JP2006210265A - 電気機械スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 低電圧駆動ならびに高速応答が可能であり、さらに、大電力の信号も入力可能な電気機械スイッチ(RF・MEMSスイッチ)を提供する。
【解決手段】 スイッチのオン動作、オフ動作の双方を静電力による駆動力によって実現する電極構造を採用し、その上で、可動電極11の位置を制御するための制御信号源として交流信号源23を用い、櫛歯固定電極13a、13bにおいて、進行波と反射波を合成して定在波を生じさせ、各波の振幅の2倍の電圧を発生させ、大きな静電力を無理なく発生させ、可動電極11を強い静電力でラッチして誤作動を防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】 スイッチのオン動作、オフ動作の双方を静電力による駆動力によって実現する電極構造を採用し、その上で、可動電極11の位置を制御するための制御信号源として交流信号源23を用い、櫛歯固定電極13a、13bにおいて、進行波と反射波を合成して定在波を生じさせ、各波の振幅の2倍の電圧を発生させ、大きな静電力を無理なく発生させ、可動電極11を強い静電力でラッチして誤作動を防止する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電気機械スイッチに関し、特に、低電圧駆動が可能であり、さらに、大電力の信号も入力可能な電気機械スイッチに関する。
マイクロマシン技術を用いて製造される電気機械スイッチは、MEMS(Micro Electro Mechanical systems)スイッチとも呼ばれ、近年、無線通信機器におけるRF(高周波)スイッチ等としての利用が提案され、活発な研究が行われている。
すなわち、MEMS技術の利用により、無線端末のさらなる高性能化、低消費電力化等を実現できると期待されている。
この電気機械スイッチは、微小な電極を静電力等で駆動し、電極間の相対距離を制御することによって、オン/オフの切り替えを実現する。
特に、無線端末のフロントエンド部に使用されるスイッチなどにおいては、低損失であることが要求され、したがって、電気機械スイッチの利用によって、従来にない高性能の無線通信機器が実現されると期待されている。
MEMS技術を利用して製造される電気機械スイッチとしては、多くの種類のスイッチが考案されている。
例えば、非特許文献1に記載されているスイッチのひとつにおいては、1つの可動電極と、1つの固定電極で構成されており、可動電極と固定電極間に制御信号としてDC電圧を印加すれば、静電力が発生し、その静電力を駆動力として、可動電極が固定電極に引き込まれ、機械的に接触し、電気的信号の結合が実現される(例えばスイッチのオン)。
その電気的な信号の結合の態様としては、メタルとメタルが直接接触する態様と、絶縁体を介して、容量的に結合する態様があるが、何れも低損失の結合が可能である。
次に、両電極間の電位差をゼロとすると、静電力が解消され、可動電極がもつばね力を駆動力として、その可動電極は元の位置に復帰する。
このとき、可動電極と固定電極間の距離は十分離れているため、電極間の容量値も小さく、容量結合しないため、電極間で信号を遮蔽することが可能となる(例えばスイッチのオフ)。
また、本出願人は、低駆動電圧で高速応答を企図した電気機械スイッチも提案している。このスイッチは、可動電極、下部電極、櫛歯固定電極で構成されており、オン動作、オフ動作の両動作を、静電力を駆動力とする構造を採っている。この構造では、可動電極のばね力を低減させることで、僅かな駆動力で応答する構造となっており、引き込むときは可動電極と固定電極間に静電力を印加し、引き離すときは、可動電極と櫛歯電極間に静電力を印加することで、低駆動電圧ながら高速に引き上げる方式を採用している(特許文献1)。
特開2004−111360号公報
Gabriel M. Rebeiz著,John Wiley & Sons刊, "RF MEMS THEORY, DESIGN, AND, TECHNOLOGY"
現時点では、電気機械スイッチの無線通信への利用に関して、以下の課題が存在する。
(1)課題1
高速応答特性を得るには、高い駆動電圧が必要となる点である。有限の質量を持った可動電極について、静電力を駆動力として動かすため、強い静電力、つまり高い駆動電圧が必要となる。
高速応答特性を得るには、高い駆動電圧が必要となる点である。有限の質量を持った可動電極について、静電力を駆動力として動かすため、強い静電力、つまり高い駆動電圧が必要となる。
つまり、応答速度を向上させようとすると、可動電極を駆動するための制御電圧を、極端に高い電位とする必要があり、低電源電圧化がすすむLSIでは、その要求を満足させるのが困難である。
例えば、従来の半導体素子を用いたスイッチでは、ナノ秒(ns)のオーダーで高速応答が可能であるが、電気機械スイッチでは、数10μs程度の応答しかできず、応答が極めて遅い。
上記の非特許文献1の16ページには、既に公表されているスイッチの駆動電圧と応答時間が記載されている。最も早い応答時間は4μSであるが、それを実現するためには40V以上の極めて高い電圧を要する。バッテリーで動作する携帯電話端末等は、電源電圧が数ボルト程度と低いため、40V以上の高電圧による駆動は実現不能である。
(2)課題2
仮に、低駆動電圧でかつ高速に応答可能なスイッチが実現できた場合でも、大電力の信号をスイッチに入力できないという問題がある。
仮に、低駆動電圧でかつ高速に応答可能なスイッチが実現できた場合でも、大電力の信号をスイッチに入力できないという問題がある。
無線システムによるが、例えばGSM方式の無線システムの場合、送信出力パワーが2W以上であり、したがって、スイッチに入力される信号の電力はそれ以上の電力となる。ここで、仮に、低駆動電圧と高速応答の両立が図ることができるMEMS構造を実現できた場合を想定し、その場合の、スイッチを駆動するために必要な最小源の電圧(プルイン電圧)は数V以下であるとする。
このような低電圧駆動性と高速応答性を備えるスイッチにおいて、スイッチに入力される高周波信号の電圧振幅がプルイン電圧よりも高くなる場合、入力信号によってスイッチが誤作動する危険性が高まる。
つまり、静電力は、両電極間の電位差によって生じるものであるため、スイッチに入力されるの信号の電圧の変化によっても静電力が変化し、その正規の信号の方が支配的となれば、制御が不能となる場合も想定される。
つまり、プルイン電圧を低くし、かつ高速で応答可能な構造をとれば、今度は、大電力信号、すなわちプルイン電圧以上の大きな電圧振幅をもつ信号を入力できなくなるという相反する課題が生じる。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、低電圧駆動ならびに高速応答が可能であり、さらに、大電力の信号も入力可能な電気機械スイッチを実現することを目的とする。
本発明の電気機械スイッチは、可動電極と、この可動電極の位置を静電力によって制御するための制御信号が与えられる固定電極と、を有し、前記制御信号によって前記可動電極の位置を変化させ、前記可動電極および固定電極を入出力端子として、オン/オフの切り替えが静電力により実現される電気機械スイッチであって、実現される電気機械スイッチであって、前記固定電極に与えられる前記制御信号として交流信号を用いると共に、その交流信号が前記固定電極に与えられると、前記交流信号が前記固定電極の開放端で反射され、進行波と反射波によって定在波が形成され、その定在波の実効値電圧に相当する静電力が発生するようにしたものである。
本発明の電気機械スイッチでは、可動電極の位置を制御するための制御信号として交流信号を用い、進行波と反射波を合成して定在波を生じさせ、各波の振幅の2倍の電圧を発生させるという新規な手法を採用し、低電圧駆動という条件を満たしつつ、大きな静電力を無理なく発生させる。これにより、可動電極を強い静電力でラッチ(固定)することができ、高電力の信号が入力された場合でも、その高電力の信号により生じる静電力で電極が誤作動するのを防止できる。すなわち、定在波を形成し、交流信号の振幅電圧の2倍の電圧を発生させることにより、低電源電圧のICであっても、無理なく強い静電力(による駆動力)を得ることができ、スイッチを経由して大電力信号が流れていたとしても、その大電力信号に起因する静電力に打ち勝って、可動電極をオフ側に強制的に移動させてオフ状態に導くことができ、また、そのオフ状態を維持することができるため、スイッチの誤作動が防止される。よって、大きな電力を扱うことのできる、低電圧駆動および高速応答が可能なスイッチが実現される。
また、本発明の電気機械スイッチでは、前記固定電極が、静電力を発生するための駆動電極と、信号の入出力端子の一方を構成する信号電極とを具備したものを含む。
この構成によれば、駆動電極が信号電極とは独立して形成されているため、スイッチに入力する信号の静電力で可動電極が変位し誤動作が生じるのを防ぐようにすることができる。
また、望ましくは、前記可動電極および前記固定電極の各々は、互いに噛み合う櫛歯状部分を有するものを含む。
この構成によれば、櫛歯電極構造を採用することにより、可動電極と固定電極との間の対向面積が増え、静電力による、より大きな駆動力を無理なく得ることができるようになり、これにより、低電圧駆動、高速スイッチングを実現し易くなる。
また、本発明の電気機械スイッチでは、前記可動電極の直下に下部電極が形成され、前記可動電極の上下方向の変位によって、前記可動電極と前記下部電極との電気的な導通が切り替えられると共に、前記可動電極は、その長手方向に沿って、その両側に櫛歯状に加工された部分をもち、また、前記可動電極の両側には、その可動電極の前記櫛歯状に加工された部分と噛み合う、櫛歯状に加工された部分をもつ前記固定電極が配置されるものを含む。
この構成により、櫛歯形状をもつ可動電極、下部電極、可動電極の両脇に形成された櫛歯形状をもつ固定電極で構成され、オン動作時には、静電力によって可動電極を引き下げて下部電極に面接触させ、オフ時には、大きな静電力によって可動電極を(その形状を変形させることなく)高速に持ち上げ、下部電極との接触を解消する、という、高速スイッチングに適した合理的な構造を採用するものである。この構造では、可動電極のばね力を極めて低減させることができ、僅かな駆動力で可動電極を変位させることができる。よって、低電圧駆動、高速スイッチングが実現される。そして、この構造のスイッチに、さらに、定在波の形成によって大きな静電力を発生させる技術を適用することにより、高電力信号の取り扱いも可能となる。
また、本発明の電気機械スイッチでは、この電気機械スイッチは、無線機器のフロントエンドにおいて使用される高周波スイッチである。
低電圧駆動、高速応答が可能であり、かつ、高電力信号を取り扱うことが可能なRF・MEMSスイッチを無線機器のフロントエンドに使用することにより、無線機器の性能向上を図ることができる。
また、本発明の電気機械スイッチでは、位相が互いに反転している2つの交流制御信号で、定在波を励起するようにしている。
この構成により、位相が互いに反転している2つの交流制御信号で、定在波を励起することで、漏洩した交流制御信号を打ち消し合うことにより、交流制御信号が出力端に漏洩することを防止することができる。
この構成により、位相が互いに反転している2つの交流制御信号で、定在波を励起することで、漏洩した交流制御信号を打ち消し合うことにより、交流制御信号が出力端に漏洩することを防止することができる。
また、本発明の電気機械スイッチでは、前記交流制御信号の周波数が可動電極の固有振動数と一致するように、可動電極を振動させるものを含む。
この構成により、可動電極の位置(基板変位方向)によっては、静電力が発生しない領域があるため、交流制御信号の周波数を可動電極の固有振動数と一致させることで、可動電極を振動させる。これにより制御信号によって、可動電極はエネルギーが付与されるため、可動電極が固定電極に誤って引き込まれるには、付与しない場合と比べてより強い力が必要となる。これにより、励振、振動させることで、可動電極は強いラッチ力が得られる。
この構成により、可動電極の位置(基板変位方向)によっては、静電力が発生しない領域があるため、交流制御信号の周波数を可動電極の固有振動数と一致させることで、可動電極を振動させる。これにより制御信号によって、可動電極はエネルギーが付与されるため、可動電極が固定電極に誤って引き込まれるには、付与しない場合と比べてより強い力が必要となる。これにより、励振、振動させることで、可動電極は強いラッチ力が得られる。
本発明の電気機械スイッチは、オン動作、オフ動作の双方を静電力によって実現する電極構造を採用し、さらに、そのオン/オフを制御するための制御信号として交流信号を用いる。これにより、制御信号が供給された電極の端で反射波が生じ、進行波と反射波で定在波が形成され、印加した制御信号の振幅よりも高い電圧が生じることになり、より強い静電力を得ることができる。
この構成によれば、可動電極を強い静電力でラッチすることができるため、入力信号の持つ静電力によって誤作動を防ぐことが可能となる。
したがって、本発明によれば、低駆動電圧、高速応答特性を有しながら、大電力の信号を入力することも可能な高性能な電気機械スイッチを実現することができる。
また、櫛歯電極構造を利用したり、あるいは、櫛歯可動電極、下部電極および櫛歯固定電極を組み合わせた高速スイッチングに適した合理的な電極構造を利用することにより、さらなる高性能化が達成される。
本発明の電気機械スイッチを無線機器のフロントエンドに使用することにより、無線機器の性能向上を図ることができる。
本発明の電気機械スイッチでは、低駆動電圧、高速応答が可能な構造を採用すると共に、さらに、大電力の信号を入力できるようにする。
電気機械スイッチの構造、形状は、特に限定はしないが、制御信号を供給することによって、相対する2方向に、静電力による駆動力を生じさせ、可動電極の位置を自由に変化させることが可能な構造、形状を採用する。
その際、使用する制御電圧は、直流(DC)ではなく、交流(AC)とする。制御信号は電極端での反射波が生じるため、進行波と定在波が発生することで、印加した電圧の実効値が2倍になる。なお、その電極の固有振動数よりも制御信号の周波数の方が高ければ、その電極は、交流電圧に起因して励振することがなく、問題は生じない。
このため、同じ振幅の制御信号を入力した場合と比べて、より強い静電力を得ることができ、可動電極を保持することが可能となり、スイッチの誤作動が防止される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
(第1の実施形態)
図1は、本発明の電気機械スイッチの一例の構成を示す斜視図である。
本実施の形態の電気機械スイッチは、図1に示すように、櫛歯電極を有した可動電極(信号入力端子14が接続される端子である)11と、可動電極11の直下に配置された、可動電極を引き込むための下部電極(信号出力端子15が接続される端子である)12と、可動電極11の両側においてその可動電極11と同一面上に配置された、可動電極を引き上げるための櫛歯電極を有した固定電極13a,13bと、により構成されている。図中、参照符号20は基板を示す。可動電極もしくは固定電極の接触面には、絶縁膜が設けられており、直流信号が流れるのを防止している。
上記のとおり、可動電極11は入力端子14に接続され、下部電極12は出力端子15にそれぞれ接続されており、可動電極11と下部電極12が面接触することによって、入力端子14から入力される信号を伝播させるための経路が構成される。また、両電極が空間的に十分離れ、電極間の容量が小さくなることによって、その経路が遮断される。なお、当然のことであるが、入力端子と出力端子を入れ替えてもよい。
各電極(11,12,13a,13b)の各々には、電圧を制御するための制御信号を独立に印加することができる。
また、制御信号源(21、22)は、インダクタ(L2,L1)を介して、それぞれ、可動電極11、下部電極12に電気的に接続されている。これにより、各電極の電位を独立に設定することができる。
また、櫛歯電極を有する固定電極(固定櫛歯電極)13a,13bにも、制御信号源(交流信号源)23が接続されている。
スイッチをオンさせる場合は、直流制御電圧源(21,22)から、下部電極12および可動電極11に制御電圧を印加し、可動電極11と下部電極12間に電位差を生じさせ、これにより、静電力を発生させて、可動電極11を下部電極12側に引き込む(すなわち、可動電極11を真下に変位させる)。
これにより、可動電極11と下部電極12は物理的に接触し、容量結合により電気的に結合するため、両電極間で信号伝達が可能となる。
次に、可動電極11と下部電極12との間の電位差をゼロとし、この状態で、スイッチSW1をオンし、交流制御信号源23からの交流信号を櫛歯固定電極13a,13bに供給する。これにより、可動電極11と櫛歯固定電極13a,13bとの間に大きな電位差が生じ、静電力の合成によって、可動電極11には、上向きの駆動力が働く(この点については、後述する)。
これにより、可動電極11は、変形することなく、基板20に垂直な方向に引き上げられ、所定の電極間距離を確保する。したがって、電気機械スイッチはオフ状態となる。
図2は、図1の電気機械スイッチを出力端子(参照符号15)側から見た場合の、要部の断面構造を示す図である。
可動電極11が、静電力によって上方向、下方向の2方向に動き、上下のいずれに移動させるかを、制御信号によって切り替えることが可能であり、かつ、可動電極11の上下方向の移動によって、下部電極12との接触/接触が切り替わる構造である。
この構造によれば、わずかな駆動力で、オン/オフの切替が可能であり、したがって、低電圧駆動ならびに高速応答が可能である。
次に、可動電極11を引き上げてスイッチをオフさせる際の動作を説明する。
上記のとおり、櫛歯電極を有する固定電極(櫛歯固定電極)13a,13bにも、制御信号源(交流信号源)23が、スイッチSW1を介して接続されており、このスイッチSW1をオンさせることにより、交流信号を櫛歯固定電極13a,13bに与えることができる。
櫛歯固定電極13a,13bは、可動電極11と僅かに容量結合しているが、基本的には櫛歯可動電極の端は開放状態である。このため、制御信号源23から見た固定櫛歯電極13の特性インピーダンスは開放状態であり、制御信号源23から入力された制御信号は、固定櫛歯電極13の端で反射波が生じ、進行波と反射波により定在波が生じる。
図3は、図1の電気機械スイッチの櫛歯固定電極における、ある時点での交流波形を示す図である。
図中、参照符号31は、制御信号源23から入力された交流信号(進行波)を示し、参照符号32は、開放端34で反射された反射波を示し、参照符号33は、各波の合成により生じる定在波を示す。
当然、進行波31の位相は時刻で変化しているため、開放端での定在波33の振幅は、0Vから進行波の振幅の2倍の電圧が印加されることになるが、櫛歯固定電極13a,13bの固有振動数に対して制御信号(交流信号)の周波数が高ければ、櫛歯固定電極13a,13bが励振されることがなく、直流電圧が印加されたのと同様な状態となり、定在波の実効値に相当する静電力が発生し、その静電力によって、可動電極11を引き上げることができる。
このように定在波を励起することで、実質的に、制御信号の振幅電圧の2倍の電圧を櫛歯固定電極13a,13bに与えることができる。つまり、定在波を生じさせることにより、DC電圧を直接印加するよりも、より高い電圧を印加することができる。
印加される直流電圧をVdcとすると、同じ振幅で交流電圧を印加した場合は、Vdc/√2が印加されることになるが、定在波を励起させることで、√2Vdcを印加することができる。
ここで、直流電圧を直接に印加した場合と、交流信号の供給によって定在波を生じさせる場合における、入力端子14に入力させることができる信号の電力について、比較検討を行う。
例えば、可動電極の材質にアルミニウム(内部応力が50MPa、ヤング率70GPa、ポアソン比0.25、密度2.69kg/m-3)を用い、形状が幅wが5μm、厚みtが0.6μm、長さlが500μm、電極間ギャップ0.6μmの場合、5Vを印加すれば、5μsで可動電極11は下部電極12に引き込まれる(スイッチオン)。
このときのプルイン電圧は、櫛歯固定電極(13a,13b)と可動電極11間に制御電圧を印加しない場合は、1.95V、櫛歯電極(13a,13b)と可動電極11間に制御電圧(Vdc)6.4Vを印加する場合は、5.2Vとなる。
プルイン電圧が5.2Vとのとき、実際に入力可能な信号の電力は、27dBmとなる。
つまり、直流電圧が印加される場合、Vdcが6.4Vとした場合、入力できる最大電力は27dBmである。これに対して、制御信号を交流信号とし、定在波を励起させた場合は、2倍に静電力が印加されることになるので、30dBmの信号を入力することができるようになり、GSMシステムの2W入力にも耐えうるスイッチを実現することができる。
この構成によれば、可動電極を強い静電力でラッチすることができるため、入力信号の持つ静電力によって誤作動を防ぐことが可能となる。
低電圧駆動性および高速応答性と、大電力が入力可能という要求は、本来、互いに相反するものであるが、上記のとおり、本発明によれば、これらの要求を両立することができる。
(第2の実施形態)
(第2の実施形態)
図4は、本発明の電気機械スイッチの他の例の構成を示す斜視図である。
図4の電気機械スイッチの構造は、基本的には前掲の実施形態の電気機械スイッチの構造と同じである。
ただし、図4の電気機械スイッチの場合、オンからオフに切り替える際、可動電極11の電位を接地電位とする方式を採用している。
図4では、このために、直流制御電圧源22の内部に切替スイッチSW2を設けている。
このとき、入力端子14から入力される信号に起因して生じる静電力を駆動力として活用して、可動電極11を上側に移動させてもよい。
以上説明したように本発明の電気機械スイッチでは、オン動作、オフ動作の双方を静電力によって実現する電極構造を採用し、さらに、そのオン/オフを制御するための制御信号として交流信号を用いる。
これにより、制御信号が供給された電極の端で反射波が生じ、進行波と反射波で定在波が形成され、印加した制御信号の振幅よりも高い電圧が生じることになり、より強い静電力を得ることができる。
この構成によれば、可動電極を強い静電力でラッチすることができるため、入力信号の持つ静電力によって誤作動を防ぐことが可能となる。
したがって、本発明によれば、低駆動電圧、高速応答特性を有しながら、大電力の信号を入力することも可能な高性能な電気機械スイッチを実現することができる。
また、櫛歯電極構造を利用したり、あるいは、櫛歯可動電極、下部電極および櫛歯固定電極を組み合わせた高速スイッチングに適した合理的な電極構造を利用することにより、さらなる高性能化が達成される。
本発明の電気機械スイッチを無線機器のフロントエンドに使用することにより、無線機器の性能向上を図ることができる。
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3について説明する。図5は本実施の形態3の電気機械スイッチの概略構成図を示す。本実施の形態では、交流制御信号が出力端に漏洩することを防止するため、位相が互いに反転している2つの交流制御信号で、定在波を励起することで漏洩した交流制御信号を打ち消し合うようにしたことを特徴とするものである。スイッチの構成としては、実施の形態1で用いた電気機械スイッチと同様で、可動電極104、可動電極の直下に配置された固定電極である下部電極107、可動電極の両側に配置された櫛歯状の固定電極102、103で構成されている。固定電極102、103は制御信号源110、111に接続されており、それぞれ互いに位相の反転した交流制御信号を印加し、定在波を励起させることで、強い静電力を得る構成となっている。入力端子108は固定電極107に、出力端子109は可動電極104にそれぞれ接続されており、可動電極104が基板垂直方向に変位して固定電極107とのギャップが変化すれば、インピーダンスが変化するため、信号が流れる。
次に本発明の実施の形態3について説明する。図5は本実施の形態3の電気機械スイッチの概略構成図を示す。本実施の形態では、交流制御信号が出力端に漏洩することを防止するため、位相が互いに反転している2つの交流制御信号で、定在波を励起することで漏洩した交流制御信号を打ち消し合うようにしたことを特徴とするものである。スイッチの構成としては、実施の形態1で用いた電気機械スイッチと同様で、可動電極104、可動電極の直下に配置された固定電極である下部電極107、可動電極の両側に配置された櫛歯状の固定電極102、103で構成されている。固定電極102、103は制御信号源110、111に接続されており、それぞれ互いに位相の反転した交流制御信号を印加し、定在波を励起させることで、強い静電力を得る構成となっている。入力端子108は固定電極107に、出力端子109は可動電極104にそれぞれ接続されており、可動電極104が基板垂直方向に変位して固定電極107とのギャップが変化すれば、インピーダンスが変化するため、信号が流れる。
また可動電極104を引き上げる際には、可動電極104と、固定電極102、103間に静電力を印加することで、垂直方向の力を与え、可動電極をラッチする能力、および、可動電極をより高速に駆動している。
ところで、前記実施の形態1では、固定電極13a、13bに交流信号を印加するため、可動電極11と固定櫛歯電極13a、13b間の容量を介して、制御信号が可動電極に伝達される。これは入力するRF信号の周波数に対して、制御信号の周波数を十分小さくしておけば、制御信号に対してのインピーダンスが大きくなるため、信号が漏洩するレベルは低くできるが、十分でない場合がある。また制御信号を除去するフィルタを出力端子後に具備してもよいが、フィルタの損失を0にすることはできないため、低損失スイッチの効果がなくなる。
そこで、本実施の形態では、制御信号源110と111から出力される制御信号の位相を互いに反転させる構成をとり、可動電極に漏洩する制御信号を互いに打ち消しあう構成をとっている。位相が反転した制御信号は、2つの制御信号源を用いてもよく、また制御信号源を1つにし、移相器を設けて、制御信号の位相を互いに180度ずらすようにしてもよい。
また本実施の形態3で用いたスイッチは図5に示す構造に限定される必要はなく、両側に静電力で駆動できる構造であれば良い。
また本実施の形態3で用いたスイッチは図5に示す構造に限定される必要はなく、両側に静電力で駆動できる構造であれば良い。
(実施の形態4)
実施の形態4について説明する。実施の形態3で用いた電気機械スイッチを例に説明を行う。可動電極の位置(基板変位方向)によっては、静電力が発生しない領域があるため、交流制御信号の周波数を可動電極の固有振動数と一致させることで、可動電極を振動させる。
本実施の形態では、制御信号により、可動電極はエネルギーが付与されるため、可動電極が固定電極に誤って引き込まれるには、付与しない場合と比べてより強い力が必要となる。
これにより、励振、振動させることで、可動電極は強いラッチ力が得られる。可動電極104と櫛歯固定電極102,103にはそれぞれ櫛歯構造が具備され、櫛歯間で容量を形成している。可動電極と固定櫛歯間に電位を印加すれば、次式1に示すような力が生じる。このとき、Cは櫛歯間の容量、Vは電位、Zは基板方向の変位量をそれぞれ示す。
実施の形態4について説明する。実施の形態3で用いた電気機械スイッチを例に説明を行う。可動電極の位置(基板変位方向)によっては、静電力が発生しない領域があるため、交流制御信号の周波数を可動電極の固有振動数と一致させることで、可動電極を振動させる。
本実施の形態では、制御信号により、可動電極はエネルギーが付与されるため、可動電極が固定電極に誤って引き込まれるには、付与しない場合と比べてより強い力が必要となる。
これにより、励振、振動させることで、可動電極は強いラッチ力が得られる。可動電極104と櫛歯固定電極102,103にはそれぞれ櫛歯構造が具備され、櫛歯間で容量を形成している。可動電極と固定櫛歯間に電位を印加すれば、次式1に示すような力が生じる。このとき、Cは櫛歯間の容量、Vは電位、Zは基板方向の変位量をそれぞれ示す。
また図6に可動電極を基板方向に変位させた際の櫛歯間の容量を示す。変位0で櫛歯固定電極と可動電極は、同一平面状になるため、容量が最大となり、変位0から可動電極が変位すると、容量が減少する。
櫛歯間に生じる力は、Cを変位で微分したものであるから、発生する力は図8のようになる。このとき、変位0の時は、容量が最大となるため、発生する力は0となる。
また、何らかの要因で、図8に示すように可動電極と固定電極の厚みが異なれば、Z方向に変位した際の容量変化が生じにくくなるため、容量変化は図9に、発生する静電力は図10のようになり、中心付近では静電力が得にくくなる。このため、制御信号源110、111の出力周波数を可動電極の固有振動数と一致させることで、可動電極を基板の上下方向に常に振動させ、可動電極を強い静電力が得られる位置に振動させることにする。
また、何らかの要因で、図8に示すように可動電極と固定電極の厚みが異なれば、Z方向に変位した際の容量変化が生じにくくなるため、容量変化は図9に、発生する静電力は図10のようになり、中心付近では静電力が得にくくなる。このため、制御信号源110、111の出力周波数を可動電極の固有振動数と一致させることで、可動電極を基板の上下方向に常に振動させ、可動電極を強い静電力が得られる位置に振動させることにする。
制御信号により、可動電極は運動エネルギーもしくは静電力のポテンシャルを得るため、これに抗して、RF信号の静電力によって、可動電極を固定電極に引き込むためには、運動エネルギー、静電力のポテンシャルを与えない場合より、より強いエネルギーを要することになる。すなわち、励振させ振動させたほうが、より強いラッチ力を持つことになる。
例えば、可動電極の固有振動数で励振させ、可動電極が図7、図9に示すA-B間を振動するようにさせておくと、仮に可動電極がAの位置において、強いRF信号が入力された場合、可動電極は強い静電力で基板上方向に引っ張られているため、RF信号の静電力により可動電極が固定電極に引き込まれにくくなる。また、Bの位置では固定電極と可動電極のギャップが大きくなるため、より可動電極は引き込まれ難いという利点がある。
これにより、可動電極は常に強い静電力で拘束されることになり、より高い入力電力に対して誤動作しにくくなるという利点が得られる構成となっている。
例えば、可動電極の固有振動数で励振させ、可動電極が図7、図9に示すA-B間を振動するようにさせておくと、仮に可動電極がAの位置において、強いRF信号が入力された場合、可動電極は強い静電力で基板上方向に引っ張られているため、RF信号の静電力により可動電極が固定電極に引き込まれにくくなる。また、Bの位置では固定電極と可動電極のギャップが大きくなるため、より可動電極は引き込まれ難いという利点がある。
これにより、可動電極は常に強い静電力で拘束されることになり、より高い入力電力に対して誤動作しにくくなるという利点が得られる構成となっている。
本発明は、MEMS技術を用いて製造される電気機械スイッチの、低電圧駆動化、高速化ならびに大電力信号の入力を同時に達成するという効果を奏し、したがって、高周波数の信号を取り扱うRFスイッチとして有用である。
11 可動電極
12 下部電極
13a,13b 櫛歯電極を有する固定電極(櫛歯固定電極)
21、22 直流制御信号源
23 交流制御信号源
12 下部電極
13a,13b 櫛歯電極を有する固定電極(櫛歯固定電極)
21、22 直流制御信号源
23 交流制御信号源
Claims (6)
- 可動電極と、
この可動電極の位置を静電力によって制御するための制御信号が与えられる固定電極と、を有し、
前記制御信号によって前記可動電極の位置を変化させ、前記可動電極および固定電極を入出力端子としてオン/オフの切り替えが静電力により実現される電気機械スイッチであって、
前記固定電極に与えられる前記制御信号として交流信号を用いると共に、その交流信号が前記固定電極に与えられると、前記交流信号が前記固定電極の開放端で反射され、進行波と反射波によって定在波が形成され、その定在波の実効値電圧に相当する静電力が発生する電気機械スイッチ。 - 請求項1記載の電気機械スイッチであって、
前記固定電極は、静電力を発生するための駆動電極と、信号の入出力端子の一方を構成する信号電極とを具備した電気機械スイッチ。 - 請求項1記載の電気機械スイッチであって、
前記可動電極の直下に下部電極が形成され、前記可動電極の上下方向の変位によって、前記可動電極と前記下部電極との電気的な導通が切り替えられると共に、前記可動電極は、その長手方向に沿って、その両側に櫛歯状に加工された部分をもち、また、前記可動電極の両側には、その可動電極の前記櫛歯状に加工された部分と噛み合う、櫛歯状に加工された部分をもつ前記固定電極が配置されている電気機械スイッチ。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の電気機械スイッチであって、
この電気機械スイッチは、無線機器のフロントエンドにおいて使用される高周波スイッチである電気機械スイッチ。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の電気機械スイッチであって、
位相が互いに反転している2つの交流制御信号で、定在波を励起するようにした電気機械スイッチ。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の電気機械スイッチであって、
前記可動電極に印加される交流制御信号の周波数が可動電極の固有振動数となるように、可動電極を振動させる電気機械スイッチ。
Priority Applications (1)
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JP2005023854A JP2006210265A (ja) | 2005-01-31 | 2005-01-31 | 電気機械スイッチ |
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JP2009171394A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-07-30 | Oki Semiconductor Co Ltd | 共振器 |
KR101030549B1 (ko) | 2008-12-30 | 2011-04-21 | 서울대학교산학협력단 | 마이크로전자기계시스템을 이용한 알에프 스위치 |
WO2020090036A1 (ja) * | 2018-10-31 | 2020-05-07 | マイクロ・テック株式会社 | バイブレーション装置、バイブレーション方法、スクリーン印刷装置、振動振込装置、及び、マテリアルハンドリング装置 |
-
2005
- 2005-01-31 JP JP2005023854A patent/JP2006210265A/ja not_active Withdrawn
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US7876177B2 (en) | 2008-01-18 | 2011-01-25 | Oki Semiconductor Co., Ltd. | Resonator having an output electrode underneath first and second electrode arms |
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