JP2006211190A - 無線機の自動送信電力制御方法及び無線機 - Google Patents

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Abstract

【課題】電波伝搬空間のマルチパスの影響により変動する受信電力を受信した場合でも、無線の途切れ防止、消費電力の低減、漏洩電力低減による電波干渉低減を実現する最適な送信電力で無線送信を可能とする無線機の自動送信電力制御を提供する。
【解決手段】受信手段で受信した受信電力を検出する受信電力検出手段17と、受信電力の値をサンプリングし統計値を算出する統計処理手段19と、統計値と定常時の受信電力である標準受信電力の値との差分を判定する電力差分判定手段20と、差分に基づいて送信手段の送信電力を制御する送信電力制御手段21とを備え、統計値処理手段19が複数の受信電力から統計値を求めることにより、電力差分判定手段20が求める統計値と標準受信電力との差分が平坦となり、安定した送信電力の制御が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線を送受信する無線機に関し、無線機の送信電力を自動的に制御する無線機に関するものである。
図2のように、無線機A22と無線機B24が無線通信を行っている中で、送信電力を最適化し、消費電力の低減や漏洩電力低減による電波干渉低減などを実現する自動送信電力制御方法(ATPC:Auto Transmit Power Control)について、以下の2つの技術が知られている。
1つは、無線機Aが受信電力を連続的にサンプリングしながら量子化、あるいは判定を行い、その結果を無線機Bに送信する。無線機Bは受信した結果から制御内容を決定し送信電力を制御するものである。もう1つは、無線機Aが受信電力を連続的にサンプリングしながら量子化、あるいは判定を行い、無線機Bの送信電力制御レベル内容を決定し無線機Bに送信する。無線機Bは受信した制御内容で送信電力を制御するものである。
上述の2つの技術は、自動送信電力制御を行おうとする無線機全てに対してその手段を搭載しておく必要があった。また、1台の無線機が他の複数の無線機に対して送信した場合、1台の無線機には、他の複数の無線機から送信電力制御情報が送信され、その中で最適な送信電力制御内容を決定する為に高度な処理能力が必要であった。
これらの問題点を解決するために、無線機Aが受信電力を連続的にサンプリングしながら量子化、あるいは判定を行い、無線機Aの送信電力制御内容を決定して、無線機Aの送信電力を制御するものが発明されている(特許文献1参照)。これは自己完結型の制御であることから、自動送信電力制御を行おうとする無線機にのみその手段を搭載しておけば良く、また、簡素な回路で実現できるという利点がある。
特許文献1に記載された従来技術の無線機の構成図を図17に示す。従来の無線機81は送信回路83、受信回路91、受信電力検出回路97、A/D変換器98、電力レベル差分判定回路100、送信電力制御回路101から構成されている。
この受信機では、受信回路11に入力された電波の受信電力を、受信電力検出回路97で検出し、A/D変換器98で受信電力レベルに変換する。電力レベル差分判定回路100は予め記憶している標準受信電力レベルとA/D変換器から入力した受信電力レベルとの差分を比較判定し、送信電力制御回路101へ出力する。送信電力制御回路101は電力レベル差分判定回路から入力した差分より求めた送信電力制御レベル内容との送信電力レベルとを合せて新送信電力レベルを決定し、送信電力を制御している。
例えば、図18に示すように、無線機Aの受信電力レベル36が標準受信電力レベル37よりも大きいとき、受信電力レベルを標準受信電力レベル37に近づけるため、それらの差分34を比較判定する。そして無線機Aの送信電力レベル31と差分34に基づき新送信電力レベル39を決定して、無線機Aの送信電力の浪費を制御することができる。
特開2003−283345号公報
しかしながら、無線の受信電力レベルは、電波伝搬空間のマルチパスの影響によって時間の経過で見ると図19(a)に示すように最大値52と最小値51があるなど、常に変化するという特徴がある。特に、宅内での無線通信において家具や住居人の移動などによる影響など顕著にその特徴が現れる。
無線機Aが入力した電波の受信電力レベルと、その受信電力レベルに基づいて、送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係を図19に示す。図19(a)、(b)、(c)の横軸は受信電力レベル検出回数を表しており、電波受信時に一定時間毎に受信電力レベルを検出した回数である。図19(a)は、縦軸に無線機Aが受信する電波の受信電力レベルを表している。図19(b)は、縦軸に無線機Aの新送信電力レベルを表している。図19(c)は、縦軸に無線機Aの送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルを表している。
前記従来の構成では直前の受信電力レベルに基づいて送信電力レベルを決定するので、図19(a)のような受信電力レベルが最大値付近から最小値付近になるような電波伝搬空間の変化があると、空間の電波伝搬が低く変わったことと図19(b)に示すように送信電力の制御レベルを下げたこととが相乗効果となり、図19(c)のように送信電力の制御後の受信電力レベルが受信限界レベル53を下回り、無線通信が途切れるという課題を有している。
無線通信が途切れることで通信データが途切れ、例えば、無線機Aから無線機Bに映像、音声情報を送信し、無線機Bに映像、音声を出力する手段が具備されている場合、無線通信が途切れることで、映像、音声が途切れるなどの影響が考えられる。
また逆に、受信電力レベルが最小値付近から最大値付近になるような電波伝搬空間の変化があると、空間の電波伝搬が高く変わったことと送信電力レベルを上げたこととが相乗効果となり、送信電力制御後の受信電力レベルが最大値52を大きく上回り、消費電力の増加や漏洩電力増加による電波干渉の増加という課題を有している。
つまり、従来の構造では受信電力レベルの変動に影響されて送信電力を過剰に制御してしまい、無線通信の途切れや送信電力の浪費を起こすという課題を有していた。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、電波伝搬空間のマルチパスの影響により受信電力レベルの最大値及び最小値を受信したときでも、それらの受信電力レベルに影響されず、無線の途切れ防止、消費電力の低減及び漏洩電力低減による電波干渉低減などを実現する最適な送信電力レベルで無線送信を可能とする無線機の自動送信電力制御を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の無線機は受信手段で受信した受信電力を検出する受信電力検出手段と、受信電力検出手段で検出した複数の受信電力の値をサンプリングし、受信電力の統計値を算出する統計処理手段と、統計処理手段で算出した統計値と定常時の受信電力である標準受信電力の値との差分を判定する電力差分判定手段と、電力差分判定手段で判定した差分に基づいて、送信手段の送信電力を制御する送信電力制御手段を有し、無線の送信電力制御を行う。
本構成によって、電波伝搬空間の変化による影響を受けにくい受信電力の統計値に基づいて送信電力の制御を行うことになる。
本発明の無線機によれば、受信電力レベルが最大値付近から最小値付近になるような電波伝搬空間の変化があるときでも、送信電力の制御後の受信電力レベルが受信限界レベルを下回らず、無線通信が途切れることがない。よって、無線通信の途切れによる映像、音声情報の途切れも発生しない。
また逆に、受信電力レベルが最小値付近から最大値付近になるような電波伝搬空間の変化があるときでも、受信電力レベルが最大値を上回ることがなく、消費電力の増加や漏洩電力増加による電波干渉の増加を発生させない。
つまり、受信電力レベルの変動に影響されることなく送信電力を制御し、無線通信の途切れや送信電力の浪費を発生させない。
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照にしながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における無線機の構成図である。図1において、本発明の無線機1は送信回路3と受信回路11と受信電力検出回路17、A/D変換器18、統計処理回路19、電力レベル差分判定回路20、送信電力制御回路21から構成されている。
送信回路3は、入力された送信情報2を可変増幅器4と増幅器6により増幅し、ミキサ5により周波数変換する。送信回路3の出力は局部発信機/切替部7から出力された切替制御信号8に基づき送受切替スイッチ9が制御されてアンテナ10を介して空中へ電波が放射される。
受信回路11は、アンテナ10で受信し、送受切替スイッチ9を介した電波が入力され、ミキサ13で周波数変化させ、増幅器14、15により増幅させて受信情報16を取り出す。同時に、受信回路11内にあるLNA12は受信した電波の高周波から微小電流を増幅してアナログの受信電力を受信電力検出回路17に出力する。
受信電力検出回路17はLNA12から入力するアナログの受信電力をモニタして、A/D変換機18に出力する。受信電力検出回路17は無線機の回路で一般的に使用されるAGC(Automatic Gain Control)の構成回路の一部を流用可能である。
A/D変換器18は受信電力検出回路17で検出された電波のアナログの受信電力をデジタルデータの受信電力レベルであるRSSI(Recieving Signal Strength Indicator)にA/D変換し、統計処理回路19へ出力する。
Figure 2006211190
統計処理回路19は、A/D変換器18から入力される複数のRSSIをサンプリングし、記憶するレジスタと、そのレジスタに記憶された複数のRSSIから中央値を算出する中央値検出の機能を備えている。
A/D変換器18から入力される複数のRSSIは、まず統計処理回路19内のレジスタにRSSIの大きい順に記憶される。そして、レジスタに記憶された複数のRSSIから統計処理回路19は中央値を検出する。このとき、レジスタに記憶されたRSSIの個数が奇数の場合は、大きい順に並べられたRSSIの真中の値を中央値として検出し、レジスタに記憶されたRSSIの個数が偶数の場合は、統計処理回路19は大きい順に並べられたRSSIの真中2個の平均値を中央値として検出する。このように検出した中央値を電力レベル差分判定回路20へ出力する。
電力レベル差分判定回路20は、予め設定された標準受信電力レベルの記憶する機能と、その標準受信電力レベルと統計処理回路19から入力した受信電力レベルの中央値との差分を比較判定する機能を備えている。
電力レベル差分判定回路20は、予め電波伝搬空間が天候や障害物による影響が少ない定常時に受信した電波の受信電力レベルを標準受信電力レベルとして記憶しておく。例えば、電波伝搬空間が定常時に、無線機Aが無線機Bから無線機に設定されている送信電力で送信された電波を受信する。この無線機Bの電波の受信電力レベルは、無線機Aの受信回路11、受信電力検出回路17、A/D変換器18、統計処理回路19を介して、電力レベル差分判定回路20に入力され、標準受信電力レベル(例えば、−15)として記憶される。つまり、この受信電力レベル(−15)が無線機Aにおける無線機Bの標準受信電力レベルである。
そして、無線機Aが無線機Bの電波を受信する次の機会に、予め記憶している標準受信電力レベル(−15)と統計処理回路19から入力した受信電力レベルの中央値との差分を比較判定し、その差分を送信電力レベル制御回路21に出力する。
送信電力制御回路21は、電力レベル差分判定回路20から入力した差分により求めた送信電力レベルの制御内容を求め、送信電力レベルと送信電力レベルの制御内容とを合せた新送信電力レベルを決定する。そして、決定した新送信電力レベルで電波を送信するために、送信回路3の可変増幅器4の利得を制御する制御信号(制御電圧あるいは制御電流)を出力する。
送信回路3の可変増幅器4は送信電力制御回路21から入力する制御信号により、可変させられ、送信回路3から送信する電波の送信電力を新送信電力レベルに制御する。
図2乃至図4に本発明のアルゴリズムの動作例を示す。図2において、無線機A22と無線機B24がアンテナを介して双方向の無線通信を行っており、無線機A22のアンテナ23から出力された出力電波26は無線機B24のアンテナ25で受信され、同様に、無線機B24のアンテナ25から出力された出力電波27は無線機A22のアンテナ23で受信される。ここで出力電波26と出力電波27の通過する電波伝搬空間は同じであるので、出力電波26と出力電波27に対する電波伝搬空間による伝達効率も同じと考えることができる。
ここで、受信電力レベルのRSSIは(数1)の計算式で求められるように受信電力の対数であるため、受信電力が低下したときのRSSIの差分は標準受信電力の対数と受信電力の対数の差分、つまり、(数2)のように電波伝搬空間の伝達効率(標準受信電力と受信電力の比率)の対数になることがわかる。ゆえに、受信電力レベルの差分は標準受信電力レベルの絶対値にかかわらず同じ差分になる。
Figure 2006211190
図3において、無線機Bの標準受信電力レベル33と無線機Aの標準受信電力レベル37の絶対値が異なったとしても、電波伝搬空間による伝達効率が同じであることから、図3(a)の無線機Aが送信した送信電力レベル31の電波を無線機Bで受信した受信電力レベル32と標準受信電力レベル33との差分34と、図3(b)の無線機Bが送信した送信電力レベル35の電波を無線機Aで受信した受信電力レベル36と標準受信電力レベル37との差分34は、(数2)のように電波伝搬空間の伝達効率の対数であるので同じであると考えることができる。このことより、現在の伝搬伝搬空間の伝達効率がわかるとともに、無線機が自身からの送信電力レベルを差分34に基づいて制御すれば、受信側の無線機の受信電力レベルを標準受信電力レベルにすることができる。
ここでは説明を簡単にするため、図2の無線機A22は本発明の送信電力制御を備えた無線機とし、無線機B24は送信電力制御を備えない従来の無線機とする。
図4(a)に図3で示した無線機Aの送信電力レベル制御前の送信及び受信電力レベルと、図4(b)に無線機Aの送信電力レベル制御後の無線機Aの送信電力レベルとそれを受信した無線機Bの受信電力レベルの例を示す。送信電力レベル制御前の無線機Aは無線機Bに無線機Aの送信電力レベル31で送信し、無線機Bから受信した無線機Aの受信電力レベル36と標準受信レベル37との差分34が発生している。無線機Aの送信電力の制御は差分34から電波伝搬空間による伝達効率を考慮して求めた送信電力レベル制御内容38を無線機Aの送信電力レベル31に加えた無線機Aの新送信電力レベル39で送信する。これにより、無線機Bの新受信電力レベル40は無線機Bの受信電力レベル32に差分34を加えられ無線機Bの標準受信電力レベル33に近づくことなる。
次に、無線機Aが入力した電波の受信電力レベルと、その受信電力レベルに基づいて、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係を図5に示す。図5(a)、(b)、(c)の横軸は受信電力レベル検出回数を表しており、電波受信時に一定時間毎(例えば、1秒毎)に受信電力レベルを検出した回数である。図5(a)は、縦軸に無線機Aが受信する電波の受信電力レベルを表し、横軸の受信電力検出回数毎の受信電力レベルを黒丸で表記し、受信電力レベルを統計処理回路19で統計値処理した中央値54を太破線で表している。図5(b)は、縦軸に図5(a)で統計処理した受信電力レベルの中央値と標準電力レベルとの差分から求めた無線機Aの新送信電力レベルを表している。図5(c)は、縦軸に無線機Aの送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルを表している。
無線機A22や無線機B24の受信電力レベルは電波伝搬空間のマルチパスによる影響などから図5(a)のように時間変動し、最大値52と最小値51が発生する。電力レベル差分判定回路20は統計処理回路19で求めた受信電力レベルの中央値54と標準受信電力レベルの差分34を求めているので、受信電力レベルが最大値52や最小値51のときでも差分34は大きく変動しない。そして、送信電力制御回路21がその差分に基づいて送信回路3の送信電力を図5(b)に示すように制御しているので、送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルは図5(c)のように受信限界レベル53を下回ったり、最大値52を上回ったりしない。
かかる構成によれば、受信電力レベルを中央値処理する統計処理回路19を具備することにより、受信電力レベルが最大値付近から最小値付近になるような電波伝搬空間の変化があるときでも受信電力レベルの中央値が平滑となり、過剰な制御をすることなく、無線の途切れ防止、送信電力の消費電力低減及び漏洩電力低減による電波干渉低減を実現した最適な送信電力レベルで無線送信を可能とすることができる。
なお、本実施の形態において統計処理回路19で中央値を求めるとしたが、平均値、最頻値などの統計値を求めるとしても良い。
なお、本実施の形態において受信電力をA/D変換器で受信電力レベルであるRSSIに変換してから統計処理回路で統計値を求めたが、A/D変換器で受信電力をデジタルデータに変換し、デジタルデータの受信電力から統計処理回路で受信電力の統計値を求めてから受信電力レベルのRSSIに変換しても良い。
なお、標準受信電力レベルの設定において、標準受信電力レベルは電波伝搬空間が定常時に受信した受信電力レベルであるとしたが、このときの受信電力レベルは1個のRSSIとしても、複数個のRSSIの中央値、平均値或いは最頻値としても良い。
なお、本実施の形態において標準受信電力レベルの設定を予め電波伝搬空間が定常時に設定しておくとしたが、予め設定していないときは受信開始後の最初の受信電力レベルを仮に標準受信レベルとしても良い。
なお、本実施の形態において1本のアンテナを切り替えて送信と受信を行うとしたが、送信回路に送信用アンテナを接続し、受信回路に受信用アンテナを接続して、受信用アンテナと送信用アンテナを備えた無線システムの構成としても良い。
なお、本実施の形態において1本のアンテナを切り替えて送信と受信を行うとしたが、MIMO(Multi Input Multi Output)のように複数のアンテナを用いて、送信と受信を行うとしても良い。この場合、各アンテナの受信電力レベルの統計値(中央値、平均値、最頻値)のさらに統計値(中央値、平均値、歪度)を求めて送信電力を制御する。あるいは、受信電力レベルの最も低いアンテナの中央値に対して送信電力の制御を行う。あるいは、1つの周波数帯の受信アンテナと送信アンテナを1対とし、受信アンテナ毎に中央値を統計処理で求めて、対応する送信アンテナの送信電力を制御する。これにより、特定の周波数帯域が空間の伝達効率が悪くなっても、送信電力を制御し音切れの発生を防ぐことができる。
なお、本実施の形態において送信回路と受信回路と統計処理により送信電力制御を行う回路(図1の17〜21)を備えた1体構成の無線機としたが、送信回路と送信用アンテナを備えた送信機と、受信回路と統計処理により送信電力制御を行う回路と受信用アンテナを備えた受信機からなる2体構成の無線システムの構成としても良い。また、送信回路と統計処理により送信電力制御を行う回路と送信用アンテナを備えた送信機と、受信回路と受信用アンテナを備えた受信機からなる2体構成の無線システムの構成としても良い。また、送信回路と送信用アンテナを備えた送信機と、受信回路と受信用アンテナを備えた受信機と、統計処理により送信電力制御を行う回路を備えた制御機からなる3体構成の無線システムの構成としても良い。
なお、本実施の形態においてRSSIの算出式を(数1)としたが、(数1)を補正するために、係数が−10以外の数であたり、定数が追加された(数3)のような算出式でも良い。
Figure 2006211190
なお、本実施の形態において無線機同士の送受信としたが、無線機と無線の基地局との送受信としても良い。例えば、本発明の送信電力制御の無線機Aが送信電力制御のない無線基地局から送信された無線の受信電力レベルを統計処理し、送信電力レベルを制御して無線を送信する。
なお、本実施の形態において無線機Aのみが送信電力制御を可能な無線機としたが、2台の無線機両方が送信電力制御を可能とする本発明の無線機としても良い。その場合は、無線機A、無線機Bに本発明の送信電力制御を備えもち、無線機A、無線機Bの両方が電波伝搬空間の伝達効率γを求めることができる一定時間後に、送信電力制御を行う。これにより、送受信する両方の無線機で送受信の消費電力を低減することが可能となる。
なお、本実施の形態において無線機Aが無線機Bからの受信レベルで空間の伝達効率γを求めるとしたが、その他の電波で空間の伝達効率γをもとめるとしても良い。例えば、常時送信されているテレビ放送或いは電波時計の受信回路と受信電力レベル検出回路を備えもつ。予め伝播空間が定常時に受信した標準受信レベルと、無線を送受信するときのテレビ放送或いは電波時計の電波の受信電力レベルとの比較から空間の伝達効率γを求め、空間の伝達効率γに適した送信電力レベルで無線の送信を行う。これにより、送信先の無線機の標準受信レベル設定の有無にかかわらず、空間の伝達効率γを求めることが可能となり、送信電力を制御することができる。
なお、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係において、図5の横軸を受信電力レベル検出回数としたが、電波受信からの電波受信時間としても良い。
(実施の形態2)
実施の形態1では図6(a)のように受信電力レベルが最大値52や最小値51を連続した場合、統計処理回路19から出力される中央値54が最大値52と最小値51に大きく影響して、図6(b)のように受信電力レベルの中央値と標準受信レベルとの差分、及び、制御後の送信電力レベルが大きく変動し、送信電力制御後の受信電力レベルも図6(c)のように大きく変動して、受信限界レベル53を下回ったり、最大値52を上回ったりして、無線の途切れや送信電力の消費電力増大を起こしてしまう。図6は図5の受信電力レベルの値が異なった場合を表しており、横軸、縦軸など意味するものは同じである。
実施の形態2では受信電力レベルが最大値52や最小値51を連続した場合でも、最適な送信電力制御を行うことができる統計値処理を示す実施の形態を図7乃至図10に基づき説明する。構成要素については実施の形態1の図1と同じであるため、統計値処理以外については説明を省略する。
受信電力検出回路17から出力された受信電力はA/D変換器18により受信電力レベルであるRSSIに変換され、統計処理回路19に入力される。
統計処理回路19は図7(a)に示すようなレジスタ71を備えている。レジスタ71は1個の最新のRSSIを入れる最新レジスタ72と統計値を求めるためのN個(Nは3個以上の整数)のRSSIを大きい順に入れる統計レジスタ73とをもっている。例として、図7(a)では統計レジスタの数Nは5個としている。
A/D変換器18から統計処理回路19へ入力されたRSSIは、まず最新レジスタ72に入力される。最新レジスタ72のRSSIは統計レジスタ73の中のRSSIに同じ値がある場合は図7(b)のように削除される。
最新レジスタ72のRSSIが統計レジスタ73の中のRSSIに同じ値がない場合は、図8のようにN個の異なるRSSIが集まるまで、中央値を中心として統計レジスタに移動される。
N個の異なるRSSIが既に統計レジスタ73に蓄えられた後は、図9のように最新レジスタ72と統計レジスタ73内のRSSIを合せたN+1個のRSSIから統計処理回路19がRSSIをN個に選択するための中央値を計算し、最新のRSSIがその中央値よりも大きい場合はN+1個のRSSIの最も大きい値を削除し、最新のRSSIがその中央値よりも小さい場合はN+1個のRSSIの最も小さい値を削除し、残ったN個のRSSIが統計レジスタ73を埋めることになる。
例えば、図9(a)においては、最新レジスタ72内のRSSI(−14)は最新レジスタ72と統計レジスタ73を合せた6個のRSSIからRSSIをN個に選択するための中央値(−14.5)よりも大きいので、図9(b)のようにN+1個のRSSIの最も大きい値(−11)を削除して、最新のRSSI(−14)が統計レジスタの中に移動される。
最新レジスタ72の受信電力レベルが削除或いは移動され、統計レジスタ73にN個のRSSIが揃ったとき、統計レジスタ内のN個のRSSIで中央値を求め、その中央値を電力レベル差分判定回路20へ出力する。電力レベル差分判定回路20は統計処理回路19から入力された中央値と予め記憶されている標準受信電力レベルとの差分34を計算し、その差分34を送信電力制御回路21に出力する。
次に、無線機Aが入力した電波の受信電力レベルと、その受信電力レベルに基づいて、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係を図10に示す。図10(a)、(b)、(c)の横軸は受信電力レベル検出回数を表しており、電波受信時に一定時間毎(例えば、1秒毎)に受信電力レベルを検出した回数である。図10(a)は、縦軸に無線機Aが受信する電波の受信電力レベルを表し、横軸の受信電力検出回数毎の受信電力レベルを黒丸で表記し、受信電力レベルを統計処理回路19で統計値処理した中央値54を太破線で表している。図10(b)は、縦軸に図10(a)で統計処理した受信電力レベルの中央値と標準電力レベルとの差分から求めた無線機Aの新送信電力レベルを表している。図10(c)は、縦軸に無線機Aの送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルを表している。
電力レベル差分判定回路20は統計処理回路19で求めた受信電力レベルの中央値54と標準受信電力レベルの差分34を求めているので、図10(a)のように受信電力レベルが最大値52や最小値51を連続した場合でも、差分34は大きく変動しない。そして、送信電力制御回路21がその差分に基づいて送信回路3の送信電力を図10(b)のように制御しているので、送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルは図10(c)のように受信限界レベル53を下回ったり、最大値52を上回ったりしない。
かかる構成によれば、受信電力レベルを同じ値を削除して中央値処理する統計処理回路19を具備することにより、受信電力レベルが最大値或いは最小値を連続した場合でも、受信電力レベルの中央値が平滑となり、過剰な制御をすることなく、無線の途切れ防止、送信電力の消費電力低減及び漏洩電力低減による電波干渉低減を実現した最適な送信電力レベルで無線送信を可能とすることができる。
なお、本実施の形態において受信電力をA/D変換器で受信電力レベルであるRSSIに変換してから統計処理回路で統計値を求めたが、A/D変換器で受信電力をデジタルデータに変換し、デジタルデータの受信電力から統計処理回路で受信電力の統計値を求めてから受信電力レベルのRSSIに変換しても良い。
なお、本実施の形態において、レジスタを図7のように図示したが、統計処理回路19内にレジスタの表示部があっても無くても良い。
なお、本実施の形態において、全ての受信電力レベルを統計処理回路19で統計値処理するとしたが、予め統計値処理を行うRSSIの範囲(例えば、上限値、下限値、或いは上限値と下限値)を設定しておき、範囲外のRSSIは統計処理回路19内の最新レジスタ72から統計値レジスタ73に移行するときに削除されるとしても良い。この場合、予め期待できる受信電力レベルから大きく外れた値を統計値処理に入力しないので、RSSIのデータ数が少ないときでも安定した統計値処理が行える。
なお、本実施の形態において統計レジスタにN個のRSSIが揃ったとき中央値を求めて電力レベル差分判定回路20に出力するとしたが、統計レジスタ内のRSSIがN個以下のときはN個以下のRSSIで求めた中央値或いは直前のRSSIを電力レベル差分判定回路20に出力しても良い。
なお、本実施の形態において統計レジスタ内のN個のRSSIで中央値を求めるとしたが、平均値などの他の統計値を求めるとしても良い。
なお、本実施の形態において、最新レジスタ内の受信電力レベルと同じ値があれば削除するとしたが、同じ範囲の値があれば削除するとしても良い。例えば、5個の値を同じ範囲として、その中央の値をその範囲の代表値とし、その代表値が統計レジスタにあるときはその範囲のいずれの値が最新レジスタに入力されても削除される。
なお、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係において、図6、10の横軸を受信電力レベル検出回数としたが、電波受信からの電波受信時間としても良い。
(実施の形態3)
前記実施の形態2では最大値及び最小値を削除して、中央値付近のRSSIで統計値を求めるものを示したが、最大値及び最小値を含んで統計値を求める実施の形態を図11乃至図14に基づいて説明する。構成要素については実施の形態1の図1と同じであるため、統計値処理以外については説明を省略する。
受信電力検出回路17から出力された受信電力はA/D変換器18により受信電力レベルであるRSSIに変換され、統計処理回路19に入力される。
統計処理回路19は図11(a)に示すようなレジスタ71を備えている。レジスタ71は1個の最新のRSSIを入れる最新レジスタ72と統計値を求めるためのN個(Nは3個以上の整数)のRSSIを大きい順に入れる統計レジスタ73とをもっている。更に、統計レジスタ73は、最小値を入れる最小レジスタ74と最大値を入れる最大レジスタ76とその他のN−2個のRSSIを入れる中間レジスタ75の3つから構成されている。例として、図11(a)では統計レジスタの数Nは5個としている。
A/D変換器18から統計処理回路19へ入力されたRSSIは、まず最新レジスタ72に入力される。最新レジスタ72のRSSIは統計レジスタ73の中のRSSIに同じ値がある場合は図11(b)のように削除される。
最新レジスタ72のRSSIが統計レジスタ73の中のRSSIに同じ値が無い場合は、図12のようにN個の異なるRSSIが集まるまで、中央値を中心として中央値、最大値、最小値の順で統計レジスタ73に移動される。このとき、最大値と最小値との中間の値の場合は、N個の異なるRSSIが集まるまで、中央値を中心として中間レジスタに移動される。最大値より大きいときは最大値レジスタに、最小値より小さい場合は最小値レジスタに入力され、入れ替る前の最大値或いは最小値は最新レジスタ72に移動され、再度、中間レジスタへの移動が検討される。
N個の異なるRSSIが既に統計レジスタ73に蓄えられた後は、図13のように最新レジスタ72と中間レジスタ75内の(N−2)+1個のRSSIから統計処理回路19がRSSIをN−2個に選択するための中央値を計算し、最新のRSSIがその中央値よりも大きい場合は(N−2)+1個のRSSIの最も大きい値、つまり、レジスタ71の2番目に大きい値を削除し、最新のRSSIがその中央値よりも小さい場合は(N−2)+1個のRSSIの最も小さい値、つまり、レジスタ71の2番目に小さい値を削除し、残ったN−2個のRSSIが中間レジスタ75を埋めることになる。
例えば、図13(a)においては、最新レジスタ72内のRSSI(−14)は最新レジスタ72と中間レジスタ75を合せた(N−2)+1個のRSSIからRSSIをN−2個に選択するための中央値(−14.5)よりも大きいので、図13(b)のように(N−2)+1個のRSSIの最も大きい値(−13)を削除して、最新のRSSI(−14)が中間レジスタの中に移動される。
最新レジスタ72の受信電力レベルが削除或いは移動され、統計レジスタ73にN個のRSSIが揃ったとき、統計レジスタ内のN個のRSSIで中央値と歪度を求める。歪度は(数3)の数式により求める。歪度が0のときは中央値を統計値55とし、歪度が正の場合は中央値の最小値側の隣の値を統計値55とし、歪度が負の場合は中央値の最大値側の隣の値を統計値55とし、その統計値を電力レベル差分判定回路20へ出力する。電力レベル差分判定回路20は統計処理回路19から入力された中央値と予め記憶されている標準受信電力レベルとの差分34を計算し、その差分34を送信電力制御回路21に出力する。
Figure 2006211190
次に、無線機Aが入力した電波の受信電力レベルと、その受信電力レベルに基づいて、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係を図14に示す。図14(a)、(b)、(c)の横軸は受信電力レベル検出回数を表しており、電波受信時に一定時間毎(例えば、1秒毎)に受信電力レベルを検出した回数である。図14(a)は、縦軸に無線機Aが受信する電波の受信電力レベルを表し、横軸の受信電力検出回数毎の受信電力レベルを黒丸で表記し、受信電力レベルを統計処理回路19で統計値処理した中央値54を太破線で表している。図14(b)は、縦軸に図14(a)で統計処理した受信電力レベルの中央値と標準電力レベルとの差分から求めた無線機Aの新送信電力レベルを表している。図14(c)は、縦軸に無線機Aの送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルを表している。
電力レベル差分判定回路20は統計処理回路19で求めた受信電力レベルの統計値55と標準受信電力レベルの差分34を求めているので、図14(a)のように受信電力レベルが最大値52や最小値51を連続した場合でも、差分34は大きく変動しない。そして、送信電力制御回路21がその差分に基づいて送信回路3の送信電力を図14(b)のように制御しているので、送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルは図14(c)のように受信限界レベル53を下回ったり、最大値52を上回ったりしない。
かかる構成によれば、受信電力レベルを同じ値を削除して最大値、最小値及び中央値付近の値で、中央値と歪度から統計値を求める統計処理回路19を具備することにより、受信電力レベルが最大値或いは最小値を連続した場合でも、受信電力レベルの統計値が平滑となり、過剰な制御をすることなく、無線の途切れ防止、送信電力の消費電力低減及び漏洩電力低減による電波干渉低減を実現した最適な送信電力レベルで無線送信を可能とすることができる。
なお、本実施の形態において統計レジスタ内にN個のRSSIが揃ったとき中央値と歪度を求めて電力レベル差分判定回路に出力するとしたが、平均値と中央値と歪度を求めて電力レベル差分判定回路20に出力するとしても良い。このとき歪度が0のときは平均値を統計値とし、歪度が正の場合は中央値から最小値側のRSSIの平均値を統計値とし、歪度が負の場合は中央値から最大値側のRSSIの平均値を統計値とし、その統計値を電力レベル差分判定回路へ出力する。
なお、本実施の形態において受信電力をA/D変換器で受信電力レベルであるRSSIに変換してから統計処理回路で統計値を求めたが、A/D変換器で受信電力をデジタルデータに変換し、デジタルデータの受信電力から統計処理回路で受信電力の統計値を求めてから受信電力レベルのRSSIに変換しても良い。
なお、本実施の形態において、レジスタを図11のように表記したが、統計処理回路19内にレジスタの表示部があっても無くても良い。
なお、本実施の形態において、全ての受信電力レベルを統計処理回路19で統計値処理するとしたが、予め統計値処理を行うRSSIの範囲(例えば、上限値、下限値、或いは上限値と下限値)を設定しておき、範囲外のRSSIは統計処理回路19内の最新レジスタ72から統計値レジスタ73に移行するときに削除されるとしても良い。この場合、予め期待できる受信電力レベルから大きく外れた値を統計値処理に入力しないので、RSSIのデータ数が少ないときでも安定した統計値処理が行える。
なお、歪度が正或いは負の場合に中央値の隣の値を統計値とするとしたが、中央値に歪度に基づいた演算を行った値と統計値としても良い。例えば、中央値と歪度の差、中央値と(1−歪度)の積及び中央値から最大値と最小値の差と歪度の積を引いた値を統計値としても良い。
なお、本実施の形態において統計レジスタにN個のRSSIが揃ったとき中央値を求めて電力レベル差分判定回路20に出力するとしたが、統計レジスタ内のRSSIがN個以下のときはN個以下のRSSIで求めた中央値或いは直前のRSSIを電力レベル差分判定回路20に出力しても良い。
なお、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係において、図14の横軸を受信電力レベル検出回数としたが、電波受信からの電波受信時間としても良い。
(実施の形態4)
前記実施の形態2、3では中央値や平均値を統計値とするものを示したが、最頻値を統計値とする実施の形態を図15、図16に基づいて説明する。構成要素については実施の形態1の図1と同じであるため、統計値処理以外については説明を省略する。
受信電力検出回路17から出力された受信電力はA/D変換器18により受信電力レベルであるRSSIに変換され、統計処理回路19に入力される。
統計処理回路19は図15(a)に示すようなレジスタ71を備えている。レジスタ71は1個の最新のRSSIを入れる最新レジスタ72と発生するRSSIの値を入れるRSSI値レジスタ77と各RSSIが発生した頻度を入れる頻度レジスタ78とで構成されている。
A/D変換器18から統計処理回路19へ入力されたRSSIは、まず、最新レジスタ72に入力される。統計処理回路19は最新レジスタ72のRSSIの値のRSSI値レジスタ77に対応する頻度レジスタ78のカウントを1増加させる。統計処理回路19はRSSIの発生頻度が一番多い頻度レジスタ78を探し、それに対応するRSSI値レジスタ77から最頻値を(数4)のように算出する。このとき、統計値である最頻値と最小値を電力レベル差分判定回路20へ出力する。
Figure 2006211190
電力レベル差分判定回路20で受信電力レベルの最頻値と標準受信電力レベルの差分を送信電力の制御する値としたとき、その制御により受信電力レベルの最小値が受信可能最小電力レベルを下回ることが生じ、電波の途切れが発生することがある。
これを防ぐため、電力レベル差分判定回路20は予め記録されている標準受信電力レベルと受信可能最小電力レベルと統計処理回路19から入力された受信電力レベルの最頻値、最小値で、受信電力レベルの最頻値56と標準受信電力レベルとの差分と受信電力レベルの最小値と受信可能最小電力レベルとの差分を比較し、受信電力レベルの最頻値56と標準受信電力レベルとの差分の方が大きい場合は、受信電力レベルの最小値と受信可能最小電力レベルとの差分を制御する値に変更する。
次に、無線機Aが入力した電波の受信電力レベルと、その受信電力レベルに基づいて、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係を図16に示す。図16(a)、(b)、(c)の横軸は受信電力レベル検出回数を表しており、電波受信時に一定時間毎(例えば、1秒毎)に受信電力レベルを検出した回数である。図16(a)は、縦軸に無線機Aが受信する電波の受信電力レベルを表し、横軸の受信電力検出回数毎の受信電力レベルを黒丸で表記し、受信電力レベルを統計処理回路19で統計値処理した中央値54を太破線で表している。図16(b)は、縦軸に図16(a)で統計処理した受信電力レベルの中央値と標準電力レベルとの差分から求めた無線機Aの新送信電力レベルを表している。図16(c)は、縦軸に無線機Aの送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルを表している。
電力レベル差分判定回路20は統計処理回路19で求めた受信電力レベルの最頻値56と標準受信電力レベルの差分34を求めているので、図16(a)のように受信電力レベルが最大値52や最小値51を発生した場合でも、差分34は大きく変動しない。そして、送信電力制御回路21がその差分に基づいて送信回路3の送信電力を図16(b)のように制御しているので、送信電力制御後の無線機Bの受信電力レベルは図16(c)のように受信限界レベル53を下回ったり、最大値52を上回ったりしない。
かかる構成によれば、受信電力レベルの最頻値を求める統計処理回路19を具備することにより、受信電力レベルが最大値付近から最小値付近になるような電波伝搬空間の変化があるときでも、受信電力レベルの統計値が平滑となり、過剰な制御をすることなく、無線の途切れ防止、送信電力の消費電力低減及び漏洩電力低減による電波干渉低減を実現した最適な送信電力レベルで無線送信を可能とすることができる。
なお、本実施の形態において受信電力をA/D変換器で受信電力レベルであるRSSIに変換してから統計処理回路で統計値を求めたが、A/D変換器で受信電力をデジタルデータに変換し、デジタルデータの受信電力から統計処理回路で受信電力の統計値を求めてから受信電力レベルのRSSIに変換しても良い。
なお、本実施の形態において、レジスタを図15のように表記したが、統計処理回路内にレジスタの表示部があっても無くても良い。
なお、本実施の形態において、全ての受信電力レベルを統計処理回路19で統計値処理するとしたが、予め統計値処理を行うRSSIの範囲(例えば、上限値、下限値、或いは上限値と下限値)を設定しておき、範囲外のRSSIは統計処理回路19内の最新レジスタ72から統計値レジスタ73に移行するときに削除されるとしても良い。この場合、予め期待できる受信電力レベルから大きく外れた値を統計値処理に入力しないので、RSSIのデータ数が少ないときでも安定した統計値処理が行える。
なお、本実施の形態において、RSSIの値を入れるRSSI値レジスタとしたが、RSSIの範囲を入れるRSSI範囲レジスタとしても良い。例えば、5個の値を同じ範囲として、その中央の値をその範囲の代表値とし、その代表値をRSSI範囲レジスタに記載し、その範囲のいずれかの値が最新レジスタに入力されたら頻度レジスタはカウントを1増加させる。
なお、統計値処理及び送信電力制御を行ったときの送信電力制御後の受信電力レベルの関係において、図16の横軸を受信電力レベル検出回数としたが、電波受信からの電波受信時間としても良い。
本発明にかかる無線機は、複数の受信電力レベルから受信電力レベルの統計値を求め、その統計値と定常時の標準受信電力レベルとの差分に従って送信電力レベルを制御することで送信電力を最適化し、無線の途切れ防止と消費電力の低減や漏洩電力低減による電波干渉低減とを両立することができる。特に、無線機特有の課題である電波伝搬空間のマルチパスの影響などにより、最大値及び最小値の受信電力を連続して受信したときでも、その受信電力に影響されず最適な送信電力を提供することができる。
よって、本発明は、無線を送受信する無線機に関し、無線機の送信電力を自動的に制御する無線機等において有用である。
本発明の無線機の構成例を示す図 本発明の動作例を示す図 本発明の動作例を示す図 本発明の動作例を示す図 本発明の実施例1の受信電力レベルの変動を示す図 本発明の実施例1の受信電力レベルの変動を示す図 本発明の実施例2の統計処理部の動作例を示す図 本発明の実施例2の統計処理部の動作例を示す図 本発明の実施例2の統計処理部の動作例を示す図 本発明の実施例2の受信電力レベルの変動を示す図 本発明の実施例3の統計処理部の動作例を示す図 本発明の実施例3の統計処理部の動作例を示す図 本発明の実施例3の統計処理部の動作例を示す図 本発明の実施例3の受信電力レベルの変動を示す図 本発明の実施例4の統計処理部の動作例を示す図 本発明の実施例4の受信電力レベルの変動を示す図 従来の無線機の構成例を示す図 従来の動作例を示す図 従来の受信電力レベルの変動を示す図
符号の説明
1 無線機
2 送信情報
3 送信回路
4 可変増幅器
5 ミキサ
6 増幅器
7 局部発信機/切替部
8 切替制御信号
9 送受切替スイッチ
10 アンテナ
11 受信回路
12 LNA
13 ミキサ
14 増幅器
15 増幅器
16 受信情報
17 受信電力検出回路
18 A/D変換器
19 統計処理回路
20 電力レベル差分判定回路
21 送信電力制御回路
22 無線機A
23 アンテナ
24 無線機B
25 アンテナ
26 無線機Aの出力電波
27 無線機Bの出力電波
31 無線機Aの送信電力レベル
32 無線機Bの受信電力レベルの中央値
33 無線機Bの標準受信電力レベル
34 差分
35 無線機Bの送信電力レベル
36 無線機Aの受信電力レベルの中央値
37 無線機Aの標準受信電力レベル
38 送信電力制御レベル内容
39 無線機Aの新送信電力レベル
40 無線機Bの新受信電力レベル
51 最小値
52 最大値
53 無線機Aの受信限界レベル
54 中央値
55 統計値
56 最頻値
61 無線機
71 レジスタ
72 最新レジスタ
73 統計レジスタ
74 最小レジスタ
75 中間レジスタ
76 最大レジスタ
77 RSSI値レジスタ
78 頻度レジスタ

Claims (8)

  1. 無線信号を受信する受信手段と、無線信号を送信する送信手段とを有する無線機であって、
    前記受信手段で受信した受信電力を検出する受信電力検出手段と、
    前記受信電力検出手段で検出した複数の前記受信電力の値をサンプリングし、前記受信電力の統計値を算出する統計処理手段と、
    前記統計処理手段で算出した前記統計値と定常時の受信電力である標準受信電力の値との差分を判定する電力差分判定手段と、
    前記電力差分判定手段で判定した前記差分に基づいて、前記送信手段の送信電力を制御する送信電力制御手段を有することを特徴とする無線機。
  2. 前記統計処理手段は、N個(Nは3個以上の整数)の異なる受信電力の値で統計値を算出するために新しい受信電力の値が入力されたとき、同じ受信電力の値が既に有る場合は同じ受信電力の値を削除し、同じ受信電力の値が無いN+1個目の受信電力が入力された場合は、前記N+1個目の受信電力の値がN+1個の中央値より大きい時は最大値を削除し、前記N+1個目の受信電力の値が前記N+1個の中央値より小さい時は最小値を削除し、N個の受信電力の値を記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の無線機。
  3. 前記統計処理手段は、前記記憶手段で記憶されたN個の受信電力の値から中央値を算出し、前記中央値を統計値とすることを特徴とする請求項2に記載の無線機。
  4. 前記統計処理手段は、最大値と最小値とを記憶し、最大値と最小値を除くN−2個(Nは3個以上の整数)の異なる受信電力の値で統計値を算出するために新しい受信電力の値が入力されたとき、同じ受信電力の値が既に有る場合は同じ受信電力の値を削除し、同じ受信電力の値が無い(N−2)+1個目の受信電力が入力された場合は、前記(N−2)+1個目の受信電力の値が(N−2)+1個の中央値より大きい時は2番目に大きい値を削除し、前記(N−2)+1個目の受信電力の値が前記(N−2)+1個の中央値より小さい時は2番目に小さい値を削除するようにし、最大値と最小値とを含んだN個の受信電力の値を記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の無線機。
  5. 前記統計処理手段は、前記記憶手段で記憶されたN個の受信電力の値から受信電力の中央値と歪度を算出し、歪度が0の場合は中央値を統計値とし、歪度が正の場合は中央値の最小値側の隣の値を統計値とし、歪度が負の場合は中央値の最大値側の隣の値を統計値とすることを特徴とする請求項4に記載の無線機。
  6. 前記統計処理手段は、前記記憶手段で記憶されたN個の受信電力の値から受信電力の平均値、中央値及び歪度を算出し、歪度が0の場合は平均値を統計値とし、歪度が正の場合は中央値から最小値側の受信電力の値の平均値を統計値とし、歪度が負の場合は中央値から最小値側の受信電力の値の平均値を統計値とすることを特徴とする請求項4に記載の無線機。
  7. 前記統計処理手段は、一定時間毎の受信電力と各受信電力の値の発生頻度を記憶する記憶手段を有し、最頻値を統計値とすることを特徴とする請求項1に記載の無線機。
  8. 前記電力差分判定手段は、前記統計値と前記標準受信電力との差が受信電力の最小値と受信可能最小電力との差よりも大きい場合、送信電力の制御を受信電力の最小値と受信可能最小電力との差とすることを特徴とする請求項7に記載の無線機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012514895A (ja) * 2009-01-09 2012-06-28 ソニー株式会社 Mimoシステムにおける出力制御のためのシステム及び方法

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