JP2006210604A - 露光装置、露光方法、および微細パターンを有するデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】反射鏡への有機物物質の吸着をできるだけ少なくしてカーボン被膜を形成しにくくし、光学特性の劣化を抑え、オーバホールまでの寿命を長くしたEUV露光装置を提供する。
【解決手段】極端紫外光を用いて、マスクに形成されたパターンを感応基板(2、3)上に露光転写するための複数の反射鏡を有する投影光学系を備えた露光装置であって、前記複数の反射鏡のうち、2つ以上の反射鏡(M5、M6)の多層膜に電圧を印加する電圧源(1111、1112)を備え、前記2つ以上の反射鏡それぞれの多層膜の、予想される有機物付着量に応じて、印加する電圧の大きさを変化させるように構成したことを特徴とする露光装置である。
【選択図】図2
【解決手段】極端紫外光を用いて、マスクに形成されたパターンを感応基板(2、3)上に露光転写するための複数の反射鏡を有する投影光学系を備えた露光装置であって、前記複数の反射鏡のうち、2つ以上の反射鏡(M5、M6)の多層膜に電圧を印加する電圧源(1111、1112)を備え、前記2つ以上の反射鏡それぞれの多層膜の、予想される有機物付着量に応じて、印加する電圧の大きさを変化させるように構成したことを特徴とする露光装置である。
【選択図】図2
Description
本発明は、極端紫外線または軟X線(本明細書及び特許請求の範囲においては、波長が150nm以下の光を意味し、「EUV(Extreme Ultraviolet)光」と言うことがある)を露光光源として用いる、露光装置、露光方法及びこれらを使用した微細パターンを有するデバイスの製造方法に関するものである。
半導体素子又は液晶表示素子等をフォトリソグラフィ工程で製造する際に、マスク(本明細書および特許請求の範囲においてはレチクルを含む)に形成されたパターン像を、投影光学系を介して感光材(レジスト)が塗布されたウエハ上の各投影(ショット)領域に縮小して投影する縮小投影露光装置が使用されている。半導体素子、液晶表示素子等の回路は、上記投影露光装置でウエハやガラス上に回路パターンを露光することにより転写され、後処理によって形成される。
近年、集積回路の高密度集積化、すなわち、回路パターンの微細化が進められてきた。これに対応するため、投影露光装置における投影光も短波長化される傾向にある。すなわち、これまで主流だった水銀ランプの輝線に代わって、KrFエキシマレーザー(248 nm)が用いられるようになり、さらに短波長のArFエキシマレーザー(193 nm)を用いた投影露光装置が実用化されている。また、更なる高密度集積化をめざしてF2レーザー(157 nm)を使用する露光装置や液浸機構を有する光露光機の開発も進められている。
さらに、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を向上させるために、従来の紫外線に代えてこれより短い波長(11乃至14 nm)のEUV光を使用した投影リソグラフィが開発されている(例えば、D.Tichenor, et al. SPIE 2437 (1995) 292)。この技術は、EUVリソグラフィと呼ばれており、従来の光リソグラフィでは実現不可能な45nm以下の解像力を得られる技術として期待されている。
このような、EUV光を使用した露光装置の投影光学系の概要を図4に示す。光源31から放出されたEUV光は、コリメータミラーとして作用する凹面反射鏡34を介してほぼ平行光束となり、一対のフライアイミラー35aおよび35bからなるオプティカルインテグレータ35に入射する。一対のフライアイミラー35aおよび35bとして、たとえば特許文献1に開示されたフライアイミラーを用いることができる。なお、フライアイミラーのさらに詳細な構成および作用については、特許文献1に詳しく説明されており、かつ本発明と直接の関係がないので、その説明を省略する。
こうして、フライアイミラー35bの反射面の近傍、すなわちオプティカルインテグレータ35の射出面の近傍には、所定の形状を有する実質的な面光源が形成される。実質的な面光源からの光は平面反射鏡36により偏向された後、マスクM上に細長い円弧状の照明領域を形成する。ここで、円弧状の照明領域を形成するための開口板は、図示していない。マスクMの表面で反射された光は、その後、投影光学系37のミラーM1、M2、M3、M4、M5、M6で順に反射されて、露光光1として、マスクMの表面に形成されたパターンの像を、ウエハ2上に塗布されたレジスト3上に形成する。ここで、ミラー(反射鏡)は、屈折率の異なる2種類の物質を積層した多層膜から構成される。また、レジスト3を塗布したウエハ2を感応基板とも呼ぶ。
一般に、EUV光はあらゆる物質で吸光されるので空気中を透過しない。このため、EUV光を用いた露光装置では、露光光1をウエハ面上に十分な照度で到達させるためには、露光光路上の吸光物質を低減もしくは排除し、光路空間を高真空に保つ必要がある。このためには、放出ガスが極力少ない物質を用いて露光装置光路空間を構成する必要がある。投影光学系37を含む露光装置光路空間は、図4に図示しない真空チャンバに収納してもよい。このように、EUV光を用いた露光装置では、より微細な遮光パターンの転写が可能な一方で、吸光物質を排除する必要がある(吸光物質の放出する部材の利用が限られる)など設計が容易でない。
しかし、上記の露光装置の光路空間(真空チャンバ内)には有機物質が存在する。この有機物質は、一般に、真空装置を構成する有機物部材そのものからの放出ガスや、非有機物構成部材表面に付着(吸着堆積)した有機物物質の脱離によって発生したものや、また、真空ポンプから逆流によってもたらされたものなどである。また、露光装置のレジスト3は有機物を主成分とした物質であるので、有機物物質を大量に放出する。さらに、レジスト3は、露光光を照射すると、照射された露光光によって絶鎖された比較的軽量で蒸気圧の高い有機物物質をより大量に放出する。光路空間中に放出された有機物物質の一部は、ミラーなどの光学素子を含む真空装置構成部材の表面に吸着する。有機物物質が光学素子表面に吸着すると、露光光との光化学反応によって、ミラーの多層膜表面にカーボン被膜が形成される。このカーボン被膜は、ミラー反射率低下の原因となる。ミラーの表面に1nmのカーボン被膜が積層されるとミラーの反射率が約1%低下する。また、ミラー表面のカーボン被膜によって収差が発生したり、照度ムラの原因となるなど反射率以外の光学特性も劣化する。さらに、光学素子のメンテナンスに起因する露光装置のスループットの低下による生産性の低下や、光学素子の性能劣化に起因する装置寿命の短縮といった問題も生じる。
その一方で、従来型光露光装置と異なり、極端紫外光を用いた露光装置では光路空間にガスが充填されていないので、気流制御による有機物ガス排除が容易でない。また、多層膜表面に吸着してしまった有機物と光化学反応の反応性を低減するのは容易でない。そこで、有機物物質が光学素子表面に吸着する量そのものを低減することが、カーボン被膜による反射率劣化を防ぐ手段として有効である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、反射鏡(ミラー)への有機物物質の吸着をできるだけ少なくしてカーボン被膜を形成しにくくし、光学特性の劣化を抑え、オーバホールまでの寿命を長くしたEUV露光装置、当該EUV露光装置を使用した露光方法、および当該露光方法を使用した微細パターンを有するデバイスの製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、極端紫外光を用いて、マスクに形成されたパターンを感応基板上に露光転写するための複数の反射鏡を有する投影光学系を備えた露光装置であって、前記複数の反射鏡のうち、2つ以上の反射鏡の多層膜に電圧を印加する電圧源を備え、前記2つ以上の反射鏡それぞれの多層膜の、予想される有機物付着量に応じて、印加する電圧の大きさを変化させるように構成したことを特徴とする露光装置である。
本手段によれば、正の電圧を印加した反射鏡の多層膜表面の正の電荷と、露光光で光イオン化しプラスに帯電した光路空間中にある有機物物質とが反発しあい、有機物物質が反射鏡の多層膜表面に吸着しにくくなる。このため、反射鏡の多層膜表面に吸着する有機物物質の量が低減されるので、カーボン被膜が形成されにくくなる。したがって、反射鏡の反射率の低下を抑えることができ、露光装置のスループットの低下や装置寿命の劣化が低減できる。また、反射鏡の反射率の低下を抑えることによって、反射鏡の熱膨張による光学性能の劣化といった問題も低減できる。したがって、所望の結像性能を得ることができる。
さらに、本手段によれば、反射鏡それぞれの表面の、予想される有機物付着量に応じて、印加する電圧の大きさを変化させるように構成することによって、複数の反射鏡のカーボン被膜量を一様に低減することができる。この場合に、複数の反射鏡に一様にカーボンが付着し反射率が低下して一様に発熱量が増大する。したがって、発熱による複数の反射鏡の熱膨張も一様となり、収差および露光ムラも一様となる。この結果、露光装置のスループットの低下を低減することができる。
本手段によれば、大きな設備改造を必要とせず、低いコストで上記の課題を解決することができる。
前記課題を解決するための第2の手段は、第1の手段であって、非露光時に印加する電圧の大きさを小さくするように構成したことを特徴とする。
本手段によれば、光が照射されていない時間に印加電圧を低減するか、電圧印加を停止することで、ランニングコストの低減が実現できる。
前記課題を解決するための第3の手段は、第1または第2の手段を使用して、マスクに形成された露光パターンをウエハ等の感応基板上に露光転写することを特徴とする露光方法である。
本手段によれば、反射鏡への有機物物質の吸着をできるだけ少なくしてカーボン被膜の生成を低減し、反射鏡の光学特性の劣化を抑え、露光装置のオーバホールまでの寿命を長くし、スループットを向上させることができる。
前記課題を解決するための第4の手段は、第3の手段を用いて、マスクに形成されたパターンを感応基板に露光転写する工程を有することを特徴とする微細パターンを有するデバイスの製造方法である。
本手段によれば、反射鏡の光学特性の劣化を抑え、または露光装置を長期間にわたって連続運転することが可能となるので、微細パターンを有するデバイスをスループットよく(高い収率で)製造することができる。
本発明によれば、反射鏡の多層膜表面に吸着する有機物物質の量を低減し、カーボン被膜を形成されにくくして、反射鏡の光学特性の劣化を抑え、露光装置のオーバホールまでの寿命を長くしたEUV光露光装置、露光方法、およびこの露光方法を使用した微細パターンを有するデバイスの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態によるEUV光露光装置の、反射鏡(ミラー)の構成を示す概要図である。反射鏡は、図4に示した従来のEUV光露光装置のM1乃至M6に対応する。反射鏡は、ここでは、基板105の表面に屈折率の異なるシリコン(Si)の層101およびモリブデン(Mo)の層103を交互に40乃至70層程度成膜したものである。本実施形態の反射鏡は、多層膜に電圧を印加するための電圧源111を備えている点で従来技術のものと異なる。なお、図示してはいないが、多層膜表面の耐酸化性を向上させるために、キャッピングレイヤが多層膜表面に成膜されていてもよい。
図2は、反射鏡の多層膜に電圧を印加するための電圧源を備えた、本実施形態による露光装置の投影光学系を示す図である。反射鏡M5は、電圧源1111を備え、反射鏡M6は、電圧源1112を備えている。
図2には、示していないが、他の反射鏡M1乃至M4に、電圧源を接続してもよい。図2の投影光学系は、反射鏡M5に電圧源1111を備え、反射鏡M6に電圧源1112を備えている点を除いて、図4に示した従来のEUV光露光装置の投影光学系と同じである。また、露光装置の図示していない部分の構成は、図4に示した従来のEUV光露光装置と同じである。
一般的に、有機物が多層膜表面に吸着する原因としては、大きく分類して2つ考えられる。一方は物理吸着・化学吸着による自然吸着であり、他方は電気的な吸着である。後者は、光路空間中にある有機物が露光光を受けて光イオン化し、電気的に多層膜表面に吸着するものである。一般的に、光イオン化では有機物物質はプラスに帯電するので、反射鏡の多層膜に正の電圧を印加して正の電位に維持すると反発しあい、有機物物質は反射鏡の多層膜表面に吸着しにくくなる。このため、反射鏡の多層膜表面に吸着する有機物物質の量が低減されるので、カーボン被膜が形成されにくくなる。したがって、反射鏡の多層膜に正の電圧を印加して正の電位に維持することにより反射鏡の反射率の低下を抑えることができ、露光装置のスループットの低下や装置寿命の劣化が低減できる。
光路空間中に存在する有機物物質の源としては、1)有機物構成部材そのものからの放出ガス、2)非有機物構成部材表面に付着した有機物物質が脱離したもの、3)真空ポンプから逆流したもの、4)レジストからの放出ガスなどが考えられる。十分な洗浄を施したドライ型真空ポンプを使うことで2)と3)の有機物物質は無視できる程度のレベルにまで低減することが可能である。1)の有機物物質については、有機物構成物質の配置と真空ポンプの設置位置などにより投影光学系内の有機物分布が異なり、一般的に論ずることはできない。そこで、ここでは4)の有機物物質を対象として考察する。なお、1)の有機物物質に対しても、装置設計が確定した時点で有機物物質の分布を推察し、4)の有機物物質を対象とした場合と同様の対策を施すことが可能である。したがって、1)の有機物物質に対しても、本発明を適用することができる。
図2に示すように、レジスト3は投影光学系の下部に位置する。したがって、レジスト3からの放出ガス(有機物)は、下部から投影光学系に侵入する。このため、投影光学系下部における有機物分圧は他所と比べるとより高くなっている。また、ミラーM6はレジスト3に直接面しているので、レジスト放出ガスを吸着する量がより多い。そこで、ミラーM6には比較的高めの正の電圧を印加する。たとえば、1.5kVとしてもよいがこれに限定されない。ミラーM5はレジスト3に直接面していないので、ミラーM6に比べると表面に吸着する有機物物質が少ないことが予想される。したがって、ミラーM5にはミラーM6に印加する電圧よりも低い電圧を印加する。たとえば、1.0kVとしてもよいがこれに限定されない。図2において、ミラーM1乃至M4には電圧を印加していない。しかし、適切な電圧を印加すれば有機物の吸着量がより低減されることが予想される。ミラーM1乃至M4とレジスト3との距離は、ミラー5とレジスト3との距離よりも大きい。したがって、ミラー5の周囲より低い有機物分圧が予想されるので、より低い正電圧を印加するとよい。
このように、反射鏡それぞれの表面の、予想されるカーボン被膜量、すなわち予想される有機物の吸着量に応じて、印加する電圧の大きさを変化させるように構成することによって、反射鏡のカーボン被膜量を一様に低減することができる。
他方、いずれかの反射鏡のカーボン被膜量の形成速度が、他の反射鏡のカーボン被膜量の形成速度よりも極端に速い場合には、形成速度のもっとも速い反射鏡に合わせて露光装置のオーバホールなどのメンテナンス周期を決定する必要がある。このため、露光装置のスループットが低下する。本発明によれば、上述のように反射鏡のカーボン被膜量を一様に低減することができるので、いずれかの反射鏡のカーボン被膜量の形成速度によって、露光装置のスループットが低下することは避けられる。
また、有機物吸着量が少ない多層膜表面に印加する電圧をより低くすることで、すべての多層膜鏡にミラーM6と同程度の電圧を印加する場合と比べるとより少ない電力消費ですむので、ランニングコストの低減が実現できる。
本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、非露光時、すなわち、露光光による回路パターンの転写を行っていないときに印加する電圧の大きさを小さくするように構成した点が異なる。具体的には、直流チョッパなどの直流可変電圧源を備えてもよい。また、単に開閉スイッチによって、非露光時に、反射鏡の多層膜と電圧源とを切り離すように構成してもよい。
一般にカーボン被膜は、露光装置光路空間中の有機物物質と極端紫外光との光化学反応によって形成される。そこで、本実施形態の露光装置により、光が照射されていない時間に印加電圧を低減するか、電圧印加を停止することで、ランニングコストの低減が実現できる。
第1および第2の実施形態に共通する点として、図1では多層膜表面に電圧を印加しているが、必ずしも多層膜表面に電圧を印加する必要はなく、多層膜のいずれかの部分に電圧を印加すれば十分である。その理由は、多層膜を構成する物質は金属物質であることがほとんどで、導電性が高いためである。
以下、本発明に係わる半導体デバイスの製造方法の実施の形態の例を説明する。図4は、本発明の半導体デバイス製造方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。この例の製造工程は以下の各工程を含む。
(1)ウエハを製造するウエハ製造工程(またはウエハを準備するウエハ準備工程)
(2)露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程(またはマスクを準備するマスク準備工程)
(3)ウエハに必要な露光処理を行うウエハプロセッシング工程
(4)ウエハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程
(5)できたチップを検査するチップ検査工程
(1)ウエハを製造するウエハ製造工程(またはウエハを準備するウエハ準備工程)
(2)露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程(またはマスクを準備するマスク準備工程)
(3)ウエハに必要な露光処理を行うウエハプロセッシング工程
(4)ウエハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程
(5)できたチップを検査するチップ検査工程
なお、それぞれの工程はさらにいくつかのサブ工程からなっている。
これらの主工程の中で、半導体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウエハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウエハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウエハプロセッシング工程は、以下の各工程を含む。
(1)絶縁層となる誘電体膜や配線部、あるいは電極部を形成する金属薄膜などを形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリングなどを用いる)
(2)この薄膜層やウエハ基板を酸化する酸化工程
(3)薄膜層やウエハ基板などを選択的に加工するためにマスク(レクチル)を用いてレジストのパターンを形成するリソグラフィ工程
(4)レジストパターンにしたがって薄膜層や基板を加工するエッチング工程(たとえばドライエッチング技術を用いる)
(5)イオン・不純物注入拡散工程
(6)レジスト剥離工程
(7)さらに加工されたウエハを検査する検査工程
これらの主工程の中で、半導体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウエハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウエハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウエハプロセッシング工程は、以下の各工程を含む。
(1)絶縁層となる誘電体膜や配線部、あるいは電極部を形成する金属薄膜などを形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリングなどを用いる)
(2)この薄膜層やウエハ基板を酸化する酸化工程
(3)薄膜層やウエハ基板などを選択的に加工するためにマスク(レクチル)を用いてレジストのパターンを形成するリソグラフィ工程
(4)レジストパターンにしたがって薄膜層や基板を加工するエッチング工程(たとえばドライエッチング技術を用いる)
(5)イオン・不純物注入拡散工程
(6)レジスト剥離工程
(7)さらに加工されたウエハを検査する検査工程
なお、ウエハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造する。
本実施形態においては、上記リソグラフィ工程において、上述のEUV光露光装置を使用している。よって、露光装置を長期間にわたって連続運転可能となるので、微細パターンを有するデバイスをスループットよく製造することができる。また、投影光学系を構成する光学素子の反射特性などが光学素子の部分によって変わることが少なくなるので、露光性能が劣化するのを抑えることができる。
本実施形態においては、上記リソグラフィ工程において、上述のEUV光露光装置を使用している。よって、露光装置を長期間にわたって連続運転可能となるので、微細パターンを有するデバイスをスループットよく製造することができる。また、投影光学系を構成する光学素子の反射特性などが光学素子の部分によって変わることが少なくなるので、露光性能が劣化するのを抑えることができる。
1…露光光、2…ウエハ、3…レジスト、111、1111、1112…電圧源、37…投影光学系
Claims (4)
- 極端紫外光を用いて、マスクに形成されたパターンを感応基板上に露光転写するための複数の反射鏡を有する投影光学系を備えた露光装置であって、
前記複数の反射鏡のうち、2つ以上の反射鏡の多層膜に電圧を印加する電圧源を備え、
前記2つ以上の反射鏡それぞれの多層膜の、予想される有機物付着量に応じて、印加する電圧の大きさを変化させるように構成したことを特徴とする露光装置。 - 請求項1に記載の露光装置であって、非露光時に印加する電圧の大きさを小さくするように構成したことを特徴とする露光装置。
- 請求項1または2に記載の露光装置を使用して、マスクに形成された露光パターンをウエハ等の感応基板上に露光転写することを特徴とする露光方法。
- 請求項3に記載の露光方法を用いて、マスクに形成されたパターンを感応基板に露光転写する工程を有することを特徴とする微細パターンを有するデバイスの製造方法。
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