JP2006221093A - 光ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】屋内配線の際には良好な景観が得られ、かつ、屋外配線の際には保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要のない光ケーブルを提供する。
【解決手段】光ファイバ心線11と、この光ファイバ心線11の両側に間隔をおいて並行配置された第1および第2の抗張力体12a、12bと、これらを一括被覆する外被15を備えた光ケーブルであって、外被15をポリオレフィン系の非黒色樹脂からなる内側被覆13と黒色樹脂からなる外側被覆14の2層構造し、かつ、外側被覆14を内側被覆13から剥離可能に構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線系ケーブルからビルや一般住宅などの加入者宅内へ引き込み配線するための光ドロップケーブルや光インドアケーブルなどとして使用される光ケーブルに関する。
近年、インターネットなどの通信サービスの普及に伴い、通信事業者から加入者宅までの全区間を光ファイバで結ぶFTTH(Fiber To The Home)が急速に拡大してきている。このようなFTTHにおいて、加入者宅近傍の光配線網は、電柱を用いた架空配線が一般的であり、電柱に架渉した配線ケーブルから光ドロップケーブルを用いて加入者宅に引き落とす方式が主に採用されている。
図7は、このような光ドロップケーブルの一例を示したものである。同図に示すように、この光ドロップケーブルは、2本の単心光ファイバ心線1を挟んでその両側に抗張力体2、2を配置し、さらにその一側方に支持線3を配置し、これらの外周にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を一括押出被覆して外被4を設けた構造を有する。このケーブルの支持線3と抗張力体2の間には、ケーブルを支持線部5とケーブル部6に分割する連結部(首部)7が設けられており、また、ケーブル部6の外被4の上下両面のほぼ中央部分には、引き裂き用の断面V字型のノッチ8、8が設けられている。
このような光ドロップケーブルの加入者宅への引き込みに際しては、ケーブル部6を支持線部5から分離させて屋内に引き込んだ後そのまま配線する方法の他、建屋壁面に取り付けた成端箱内で支持線部5から分離したケーブル部6を、光インドアケーブルと接続して屋内に引き込む方法が用いられている。最近では、屋内の景観を重視して後者の成端箱を設置する方式が多用されてきている。これは、光ドロップケーブルでは、外被材として、耐候性を考慮してポリエチレンなどにカーボンブラックを配合した黒色樹脂が使用されているのに対し、光インドアケーブルでは、黒色以外の着色剤で着色した非黒色の樹脂が使用されており、屋内の良好な景観が得られるからである。
しかしながら、このような美観の良い光インドアケーブルは耐候性に乏しいため、屋外に露出する部分については保護カバーを装着するなどの対策を講ずる必要があった。
これらの事情から、屋内配線の際の良好な景観が保証されるとともに、屋外配線の際には保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要のない光インドアケーブル、また、耐候性が良好で信頼性の高い屋外配線が可能であり、かつ、屋内配線の際には良好な景観が得られる光ドロップケーブルが要望されている。
ところで、このような両立の困難な特性を付与した光ケーブルとして、図8に示すような、光ファイバ心線1および抗張力体2、2を一括被覆する外被4を2層構造とした光ケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。内側の難燃性および口出し性に優れるものの耐摩耗性に乏しい難燃ポリオレフィンからなる被覆4aの外側に、耐摩耗性の良好な被覆4bを設けることにより、両被覆4a、4bのそれぞれの特性を相互に補完するようにしたものである。なお、この光ケーブルでは、引き裂き用のノッチ8、8は、外側の被覆4bの表面にその先端が内側の被覆4aに達するように設けられている。
しかしながら、前述したような、屋内配線の際には良好な景観が得られ、かつ、屋外配線の際には保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要のない光インドアケーブル、あるいは、耐候性が良好で信頼性の高い屋外配線が可能であり、かつ、屋内配線の際には良好な景観が得られる光ドロップケーブルは未だ得られていない。
特開2004−205979号公報
本発明は上記従来技術の課題に対処してなされたもので、屋内配線の際には良好な景観が得られ、かつ、屋外配線の際には保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要のない光インドアケーブルとして有用な光ケーブル、あるいは、耐候性が良好で信頼性の高い屋外配線が可能であり、かつ、屋内配線の際には良好な景観が得られる光ドロップケーブルとして有用な光ケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の光ケーブルは、光ファイバ心線と、この光ファイバ心線の両側に間隔をおいて並行配置された第1および第2の抗張力体と、これらを一括被覆する外被を備えた光ケーブルであって、前記外被はポリオレフィン系の非黒色樹脂からなる内側被覆と黒色樹脂からなる外側被覆の2層構造とされ、かつ、前記外側被覆が前記内側被覆から剥離可能に構成されていることを特徴としている。
本発明の光ケーブルによれば、屋内配線の際には良好な景観が得られ、かつ、屋外配線の際には保護カバーなどを装着することなく信頼性の高い配線が可能である。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の光ケーブルの第1の実施形態を示す断面図である。
本実施形態の光ケーブル101は、電柱間に架設した配線ケーブルからビルや一般住宅などの加入者宅内へ引き込み配線するための光ドロップケーブルとして使用されるものであり、ケーブル部10と支持線部20とこれらを連結する連結部30とから構成されている。
ケーブル部10は、2本の単心光ファイバ心線11と、この単心光ファイバ心線11の両側にそれぞれの中心がほぼ同一平面上に位置するように間隔をおいて並行に配置された鋼線、ガラス繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチックなどからなる第1および第2の抗張力体12a、12bと、これらを一括被覆する内側被覆13および外側被覆14からなる2層構造の外被15とを備えている。内側被覆13および外側被覆14は、いずれも断面が長円形状に形成されている。
一方、支持線部20は、鋼線などからなる支持線21と、その外周にケーブル部10の外側被覆14および連結部30と一体に押出被覆された被覆22とから構成されている。被覆22は断面が円形状に形成されている。
そして、本実施形態においては、ケーブル部10の外被15の内側被覆13が、ポリオレフィン系の非黒色樹脂により形成され、また、外側被覆14、連結部30および支持線部20の被覆22が、黒色樹脂により形成されている。
すなわち、内側被覆13は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系エラストマ樹脂、または、これらの樹脂に、クリーム色、黄色、青色など、黒色以外に着色する着色剤を含有させた樹脂により形成されており、したがって、良好な美観を有している。一方、外側被覆14、連結部30および支持線部20の被覆22は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂にカーボンブラックを配合したものにより形成されており、黒色を呈するため美観に劣るものの、良好な耐候性を有している。これらの樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲で、難燃剤その他の添加剤が配合されていてもよい。なお、ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの他、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などが挙げられる。
また、単心光ファイバ心線11が位置する部分の内側被覆13の上面および下面には、ケーブル端末処理などの際に単心光ファイバ心線11を取り出し易くするため、1対の断面V字型の内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16bが設けられており、さらに、外側被覆14の表面には、1対の断面V字型の外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられている。一方の外側被覆引き裂き用ノッチ17aは、外側被覆13上面の中央部分より支持線21寄りに、また、他方の外側被覆引き裂き用ノッチ17bは、外側被覆13下面の中央部分より支持線21とは反対寄りに設けられている。外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bは、外側被覆14の引き裂きが可能であって、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16b上を除く位置であれば、特にその形成位置が限定されるものではない。すなわち、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bを起点に外側被覆14を引き裂いた際に、外側被覆14のみが選択的に引き裂かれるような位置に形成されていればよい。
本実施形態の光ケーブル101においては、ケーブル部10の外被15が、内側被覆13と外側被覆14の2層構造とされ、かつ、外側被覆14には外側被覆14を選択的に引き裂くことができる引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられているので、電柱に架渉した配線ケーブルから加入者宅まで引き落とした後、ケーブル部10を支持線部20から分離させて屋内に引き込み、その後、外側被覆14のみを引き裂き用ノッチ17a、17bにより引き裂いて除去し、内側被覆13のみを被覆した状態で屋内配線を行うことができる。内側被覆13は上述したように非黒色樹脂で形成されているため、景観の良い配線を行うことができる。一方、屋内に引き込むまでは、外側被覆14、支持線部20の被覆22、連結部30と、ケーブルの表面はすべて、耐候性の良好な黒色樹脂からなる被覆で覆われているため、信頼性の高い屋外配線が可能である。
なお、本実施形態においては、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの形成にあたって、それぞれの先端の延長線(図1中、L、Lで示す。)上に光ファイバ心線11が位置しないか、もしくは、光ファイバ心線11との間に外被15以外の介在物(図1の例では、第1および第2の抗張力体12a、12b)が位置するようにすることが好ましい。このように構成することによって、セミ(特に、クマゼミ)の産卵管による光ファイバ心線11の損傷を防止することができる。すなわち、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bは、外被15の表面に形成され、かつ、断面がV字型であるため、セミの産卵管が非常に挿入されやすく、その先端の延長線L、L上に外被15以外の介在物を介することなく光ファイバ心線11が配置されていると、光ファイバ心線11は産卵管によって損傷し、場合により断線するおそれがある。外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの形成にあたって、それぞれの先端の延長線L、L上に光ファイバ心線11が位置しないか、もしくは、位置する場合であっても、光ファイバ心線との間に外被15以外の介在物が介在するようにすることにより、そのようなセミの産卵管による被害の発生を防止することができる。
本発明においては、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの形成に代えて、図2に示すように、外側被覆14内にポリエステル樹脂、アラミド繊維などからなる引き裂き紐18を埋め込むようにしてもよい。
すなわち、図2は、上記第1の実施形態の変形例を示す断面図である。この例に示す光ケーブル102は、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが形成されておらず、かつ、外側被覆14内に引き裂き紐18が埋め込まれている点を除いて、図1に示す光ケーブル101と同様に構成されている。
このように構成される光ドロップケーブル102においても、ケーブル部10の外被13が、内側被覆13と外側被覆14の2層構造とされ、かつ、外側被覆14には引き裂き紐18が埋め込まれているので、電柱に架渉した配線ケーブルから加入者宅まで引き落とした後、ケーブル部10を支持線部20から分離させて屋内に引き込み、その後、外側被覆14のみを引き裂き紐18により引き裂いて除去し、内側被覆13のみを被覆した状態で屋内配線を行うことができる。内側被覆13は非黒色樹脂で形成されているため、景観の良い配線を行うことができる。一方、屋内に引き込むまでは、外側被覆14、支持線部20の被覆22、連結部30と、ケーブルの表面は、耐候性の良好な黒色樹脂からなる被覆で覆われているため、信頼性の高い屋外配線が可能である。
また、この例では、外側被覆14の表面にセミの産卵管が挿入されやすい外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられていないため、セミの産卵管による被害を被ることもない。
なお、引き裂き紐18の埋め込み位置としては、外側被覆14の除去が容易であることや、ケーブル製造時の形状安定性などの点から、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16b内が好ましい。この場合、引き裂き紐18は、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16b部分の一方にのみ埋め込んでもよく、その両方に埋め込んでもよい。
次に本発明の他の実施の形態について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る断面図であり、図1に共通する部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る光ケーブル103は、光ドロップケーブルを用いて加入者宅にまで引き落とされた光ファイバを、加入者宅内へ引き込んで屋内配線する、いわゆる光インドアケーブルとして使用されるものであり、通常、加入者宅の建屋壁面に取り付けた成端箱内で光ドロップケーブルと接続される。この光ケーブル103は、地下に布設する地下用光ドロップケーブルとしても使用することができる。
図3に示すように、この光ケーブル103は、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが、外側被覆14の両側面のほぼ中央に設けられている点を除いて、図1に示す光ドロップケーブル101のケーブル部10とほぼ同様に構成されている。
すなわち、2本の単心光ファイバ心線11と、この単心光ファイバ心線11の両側にそれぞれの中心がほぼ同一平面上に位置するように間隔をおいて並行に配置された第1および第2の抗張力体12a、12bと、これらを一括被覆する内側被覆13および外側被覆14からなる2層構造の外被15とを備え、内側被覆13および外側被覆14は、いずれも断面が長円形状に形成されている。そして、内側被覆13は、ポリオレフィン系の非黒色樹脂により形成され、外側被覆14は黒色樹脂により形成されている。また、単心光ファイバ心線11が位置する部分の内側被覆13の上面および下面には、1対の断面V字型の内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16bが設けられており、外側被覆14の両側面のほぼ中央部分には外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられている。
本実施形態の光ケーブル103においては、外被15が、内側被覆13と外側被覆14の2層構造とされ、かつ、外側被覆14には外側被覆14を選択的に引き裂くことができる引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられているので、建屋壁面に取り付けた成端箱から加入者宅内に引き込んだ後、外側被覆14のみを引き裂き用ノッチ17bにより引き裂いて除去し、内側被覆13のみを被覆した状態で屋内配線を行うことができる。内側被覆13は上述したように非黒色樹脂で形成されているため、景観の良い配線を行うことができる。一方、屋内に引き込むまでは、耐候性の良好な黒色樹脂からなる外側被覆14が施されているため、従来のような保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要もない。
なお、第1の実施形態の場合と同様、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bは、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bを起点に外側被覆14を引き裂いた際に、外側被覆14のみを選択的に引き裂くことができるような位置に形成されていればよく、特に図面の例に限定されるものではない。
また、本実施形態においても、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの形成にあたって、それぞれの先端の延長線L、L上に光ファイバ心線11が位置しないか、もしくは、光ファイバ心線11との間に外被15以外の介在物が位置するようにすることが好ましい(図3の例では、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの各先端の延長線L、L上に光ファイバ心線11が位置するものの、単心光ファイバ心線11との間に、第1および第2の抗張力体12a、12bが介在している。)。このように構成することによって、セミの産卵管による単心光ファイバ心線11の損傷を防止することができる。
本発明においては、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの形成に代えて、図4に示すように、外側被覆14内にポリエステル樹脂、アラミド繊維などからなる引き裂き紐18を埋め込むようにしてもよい。
すなわち、図4は、上記第2の実施形態の変形例を示す断面図である。この例に示す光ケーブル104は、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bは形成されておらず、かつ、外側被覆14内に引き裂き紐18が埋め込まれている点を除いて、図3に示す光ケーブル103と同様に構成されている。
このように構成される光ケーブル104においても、外被15が、内側被覆13と外側被覆14の2層構造とされ、かつ、外側被覆14には外側被覆14を選択的に引き裂くことができる引き裂き紐18が埋め込まれているので、建屋壁面に取り付けた成端箱から加入者宅内に引き込んだ後、外側被覆14のみを引き裂き紐18により引き裂いて除去し、内側被覆13のみを被覆した状態で屋内配線を行うことができる。内側被覆13は非黒色樹脂で形成されているため、景観の良い配線を行うことができる。一方、屋内に引き込むまでは、耐候性の良好な黒色樹脂からなる外側被覆14が施されているため、従来のような保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要もない。
また、この例では、外側被覆14の表面にセミの産卵管が挿入されやすい外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられていないため、セミの産卵管による被害を被ることもない。
なお、引き裂き紐18の埋め込み位置としては、外側被覆14の除去が容易であることや、ケーブル製造時の形状安定性などの点から、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16b内が好ましい。この場合、引き裂き紐18は、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16b部分の一方にのみ埋め込んでもよく、その両方に埋め込んでもよい。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る断面図であり、図1に共通する部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る光ケーブル105は、図3や図4に示す光ケーブルと同様、光ドロップケーブルを用いて加入者宅にまで引き落とされた光ファイバを、加入者宅内へ引き込んで屋内配線する、いわゆる光インドアケーブルとして主に使用されるものである。
図5に示すように、この光ケーブル105は、2本の単心光ファイバ心線11と、その周囲に設けられた、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール(PBO)繊維などの抗張力繊維からなる緩衝材層19、さらにその外側に設けられた断面が円形状の外被15とを備えている。そして、外被15は、ポリオレフィン系の非黒色樹脂からなる内側被覆13と、黒色樹脂からなる外側被覆14からなる2層構造とされており、内側被覆13には、鋼線、ガラス繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチックなどからなる第1および第2の抗張力体12a、12bがケーブルの中心に対し互いに対称の位置になるように埋設されている。また、これらの第1および第2の抗張力体12a、12bからそれぞれ周方向にほぼ90°回転した位置の内側被覆13の表面には、断面V字型の内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16bが設けられており、さらに、外側被覆14の表面にも、断面V字型の外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられている。外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bは、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16bからそれぞれ周方向にさらにほぼ90°回転した位置、すなわち、第1および第2の抗張力体12a、12b上の外側被覆14の表面に設けられている。
本実施形態の光ケーブル105においては、外被15が、内側被覆13と外側被覆14の2層構造とされ、かつ、外側被覆14には外側被覆14を選択的に引き裂くことができる引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられているので、建屋壁面に取り付けた成端箱から加入者宅内に引き込んだ後、外側被覆14のみを引き裂き用ノッチ17a、17bにより引き裂いて除去し、内側被覆13のみを被覆した状態で屋内配線を行うことができる。内側被覆13は非黒色樹脂で形成されているため、美観の良い配線を行うことができる。一方、屋内に引き込むまでは、耐候性の良好な黒色樹脂からなる外側被覆14が施されているため、従来のような保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要もない。
なお、本実施形態においても、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bは、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bを起点に外側被覆14を引き裂いた際に、外側被覆14のみを選択的に引き裂くことができるような位置に形成されていればよく、特に図面の例に限定されるものではない。
また、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの形成にあたって、それぞれの先端の延長線L、L上に光ファイバ心線11が位置しないか、もしくは、光ファイバ心線11との間に外被15以外の介在物が位置するようにすることが好ましい(図5の例では、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの各先端の延長線L、L上に光ファイバ心線11が位置するものの、単心光ファイバ心線11との間に、第1および第2の抗張力体12a、12b、さらには緩衝材層19が介在している。)。このように構成することによって、セミの産卵管による単心光ファイバ心線11の損傷を防止することができる。
さらに、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bの形成に代えて、図6に示すように、外側被覆14内にポリエステル樹脂、アラミド繊維などからなる引き裂き紐18を埋め込むようにしてもよい。
すなわち、図6は、上記第3の実施形態の変形例を示す断面図である。この例に示す光ケーブル106は、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bは形成されておらず、かつ、外側被覆14内に引き裂き紐18が埋め込まれている点を除いて、図5に示す光ケーブル105と同様に構成されている。
このように構成される光ケーブル106においても、外被15が、内側被覆13と外側被覆14の2層構造とされ、かつ、外側被覆14には外側被覆14を選択的に引き裂くことができる引き裂き紐18が埋め込まれているので、建屋壁面に取り付けた成端箱から加入者宅内に引き込んだ後、外側被覆14のみを引き裂き紐18により引き裂いて除去し、内側被覆13のみを被覆した状態で屋内配線を行うことができる。内側被覆13は非黒色樹脂で形成されているため、美観の良い配線を行うことができる。一方、屋内に引き込むまでは、耐候性の良好な黒色樹脂からなる外側被覆14が施されているため、従来のような保護カバーを装着するなどの対策を講じる必要もない。
また、この例では、外側被覆14の表面にセミの産卵管が挿入されやすい外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bが設けられていないため、セミの産卵管による被害を被ることもない。
なお、引き裂き紐18の埋め込み位置としては、外側被覆14の除去が容易であることや、ケーブル製造時の形状安定性などの点から、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16b内が好ましい。この場合、引き裂き紐18は、内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16b部分の一方にのみ埋め込んでもよく、その両方に埋め込んでもよい。
本発明において使用される単心光ファイバ心線11としては、例えば、光ファイバの外周にシリコーン樹脂や紫外線硬化型樹脂などを被覆したもの、その外周にさらにポリアミド樹脂などを被覆したものなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、その収容する数も特に限定されるものではなく、1本であっても、3本もしくはそれ以上であってもよい。さらに、単心光ファイバ心線11に代えて、複数本の光ファイバ素線を並列させ、その外周に一括被覆を施した光ファイバテープ心線を使用してもよい。
次に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
図3に示す構造の光ケーブルを製造した。
まず、2本の外径250μmの紫外線硬化型樹脂被覆単心光ファイバ心線11と、2本の外径0.4mmのG−FRP(ガラス繊維強化プラスチック)からなる抗張力体12a、12bとを図3に示すように並列させた状態で第1の押出し機に導入し、その外周にクリーム色着色剤を配合したポリエチレンを一括押出被覆して、クリーム色の、表面に内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16bを有する内側被覆13を形成した。さらに、この被覆線を第2の押出し機に導入し、その外周にカーボンブラックを配合したポリエチレンを一括押出被覆して表面に外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bを有する約0.5mm厚の外側被覆14を形成し、幅約4mm、高さ約3mmの光ケーブルを製造した。
実施例2
図5に示す構造の光ケーブルを製造した。
まず、2本の外径250μmの紫外線硬化型樹脂被覆単心光ファイバ心線11の外周にアラミド繊維を縦添えしつつ、2本の外径0.4mmのG−FRP(ガラス繊維強化プラスチック)からなる抗張力体12a、12bを図5に示すように並列させて第1の押出し機に導入し、その外周にクリーム色着色剤を配合したポリエチレンを一括押出被覆して、クリーム色の、表面に内側被覆引き裂き用ノッチ16a、16bを有する内側被覆13を形成した。さらに、この被覆線を第2の押出し機に導入し、その外周にカーボンブラックを配合したポリエチレンを一括押出被覆して表面に外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bを有する約0.5mm厚の外側被覆14を形成し、外径約4mmの光ケーブルを製造した。
得られた各光ケーブルについて、伝送損失(λ=1550nm)を測定するとともに、ヒートサイクル試験(−30℃〜+70℃、3サイクル)を行い、伝送損失(λ=1550nm)の増加量を測定し、その温度特性を評価した。また、外側被覆引き裂き用ノッチ17a、17bを起点に外側被覆14を引き裂き、その除去性、すなわち、内部の被覆線の取出し性を調べた。これらの結果を表1に示す。
Figure 2006221093
表1からも明らかなように、各光ケーブルは、いずれも十分に実用可能な伝送特性、温度特性を有するとともに、外側被覆14を容易に除去することができることが確認された。
本発明の第1の実施形態に係る光ケーブルを示す断面図である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光ケーブルを示す断面図である。 第2の実施形態の変形例を示す断面図である。 第3の実施形態に係る光ケーブルを示す断面図である。 第3の実施形態の変形例を示す断面図である。 従来の光ケーブルの一例を示す断面図である。 従来の光ケーブルの他の例を示す断面図である。
符号の説明
10…ケーブル部、11…単心光ファイバ心線、12a、12b…第1および第2の抗張力体、13…外被、14…内側被覆、15…外側被覆、16a、16b…内側被覆引き裂き用ノッチ、17a、17b…外側被覆引き裂き用ノッチ、18…引き裂き紐、19…緩衝材層、20…支持線部、21…支持線、22…被覆、30…連結部、101〜106…光ケーブル

Claims (6)

  1. 光ファイバ心線と、この光ファイバ心線の両側に間隔をおいて並行配置された第1および第2の抗張力体と、これらを一括被覆する外被を備えた光ケーブルであって、
    前記外被はポリオレフィン系の非黒色樹脂からなる内側被覆と黒色樹脂からなる外側被覆の2層構造とされ、かつ、前記外側被覆が前記内側被覆から剥離可能に構成されていることを特徴とする光ケーブル。
  2. 前記内側被覆の表面に内側被覆引き裂き用ノッチが設けられ、かつ、この内側被覆引き裂き用ノッチ上を除く前記外側被覆の表面に外側被覆引き裂き用ノッチが設けられていることを特徴とする請求項1記載の光ケーブル。
  3. 前記外側被覆引き裂き用ノッチは、断面がV字状であって、その先端の延長線上に前記光ファイバ心線が位置しないか、もしくは、光ファイバ心線との間に外被以外の介在物が位置するように形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光ケーブル。
  4. 前記外側被覆内に引き裂き紐が埋め込まれていることを特徴とする請求項1記載の光ケーブル。
  5. 前記光ファイバ心線にほぼ並行に配置され、外周に前記外側被覆と接続された被覆を有する支持線を備えてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の光ケーブル。
  6. 前記光ファイバ心線の周囲に緩衝材層が設けられ、その外側に外被が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の光ケーブル。
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