JP2006213679A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カール力が高く、しかも高温保存安定性に優れたまつ毛用化粧料の提供。
【解決手段】 次の成分(A)〜(C);
(A)揮発性炭化水素油、
(B)ワックス、
(C)一般式(1)
【化1】
Figure 2006213679

(式中、R1〜R6は同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はナフチル基を示し、R7及びR8は同一又は異なって、平均炭素数16〜600の直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を示し、sは0以上の数を示す)
で表されるオルガノポリシロキサン
を含有するまつ毛用化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カール力が高く、しかも高温保存安定性に優れたまつ毛用化粧料に関する。
従来、油性組成物形態、及び油中水型乳化組成物(W/Oエマルジョン)形態で提供される化粧料において、油性成分としてワックスが使用されている。例えば、マスカラにおいては、ワックスを多量に含有させることにより、高いカール力が得られることが知られている。しかしながら、特に高硬度の天然ワックスを多量に含有させた場合には、保存安定性、特に高温での保存安定性が悪くなるという問題があった(例えば、特許文献1)。
特開2001−192559号公報
本発明の目的は、カール力が高く、しかも高温保存安定性に優れたまつ毛用化粧料を提供することにある。
本発明者は、揮発性炭化水素油及びワックスとともに、特定のオルガノポリシロキサンを用いれば、カール力が高く、しかも高温保存安定性に優れたまつ毛用化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)〜(C);
(A)揮発性炭化水素油、
(B)ワックス、
(C)一般式(1)
Figure 2006213679
(式中、R1〜R6は同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はナフチル基を示し、R7及びR8は同一又は異なって、平均炭素数16〜600の直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を示し、sは0以上の数を示す)
で表されるオルガノポリシロキサン
を含有するまつ毛用化粧料を提供するものである。
本発明のまつ毛用化粧料は、カール力が高く、しかも高温保存安定性に優れたものである。
本発明で用いる成分(A)の揮発性炭化水素油は、室温で蒸発可能な水素原子と炭素原子のみを含有するオイルであり、例えば、イソドデカン、水添ポリイソブテン等が挙げられる。これらのうち、特にイソドデカン、炭素数8〜16を中心とする飽和イソパラフィン系炭化水素油が好ましい。市販品としては、丸善石油化学社製のマルカゾールR、出光興産社製のIPソルベント1620、同2028等を使用することができる。
成分(A)の揮発性炭化水素油は、1種以上を用いることができ、全組成中に10〜80質量%、特に25〜65質量%含有するのが、良好な乾燥速度を得ることができるとともに、カール力やボリュームを発現するために必要なワックス等の油性成分を分散、溶解することができ、好ましい。
本発明で用いる成分(B)のワックスは、好ましくは40℃以上、より好ましくは60〜110℃の融点を有するもので、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限されず、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、合成ワックス等を用いることができる。具体的には、コメヌカロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス等が挙げられる。これらのうち、融点50〜110℃のパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスが、高温保存安定性及び作業性の点から好ましく、また、作業性及び皮膜の柔軟性付与の点からミツロウが好ましい。市販品としては、日本精鑞社製のHNP−0190、クローダジャパン社製のBEES WAX−S等を使用することができる。
成分(B)のワックスは、1種以上を用いることができ、全組成中に5〜50質量%、特に10〜40質量%含有するのが、カール力やボリュームを発現するので好ましい。
本発明で用いる成分(C)のオルガノポリシロキサンは、前記一般式(1)で表わされるものである。
式中、R1〜R6で示されるもののうち、炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。R1〜R6としては、特にメチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。R3及びR4は、s個の繰り返し単位ごとに同一でも異なっていてもよい。
また、一般式(1)中、R7及びR8で示される直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基は、その平均炭素数が16〜600のものであるが、27〜300が好ましく、特に30〜300が好ましい。平均炭素数が16〜600以外のものでは、少ない場合にはオイル状となりカール力向上効果を効果的に発現することが困難となり、多い場合には重合する際の作業性が低下する。
このような飽和炭化水素基のうち分岐鎖のものとしては、飽和炭化水素基の末端炭素原子から数えて5番目までの炭素原子に炭素数1〜5の短鎖の分岐を有するものが好ましい。この場合の短鎖の分岐としては、2−メチル基、3−メチル基、2,2−ジメチル基等が挙げられる。このような短鎖の分岐を有する場合、飽和炭化水素基の鎖長が短い場合には、他の物性にはなんら影響を与えることなく、式(1)で表されるオルガノポリシロキサンの融点を低下させることができる。
一般式(1)中、sは0以上の数であるが、0〜50の数が好ましく、特に0〜20の数が好ましい。この範囲内であると、マスカラ皮膜の硬度を十分に向上させることが可能であり、優れたカール力を発現することが可能となる。
このようなオルガノポリシロキサンは、例えば特開平8−73744号公報に記載の方法により製造することができる。
成分(C)は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.005〜25質量%、特に0.03〜12質量%含有するのが、カール力向上及び作業性の点から好ましい。
また、成分(B)と成分(C)の含有質量比は、50:50〜99.9:0.1、特に、70:30〜99.7:0.3であるのが、カール力向上及び作業性の点から好ましい。
また、本発明の化粧料は、まつ毛をカールアップし、それを保持するため、化粧料に通常用いられる皮膜剤、増粘剤を、油相中に含有することができる。
皮膜剤としては、例えば、アクリルシリコーン、シリコーンアクリル非水エマルジョン、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン樹脂;フッ素樹脂;α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体等が挙げられる。皮膜剤を含有することで、乾燥皮膜強度をより向上させることができ、綺麗な仕上がりを長時間維持することが可能となる。
皮膜剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.1〜30質量%、特に、1〜20質量%であるのが、十分な皮膜形成能が発現されるので好ましい。
増粘剤としては、例えば、ジステアルジモニウムヘクトライト、ジステアルジモニウムベントナイト、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト等の有機変性粘土鉱物が挙げられる。これらは予めエタノール、炭酸プロピレン等の極性添加剤及び溶剤を加えて分散したプレゲルとして用いることで、その後の作業性がより向上する。市販品としては、エレメンティスジャパン社製のゲントンゲル ISD V等を使用することができる。
有機変性粘土鉱物は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.1〜20質量%、特に0.3〜15質量%含有するのが、十分な増粘効果が得られ、仕上がり及び保存安定性も良好であり、好ましい。
また、増粘剤としては、パルミチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル等を用いることもできる。デキストリン脂肪酸エステルには、ワックスの分散性向上効果もある。市販品としては、千葉製粉社製のレオパールKL等を使用することができる。
デキストリン脂肪酸エステルは、1種以上を用いることができ、全組成中に0.05〜20質量%、特に0.3〜10質量%含有するのが、増粘効果、ワックス分散効果の点で好ましい。
皮膜剤と増粘剤は、組合わせて用いることもできる。
油相を構成する油性成分としては、成分(A)以外に、化粧料に通常用いられる25℃で液体状の天然又は合成の油性成分、例えば、不揮発性炭化水素油、シリコーン油、エステル油、フッ素油等を用いることができる。これらのうち、塗布後の乾燥速度、皮膜強度の点から、特に揮発性油を使用するのが好ましい。成分(A)以外の揮発性油としては、例えば、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の揮発性シリコーン油が挙げられる。また、油相には、使用感と仕上がり向上のため、不揮発性の炭化水素油、エステル油、シリコーン油等を配合することもできる。
本発明の化粧料は、油相を連続相とする油性組成物、W/O乳化組成物とすることができ、W/O乳化組成物とする場合、種々の界面活性剤を含有することができる。
界面活性剤としては、乳化を安定的に行えるものであれば特に制限されず、シリコーン系界面活性剤、非イオン界面活性剤等を用いることができる。シリコーン系界面活性剤としては、例えば、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ジメチコーンポリオール、アルキルジメチコーンポリオール、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン等が挙げられ、特に、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が好ましい。具体的には、特開平5−39208号公報の製造例に記載のものや、市販品としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSH−3775M等を使用することができる。
また、非イオン界面活性剤としては、HLB4〜10程度のものが好ましく、特にポリオキシエチレンアルキルエーテル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、アルキルグリセリルエーテルが好ましい。
界面活性剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.1〜5質量%含有するのが好ましい。
水相は、水、炭素数1〜4の低級アルコール等の水性媒体からなり、皮膜剤、その他種々の添加剤を含有することができる。皮膜剤としては、水溶性高分子、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、デンプン等が挙げられ、添加剤としては、防腐剤、水性界面活性剤、水性増粘剤、金属イオン封鎖剤、各種塩等が挙げられる。特に、無機塩として、硫酸マグネシウムを配合することが、高温保存安定性向上、及びダマ抑制の点から好ましい。硫酸マグネシウムは、全組成中に0.001〜7質量%、特に0.05〜3質量%含有するのが好ましい。
また、化粧持ちやカールアップ効果をより向上させる目的で、乾燥の速い皮膜形成ポリマーエマルジョンを含有することができる。かかる皮膜形成ポリマーエマルジョンとしては、アクリル酸やメタクリル酸のアルキルエステルのホモポリマーエマルジョンや共重合体エマルジョン、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルジョン、ポリ酢酸ビニルポリマーエマルジョン、シリコーン系ポリマーエマルジョン等が挙げられ、特に、アクリル酸アルキル共重合体エマルジョンが好ましい。
また、本発明の化粧料は、上述の成分以外に、化粧料に通常用いられる成分、例えばPMMA、ナイロンパウダー、シリカ等の球状粉体;白色顔料、有機顔料、無機顔料、酸化鉄、雲母チタン等の顔料粉体;ベントナイト、タルク、カオリン等の粉体や、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、保湿剤、色素、香料、酸化防止剤等を含有することができる。さらに、ロングラッシュ効果を高めるため、繊維を用いることができる。
各種粉体は、シリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アミノ酸、アルキルシラン、アクリルシリコーン、フッ素化合物等により表面処理したもの、あるいは有機又は無機マイクロカプセル中に内包したものを用いることができる。各種粉体を油相に含有させる際には、分散性及び高温保存安定性を向上させるため、粉体の表面を疎水化処理するのが好ましい。特に、アルキルシラン処理、シリコーン処理するのが好ましい。
油相中の固形分濃度は、10〜70質量%、特に30〜60質量%であるのが、皮膜強度が十分に発現され、またボリューム感に優れ、保存安定性及び仕上がりも良好である。固形分とは、単独の状態で、25℃にて固体または半固体である成分であり、成分(B)、成分(C)、皮膜剤、増粘剤、粉体、顔料、繊維、防腐剤等が含まれる。
本発明の好ましい形態としては、油溶性皮膜剤が溶解された成分(A)を含む連続油相中に、成分(B)、(C)及び紛体・繊維が均一に分散されており、更に界面活性剤により、硫酸マグネシウム等を含む水相が均一に乳化された形態である。
本発明の化粧料は、各成分を均一に混合し攪拌することにより得ることができる。例えば、成分(B)、成分(C)及び界面活性剤を加熱溶解したものを均一に撹拌しながら徐々に冷却しつつ、油相、粉体、繊維、水相を順次添加して混合することが、ワックス分散性及び作業性の点で好ましい。
このようにして得られる化粧料は、油相を連続相とする組成物であるために耐水性に優れ、且つ油相中にワックス等の皮膜剤を有しているため、耐擦れ性に優れる。特に、油相に皮膜剤を含有することで、各種耐久性がより良好になる。
さらに、カール力に優れ、且つ高温保存安定性にも優れる。この効果については、成分(C)のオルガノポリシロキサンは、ワックスの硬度を向上させる効果があり、それにより皮膜強度を向上させ、高いカール力を発現させているためと考えられる。同様のカール力をカルナウバロウ等の高硬度天然ワックスで発現させるためにはより多くの含有量が必要となり、高温保存安定性が低下すると考えられる。
本発明のまつ毛用化粧料は、25℃における粘度が100000〜2000000mPa・s、特に150000〜1000000mPa・sであるのが、まつ毛へ塗布した際に、対象物への付着性が向上し、乾燥速度も速く、且つ仕上がりを良好にすることができるので好ましい。
本発明のまつ毛用化粧料は、マスカラに通常用いられる繊維を針金でねじったブラシや、コーム形状、コイル形状等の塗布具、樹脂を用いてブラシ形状に成形した樹脂成形ブラシなどを用いて適用することができる。これらのうち、樹脂を用いてブラシ形状に成形した樹脂成形ブラシを用いることが特に好ましい。
樹脂を用いてブラシ形状に成形した樹脂成形ブラシは、特定間隔でクシ歯を軸方向に出すことができ、従来の繊維を針金でねじったブラシと比べ、クシ歯がまつ毛の間に入りやすく整え易い。また、ブラシ形状とすることによりコーム形状、コイル形状と異なり、マスカラを適度に付着させることができ、マスカラを塗布しながら整えることができる。更に、樹脂成形ブラシは、クシ歯の厚み、材質をコントロールすることでクシ歯の弾性率をコントロールすることができるので、マスカラを適量付着させることができ、ムラのないきれいな仕上がりを容易に得ることができる。
樹脂成形ブラシについて、一例として図1に基づいて具体的に説明する。樹脂成形ブラシ10は、塗布棒11の先端部に塗布ヘッド12を有し、クシ歯20を軸方向に沿って略一定間隔をなすように設けている。樹脂成形ブラシ10は、塗布棒11の先端芯棒11Aの周囲に塗布ヘッド12を射出成形するインサート成形にて製作される。塗布棒11および先端芯棒11Aとしては、PBT(ポリブチルテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、ABS(ABS樹脂)、POM(ポリアセタール)等の樹脂を使用できる。塗布ヘッド12は塗布棒11の樹脂よりも柔らかい樹脂を使用する。
塗布ヘッド12は、塗布棒11の先端芯棒11Aの全長に渡る外周に被着される塗布部軸21の外周に多数のクシ歯20を設ける。各クシ歯20は、塗布部軸21の軸方向に沿って略一定間隔(環状溝13の溝巾)をなす多数位置の外周のそれぞれに設けられる環状片22と、環状片22の周方向に沿って略一定間隔をなす複数位置(本例では8個)に設けられて径方向の外方に突出する突出片23を有する。塗布ヘッド12は、相隣る一方のクシ歯20の環状片22及び突出片23と他方のクシ歯20の環状片22及び突出片23との間で、塗布部軸21まわりに、環状溝13を形成する。環状溝の幅は0.2〜0.6mmである。
本例では、塗布部軸21の外周に環状片22及び突出片23を一体にして塗布ヘッド12を形成しており、クシ歯20の環状片22及び突出片23の弾性率を1〜200MPaとする。
クシ歯20の厚みは、0.2〜0.6mmとする。クシ歯の厚みとは、環状片と突出部の長さを合わせた中心部の厚みをいう。なお、樹脂成形ブラシ10を構成する塗布ヘッド12は、塗布部軸21の軸方向に沿う先端側を除く一定の長さ範囲で、相隣る突出片23の外径を同一にし、先端側の一部の長さ範囲で、突出片23の外径を最先端側に向けて縮径するテーパ状とすることによって、マスカラ供給容器への挿入性を良好にするとともに、目じりや目頭側の睫毛に塗布しやすい形状としている。
樹脂成形ブラシ10を構成する塗布ヘッド12の1例を、図2、3に基づいて説明する。クシ歯20(環状片22及び突出片23)並びに塗布部軸21を柔らかい樹脂(曲げ弾性率15.1MPa)、クシ歯20が8個の突出片23を備える星形状、塗布部芯棒11Aの外径aをφ1.75mm、塗布部軸21の外径bをφ2.3mm、環状片22の外径cをφ2.95mm、突出片23の外径dをφ6.0mm、塗布部軸21の外径に接する環状片22の軸方向厚みeを0.4mm、突出片23の自由端の軸方向厚みfを0.2mm、クシ歯20(環状片22及び突出片23)のピッチpを0.8mmとしている。
実施例1〜2、比較例1〜2
表1に示す成分を均一攪拌混合することにより、油中水型乳化組成物のマスカラを製造した。いずれの粘度も、25℃において、100000〜2000000mPa・sであった。
得られたマスカラ組成物について、カール力及び50℃保存安定性を評価した。結果を表1に併せて示す。
(評価方法)
(1)カール力:
各マスカラ組成物について、女性モニター20人にて実使用評価を実施し、カール力があると判定した人数を示した。
(2)50℃保存安定性:
各マスカラ組成物を密閉容器に入れた状態で、50℃、2週間保存し、保存前後での粘度を25℃で測定し、その粘度増加率を求め、下記判定を行った。なお、粘度は、B8R型粘度計により測定した。
◎:50℃2週間保存で、保存前後の粘度増加が3倍未満。
○:50℃2週間保存で、保存前後の粘度増加が3倍以上4倍未満。
△:50℃2週間保存で、保存前後の粘度増加が4倍以上5倍未満。
×:50℃2週間保存で、保存前後の粘度増加が5倍以上。
Figure 2006213679
表1の結果より、本発明のマスカラ組成物はいずれも、カール力が高く、高温保存安定性に優れたものであった。また、繊維を含有する実施例2は、ロングラッシュ効果が見られた。これに対し、成分(C)のオルガノポリシロキサンを含有しない比較例1は、その分カルナウバロウを多く含有しているため、カール力には優れるが、50℃での保存安定性が悪かった。また、成分(C)のオルガノポリシロキサンを含有せず、且つ低硬度ワックスであるミツロウ主体の比較例2は、50℃での保存安定性は良いものの、カール力が不足していた。
また、実施例1記載のマスカラ組成物を用いて、通常のブラシ(繊維径=0.15mmの繊維を350本束ねたブラシ)と、図1に示した樹脂成形ブラシとを女性モニター20人にて実使用評価した結果、さばきやすさについては通常のブラシと比較して樹脂成形ブラシを用いた方が優れているという意見が17人から得られた。
図1はマスカラ塗布具の一例を示す正面図である。 図2は図1のII−II線に沿う断面図(正面視)である。 図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
符号の説明
10 マスカラ塗布具
11 塗布棒
11A 塗布棒先端芯棒
12 塗布ヘッド(塗布部)
20 クシ歯
21 塗布部軸
22 環状片
23 突出片

Claims (5)

  1. 次の成分(A)〜(C);
    (A)揮発性炭化水素油、
    (B)ワックス、
    (C)一般式(1)
    Figure 2006213679
    (式中、R1〜R6は同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はナフチル基を示し、R7及びR8は同一又は異なって、平均炭素数16〜600の直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を示し、sは0以上の数を示す)
    で表されるオルガノポリシロキサン
    を含有するまつ毛用化粧料。
  2. 油相中に皮膜剤及び/又は増粘剤を含有する請求項1記載のまつ毛用化粧料。
  3. 油中水型乳化組成物である請求項1又は2記載のまつ毛用化粧料。
  4. 樹脂成形ブラシにて塗布して使用する請求項1〜3のいずれか1項記載のまつ毛用化粧料。
  5. 樹脂成形ブラシが、特定間隔でクシ歯を軸方向に出したブラシである請求項4記載のまつ毛用化粧料。
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