JP2006215400A - パターン形成方法、光学素子の製造方法、マイクロレンズアレイの製造方法、投影露光装置の照明装置、投影露光装置、及び収差測定装置 - Google Patents

パターン形成方法、光学素子の製造方法、マイクロレンズアレイの製造方法、投影露光装置の照明装置、投影露光装置、及び収差測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、面精度が高く高性能なマイクロレンズアレイを製造するのに適したパターン形成方法を提供する。
【解決手段】このパターン形成方法は、感光性材料の表面の所定領域にマスクの光学像を投影しながら所定方向に走査露光する第1走査露光工程(S12,S22)と、前記感光性材料の表面の前記所定領域にマスクの光学像を投影しながら前記所定方向とは異なる方向に走査露光する第2走査露光工程(S13,S33)と、前記感光性材料を現像処理し、前記所定領域の露光量分布に対応した凹凸パターンをその所定領域に表出させる現像処理工程(S14,S24)とを含む。前記第1走査露光工程(S12,S22)及び前記第2走査露光工程(S13,S23)で用いられる前記マスクの開口パターンを、所望の曲率を有する面形状になるように設定することで、前記凹凸パターンを回転対称面にする。
【選択図】図7

Description

本発明は、感光性材料の表面に凹凸パターンを形成するパターン形成方法、光学ガラス基板の表面を凹凸パターンからなる光学面に加工する光学素子の製造方法に関する。
また、本発明は、マイクロレンズアレイを製造するマイクロレンズアレイの製造方法、投影露光装置の照明装置、及びその投影露光装置に関する。
また、本発明は、シャック−ハルトマン式収差測定装置に関する。
投影露光装置の照明光学系には、照明の均一化を図るためのフライアイインテグレータが搭載されている。このフライアイインテグレータは、マイクロレンズアレイからなる。
このようなマイクロレンズアレイに要求される性能は高いので、その製造方法としては、光学ガラス基板上を微細加工可能なフォトリソグラフィーの技術を適用したものが提案されている(特許文献1など)。
特許文献1の製造方法には、次の工程(1)〜(4)が含まれる。
(1)光学ガラス基板上にレジストを塗布する。
(2)光学ガラス基板を投影露光装置にセットし、レジストの表面の各位置をマスクの光学像で逐次露光する。このマスクの開口パターンは、シリンドリカル面に対応したもの、つまり1方向に一様な透過率分布を持ったパターン(特許文献1ではラインパターン)である。
(3)マスクを90°回転させてから、レジストの表面の各位置をマスクの光学像で逐次露光する。
(3)レジストを現像処理する。これによって、レジストの表面に凹凸パターンが表出する。この凹凸パターンは、複数の回転対称面を配列してなるパターンである。この回転対称面には、軸対称面、軸非対象面(トーリック面)も含まれる。
(4)光学ガラス基板をレジストの側からドライエッチングして、レジストの凹凸パターンを光学ガラス基板の表面に転写する。これによって、光学ガラス基板の表面に、複数の回転対称面を配列してなる光学面が形成される。
なお、この製造方法では、工程(2)の露光量と工程(3)の露光量とを異なる値に設定することで、トーリックマイクロレンズアレイを製造し、それら露光量を同じ値に設定することで、軸対称面からなるマイクロレンズアレイを製造することができる。
また、この製造方法では、ラインパターンからなるマスクが用いられたが、そのマスクに代えて、グレースケールマスクを用いることも周知である。
特開2003−315507号公報
しかし、この製造方法によると、工程(2),(3)の逐次露光の各ショットの境界線に相当する部分の面精度が他の部分の面精度よりも悪くなり、それによってマイクロレンズアレイの性能が悪化する可能性がある。
そこで本発明は、面精度が高く高性能なマイクロレンズアレイを製造するのに適したパターン形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、面精度が高く高性能なマイクロレンズアレイを製造するのに適した光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、面精度が高く高性能なマイクロレンズアレイを製造することのできるマイクロレンズアレイの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、高性能な投影露光装置の照明装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、高性能な投影露光装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、高性能な収差測定装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のパターン形成方法は、感光性材料の表面の所定領域にマスクの光学像を投影しながら所定方向に走査露光する第1走査露光工程と、前記感光性材料の表面の前記所定領域にマスクの光学像を投影しながら前記所定方向とは異なる方向に走査露光する第2走査露光工程と、前記感光性材料を現像処理し、前記所定領域の露光量分布に対応した凹凸パターンをその所定領域に表出させる現像処理工程とを含み、前記第1走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターン、及び前記第2走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターンを、それぞれの走査露光の走査方向に直交した面における前記凹凸パターンの断面が所望の曲率を有する面形状になるように設定することで、前記凹凸パターンを回転対称面にすることを特徴とする。
請求項2に記載のパターン形成方法は、請求項1に記載のパターン形成方法において、前記第1走査露光工程及び前記第2走査露光工程のそれぞれでは、同じ領域を複数回走査露光する多重露光が行われることを特徴とする。
請求項3に記載のパターン形成方法は、請求項1又は請求項2に記載のパターン形成方法において、前記凹凸パターンはトーリック面であり、前記第1走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターンと、前記第2走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターンとは、異なることを特徴とする。
請求項4に記載のパターン形成方法は、感光性材料の表面の所定領域にマスクの光学像を投影しながら所定方向に走査露光する走査露光工程と前記感光性材料を現像処理し、前記所定領域の露光量分布に対応した凹凸パターンをその所定領域に表出させる現像処理工程とを含み、前記走査露光工程では、同じ領域を複数回走査露光する多重露光が行われることを特徴とする。
請求項5に記載の光学素子の製造方法は、加工対象である光学ガラス基板の表面を感光性材料で覆う感光性材料形成工程と、前記感光性材料の表面に、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のパターン形成方法で、回転対称面を形成するパターン形成工程と、前記光学ガラス基板を前記感光性材料の側からエッチングし、前記回転対称面をその光学ガラス基板の表面に転写するエッチング工程とを含むことを特徴とする。
請求項6に記載の光学素子の製造方法は、加工対象である光学ガラス基板の表面を感光性材料で覆う感光性材料形成工程と、前記感光性材料の表面に、請求項4に記載のパターン形成方法で、前記所定方向に一様な凹凸パターンを形成するパターン形成工程と、前記光学ガラス基板を前記感光性材料の側からエッチングし、前記所定方向に一様な凹凸パターンをその光学ガラス基板の表面に転写するエッチング工程とを含むことを特徴とする。
請求項7に記載のマイクロレンズアレイの製造方法は、光学ガラス基板の表面に、請求項5に記載の光学素子の製造方法で、複数の回転対称面を複数配列してなる光学面を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項8に記載のマイクロレンズアレイの製造方法は、光学ガラス基板の表面に、請求項6に記載の光学素子の製造方法で、所定方向に一様な面を複数配列してなる光学面を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項9に記載のマイクロレンズアレイの製造方法は、請求項8に記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記所定方向に一様な面は、シリンドリカル面であることを特徴とする。
請求項10に記載の投影露光装置の照明装置は、請求項7〜請求項9の何れか一項に記載のマイクロレンズアレイの製造方法で製造されたマイクロレンズアレイをフライアイインテグレータとして備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の投影露光装置は、請求項10に記載の投影露光装置の照明装置を備えたことを特徴とする。
請求項12に記載の収差測定装置は、請求項7に記載のマイクロレンズアレイの製造方法で製造されたマイクロレンズアレイを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、面精度が高く高性能なマイクロレンズアレイを製造するのに適したパターン形成方法が実現する。
また、本発明によれば、面精度が高く高性能なマイクロレンズアレイを製造するのに適した光学素子の製造方法が実現する。
また、本発明によれば、面精度が高く高性能なマイクロレンズアレイを製造することのできるマイクロレンズアレイの製造方法が実現する。
また、本発明によれば、高性能な投影露光装置の照明装置が実現する。
また、本発明によれば、高性能な投影露光装置が実現する。
また、本発明によれば、高性能な収差測定装置が実現する。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態は、マイクロレンズアレイの製造方法の実施形態である。
図1は、マイクロレンズアレイの完成品(少なくともレンズ面の加工後の状態)を示す図である。図1(a)は、正面から見た図、図1(b)は、図1(a)のA−A’線における概略断面図である。
ここでは、マイクロレンズアレイの各レンズ要素は、両面にレンズ形状が作られた両凸のトーリックレンズとする。
このマイクロレンズアレイは、例えば、投影露光装置の照明装置中のフライアイインテグレータとして用いられる。
このマイクロレンズアレイの製造方法には、フォトリソグラフィーが適用される。
図2は、フォトリソグラフィーに用いられる投影露光装置の概略構成図である。図2において、符号SBで示すのが、マイクロレンズアレイが形成される光学ガラス基板であり、符号14hで示すのが投影光学系、符号Mで示すのがマスクである。
この光学ガラス基板SBの表面に塗布されたレジスト上に、マスクMの光学像が投影される。この光学像によってレジストが露光する。
ここで、本明細書では、光学ガラス基板SBの表面と平行な所定方向をX方向とし、その表面と平行であってX方向と垂直な方向をY方向とし、光学ガラス基板SBの法線方向(投影光学系14hの光軸方向)をZ方向としたXYZ直交座標系を採用する。
なお、フォトリソグラフィーでは、露光後にレジストを現像し、レジストに与えられた露光量分布に応じた形状の凹凸パターンをレジストに表出させる。さらにレジスト側から光学ガラス基板SBにエッチングを施すことによって、レジストの凹凸パターンを光学ガラス基板SBの表面に転写する(詳細は後述する図6参照)。
先ず、マスクMの製造方法を、図3のフローチャートに沿って説明する。
(図3ステップS11)
マイクロレンズアレイ(図1)の仕様を決定する。
ここでは、マイクロレンズアレイ(図1)の各レンズ要素の表面形状を、トーリック面(X方向の曲率とY方向の曲率とが異なる回転対称面)とする。また、ここでは、マイクロレンズアレイの配列方向である2方向の軸を「トーリック軸」と称し、それぞれX方向及びY方向とする。
このとき、図3ステップS11にて決定すべきパラメータは、次のとおりである。
・レンズ要素のX方向のサイズLx,
・レンズ要素のY方向のサイズLy,
・レンズ要素の全体の配列,
・レンズ要素の表面の膨らみ量z,
・レンズ要素の裏面の膨らみ量z’,
・レンズ要素の表面頂点のX方向の曲率半径rx,
・レンズ要素の表面頂点のY方向の曲率半径ry,
・レンズ要素の裏面頂点のX方向の曲率半径rx’,
・レンズ要素の裏面頂点のY方向の曲率半径ry’。
以下、説明を簡単にするため、X方向のサイズLxとY方向のサイズLyとを同じにし(Lx=Ly)、かつ表面の仕様と裏面の仕様とを同じにする(z=z’,rx=rx’,ry=ry’)。
(図3ステップS12)
決定されたレンズ要素の表面形状に基づき、レジストに照射するレンズ要素1つ分の露光量分布を計算する。
この計算には、レンズ要素の表面形状を示すパラメータの他に、レジストへの露光量に対するレジスト現像時のレジストの溶出量との関係を示すパラメータ、レジストと光学ガラス基板SBのエッチング選択比を示すパラメータが用いられる。
ここで、本実施形態のフォトリソグラフィー(図6)では、図4に概念的に示すように、本マスクの製造方法により製造されたマスクMを用いて走査露光を行う。この走査露光は、レンズ要素の一方のトーリック軸方向(X方向)に走査方向を一致させた「X方向の走査露光」と、レンズ要素の他方のトーリック軸方向(Y方向)に走査方向を一致させた「Y方向の走査露光」との2種類の走査露光からなる。
図4に概念的に示したように、X方向の走査露光だけでは、母線方向がX方向となったシリンドリカル面を光学ガラス基板SBの表面に形成することができ、Y方向の走査露光だけでは、母線方向がY方向となったシリンドリカル面を光学ガラス基板SBの表面に形成することができる。
よって、X方向の走査露光は、各レンズ要素の表面のY方向のカーブ(曲率半径ry)を創成し、Y方向の走査露光は、各レンズ要素の表面のX方向のカーブ(曲率半径rx)を創成する。
よって、図3のステップS12で計算されるのは、X方向の走査露光にてレジストに生じさせるべき露光量分布(以下、「X走査用の露光量分布」という。)と、Y方向の走査露光にてレジストに生じさせるべき露光量分布(以下、「Y走査用の露光量分布」という。)との2つである。なお、露光量分布は、走査露光による露光強度の積分値の分布である(以下同様)。
(図3ステップS13)
ステップS12で得られた露光量分布を基に、マスクMに設けるべき最適な開口パターンを決定するために、計算機で諸々の条件を仮定して、出来上がるマイクロレンズの形状をシミュレーションする。
このシミュレーションでは、投影露光装置(図2)の露光条件も考慮される。
この露光条件には、投影露光装置(図2)の露光強度(投影光学系14hの開口数NA、照明装置14aの照明条件(σ値)、照明光の波長λなどにより決まる)、及び同方向への走査露光の回数(X方向又はY方向の走査露光の回数)、走査露光の走査速度(一定値)などが含まれる。
但し、多重露光の回数は、後述するようにして別途決定された値に固定される。以下、この値を「3」とする。
(図3ステップS14)
シミュレーションの結果に基づき、「X走査用の露光量分布」を実現可能な開口パターンと、その開口パターンを有したマスクMを使用するときに必要な露光条件とを求める。
また、シミュレーションの結果に基づき、「Y走査用の露光量分布」を実現可能な開口パターンと、その開口パターンを有したマスクMを使用するときに必要な露光条件とを求める。
ここでは、後述するフォトリソグラフィーを用いたマイクロレンズアレイの製造工程を簡略化するため、「X方向への走査露光」と「Y方向への走査露光」との双方に共用可能な開口パターンを1つ求めると共に、その開口パターンのマスクMを使用した場合でのX方向の走査露光に必要な露光強度Axと、そのマスクMを使用した場合でのY方向の走査露光に必要な露光強度Ayとをそれぞれ求める。
なお、本実施形態では、X方向,Y方向共に、走査速度を同じにした。
このようにして求められた開口パターンの一例は、図4に示すとおりである。この開口パターンにおいては、開口部と遮光部との境界線が放物線に近いカーブを描いている。
因みに、本実施形態にて形成すべきレンズ要素の表面形状がトーリック面なので、露光強度Axと露光強度Ayとが異なるものとなったが、形成すべきレンズ要素の表面形状をX方向及びY方向の曲率が一致した回転対称面にするときには、露光強度Axと露光強度Ayとは同じになる。
(図3ステップS14)
マスクMのサイズ、及びマスクMに形成すべき開口パターンの配列を決定し、マスクMを製造する。
この決定は、マイクロレンズアレイ(図1)の仕様(レンズ要素の配列及びサイズ)、投影露光装置(図2)の投影倍率などに基づいて行われる。
例えば、マイクロレンズアレイ(図1)において、投影露光装置(図2)の1ショット分のサイズの領域に含まれるレンズ要素の数が5×5個であるときには、マスクMには、図5に示すとおり、5つの開口パターンが並ぶことになる。図4中に矢印で示す方向が、このマスクMを使用して走査露光を行うときの走査方向である。
また、マスクMの製造には、例えば、電子ビーム描画装置又はレーザビーム描画装置などが用いられる。
次に、投影露光装置(図2)を詳しく説明する。
図2において、マスクMが配置されるのは、投影光学系14hの物体面であり、レジストの塗布された光学ガラス基板SBが配置されるのは、投影光学系14hの像面である。
マスクMは、マスクステージ14b上に保持され、光学ガラス基板SBは基板ステージ14e上に保持されている。マスクMは、照明装置14aによって照明される。
照明装置14aには、超高圧水銀ランプ(g線:436nm、i線:365nm)などの光源14a−1が備えられる。
光源14a−1にて発生した照明光は、コリメータレンズ14a−2を介してフライアイインテグレータ14a−3に入射する。フライアイインテグレータ14a−3の出射側には可変絞り14a−3’が設けられており、可変絞り14a−3’を通過した照明光は、コンデンサ光学系14a−4、折り曲げミラー14a−5を介してマスクMを均一照明する。
なお、光源14a−1には、水銀ランプの他にエキシマレーザ(波長248nm,193nmなど)や、エキシマレーザ光源よりも短い波長を供給する他の光源が用いられてもよい。
また、マスクステージ14bは、XY平面と平行な面内を2次元移動可能であると共に、投影光学系14hの光軸の周りを回転可能である。また、基板ステージ14eは、XY平面内を2次元移動可能である。
以上の照明装置14a、マスクステージ14b、基板ステージ14eは、制御部14fによって制御される。
制御部14fは、基板ステージ14eをX方向に一定の速度で移動させながら照明装置14aを連続的に駆動することによって、マスクMの光学像で光学ガラス基板SBの表面(レジストの表面)をX方向に走査露光することができる。
次に、フォトリソグラフィーの工程を、図6のフローチャートに沿って説明する。説明に当たり、図7(a),(b),(c),(d)を参照する。
(図6ステップS11)
マイクロレンズアレイ(図1)の原型となる光学ガラス基板SBを用意し、その表面にレジストを塗布する。この光学ガラス基板SBの有効領域外に、X方向用及びY方向用のアライメントマークが設けられている。なお、光学ガラス基板SBとしては、マイクロレンズアレイの使用波長に適した材料からなるものが用意される。例えば、石英ガラス、蛍石などである。
(図6ステップS12)
レジストの塗布された光学ガラス基板SBと、図3の工程で製造されたマスクMとを、それぞれ投影露光装置(図2)にセットし、光学ガラス基板SBの表裏面のうちレジストが塗布された面に形成されたアライメントマークと、マスクMに設けられたアライメントマークとを使って、位置合わせする。
このとき、光学ガラス基板SBのレジストの塗布面が投影光学系14hの側を向いている。マスクMの姿勢は、図5の矢印の方向が所定のX方向を向くように調整される。
また、投影露光装置には、マスクMを使用したX方向の走査露光に必要な露光強度Axが設定される。
この状態で、投影露光装置は、マスクMの光学像を、光学ガラス基板SBのレジスト表面に投影しながらX方向に走査露光する。
また、以上のX方向の走査露光は、同じ所定領域Eに対し3回連続して行われる。
以上の3回の露光の結果、図7(a)に示すように、レジストPRの表面が、露光量分布(露光強度の積分値の分布)に対応した深さで変質する。図7(a)では、変質部分の断面を斜線で示した。
(図6ステップS13)
光学ガラス基板SBを投影光学系14hの光軸の周りに90°回転させ、露光強度をAyに変更する。そして、光学ガラス基板SBのアライメントマークとマスクMのアライメントマークを使って位置合わせをする。
そして、投影露光装置は、マスクMの光学像を、光学ガラス基板SBのレジスト表面に投影しながらX方向に走査露光する。
また、この走査露光も、同じ所定領域Eに対し3回連続して行われる。
以上の3回の露光の結果、図7(b)に示すように、レジストPRの表面が、露光量分布(露光強度の積分値の分布)に対応した深さで変質する。図7(b)では、変質部分の断面を斜線で示した。
(図6ステップS14)
なお、それぞれの走査露光時において、マイクロレンズアレイ形成領域が、1回の走査露光で投影できる領域よりも広い場合には、マスクMの1つのレンズパターン分だけ横ずらししながら、同じ方向への走査露光を繰り返して、マイクロレンズアレイを形成すべき領域の全体を露光すればよい。
光学ガラス基板SBのレジストPRを現像機で現像処理する。
その結果、図7(c)に示すとおり、レジストPRの変質部分が除去され、レジストPRの表面に、複数のトーリック面を配列してなる凹凸パターンが表出する。
さらに、その光学ガラス基板SBを、エッチング装置でレジストPRの側からドライエッチングする。このドライエッチングは、例えば、イオンビームエッチングなどである。
その結果、図7(d)に示すとおり、レジストPRの凹凸パターンが光学ガラス基板SBの表面に転写される。
これによって、光ガラス基板SBの表面には、X方向の曲率半径がrx,Y方向の曲率半径がryとなったトーリック面からなるレンズ要素が複数個配列される(以上、図6ステップS1)。
(図6ステップS21)
光学ガラス基板SBの裏面にレジストを塗布する。
(図6ステップS22,S23,S24)
ステップS12,S13と同様の方法で、光学ガラス基板SBの裏面にも走査露光を行い、現像及びエッチングを行うことで、光学ガラス基板SBにレンズ要素を形成する。
これによって、光学ガラス基板SBの裏面には、X方向の曲率半径がrx,Y方向の曲率半径がryとなったトーリック面からなるレンズ要素が複数個配列される(以上、図6ステップS2)。その結果、図1のマイクロレンズアレイが完成する。
ところで、本実施形態では投影露光装置の走査速度が安定しない場合に備え、同じ方向への走査露光を複数回行う。以下、一方向への走査露光の回数の決定方法を説明する。
一方向への走査露光の回数の決定方法は、例えば、以下の工程(1)〜(5)からなる。
(1)上述したのと同じレジストが塗布されたテスト用の基板と、テスト用のマスクMとを用意し、それらを上述したのと同じ投影露光装置(図2)にセットする。
(2)マスクMの光学像でレジストの表面の複数領域を、それぞれ異なる回数ずつ走査露光する。
(3)レジストを現像し、レジストの複数領域の表面精度をそれぞれ測定する。
(4)複数領域それぞれの表面精度(測定精度)と、マイクロレンズアレイに要求される表面精度(要求精度)とを比較し、複数領域の中から、測定精度が要求精度を満たし、かつ走査露光の回数が最小である領域を見出す。その領域に対して施された走査露光の回数を、一方向への走査露光の回数とする。
次に、本マイクロレンズアレイの製造方法の効果を説明する。
本製造方法では、X方向の走査露光(図6ステップS12)とY方向の走査露光(図6ステップS13)とによって、X方向とY方向の双方にそれぞれ曲率を持ったレンズ要素(ここではトーリック面からなるレンズ要素)を光学ガラス基板SBの表面に形成する。
走査露光によると、ショットの境界線が少なくとも走査方向には生じないので、レンズ要素の走査方向の表面精度を高くすることができる。
しかも、本製造方法では、X方向への走査露光、及びY方向の走査露光が、それぞれ複数回(ここでは3回)ずつ行われたので、各レンズ要素のX方向の表面精度とY方向の表面精度とがそれぞれ高められている。以下、図8を参照して具体的に説明する。
図8(a)は、1方向への走査露光(及び現像処理)によってレジストPRの表面に形成される凹凸パターン(シリンドリカル面)を示す図である。
図8(b),(c)は、シリンドリカル面の稜線部(図8(a)の点線部)の面精度を示す概念図である。(b)は、1方向への走査露光が1回しか行われなかったときの面精度を示し、(c)は、1方向の走査露光が3回行われたときの面精度を示す。
1方向への走査露光が1回しか行われなかったときには、図8(b)に示すように、面精度が悪く、面精度の指標であるPV値(実験値)は、約500nmであった。このようにPV値が悪くなったのは、投影露光装置(図2)の基板ステージ14eの定速性の悪さ(速度誤差)に原因があると思われる。
一方、1方向への走査露光が3回行われたときには、図8(c)に示すように、面精度が良くなり、面精度の指標であるPV値(実験値)は、約15nmにまで抑えられた。このようにPV値が改善されたのは、1方向への3回の走査露光により、基板ステージ14eの速度誤差の影響が平均化されたからと思われる。
以上の結果、本製造方法によると、高性能なマイクロレンズアレイを製造することができる。
なお、このように1方向への走査露光が3回行われる方法においては、同じマスクを用いる方法以外にも、開口パターンの異なる複数のマスクを準備し、走査回数毎にそれぞれ異なるマスクを用いる方法を適用することもできる。その際には、使用するマスクの開口パターンに応じて、露光量をそれぞれ設定する必要がある。具体的には、開口パターンに応じて、走査速度を変えたり、照明強度を変えたりすることである。
[第1実施形態の補足]
なお、本実施形態においては、光学ガラス基板SB上において、X方向の走査露光とY方向の走査露光との双方が終了してから現像・ドライエッチングの工程が実行されたが(図6ステップS12,S13,S14,又はS22,S23,S24)、X方向の走査露光が終了したときと、Y方向の走査露光が終了したときのそれぞれにおいて、現像・ドライエッチングの工程が実行されてもよい。但し、双方が終了してからの方が、工程数を低減できるので好ましい。
また、本実施形態のフォトリソグラフィーでは、ポジ型レジストを用いたが、ネガ型レジストを用いてもよい。その場合、マスクMの開口パターンは、ネガ型レジストに対応したパターンとなる。
また、本実施形態においては、X方向の走査露光(つまりレンズ要素の表面のY方向のカーブの創成(図6ステップS12,S22))と、Y方向の走査露光(つまりレンズ要素の表面のX方向のカーブの創成(図6ステップS13,S23))とに共通のマスクMを使用したが、異なるマスクMを使用してもよい。また、走査速度をそれぞれの方向で変えることで、露光量分布を変えてもよい。但し、共通のマスクMを使用した方が、マスク切り替えの手間が省ける(フォトリソグラフィーの工程数を低減できる)ので好ましい。
また、本実施形態では、レンズ要素の表面(トーリック面)のX方向のサイズLxとY方向のサイズLyとを同じ値に設定したが、それらを異なる値に設定してもよい。因みに、その場合、X方向の走査露光で使用するマスクMのY方向のサイズと、Y方向の走査露光で使用するマスクMのX方向のサイズとは、互いに異なるものとなる。
また、本実施形態では、レンズ要素の表面(トーリック面)を、トーリック球面にすることも、トーリック非球面にすることもできる。また、X方向、Y方向で非球面度が異なる回転対称非球面とすることもできる。
また、本実施形態においては、レンズ要素の表面の仕様と裏面の仕様とを同じにしたので、表面の創成(図6ステップS1)と裏面の創成(図6ステップS2)とに共通のマスクMを使用したが、レンズ要素の表面の仕様と裏面の仕様とが異なる場合には、異なるマスクMを使用してもよい。但し、共通のマスクMを使用できる場合(露光強度を変えるだけで共通のマスクMで表面の創成と裏面の創成とが可能な場合)には、共通のマスクMを使用した方が、マスク切り替えの手間が省けるので好ましい。
また、本実施形態では、2方向の走査露光の方向差を90°とした(つまり、2方向の走査露光をX方向の走査露光とY方向の走査露光とした)が、90°以外の角度にしてもよい(つまり、図6ステップS13,S23における回転角度をθに変更すればよい。)。因みに、その場合、レンズ要素の外形は、平行四辺形になる(特に、レンズ要素の2方向のサイズを同じにすれば、ひし形になる。)。
また、本実施形態では、投影露光装置(図2)の基板ステージ14eの速度誤差が、ランダムに発生することを前提としたが、仮に、その速度誤差の発生パターン(脈動のパターン)に光学ガラス基板SB上の同じ位置で繰り返し再現性が認められた場合(ランダムではない場合)には、次のようにするとよい。
すなわち、図6ステップS12,S22において、各回の走査露光の基板ステージ14eの移動開始位置を、意図的にX方向にずらす。同様に、図6ステップS13,S23において、各回の走査露光の基板ステージ14eの移動開始位置を、意図的にY方向にずらす。なお、ずらし量は、速度誤差の発生周期の整数倍から外れた値に設定される。
また、本実施形態においては、一方向への走査露光の回数を3としたが、2又は4以上にしてもよい。この回数は、マイクロレンズアレイ(図1)に要求される面精度に応じた値に設定すればよい。
また、本実施形態においては、一方向への走査露光中における露光条件(露光強度、走査速度など)が固定されたが、必要な露光量分布(露光強度の積分値の分布)を実現できるのであれば、変更されてもよい。
また、本実施形態におけるマスクMの開口パターンは、必要な露光量分布を実現できるのであれば、図4,図5に示すもの以外のパターンとしてもよい。
また、本実施形態のフォトリソグラフィーには、レジストを硬化する処理工程など、レンズ要素の面精度を高めるための様々な周知技術を適用することができる。
また、本実施形態では、2方向に曲率を有したレンズ要素が複数配列されたマイクロレンズアレイを製造したが、所定方向に一様な光学面が複数配列されたマイクロレンズアレイを製造することもできる。そのようなマイクロレンズアレイに、例えば、シリンドリカルマイクロレンズアレイがある。
例えば、表面と裏面とで母線方向が90°回転したシリンドリカルマイクロレンズアレイを製造する場合、図6のステップS13及びステップS22を省略するか、或いは、図6のステップS12及びステップS23を省略すればよい。
その他、表面とで裏面とでレンズ要素の形成ピッチが異なるマイクロレンズアレイや、各レンズ要素の表面を不連続形状にしてなる回折格子、一方の面が平面となったマイクロレンズアレイ、各レンズ要素の正面から見た形状が長方形となったマイクロレンズアレイなど、様々なマイクロレンズアレイの製造に本発明は適用可能である。
また、投影露光装置(図2)の照明方法には、円形照明、輪帯照明、多極照明、コヒーレント照明、インコヒーレント照明の何れかを用いることができる。なお、照明装置14aには、照明の効率化を図るための周知の何れかの工夫が施されていてもよい。
[第2実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態は、投影露光装置の実施形態である。
図9は、本投影露光装置の構成図である。
図9に示すとおり、本投影露光装置は、露光光(照明光)を供給するための光源50aとして、例えば248nm(KrF)又は193nm(ArF)の波長の光を供給するエキシマレーザ光源を備えている。
光源50aから射出した略平行な光束は、一対のシリンドリカルレンズ50b,50c(ビームエキスパンダ)に入射する。
シリンドリカルレンズ50b,50cは、負の屈折力および正の屈折力をそれぞれ有しており、それぞれ適切な姿勢で配置される。
シリンドリカルレンズ50b,50cに入射した光束は、所定方向に拡大され、所定形状の断面を有する光束、例えば、正方形状の断面を有する光束に整形される。
整形された光束は、折り曲げミラー50d、回折光学素子50eを介してアフォーカルズームレンズ50fに入射する。
ここで、アフォーカルズームレンズ50fは、アフォーカル系(無焦点光学系)を維持しながら所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができるように構成されている。
アフォーカルズームレンズ50fに入射した光束は、その瞳面に輪帯状の強度分布を有する像を形成する。
この像からの射出光束は、略平行な光束となってアフォーカルズームレンズ50fから射出し、輪帯照明用回折光学素子50gに入射する。
輪帯照明用回折光学素子50gの入射面には、光軸に対して略同じ角度で光束が入射する。
輪帯照明用回折光学素子50gに入射した光束は回折作用を受け、また、ズームレンズ50hの作用も受けて、光軸に対する角度における強度分布を調整する。
輪帯照明用回折光学素子50gからの射出光束は、ズームレンズ50hにより、フライアイインテグレータ10の入射面に輪帯状の照野を形成する。
なお、ズームレンズ50hは、所定の範囲で焦点距離を連続的に変化させることのできるリレー光学系である。また、ズームレンズ50hは、後ろ側にテレセントリックである。
フライアイインテグレータ10は、正の屈折力を有する複数のレンズ要素を配列してなる。各レンズ要素の入射側の面は入射側に凸のトーリック面であり、射出側の面は射出側に凸のトーリック面である。また、各レンズ要素の各子午線上の曲率は、本投影露光装置に必要な照野(矩形状)の形状に対応した曲率を持っている。このフライアイインテグレータ10は、第1実施形態の製造方法で製造されたものである。
フライアイインテグレータ10に入射した光束は、フライアイインテグレータ10の後側焦点面に、複数の光源像を並べて形成する。
これらの光源像の個々の形状は、フライアイインテグレータ10の入射面に形成される照野と相似形状である(以下、これらの光源像を「二次光源」という。)。
それら二次光源からの射出光束は、その近傍に配置された開口絞り50iを介してコンデンサ光学系50jへ入射し、コンデンサ光学系50jの集光作用を受けた後、マスクM(レチクルなど)上の矩形状の領域を重畳的に均一照明する。
マスクMは、マスクステージ51により支持され、投影光学系54の物体面に配置されている。
マスクMを透過した光束は、投影光学系54を介してウエハW上にマスクMの光学像を形成する。
ウエハWは、ウエハステージ52により支持され、投影光学系54の像面に配置されている。
以上、本実施形態の投影露光装置(図9)においては、照明装置50内のフライアイインテグレータ10が第1実施形態の製造方法で製造されたので、高性能である。
したがって、照明装置50は、照明効率の高い高性能な照明装置である。よって、この照明装置50を搭載した投影露光装置は、スループットの高い高性能な投影露光装置である。
特に、本実施形態の照明装置50においては、フライアイインテグレータ10の各レンズ要素の表面がトーリック面になっているので、矩形状の照明領域に対応した照明効率での照明が可能である。これによって、投影露光装置のスループットがさらに高められる。
[第3実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態は、収差測定ユニットを備えた投影露光装置の実施形態である。
図10は、本投影露光装置の構成図である。
図10に示すとおり、本投影露光装置には、シャック−ハルトマン式の収差測定ユニット80が搭載されている。
収差測定ユニット80は、投影光学系PLの収差測定時にのみ、ウエハWに代わって投影光学系PLの像側に挿入される。図10に示す収差測定ユニット80の配置位置は、収差測定時の配置位置である。
また、収差測定時、投影露光装置には、マスクMに代わってテストマスク(ピンホールマスク)PMがセットされる。
収差測定ユニット80とウエハWとは、ウエハステージWSによって支持され、マスクMとピンホールマスクPMとは、マスクステージMSによって支持される。
本投影露光装置は、光源61として、例えば248nm(KrF)又は193nm(ArF)の波長の光を供給するエキシマレーザ光源を備えている。
光源61から射出され略平行な光束は、ビーム整形光学系62を介して所定断面の光束に整形された後、干渉性低減部63に入射する。干渉性低減部63は、マスクM上(ひいてはウエハW上)での干渉の発生を低減する機能を有する。
干渉性低減部63からの射出光束は、第1フライアイレンズ64を介して、そのレンズ要素の後側焦点面に1つずつ光源像を形成する。
これらの光源像からの射出光束は、振動ミラー65で偏向された後、リレー光学系66を介して第2フライアイレンズ67を重畳的に照明する。
ここで、振動ミラー65は、折り曲げミラーであって、照明領域上の干渉パターンの発生を低減する機能を有する。
第2フライアイレンズ67に入射した各光束は、各レンズ要素の後側焦点面にそれぞれ二次光源を形成する。
この二次光源からの射出光束は、その近傍に配置された開口絞り68、コンデンサ光学系69、折り曲げミラー70を介して、マスクM又はピンホールマスクPMを照明する。
以下、収差測定時の光の振る舞いを説明する。
照明されたピンホールマスクPMのピンホールは、投影光学系PLの物体面上の測定対象点に配置される。
ピンホールマスクPMのピンホールからは、収差測定のための光束が射出する。
この光束は、投影光学系PLに入射し、その波面に投影光学系PLの収差の情報を重畳させてから、投影光学系PLの像面側へ射出し、収差測定ユニット80へ入射する。
収差測定ユニット80に入射した光束は、コリメートレンズ80a、リレーレンズ80bを介してマイクロレンズアレイ80cに入射する。
マイクロレンズアレイ80cは、正の屈折力を有する複数のレンズ要素を配列してなる。
マイクロレンズアレイ80cは、第1実施形態の製造方法で製造されたものである。
マイクロレンズアレイ80cに入射した光束は、各レンズ要素の後側焦点面の近傍にそれぞれ集光点を形成する。各集光点の全体像(輝度分布)は、CCD(撮像素子)80dによって検出される。
CCD80dの出力信号は、外部の計算機によって取り込まれる。この出力信号から、投影光学系PLの収差情報(測定対象点に関する収差情報)が抽出される。
以上、本投影露光装置においては、収差測定ユニット80内のマイクロレンズアレイ80cが第1実施形態の製造方法で製造されたので、高性能である。よって、収差測定ユニット80は、高精度に収差情報を取得することのできる、高性能なシャック−ハルトマン式の収差測定ユニットである。
[第3実施形態の補足]
なお、本実施形態では、収差測定の機能と投影露光の機能とを併せ持った投影露光装置を説明したが、収差測定の機能しか持たない装置(収差測定装置)にも、本発明は適用可能である。
また、本実施形態では、収差測定の対象が投影光学系であるが、収差測定の対象が他の光学系であるような収差測定装置にも本発明は適用可能である。
但し、測定対象となる光学系が、投影光学系のように高性能であるときほど、収差測定に要求される精度は高いので、本発明を適用することによる効果は大きい。
第1実施形態で製造するマイクロレンズアレイの完成品を示す図である。 第1実施形態のフォトリソグラフィーに用いられる投影露光装置の概略構成図である。 第1実施形態のフォトリソグラフィーに用いられるマスクMの製造方法を示すフローチャートである。 走査露光の概念を説明する図である。 マスクMに形成すべき開口パターンの配列を示す図である。 第1実施形態のフォトリソグラフィーの工程を示すフローチャートである。 (a),(b),(c),(d)は、X方向の走査露光後のレジストPRの変質の様子を可視化した図、Y方向の走査露光後のレジストPRの変質の様子を可視化した図、現像後のレジストPRの様子を示す図、エッチング後の光学ガラス基板SBの様子を示す図である。 一方向への走査露光を複数回行ったことによる具体的効果を説明する図である。 第2実施形態の投影露光装置の構成図である。 第3実施形態の投影露光装置の構成図である。
符号の説明
14a,50・・・照明装置,
14b,51・・・マスクステージ,
14h・・・投影光学系,
M・・・マスク,
SB・・・光学ガラス基板,
14e・・・基板ステージ,
14a−1,50a,61・・・光源,
14a−2・・・コリメータレンズ,
14a−3・・・フライアイインテグレータ,
14a−3’・・・可変絞り,
14a−4,50j,69・・・コンデンサ光学系,
14a−5,50d,70・・・折り曲げミラー,
14f・・・制御部
PR・・・レジスト(ポジ型レジスト),
50b,50c・・・シリンドリカルレンズ,
50e・・・回折光学素子,
50f・・・アフォーカルズームレンズ,
50h・・・ズームレンズ,
50g・・・輪帯照明用回折光学素子,
10・・・フライアイインテグレータ,
64・・・第1フライアイレンズ,
67・・・第2フライアイレンズ,
50i,68・・・開口絞り,
52・・・ウエハステージ
62・・・ビーム整形光学系,
63・・・干渉性低減部,
65・・・振動ミラー,
80・・・収差測定ユニット,
80a・・・コリメートレンズ,
80b・・・リレーレンズ,
80c・・・マイクロレンズアレイ,
80d・・・CCD(撮像素子)

Claims (12)

  1. 感光性材料の表面の所定領域にマスクの光学像を投影しながら所定方向に走査露光する第1走査露光工程と、
    前記感光性材料の表面の前記所定領域にマスクの光学像を投影しながら前記所定方向とは異なる方向に走査露光する第2走査露光工程と、
    前記感光性材料を現像処理し、前記所定領域の露光量分布に対応した凹凸パターンをその所定領域に表出させる現像処理工程とを含み、
    前記第1走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターン、及び前記第2走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターンを、それぞれの走査露光の走査方向に直交した面における前記凹凸パターンの断面が所望の曲率を有する面形状になるように設定することで、前記凹凸パターンを回転対称面にする
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 請求項1に記載のパターン形成方法において、
    前記第1走査露光工程及び前記第2走査露光工程のそれぞれでは、
    同じ領域を複数回走査露光する多重露光が行われる
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のパターン形成方法において、
    前記凹凸パターンはトーリック面であり、
    前記第1走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターンと、前記第2走査露光工程で用いられる前記マスクの開口パターンとは、異なる
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  4. 感光性材料の表面の所定領域にマスクの光学像を投影しながら所定方向に走査露光する走査露光工程と
    前記感光性材料を現像処理し、前記所定領域の露光量分布に対応した凹凸パターンをその所定領域に表出させる現像処理工程とを含み、
    前記走査露光工程では、
    同じ領域を複数回走査露光する多重露光が行われる
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  5. 加工対象である光学ガラス基板の表面を感光性材料で覆う感光性材料形成工程と、
    前記感光性材料の表面に、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のパターン形成方法で、回転対称面を形成するパターン形成工程と、
    前記光学ガラス基板を前記感光性材料の側からエッチングし、前記回転対称面をその光学ガラス基板の表面に転写するエッチング工程と
    を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 加工対象である光学ガラス基板の表面を感光性材料で覆う感光性材料形成工程と、
    前記感光性材料の表面に、請求項4に記載のパターン形成方法で、前記所定方向に一様な凹凸パターンを形成するパターン形成工程と、
    前記光学ガラス基板を前記感光性材料の側からエッチングし、前記所定方向に一様な凹凸パターンをその光学ガラス基板の表面に転写するエッチング工程と
    を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
  7. 光学ガラス基板の表面に、請求項5に記載の光学素子の製造方法で、複数の回転対称面を複数配列してなる光学面を形成する工程を含む
    ことを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
  8. 光学ガラス基板の表面に、請求項6に記載の光学素子の製造方法で、所定方向に一様な面を複数配列してなる光学面を形成する工程を含む
    ことを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
  9. 請求項8に記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、
    前記所定方向に一様な面は、シリンドリカル面である
    ことを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
  10. 請求項7〜請求項9の何れか一項に記載のマイクロレンズアレイの製造方法で製造されたマイクロレンズアレイをフライアイインテグレータとして備えた
    ことを特徴とする投影露光装置の照明装置。
  11. 請求項10に記載の投影露光装置の照明装置を備えた
    ことを特徴とする投影露光装置。
  12. 請求項7に記載のマイクロレンズアレイの製造方法で製造されたマイクロレンズアレイを備えた
    ことを特徴とする収差測定装置。
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