JP2006216621A - 制御盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作の容易性及び安全性を高めた制御盤を提供する。
【解決手段】ユーザが操作するユーザ操作部と、管理者が操作するメンテナンス操作部とを有する制御盤1において、開放することによりユーザ操作部が露出するユーザ扉2と、ユーザ扉2を開放した状態で開放することにより更にメンテナンス操作部が露出するメンテナンス扉3とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、操作の容易性及び安全性を高めた制御盤に関する。
制御盤は、筐体内に制御機器を収容し、ユーザが日常的に行う機器の操作の際や、管理者が行う保守点検の際などに使用される。
このような制御盤は、充電部等の感電の危険を伴う機器を有しているため、特許文献1に開示されているように、一部の機器を通常触れない箇所に収容する手法が用いられている。
また、低圧配電盤などの制御盤の操作を行うために開閉する扉には、雨や埃などの落下物を避けるため、上側に開閉するものがある。上側に開閉する扉を固定する手法は、特許文献2や特許文献3に開示されているように、先端が屈曲した固定具を扉に係合させる手法が一般的である。
登録実用新案第2563847号公報 特許第3393816号公報 特開平11−115816号公報
ところで、特許文献1の技術では、感電の危険を伴う機器を通常触れない箇所に収容して安全性を図っているが、ユーザと、メンテナンスを行う管理者とで同一の操作部で作業を行うため、ユーザの操作の容易性が確保されていなかった。
また、特許文献2及び特許文献3の技術である扉の固定方法では、先端が屈曲した固定具を扉に係合するだけで固定しているため、操作中に手を当ててしまう場合などに固定が外れ、事故が起こる可能性があった。
本発明の課題は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、操作の容易性及び安全性を高めた制御盤を提供する。
本発明の第1の制御盤は、ユーザが操作するユーザ操作部と、管理者が操作するメンテナンス操作部とを有する制御盤において、開放することにより上記ユーザ操作部が露出するユーザ扉と、上記ユーザ扉を開放した状態で開放することにより更に上記メンテナンス操作部が露出するメンテナンス扉と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第2の制御盤は、上記第1の制御盤であって、管理者が非常時に操作する非常操作部と、上記ユーザ扉及び上記メンテナンス扉を開放した状態で開放可能な中扉であって、開放することにより上記非常操作部が露出する非常扉と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第3の制御盤は、上記第1又は第2の制御盤であって、上記ユーザ扉及び上記メンテナンス扉の開閉方向と交差する移動方向を有する扉固定具により、上記ユーザ扉を開放した状態では上記ユーザ扉を、上記ユーザ扉に加えて上記メンテナンス扉を開放した状態では上記ユーザ扉及び上記メンテナンス扉を固定することを特徴とする。
本発明の第4の制御盤は、上記第3の制御盤であって、上記扉固定具は、一端を上記扉固定具が上記開閉方向には移動せず上記開閉方向と交差する方向には回動自在となるように筐体内に固定され、もう一端にはローレットネジが設けられ、上記ローレットネジにより上記ユーザ扉又は上記メンテナンス扉を固定することを特徴とする。
本発明の第5の制御盤は、上記第3の制御盤であって、上記扉固定具は、一端を上記扉固定具が上記開閉方向には移動せず上記開閉方向と交差する方向には回動自在となるように筐体内に固定され、もう一端には硬質ゴムが設けられ、上記硬質ゴムにより上記ユーザ扉又は上記メンテナンス扉を固定することを特徴とする。
本発明の制御盤によれば、開放することによりユーザ操作部が露出するユーザ扉と、ユーザ扉を開放した状態で開放することにより更にメンテナンス操作部が露出するメンテナンス扉とを備えたことにより、ユーザは目的の機器のみが操作可能となり操作の容易性が向上する。
さらに、管理者が非常時に操作する非常操作部と、ユーザ扉及びメンテナンス扉を開放した状態で開放可能な中扉であって、開放することにより非常操作部が露出する非常扉とを備えることで、感電等の危険を伴う機器を通常触れない位置に収容でき、安全性が高まる。
また、ユーザ扉及びメンテナンス扉の開閉方向と交差する移動方向を有する扉固定具により、ユーザ扉を開放した状態ではユーザ扉を、ユーザ扉に加えてメンテナンス扉を開放した状態ではユーザ扉及びメンテナンス扉を固定することで、扉がはずれにくく固定され、安全性が高まる。
なお、扉固定具は、一端を扉固定具が上記開閉方向には移動せず開閉方向と交差する方向には回動自在となるように筐体内に固定され、もう一端にはローレットネジ又は硬質ゴムが設けられ、ローレットネジ又は硬質ゴムによりユーザ扉又はメンテナンス扉を固定することで、素手で頑強に固定可能となり、安全性が高まる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態における制御盤のユーザ操作部を示す斜視図であり、図2は、実施の形態における制御盤のユーザ操作部を示す正面図である。制御盤1の筐体は、ユーザが操作時に開放するユーザ扉2と、管理者が操作時に開放するメンテナンス扉3との扉2重構造となっており、例えば筐体の前面、上面、及び側面の一部であるユーザ扉2と、前面、下面、及び側面の一部であるメンテナンス扉3と、筐体の背面板となり側面、上面、及び下面の一部でもある底板4とからなる。ユーザ扉2を開放することにより露出するユーザ操作部には、例えば温風暖房機を運転させる運転スイッチ6、例えば送風機運転用の送風機スイッチ9、運転設定を調節するコントローラ7などの主要操作機器を有する第1操作盤5と、図2に示すように、筐体内の左隅に電源ユニット8が設けられている。電源ユニット8には、電源スイッチ8a、電源接続端子台8b、及びアース端子8cが設けられている。第1操作盤5上の運転スイッチ6の上部には、運転状態で点灯する運転ランプ6aが設けられ、さらに上部には、異常が発生した際に点灯する警報ランプ11が設けられている。また、ユーザ扉2には、開放しなくともコントローラ7や警報ランプ11などが目視できるように、窓2aが設けられている。なお、制御盤1は、好ましい一例を挙げただけであって、例えば筐体の側面や下面がすべて底板4からなるものでもよく、上記構成に限定されない。
図3は、実施の形態における制御盤のメンテナンス操作部を示す斜視図であり、図4は、実施の形態における制御盤のメンテナンス操作部を示す正面図である。管理者のみが操作するメンテナンス操作部は、図3及び図4に示すように、ユーザ扉2に加えてメンテナンス扉3を開放することで露出する操作部である。メンテナンス操作部には、ユーザ操作部の下部に、コントローラ7を手動操作して制御対象の装置を強制的に稼動させる強制スイッチ13や機器間を結ぶ配線14などが設けられている。これらの機器は、ユーザが操作するのが好ましくないため、メンテナンス操作部に設けられている。
図5は、実施の形態における制御盤の非常操作部を示す斜視図であり、図6は、実施の形態における制御盤の非常操作部を示す正面図である。管理者が非常時に操作する非常操作部は、図5及び図6に示すように、ユーザ扉2及びメンテナンス扉3に加えて、例えばネジを外すことにより中扉となる第1操作盤5を開放した状態で操作可能な第2操作盤16である。第2操作盤16には、電磁開閉器17、警報ブザーなどの周辺機器用に用いられる接続端子18、オプション機器などを使用するためのコネクタ19、落雷の被害から機器を守る避雷素子20などが設けられている。電流の開閉を行う電磁開閉器17は、過電流が流れたときに装置を停止させる過負荷保護装置17a、及び過負荷保護装置リセットボタン17bを有している。また、第1操作盤5の背面及び第2操作盤16上面には、第1操作盤5が閉じた状態で接続される連絡配線コネクタ21が設けられている。
図7は、実施の形態における扉固定具(その1)を示す斜視図であり、図8は、実施の形態における扉固定具(その1)を示す分解斜視図である。扉固定具22は、ユーザ扉2及びメンテナンス扉3を固定可能な構造となっており、例えばユーザ扉2及びメンテナンス扉3の支軸近傍の鍔部23左端に一端を固定されている。扉固定具22を少なくとも90度以上に回動可能として、ユーザ扉2及びメンテナンス扉3の側面の開閉方向と交差させるため、鍔部23との固定部に回動孔22aを例えば3箇所設け、ビス24又はボルト、ナット25、ワッシャー26などを用いて中間板27を介して固定される。このように固定することで、ユーザ扉2及びメンテナンス扉3の側面の開閉方向には移動しないようになっている。そして、もう一端をユーザ扉2の側面に設けられた図示しない切り欠き部、及びメンテナンス扉3にあけられた切り欠き部300にローレットネジ28により固定する。なお、扉固定具22は、横方向に開閉する扉に縦方向に取り付けても問題ない。
図9は、実施の形態における扉固定具(その2)を示す分解斜視図である。図8と同様のものに関しては説明を省略する。図9に示す扉固定具22では、硬質ゴム29によりユーザ扉2の側面にあけられた丸穴(図示しないが、図10の切り欠き部200の位置に穿接される)及びメンテナンス扉3に設けられた丸穴31に貫入して固定する。なお、扉の開閉方向と交差する移動方向に特徴があるため、固定方法は以上のものに限定されない。
以下、実施の形態における作用を、図10乃至図12を用いて説明する。
図10は、実施の形態における制御盤のユーザ操作を説明する斜視図であり、同図(a)はユーザ扉の開放を示す斜視図であり、同図(b)は扉固定具の固定を示す斜視図である。ユーザが操作を開始する際、同図(a)に示すように、ユーザ扉2を開放することによりユーザ操作部が露出する。そして、同図(b)に示すように、ユーザ扉2の落下を防ぐため、ユーザ扉2の開閉方向と交差する方向から扉固定具22を図2に示すように例えばローレットネジ28により切り欠き部200に固定する。ローレットネジ28を用いる構造とした場合、操作者は素手で頑強に固定ができる。その後、運転スイッチ6やコントローラ7などのユーザ操作部の機器を操作する。
図11は、実施の形態における制御盤のメンテナンス操作を説明する斜視図である。メンテナンスを行う管理者が操作を開始する際は、ユーザ扉2に加えて、メンテナンス扉3を開放することによりユーザ操作部に設けられた強制スイッチ13などが露出する。そして、ユーザ扉2及びメンテナンス扉3の落下を防ぐため、メンテナンス扉3の開閉方向と交差する方向から扉固定具22を図4に示すように例えばローレットネジ28により切り欠き部300に固定する。その後、ユーザ操作部に設けられた運転スイッチ6やメンテナンス操作部に設けられた強制スイッチ13などを操作する。なお、メンテナンス扉3の開閉をリミットスイッチ等により検知することで、コントローラ7のモードを操作者と管理者とに区別することで、より効果的なメンテナンスを行うことが可能である。
図12は、実施の形態における制御盤の非常操作を説明する斜視図である。管理者が第2操作盤16上の機器を使用する際は、ユーザ扉2及びメンテナンス扉3を開放した状態で、第1操作盤5を開放する。そして、電磁開閉器17や接続端子18などの機器を操作する。第1操作盤5の内部に第2操作盤16を設けたことで、管理者であっても第1操作盤5を開閉しなくては第2操作盤16上の電磁開閉器17などの機器に通常触れないため、安全性が高まる。
以上のように、実施の形態によれば、開放することによりユーザ操作部が露出するユーザ扉と、ユーザ扉を開放した状態で開放することにより更にメンテナンス操作部が露出するメンテナンス扉とを備えたことにより、ユーザは目的の機器のみが操作可能となり操作の容易性が向上する。
また、ユーザ扉及びメンテナンス扉に加えて筐体内に中扉となる非常扉を設けるため、感電等の危険を伴う第2操作盤を通常触れない位置に収容でき、安全性が高まる。
また、ユーザ扉又はメンテナンス扉の開閉方向と交差する移動方向を有する扉固定具を用いるため、操作中に手が当たっても移動方向が異なることで、外れにくく固定され、安全性が高まる。
なお、ユーザ扉又はメンテナンス扉とを、ローレットネジと切り欠き、又は硬質ゴムと丸穴とにより固定しているため、素手で頑強に固定が可能である。
また、1つの固定具により、必要に応じてユーザ扉及びメンテナンス扉を固定可能とすることで、複数個の扉固定具を設ける必要がなく、制御盤の小型化が図れる。
実施の形態における制御盤のユーザ操作部を示す斜視図である。 実施の形態における制御盤のユーザ操作部を示す正面図である。 実施の形態における制御盤のメンテナンス操作部を示す斜視図である。 実施の形態における制御盤のメンテナンス操作部を示す正面図である。 実施の形態における制御盤の非常操作部を示す斜視図である。 実施の形態における制御盤の非常操作部を示す正面図である。 実施の形態における扉固定具(その1)を示す斜視図である。 実施の形態における扉固定具(その1)を示す分解斜視図である。 実施の形態における扉固定具(その2)を示す分解斜視図である。 実施の形態における制御盤のユーザ操作を説明する斜視図であり、同図(a)はユーザ扉の開放を示す斜視図であり、同図(b)は扉固定具の固定を示す斜視図である。 実施の形態における制御盤のメンテナンス操作を説明する斜視図である。 実施の形態における制御盤の非常操作を説明する斜視図である。
符号の説明
1 制御盤
2 ユーザ扉
2a 窓
3 メンテナンス扉
4 底板
5 第1操作盤
6 運転スイッチ
6a 運転ランプ
7 コントローラ
8 電源ユニット
8a 電源スイッチ
8b 電源接続端子台
8c アース端子
9 送風機スイッチ
11 警報ランプ
13 強制スイッチ
14 配線
16 第2操作盤
17 電磁開閉器
17a 過負荷保護装置
17b 過負荷保護装置リセットボタン
18 接続端子
19 コネクタ
20 避雷素子
21 連絡配線コネクタ
22 扉固定具
22a 回動孔
23 鍔部
24 ビス
25 ナット
26 ワッシャー
27 中間板
28 ローレットネジ
29 硬質ゴム
31 丸穴
200 切り欠き部
300 切り欠き部


Claims (5)

  1. ユーザが操作するユーザ操作部と、管理者が操作するメンテナンス操作部とを有する制御盤において、
    開放することにより前記ユーザ操作部が露出するユーザ扉と、
    前記ユーザ扉を開放した状態で開放することにより更に前記メンテナンス操作部が露出するメンテナンス扉と、
    を備えたことを特徴とする制御盤。
  2. 請求項1に記載の制御盤であって、
    管理者が非常時に操作する非常操作部と、
    前記ユーザ扉及び前記メンテナンス扉を開放した状態で開放可能な中扉であって、開放することにより前記非常操作部が露出する非常扉と、
    を備えたことを特徴とする制御盤。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の制御盤であって、前記ユーザ扉及び前記メンテナンス扉の開閉方向と交差する移動方向を有する扉固定具により、前記ユーザ扉を開放した状態では前記ユーザ扉を、当該ユーザ扉に加えて前記メンテナンス扉を開放した状態では前記ユーザ扉及びメンテナンス扉を固定することを特徴とする制御盤。
  4. 請求項3に記載の制御盤であって、前記扉固定具は、一端を当該扉固定具が前記開閉方向には移動せず当該開閉方向と交差する方向には回動自在となるように筐体内に固定され、もう一端にはローレットネジが設けられ、当該ローレットネジにより前記ユーザ扉又は前記メンテナンス扉を固定することを特徴とする制御盤。
  5. 請求項3に記載の制御盤であって、前記扉固定具は、一端を当該扉固定具が前記開閉方向には移動せず当該開閉方向と交差する方向には回動自在となるように筐体内に固定され、もう一端には硬質ゴムが設けられ、当該硬質ゴムにより前記ユーザ扉又は前記メンテナンス扉を固定することを特徴とする制御盤。
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