JP2006218831A - 圧密化単板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高圧水蒸気により単板の圧縮変形状態を充分に固定でき、しかも単板の表面に膨らみや割れが生じることを防止でき、表面や曲げに対する特性に優れた圧密化単板を効率的且つ経済的に製造することができる圧密化単板の製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の圧密化単板の製造方法においては、密閉可能な容器10内に、単板1を、一対の畳織金網2,3間に挟んだ状態で収容した後、該容器を密閉した状態で、単板1と両畳織金網2,3との積層体を、圧縮しながら加熱する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧密化単板の製造方法及びその圧密化単板を用いて得られる合板に関する。
従来、曲げ強度の向上、表面性の改善等を目的として、木質材に圧密化処理を行うことが行われている。この圧密化処理を、平プレスやロールプレスを用いて開放系で行った場合には、圧密化後の木材に、水分や熱が作用すると元の形状に回復してしまう。これに対して、密閉系で圧密化処理を行うと、圧縮変形が永久固定化できる。
密閉系での圧密化処理としては、例えば特許文献1には、密閉可能な耐圧・耐熱性容器の内部に処理すべき木質材を収容した後に、この剛性容器を密封状態として加熱することにより、木質材を圧密化した後、プレスを維持した状態で熱板に冷却水を供給して圧密化木材を冷却してから取り出す方法が記載されており、また、特許文献2には、上記と同様に木材を密閉空間内で圧縮しながら加熱することで圧密化を行った後、プレス状態を維持したまま密閉空間内を減圧させる方法が記載されている。これらの方法は、木材に含まれている水分を水蒸気化させ、密閉容器内を高温高圧状態とすることにより木材を水熱処理することで変形を永久固定化する方法であり、簡単な装置で短時間で圧密化を行うことができるため圧密処理には有効な方法である。その他、特許文献3及び4にも、密閉系で圧密化処理することが記載されている。
また、密閉系ではないが、非特許文献1には、通気性の金属板で挟んだ状態の木質材を、加熱しながら圧縮して、圧密化された単板を得る方法が記載されている。
特開平7−47511号公報 特開平8−90516号公報 特開平6−238615号公報 特開2000−238015号公報 宇高英二、吉野 毅,「スギ単板の熱圧縮処理への通気性金属板の適用」,木材工業,社団法人日本木材加工技術協会,平成15年10月1日,第58巻,第10号,p452−456
従来の密閉系での圧密化処理においては、密閉加熱処理後直ちに密閉容器を開放すると、木材中に含まれていた高温高圧水蒸気が一瞬のうちに放出されることによりパンクと呼ばれる膨らみが発生しやすいという問題がある。特に、生単板を使った場合、厚みが薄く、高含水率のため、表面に多数の割れが発生してバラバラになってしまう。
特許文献1には、高圧水蒸気の放出を防止するために、圧締状態のままで冷却することが記載されているが、それでは、生産性が極めて低くなり、コストを大幅に上昇させてしまう。
特許文献2には、密閉容器に排気管を設けて、プレスを維持した状態で排気管から高圧水蒸気を放出し密閉空間内を減圧することが記載されているが、その場合においても、単板内部に高圧水蒸気が残留し、それによる割れの発生を防止することができない。
非特許文献1の方法は、非密閉系での圧密化処理であるため、短時間では圧縮変形を充分に固定化することができない。
ところで、近年、住宅建設においては、施工の合理化から根太を使用しない床パネル工法が増えており、床パネルには厚物の針葉樹構造用合板が使用されている。この構造用合板の製造にはロシアカラマツ等の強度の強い天然林から製造した単板が使用されているが、天然木質資源の枯渇が進む中、これらを使い続けることは環境や蓄積量の面で問題があり、蓄積量の豊富な造林木の利用が望まれている。また、この造林木のなかで、ファルカータ、ポプラ、スギ等の造林木は、低比重、軟質という材質から用途が限られてしまうため、用途開拓による利用拡大が望まれている。
また、住宅のフローリングには、物を落とした時や家具を引きずった時に傷の付きにくい耐傷性フローリングを使用する場合が増加している。このフローリングは、天然木の堅木(硬質)単板で製造した合板に、表面硬度を上げるため中密度繊維板(MDF)やハードボード(HDF)を薄く切削した木質材料を貼り、仕上げ材として表面に突板を貼った構成のものが一般的である。このような耐傷性フローリングにおいても、構造用合板と同様に、基材である合板の強度を上げるため天然林の硬質木材を使用しているため、同様に造林木を使った代替材料が望まれている。
従って、本発明の目的は、高圧水蒸気により単板の圧縮変形状態を充分に固定でき、しかも単板の表面に膨らみや割れが生じることを防止して、圧密化単板を効率的且つ経済的に製造することのできる、圧密化単板の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、低比重軟質木を利用した、曲げ強度や表面硬度の高い合板を提供することにある。
本発明は、密閉可能な容器内に、単板を、一対の畳織金網間に挟んだ状態で収容した後、該容器を密閉した状態で、前記単板と前記両畳織金網との積層体を、圧縮しながら加熱することを特徴とする圧密化単板の製造方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、請求項1又は2記載の圧密化単板の製造方法により低比重軟質木の単板から製造した圧密化単板を、合板の少なくとも一層として用いた合板を提供することにより、上記目的を達成したものである。尚、単板と両畳織金網との積層体は、単板と各畳織金網との間が接合されていることを意味するものではない。
本発明の圧密化単板の製造方法によれば、高圧水蒸気により単板の圧縮変形状態を充分に固定でき、しかも単板の表面に膨らみや割れが生じることを防止でき、表面特性や曲げに対する特性に優れた圧密化単板を効率的且つ経済的に製造することができる。
本発明の合板によれば、低比重軟質木を利用した、曲げ強度や表面硬度の高い合板を提供することができる。
本発明では、単板を圧縮しながら加熱して圧密化単板を製造する。圧密化単板の製造に用いる単板としては、生単板を使用することが好ましい。ここで、生単板とは、原木を濡れた状態でロータリーレース(ベニヤレース)によって数ミリから十数ミリの厚さに切削した単板をいい、通常、含水率が50%以上である。
生単板を使用することには、次のメリットがある。(a)厚さが薄いため木材内部に熱が伝わりやすく、含水率が高いため圧縮変形の永久固定化に必要な高圧水蒸気の発生が容易である。このため、短時間での圧縮変形の永久固定化が可能である。(b)生単板を圧密することにより単板の乾燥工程が不要でありエネルギー利用面で有利である。
しかしながら、生単板は、含水率が高いため単板内部から多量の水蒸気が発生する。そのため、短時間で圧密単板から高圧水蒸気を放出することがポイントである。例えば、図1に示すような、圧密治具10に収容して密閉状態下に、圧縮及び加熱した後、密閉治具に取り付けたリークバルブを開放しただけでは、単板内部に高圧水蒸気が残留し、プレス解放時に圧密単板がバラバラに割れてしまうが、本発明では、金網で単板を挟んだ状態で圧密化を行うため、リークバルブを開く等により、減圧する際に、金網内の空間を、単板内部の高圧水蒸気が抜けるため短時間で単板内部から高圧水蒸気を排出することができる。
圧密化単板の製造に用いる単板は、密閉容器内の圧力を充分に高めて、圧縮変形固定化を充分に達成する観点から、含水率が50%超100%以下であることが好ましく、特に60〜100%であることが好ましい。
含水率は、下記の式で求められる。
含水率(%)=(W1−W2)/W2 ×100
(W1:乾燥前の重量(g)、W2:全乾重量(g)
全乾重量:乾燥機中で100〜105℃で乾燥し、恒量に達したと認められるときの重量)
単板は、単板1枚中の含水率のバラツキが大きい場合、圧密処理後に波打ちや反りが発生しやすいため、含水率のバラツキを少なくするために含水率の調整を行ったものを用いることが好ましい。含水率の調整方法としては、単板を水に浸漬する方法、丸太の段階で水に浸漬した後に剥板を行う方法等が挙げられる。
また、本発明では、低比重軟質木から、厚みが薄く且つ曲げ強度や曲げヤング係数が大きい単板を得ることができるため、例えば、合板、LVL等の構造用木質材料や、フローリング材の表面材等にも、このような木材が利用可能となる。
本発明において、低比重軟質木の単板とは、比重が0.2〜0.5のものをいう。また、低比重軟質木の単板は、好ましくは比重0.25〜0.45のものであり、例えばファルカータ(albizzia falcataria)(比重0.30)、ラジアータパイン(pinus radiata)(比重0.43)、中国ポプラ(populus)(比重0.35)、スギ(cryptomeria japonica)(比重0.38)等を挙げることができる。
単板の厚みは、例えば1〜15mmのものを用いることができ、より好ましくは1〜7mmである。
単板は、圧縮率30〜70%程度、特に圧縮率30〜50%程度に圧縮することが好ましい。例えば、圧密化単板の用途を合板の表板及び裏板用単板、フロアー台板の表面単板として考えた場合には、圧密化単板の厚さは0.5〜2.0mmであることが好ましく、その圧縮率は30〜70%であることが好ましく、圧密前の厚さは1〜7mmであることが好ましい。
圧縮率は、下記式で求められる。
圧縮率(%)=(圧縮前厚さ(mm)−圧縮後厚さ(mm))/圧縮前厚さ(mm) ×100
(但し、圧縮後厚さは、加熱及び加圧後、容器から取り出し、冷却した後の厚みである。)
本発明で用いる密閉可能な容器としては、内部に単板を一対の畳織金網間に挟んだ状態で収容でき、且つその状態で密閉できるものを広く用いることができる。このような容器としては、各種公知のものを用いることができ、例えば、特許文献1で用いている容器を用いることもできる。
図1及び図2は、密閉可能な容器の好ましい一例としての圧密治具10を示す図である。図1及び2に示す圧密治具10は、平面視正方形状の直方体形状の凹部11aを有する下型11と、凹部11aの開口部を気密に封鎖可能な上型12とからなる。上型12の下面中央には、下型11の凹部11aの開口部形状と略一致する形状の凸部12aが形成されており、下型11には、凹部11aの周囲を囲むように、耐熱性のシリコン樹脂等からなるOリング13が設けられている。
そして、下型11と上型12とを、凸部12aを凹部11aの開口部に嵌合させるようにして組み合わせることにより、内部に密閉空間が形成される。
下型11の下部には、密閉空間内の高圧水蒸気を排出する排気弁(リークバルブ)14が設けられている。
本発明においては、図1に示すように、単板1を、一対の畳織金網2,3間に挟んだ状態で、密閉可能な容器内に収容する。
畳織金網とは、縦線は太い線を使用し間隔を開けて、横線は細い線を使用しお互いが接するまで網目を詰めるようにして織った畳表状の織り方の金網であり、平織と綾織の2種類の織り方がある。
平畳織金網は、縦線と横線を交互に組み合わせて織り上げた金網であり、一般的に使用されている平織金網のような平面的な網目ではなく、縦線と横線によってつくられた空間を粒子が通過するため、液体や空気のろ過、脱水に適した金網である。また、太い線径を使用しているため金網の強度が強く、高圧力下での耐久性に優れている。
綾畳織金網は、縦線と横線がお互いに2本以上乗り越して織り上げた綾織式の畳織金網であり、平畳織金網に比べて太い線径を使用して細かく織ることができるため、緻密で強固な、分離用金網である。
平織金網(非畳織金網)では金網が単板にくい込んでしまうため金網を使う効果がない。そのため、本発明で使用する金網は、高温、高圧力状態で耐久性の高い畳織金網である。金網の網目が圧密単板に転写しにくくするためにメッシュが細かく耐久性の高い綾畳織金網を使用することが望ましい。
図3に、平畳織の金網の一例を示し、図4に、綾畳織の金網の一例を示した。
畳織金網のメッシュは200〜500メッシュであることが好ましい。メッシュが少ない(目開きが大きい)場合は、圧密化単板の表面に網目が目立ち、メッシュが多い(目開きが小さい)場合は、金網表面が汚れやすくなる。
平織の金網を2枚重ねて使用した場合には、金網の耐久性が低く、また、圧密化単板表面に網目が付きやすい。
上述した圧密治具10を用いて圧密化単板を製造する方法を、図1及び図2を参照して説明する。
(準備工程)
先ず、単板1を、図1に示すように、一対の畳織金網2,3間に挟んだ状態で、圧密治具10内にセットする。圧密治具10は、加熱手段を有する加圧装置、例えばホットプレス(図示せず)に取り付ける。具体的には、ホットプレスの上盤に上型12を固定し、下盤に下型11を固定する。圧密治具10は、ホットプレスにより加熱され、単板の加熱温度はホットプレスにより調節する。尚、圧密化単板の厚さ調整は、下型の凹部の底部にスペーサー(金属板)15を設置して行う。
(第1圧締工程)
圧密治具10の上型が、畳織金網2に接する程度までプレス上盤を下降させ5秒〜15秒、単板1を加熱する。この加熱により木材をある程度軟化させることができる。これは、単板内部の水分が水蒸気化し、圧密治具からわずかに漏れる程度が望ましい。時間が短いと軟化が不充分となり密閉が不充分となる場合や、単板が潰れた状態となる場合がある。また、時間が長いと単板内部の水分が蒸発し圧縮変形の固定化が不充分となる。
(第2圧締工程)
圧密治具10の上型と下型とを密着させてOリング13を圧縮することにより、圧密治具10内部が密閉された状態となる。この状態においては、単板1と畳織金網2,3との積層体に対して、ホットプレスによる圧力と熱が加わっており、また、木材中の水分が気化し水蒸気が発生することで、圧密治具10の内部圧力が上昇し水蒸気処理が行われる。これにより、単板1が圧縮されると共に、その圧縮状態が永久固定化される。
ホットプレス等の加圧機構によるプレス圧力は、2.9〜4.9N/mmであることが好ましく、加熱温度は180〜220℃、特に200〜220℃であることが好ましい。加熱時間は、加熱温度によるが、120秒から10分であることが好ましく、60秒から5分であることがより好ましい。
(減圧工程)
加熱圧締状態でリークバルブ14を開き密閉治具内部の高圧水蒸気を排出し、密閉治具内部を大気圧に減圧する。
(乾燥工程)
加熱圧締状態を1分〜2分程度維持し圧密化単板を乾燥する。
(冷却工程)
密閉容器を開放し圧密化単板を取り出した後、圧密化単板をコールドプレスで冷却する。この冷却工程は、圧密化単板のあばれ、波打が減少するため、行うことが好ましい。
このようにして、圧密化されることによって、厚みが薄くなる一方、曲げ強度やヤング係数が向上した圧密化単板を得ることができる。
尚、上述した方法においては、加圧装置の加熱手段により、圧密治具10(容器)を加熱したが、圧密治具10の下型や上型自体に加熱手段を設けても良く、また、圧密治具10の下型及び/又は上型は、加圧手段の上盤又は下盤と一体不可分とされていても良い。また、下型の凹部の底部にスペーサー15を設置するのに代えて、凹部の深さの異なる下型に交換して、圧縮率や圧密化単板の厚み等を調整することもできる。
本発明の合板は、本発明の製造方法により、低比重軟質木の単板(低比重軟質木から得た単板)から製造した圧密化単板を、合板の少なくとも一層として用いて製造される。低比重軟質木の単板から製造した圧密化単板は、合板の表材、裏材、芯材及びそえ芯板の何れとしてもよいが、表面硬度の高い合板を得る観点から、合板の表材又は裏材を構成する単板として用いることが好ましく、表材及び裏材の双方に用いることが好ましい。低比重軟質木の有効利用の観点から、合板の表材及び裏材を構成する単板として用いると共に、他の層を構成する単板として、低比重軟質木から得た単板を用いることも好ましい。他の層を構成する単板としての単板は、圧密化していない単板又は本発明の方法より製造した圧密化単板若しくは他の方法により圧密化した圧密化単板を用いることができる。合板の層数は3〜15、特に3〜11が好ましい。層間を接着する接着剤は、従来公知の各種のものを用いることができる。
本発明の合板は、各種用途に用いることができ、例えば構造用合板、あるいはフローリング材の台材等として用いることができる。本発明の圧密化単板の製造方法により得られた圧密化単板は、用途に制限はなく、例えば、合板やLVLを構成する単板、フローリング材や家具、建具等の仕上げ材等として用いることができる。
合板を構成する圧密化単板及び非圧密化単板を併用する場合の非圧密化単板は、低比重軟質造林木を原木とするものが好ましい。本発明は、低比重軟質造林木を使用できる点において特に有用であるが、本発明で使用する単板の原木は、造林木に制限されない。
次に、実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ファルカータから得られた平面視正方形状の生単板(370mm×370mm×3.3mm,含水率70%に調整)を、表1に示す金網(平面視における形状及び寸法は単板と同じ,単板の両側で同じ金網を使用)間に挟んだ状態で、上述した構成の圧密治具10における凹部11a(内寸500mm×500mm)内に配置し、上述した好ましい圧密化処理と同様にして、圧密治具10を密閉した状態で、単板と両畳織金網との積層体を圧縮しながら加熱した後、減圧、乾燥、冷却して、圧密化単板を得た。大気圧への減圧後には、直ちにプレスを解圧した。
第1圧締工程の加熱温度及び加熱時間は、200℃及び10秒とし、第2圧締工程の加熱温度及び加熱時間は、200℃及び300秒とした。第1圧締工程のプレス圧力は0.05N/mm2、第2圧締工程のプレス圧力は3.9N/mm2とした。
冷却工程は、温度は室温(10℃〜20℃)、プレス圧力1.0N/mm2で60秒間隔行った。尚、圧縮率は、50%とした。
(実施例2〜6)
実施例1において、用いる金網を表1に示すものに代えた以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を得た。
(比較例1)
実施例1において、単板の何れの面側にも金網を配さない以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を得た。
(比較例2)
実施例1において、単板の片面側のみに金網を配さない以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を得た。
(比較例3)
実施例1において、単板の両側それぞれに、平織の金網を2枚重ねて使用した以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を得た。尚、表1中、単板側とは、単板1に接する金網を意味し、定盤側とは、上型12及びスペーサー15に接する金網を意味する。
(評価)
得られた圧密化単板の表面を観察し、割れの有無を調べると共に、表面状態を下記の評価基準で評価し、それらの結果を表1に示した。
表面状態の評価基準
◎:目視で単板表面の網目がわからない。手でさわってもわずかに感じる程度であり、接 着性問題なし。合板の表面単板に使用してもサンディングの必要なし。
○:目視で網目がわかるが、接着性問題なし。サンディングの必要なし。
△:単板に転写する網目が大きく、接着性が悪い。サンディングが必要。
×1:単板表面の網目が大きい。サンディングで平滑にするのが困難。
×2:金網の耐久性に問題あり。新品では問題ないが使っているうちに圧密治具に接する メッシュ数の小さい金網の影響により単板表面に大きな網目が転写する。
表1に示す結果から、畳織金網を使用することにより、単板に割れが生じることを防止することができることが判る。これに対して、金網を使用しない比較例1の場合には、密閉治具内部の圧力を大気圧に減圧後、直ちにプレスを解圧すると単板内部の水蒸気が一気に開放されるため単板がバラバラになり、片面にのみ使用した比較例2の場合には、金網を使用しなかった面に、短冊状の割れが多数発生し、また、表面に凹凸も発生した。
(試験1)
本発明で得られる圧密化単板の曲げに対する特性を評価すると共に、圧縮率が圧密化単板に与える影響を評価するべく、上述した実施例1において、圧縮率を表2に示す値に代えた以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を製造し、得られた圧密化単板の曲げ強度や曲げヤング係数を測定して、その結果を、表2に示した。尚、表2中、サンプル15が、上述した実施例1の圧密化単板である。
尚、曲げ強度及び曲げヤング係数は、JIS Z 2101木材の試験方法に準拠して測定した。圧密化単板を曲げる方向は、スパンの方向と試験片の繊維方向が同じ方向とし、中央集中荷重方式にて行った。
表2に示す結果を見ると、圧縮率が30%未満では圧密効果が少なく、他方、圧縮率が50%以上になると、比重が急激に高くなってくるが、曲げ強度、曲げヤング係数の上昇は少なくなることが判る。尚、70%以上になると高含水率状態ではスプリングバックによりプレス解放後に厚さが戻り易い。従って、圧縮率30〜70%程度、特に圧縮率30〜50%程度に圧縮することが好ましい。
(試験2)
上述した実施例1において、使用した単板の含水率を何れも50%とし、また寸法を表3に示すように代えた以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を製造した。圧密治具の内部空隙に対する単板の水分量を算出すると共に、回復度を測定して、それらの結果を表3に示した。尚、表3中、サンプル23が、上述した実施例1の圧密化単板である。
回復度は、下記の回復試験を行い、下記式により求めた。
回復度(%)=(LR−LC)/(LO−LC) ×100
(但し、LRは回復試験後の全乾状態の厚さであり、LCは圧密後の全乾状態の厚さであり、LOは圧密前の全乾状態の厚さである。)
回復試験は次の方法で行った。圧密化した試験体を105℃で24時間乾燥し圧密後の暑さ(LC)を測定した後、沸騰水中で2時間煮沸し回復試験を行った。その後、105℃で24時間乾燥し回復試験後の厚さ(LR)を測定した。
表3中の治具内部空隙は、上型の凸部が下型の凹部内に入って、その凸部が、上側の金網に突き当たった時点の空隙であり、該空隙に容積(体積)には、スペーサーや金網(金網内の空隙も同様)の体積は含めない。
表3に示す結果から、圧密治具の内部空隙に対する単板の水分量が、圧縮変形の永久固定化に影響することが判る。即ち、圧密治具内部空隙に対する単板の水分量が0.18以上であることが、永久固定化に好ましいことが判る。
(試験3)
上述した実施例1において、使用した単板の含水率を表4に示すように代えた以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を製造した。圧縮加熱処理中の圧密治具の内圧と、回復度とを測定して、それらの結果を表4に示した。尚、表4中、サンプル35が、上述した実施例1についての結果である。
表4に示すように、寸法370mm×370mmの試験片を用いて単板含水率の異なる条件で圧密処理した場合は、単板含水率が50%以上で圧縮変形が永久固定化される。これは、上記の水分量/空隙が0.18と同様の条件であり、また、含水率が低くなると回復度が大きくなるが、これは、含水率を一定とした場合に単板寸法が小さくなることと同様である。このことから、単板の水分量に対する圧密時の圧密治具内部空隙が0.18以上であれば、永久固定化できることが判る。
(試験4)
上述した実施例1において、第2圧締工程における温度条件及び時間を表5に示すように代えた以外は、実施例1と同様にして圧密化単板を製造した。この場合の回復度を求め、それらの結果を表5に示した。尚、表5中、温度200度、時間300秒の結果が、上述した実施例1についての結果である。
表5に示す結果から、220℃では、120秒以下、200℃では、180秒以下で回復度が0%となり圧縮変形が永久固定化されることが判る。尚、240℃では約60秒で固定化されるが、密閉治具内部圧力が急激に上昇し2.0MPa以上となるため簡単な密閉容器では圧密処理が困難となるため、好ましくない。
<合板の製造及び性能評価>
1.圧密化単板の製造
厚さ3.3mm×幅950mm×長さ1,850mmのファルカータ生単板を使用し、圧縮率55%、加熱温度200℃、加熱時間300秒の条件で圧密化処理を行い、厚さ1.5mmのファルカータ圧密化単板を製造した。使用した生単板の含水率は70%〜100%である。
ファルカータ生単板は、メッシュ200の畳織金網に挟んだ状態で圧密治具内に配置し、密閉状態で加圧及び加熱して圧密化した。
圧密化単板の製造条件を表6に示す。
尚、乾燥工程は、圧密治具内部圧力を大気圧に開放後実施した。また、冷却工程は、圧密治具から圧密単板を取り出した後、コールドプレスを用いてプレスした。
2.圧密化単板の物性
得られた圧縮率55%の圧密ファルカータ単板について、曲げ強度及び曲げヤング係数を測定した結果、曲げ強度が113MPa、曲げヤング係数が16GPaであり、現在、針葉樹構造用合板に多用されているロシアカラマツ(ラーチ)単板の約1.2倍の曲げ強度、曲げヤング係数があった。また、この圧密化単板の回復度は最大3%であり永久固定化されていた。
曲げ強度及び曲げヤング係数の測定は、JIS Z 2101木材の試験方法に準拠し、上記の試験1と同様の方法により測定した。圧密化単板を曲げる方向は、スパンの方向と試験片の繊維方向が同じ方向とし、中央集中荷重方式にて行った。試験片は、幅50mm×長さ200mm、スパン150mmとした。
圧密ファルカータの物性と、従来の単板の物性とを比較して表7に示した。
尚、表7中、圧密ファルカータより下の4つの単板は、表中に記載の樹種から得られた単板であり、圧密化処理を行っていないものである。
3.圧密化単板貼り合板の製造
このファルカータ圧密化単板を表板及び裏板に使用した、厚さ24mm×幅910mm× 長さ1,820mmの合板を試作した。
(1)単板構成
製造する圧密単板貼り合板は、図5にその一部を示すように、表板1A及び裏板1Bに、上述のようにして得られた圧密ファルカータ単板を使用し、ラジアータパイン又はファルカータを芯板及びそえ芯板1Cとして使用して9プライの構成としたものである。表8に示す通り、合板1は、ラジアータパインを芯板及びそえ芯板1Cとし、合板2は、ファルカータを芯板及びそえ芯板1Cとした。
表8は、各層に使用した単板の種類(樹種)、単板の厚さ(プレス前の厚さ)、各層の枚数を示している。即ち、合板1は、表板及び裏板は厚さ1.5mmの圧密ファルカータ単板が各1層、そえ芯板は厚さ3.2mmのラジアータパイン単板が4層、芯板は厚さ8.0mmのラジアータパイン単板が3層の9プライ(9層)の単板構成とした。尚、表板、裏板及び芯板は繊維方向が長さ方向、そえ芯板は繊維方向が幅方向の単板であり、そえ芯板と芯板を繊維方向が交互になるように積層し、表板と裏板それぞれはそえ芯板上に積層した(表板/そえ芯板/芯板/そえ芯板/芯板/そえ芯板/芯板/そえ芯板/裏板)。
(2)接着剤
接着剤は、フェノール樹脂系接着剤を使用した。主剤であるフェノール樹脂は、Jケミカルズ(旧ホーネンコーポレーション)製の加熱硬化型アルカリ・フェノール樹脂(レゾール型)PF−330を使用し、表9に示した他の原料を混合し粘度調整を行って使用した。
(3)製造条件
・糊付け〜貼り上げ
接着剤は塗布量を片面200g/m2以上、両面で400g/m2以上とし、そえ芯板に使用する単板の両面にスプレッダーを使用して塗布した。接着剤塗布後、単板を上記(1)の単板構成に記載の構成で積層した。
・プレス
上記の単板の積層物(LVLを意味しない)を、冷圧プレス0.9N/mm2で30分、次に熱圧プレス0.9N/mm2で10分でプレスし、合板を製造した。プレス条件を表10に示した。
(4)圧密単板貼り合板の性能
得られた合板の比重、曲げ強度、曲げヤング係数を測定し、表11に示した。表11には、比較のため、合板1,合板2に加えて、他の合板の構成及び同様にして測定したそれらの合板の物性を併せて示した。
表11に示すように、圧密ファルカータ単板を、表板及び裏板に使用して得た圧密ファルカータ/ラジアータ合板(合板1)の曲げ強度、曲げヤング係数は、針葉樹構造用合板に使用されている、オールラーチ、ラーチ/ラジアータ、ラーチ/スギと同等の性能があった。また、圧密ファルカータ/ファルカータ合板(合板2)は、これらより少し性能が低いが、床パネルとして使用するには充分な性能を持っており、また、比重は0.4と低く、軽量でありながら高強度の合板であった。
密閉可能な容器内に、単板を、一対の畳織金網間に挟んだ状態で収容する様子を示す断面図である。 密閉した容器内で、単板と畳織金網との積層体を圧縮加熱処理する様子を示す断面図であり、図1に対応する断面を示す図である。 平畳織の金網の一例を示す図で、(a)は、一部を拡大して示す平面図であり、(b)は、(a)を側方から見た図であり、(c)は、(a)を下方から見た図である。 綾織の金網の一例を示す図で、(a)は、一部を拡大して示す平面図であり、(b)は、(a)を側方から見た図であり、(c)は、(a)を下方から見た図である。 本発明の合板の一実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 単板
2,3 畳織金網
10 圧密治具(密閉可能な容器)
11 下型
11 凹部
12 上型
20 合板
1A,1B 合板の表材及び裏材として用いた圧密化単板
1C 芯板及びそえ芯板

Claims (5)

  1. 密閉可能な容器内に、単板を、一対の畳織金網間に挟んだ状態で収容した後、該容器を密閉した状態で、前記単板と前記両畳織金網との積層体を、圧縮しながら加熱することを特徴とする圧密化単板の製造方法。
  2. 前記単板が、生単板であることを特徴とする請求項1記載の圧密化単板の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の圧密化単板の製造方法により低比重軟質木の単板から製造した圧密化単板を、合板の少なくとも一層として用いた合板。
  4. 前記低比重軟質木の単板から製造した圧密化単板を、合板の表材及び/又は裏材を構成する単板として用いた請求項3記載の合板。
  5. 前記低比重軟質木の単板から製造した圧密化単板を、合板の表材及び裏材を構成する単板として用いると共に、他の層を構成する単板として低比重軟質木の単板を用いた請求項4記載の合板。

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