤差が出る欠点があった。
これを解決するのが本発明の課題である。
【解決手段】 すべて鉄心を始めに飽和させて残留磁気を最大値にする。
次に、ある相を飽和させながら別の相を大きく減磁する。
最後に減磁した相を増磁し飽和している相を減磁して必要な残留磁気を得る。
【選択図】 図1
これを解決するのが本発明の課題である。
【解決手段】 すべて鉄心を始めに飽和させて残留磁気を最大値にする。
次に、ある相を飽和させながら別の相を大きく減磁する。
最後に減磁した相を増磁し飽和している相を減磁して必要な残留磁気を得る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、変圧器の突入電流を抑制するためにあらかじめ鉄心を直流電流で磁化する装置に関する。
従来、変圧器の突入電流を抑制する装置として下記のようなものがある。
(1)直列インピーダンスを通して電源に接続しその後これを短絡するもの
特願平04−248034 特願2002−269465
(2)電源の位相に同期して各相の遮断器を別のタイミングで投入するもの 特願平10−151605 特願平10−362905 特願2000−166190 特願2001−056810
(3)サイリスタ等の半導体を電源に直列に挿入するもの 特願平07−057108 特願2002−055997
(4)サイリスタ等の半導体により電源電圧を少しづつ上げていくもの 特願平04−238306 特願2002−055997
(5)直流電流を流して変圧器を励磁しておき、あるタイミングで三相同時に遮断器を投入するもの 特願2004−207920 (当社出願中)
がある。
(1)直列インピーダンスを通して電源に接続しその後これを短絡するもの
本発明は当社出願中の特許、特願2004−207920(当社出願中)が変圧器の残留磁気を考慮していないため直流磁化の値に誤差を生じ、突入電流が少し残る欠点をなくして、突入電流をほぼ完全になくすることが課題である。
上記課題を解決するために、残留磁気はどの相にどれだけ残っているかが分からないこと、ある相の磁束を変化させると他の相も変わってしまう問題を解決することが課題である。
上記課題を解決するために、残留磁気はどの相にどれだけ残っているかが分からないこと、ある相の磁束を変化させると他の相も変わってしまう問題を解決することが課題である。
本発明では上記の課題を解決するために、すべての鉄心を飽和させて残留磁気がどれだけ残っているか分からない問題を解決する。
三相変圧器の場合A脚の鉄心を+に飽和させ、B脚とC脚の鉄心をーに飽和させ、次にB脚を+にC脚をーに磁化するとA脚とB脚は+に飽和したままであるがC脚は減磁される。
三相変圧器の場合A脚の鉄心を+に飽和させ、B脚とC脚の鉄心をーに飽和させ、次にB脚を+にC脚をーに磁化するとA脚とB脚は+に飽和したままであるがC脚は減磁される。
次にB脚をーにC脚を+に磁化するとA脚は飽和状態のままでB脚とC脚は希望の残留磁気を持つことになる。
角形ヒステリシスを持った鉄心を使用した変圧器の場合、この状態であるタイミングの時遮断器を三相同時に投入すれば突入電流は流れない。
角形ヒステリシスでない鉄心の場合は直流電流を流したまま遮断器を投入する。
本文でA脚、B脚、C脚、と記しているのは説明を分かりやすくするために例をあげたものであり、実際には他の相と入れ替えても同様な動作をする。
単相変圧器の場合は始めに飽和させ、次に減磁させて希望の残留磁気をもたせる。
角形ヒステリシスを持った鉄心を使用した変圧器の場合、この状態であるタイミングの時遮断器を三相同時に投入すれば突入電流は流れない。
角形ヒステリシスでない鉄心の場合は直流電流を流したまま遮断器を投入する。
本文でA脚、B脚、C脚、と記しているのは説明を分かりやすくするために例をあげたものであり、実際には他の相と入れ替えても同様な動作をする。
単相変圧器の場合は始めに飽和させ、次に減磁させて希望の残留磁気をもたせる。
本発明によれば当社出願中の特許、特願2004−207920の技術よりさらに精度の高い残留磁気、または直流励磁を変圧器に与えることが出来るのでほぼ完全に変圧器の突入電流を抑制することが出来る。
変圧器が連続運転中の交流励磁電流は定格容量の0.65%程度であり、さらに変圧器の直流抵抗は4%程度であるため、励磁を行う直流電源の容量は変圧器容量の0.026%になり、他の方式に比較して経済的である。
変圧器が連続運転中の交流励磁電流は定格容量の0.65%程度であり、さらに変圧器の直流抵抗は4%程度であるため、励磁を行う直流電源の容量は変圧器容量の0.026%になり、他の方式に比較して経済的である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。
図1は変圧器を三相電源に投入する場合の回路図で、実際の変圧器は1次巻線、2次巻線、場合によっては3次巻線まであるがこの図では説明を分かりやすくするために巻線を一組だけ書いてある。
この図において、A,B,C,は三相電源とその相を示すもので、遮断器4により変圧器5が電源に接続される。
この図において、A,B,C,は三相電源とその相を示すもので、遮断器4により変圧器5が電源に接続される。
1,2,3,は変圧器の巻線で1はA脚の巻線、2はB脚の巻線、3はC脚の巻線である。
遮断器4を投入する前に直流電源Eと抵抗Rを切替器を通じて変圧器の巻線1,2,3、に接続し直流電流を流す。
図1の切替器を図7のように切り替えるとA脚、B脚、C脚、にそれぞれφA、φB、φCの磁束が流れる。
図2は図1の遮断器4が投入されて安定状態になった時の磁束を示すもので、A脚、B脚、C脚、にそれぞれサイン状の磁束が流れている。
図3は同じ状態の巻線にかかる電圧を示すもので、サイン状の電圧が加わる。
図2、図3において遮断器4をP点で投入する場合にA脚は+の残留磁気で大きさBm、B脚とC脚はーの残留磁気で大きさBm/2にあらかじめ磁化しておけば突入電流はない。
遮断器4を投入する前に直流電源Eと抵抗Rを切替器を通じて変圧器の巻線1,2,3、に接続し直流電流を流す。
図1の切替器を図7のように切り替えるとA脚、B脚、C脚、にそれぞれφA、φB、φCの磁束が流れる。
図2は図1の遮断器4が投入されて安定状態になった時の磁束を示すもので、A脚、B脚、C脚、にそれぞれサイン状の磁束が流れている。
図3は同じ状態の巻線にかかる電圧を示すもので、サイン状の電圧が加わる。
図2、図3において遮断器4をP点で投入する場合にA脚は+の残留磁気で大きさBm、B脚とC脚はーの残留磁気で大きさBm/2にあらかじめ磁化しておけば突入電流はない。
図4〜図6は変圧器の巻線がΔ結線の場合の切替器の結線状態を示すもので、1はA脚の巻線、2はB脚の巻線、2はC脚の巻線である。
図4の状態で直流電源Eから直流電流を流し各鉄心を充分飽和させる。
この時の磁化の方向はA脚を+とすると、B脚、C脚、はーである。
図1のφA、φB、φCはこの状態の磁束の方向を示したものである。
図4の状態で直流電源Eから直流電流を流し各鉄心を充分飽和させる。
この時の磁化の方向はA脚を+とすると、B脚、C脚、はーである。
図1のφA、φB、φCはこの状態の磁束の方向を示したものである。
次に図5のように結線し、電流を流すとB脚はーC脚は+に励磁され、B脚は飽和したままでC脚は減磁されるが、飽和状態からの減磁なので正確に残留磁気を設定できる。
この時A脚には電流が流れないので先に飽和させた状態の残留磁気をそのまま保つ。
また、C脚とB脚は逆方向に励磁されるのでA脚に対する影響はほとんど無い。
この時A脚には電流が流れないので先に飽和させた状態の残留磁気をそのまま保つ。
また、C脚とB脚は逆方向に励磁されるのでA脚に対する影響はほとんど無い。
次に、図6のように直流電流を図5の場合に比較して逆に流すとB脚は減磁、C脚は増磁され、電流の大きさにより残留磁気を各相とも自由に設定できる。
この時A脚に多少の影響がでることも予想されるが、再度図4の結線とし少しだけ電流を流せば修正できる。
これによりB脚とC脚に影響が出るがこれを見込んで先の設定を行う。
この時A脚に多少の影響がでることも予想されるが、再度図4の結線とし少しだけ電流を流せば修正できる。
これによりB脚とC脚に影響が出るがこれを見込んで先の設定を行う。
図7〜図9は変圧器の巻線がY結線の場合の切替器の結線状態を示すもので、1はA脚の巻線、2はB脚の巻線、2はC脚の巻線である。
図7の結線によれば、図4と同じ電流分布でそれぞれの巻線に電流を流すことができる。
同様に図8は図5と同じ電流分布であり、図9は図6と同じ電流分布になるので、動作の説明はΔ結線の場合と同じである。
図7の結線によれば、図4と同じ電流分布でそれぞれの巻線に電流を流すことができる。
同様に図8は図5と同じ電流分布であり、図9は図6と同じ電流分布になるので、動作の説明はΔ結線の場合と同じである。
直流電流を流すために別の巻線を巻いて直流電流を流す場合は、巻線の電圧電流及び結線の方法を自由に選択できるので、負荷が接続されたままの変圧器や高電圧となる巻線を取り扱わなくてもよい長所があり、巻線容量も定格容量の0.65%の短時間定格でよい。
三相変圧器であっても2相に巻線を巻けば残留磁気を自由に設定できる。
三相変圧器であっても2相に巻線を巻けば残留磁気を自由に設定できる。
角形ヒステリシスをもった鉄心を使用した変圧器の場合は残留磁気の設定でほとんど目的を達成することができるが、そうでない鉄心の場合は図1の遮断器4を投入する直前または直後まで直流電流を流し続ける。
この時、切替器の巻線側にコンデンサを接続し切替器を切った後、数mSはコンデンサから直流電流を供給するようにして、直流電源に交流電圧が加わらないようにする。
万一、直流電源に交流電圧が加わったときは抵抗Rにより短絡電流を阻止する。
この時、切替器の巻線側にコンデンサを接続し切替器を切った後、数mSはコンデンサから直流電流を供給するようにして、直流電源に交流電圧が加わらないようにする。
万一、直流電源に交流電圧が加わったときは抵抗Rにより短絡電流を阻止する。
図1は変圧器の突入電流を抑制する装置の回路図である。(実施例1)
図2は本発明の装置において、遮断器4、を閉じるタイミングと変圧器5、の各脚の磁束の関係を示すグラフである。
図3は本発明の装置において、遮断器4、を閉じるタイミングと変圧器5、の各脚の巻線に掛かる電圧の関係を示すグラフである。
図2は本発明の装置において、遮断器4、を閉じるタイミングと変圧器5、の各脚の磁束の関係を示すグラフである。
図3は本発明の装置において、遮断器4、を閉じるタイミングと変圧器5、の各脚の巻線に掛かる電圧の関係を示すグラフである。
1 A脚の巻線
2 B脚の巻線
3 C脚の巻線
4 遮断器
5 変圧器
E 直流電源
R 抵抗
φA A脚の磁束
φB B脚の磁束
φC C脚の磁束
Bm 磁束
2 B脚の巻線
3 C脚の巻線
4 遮断器
5 変圧器
E 直流電源
R 抵抗
φA A脚の磁束
φB B脚の磁束
φC C脚の磁束
Bm 磁束
Claims (2)
- 三相変圧器の巻線がある鉄心をA脚、B脚、C脚とした場合、これらの鉄心がすべて飽和する大きさの直流電流を巻線に流すこと。
その後、二つの巻線(例、B脚の巻線とC脚の巻線)に互いに逆向きの直流電流を流すこと。
その後、前回と逆向きに二つの巻線に直流電流を流すこと。
上記性能をすべて有することを特徴とする三相変圧器の磁束を各鉄心ごとに直流で制御する装置。 - 電力を供給する巻線のほかに三相変圧器を電源に投入する前後の磁束を制御するだけの容量を有する巻線を持つことを特徴とする三相変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005064601A JP2006223083A (ja) | 2005-02-08 | 2005-02-08 | 変圧器の磁束を各鉄心ごとに直流で制御する装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005064601A JP2006223083A (ja) | 2005-02-08 | 2005-02-08 | 変圧器の磁束を各鉄心ごとに直流で制御する装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=36985011
Family Applications (1)
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JP2005064601A Pending JP2006223083A (ja) | 2005-02-08 | 2005-02-08 | 変圧器の磁束を各鉄心ごとに直流で制御する装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006223083A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ303043B6 (cs) * | 2010-12-15 | 2012-03-07 | Technická univerzita v Liberci | Zpusob eliminace zapínacího proudu trífázového transformátoru, a zarízení pro magnetování jádra trífázového transformátoru stejnosmerným proudem |
CN110646754A (zh) * | 2019-09-27 | 2020-01-03 | 国网四川省电力公司电力科学研究院 | 一种基于频率响应的变压器剩磁检测方法及系统 |
CN112967862A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-06-15 | 西安热工研究院有限公司 | 基于j-a模型的三相变压器消磁方法 |
-
2005
- 2005-02-08 JP JP2005064601A patent/JP2006223083A/ja active Pending
Cited By (4)
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CZ303043B6 (cs) * | 2010-12-15 | 2012-03-07 | Technická univerzita v Liberci | Zpusob eliminace zapínacího proudu trífázového transformátoru, a zarízení pro magnetování jádra trífázového transformátoru stejnosmerným proudem |
CN110646754A (zh) * | 2019-09-27 | 2020-01-03 | 国网四川省电力公司电力科学研究院 | 一种基于频率响应的变压器剩磁检测方法及系统 |
CN112967862A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-06-15 | 西安热工研究院有限公司 | 基于j-a模型的三相变压器消磁方法 |
CN112967862B (zh) * | 2021-03-23 | 2023-02-07 | 西安热工研究院有限公司 | 基于j-a模型的三相变压器消磁方法 |
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