JP2006220158A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オルタネータが異常なときであっても機関回転数が異常に上昇したり失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御する。
【解決手段】オルタネータ1が発電することにより内燃機関本体2にかかる負荷であるオルタネータ負荷を制御すると共に、吸入空気量を吸気通路3内に配置された電子スロットル4により制御することにより、機関アイドル回転数を制御する。オルタネータの異常を検出するための異常検出手段を設け、オルタネータの異常が検出されたとき、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのを中止する。
【選択図】図1
【解決手段】オルタネータ1が発電することにより内燃機関本体2にかかる負荷であるオルタネータ負荷を制御すると共に、吸入空気量を吸気通路3内に配置された電子スロットル4により制御することにより、機関アイドル回転数を制御する。オルタネータの異常を検出するための異常検出手段を設け、オルタネータの異常が検出されたとき、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのを中止する。
【選択図】図1
Description
本発明は内燃機関の制御装置に関する。
従来、オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、特開平9−112314号公報に記載された内燃機関の制御装置では、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されているものの、オルタネータが正常であるか否かを検出していない。従って、オルタネータが異常なときであっても機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまう。そのため、特開平9−112314号公報に記載された内燃機関の制御装置では、オルタネータが異常なときに機関アイドル回転数を適切に制御することができず、機関回転数が異常に上昇したり失火する可能性が生じてしまう。
また特開平9−112314号公報に記載された内燃機関の制御装置では、バッテリの消耗状態に応じてオルタネータによる発電が継続されるものの、特開平9−112314号公報には、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときにオルタネータ負荷が低減されるのが禁止される点について開示されていない。従って、特開平9−112314号公報に記載された内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときにオルタネータ負荷が低減されるのを禁止することができず、それゆえ、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつかずバッテリがあがってしまう可能性が生じてしまう。
更に特開平9−112314号公報には、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べて燃料噴射量及びオルタネータ負荷を増加させる点について開示されていない。また特開平5−26138号公報に記載された内燃機関の制御装置では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べて燃料噴射量が増加され点火時期が遅角されるものの、オルタネータ負荷が増加されない。そのため、機関回転数の増加を防止するために点火時期を遅角し過ぎてしまうと失火してしまい、機関回転数の増加を防止するのに限界が生じてしまう。従って、特開平5−26138号公報に記載された内燃機関の制御装置では、機関始動時に暖機を迅速に行いつつ機関回転数の増加を適切に防止することができない。
前記問題点に鑑み、本発明は、オルタネータが異常なときであっても、機関回転数が異常に上昇したり失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
更に本発明は、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
更に本発明は、機関始動時に暖機を迅速に行いつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、オルタネータの異常を検出するための異常検出手段を設け、オルタネータの異常が検出されたとき、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのを中止する内燃機関の制御装置が提供される。
請求項1に記載の内燃機関の制御装置では、オルタネータが正常なときには機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷及び吸入空気量が制御されるが、オルタネータが異常なときには、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのが中止される。そのため、オルタネータが異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータが異常なときであっても、機関回転数が異常に上昇したり失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
請求項2に記載の発明によれば、オルタネータの異常が検出されたときには、オルタネータが正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき回転数変動分を吸入空気量の制御により調節する請求項1に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項2に記載の内燃機関の制御装置では、オルタネータの異常が検出されたときには、オルタネータが正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータが異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
請求項3に記載の発明によれば、バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、オルタネータの異常を検出するための異常検出手段を設け、オルタネータの異常が検出されたとき、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのを中止する内燃機関の制御装置が提供される。
請求項3に記載の内燃機関の制御装置では、オルタネータが正常なときには機関アイドル回転数を制御するために補助トルク及び吸入空気量が制御されるが、オルタネータが異常なときには、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのが中止される。そのため、オルタネータが異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータが異常なときであっても、機関回転数が異常に上昇したり失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
請求項4に記載の発明によれば、オルタネータの異常が検出されたときには、オルタネータが正常なときに補助トルクの制御により調節すべき回転数変動分を吸入空気量の制御により調節する請求項3に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項4に記載の内燃機関の制御装置では、オルタネータの異常が検出されたときには、オルタネータが正常なときに補助トルクの制御により調節すべき回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータが異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
請求項5に記載の発明によれば、オルタネータからバッテリに出力されるオルタネータ出力電流とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項5に記載の内燃機関の制御装置では、オルタネータからバッテリに出力されるオルタネータ出力電流とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断される。そのため、オルタネータの発電機能が異常か否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを適切に判断することができる。
請求項6に記載の発明によれば、バッテリ電圧とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項6に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断される。そのため、バッテリに適切な充電が行われているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項7に記載の発明によれば、バッテリ電圧の変化分とオルタネータ出力電流制御デューティの変化分との関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項7に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧の変化分とオルタネータ出力電流制御デューティの変化分との関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断される。そのため、バッテリに適切な充電が行われているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項8に記載の発明によれば、オルタネータ負荷に基づいて算出された実際のエンジン出力トルクとオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項8に記載の内燃機関の制御装置では、オルタネータ負荷に基づいて算出された実際のエンジン出力トルクとオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断される。そのため、オルタネータの負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項9に記載の発明によれば、機関回転数とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項9に記載の内燃機関の制御装置では、機関回転数とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断される。そのため、オルタネータの負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項10に記載の発明によれば、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御しているときに機関回転数が予め定められた値よりも低くなった場合にオルタネータが異常であると判断する請求項1に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項10に記載の内燃機関の制御装置では、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御しているときに機関回転数が予め定められた値よりも低くなった場合にオルタネータが異常であると判断される。そのため、オルタネータの負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項11に記載の発明によれば、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御しているときに機関回転数が予め定められた値よりも低くなった場合にオルタネータが異常であると判断する請求項3に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項11に記載の内燃機関の制御装置では、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御しているときに機関回転数が予め定められた値よりも低くなった場合にオルタネータが異常であると判断される。そのため、オルタネータの負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項12に記載の発明によれば、オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、バッテリ電圧を検出するためのバッテリ電圧検出手段を設け、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いとき、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止することによりバッテリの充電を継続する内燃機関の制御装置が提供される。
請求項12に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いとき、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止することにより、つまり、バッテリ充電速度が低減されるのを禁止して、バッテリの充電が継続される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止することができる。
請求項13に記載の発明によれば、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止しつつ吸入空気量を増大させる請求項12に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項13に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止しつつ吸入空気量が増大される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
請求項14に記載の発明によれば、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止すると共に、シフトアップしづらくなるように変速比の設定を変更する請求項12に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項14に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止すると共に、シフトアップしづらくなるように変速比の設定が変更される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
請求項15に記載の発明によれば、バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、バッテリ電圧を検出するためのバッテリ電圧検出手段を設け、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いとき、補助トルクが供給されるのを禁止することによりバッテリの充電を継続する内燃機関の制御装置が提供される。
請求項15に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いとき、補助トルクが供給されるのを禁止することにより、つまり、電力消費速度が増加されるのを禁止して、バッテリの充電が継続される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止することができる。
請求項16に記載の発明によれば、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、補助トルクが供給されるのを禁止しつつ吸入空気量を増大させる請求項15に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項16に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、補助トルクが供給されるのを禁止しつつ吸入空気量が増大される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
請求項17に記載の発明によれば、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、補助トルクが供給されるのを禁止すると共に、シフトアップしづらくなるように変速比の設定を変更する請求項15に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項17に記載の内燃機関の制御装置では、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、補助トルクが供給されるのを禁止すると共に、シフトアップしづらくなるように変速比の設定が変更される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
請求項18に記載の発明によれば、オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べて燃料噴射量及びオルタネータ負荷を増加させるようにした内燃機関の制御装置が提供される。
請求項18に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べて燃料噴射量及びオルタネータ負荷が増加される。そのため、燃料噴射量を増加させることにより機関始動時に暖機を迅速に行うと共に、オルタネータ負荷を増加させることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項19に記載の発明によれば、オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にし、オルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置が提供される。
請求項19に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、オルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項20に記載の発明によれば、機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にしオルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのを中止する請求項19に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項20に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にしオルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。燃焼状態が悪いときや燃料性状が重質であるときには失火が発生し易くなっている。従って、そのようなときに機関アイドル回転数の上昇を抑制してしまうと更に失火が発生し易くなってしまう。そのため、上述したように、そのようなときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にしオルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。その結果、失火の発生を確実に防止することができる。
請求項21に記載の発明によれば、オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にしかつオルタネータ負荷を一定値に維持し、点火時期遅角量に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置が提供される。
請求項21に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、点火時期遅角量に基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項22に記載の発明によれば、オルタネータ負荷が予め定められた値を超過するとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、スロットル開度を減少させる請求項19又は21に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項22に記載の内燃機関の制御装置では、オルタネータ負荷が予め定められた値を超過するとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、スロットル開度が減少される。つまり、オルタネータ負荷が予め定められた値を超過するときには、オルタネータ負荷を増加させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。また、点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、点火時期遅角量を増加させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。
請求項23に記載の発明によれば、バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べて燃料噴射量を増加させかつ補助トルクを減少させるようにした内燃機関の制御装置が提供される。
請求項23に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べて燃料噴射量が増加されかつ補助トルクが減少される。そのため、燃料噴射量を増加させることにより機関始動時に暖機を迅速に行うと共に、補助トルクを減少させることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項24に記載の発明によれば、バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にし、補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置が提供される。
請求項24に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、補助トルクに基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項25に記載の発明によれば、機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にし補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのを中止する請求項24に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項25に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にし補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。燃焼状態が悪いときや燃料性状が重質であるときには失火が発生し易くなっている。従って、そのようなときに機関アイドル回転数の上昇を抑制してしまうと更に失火が発生し易くなってしまう。そのため、上述したように、そのようなときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にし補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。その結果、失火の発生を確実に防止することができる。
請求項26に記載の発明によれば、バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にしかつ補助トルクを一定値に維持し、点火時期遅角量に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置が提供される。
請求項26に記載の内燃機関の制御装置では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、点火時期遅角量に基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項27に記載の発明によれば、補助トルクが予め定められた値より小さいとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、スロットル開度を減少させる請求項24又は26に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
請求項27に記載の内燃機関の制御装置では、補助トルクが予め定められた値より小さいとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、スロットル開度が減少される。つまり、補助トルクが予め定められた値より小さいときには、補助トルクを減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。また、点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、点火時期遅角量を増加させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。
請求項1に記載の発明によれば、オルタネータが異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータが異常なときであっても、機関回転数が異常に上昇したり失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
請求項2に記載の発明によれば、オルタネータが異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
請求項3に記載の発明によれば、オルタネータが異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータが異常なときであっても、機関回転数が異常に上昇したり失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
請求項4に記載の発明によれば、オルタネータが異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
請求項5に記載の発明によれば、オルタネータの発電機能が異常か否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを適切に判断することができる。
請求項6及び7に記載の発明によれば、バッテリに適切な充電が行われているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項8から11に記載の発明によれば、オルタネータの負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
請求項12に記載の発明によれば、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止することができる。
請求項13及び14に記載の発明によれば、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
請求項15に記載の発明によれば、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止することができる。
請求項16及び17に記載の発明によれば、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
請求項18に記載の発明によれば、燃料噴射量を増加させることにより機関始動時に暖機を迅速に行うと共に、オルタネータ負荷を増加させることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項19に記載の発明によれば、機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更に機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項20に記載の発明によれば、失火の発生を確実に防止することができる。
請求項21に記載の発明によれば、機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更に機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項22に記載の発明によれば、機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。
請求項23に記載の発明によれば、燃料噴射量を増加させることにより機関始動時に暖機を迅速に行うと共に、補助トルクを減少させることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項24に記載の発明によれば、機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更に機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項25に記載の発明によれば、失火の発生を確実に防止することができる。
請求項26に記載の発明によれば、機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更に機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
請求項27に記載の発明によれば、機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の内燃機関の制御装置の第一の実施形態の構成図である。図1において、1は発電を行うためのオルタネータ、2は内燃機関本体、3は吸気通路、4は吸気通路3内に配置された電子スロットル、5はオルタネータ1に電気接続されたバッテリ、6はオルタネータ1からバッテリ5に流れる電流値を検出するための電流計である。7はバッテリ電圧を検出するための電圧計、8はエアフローメータ、9は機関回転数センサ、10は内燃機関の冷却水温を検出するための水温センサ、11はエアコンディショナ圧力を検出するためのエアコンディショナ圧力センサである。12はパワーステアリングポンプ圧力センサ、13は自動変速機の変速比の設定を変更するための変速比設定変更手段、14は排気通路、15は排気通路14内に配置された触媒、16は触媒15の温度を検出するための触媒温度センサである。17はA/Fセンサ、18は排気温度を検出するための排気温センサ、19は気筒内の燃焼圧を検出するための燃焼圧センサ、20はアクセルペダル、21は要求負荷を検出するための負荷センサ、22はECU(電子制御装置)である。
図2は本実施形態の内燃機関の制御装置によるオルタネータフェイル判定方法を示した図である。詳細には、図2(a)はオルタネータフェイル判定を行うためのフローチャート、図2(b)はオルタネータが正常か否かを判断するためのマップである。このオルタネータフェイル判定は所定時間間隔毎に実行される。オルタネータフェイル判定が開始されると、まずステップ201においてオルタネータ1がバッテリ5に対し通電する時間の割合を示すオルタネータ制御デューティDoが読み込まれる。次いでステップ202では、電流計6により検出されたオルタネータ出力電流値Ioが読み込まれる。次いでステップ203において、オルタネータ制御デューティDoとオルタネータ出力電流値Ioとの関係が予め定められた関係にあるか否かが判断される。具体的には、ステップ201において読み込まれた制御デューティDo及びステップ202において読み込まれたオルタネータ出力電流値Ioを示す点が図2(b)のマップの斜線部分内に位置するか否かが判断される。YESのときにはオルタネータ1が正常であると判定される。一方、NOのときにはオルタネータ1が異常であると判定され、ステップ204においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグがたてられ(XOFAIL←1)、このルーチンを終了する。
図3は本実施形態の内燃機関の制御装置によるオルタネータフェイル時の処理を示したフローチャートである。このルーチンもオルタネータフェイル判定と同様に所定時間間隔毎に実行される。オルタネータフェイル時処理が開始されると、まずステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられているか否かが判断される。NOのときにはこのルーチンを終了し、YESのときにはステップ302に進む。ステップ302では、オルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御、つまり、オルタネータ1からバッテリ5への通電量を増加させることにより内燃機関本体2にかかるオルタネータ負荷を増加させて機関アイドル回転数を減少させたり、あるいは、オルタネータ1からバッテリ5への通電量を減少させることにより内燃機関本体2にかかるオルタネータ負荷を減少させて機関アイドル回転数を増加させる制御を中止する。次いでステップ303において、吸入空気量制御に基づいて機関アイドル回転数制御を調節する。つまり、吸入空気量を増加させることにより実際の機関アイドル回転数を目標回転数まで増加させたり、あるいは、吸入空気量を減少させることにより実際の機関アイドル回転数を目標回転数まで減少させる。
本実施形態によれば、ステップ203においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ203においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、ステップ302において機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本実施形態によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本実施形態によれば、ステップ203において、オルタネータ1からバッテリ5に出力されるオルタネータ出力電流値Ioとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、オルタネータ1の発電機能が異常か否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを適切に判断することができる。
以下、第一の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のオルタネータフェイル判定は図2に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル判定とほぼ同様である。本変形例のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理とほぼ同様であるが、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する代わりに、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する。具体的には、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を減少させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを減少させて機関アイドル回転数を減少させたり、あるいは、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を増加させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを増加させて機関アイドル回転数を増加させる制御を中止する。
本変形例によれば、ステップ203においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するために補助トルク及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ203においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本変形例によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときに補助トルクの制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本変形例によれば、ステップ203において、オルタネータ1からバッテリ5に出力されるオルタネータ出力電流値Ioとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、オルタネータ1の発電機能が異常か否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを適切に判断することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第二の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図4は本実施形態の内燃機関の制御装置によるオルタネータフェイル判定方法を示した図である。詳細には、図4(a)はオルタネータフェイル判定を行うためのフローチャート、図4(b)はオルタネータが正常か否かを判断するためのマップである。このオルタネータフェイル判定は所定時間間隔毎に実行される。オルタネータフェイル判定が開始されると、まずステップ201においてオルタネータ1がバッテリ5に対し通電する時間の割合を示すオルタネータ制御デューティDoが読み込まれる。次いでステップ401では、電圧計6により検出されたバッテリ電圧値Battが読み込まれる。次いでステップ402において、オルタネータ制御デューティDoとバッテリ電圧値Battとの関係が予め定められた関係にあるか否かが判断される。具体的には、ステップ201において読み込まれた制御デューティDo及びステップ401において読み込まれたバッテリ電圧値Battを示す点が図4(b)のマップの斜線部分内に位置するか否かが判断される。YESのときにはオルタネータ1が正常であると判定される。一方、NOのときにはオルタネータ1が異常であると判定され、ステップ204においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグがたてられ(XOFAIL←1)、このルーチンを終了する。
本実施形態のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理と同様である。
本実施形態によれば、ステップ402においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ402においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、ステップ302において機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本実施形態によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本実施形態によれば、ステップ402において、バッテリ電圧値Battとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、バッテリ5に適切な充電が行われているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、第二の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のオルタネータフェイル判定は図4に示した第二の実施形態のオルタネータフェイル判定とほぼ同様である。本変形例のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理とほぼ同様であるが、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する代わりに、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する。具体的には、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を減少させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを減少させて機関アイドル回転数を減少させたり、あるいは、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を増加させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを増加させて機関アイドル回転数を増加させる制御を中止する。
本変形例によれば、ステップ402においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するために補助トルク及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ402においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本変形例によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときに補助トルクの制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本変形例によれば、ステップ203において、バッテリ電圧値Battとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、バッテリ5に適切な充電が行われているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第三の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図5は本実施形態の内燃機関の制御装置によるオルタネータフェイル判定方法を示した図である。詳細には、図5(a)はオルタネータフェイル判定を行うためのフローチャート、図5(b)はオルタネータが正常か否かを判断するためのマップである。このオルタネータフェイル判定は所定時間間隔毎に実行される。オルタネータフェイル判定が開始されると、まずステップ501においてオルタネータ1がバッテリ5に対し通電する時間の割合を示すオルタネータ制御デューティの変化分ΔDoが読み込まれる。次いでステップ502では、電圧計6により検出されたバッテリ電圧値の変化分ΔBattが読み込まれる。次いでステップ503において、オルタネータ制御デューティの変化分ΔDoとバッテリ電圧値の変化分ΔBattとの関係が予め定められた関係にあるか否かが判断される。具体的には、ステップ501において読み込まれた制御デューティの変化分ΔDo及びステップ502において読み込まれたバッテリ電圧値の変化分ΔBattを示す点が図5(b)のマップの斜線部分内に位置するか否かが判断される。YESのときにはオルタネータ1が正常であると判定される。一方、NOのときにはオルタネータ1が異常であると判定され、ステップ204においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグがたてられ(XOFAIL←1)、このルーチンを終了する。
本実施形態のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理と同様である。
本実施形態によれば、ステップ503においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ503においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、ステップ302において機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本実施形態によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本実施形態によれば、ステップ503において、バッテリ電圧値の変化分ΔBattとオルタネータ出力電流制御デューティの変化分ΔDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、バッテリ5に適切な充電が行われているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、第三の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のオルタネータフェイル判定は図5に示した第三の実施形態のオルタネータフェイル判定とほぼ同様である。本変形例のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理とほぼ同様であるが、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する代わりに、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する。具体的には、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を減少させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを減少させて機関アイドル回転数を減少させたり、あるいは、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を増加させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを増加させて機関アイドル回転数を増加させる制御を中止する。
本変形例によれば、ステップ503においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するために補助トルク及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ503においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本変形例によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときに補助トルクの制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本変形例によれば、ステップ503において、バッテリ電圧値の変化分ΔBattとオルタネータ出力電流制御デューティの変化分ΔDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、バッテリ5に適切な充電が行われているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第四の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図6は本実施形態の内燃機関の制御装置によるオルタネータフェイル判定方法を示した図、図7はトルクと各制御パラメータとの関係を示した図、図8はオルタネータが正常か否かを判断するための図である。詳細には、図7(a)は機関回転数と吸入空気量とトルクとの関係を示したマップ、図7(b)は点火時期とトルクとの関係を示したマップ、図7(c)は燃料噴射量とトルクとの関係を示したマップ、図8(a)は機関回転数と水温とエンジン摩擦損失との関係を示したマップ、図8(b)はオルタネータが正常か否かを判断するためのマップである。
図6において、このオルタネータフェイル判定は所定時間間隔毎に実行される。オルタネータフェイル判定が開始されると、まずステップ201においてオルタネータ1がバッテリ5に対し通電する時間の割合を示すオルタネータ制御デューティDoが読み込まれる。次いでステップ601ではエアフローメータ8により検出された吸入空気量が読み込まれる。次いでステップ602では機関回転数センサ9により検出された機関回転数が読み込まれる。次いでステップ603では点火時期が読み込まれる。次いでステップ605では、図7(a)、図7(b)及び図7(c)に示したマップに基づいてエンジン出力トルクTengが算出される。次いでステップ606では図8(a)に示したマップに基づいてエンジン摩擦損失Tengfが算出される。次いでステップ607では吸入空気圧センサ(図示せず)により検出された吸気管負圧に基づいてエンジンポンプ損失Tengpが算出される。次いでステップ608ではエアコンディショナ圧力センサ11により検出されたエアコンディショナ圧力に基づいてエアコンディショナ負荷トルクTacが算出される。次いでステップ609ではパワーステアリングポンプ圧力センサ12により検出されたパワーステアリングポンプ圧力に基づいてパワーステアリングポンプ負荷トルクTpsが算出される。ステップ610ではエンジン出力トルクTengとエンジン摩擦損失Tengfとエンジンポンプ損失Tengpとエアコンディショナ負荷トルクTacとパワーステアリングポンプ負荷トルクTpsとに基づき、実際のエンジン出力トルクに相当するオルタネータ補正トルクToが算出される(To←Teng−Tengf−Tengp−Tac−Tps)。次いでステップ611において、オルタネータ制御デューティDoと実際のエンジン出力トルクに相当するオルタネータ補正トルクToとの関係が予め定められた関係にあるか否かが判断される。具体的には、ステップ201において読み込まれた制御デューティDo及びステップ610において算出された実際のエンジン出力トルクに相当するオルタネータ補正トルクToを示す点が図8(b)のマップの斜線部分内に位置するか否かが判断される。YESのときにはオルタネータ1が正常であると判定される。一方、NOのときにはオルタネータ1が異常であると判定され、ステップ204においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグがたてられ(XOFAIL←1)、このルーチンを終了する。
本実施形態のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理と同様である。
本実施形態によれば、ステップ611においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ611においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、ステップ302において機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本実施形態によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本実施形態によれば、ステップ611において、オルタネータ負荷に基づいて算出された実際のエンジン出力トルクに相当するオルタネータ補正トルクToとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、オルタネータ負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、第四の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のオルタネータフェイル判定は図6に示した第四の実施形態のオルタネータフェイル判定とほぼ同様である。本変形例のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理とほぼ同様であるが、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する代わりに、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する。具体的には、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を減少させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを減少させて機関アイドル回転数を減少させたり、あるいは、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を増加させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを増加させて機関アイドル回転数を増加させる制御を中止する。
本変形例によれば、ステップ611においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するために補助トルク及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ611においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本変形例によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときに補助トルクの制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本変形例によれば、ステップ611において、オルタネータ負荷に基づいて算出された実際のエンジン出力トルクに相当するオルタネータ補正トルクToとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、オルタネータ負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第五の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図9は本実施形態の内燃機関の制御装置によるオルタネータフェイル判定方法を示した図である。詳細には、図9(a)はオルタネータフェイル判定を行うためのフローチャート、図9(b)はオルタネータが正常か否かを判断するためのマップである。このオルタネータフェイル判定は所定時間間隔毎に実行される。オルタネータフェイル判定が開始されると、まずステップ201においてオルタネータ1がバッテリ5に対し通電する時間の割合を示すオルタネータ制御デューティDoが読み込まれる。次いでステップ901では、機関回転数センサ9により検出された機関回転数Neが読み込まれる。次いでステップ902において、オルタネータ制御デューティDoと機関回転数Neとの関係が予め定められた関係にあるか否かが判断される。具体的には、ステップ201において読み込まれた制御デューティDo及びステップ901において読み込まれた機関回転数Neを示す点が図9(b)のマップの斜線部分内に位置するか否かが判断される。YESのときにはオルタネータ1が正常であると判定される。一方、NOのときにはオルタネータ1が異常であると判定され、ステップ204においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグがたてられ(XOFAIL←1)、このルーチンを終了する。
本実施形態のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理と同様である。
本実施形態によれば、ステップ902においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ902においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、ステップ302において機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本実施形態によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本実施形態によれば、ステップ902において、機関回転数Neとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、オルタネータ負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、第五の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のオルタネータフェイル判定は図9に示した第五の実施形態のオルタネータフェイル判定とほぼ同様である。本変形例のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理とほぼ同様であるが、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する代わりに、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する。具体的には、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を減少させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを減少させて機関アイドル回転数を減少させたり、あるいは、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を増加させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを増加させて機関アイドル回転数を増加させる制御を中止する。
本変形例によれば、ステップ902においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するために補助トルク及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ902においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本変形例によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときに補助トルクの制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本変形例によれば、ステップ902において、機関回転数Neとオルタネータ出力電流制御デューティDoとの関係が予め定められた関係にないときにオルタネータ1が異常であると判断される。そのため、オルタネータ負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータ1が異常か否かを判断することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第六の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図10は本実施形態の内燃機関の制御装置によるオルタネータフェイル判定方法を示した図である。このオルタネータフェイル判定は所定時間間隔毎に実行される。オルタネータフェイル判定が開始されると、まずステップ201においてオルタネータ1がバッテリ5に対し通電する時間の割合を示すオルタネータ制御デューティDoが読み込まれる。次いでステップ901では、機関回転数センサ9により検出された機関回転数Neが読み込まれる。次いでステップ1001においてオルタネータ制御デューティDoが閾値Do1以上であるか否かが判断される。NOのときにはオルタネータ1が正常であると判定しこのルーチンを終了する。一方、YESのときにはステップ1002に進む。ステップ1002では機関回転数Neが閾値Ne1以下であるか否かが判断される。NOのときにはオルタネータ1が正常であると判定しこのルーチンを終了する。一方、YESのときには、オルタネータ負荷を減少させるべきときにオルタネータ負荷が減少されておらず、その結果機関回転数Neが必要とされる機関回転数Ne1よりも低下してしまっており失火する可能性があると判断し、オルタネータ1が異常であると判定される。次いでステップ204においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグがたてられ(XOFAIL←1)、このルーチンを終了する。
本実施形態のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理と同様である。
本実施形態によれば、ステップ1001及びステップ1002においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ1002においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、ステップ302において機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷が制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本実施形態によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、オルタネータ負荷の制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本実施形態によれば、ステップ1002において、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御しているときに機関回転数Neが予め定められた値Ne1以下になった場合にオルタネータが異常であると判断される。そのため、オルタネータ負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
以下、第六の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のオルタネータフェイル判定は図10に示した第六の実施形態のオルタネータフェイル判定とほぼ同様である。本変形例のオルタネータフェイル時処理は図3に示した第一の実施形態のオルタネータフェイル時処理とほぼ同様であるが、ステップ302においてオルタネータ負荷制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する代わりに、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御を中止する。具体的には、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を減少させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを減少させて機関アイドル回転数を減少させたり、あるいは、バッテリ5からオルタネータ1への通電量を増加させることによりオルタネータ1から内燃機関本体2に供給される補助トルクを増加させて機関アイドル回転数を増加させる制御を中止する。
本変形例によれば、ステップ1001及びステップ1002においてオルタネータ1が正常であると判断されたときには、補助トルク制御に基づく機関アイドル回転数制御が中止されることなく、機関アイドル回転数を制御するために補助トルク及び吸入空気量が制御される。一方、ステップ1002においてオルタネータ1が異常であると判断されたときには、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのが中止される。そのため、オルタネータ1が異常なときに機関アイドル回転数を制御するために補助トルクが制御されてしまうのを回避することができる。それゆえ、オルタネータ1が異常なときであっても、機関アイドル回転数が異常に上昇したり、あるいは、機関アイドル回転数が低下して失火するのを阻止すべく機関アイドル回転数を適切に制御することができる。
また本変形例によれば、ステップ301においてオルタネータ1が異常であることを示すフラグ(XOFAIL=1)がたてられていると判断したときには、ステップ303において、オルタネータ1が正常なときに補助トルクの制御により調節すべき機関アイドル回転数変動分が吸入空気量の制御により調節される。そのため、オルタネータ1が異常なときに、補助トルクの制御が中止されることに伴って機関アイドル回転数の調節量が不足してしまうのを回避することができる。
更に本変形例によれば、ステップ1002において、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御しているときに機関回転数Neが予め定められた値Ne1以下になった場合にオルタネータが異常であると判断される。そのため、オルタネータ負荷が適切な値になっているか否かを判断することによりオルタネータが異常か否かを判断することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第七の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図11は本実施形態の内燃機関の制御装置によるバッテリ電圧不足時処理を示した図である。このバッテリ電圧不足時処理は所定時間間隔毎に実行される。バッテリ電圧不足時処理が開始されると、まずステップ1101において電圧計7により検出されたバッテリ電圧Vが読み込まれる。次いでステップ1102において、バッテリ電圧Vが閾値V1以下であるか否かが判断される。NOのときにはバッテリあがりの可能性がないと判断しこのルーチンを終了する。一方、YESのときにはバッテリ上がりの可能性があると判断し、ステップ1103においてオルタネータ負荷を低減することが禁止される。つまり、オルタネータ1からバッテリ5への充電量を低減することが禁止される。次いでステップ1104では吸入空気量制御に基づき機関アイドル回転数制御が調節される。具体的には、オルタネータ負荷を低減できないことに伴って機関アイドル回転数が低下してしまうのを回避すべく、吸入空気量が増加されることにより機関アイドル回転数が適切な値に調節される。機関アイドル回転数を低下させてしまう要因としては、例えばパワーステアリング負荷、エアコンディショナ負荷、電気負荷、AT車におけるN−Dシフト負荷等がある。
本実施形態によれば、ステップ1102においてバッテリ電圧Vが予め定められた値V1以下であると判断されたとき、ステップ1103においてオルタネータ負荷が低減されるのが禁止される。つまり、バッテリ充電速度が低減されるのを禁止して、バッテリ5の充電が継続される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリ5があがってしまうのを阻止することができる。
また本実施形態によれば、バッテリ電圧Vが予め定められた値V1以下のときであって機関要求負荷増大時に、ステップ1103及びステップ1104においてオルタネータ負荷が低減されるのを禁止しつつ吸入空気量が増大される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
以下、第七の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のバッテリ電圧不足時処理は図11に示した第七の実施形態のバッテリ電圧不足時処理とほぼ同様であるが、ステップ1103においてオルタネータ負荷の低減が禁止される代わりに、補助トルクの増加が禁止される。
本変形例によれば、ステップ1102においてバッテリ電圧Vが予め定められた値V1以下であると判断されたとき、バッテリ5からオルタネータ1に通電することによりオルタネータ1から内燃機関本体2に補助トルクが供給されるのが禁止される。つまり、バッテリ5の電力消費速度が増加されるのを禁止して、バッテリ5の充電が継続される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリ5があがってしまうのを阻止することができる。
また本変形例によれば、バッテリ電圧Vが予め定められた値V1以下のときであって機関要求負荷増大時に、ステップ1103及びステップ1104において補助トルクが供給されるのを禁止しつつ吸入空気量が増大される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリ5があがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第八の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図12は本実施形態の内燃機関の制御装置によるバッテリ電圧不足時処理を示した図である。このバッテリ電圧不足時処理は所定時間間隔毎に実行される。バッテリ電圧不足時処理が開始されると、まずステップ1101において電圧計7により検出されたバッテリ電圧Vが読み込まれる。次いでステップ1102において、バッテリ電圧Vが閾値V1以下であるか否かが判断される。NOのときにはバッテリあがりの可能性がないと判断しこのルーチンを終了する。一方、YESのときにはバッテリ上がりの可能性があると判断し、ステップ1103においてオルタネータ負荷を低減することが禁止される。つまり、オルタネータ1からバッテリ5への充電量を低減することが禁止される。次いでステップ1201では変速比設定変更手段13によりシフトアップしづらくなるように変速比が変更される。次いでステップ1202では、変速比の変更に伴って駆動トルクが変化してしまうのを阻止すべく駆動トルクが補正される。この駆動トルクの補正のため、例えば吸入空気量、燃料噴射量、点火時期、燃料噴射時期等が調節される。
本実施形態によれば、バッテリ電圧Vが予め定められた値V1以下のときであって機関要求負荷増大時に、ステップ1103においてオルタネータ負荷が低減されるのが禁止されると共に、ステップ1201においてシフトアップしづらくなるように変速比の設定が変更される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
以下、第八の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例のバッテリ電圧不足時処理は図12に示した第八の実施形態のバッテリ電圧不足時処理とほぼ同様であるが、ステップ1103においてオルタネータ負荷の低減が禁止される代わりに、補助トルクの増加が禁止される。
本変形例によれば、バッテリ電圧Vが予め定められた値V1以下のときであって機関要求負荷増大時に、補助トルクが供給されるのが禁止されると共に、ステップ1201においてシフトアップしづらくなるように変速比の設定が変更される。そのため、電力消費速度にバッテリ充電速度が追いつけないことによりバッテリがあがってしまうのを阻止しつつ、要求される機関回転数を確保することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第九の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図13は本実施形態の内燃機関の制御装置による始動時処理を示した図である。この始動時処理は所定時間間隔毎に実行される。始動時処理が開始されると、まずステップ1301において始動後経過時間Tが閾値T1以上になったか否かが判断される。NOのときには、始動後経過時間が十分でないために機関回転数等がまだ安定しておらず、始動時処理を行うのに適していないと判断しこのルーチンを終了する。一方、YESのときにはステップ1302に進み、触媒温度センサ16により検出された触媒温度TCが読み込まれる。次いでステップ1303では、触媒温度TCが閾値TC1以下であるか否かが判断される。NOのときには触媒15の暖機がもう必要でないと判断し、ステップ1312に進む。一方、YESのときには触媒15の暖機がまだ必要であると判断し、ステップ1304に進む。
ステップ1304では水温センサ10により検出された水温TWが読み込まれる。次いでステップ1305では水温TWに応じて点火時期の遅角量が算出される。例えば水温TWが比較的低いときには排気温度を上昇させるべく遅角量が大きくされる。一方、水温TWが比較的高いときには排気温度をそれ程上昇させる必要がないため遅角量が小さくされる。次いでステップ1306では点火時期の遅角量に応じたスロットル開度補正量が算出される。このスロットル開度補正では、点火時期の遅角に伴ってエンジン発生トルク及び機関回転数が低下するのを阻止すべくスロットル開度が増加される。例えば遅角量が比較的小さいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が少ないためスロットル開度の増加量は比較的小さくされる。一方、遅角量が比較的大きいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が多くなるためスロットル開度の増加量は比較的大きくされる。
次いでステップ1307ではエアコンディショナ負荷が最大に設定される。次いでステップ1308では機関回転数センサ9により検出された実際の機関回転数Neが読み込まれる。次いでステップ1309では目標機関回転数Ntが算出される。この目標機関回転数Ntは、失火が発生しないようにかつ機関回転数が過度に高くならないように設定される。次いでステップ1310では目標機関回転数Ntと実際の機関回転数Neとの偏差Dneが算出される。次いでステップ1311では偏差Dneからオルタネータ制御デューティDoが算出され、偏差Dneが零になるように制御デューティDoがフィードバック制御される。
一方、ステップ1312では触媒15を暖機する必要がないために点火時期の遅角量がリセットされる。次いでステップ1313ではエアコンディショナ負荷が通常の負荷に設定される。次いでステップ1314では偏差Dneから吸入空気量補正量Qfbが算出され、偏差Dneが零になるように空気量フィードバック制御が行われる。
尚、ステップ1307においてエアコンディショナ負荷を最大にする代わりに、実際の機関回転数を低下させるためにパワーステアリング負荷、トルクコンバータ負荷、ウォータポンプ負荷、オイルポンプ負荷等の負荷を大きな値に設定してもよい。但しその場合には、そのような負荷の値をECUにより変更できるようになっていることが必要となる。
本実施形態によれば、ステップ1305及びステップ1306において、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にステップ1307においてエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、ステップ1311においてオルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
以下、第九の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例の始動時処理は図13に示した第九の実施形態の始動時処理とほぼ同様であるが、ステップ1311において偏差Dneからオルタネータ制御デューティDoが算出され偏差Dneが零になるように制御デューティDoがフィードバック制御される代わりに、偏差Dneから補助トルク供給量が算出され偏差Dneが零になるように補助トルク供給量がフィードバック制御される。
本変形例によれば、ステップ1305及びステップ1306において、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にステップ1307においてエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、補助トルク供給量に基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第10の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図14は本実施形態の内燃機関の制御装置による始動時処理を示した図である。この始動時処理は所定時間間隔毎に実行される。始動時処理が開始されると、まずステップ1301において始動後経過時間Tが閾値T1以上になったか否かが判断される。NOのときには、始動後経過時間が十分でないために機関回転数等がまだ安定しておらず、始動時処理を行うのに適していないと判断しこのルーチンを終了する。一方、YESのときにはステップ1302に進み、触媒温度センサ16により検出された触媒温度TCが読み込まれる。次いでステップ1303では、触媒温度TCが閾値TC1以下であるか否かが判断される。NOのときには触媒15の暖機がもう必要でないと判断し、ステップ1312に進む。一方、YESのときには触媒15の暖機がまだ必要であると判断し、ステップ1401に進む。
ステップ1401では燃焼状態が悪化していることを示すフラグXNEDWN=0がたてられているか否かが判断される。燃焼状態が悪化しているか否かは例えば燃焼圧センサ19の出力値に基づいて判断される。また、フラグXNEDWN=0は、燃焼状態が悪化していると判断されたときに不図示のステップにおいてたてられている。ステップ1401における判断がYESのときには、点火時期の遅角量を大きくすると失火が発生する可能性があると判断し、ステップ1312に進む。一方、ステップ1401における判断がNOのときにはステップ1304に進む。ステップ1304では水温センサ10により検出された水温TWが読み込まれる。次いでステップ1305では水温TWに応じて点火時期の遅角量が算出される。例えば水温TWが比較的低いときには排気温度を上昇させるべく遅角量が大きくされる。一方、水温TWが比較的高いときには排気温度をそれ程上昇させる必要がないため遅角量が小さくされる。次いでステップ1306では点火時期の遅角量に応じたスロットル開度補正量が算出される。このスロットル開度補正では、点火時期の遅角に伴ってエンジン発生トルク及び機関回転数が低下するのを阻止すべくスロットル開度が増加される。例えば遅角量が比較的小さいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が少ないためスロットル開度の増加量は比較的小さくされる。一方、遅角量が比較的大きいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が多くなるためスロットル開度の増加量は比較的大きくされる。
次いでステップ1307ではエアコンディショナ負荷が最大に設定される。次いでステップ1308では機関回転数センサ9により検出された実際の機関回転数Neが読み込まれる。次いでステップ1309では目標機関回転数Ntが算出される。この目標機関回転数Ntは、失火が発生しないようにかつ機関回転数が過度に高くならないように設定される。次いでステップ1310では目標機関回転数Ntと実際の機関回転数Neとの偏差Dneが算出される。次いでステップ1311では偏差Dneからオルタネータ制御デューティDoが算出され、偏差Dneが零になるように制御デューティDoがフィードバック制御される。
一方、ステップ1312では触媒15を暖機する必要がないため、あるいは、失火の発生を阻止する必要があるために点火時期の遅角量がリセットされる。次いでステップ1313ではエアコンディショナ負荷が通常の負荷に設定される。次いでステップ1314では偏差Dneから吸入空気量補正量Qfbが算出され、偏差Dneが零になるように空気量フィードバック制御が行われる。
尚、ステップ1401において燃焼状態が悪化していることを示すフラグXNEDWN=0がたてられているか否かを判断しているが、その代わりに燃料性状が重質であることを示すフラグがたてられているか否かを判断してもよい。燃料性状が重質であるか否かは、例えば機関始動後の機関回転数の変動に基づいて判断される。また、ステップ1307においてエアコンディショナ負荷を最大にする代わりに、実際の機関回転数を低下させるためにパワーステアリング負荷、トルクコンバータ負荷、ウォータポンプ負荷、オイルポンプ負荷等の負荷を大きな値に設定してもよい。但しその場合には、そのような負荷の値をECUにより変更できるようになっていることが必要となる。
本実施形態によれば、ステップ1401において機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、ステップ1305、ステップ1306、ステップ1307及びステップ1311は実行されない。つまり、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にしオルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。燃焼状態が悪いときや燃料性状が重質であるときには失火が発生し易くなっている。従って、そのようなときに機関アイドル回転数の上昇を抑制してしまうと更に失火が発生し易くなってしまう。そのため、上述したように、そのようなときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にしオルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。その結果、失火の発生を確実に防止することができる。
以下、第10の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例の始動時処理は図14に示した第10の実施形態の始動時処理とほぼ同様であるが、ステップ1311において偏差Dneからオルタネータ制御デューティDoが算出され偏差Dneが零になるように制御デューティDoがフィードバック制御される代わりに、偏差Dneから補助トルク供給量が算出され偏差Dneが零になるように補助トルク供給量がフィードバック制御される。
本変形例によれば、ステップ1401において機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、ステップ1305、ステップ1306及びステップ1307は実行されない。つまり、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にし補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。燃焼状態が悪いときや燃料性状が重質であるときには失火が発生し易くなっている。従って、そのようなときに機関アイドル回転数の上昇を抑制してしまうと更に失火が発生し易くなってしまう。そのため、上述したように、そのようなときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にし補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのが中止される。その結果、失火の発生を確実に防止することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第11の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図15は本実施形態の内燃機関の制御装置による始動時処理を示した図である。この始動時処理は所定時間間隔毎に実行される。始動時処理が開始されると、まずステップ1301において始動後経過時間Tが閾値T1以上になったか否かが判断される。NOのときには、始動後経過時間が十分でないために機関回転数等がまだ安定しておらず、始動時処理を行うのに適していないと判断しこのルーチンを終了する。一方、YESのときにはステップ1302に進み、触媒温度センサ16により検出された触媒温度TCが読み込まれる。次いでステップ1303では、触媒温度TCが閾値TC1以下であるか否かが判断される。NOのときには触媒15の暖機がもう必要でないと判断し、ステップ1312に進む。一方、YESのときには触媒15の暖機がまだ必要であると判断し、ステップ1304に進む。
ステップ1304では水温センサ10により検出された水温TWが読み込まれる。次いでステップ1305では水温TWに応じて点火時期の遅角量が算出される。例えば水温TWが比較的低いときには排気温度を上昇させるべく遅角量が大きくされる。一方、水温TWが比較的高いときには排気温度をそれ程上昇させる必要がないため遅角量が小さくされる。次いでステップ1306では点火時期の遅角量に応じたスロットル開度補正量が算出される。このスロットル開度補正では、点火時期の遅角に伴ってエンジン発生トルク及び機関回転数が低下するのを阻止すべくスロットル開度が増加される。例えば遅角量が比較的小さいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が少ないためスロットル開度の増加量は比較的小さくされる。一方、遅角量が比較的大きいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が多くなるためスロットル開度の増加量は比較的大きくされる。
次いでステップ1307ではエアコンディショナ負荷が最大に設定される。次いでステップ1308では機関回転数センサ9により検出された実際の機関回転数Neが読み込まれる。次いでステップ1309では目標機関回転数Ntが算出される。この目標機関回転数Ntは、失火が発生しないようにかつ機関回転数が過度に高くならないように設定される。次いでステップ1310では目標機関回転数Ntと実際の機関回転数Neとの偏差Dneが算出される。次いでステップ1501では偏差Dneから点火時期補正量Aiが算出され、偏差Dneが零になるように点火時期補正量Aiがフィードバック制御される。このときオルタネータ負荷は一定値に維持される。
一方、ステップ1312では触媒15を暖機する必要がないために点火時期の遅角量がリセットされる。次いでステップ1313ではエアコンディショナ負荷が通常の負荷に設定される。次いでステップ1314では偏差Dneから吸入空気量補正量Qfbが算出され、偏差Dneが零になるように空気量フィードバック制御が行われる。
尚、ステップ1307においてエアコンディショナ負荷を最大にする代わりに、実際の機関回転数を低下させるためにパワーステアリング負荷、トルクコンバータ負荷、ウォータポンプ負荷、オイルポンプ負荷等の負荷を大きな値に設定してもよい。但しその場合には、そのような負荷の値をECUにより変更できるようになっていることが必要となる。
本実施形態によれば、ステップ1305及びステップ1306において、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にステップ1307においてエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、ステップ1501において点火時期補正量Aiに基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
以下、第11の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例の始動時処理は図15に示した第11の実施形態の始動時処理とほぼ同様であるが、ステップ1501においてオルタネータ負荷が一定値に維持される代わりに、補助トルク供給量が一定値に維持される。
本変形例によれば、ステップ1305及びステップ1306において、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度が増加されかつ点火時期が遅角されることにより機関始動時に暖機を迅速に行うことができる。更にステップ1307においてエアコンディショナ負荷が最大にされることにより機関アイドル回転数が過度に上昇するのを阻止することができる。その上、ステップ1501において点火時期補正量Aiに基づいて機関アイドル回転数がフィードバック制御されることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第12の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。図16及び図17は本実施形態の内燃機関の制御装置による始動時処理を示した図である。この始動時処理は所定時間間隔毎に実行される。始動時処理が開始されると、まずステップ1301において始動後経過時間Tが閾値T1以上になったか否かが判断される。NOのときには、始動後経過時間が十分でないために機関回転数等がまだ安定しておらず、始動時処理を行うのに適していないと判断しこのルーチンを終了する。一方、YESのときにはステップ1302に進み、触媒温度センサ16により検出された触媒温度TCが読み込まれる。次いでステップ1303では、触媒温度TCが閾値TC1以下であるか否かが判断される。NOのときには触媒15の暖機がもう必要でないと判断し、ステップ1312に進む。一方、YESのときには触媒15の暖機がまだ必要であると判断し、ステップ1304に進む。
ステップ1304では水温センサ10により検出された水温TWが読み込まれる。次いでステップ1305では水温TWに応じて点火時期の遅角量が算出される。例えば水温TWが比較的低いときには排気温度を上昇させるべく遅角量が大きくされる。一方、水温TWが比較的高いときには排気温度をそれ程上昇させる必要がないため遅角量が小さくされる。次いでステップ1601では制御デューティDoが閾値Do2以上であるか否かが判断される。NOのときには実際の機関回転数を目標機関回転数まで減少させるのに十分なだけ制御デューティDoを増加させることができると判断し、ステップ1306に進む。一方、YESのときには現在の制御デューティDoが大きいため、実際の機関回転数を目標機関回転数まで減少させるのに十分なだけ制御デューティDoを増加させることができないと判断し、ステップ1602に進む。
ステップ1306では点火時期の遅角量に応じたスロットル開度補正量が算出される。このスロットル開度補正では、点火時期の遅角に伴ってエンジン発生トルク及び機関回転数が低下するのを阻止すべくスロットル開度が増加される。例えば遅角量が比較的小さいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が少ないためスロットル開度の増加量は比較的小さくされる。一方、遅角量が比較的大きいときには、エンジン発生トルク及び機関回転数の低下が多くなるためスロットル開度の増加量は比較的大きくされる。ステップ1602ではスロットル開度が減少される。つまり、オルタネータ負荷を増加できないために低下させることができない機関回転数が、スロットル開度を減少させることにより低下される。
次いでステップ1307ではエアコンディショナ負荷が最大に設定される。次いでステップ1308では機関回転数センサ9により検出された実際の機関回転数Neが読み込まれる。次いでステップ1309では目標機関回転数Ntが算出される。この目標機関回転数Ntは、失火が発生しないようにかつ機関回転数が過度に高くならないように設定される。次いでステップ1310では目標機関回転数Ntと実際の機関回転数Neとの偏差Dneが算出される。次いでステップ1311では偏差Dneからオルタネータ制御デューティDoが算出され、偏差Dneが零になるように制御デューティDoがフィードバック制御される。
一方、ステップ1312では触媒15を暖機する必要がないために点火時期の遅角量がリセットされる。次いでステップ1313ではエアコンディショナ負荷が通常の負荷に設定される。次いでステップ1314では偏差Dneから吸入空気量補正量Qfbが算出され、偏差Dneが零になるように空気量フィードバック制御が行われる。
尚、ステップ1601及びステップ1602において制御デューティDoが大きいときには制御デューティDoを増加させずにスロットル開度が減少されているが、この代わりに、あるいは、これに加えて、ステップ1305において算出された点火時期遅角量がある閾値より大きいときに失火の発生を阻止すべく点火時期を遅角させる代わりにスロットル開度を減少させてもよい。また、ステップ1307においてエアコンディショナ負荷を最大にする代わりに、実際の機関回転数を低下させるためにパワーステアリング負荷、トルクコンバータ負荷、ウォータポンプ負荷、オイルポンプ負荷等の負荷を大きな値に設定してもよい。但しその場合には、そのような負荷の値をECUにより変更できるようになっていることが必要となる。
本実施形態によれば、ステップ1601においてオルタネータ負荷が予め定められた値を超過すると判断されたとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過すると判断されたときには、ステップ1602においてスロットル開度が減少される。つまり、オルタネータ負荷が予め定められた値を超過するときには、オルタネータ負荷を増加させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。また、点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、点火時期遅角量を増加させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。
以下、第12の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例の始動時処理は図16及び図17に示した第12の実施形態の始動時処理とほぼ同様であるが、ステップ1601において制御デューティDoが閾値Do2以上であると判断されたときにステップ1602においてスロットル開度が減少される代わりに、補助トルクがある閾値以下であると判断されたときにスロットル開度が減少される。また、ステップ1311において偏差Dneからオルタネータ制御デューティDoが算出され偏差Dneが零になるように制御デューティDoがフィードバック制御される代わりに、偏差Dneから補助トルク供給量が算出され偏差Dneが零になるように補助トルク供給量がフィードバック制御される。
本変形例によれば、補助トルクが予め定められた値より小さいと判断されたとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過すると判断されたときには、スロットル開度が減少される。つまり、補助トルクが予め定められた値より小さいときには、補助トルクを減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。また、点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、点火時期遅角量を増加させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制するのは不可能であると判断し、スロットル開度を減少させることにより機関アイドル回転数の上昇を抑制することができる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の第13の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。本実施形態の内燃機関の制御装置による始動時処理は図13に示したものとほぼ同様であるが、本実施形態では、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べて燃料噴射量及びオルタネータ負荷が増加される。
本実施形態によれば、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べて燃料噴射量及びオルタネータ負荷が増加されるため、燃料噴射量を増加させることにより機関始動時に暖機を迅速に行うと共に、オルタネータ負荷を増加させることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
以下、第13の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成は図1に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様である。但し、第一の実施形態ではオルタネータ1は発電機能のみを有しているが、本実施形態の変形例では、オルタネータ1は、発電することができるだけでなく、バッテリ5から供給された電力により内燃機関本体2に補助トルクを供給することができる。つまり、本変形例のオルタネータ1は、発電機能を有するのみならず、モータとしての機能も有する。
本変形例の始動時処理は第13の実施形態の始動時処理とほぼ同様であるが、偏差Dneからオルタネータ制御デューティDoが算出され偏差Dneが零になるように制御デューティDoがフィードバック制御される代わりに、偏差Dneから補助トルク供給量が算出され偏差Dneが零になるように補助トルク供給量がフィードバック制御される。
本変形例によれば、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べて燃料噴射量が増加されかつ補助トルクが減少されるため、燃料噴射量を増加させることにより機関始動時に暖機を迅速に行うと共に、補助トルクを減少させることにより失火を防止しつつ機関回転数の増加を適切に防止することができる。
尚、上述したすべての実施形態及びその変形例において機関アイドル回転数を制御するために電子スロットル4のスロットル開度が制御されているが、代わりにISCバルブ(アイドルスピードコントロールバルブ)を設け、その開度を制御することも可能である。また、第九から第13の実施形態及びその変形例において触媒15の暖機の促進が図られているが、代わりにA/Fセンサ17の暖機の促進を図ることも可能である。
1 オルタネータ
2 内燃機関本体
3 吸気通路
4 電子スロットル
2 内燃機関本体
3 吸気通路
4 電子スロットル
Claims (27)
- オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、オルタネータの異常を検出するための異常検出手段を設け、オルタネータの異常が検出されたとき、機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御するのを中止する内燃機関の制御装置。
- オルタネータの異常が検出されたときには、オルタネータが正常なときにオルタネータ負荷の制御により調節すべき回転数変動分を吸入空気量の制御により調節する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、オルタネータの異常を検出するための異常検出手段を設け、オルタネータの異常が検出されたとき、機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御するのを中止する内燃機関の制御装置。
- オルタネータの異常が検出されたときには、オルタネータが正常なときに補助トルクの制御により調節すべき回転数変動分を吸入空気量の制御により調節する請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
- オルタネータからバッテリに出力されるオルタネータ出力電流とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリ電圧とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリ電圧の変化分とオルタネータ出力電流制御デューティの変化分との関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置。
- オルタネータ負荷に基づいて算出された実際のエンジン出力トルクとオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置。
- 機関回転数とオルタネータ出力電流制御デューティとの関係を示す値が予め定められた範囲内にないときにオルタネータが異常であると判断する請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置。
- 機関アイドル回転数を制御するためにオルタネータ負荷を制御しているときに機関回転数が予め定められた値よりも低くなった場合にオルタネータが異常であると判断する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 機関アイドル回転数を制御するために補助トルクを制御しているときに機関回転数が予め定められた値よりも低くなった場合にオルタネータが異常であると判断する請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
- オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、バッテリ電圧を検出するためのバッテリ電圧検出手段を設け、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いとき、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止することによりバッテリの充電を継続する内燃機関の制御装置。
- バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止しつつ吸入空気量を増大させる請求項12に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、オルタネータ負荷が低減されるのを禁止すると共に、シフトアップしづらくなるように変速比の設定を変更する請求項12に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、バッテリ電圧を検出するためのバッテリ電圧検出手段を設け、バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いとき、補助トルクが供給されるのを禁止することによりバッテリの充電を継続する内燃機関の制御装置。
- バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、補助トルクが供給されるのを禁止しつつ吸入空気量を増大させる請求項15に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリ電圧が予め定められた値よりも低いときであって機関要求負荷増大時に、補助トルクが供給されるのを禁止すると共に、シフトアップしづらくなるように変速比の設定を変更する請求項15に記載の内燃機関の制御装置。
- オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べて燃料噴射量及びオルタネータ負荷を増加させるようにした内燃機関の制御装置。
- オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にし、オルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置。
- 機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にしオルタネータ負荷に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのを中止する請求項19に記載の内燃機関の制御装置。
- オルタネータが発電することにより内燃機関にかかる負荷であるオルタネータ負荷及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にしかつオルタネータ負荷を一定値に維持し、点火時期遅角量に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置。
- オルタネータ負荷が予め定められた値を超過するとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、スロットル開度を減少させる請求項19又は21に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べて燃料噴射量を増加させかつ補助トルクを減少させるようにした内燃機関の制御装置。
- バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にし、補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置。
- 機関始動時に燃焼状態が悪化したと判定されたとき、又は燃料性状が重質であると判定されたときには、機関始動時の暖機完了前に暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共にエアコンディショナ負荷を最大にし補助トルクに基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するのを中止する請求項24に記載の内燃機関の制御装置。
- バッテリからオルタネータを介して内燃機関に供給される補助トルク及び吸入空気量を制御することにより機関アイドル回転数を制御する内燃機関の制御装置において、機関始動時の暖機完了前に、暖機完了後に比べてスロットル開度を増加させかつ点火時期を遅角すると共に、エアコンディショナ負荷を最大にしかつ補助トルクを一定値に維持し、点火時期遅角量に基づいて機関アイドル回転数をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御装置。
- 補助トルクが予め定められた値より小さいとき、又は点火時期遅角量が予め定められた値を超過するときには、スロットル開度を減少させる請求項24又は26に記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2006109923A JP2006220158A (ja) | 2006-04-12 | 2006-04-12 | 内燃機関の制御装置 |
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Cited By (1)
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JP2011057025A (ja) * | 2009-09-08 | 2011-03-24 | Toyota Motor Corp | ハイブリッド車両の制御装置 |
-
2006
- 2006-04-12 JP JP2006109923A patent/JP2006220158A/ja active Pending
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JP2011057025A (ja) * | 2009-09-08 | 2011-03-24 | Toyota Motor Corp | ハイブリッド車両の制御装置 |
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