(A)第1の実施形態
以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら詳述する。図2は、本発明の緊急通報システムの全体の構成図である。
(A−1)第1の実施形態の構成
アクセスネットワーク(201)は、IP電話端末(211)、位置情報管理サーバ(212)を備える。アクセスネットワーク(201)は、IP電話端末(211)以外に複数のIP電話端末を接続することは可能であるが、図2では省略する。また、アクセスネットワークは、アクセスネットワーク(201)以外に存在してもよいが、図2では省略する。
IP電話端末(211)は、IP電話端末(111)[図1]と基本的に同様な構成を有する。
位置情報管理サーバ(212)は、IP電話端末(211)の第1の位置情報を、IP電話端末(211)の第1の端末情報に対応させて管理する。IP電話端末(211)における第1の端末情報の一例は、IP電話端末(211)のIPアドレスや、IP電話端末(211)を保有するユーザのSession Initiation Protocol − Uniform Resource Identifier(以下、SIP−URIと記載する。SIPは例えばRFC3261で規定されるプロトコルで、SIP−URIの表記の仕方の一例は、ドメイン名部分とローカル部分から構成される)である。位置情報管理サーバ(212)は、同様にIP電話端末(211)以外のIP電話端末も管理し、他の各IP電話端末の位置情報を、他の各IP電話端末の端末情報に対応させて管理する。
位置情報管理サーバ(212)は、IP電話端末(211)の第1の端末情報とIP電話端末(211)の第1の位置情報を管理する第1の管理部(213)と、後述される位置情報通知サーバ(222)から送信された第1の端末情報を受信して、位置情報通知サーバ(222)に第1の位置情報を送信する第1の処理部(214)とを備える。第1の位置情報は、設置されたIP電話端末(211)の位置、移設されたIP電話端末(211)の位置などに基づいて登録され、第1の端末情報と対応させて管理される。第1の管理部(213)は、同様にIP電話端末(211)以外のIP電話端末に関しても管理する。第1の処理部(214)は、同様にIP電話端末(211)以外のIP電話端末に関しても処理する。
位置情報管理サーバ(212)は、企業やLAN(Local Area Network)サービス事業者などのLANアクセスネットワークの運用管理者が管理する。運用形態により、位置情報通知サーバ(222)と同じネットワークに設置される場合もあるし、NAT(Network Address Translation)機能やファイヤーウォール機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合もある。
VoIP(Voice over Internet Protocol)ネットワーク(202)は、呼制御サーバ(221)、位置情報通知サーバ(222)、加入者情報データベース(223)、接続先情報データベース(224)を備える。
呼制御サーバ(221)は、呼制御サーバ(121)[図1]と基本的に同様な構成を有し、IP電話端末(211)と緊急通報受理機関(指令装置)(203)との呼接続の制御を行う。呼制御サーバ(221)の更なる構成は、後述される。また、呼制御サーバ(221)は、同様に、IP電話端末(211)と他の緊急通報受理機関(指令装置)との呼接続の制御、他のIP電話端末と緊急通報受理機関(指令装置)(203)との呼接続の制御などを行う。
加入者情報データベース(223)は、加入者情報データベース(123)[図1]と基本的に同様な構成を有する。加入者情報データベース(223)は、IP電話端末(211)の第1の端末情報であるIP電話端末(211)におけるIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。加入者情報データベース(223)は、同様に、IP電話端末(211)の以外のIP電話端末に関しても管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(224)は、接続先情報データベース(124)[図1]と基本的に同様な構成を有する。接続先情報データベース(224)は、指令装置(203)の第2の位置情報と、第1の装置情報であり後述される指令装置(203)に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。ここで、第2の位置情報は、例えば指令装置が管轄する地域(エリア)を特定する位置情報などである。またオプションとして、第2の位置情報は、例えば指令装置の位置情報などである。接続先情報データベース(224)は、同様に指令装置(203)以外の指令装置に関しても管理され、データベースとして登録されている。また、接続先情報データベース(224)は、同様に他の指令装置の位置情報と、他の指令装置の装置情報であり他の指令装置に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(224)は、呼制御サーバ(221)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報が指令装置(203)で管轄する地域(エリア)となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信する。またオプションとして、接続先情報データベース(224)は、呼制御サーバ(221)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報に距離的に最も近い、到達時間が最も短いなどに対応した最寄の位置となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信してもよい。また、接続先情報データベース(224)は、同様に呼制御サーバ(221)から送信された他の位置情報を受信して、他の位置情報が他の指令装置で管轄する地域(エリア)となる位置を検索し、この位置に対応する装置情報を送信する。
位置情報通知サーバ(222)は、第1の端末情報(例えば、IP電話端末(211)のIPアドレス、SIP−URI等)と位置情報管理サーバ(212)の第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(212)のIPアドレス等)を管理する第2の管理部(225)と、指令装置(203)(位置情報受信装置(232))から第1の端末情報(例えば、IP電話端末(211)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(212)のIPアドレス等)に基づいて位置情報管理サーバ(212)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(212)から第1の位置情報を受信し、指令装置(203)(位置情報受信装置(232))に第1の位置情報を送信する第2の処理部(226)とを備える。また、第2の管理部(225)は、同様に他の端末情報と位置情報管理サーバのアドレス情報を管理する。また、第2の処理部(226)は、同様に指令装置(203)から他の端末情報を受信して、この他の端末情報に応じて処理し、第2の処理部(226)は、同様に他の指令装置から端末情報を受信して、この端末情報に応じて処理をする。なお、第2の管理部(225)において、第1の端末情報、他の端末情報、第1のアドレス情報などは、例えば位置情報管理サーバ(212)を介して登録される。
位置情報通知サーバ(222)は、また、呼制御サーバ(221)から第1の端末情報に対応するIP電話端末(211)の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(212)からIP電話端末(211)の第1の位置情報を取得して返信する機能を持つ。第2の処理部(226)は、呼制御サーバ(221)から第1の端末情報(例えば、IP電話端末(211)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(212)のIPアドレス等)に基づいて位置情報管理サーバ(212)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(212)から第1の位置情報を受信し、呼制御サーバ(221)に第1の位置情報を送信する。また、位置情報通知サーバ(222)は、同様に呼制御サーバ(221)から他の端末情報に対応する他のIP電話端末の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(212)から他のIP電話端末の位置情報を取得して返信する機能を持つ。第2の処理部(226)は、呼制御サーバ(221)から他の端末情報を受信して、他のアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバに他の端末情報を送信し、他のアドレス情報に基づいた位置情報管理サーバから位置情報を受信し、呼制御サーバ(221)にこの位置情報を送信する。
また、呼制御サーバ(221)は、IP電話端末(211)が送信した第1の端末情報(例えば、IP電話端末(211)のIPアドレス、SIP−URI等)を含む第1の信号を受信する。呼制御サーバ(221)は、第1の信号の接続先の情報が指令装置(203)に係る第1の装置情報(指令装置(203)に係るIPアドレス、SIP−URI等)などにより緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(222)に対して位置情報管理サーバ(212)の第1の端末情報を送信する。また、呼制御サーバ(221)は、同様に、他のIP電話端末が送信した他の端末情報を含む他の信号を受信する。呼制御サーバ(221)は、他の信号の接続先の情報が指令装置に係る装置情報などにより緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(222)に対して他の端末情報を送信する。
呼制御サーバ(221)は、位置情報通知サーバ(222)が送信したIP電話端末(211)の第1の位置情報を受信し、接続先情報データベース(224)に対して、第1の位置情報を送信する。呼制御サーバ(221)は、接続先情報データベース(224)が送信した第1の装置情報を受信して、第1の装置情報に基づいて、IP電話端末(211)の管轄(最寄の位置)となる指令装置(203)に対して発呼する。また、呼制御サーバ(221)は、同様に、位置情報通知サーバ(222)が送信した他のIP電話端末の位置情報を受信し、接続先情報データベース(224)に対して、他の位置情報を送信する。呼制御サーバ(221)は、同様に、接続先情報データベース(224)が送信した装置情報を受信して、この装置情報に基づいて、他のIP電話端末の管轄(最寄の位置)となる指令装置に対して発呼する。
緊急通報受理機関(指令装置)(203)は、緊急通報受理機関(指令装置)(103)[図1]と基本的に同様な構成を有する。緊急通報受理機関(指令装置)(203)は、指令台端末(231)、位置情報受理装置(232)を備える。緊急通報受理機関(指令装置)(203)は、指令台端末(231)以外に、複数の指令台端末を設置することは可能であるが、図2では省略する。緊急通報受理機関(指令装置)(203)は、位置情報受理装置(232)以外に、複数の位置情報受理装置を設置することは可能であるが、図2では省略する。また、緊急通報受理機関(指令装置)は、緊急通報受理機関(指令装置)(203)以外に存在してもよいが、図2では省略する。
指令台端末(231)は、指令台端末(131)[図1]と基本的に同様な構成を有し、IP電話端末(211)との緊急通報の受信、IP電話端末(211)への逆信を行う。位置情報受理装置(232)は、位置情報受理装置(132)[図1]と基本的に同様な構成を有し、IP電話端末(211)の第1の位置情報の取得、取得したIP電話端末(211)の第1の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。また、指令台端末(231)は、同様に、他のIP電話端末との緊急通報の受信、他のIP電話端末への逆信を行う。位置情報受理装置(232)は、他のIP電話端末の位置情報の取得、取得した他のIP電話端末の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。
(A−2)第1の実施形態の動作
図2と図3を用いて、本実施形態の構成1における動作を説明する。
図2において、IP電話端末(211)が緊急通報を行うと[ステップ:S11[図3]]、呼制御サーバ(221)は、位置情報通知サーバ(222)に通報者であるIP電話端末(211)の第1の端末情報(例えば、IP電話端末(211)のIPアドレス、SIP−URI等)を含むメッセージにより、通報者であるIP電話端末(211)の位置情報を要求する[ステップ:S12[図3]]。
位置情報通知サーバ(222)は、IP電話端末(211)の第1の端末情報と位置情報管理サーバ(212)の第1のアドレス情報があらかじめ対応付けされた形で登録されていて、IP電話端末(211)の第1の端末情報から位置情報管理サーバ(212)の第1のアドレス情報を特定し、上記第1の端末情報を含むメッセージにより通報者であるIP電話端末(211)の位置情報を要求する[ステップ:S13[図3]]。
位置情報管理サーバ(212)は、上記方式により管理しているIP電話端末(211)の第1の端末情報を検索し、要求された第1の端末情報に対応するIP電話端末(211)の第1の位置情報を返信する[ステップ:S14[図3]]。
位置情報通知サーバ(222)は、取得した第1の位置情報を呼制御サーバ(221)に返信し[ステップ:S15[図3]]、呼制御サーバ(221)は、接続先情報データベース(214)から第1の位置情報に対応する指令装置(203)における指令台端末(231)の第1の装置情報(例えば、指令装置(203)の指令台端末(231)のIPアドレス、SIP−URI等)を取得する。
呼制御サーバ(221)は、指令装置(203)に対して緊急通報の接続要求を行い[ステップ:S16[図3]]、IP電話端末(211)と指令装置(203)との間の呼接続を実行する[ステップ:S17[図3]]。
また、指令装置(203)で通報者であるIP電話端末(211)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(232)から、IP電話端末(211)の第1の端末情報を含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(222)に通報者であるIP電話端末(211)の第1の位置情報を要求する[ステップ:S21[図3]]。この場合は、位置情報通知サーバ(222)は、上記ステップ:S13、ステップ:S14と同様に位置情報管理サーバ(212)に問い合わせてIP電話端末(211)の第1の位置情報を要求し[ステップ:S22[図3]]、位置情報管理サーバ(212)は、通報者であるIP電話端末(211)の第1の位置情報を返信し[ステップ:S23[図3]]、位置情報通知サーバ(222)は、取得したこの第1の位置情報を位置情報受信装置(232)に返信する[ステップ:S24[図3]]。
なお、指令装置(203)から通報者であるIP電話端末(211)の第1の位置情報を要求する時に、位置情報受信装置(232)にIP電話端末(211)の第1の端末情報を入力する方式については、オペレータが指令台端末(231)のGraphical User Interface(以下、GUIと記載する)等で確認し入力する方式や、指令台端末(231)から自動的に取得する方式などを用いる。
なお、上記において、位置情報管理サーバ(212)が、NAT機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合、IP電話端末(211)は、VoIPネットワーク(202)に対して送信/受信するときにグローバルIPアドレスを用いる。それゆえ、この場合は、IP電話端末(211)の第1の端末情報としてグローバルIPアドレスを用いても良い。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態の発明の効果としては、IP電話端末の位置情報を取得し、指令装置を備える管轄の緊急通報受理機関(指令装置)からの端末の位置情報の問い合わせに応答する仕組みや、端末の管轄(最寄の位置)の緊急通報受理機関への接続を提供することができる。
(B)第2の実施形態
以下、本発明の第2の実施形態を図面を参照しながら詳述する。図4は、本発明の緊急通報システムの全体の構成図であり、アクセスネットワーク(201)[図2]の構成にさらに、無線IP電話端末(315)が接続されるときの構成を示したものである。
(B−1)第2の実施形態の構成
無線アクセスネットワーク(301)は、IP電話端末(311)、位置情報管理サーバ(312)を備える。無線アクセスネットワーク(301)は、さらに、無線IP電話端末(315)、無線アクセスポイント(316)、認証サーバ(317)を備える。無線アクセスネットワーク(301)は、IP電話端末(311)以外に複数のIP電話端末を接続することは可能であるが、図4では省略する。無線アクセスネットワーク(301)は、無線アクセスポイントを介して、無線IP電話端末(315)以外に複数の無線IP電話端末を接続することは可能であるが、図4では省略する。また、無線アクセスネットワークは、無線アクセスネットワーク(301)以外に存在してもよいが、図4では省略する。無線アクセスネットワーク(301)は、無線アクセスポイント(316)以外に複数の無線アクセスポイントを接続することは可能であるが、図4では省略する。
IP電話端末(311)は、IP電話端末(211)[図2]と基本的に同様な構成を有する。位置情報管理サーバ(312)は、位置情報管理サーバ(212)[図2]と基本的に同様な構成を有する。位置情報管理サーバ(312)の更なる構成は、後述される。
無線IP電話端末(315)は、無線アクセスポイント(316)に接続される。無線IP電話端末(315)は、他の無線アクセスポイントにも接続が可能である。
無線アクセスポイント(316)は、無線IP電話端末(315)の接続に係る接続メッセージを位置情報管理サーバ(312)に通知する機能を持つ。無線アクセスポイント(316)が無線IP電話端末(315)の接続に係る接続メッセージを通知するタイミングは、無線IP電話端末(315)が無線アクセスポイント(316)に接続を行った時と、無線IP電話端末(315)が無線アクセスポイント(316)間を移動し再接続を行った時であり、位置情報管理サーバ(312)に対し無線IP電話端末(315)に係る第1の位置情報の登録要求を行う。また、無線アクセスポイント(316)が無線IP電話端末(315)の接続に係る接続メッセージを通知するタイミングは、無線アクセスポイント(316)が無線IP電話端末(315)との接続を終了した時であり、位置情報管理サーバ(312)に対し無線IP電話端末(315)に係る第1の位置情報の無効化要求を行う。また、無線アクセスポイント(316)は、同様に接続している他のIP電話端末の接続に係る接続メッセージを位置情報管理サーバ(312)に通知する機能を持つ。
位置情報管理サーバ(312)は、位置情報管理サーバ(212)[図2]と基本的に同様な構成を有する。位置情報管理サーバ(312)は、さらに、無線アクセスポイント(316)から通知される第1の位置情報を、無線IP電話端末(315)の第1の端末情報に対応させて管理する。無線IP電話端末(315)の第1の端末情報の一例は、無線IP電話端末(315)のIPアドレスや、無線IP電話端末(315)を保有するユーザのSIP−URIである。また、位置情報管理サーバ(312)は、同様に、他の無線アクセスポイントから通知される位置情報を、他の無線IP電話端末の端末情報に対応させて管理する。
位置情報管理サーバ(312)は、第1の管理部(313)と第1の処理部(314)を有する。第1の管理部(313)は、第1の管理部(213)[図2]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(315)の第1の端末情報と無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を管理する。また、第1の管理部(313)は、無線アクセスポイント(316)のIDと無線アクセスポイント(316)の位置情報も管理する。また、第1の管理部(313)は、同様に、他の無線IP電話端末の端末情報と他の無線IP電話端末の位置情報を管理する。
第1の処理部(314)は、第1の処理部(214)[図2]と基本的に同様な構成を有し、第1の処理部(314)は、後述される位置情報通知サーバ(322)から送信された第1の端末情報を受信して、位置情報通知サーバ(322)に第1の位置情報を送信する。ここで、第1の位置情報は、さらに無線IP電話端末(315)が接続される無線アクセスポイント(316)の位置情報と対応させて管理される。また、第1の処理部(314)は、同様に、後述される位置情報通知サーバ(322)から送信された他の端末情報を受信して、位置情報通知サーバ(322)に他の位置情報を送信する。
位置情報管理サーバ(312)は、さらに無線LANサービス事業者などの無線LANアクセスネットワークの運用管理者が管理する。運用形態により、位置情報通知サーバ(322)と同じネットワークに設置される場合もあるし、NAT(Network Address Translation)機能やファイヤーウォール機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合もある。
認証サーバ(317)は、無線IP電話端末(315)が無線アクセスポイント(316)に接続される際、端末の認証が行われ、正しく認証されたとき、無線IP電話端末(315)が無線アクセスポイント(316)に接続することを許可する。認証サーバ(317)は、無線アクセスポイント(316)を介して無線IP電話端末(315)からユーザIDとパスワードを受信し、予め登録された無線IP電話端末(315)におけるユーザIDとパスワードを照合する。照合結果は、無線アクセスポイント(316)に返信する。また、認証サーバ(317)は、同様に、他の無線IP電話端末が無線アクセスポイント(316)に接続される際、端末の認証が行われ、正しく認証されたとき、他の無線IP電話端末が無線アクセスポイント(316)に接続することを許可する。認証サーバ(317)は、無線アクセスポイント(316)を介して他の無線IP電話端末からユーザIDとパスワードを受信し、予め登録された他の無線IP電話端末におけるユーザIDとパスワードを照合する。照合結果は、無線アクセスポイント(316)に返信する。また、認証サーバ(317)は、同様に、他の無線アクセスポイントに関しても上記と同様に、端末の認証、接続許可、照合、返信を行う。
VoIPネットワーク(302)は、呼制御サーバ(321)、位置情報通知サーバ(322)、加入者情報データベース(323)、接続先情報データベース(324)を備える。
呼制御サーバ(321)は、呼制御サーバ(121)[図2]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(315)と後述される緊急通報受理機関(指令装置)(303)との呼接続の制御を行う。更なる構成は、後述される。また、呼制御サーバ(321)は、同様に、無線IP電話端末(315)と他の緊急通報受理機関(指令装置)との呼接続の制御、他の無線IP電話端末と緊急通報受理機関(指令装置)(303)との呼接続の制御などを行う。
加入者情報データベース(323)は、加入者情報データベース(223)[図2]と基本的に同様な構成を有する。加入者情報データベース(323)は、さらに無線IP電話端末(315)の第1の端末情報(無線IP電話端末(315) におけるIPアドレス、SIP−URIなど)が管理され、データベースとして登録されている。加入者情報データベース(323)は、同様に、無線IP電話端末(315)の以外の他の無線IP電話端末に関しても管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(324)は、接続先情報データベース(324)[図2]と基本的に同様な構成を有する。接続先情報データベース(324)は、指令装置(303)の第2の位置情報と、第1の装置情報である後述される指令装置(303)に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。ここで、第2の位置情報は、例えば指令装置が管轄する地域(エリア)を特定する位置情報などである。またオプションとして、第2の位置情報は、例えば指令装置の位置情報などである。接続先情報データベース(324)は、同様に指令装置(303)以外の指令装置に関しても管理され、データベースとして登録されている。また、接続先情報データベース(324)は、同様に他の指令装置の位置情報と、他の指令装置の装置情報であり他の指令装置に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(324)は、呼制御サーバ(321)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報が指令装置(302)で管轄する地域(エリア)となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信する。またオプションとして、接続先情報データベース(324)は、呼制御サーバ(321)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報に距離的に最も近い、到達時間が最も短いなどに対応した最寄の位置となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信してもよい。また、接続先情報データベース(324)は、同様に呼制御サーバ(321)から送信された他の位置情報を受信して、他の位置情報が他の指令装置で管轄する地域(エリア)となる位置を検索し、この位置に対応する装置情報を送信する。
位置情報通知サーバ(322)は、位置情報通知サーバ(322)[図2]と基本的に同様な構成を有し、さらに位置情報受信装置(332)、または呼制御サーバ(321)から無線IP電話端末(315)の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(312)から無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を取得して返信する機能を持つ。また、位置情報通知サーバ(322)は、同様に位置情報受信装置(332)、または呼制御サーバ(321)から他の無線IP電話端末の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(312)から他の無線IP電話端末の位置情報を取得して返信する機能を持ち、位置情報通知サーバ(322)は、同様に他の位置情報受信装置から無線IP電話端末の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(312)からこの無線IP電話端末の位置情報を取得して返信する機能を持つ。
位置情報通知サーバ(322)は、第2の管理部(325)と第2の処理部(226)を有する。第2の管理部(325)は、第2の管理部(225)[図2]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(315)の第1の端末情報と位置情報管理サーバ(212)の第1のアドレス情報を管理する。また、第2の管理部(325)は、同様に、他の無線IP電話端末の端末情報と位置情報管理サーバのアドレス情報を管理する。なお、第2の管理部(325)において、第1の端末情報、他の端末情報、第1のアドレス情報などは、例えば位置情報管理サーバ(312)を介して登録される。
第2の処理部(326)は、第2の処理部(226)[図2]と基本的に同様な構成を有し、さらに指令装置(303)から第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(315)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1のアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバ(312)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(312)から第1の位置情報を受信し、指令装置に第1の位置情報を送信する。また、第2の処理部(326)は、同様に、指令装置(303)から他の端末情報を受信して、このアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバ(312)に他の無線IP電話端末における他の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(312)から他の端末情報に対応する位置情報を受信し、指令装置(303)にこの位置情報を送信する。第2の処理部(326)は、さらに呼制御サーバ(321)から第1の端末情報を受信して、第1のアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバ(312)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(312)から第1の位置情報を受信し、呼制御サーバ(321)に第1の位置情報を送信する。また、第2の処理部(326)は、同様に、呼制御サーバ(321)から他の端末情報を受信して、このアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバ(312)に他の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(312)から他の端末情報に対応する位置情報を受信し、呼制御サーバ(321)にこの位置情報を送信する。
また、呼制御サーバ(321)は、呼制御サーバ(221)[図2]と基本的に同様な構成を有する。呼制御サーバ(321)は、さらに無線IP電話端末(315)が送信した第1の端末情報(無線IP電話端末(315)におけるIPアドレスや、SIP−URIなど)を含む第1の信号を受信する。呼制御サーバ(321)は、第1の信号の接続先の情報が指令装置(303)に係る第1の装置情報などにより第1の信号が緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(322)に対して位置情報管理サーバ(312)の無線IP電話端末(315)の第1の端末情報を送信する。
また、呼制御サーバ(321)は、同様に、他の無線IP電話端末が送信した他の端末情報を含む他の信号を受信する。呼制御サーバ(321)は、他の信号の接続先の情報が指令装置に係る装置情報などにより緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(322)に対して他の端末情報を送信する。
呼制御サーバ(321)は、位置情報通知サーバ(322)が送信した無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を受信し、接続先情報データベース(324)に対して、第1の位置情報を送信する。呼制御サーバ(321)は、接続先情報データベース(324)が送信した第1の装置情報(指令装置(303)に係るIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1の装置情報に基づいて、無線IP電話端末(315)の管轄(最寄の位置)となる指令装置(303)に対して発呼する。
呼制御サーバ(321)は、同様に、位置情報通知サーバ(322)が送信した他の無線IP電話端末の位置情報を受信し、接続先情報データベース(324)に対して、他の位置情報を送信する。呼制御サーバ(321)は、同様に、接続先情報データベース(324)が送信した装置情報を受信して、この装置情報に基づいて、他の無線IP電話端末の管轄(最寄の位置)となる指令装置に対して発呼する。
緊急通報受理機関(指令装置)(303)は、指令台端末(331)、位置情報受理装置(332)を備える。緊急通報受理機関(指令装置)(303)は、指令台端末(331)以外に、複数の指令台端末を設置することは可能であるが、図4では省略する。緊急通報受理機関(指令装置)(303)は、位置情報受理装置(332)以外に、複数の位置情報受理装置を設置することは可能であるが、図4では省略する。また、緊急通報受理機関(指令装置)は、緊急通報受理機関(指令装置)(303)以外に存在してもよいが、図4では省略する。
指令台端末(331)は、指令台端末(231)[図2]と基本的に同様な構成をし、さらに無線IP電話端末(315)との緊急通報の受信、無線IP電話端末(315)への逆信を行う。位置情報受理装置(332)は、位置情報受理装置(232)[図2]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(315)の位置情報の取得、取得した無線IP電話端末(315)の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。
また、指令台端末(331)は、同様に、他の無線IP電話端末との緊急通報の受信、他の無線IP電話端末への逆信を行う。位置情報受理装置(332)は、他の無線IP電話端末の位置情報の取得、取得した他の無線IP電話端末の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。
(B−2)第2の実施形態の動作
図2と図3を用いて、第2の実施形態の構成における動作を説明する。ここで、IP電話端末(311)との接続については、上記(A−2)第1の実施形態の動作と同様であるので、無線IP電話端末(315)との接続のみ説明する。無線IP電話端末(315)との接続のときの基本的な動作は、IP電話端末(211)[図2]との接続のときの動作と同様である。
無線アクセスポイント(316)は、無線IP電話端末(315)との接続時にIEEE802.1xなどで定める認証手順に従い、無線IP電話端末(315)からユーザIDとパスワードを受信し、認証サーバ(317)と連携して、無線IP電話端末(315)のユーザの認証処理を行う。ユーザ認証が完了すると、端末接続メッセージとして無線アクセスポイント(316)のIDと無線IP電話端末(315)のユーザIDを位置情報管理サーバ(312)に送信する。
位置情報管理サーバ(312)には、ユーザIDと無線IP電話端末(315)の第1の端末情報(無線IP電話端末(315)のIPアドレスや、SIP−URIなど)が登録されていて、ユーザ認証が完了したときに送信される端末接続メッセージから無線アクセスポイント(316)のIDから予め登録された無線アクセスポイント(316)の位置情報を、送信されたユーザIDに対応する第1の端末情報(無線IP電話端末(315)のSIP−URIなど)の第1の位置情報として登録する。
なお、無線アクセスポイントの位置情報については、無線アクセスポイント(316)の設置時または移設時に、無線アクセスポイントの位置を位置情報管理サーバ(312)に登録する。
また、無線アクセスポイントの位置情報については、オプションとして、無線アクセスポイント(316)自身にGPS等の位置情報測定機能を搭載して、この位置情報測定機能により測定された位置情報を、無線アクセスポイントの設置時または移設時に、位置情報管理サーバ(312)に登録してもよい。また、この位置登録をするオプションとして、上記無線IP電話端末(315)の接続メッセージに無線アクセスポイント(316)の位置情報の測定データを含める方式や、位置情報管理サーバ(312)が無線アクセスポイント(316)に適宜、位置情報の測定データを問い合わせる方式などにより実現してもよい。
図4において、無線IP電話端末(315)が緊急通報を行うと[ステップ:S31[図5]]、呼制御サーバ(321)は、位置情報通知サーバ(322)に通報者である無線IP電話端末(315)の第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(315)のIPアドレス、SIP−URI等)を含むメッセージにより、通報者である無線IP電話端末(315)の位置情報を要求する[ステップ:S32[図5]]。
位置情報通知サーバ(322)は、無線IP電話端末(315)の第1の端末情報と位置情報管理サーバ(312)の第1のアドレス情報があらかじめ対応付けされた形で登録されていて、無線IP電話端末(315)の第1の端末情報から位置情報管理サーバ(312)の第1のアドレス情報を特定し、上記第1の端末情報を含むメッセージにより通報者である無線IP電話端末(315)の位置情報を要求する[ステップ:S33[図5]]。
位置情報管理サーバ(312)は、上記方式により管理している無線IP電話端末(315)の第1の端末情報を検索し、要求された第1の端末情報に対応する無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を返信する[ステップ:S34[図5]]。
位置情報通知サーバ(322)は、取得した第1の位置情報を呼制御サーバ(321)に返信し[ステップ:S35[図5]]、呼制御サーバ(321)は、接続先情報データベース(314)から第1の位置情報に対応する指令装置(303)の第1の装置情報(例えば、指令装置(303)における指令台端末(331)のIPアドレス、SIP−URI等)を取得する。
呼制御サーバ(321)は、指令装置(303)に対して緊急通報の接続要求を行い[ステップ:S36[図5]]、無線IP電話端末(315)と指令装置(303)との間の呼接続を実行する[ステップ:S37[図5]]。
また、指令装置(303)で通報者である無線IP電話端末(315)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(332)から、無線IP電話端末(315)の第1の端末情報を含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(322)に通報者である無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を要求する[ステップ:S41[図5]]。この場合は、位置情報通知サーバ(322)は、上記ステップ:S33、ステップ:S34と同様に位置情報管理サーバ(312)に問い合わせて無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を要求し[ステップ:S42[図5]]、位置情報管理サーバ(312)は、通報者である無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を返信し[ステップ:S43[図5]]、位置情報通知サーバ(322)は、取得したこの第1の位置情報を位置情報受信装置(332)に返信する[ステップ:S44[図5]]。
なお、指令装置(303)から通報者である無線IP電話端末(315)の第1の位置情報を要求する時に、位置情報受信装置(332)に無線IP電話端末(315)の第1の端末情報を入力する方式については、オペレータが指令台端末(331)のGUI等で確認し入力する方式や、指令台端末(331)から自動的に取得する方式などを用いる。
なお、上記において、位置情報管理サーバ(312)が、NAT機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合、無線IP電話端末(315)は、VoIPネットワーク(302)に対して送信/受信するときにグローバルIPアドレスを用いる。それゆえ、この場合は、無線IP電話端末(315)の第1の端末情報としてグローバルIPアドレスを用いても良い。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態の効果としては、第1の実施形態の効果に加え、さらに端末が無線端末であるとき、端末が異なる無線サービスエリアに移動した場合でも、通話時点での端末のアドレス情報から位置情報管理装置を特定するので、現時点の端末の位置情報を取得することができる。
(C)第3の実施形態
以下、本発明の第3の実施形態を図面を参照しながら詳述する。図6は、本発明の緊急通報システムの全体の構成図であり、アクセスネットワーク(201)[図2]の構成において、IP電話端末(211)の情報として、第1の端末情報あるいは位置情報管理サーバ(212)の管理するネットワークアドレスとしてもよい場合の構成を示したものである。本発明の第3の実施形態の構成は、上記(A−1)第1の実施形態の構成における位置情報通知サーバ(222)[図2]、呼制御サーバ(221)[図2]が主に異なる。
(C−1)第3の実施形態の構成
アクセスネットワーク(401)は、IP電話端末(411)、位置情報管理サーバ(412)を備える。アクセスネットワーク(401)は、IP電話端末(411)以外に複数のIP電話端末を接続することは可能であるが、図6では省略する。また、アクセスネットワークは、アクセスネットワーク(401)以外に存在してもよいが、図6では省略する。
IP電話端末(411)は、IP電話端末(211)[図2]と基本的に同様な構成を有する。
位置情報管理サーバ(412)は、位置情報管理サーバ(212)[図2]と基本的に同様な構成を有する。位置情報管理サーバ(412)は、IP電話端末(411)の第1の位置情報を、IP電話端末(411)の第1の端末情報に対応させて管理する。IP電話端末(411)における第1の端末情報の一例は、IP電話端末(411)のIPアドレスや、IP電話端末(411)を保有するユーザのSession Initiation Protocol − Uniform Resource Identifier(以下、SIP−URIと記載する。SIPは例えばRFC3261で規定されるプロトコルで、SIP−URIの表記の仕方の一例は、ドメイン名部分とローカル部分から構成される)である。位置情報管理サーバ(412)は、同様にIP電話端末(411)以外のIP電話端末も管理し、他の各IP電話端末の位置情報を、他の各IP電話端末の端末情報に対応させて管理する。
位置情報管理サーバ(412)は、IP電話端末(411)の第1の端末情報とIP電話端末(411)の第1の位置情報を管理する第1の管理部(413)と、後述される位置情報通知サーバ(422)から送信された第1の端末情報を受信して、位置情報通知サーバ(422)に第1の位置情報を送信する第1の処理部(414)とを備える。第1の位置情報は、設置されたIP電話端末(411)の位置、移設されたIP電話端末(411)の位置などに基づいて登録され、第1の端末情報と対応させて管理される。第1の管理部(413)は、同様にIP電話端末(411)以外のIP電話端末に関しても管理する。第1の処理部(414)は、同様にIP電話端末(411)以外のIP電話端末に関しても処理する。
位置情報管理サーバ(412)は、企業やLAN(Local Area Network)サービス事業者などのLANアクセスネットワークの運用管理者が管理する。運用形態により、位置情報通知サーバ(422)と同じネットワークに設置される場合もあるし、NAT(Network Address Translation)機能やファイヤーウォール機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合もある。
VoIP(Voice over Internet Protocol)ネットワーク(402)は、呼制御サーバ(421)、位置情報通知サーバ(422)、加入者情報データベース(423)、接続先情報データベース(424)を備える。
呼制御サーバ(421)は、呼制御サーバ(221)[図2]と基本的に同様な構成を有し、IP電話端末(411)と緊急通報受理機関(指令装置)(403)との呼接続の制御を行う。呼制御サーバ(421)の更なる構成は、後述される。また、呼制御サーバ(421)は、同様に、IP電話端末(411)と他の緊急通報受理機関(指令装置)との呼接続の制御、他のIP電話端末と緊急通報受理機関(指令装置)(403)との呼接続の制御などを行う。
加入者情報データベース(423)は、加入者情報データベース(223)[図2]と基本的に同様な構成を有する。加入者情報データベース(423)は、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIP電話端末(411)におけるIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。加入者情報データベース(423)は、同様に、IP電話端末(411)の以外のIP電話端末に関しても管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(424)は、接続先情報データベース(224)[図2]と基本的に同様な構成を有する。接続先情報データベース(424)は、指令装置(403)の第2の位置情報と、第1の装置情報であり後述される指令装置(403)に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。ここで、第2の位置情報は、例えば指令装置が管轄する地域(エリア)を特定する位置情報などである。またオプションとして、第2の位置情報は、例えば指令装置の位置情報などである。接続先情報データベース(424)は、同様に指令装置(403)以外の指令装置に関しても管理され、データベースとして登録されている。また、接続先情報データベース(424)は、同様に他の指令装置の位置情報と、他の指令装置の装置情報であり他の指令装置に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(424)は、呼制御サーバ(421)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報が指令装置(403)で管轄する地域(エリア)となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信する。またオプションとして、接続先情報データベース(424)は、呼制御サーバ(421)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報に距離的に最も近い、到達時間が最も短いなどに対応した最寄の位置となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信してもよい。また、接続先情報データベース(424)は、同様に呼制御サーバ(421)から送信された他の位置情報を受信して、他の位置情報が他の指令装置で管轄する地域(エリア)となる位置を検索し、この位置に対応する装置情報を送信する。
位置情報通知サーバ(422)は、第1の端末情報(例えば、IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI等)あるいは位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(412)の第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(412)のIPアドレス等)を管理する第2の管理部(425)を備える。位置情報通知サーバ(422)は、指令装置(403)(位置情報受信装置(432))から第1の端末情報(例えば、IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(412)のIPアドレス等)に基づいて位置情報管理サーバ(412)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(412)から第1の位置情報を受信し、指令装置(403)(位置情報受信装置(432))に第1の位置情報を送信する第2の処理部(426)とを備える。また、第2の管理部(425)は、同様に他の端末情報あるいは位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバのアドレス情報を管理する。また、第2の処理部(426)は、同様に指令装置(403)から他の端末情報を受信して、この他の端末情報に応じて処理し、第2の処理部(426)は、同様に他の指令装置から端末情報を受信して、この端末情報に応じて処理をする。なお、第2の管理部(425)において、第1の端末情報、他の端末情報、第1のアドレス情報、第1のアドレス情報におけるネットワークアドレスなどは、例えば位置情報管理サーバ(412)を介して登録される。
なお、第2の処理部(426)は、指令装置(403)が保有する第2の端末情報(例えば、IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信した時に、呼制御サーバ(421)に対して第2の端末情報を送信し、その時点で呼制御サーバ(421)が管理している端末情報を第1端末情報として利用しても良い。呼制御サーバ(421)は、呼接続を制御しているIP電話端末の端末情報を管理しており、位置情報通知サーバ(422)から第2の端末情報を受信するとその時点で管理している第1の端末情報(例えば、IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI等)を検索し、検索した第1の端末情報を位置情報通知サーバ(422)に送信する。第2の処理部(426)は、呼制御サーバ(421)から第1の端末情報を受信して、第1のアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバ(412)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(412)から第1の位置情報を受信し、指令装置(403)(位置情報受信装置(432))に第1の位置情報を送信する。
位置情報通知サーバ(422)は、また、呼制御サーバ(421)から第1の端末情報に対応するIP電話端末(411)の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(412)からIP電話端末(411)の第1の位置情報を取得して返信する機能を持つ。第2の処理部(426)は、呼制御サーバ(421)から第1の端末情報(例えば、IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(412)のIPアドレス等)に基づいて位置情報管理サーバ(412)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(412)から第1の位置情報を受信し、呼制御サーバ(421)に第1の位置情報を送信する。また、位置情報通知サーバ(422)は、同様に呼制御サーバ(421)から他の端末情報に対応する他のIP電話端末の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(412)から他のIP電話端末の位置情報を取得して返信する機能を持つ。第2の処理部(426)は、呼制御サーバ(421)から他の端末情報を受信して、他のアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバに他の端末情報を送信し、他のアドレス情報に基づいた位置情報管理サーバから位置情報を受信し、呼制御サーバ(421)にこの位置情報を送信する。
また、第2の管理部(425)が、位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスを管理している場合でも、第1のアドレス情報は、例えば次のように求められる。例えば、IP電話端末(411)が、アクセスネットワーク(401)に存在するとき、IP電話端末(411)の第1の端末情報は、アクセスネットワーク(401)に存在する位置情報管理サーバ(412)に管理される。このとき、IP電話端末(411)と位置情報管理サーバ(412)は、同一のアクセスネットワーク(401)に存在するので、IP電話端末(411)のIPアドレス(例、「aaa.bbb.ccc.xxx」)のネットワークアドレス(例、「aaa.bbb.ccc」)と位置情報管理サーバ(412)のIPアドレス(例、「aaa.bbb.ccc.zzz」)のネットワークアドレス(例、「aaa.bbb.ccc」)は、同一となる。よって、IP電話端末(411)のIPアドレスが分かれば、IP電話端末(411)のネットワークアドレスからIP電話端末(411)が管理されている位置情報管理サーバ(412)のネットワークアドレスが分かり、位置情報管理サーバ(412)のネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(412)のIPアドレスが分かる。
また、呼制御サーバ(421)は、IP電話端末(411)が送信した第1の端末情報(例えば、IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI等)を含む第1の信号を受信する。呼制御サーバ(421)は、第1の信号の接続先の情報が指令装置(403)に係る第1の装置情報(指令装置(403)に係るIPアドレス、SIP−URI等)などにより緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(422)に対して位置情報管理サーバ(412)の第1の端末情報を送信する。また、呼制御サーバ(421)は、同様に、他のIP電話端末が送信した他の端末情報を含む他の信号を受信する。呼制御サーバ(421)は、他の信号の接続先の情報が指令装置に係る装置情報などにより緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(422)に対して他の端末情報を送信する。
呼制御サーバ(421)は、位置情報通知サーバ(422)が送信したIP電話端末(411)の第1の位置情報を受信し、接続先情報データベース(424)に対して、第1の位置情報を送信する。呼制御サーバ(421)は、接続先情報データベース(424)が送信した第1の装置情報を受信して、第1の装置情報に基づいて、IP電話端末(411)の管轄(最寄の位置)となる指令装置(403)に対して発呼する。また、呼制御サーバ(421)は、同様に、位置情報通知サーバ(422)が送信した他のIP電話端末の位置情報を受信し、接続先情報データベース(424)に対して、他の位置情報を送信する。呼制御サーバ(421)は、同様に、接続先情報データベース(424)が送信した装置情報を受信して、この装置情報に基づいて、他のIP電話端末の管轄(最寄の位置)となる指令装置に対して発呼する。
緊急通報受理機関(指令装置)(403)は、緊急通報受理機関(指令装置)(203)[図2]と基本的に同様な構成を有する。緊急通報受理機関(指令装置)(403)は、指令台端末(431)、位置情報受理装置(432)を備える。緊急通報受理機関(指令装置)(403)は、指令台端末(431)以外に、複数の指令台端末を設置することは可能であるが、図4では省略する。緊急通報受理機関(指令装置)(403)は、位置情報受理装置(432)以外に、複数の位置情報受理装置を設置することは可能であるが、図4では省略する。また、緊急通報受理機関(指令装置)は、緊急通報受理機関(指令装置)(403)以外に存在してもよいが、図4では省略する。
指令台端末(431)は、指令台端末(231)[図2]と基本的に同様な構成を有し、IP電話端末(411)との緊急通報の受信、IP電話端末(411)への逆信を行う。位置情報受理装置(432)は、位置情報受理装置(232)[図2]と基本的に同様な構成を有し、IP電話端末(411)の第1の位置情報の取得、取得したIP電話端末(411)の第1の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。また、指令台端末(431)は、同様に、他のIP電話端末との緊急通報の受信、他のIP電話端末への逆信を行う。位置情報受理装置(432)は、他のIP電話端末の位置情報の取得、取得した他のIP電話端末の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。
(C−2)第3の実施形態の動作
図6と図7を用いて、第3の本実施形態の構成における動作を説明する。第2の管理部(425)において、第1の端末情報と第1のアドレス情報とした場合から、第1の端末情報あるいは位置情報管理サーバ(212)の管理するネットワークアドレスと第1のアドレス情報とした場合、この第3の実施形態の動作は、上記(A−2)第1の実施形態の動作と主に異なるステップは、ステップ:S53[図7]と、ステップ:S62[図7]である。ステップ:S53[図7]は、上記(A−2)第1の実施形態の動作のステップ:S13[図3]に対応するステップであり、ステップ:S62[図7]は、上記(A−2)第1の実施形態の動作のステップ:S22[図3]に対応するステップである。
図6において、IP電話端末(411)が緊急通報を行うと[ステップ:S51[図7]]、呼制御サーバ(421)は、位置情報通知サーバ(422)に通報者であるIP電話端末(411)の第1の端末情報(例えば、IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI等)を含むメッセージにより、通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を要求する[ステップ:S52[図7]]。
位置情報通知サーバ(422)は、IP電話端末(411)の第1の端末情報あるいは位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(412)の第1のアドレス情報があらかじめ対応付けされた形で登録されていて、IP電話端末(411)の第1の端末情報から位置情報管理サーバ(412)の第1のアドレス情報を特定し、上記第1の端末情報を含むメッセージにより通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を要求する[ステップ:S53[図7]]。
位置情報管理サーバ(412)は、上記方式により管理しているIP電話端末(411)の第1の端末情報を検索し、要求された第1の端末情報に対応するIP電話端末(411)の第1の位置情報を返信する[ステップ:S54[図7]]。
位置情報通知サーバ(422)は、取得した第1の位置情報を呼制御サーバ(421)に返信し[ステップ:S55[図7]]、呼制御サーバ(421)は、接続先情報データベース(414)から第1の位置情報に対応する指令装置(403)における指令台端末(431)の第1の装置情報(例えば、指令装置(403)の指令台端末(431)のIPアドレス、SIP−URI等)を取得する。
呼制御サーバ(421)は、指令装置(403)に対して緊急通報の接続要求を行い[ステップ:S56[図7]]、IP電話端末(411)と指令装置(403)との間の呼接続を実行する[ステップ:S57[図7]]。
また、指令装置(403)で通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(432)から、IP電話端末(411)の第1の端末情報を含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(422)に通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を要求する[ステップ:S61[図7]]。この場合は、位置情報通知サーバ(422)は、上記ステップ:S53、ステップ:S54と同様に位置情報管理サーバ(412)に問い合わせてIP電話端末(411)の第1の位置情報を要求し[ステップ:S62[図7]]、位置情報管理サーバ(412)は、通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を返信し[ステップ:S63[図7]]、位置情報通知サーバ(422)は、取得したこの第1の位置情報を位置情報受信装置(432)に返信する[ステップ:S64[図7]]。
なお、指令装置(403)から通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を要求する時に、位置情報受信装置(432)にIP電話端末(411)の第1の端末情報を入力する方式については、オペレータが指令台端末(431)のGraphical User Interface(以下、GUIと記載する)等で確認し入力する方式や、指令台端末(431)から自動的に取得する方式などを用いる。
次に、第3の実施形態の動作において、指令装置(403)がIP電話端末(411)の第1の端末情報として、IP電話端末(411)のSIP−URI(第2の端末情報)を知っており、位置情報通知サーバ(422)が位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(412)の対応情報を管理している場合の動作の一例[ケース1][ステップ:S61[図7]〜ステップ:S64[図7]]を説明する。また、IP電話端末(411)のIPアドレスとSIP−URI(第2の端末情報)を知っており、位置情報通知サーバ(422)が位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(412)の対応情報を管理している場合の動作の一例[ケース2][ステップ:S61[図7]〜ステップ:S64[図7]]を説明する。ケース1、ケース2では、一例として、第2の処理部(426)において、指令装置(403)が保有する第2の端末情報(IP電話端末(411)のIPアドレス、SIP−URI)を受信した時に、呼制御サーバ(421)に対して第2の端末情報を送信し、その時点で呼制御サーバ(421)が管理している端末情報を第1端末情報として利用するときのことを示す。
[ケース1]
ステップ:S61[図7]において、指令装置(403)で通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(432)から、IP電話端末(411)の第2の端末情報であるSIP−URIを含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(422)に通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を要求する。
ステップ:S62[図7]において、位置情報通知サーバ(422)は、IP電話端末(411)の第2の端末情報であるSIP−URIを呼制御サーバ(521)に送信する(ステップ:S62−1[図7])。呼制御サーバ(521)は、IP電話端末(411)が発呼/通話しているとき、発呼/通話におけるIP電話端末(411)の第1の端末情報であるSIP−URI、IPアドレスなどを管理している、またはこれらSIP−URI、IPアドレスなどの問合わせ先を知っている。それゆえ、呼制御サーバ(521)は、受信したIP電話端末(411)の第2の端末情報であるSIP−URIから、現状のIP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索する。呼制御サーバ(521)は、検索した第1の端末情報であるIPアドレスを、位置情報通知サーバ(422)に送信する(ステップ:S62−2[図7])。
位置情報通知サーバ(422)は、位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(412)の第1のアドレス情報であるIPアドレスがあらかじめ対応付けされた形で登録されている。位置情報通知サーバ(422)は、受信した第1の端末情報であるIPアドレスから、対応するネットワークアドレスを検索し、検索したネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(412)のIPアドレスを特定する。位置情報通知サーバ(422)は、特定した位置情報管理サーバ(412)に対して、第1の端末情報であるIPアドレスを含むメッセージにより通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を要求する。(ここでは、一例として、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレス、位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ccc」、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.xxx」、位置情報管理サーバ(412)のIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とする。また、他の位置情報管理サーバの管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」、他の位置情報管理サーバのIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とし、IP電話端末(411)が他のアクセスネットワークに移設(移動)したとき、IP電話端末(411)が他の位置情報管理サーバに登録されるので、このときのIP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.xxx」、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」とする。)
ステップ:S63[図7]において、位置情報管理サーバ(412)は、上記方式により管理しているIP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索し、要求された第1の端末情報であるIPアドレスに対応するIP電話端末(411)の第1の位置情報を、位置情報通知サーバ(422)に返信する。このとき、IP電話端末(411)がアクセスネットワーク(401)に存在しているならば、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.xxx」である。また、IP電話端末(411)がアクセスネットワーク(401)から移動して他のアクセスネットワークに存在しているならば、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.xxx」である。
ステップ:S64[図7]において、位置情報通知サーバ(422)は、通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を取得し、この第1の位置情報を位置情報受信装置(432)に返信する。
[ケース2]
ステップ:S61[図7]において、指令装置(403)で通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(432)から、IP電話端末(411)の第2の端末情報であるIPアドレスとSIP−URIを含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(422)に通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を要求する。
位置情報通知サーバ(422)は、位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(412)の第1のアドレス情報であるIPアドレスがあらかじめ対応付けされた形で登録されている。位置情報通知サーバ(422)は、受信した第2の端末情報であるIPアドレスから、対応するネットワークアドレスを検索し、検索したネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(412)のIPアドレスを特定する。位置情報通知サーバ(422)は、特定した位置情報管理サーバ(412)に対して、第2の端末情報であるIPアドレスを含むメッセージにより通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を要求する。(ここでは、一例として、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレス、位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ccc」、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.xxx」、位置情報管理サーバ(412)のIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とする。また、他の位置情報管理サーバの管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」、他の位置情報管理サーバのIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とし、IP電話端末(411)が他のアクセスネットワークに移設(移動)したとき、IP電話端末(411)が他の位置情報管理サーバに登録されるので、このときのIP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.xxx」、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」とする。)
ステップ:S63[図7]において、第2の端末情報であるIPアドレスが第1の端末情報であるIPアドレスと等しいとき、位置情報管理サーバ(412)は、上記方式により管理しているIP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索し、要求された第1の端末情報であるIPアドレスに対応するIP電話端末(411)の第1の位置情報を、位置情報通知サーバ(422)に返信する。このとき、IP電話端末(411)の第2の端末情報であるIPアドレスが、「aaa.bbb.ccc.xxx」であり、IP電話端末(411)がアクセスネットワーク(401)に存在しているならば、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.xxx」である。
ステップ:S64[図7]において、位置情報通知サーバ(422)は、通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を取得し、この第1の位置情報を位置情報受信装置(432)に返信する。
但し、IP電話端末(411)の第2の端末情報であるIPアドレスが、「aaa.bbb.ccc.xxx」であるが、IP電話端末(411)がアクセスネットワーク(401)から移設(移動)して他のアクセスネットワークに存在しているならば、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.xxx」である。このとき、位置情報管理サーバ(412)よりIP電話端末(411)の第1の位置情報を取得できないので、上記[ケース1]:ステップ:S62[図7]〜ステップ:S64[図7]の手順により、IP電話端末(411)の第2の端末情報であるSIP−URIを用いて行う。
ステップ:S62[図7]において、位置情報通知サーバ(422)は、IP電話端末(411)の第2の端末情報であるSIP−URIを呼制御サーバ(521)に送信する(ステップ:S62−1[図7])。呼制御サーバ(521)は、IP電話端末(411)が発呼/通話しているとき、発呼/通話におけるIP電話端末(411)の第1の端末情報であるSIP−URI、IPアドレスなどを管理している、またはこれらSIP−URI、IPアドレスなどの問合わせ先を知っている。それゆえ、呼制御サーバ(521)は、受信したIP電話端末(411)の第2の端末情報であるSIP−URIから、現状のIP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索する。呼制御サーバ(421)は、検索した第1の端末情報であるIPアドレスを、位置情報通知サーバ(422)に送信する(ステップ:S62−2[図7])。
位置情報通知サーバ(422)は、位置情報管理サーバ(412)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(412)の第1のアドレス情報であるIPアドレスがあらかじめ対応付けされた形で登録されている。位置情報通知サーバ(422)は、受信した第1の端末情報であるIPアドレスから、対応するネットワークアドレスを検索し、検索したネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(412)のIPアドレスを特定する。位置情報通知サーバ(422)は、特定した位置情報管理サーバ(412)に対して、第1の端末情報であるIPアドレスを含むメッセージにより通報者であるIP電話端末(411)の位置情報を要求する。
ステップ:S63[図7]において、位置情報管理サーバ(412)は、上記方式により管理しているIP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索し、要求された第1の端末情報であるIPアドレスに対応するIP電話端末(411)の第1の位置情報を、位置情報通知サーバ(422)に返信する。このとき、IP電話端末(411)がアクセスネットワーク(401)から移設(移動)して他のアクセスネットワークに存在しているので、IP電話端末(411)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.xxx」である。
ステップ:S64[図7]において、位置情報通知サーバ(422)は、通報者であるIP電話端末(411)の第1の位置情報を取得し、この第1の位置情報を位置情報受信装置(432)に返信する。
なお、上記ステップ:S62[図7]、ステップ:S62−2[図7]、ステップ:S63[図7]、ステップ:S64[図7]において、第2の端末情報であるSIP−URIの記載を省略したが、各ステップにおいて第2の端末情報であるSIP−URIが送信/受信されてもよい。
なお、上記において、位置情報管理サーバ(412)が、NAT機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合、IP電話端末(411)は、VoIPネットワーク(402)に対して送信/受信するときにグローバルIPアドレスを用いる。それゆえ、この場合は、IP電話端末(411)の第1の端末情報としてグローバルIPアドレスを用いても良い。
(C−3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態の発明の効果としては、IP電話端末の情報として、第1の端末情報あるいは位置情報管理サーバの管理するネットワークアドレスとしても、IP電話端末の位置情報を取得し、指令装置を備える管轄の緊急通報受理機関(指令装置)からの端末の位置情報の問い合わせに応答する仕組みや、端末の管轄(最寄の位置)の緊急通報受理機関への接続を提供することができる。
(D)第4の実施形態
以下、本発明の第4の実施形態を図面を参照しながら詳述する。図8は、本発明の緊急通報システムの全体の構成図であり、アクセスネットワーク(401)[図6]の構成にさらに、無線IP電話端末(515)が接続されるときの構成を示したものである。
(D−1)第4の実施形態の構成
無線アクセスネットワーク(501)は、IP電話端末(511)、位置情報管理サーバ(512)を備える。無線アクセスネットワーク(501)は、さらに、無線IP電話端末(515)、無線アクセスポイント(516)、認証サーバ(517)を備える。
無線アクセスネットワーク(501)は、IP電話端末(511)以外に複数のIP電話端末を接続することは可能であるが、図8では省略する。無線アクセスネットワーク(501)は、無線アクセスポイントを介して、無線IP電話端末(515)以外に複数の無線IP電話端末を接続することは可能であるが、図8では省略する。また、無線アクセスネットワークは、無線アクセスネットワーク(501)以外に存在してもよいが、図8では省略する。無線アクセスネットワーク(501)は、無線アクセスポイント(516)以外に複数の無線アクセスポイントを接続することは可能であるが、図8では省略する。
IP電話端末(511)は、IP電話端末(411)[図6]と基本的に同様な構成を有する。位置情報管理サーバ(512)は、位置情報管理サーバ(412)[図6]と基本的に同様な構成を有する。位置情報管理サーバ(512)の更なる構成は、後述される。
無線IP電話端末(515)は、無線アクセスポイント(516)に接続される。無線IP電話端末(515)は、他の無線アクセスポイントにも接続が可能である。
無線アクセスポイント(516)は、無線IP電話端末(515)の接続に係る接続メッセージを位置情報管理サーバ(512)に通知する機能を持つ。無線アクセスポイント(516)が無線IP電話端末(515)の接続に係る接続メッセージを通知するタイミングは、無線IP電話端末(515)が無線アクセスポイント(516)に接続を行った時と、無線IP電話端末(515)が無線アクセスポイント(516)間を移動し再接続を行った時であり、位置情報管理サーバ(512)に対し無線IP電話端末(515)に係る第1の位置情報の登録要求を行う。また、無線アクセスポイント(516)が無線IP電話端末(515)の接続に係る接続メッセージを通知するタイミングは、無線アクセスポイント(516)が無線IP電話端末(515)との接続を終了した時であり、位置情報管理サーバ(512)に対し無線IP電話端末(515)に係る第1の位置情報の無効化要求を行う。また、無線アクセスポイント(516)は、同様に接続している他のIP電話端末の接続に係る接続メッセージを位置情報管理サーバ(512)に通知する機能を持つ。
位置情報管理サーバ(512)は、位置情報管理サーバ(412)[図6]と基本的に同様な構成を有する。位置情報管理サーバ(512)は、無線アクセスポイント(516)から通知される第1の位置情報も、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報に対応させて管理する。無線IP電話端末(515)の第1の端末情報の一例は、無線IP電話端末(515)のIPアドレスや、無線IP電話端末(515)を保有するユーザのSIP−URIである。また、位置情報管理サーバ(512)は、同様に、他の無線アクセスポイントから通知される位置情報も、他の無線IP電話端末の端末情報に対応させて管理する。
位置情報管理サーバ(512)は、第1の管理部(513)と第1の処理部(514)を有する。第1の管理部(513)は、第1の管理部(413)[図6]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(515)の第1の端末情報と無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を管理する。また、第1の管理部(513)は、無線アクセスポイント(516)のIDと無線アクセスポイント(516)の位置情報も管理する。また、第1の管理部(513)は、同様に、他の無線IP電話端末の端末情報と他の無線IP電話端末の位置情報を管理する。
位置情報管理サーバ(512)は、無線LANサービス事業者などの無線LANアクセスネットワークの運用管理者も管理する。運用形態により、位置情報通知サーバ(522)と同じネットワークに設置される場合もあるし、NAT(Network Address Translation)機能やファイヤーウォール機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合もある。
第1の処理部(514)は、第1の処理部(414)[図6]と基本的に同様な構成を有し、第1の処理部(514)は、後述される位置情報通知サーバ(522)から送信された第1の端末情報を受信して、位置情報通知サーバ(522)に第1の位置情報を送信する。ここで、第1の位置情報は、さらに無線IP電話端末(515)が接続される無線アクセスポイント(516)の位置情報と対応させて管理される。また、第1の処理部(514)は、同様に、後述される位置情報通知サーバ(522)から送信された他の端末情報を受信して、位置情報通知サーバ(522)に他の位置情報を送信する。
認証サーバ(517)は、無線IP電話端末(515)が無線アクセスポイント(516)に接続される際、端末の認証が行われ、正しく認証されたとき、無線IP電話端末(515)が無線アクセスポイント(516)に接続することを許可する。認証サーバ(517)は、無線アクセスポイント(516)を介して無線IP電話端末(515)からユーザIDとパスワードを受信し、予め登録された無線IP電話端末(515)におけるユーザIDとパスワードを照合する。照合結果は、無線アクセスポイント(516)に返信する。また、認証サーバ(517)は、同様に、他の無線IP電話端末が無線アクセスポイント(516)に接続される際、端末の認証が行われ、正しく認証されたとき、他の無線IP電話端末が無線アクセスポイント(516)に接続することを許可する。認証サーバ(517)は、無線アクセスポイント(516)を介して他の無線IP電話端末からユーザIDとパスワードを受信し、予め登録された他の無線IP電話端末におけるユーザIDとパスワードを照合する。照合結果は、無線アクセスポイント(516)に返信する。また、認証サーバ(517)は、同様に、他の無線アクセスポイントに関しても上記と同様に、端末の認証、接続許可、照合、返信を行う。
但し、認証サーバ(517)は、使用しない場合もある。認証サーバ(517)は、使用しない場合における動作は、下記(D−2)第4の実施形態の動作にて説明する。
VoIPネットワーク(502)は、呼制御サーバ(521)、位置情報通知サーバ(522)、加入者情報データベース(523)、接続先情報データベース(524)を備える。
呼制御サーバ(521)は、呼制御サーバ(421)[図6]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(515)と後述される緊急通報受理機関(指令装置)(503)との呼接続の制御を行う。更なる構成は、後述される。また、呼制御サーバ(521)は、同様に、無線IP電話端末(515)と他の緊急通報受理機関(指令装置)との呼接続の制御、他の無線IP電話端末と緊急通報受理機関(指令装置)(503)との呼接続の制御などを行う。
加入者情報データベース(523)は、加入者情報データベース(423)[図6]と基本的に同様な構成を有する。加入者情報データベース(523)は、さらに無線IP電話端末(515)の第1の端末情報(無線IP電話端末(515) におけるIPアドレス、SIP−URIなど)が管理され、データベースとして登録されている。加入者情報データベース(523)は、同様に、無線IP電話端末(515)の以外の他の無線IP電話端末に関しても管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(524)は、接続先情報データベース(424)[図6]と基本的に同様な構成を有する。接続先情報データベース(524)は、指令装置(503)の第2の位置情報と、第1の装置情報である後述される指令装置(503)に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。ここで、第2の位置情報は、例えば指令装置が管轄する地域(エリア)を特定する位置情報などである。またオプションとして、第2の位置情報は、例えば指令装置の位置情報などである。接続先情報データベース(524)は、同様に指令装置(503)以外の指令装置に関しても管理され、データベースとして登録されている。また、接続先情報データベース(524)は、同様に他の指令装置の位置情報と、他の指令装置の装置情報であり他の指令装置に係るIPアドレスや、SIP−URIなどが管理され、データベースとして登録されている。
接続先情報データベース(524)は、呼制御サーバ(521)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報が指令装置(502)で管轄する地域(エリア)となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信する。またオプションとして、接続先情報データベース(524)は、呼制御サーバ(521)から送信された第1の位置情報を受信して、第1の位置情報に距離的に最も近い、到達時間が最も短いなどに対応した最寄の位置となる第2の位置を検索し、この第2の位置に対応する第1の装置情報を送信してもよい。また、接続先情報データベース(524)は、同様に呼制御サーバ(521)から送信された他の位置情報を受信して、他の位置情報が他の指令装置で管轄する地域(エリア)となる位置を検索し、この位置に対応する装置情報を送信する。
位置情報通知サーバ(522)は、位置情報通知サーバ(422)[図6]と基本的に同様な構成を有し、さらに位置情報受信装置(532)、または呼制御サーバ(521)から無線IP電話端末(515)の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(512)から無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を取得して返信する機能を持つ。また、位置情報通知サーバ(522)は、同様に位置情報受信装置(532)、または呼制御サーバ(521)から他の無線IP電話端末の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(512)から他の無線IP電話端末の位置情報を取得して返信する機能を持ち、位置情報通知サーバ(522)は、同様に他の位置情報受信装置から無線IP電話端末の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(512)からこの無線IP電話端末の位置情報を取得して返信する機能を持つ。
位置情報通知サーバ(522)は、第2の管理部(525)と第2の処理部(526)を有する。
第2の管理部(525)は、第2の管理部(425)[図6]と基本的に同様な構成を有し、第2の管理部(425)は、さらに第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI等)あるいは位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(512)の第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(512)のIPアドレス等)を管理する。第2の処理部(426)は、第2の処理部(426)[図6]と基本的に同様な構成を有し、第2の処理部(426)は、指令装置(403)(位置情報受信装置(432))から第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(512)のIPアドレス等)に基づいて位置情報管理サーバ(512)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(512)から第1の位置情報を受信し、指令装置(503)(位置情報受信装置(532))に第1の位置情報を送信するとを備える。
また、第2の管理部(525)は、同様に他の無線IP電話端末における他の端末情報あるいは位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバのアドレス情報を管理する。なお、第2の管理部(525)において、第1の端末情報、他の端末情報、第1のアドレス情報、第1のアドレス情報におけるネットワークアドレスなどは、例えば位置情報管理サーバ(512)を介して登録される。また、第2の処理部(526)は、同様に指令装置(503)から他の無線IP電話端末における他の端末情報を受信して、この他の端末情報に応じて処理し、第2の処理部(526)は、同様に他の指令装置から端末情報を受信して、この端末情報に応じて処理をする。
なお、第2の処理部(526)は、さらに指令装置(503)が保有する第2の端末情報(例えば、無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信した時に、呼制御サーバ(521)に対して第2の端末情報を送信し、その時点で呼制御サーバ(521)が管理している端末情報を第1端末情報として利用しても良い。呼制御サーバ(521)は、呼接続を制御しているIP電話端末の端末情報を管理しており、位置情報通知サーバ(522)から第2の端末情報を受信するとその時点で管理している第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI等)を検索し、検索した第1の端末情報を位置情報通知サーバ(522)に送信する。第2の処理部(526)は、呼制御サーバ(521)から第1の端末情報を受信して、第1のアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバ(512)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(512)から第1の位置情報を受信し、指令装置(503)(位置情報受信装置(532))に第1の位置情報を送信する。
位置情報通知サーバ(522)は、さらに、呼制御サーバ(521)から第1の端末情報に対応する無線IP電話端末(515)の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(512)から無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を取得して返信する機能を持つ。第2の処理部(526)は、呼制御サーバ(521)から第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI等)を受信して、第1のアドレス情報(例えば、位置情報管理サーバ(512)のIPアドレス等)に基づいて位置情報管理サーバ(512)に第1の端末情報を送信し、位置情報管理サーバ(512)から第1の位置情報を受信し、呼制御サーバ(521)に第1の位置情報を送信する。また、位置情報通知サーバ(522)は、同様に呼制御サーバ(521)から他の端末情報に対応する他の無線IP電話端末の位置が要求された場合に、位置情報管理サーバ(512)から他の無線IP電話端末の位置情報を取得して返信する機能を持つ。第2の処理部(526)は、呼制御サーバ(521)から他の端末情報を受信して、他のアドレス情報に基づいて位置情報管理サーバに他の端末情報を送信し、他のアドレス情報に基づいた位置情報管理サーバから位置情報を受信し、呼制御サーバ(521)にこの位置情報を送信する。
また、第2の管理部(525)が、位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスを管理している場合でも、第1のアドレス情報は、例えば次のように求められる。例えば、無線IP電話端末(515)が、アクセスネットワーク(501)に存在するとき、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報は、アクセスネットワーク(501)に存在する位置情報管理サーバ(512)に管理される。このとき、IP電話端末(511)と位置情報管理サーバ(512)は、同一のアクセスネットワーク(501)に存在するので、無線IP電話端末(515)のIPアドレス(例、「aaa.bbb.ccc.yyy」)のネットワークアドレス(例、「aaa.bbb.ccc」)と位置情報管理サーバ(512)のIPアドレス(例、「aaa.bbb.ccc.zzz」)のネットワークアドレス(例、「aaa.bbb.ccc」)は、同一となる。よって、無線IP電話端末(515)のIPアドレスが分かれば、無線IP電話端末(515)のネットワークアドレスから無線IP電話端末(515)が管理されている位置情報管理サーバ(512)のネットワークアドレスが分かり、位置情報管理サーバ(512)のネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(512)のIPアドレスが分かる。
また、呼制御サーバ(521)は、さらに無線IP電話端末(515)が送信した第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI等)を含む第1の信号を受信する。呼制御サーバ(521)は、第1の信号の接続先の情報が指令装置(503)に係る第1の装置情報(指令装置(503)に係るIPアドレス、SIP−URI等)などにより緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(522)に対して位置情報管理サーバ(512)の第1の端末情報を送信する。また、呼制御サーバ(521)は、同様に、他の無線IP電話端末が送信した他の端末情報を含む他の信号を受信する。呼制御サーバ(521)は、他の信号の接続先の情報が指令装置に係る装置情報などにより緊急通報であると判断したとき、位置情報通知サーバ(522)に対して他の端末情報を送信する。
呼制御サーバ(521)は、さらに位置情報通知サーバ(522)が送信した無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を受信し、接続先情報データベース(524)に対して、第1の位置情報を送信する。呼制御サーバ(521)は、接続先情報データベース(524)が送信した第1の装置情報を受信して、第1の装置情報に基づいて、無線IP電話端末(515)の管轄(最寄の位置)となる指令装置(503)に対して発呼する。また、呼制御サーバ(521)は、同様に、位置情報通知サーバ(522)が送信した他の無線IP電話端末の位置情報を受信し、接続先情報データベース(524)に対して、他の位置情報を送信する。呼制御サーバ(521)は、同様に、接続先情報データベース(524)が送信した装置情報を受信して、この装置情報に基づいて、他の無線IP電話端末の管轄(最寄の位置)となる指令装置に対して発呼する。
緊急通報受理機関(指令装置)(503)は、緊急通報受理機関(指令装置)(403)[図6]と基本的に同様な構成を有する。緊急通報受理機関(指令装置)(503)は、指令台端末(531)、位置情報受理装置(532)を備える。緊急通報受理機関(指令装置)(503)は、指令台端末(531)以外に、複数の指令台端末を設置することは可能であるが、図8では省略する。緊急通報受理機関(指令装置)(503)は、位置情報受理装置(532)以外に、複数の位置情報受理装置を設置することは可能であるが、図8では省略する。また、緊急通報受理機関(指令装置)は、緊急通報受理機関(指令装置)(503)以外に存在してもよいが、図8では省略する。
指令台端末(531)は、指令台端末(431)[図6]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(515)との緊急通報の受信、無線IP電話端末(515)への逆信を行う。位置情報受理装置(532)は、位置情報受理装置(432)[図6]と基本的に同様な構成を有し、さらに無線IP電話端末(515)の第1の位置情報の取得、取得した無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。また、指令台端末(531)は、同様に、他の無線IP電話端末との緊急通報の受信、他の無線IP電話端末への逆信を行う。位置情報受理装置(532)は、他の無線IP電話端末の位置情報の取得、取得した他の無線IP電話端末の位置情報を地図上に表示させる機能などを備える。
(D−2)第4の実施形態の動作
図8と図9を用いて、第4の実施形態の構成における動作を説明する。第2の管理部(525)において、第1の端末情報と第1のアドレス情報とした場合から、第1の端末情報あるいは位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと第1のアドレス情報とした場合について説明する。この第4の実施形態の動作は、上記(C−2)第3の実施形態の動作において、さらに無線IP電話端末が接続されたときとして説明する。ここで、IP電話端末(511)との接続については、上記(C−2)第3の実施形態の動作と同様であるので、無線IP電話端末(315)との接続のみ説明する。無線IP電話端末(515)が接続されるときの基本的な動作は、IP電話端末(511)[図6]が接続されるときの動作と同様である。なお、この第4の実施形態の動作であるステップ:S71〜ステップ:S77、ステップ:S81〜ステップ:S84(後述する)は、第3の実施形態の動作であるステップ:S51〜ステップ:S57、ステップ:S61〜ステップ:S64に対応する。また、こごては、認証サーバ(517)[図8]使用する場合と使用しない場合の2通りの動作をまとめて説明する。
無線アクセスポイント(516)は、無線IP電話端末(515)との接続時にIEEE802.1xなどで定める認証手順に従い、無線IP電話端末(515)からユーザIDとパスワードを受信し、認証サーバ(517)と連携して、無線IP電話端末(515)のユーザの認証処理を行う。ユーザ認証が完了すると、端末接続メッセージとして無線アクセスポイント(516)のIDと無線IP電話端末(515)のユーザIDを位置情報管理サーバ(512)に送信する。
[認証サーバ(517)を使用する場合]
無線アクセスポイント(516)は、無線IP電話端末(515)との接続時にIEEE802.1xなどで定める認証手順に従い、無線IP電話端末(515)からユーザIDとパスワードを受信し、認証サーバ(517)と連携して、無線IP電話端末(515)のユーザの認証処理を行う。ユーザ認証が完了すると、端末接続メッセージとして無線アクセスポイント(516)のIDと無線IP電話端末(515)の端末情報(無線IP電話端末(515)のIPアドレスやSIP−URIなど)を位置情報管理サーバ(512)に送信する。
[認証サーバ(517)を使用しない場合]
また、認証サーバを使用しない場合、無線アクセスポイント(516)は、無線IP電話端末(515)との接続時に、端末接続メッセージとして無線アクセスポイント(516)のIDと無線IP電話端末(515)の端末情報(無線IP電話端末(515)のIPアドレスやSIP−URIなど)を位置情報管理サーバ(512)に送信する。
位置情報管理サーバ(512)は、端末接続メッセージに含まれる無線アクセスポイント(516)のIDから予め登録された無線アクセスポイント(516)の位置情報を、送信された第1の端末情報(無線IP電話端末(515)のIPアドレスやSIP−URIなど)の第1の位置情報として登録する。
なお、無線アクセスポイントの位置情報については、無線アクセスポイント(516)の設置時または移設時に、無線アクセスポイントの位置を位置情報管理サーバ(512)に登録する。
また、無線アクセスポイントの位置情報については、オプションとして、無線アクセスポイント(516)自身にGPS等の位置情報測定機能を搭載して、この位置情報測定機能により測定された位置情報を、無線アクセスポイントの設置時または移設時に、位置情報管理サーバ(512)に登録してもよい。また、この位置登録をするオプションとして、上記無線IP電話端末(515)の接続メッセージに無線アクセスポイント(516)の位置情報の測定データを含める方式や、位置情報管理サーバ(512)が無線アクセスポイント(516)に適宜、位置情報の測定データを問い合わせる方式などにより実現してもよい。
図8において、無線IP電話端末(515)が緊急通報を行うと[ステップ:S71[図9]]、呼制御サーバ(521)は、位置情報通知サーバ(522)に通報者である無線IP電話端末(515)の第1の端末情報(例えば、無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI等)を含むメッセージにより、通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を要求する[ステップ:S72[図9]]。
位置情報通知サーバ(522)は、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報と位置情報管理サーバ(512)の第1のアドレス情報があらかじめ対応付けされた形で登録されていて、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報から位置情報管理サーバ(512)の第1のアドレス情報を特定し、上記第1の端末情報を含むメッセージにより通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を要求する[ステップ:S73[図9]]。
位置情報管理サーバ(512)は、上記方式により管理している無線IP電話端末(515)の第1の端末情報を検索し、要求された第1の端末情報に対応する無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を返信する[ステップ:S74[図9]]。
位置情報通知サーバ(522)は、取得した第1の位置情報を呼制御サーバ(521)に返信し[ステップ:S75[図9]]、呼制御サーバ(521)は、接続先情報データベース(514)から第1の位置情報に対応する指令装置(503)の第1の装置情報(例えば、指令装置(503)における指令台端末(531)のIPアドレス、SIP−URI等)を取得する。
呼制御サーバ(521)は、指令装置(503)に対して緊急通報の接続要求を行い[ステップ:S76[図9]]、無線IP電話端末(515)と指令装置(503)との間の呼接続を実行する[ステップ:S77[図9]]。
また、指令装置(503)で通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(532)から、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報を含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(522)に通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を要求する[ステップ:S81[図9]]。この場合は、位置情報通知サーバ(522)は、上記ステップ:S73、ステップ:S74と同様に位置情報管理サーバ(512)に問い合わせて無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を要求し[ステップ:S82[図9]]、位置情報管理サーバ(512)は、通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を返信し[ステップ:S83[図9]]、位置情報通知サーバ(522)は、取得したこの第1の位置情報を位置情報受信装置(532)に返信する[ステップ:S84[図9]]。
なお、指令装置(503)から通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を要求する時に、位置情報受信装置(532)に無線IP電話端末(515)の第1の端末情報を入力する方式については、オペレータが指令台端末(531)のGUI等で確認し入力する方式や、指令台端末(531)から自動的に取得する方式などを用いる。
次に、第4の実施形態の動作において、指令装置(503)が無線IP電話端末(515)の第1の端末情報として、無線IP電話端末(515)のSIP−URI(第2の端末情報)を知っており、位置情報通知サーバ(522)が位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(512)の対応情報を管理している場合の動作の一例[ケース1][ステップ:S81[図9]〜ステップ:S84[図9]]を説明する。また、無線IP電話端末(515)のIPアドレスとSIP−URI(第2の端末情報)を知っており、位置情報通知サーバ(522)が位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(512)の対応情報を管理している場合の動作の一例[ケース2][ステップ:S81[図9]〜ステップ:S84[図9]]を説明する。ケース1、ケース2では、一例として、第2の処理部(526)において、指令装置(503)が保有する第2の端末情報(無線IP電話端末(515)のIPアドレス、SIP−URI)を受信した時に、呼制御サーバ(521)に対して第2の端末情報を送信し、その時点で呼制御サーバ(521)が管理している端末情報を第1端末情報として利用するときのことを示す。
[ケース1]
ステップ:S81[図9]において、指令装置(503)で通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(532)から、無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるSIP−URIを含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(522)に通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を要求する。
ステップ:S82[図9]において、位置情報通知サーバ(522)は、無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるSIP−URIを呼制御サーバ(521)に送信する(ステップ:S82−1[図9])。呼制御サーバ(521)は、無線IP電話端末(515)が発呼/通話しているとき、発呼/通話における無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるSIP−URI、IPアドレスなどを管理している、またはこれらSIP−URI、IPアドレスなどの問合わせ先を知っている。それゆえ、呼制御サーバ(521)は、受信した無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるSIP−URIから、現状の無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索する。呼制御サーバ(521)は、検索した第1の端末情報であるIPアドレスを、位置情報通知サーバ(522)に送信する(ステップ:S82−2[図9])。
位置情報通知サーバ(522)は、位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(512)の第1のアドレス情報であるIPアドレスがあらかじめ対応付けされた形で登録されている。位置情報通知サーバ(522)は、受信した第1の端末情報であるIPアドレスから、対応するネットワークアドレスを検索し、検索したネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(512)のIPアドレスを特定する。位置情報通知サーバ(522)は、特定した位置情報管理サーバ(512)に対して、第1の端末情報であるIPアドレスを含むメッセージにより通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を要求する。(ここでは、一例として、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレス、位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ccc」、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.yyy」、位置情報管理サーバ(512)のIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とする。また、他の位置情報管理サーバの管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」、他の位置情報管理サーバのIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とし、無線IP電話端末(515)が他のアクセスネットワークに移動したとき、無線IP電話端末(515)が他の位置情報管理サーバに登録されるので、このときの無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.yyy」、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」とする。)
ステップ:S83[図9]において、位置情報管理サーバ(512)は、上記方式により管理している無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索し、要求された第1の端末情報であるIPアドレスに対応する無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を、位置情報通知サーバ(522)に返信する。このとき、無線IP電話端末(515)がアクセスネットワーク(501)に存在しているならば、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.yyy」である。また、無線IP電話端末(515)がアクセスネットワーク(501)から移動して他のアクセスネットワークに存在しているならば、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.yyy」である。
ステップ:S84[図9]において、位置情報通知サーバ(522)は、通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を取得し、この第1の位置情報を位置情報受信装置(532)に返信する。
[ケース2]
ステップ:S81[図9]において、指令装置(503)で通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を確認したい場合は、位置情報受信装置(532)から、無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるIPアドレスとSIP−URIを含むメッセージにより、位置情報通知サーバ(522)に通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を要求する。
位置情報通知サーバ(522)は、位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(512)の第1のアドレス情報であるIPアドレスがあらかじめ対応付けされた形で登録されている。位置情報通知サーバ(522)は、受信した第2の端末情報であるIPアドレスから、対応するネットワークアドレスを検索し、検索したネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(512)IPアドレスを特定する。位置情報通知サーバ(522)は、特定した位置情報管理サーバ(512)に対して、第2の端末情報であるIPアドレスを含むメッセージにより通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を要求する。(ここでは、一例として、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレス、位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ccc」、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.yyy」、位置情報管理サーバ(512)のIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とする。また、他の位置情報管理サーバの管理するネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」、他の位置情報管理サーバのIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.zzz」とし、無線IP電話端末(515)が他のアクセスネットワークに移動したとき、無線IP電話端末(515)が他の位置情報管理サーバに登録されるので、このときの無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.yyy」、第1の端末情報であるIPアドレスにおけるネットワークアドレスは、「aaa.bbb.ddd」とする。)
ステップ:S83[図9]において、第2の端末情報であるIPアドレスが第1の端末情報であるIPアドレスと等しいとき、位置情報管理サーバ(512)は、上記方式により管理している無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索し、要求された第1の端末情報であるIPアドレスに対応する無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を、位置情報通知サーバ(522)に返信する。
このとき、無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるIPアドレスが、「aaa.bbb.ccc.yyy」であり、無線IP電話端末(515)がアクセスネットワーク(501)に存在しているならば、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ccc.yyy」である。
ステップ:S84[図9]において、位置情報通知サーバ(522)は、通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を取得し、この第1の位置情報を位置情報受信装置(532)に返信する。
但し、無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるIPアドレスが、「aaa.bbb.ccc.yyy」であるが、無線IP電話端末(515)がアクセスネットワーク(501)から移動して他のアクセスネットワークに存在しているならば、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.yyy」である。このとき、位置情報管理サーバ(512)より無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を取得できないので、上記[ケース1]:ステップ:S82[図9]〜ステップ:S84[図9]の手順により、無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるSIP−URIを用いて行う。
ステップ:S82[図9]において、位置情報通知サーバ(522)は、無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるSIP−URIを呼制御サーバ(521)に送信する(ステップ:S82−1[図9])。呼制御サーバ(521)は、無線IP電話端末(515)が発呼/通話しているとき、発呼/通話における無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるSIP−URI、IPアドレスなどを管理している、またはこれらSIP−URI、IPアドレスなどの問合わせ先を知っている。それゆえ、呼制御サーバ(521)は、受信した無線IP電話端末(515)の第2の端末情報であるSIP−URIから、現状の無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索する。呼制御サーバ(521)は、検索した第1の端末情報であるIPアドレスを、位置情報通知サーバ(522)に送信する(ステップ:S82−2[図9])。
位置情報通知サーバ(522)は、位置情報管理サーバ(512)の管理するネットワークアドレスと、位置情報管理サーバ(512)の第1のアドレス情報であるIPアドレスがあらかじめ対応付けされた形で登録されている。位置情報通知サーバ(522)は、受信した第1の端末情報であるIPアドレスから、対応するネットワークアドレスを検索し、検索したネットワークアドレスから位置情報管理サーバ(512)のIPアドレスを特定する。位置情報通知サーバ(522)は、特定した位置情報管理サーバ(512)に対して、第1の端末情報であるIPアドレスを含むメッセージにより通報者である無線IP電話端末(515)の位置情報を要求する。
ステップ:S83[図9]において、位置情報管理サーバ(512)は、上記方式により管理している無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスを検索し、要求された第1の端末情報であるIPアドレスに対応する無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を、位置情報通知サーバ(522)に返信する。このとき、無線IP電話端末(515)がアクセスネットワーク(501)から移動して他のアクセスネットワークに存在しているので、無線IP電話端末(515)の第1の端末情報であるIPアドレスは、「aaa.bbb.ddd.yyy」である。
ステップ:S84[図9]において、位置情報通知サーバ(522)は、通報者である無線IP電話端末(515)の第1の位置情報を取得し、この第1の位置情報を位置情報受信装置(532)に返信する。
なお、上記ステップ:S82[図9]、ステップ:S82−2[図9]、ステップ:S83[図9]、ステップ:S84[図9]において、第2の端末情報であるSIP−URIの記載を省略したが、各ステップにおいて第2の端末情報であるSIP−URIが送信/受信されてもよい。
なお、上記において、位置情報管理サーバ(512)が、NAT機能などにより分けられた別々のネットワークに設置される場合、IP電話端末(511)は、VoIPネットワーク(502)に対して送信/受信するときにグローバルIPアドレスを用いる。それゆえ、この場合は、IP電話端末(511)の第1の端末情報としてグローバルIPアドレスを用いても良い。
(D−3)第4の実施形態の効果
第4の実施形態の発明の効果としては、IP電話端末の情報として、第3の端末情報あるいは位置情報管理サーバの管理するネットワークアドレスとしても、第1の実施形態の効果に加え、さらに端末が無線端末であるとき、端末が異なる無線サービスエリアに移動した場合でも、通話時点での端末のアドレス情報から位置情報管理装置を特定するので、現時点の端末の位置情報を取得することができる。
101…アクセスネットワーク、102…VoIPネットワーク、103…緊急通報受理機関(指令装置)、111…IP電話端末、121…呼制御サーバ、122…位置情報通知サーバ、123…加入者情報データベース、124…接続先情報データベース、131…指令台端末、132…位置情報受理装置、201…アクセスネットワーク、202…VoIPネットワーク、203…緊急通報受理機関(指令装置)、211…IP電話端末、212…位置情報管理サーバ、213…第1の管理部、214…第1の処理部、221…呼制御サーバ、222…位置情報通知サーバ、223…加入者情報データベース、224…接続先情報データベース、225…第2の管理部、226…第2の処理部、231…指令台端末、232…位置情報受理装置。