JP2006209838A - 配線部材及びそれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

配線部材及びそれを用いた磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】線路間クロストーク、筐体内の風の影響、サスペンションのばね性に悪影響を与えることなく、連結基板記録線路への単純な設計変更で高速データ記録に必要なオーバーシュートを発生させ、磁気記録媒体への高速データ記録を可能とする。
【解決手段】連結基板1の記録再生回路IC3側に第1の区間101、ヘッド2側に第2の区間102を設け、サスペンション5のばね部50と交差する区間よりヘッドに近い位置からヘッドの間に第3の区間103を設ける。第3の区間の記録線路12の特性インピーダンスを第1の区間及び第3の区間以外の第2の区間の記録線路11の特性インピーダンスより低く、かつ、第3の区間の記録線路と再生線路21との配線間距離を第1,2の区間の記録線路11と再生線路21との配線間距離よりも広くする。更に、記録再生回路ICの出力抵抗とメインFPC記録線路10の特性インピーダンスを等しくする。
【選択図】図2A

Description

本発明は、磁気記録再生装置における記録再生回路からヘッド素子に至るまでの伝送系に係り、特に高速データ信号を記録するのに好適な配線部材及びそれを用いた磁気記録再生装置に関する。
磁気ディスク装置において、高速な信号電流波形の立ち上がり時間を短くするために、連結基板記録線路及び連結基板再生線路をヘッド素子の周辺部以外で部分的に幅広に形成してインダクタンスを低減する手法が特許文献1に記載されている。また、磁気記録再生装置において、記録ヘッドと連結基板記録線路及び記録再生回路ICの記録信号出力端子と連結基板記録線路との間で発生する反射電流を用いることにより、記録電流の立ち上がり時間及び電流制定時間を短縮する手法が特許文献2に記載されている。更に、ディスクドライブ用サスペンションにおいて、磁気ヘッドに至る配線の下の絶縁層の厚さを部分で変えることにより、クロストークを低減し、機械強度を向上させるようにした配線部材が特許文献3に記載されている。更にまた、非特許文献1には、ディスク駆動装置において、連結基板記録線路を複数の区間に等分し、それぞれの区間の特性インピーダンスを最適化して希望の電流波形を得る手法が記載されている。
特開2000−57549号公報 特開2001−202601号公報 特開2003−308668号公報 ジェイソン シー・ジュリー(Jason C. Jury)、他1名、「デザイニング・ディスク・ドライブ・インターコネクツ・ツー・オブテイン・ア・デザイアード・トランスミッテド・ライト・カレント・ウェーブフォーム(Designing Disk Drive Interconnects to Obtain a Desired Transmitted Write Current Waveform)」、(米国)、アイイーイーイー・トランサクションズ・オン・マグネチックス(IEEE Transaction on Magnetics)、2002年1月、第38巻、第1号、p.55−60
磁気記録再生装置の一般的な構成と磁気記録及び再生方法を、磁気ディスク装置を例にとって、図1を用いて説明する。記録において、筐体9の外壁に取り付けられた記録再生制御基板(図示せず)に搭載された信号処理回路LSI(Large Scale Integration)(図示せず)が生成する記録信号は、コネクタ7を介して筐体9内に引き込まれ、アーム6に一端を固定された主可撓性プリント回路板(以下「メインFPC」という)4上の伝送線路を経て記録再生回路IC(Integrated Circuit)3に達する。記録再生回路ICによって波形整形され、記録信号出力端子から出力された記録信号は、メインFPC上のメインFPC記録線路及びこれに接続される連結基板1上の連結基板記録線路を介して、アーム6の先端に固定されたサスペンション5に搭載されたヘッド素子2の記録ヘッドに到達し、薄膜インダクタに代表される記録ヘッドで磁界に変換されて磁気ディスク8に記録される。
次に再生において、磁気ディスク8上のデータは、ヘッド素子2に設けられた巨大磁気抵抗効果ヘッドに代表される再生ヘッドの抵抗変化として現れる。この抵抗変化が電圧変化の信号に変換され、同信号が連結基板1上の連結基板再生線路及びメインFPC4上のメインFPC再生線路を介して記録再生回路IC3に伝えられる。記録再生回路IC3は、伝えられた信号を増幅してメインFPC4上の伝送線路及びコネクタ7を介して信号処理回路LSIに送る。信号処理回路LSIは、同信号を入力して再生信号を生成する。
上述した磁気ディスク装置には、近年、大容量化と共に更なる高速記録再生能力が要求されている。磁気ディスク装置で高速記録を行なうためには、立ち上がりの早い信号電流を、波形を崩さずに記録ヘッドに伝達する必要があり、次の3点が問題となる。第1点は立ち上り時間の劣化、第2点は振幅の劣化、第3点はリンギングによる波形劣化である。第1点及び第2点は主に伝送系の通過損失が原因で起こり、第3点は伝送系各部のインピーダンス不整合によって引き起こされる多重反射が原因で起こる。なお、これらの問題点は、磁気ディスクだけではなく、磁気テープ等の磁気記録媒体の全般に共通している。
特許文献1の手法では、連結基板記録線路各部の特性インピーダンスに関して考慮されていないため、連結基板記録線路の各部で発生する多重反射によって記録信号にリンギングが発生することが避けられず、正確なデータの記録が困難であった。
特許文献2の手法では、オーバーシュートの幅が記録ヘッドと記録再生回路ICとの間の信号伝達時間で決定されるため、データレートの早い信号への対応が困難であった。
特許文献3の手法では、クロストークの低減に力点が置かれ、信号の波形に対する考慮が成されていないため、高速化したときに所望の記録が行なわれなくなることが避けられなかった。
非特許文献1の手法では、希望する記録波形を生成するために連結基板記録線路を多数の部分に分割し、これら各部に所望の特性インピーダンスを実現する必要があるため、連結基板記録線路の設計が煩雑にならざるを得なかった。
更に、上述したいずれの手法においても、連結基板が磁気ディスクの回転により磁気ディスク装置筐体内に生じる風によって動揺し、ヘッド素子の磁気ディスク表面に対する高さが変動する問題や、連結基板の柔軟性が損なわれるとサスペンションのばね性が低下する問題などの、現実の磁気ディスク装置において発生する問題に対して考慮されていなかった。
また、いずれの手法においても、記録再生回路ICと連結基板上の記録線路とを接続するメインFPC記録線路に対して考慮されていなかった。従来メインFPC記録線路は、強度の観点からメインFPC基板を薄く作れないために特性インピーダンスZを低くすることができず、記録信号出力端子の出力抵抗R、連結基板記録線路の特性インピーダンスZとの関係がZ>R=Zとなっていた。このインピーダンス関係においても信号の立ち上がり時間に比べてメインFPC記録送線路長が十分に短い場合には問題とならないが、伝送速度が高速に、即ち立ち上がり時間が短くなった場合、メインFPC記録線路の前後で多重反射が発生して信号波形が劣化するという問題があった。
本発明の課題は、連結基板記録線路への単純な設計変更で高速データ記録に必要なオーバーシュートを発生させ、磁気記録媒体への高速データ記録を可能とする配線部材を実現することであり、又はそれを用いた磁気ディスク装置を実現することである。
本発明の前記課題は、記録媒体に対して記録及び再生を行なうヘッド素子と、記録する信号を上記ヘッド素子へ供給し、上記ヘッド素子が再生する信号を増幅する記録再生回路と、上記記録再生回路と上記ヘッド素子を接続する、上記記録再生回路側の第1の線路と、上記記録再生回路と上記ヘッド素子を接続する、上記ヘッド素子側の第2の線路とを具備して成り、上記第2の線路の上記記録する信号を伝送する第1の記録線路が上記記録再生回路側の第1の区間と上記ヘッド素子側の第2の区間とに分けられ、上記第2の区間が上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスよりも低い低特性インピーダンスの上記第1の記録線路部分と、上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスと整合する特性インピーダンスの上記第1の記録線路部分とを有している配線部材によって効果的に解決することができる。このような手段を採用すれば、上記第2の線路を基板上に形成したとき、ヘッド素子側の第2の区間の上記基板をヘッド素子を搭載するサスペンションに固定することになり、かつ、低特性インピーダンスを線幅を広くすることによって実現することが可能であるので、第2の線路への単純な設計変更で高速データ記録に必要なオーバーシュートを発生させることができ、磁気記録媒体への高速データ記録が可能となるからである。
本発明によれば、高速データ記録に必要なオーバーシュートを発生させることができるので、磁気記録媒体への高速データ記録が可能な配線部材、又はそれを用いた磁気記録再生装置の実現が期待される。
以下、本発明に係る配線部材及びそれを用いた磁気記録再生装置を図面に示した実施形態を参照して更に詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一機能を有する部材には同一の符号を付すこととし、その繰り返しの説明を省略する。
(第1の実施形態)
図2Aに本発明の配線部材の第1の実施形態を示す。記録再生回路IC3は、メインFPC4に搭載され、更にメインFPC4は、記録再生回路IC3を搭載する箇所の周辺でアーム6(図1参照)に固定されている。記録再生回路IC3と信号処理回路LSI(後述する)との間の記録再生信号の授受は、メインFPC4上の記録再生回路IC3と信号処理回路LSIとの間の記録線路30と、記録再生回路IC3と信号処理回路LSIとの間の再生線路40とを介して行なわれる。
連結基板1の最も記録再生回路IC3に近い端から連結基板1のサスペンション5に固定される複数の位置の中で記録再生回路IC3に最も近い固定位置52aまでの第1の区間101には、連結基板記録線路(第1の記録線路)11が設けられる。また、固定位置52aからサスペンション5のヘッド素子2側の端の間の第2の区間102においては、ばね部50から先のヘッド素子2に近い位置迄に連結基板記録線路11が延在し、同位置からヘッド素子2迄に連結基板記録線路(第1の記録線路)12が設けられている。連結基板記録線路11は、ばね部50のほぼ中央を横切っており、ばね部50と交差している。なお、第2の区間102のうち、連結基板記録線路12が設けられている区間が第3の区間103である。
連結基板記録線路11の長さは31mmであり、連結基板記録線路12の長さは5mmである。これら連結基板記録線路の実効誘電率は約2であった。連結基板1上には更に連結基板再生線路21も設けられている。第2の線路となるこれらの連結基板記録線路及び連結基板再生線路は差動線路であり、それぞれ二本で一対の線路を形成している。
連結基板記録線路12の特性インピーダンスZは30Ωであり、連結基板記録線路11の特性インピーダンスZは100Ωである。特性インピーダンスZを特性インピーダンスZより低くするために、連結基板記録線路12の幅は、連結基板記録線路11の幅より広くなっている。
連結基板記録線路12と連結基板再生線路21との配線間距離は、ヘッド素子2とこれらの配線を接続する部分を除いて0.5mm以上であり、連結基板記録線路11と連結基板再生線路21との配線間距離は0.3mmである。
また、本実施形態の連結基板1の断面構成は、裏面全面が接地導体となる銅、その上が誘電体層であるポリイミド、更にその上が銅配線となっており、銅配線はポリイミドのカバーコートにより被覆されている。接地導体にはステンレス等を用いても良い。接地導体は連結基板に柔軟性が必要であれば部分的に取り除いても良く、この場合にも連結基板記録線路11及び連結基板再生線路21が共に差動線路であることから伝送特性に及ぼす影響は小さい。本実施形態のように連結基板1の裏面全面に接地導体を設けると、差動線路を構成する配線間の電界が接地導体との間に集中するために他の差動線路への結合量が減り、クロストーク低減に効果がある。
記録再生回路IC3から出力される記録信号電流は、メインFPC記録線路(第2の記録線路)10、これに接続される連結基板記録線路11及び連結基板記録線路12を介してヘッド素子2の記録ヘッドに送られる。記録再生回路IC3の記録信号出力抵抗Rは100Ω、メインFPC記録線路10の特性インピーダンスZは100Ωで、長さは10mmである。記録ヘッドの等価インピーダンスZは、抵抗RとインダクタLとの直列接続で表され、本実施形態ではR=4Ω、L=5nHである。
また、ヘッド素子2の再生ヘッドが受けたデータは、連結基板再生線路21とこれに接続されるメインFPC再生線路20を経て記録再生回路IC3に送られる。
ヘッド素子2への接続を行なう連結基板1は、複数の連結基板−サスペンション固定位置52でサスペンション5に固定される。
ここで、記録再生回路IC3とメインFPC4と連結基板1とヘッド素子2とを含んで配線部材を成す。また、ヘッド素子2、連結基板1、サスペンション5を組立てた部品は、ヘッド・ジンバル・アセンブリ(以下「HGA」と記す)を成す。HGAは、サスペンション5に設けられたアーム固定穴51でアーム6(図1参照)に固定される。配線部材において、記録信号電流を出力する記録再生回路IC3からメインFPC記録線路10、連結基板記録線路11、連結基板記録線路12及びヘッド素子2の記録ヘッドの間に記録伝送系が形成される。
なお、上記では、連結基板記録線路11は、ばね部50のほぼ中央を横切っているが、その他の連結基板記録線路11の配置として、図2Bに示すように、連結基板記録線路11をばね部50と並行に配置することが可能である。
上記の構成は、以下の原理に基づいている。先ず、高周波帯においては導体損失に加えて表皮抵抗によって伝送線路の通過損失が無視できない値になる。このため、記録再生回路ICの出力する信号波形は、信号立ち上がりの早い高速データほどヘッドに到達するまでに大きく減衰する。特に、信号波形の中でも高い周波数成分からなるオーバーシュート部分には通過損失の影響が顕著に現れる。オーバーシュート波形の劣化は記録再生回路IC出力の増加で補えるが、消費電力及び発熱の増加を招く。
一般に、特性インピーダンスの高い線路から低い線路に電流が流入すると、インピーダンス不整合によって反射が起こり、逆極性の反射電流と振幅の増加した通過電流が発生する。反対に特性インピーダンスの低い線路から高い線路の場合は、同じ極性の反射電流と振幅の減少した通過電流が発生する。そこで本発明ではこの現象と多重反射現象とを利用して、減衰したオーバーシュート波形を補うピーク電流波形を実現する。
第3の区間103における連結基板記録線路12の特性インピーダンスを第3の区間103以外の第2の区間102及び第1の区間101における連結基板記録線路11の特性インピーダンスより低くすると、記録再生回路IC3が発生した記録信号電流は、第3の区間103とそれ以外の第2の区間102の間の反射により振幅が増加し、更に、記録ヘッドが抵抗成分の小さいインダクタであることから、第3の区間103と記録ヘッドとの間の反射によってなお振幅が増加して記録ヘッドに流入する。同時に、記録ヘッドで反射した反射電流は記録ヘッドに流入する電流と極性が反対であり、これが第1の区間101に向かうと、第3の区間103とそれ以外の第2の区間102の間との間で反射して、極性はそのまま、即ち反転したまま再反射電流となって記録ヘッドに向かう。最初に記録ヘッドに流入した振幅の増加された記録信号電流と、その後に記録ヘッドに流入する極性の反転した再反射電流との合成により、ピークが高く、幅が狭いピーク電流波形を形成することができる。
オーバーシュート波形の高さ及び幅は、記録ヘッドが立ち上がりの早い磁界波形を生成するために十分な量であれば良く、大きすぎるとクロストークによって再生ヘッドに深刻なダメージを与え、幅が広すぎると高速データ信号における次ビットのデータ波形に影響を与える。減衰したオーバーシュート波形を補うピーク電流波形の高さ及び幅は、第3の区間103の特性インピーダンス及び長さで制御することができ、特性インピーダンスが低いほど高く、長さが短いほど狭くすることができる。ただし、第3の区間103の長さを短くするほどピーク電流波形の高さが低くなるため、同じ高さのオーバーシュートを得るためには、より特性インピーダンスを下げる必要がある。ピーク電流波形の形状には記録ヘッドの等価インダクタンス及び抵抗も関係があるため、所望の形状を得るには回路シミュレータによって行なう等価回路解析が適している。
本発明では前述した原理により、記録再生回路IC3と記録ヘッド間の伝送損失によって減衰したオーバーシュート波形を補償するが、更に、第3の区間103における連結基板記録線路12と連結基板再生線路21との配線間距離を第1の区間101における連結基板記録線路11と連結基板再生線路21との配線間距離よりも広くしているために、オーバーシュート波形の補償を行なっているにも関わらず記録系から再生系へ与えるクロストークを減少することができる。
本発明ではピーク電流波形を形成するために、連結基板記録線路の第3の区間103における特性インピーダンスを低くして第3の区間103において多重反射を起こさせているため、第3の区間103における連結基板記録線路上には大きな多重反射電流が発生している。この電流が連結基板再生線路21に結合して再生ヘッドに流入すると、再生ヘッドの破壊の原因となる。
そこで、第3の区間103における連結基板記録線路12と連結基板再生線路21との配線間距離を第1の区間101における連結基板記録線路11と連結基板再生線路21との配線間距離よりも広くすれば、連結基板記録線路上に大きな多重反射電流が存在する箇所でクロストークの低減が図られるため、他の位置での配線変更を必要とせず、効果的に連結基板記録線路12から連結基板再生線路21への電流の結合、即ちクロストークを防ぐことが可能となる。
ここで、第3の区間103における連結基板記録線路12の特性インピーダンスをそれ以外の第2の区間102及び第1の区間101における連結基板記録線路11の特性インピーダンスより低くするためには、第3の区間における連結基板記録線路21の幅をそれ以外の第2の区間102及び第1の区間101における連結基板記録線路11の幅より広くすることが効果的である。連結基板記録線路12は連結基板1上にプリント形成されているため、線路の幅を広くするだけで簡単に特性インピーダンスの低い線路を実現することができる。
更に、第3の区間103において、連結基板記録線路12と連結基板再生線路21との配線間距離を第1の区間101における連結基板記録線路11と連結基板再生線路21との配線間距離よりも広くしている。このことにより、配線幅を増加しても、この区間での配線間のクロストークの増加が避けられる。
また、第3の区間103を、連結基板1がサスペンション5に固定される第2の区間102(連結基板1を固定する複数の固定位置の中で最も記録再生回路IC3に近い固定位置52aからヘッド素子2までの間)に設けると、前述のオーバーシュート波形の補償を行なうと同時に、連結基板1が磁気ディスク8の回転により磁気ディスク装置筐体9内に生じる風によって動揺し、ヘッド素子2の磁気ディスク8面に対する高さが変動する問題を回避することができる。その理由は次のように説明される。
連結基板1の最も記録再生回路IC3に近い端は、連結基板記録線路11及び連結基板再生線路21がメインFPC記録線路10及びメインFPC再生線路20にそれぞれ接続されることでメインFPC4を介してアーム6に固定される。一方、連結基板1の固定位置52aからヘッド素子2に向かう部分は、サスペンション5を介してアーム6に固定されている。そのため、連結基板1の、最も記録再生回路IC3に近い端から固定位置52aの間の部分はどこにも固定されないことから風による動揺を受けやすい。この部分の連結基板1の幅を広げると更に動揺を受けやすくなるが、本発明では風による動揺を受けやすい部分に幅を広げる等の変更を加えないため、連結基板1が風により動揺を受けることを回避しながら、オーバーシュート波形を補償することができる。
ここで、第3の区間103を、連結基板1がサスペンション5のばね部50と交差又は並行する区間よりヘッド素子2に近い位置からヘッド素子2までの間に設けると、この区間において連結基板記録線路12の低インピーダンス化に伴う連結基板1の柔軟性低下が生じないため、ヘッド素子2の磁気ディスクに対する位置任意性の確保に必要なサスペンション5のばね性を損なうことがない。
次に、上記の記録伝送系において、記録再生回路IC3の記録信号出力端子と第1の区間101における連結基板記録線路11との間の伝送線路10の特性インピーダンスZを前記記録信号出力端子の出力抵抗Rと等しくすることにより、記録ヘッドに流入する電流波形のリンギングを低減することができる。この場合、強度の観点からメインFPC基板4を薄く作れないためにメインFPC記録線路10の特性インピーダンスZを低くすることは困難である。また、記録再生回路ICの出力抵抗Rは一般的には50Ωである。これをそのまま採用すると、特性インピーダンスZとの間で不整合による反射が起き、メインFPC記録線路10によってリンギングが発生する。一方、記録信号出力端子の出力抵抗Rを大きくすることは回路変更で容易に対応可能である。このことから、特性インピーダンスZを変えずに出力抵抗Rを大きくし、R=Zとすれば、記録再生回路IC3とメインFPC記録線路10間の反射をなくし、反射電流が記録再生回路IC3で再反射することに起因するリンギングが抑制される。即ち、メインFPC記録線路10によって発生するリンギングが抑えられる。
以上を要約すると、本実施形態の構成によって、Z>Zかつ連結基板記録線路12と連結基板再生線路21との配線間距離が連結基板記録線路11と連結基板再生線路21との配線間距離よりも広いため、連結基板記録線路12の前後で生じる多重反射によってオーバーシュート波形の劣化を補うピーク波形を形成することができ、同時に大きな多重反射電流が発生している連結基板記録線路12から連結基板再生線路21への電流結合を低減することができた。ピーク波形の形成原理については後で詳しく述べる。
また、本実施形態によれば、連結基板1のアームに固定されない区間、即ち連結基板1の最も記録再生回路IC3に近い端からサスペンション5に固定される複数の固定位置の中で記録再生回路IC3に最も近い固定位置52aまでの区間101は、ピーク波形を形成するに当たって変更が加えられていないため、風による動揺の問題は発生しなかった。
更に、第3の区間103は、サスペンション5のばね部50のほぼ中央を連結基板1が横切った先の、ヘッド素子2に近い位置から始まっているため、連結基板記録線路12の配線幅を太くし、連結基板再生線路21との間隔を広くしているにもかかわらず、ばね部50における連結基板1の柔軟性が低下しない。それにより、サスペンション5のばね性を維持することができ、従って、ヘッド素子2の磁気ディスク8(図1参照)に対する位置任意性を確保することができた。
オーバーシュート波形を補償するためのピーク電流波形の形成について、図3、4を用いて詳細に説明する。図3は、本実施形態による記録伝送系の等価回路と反射電流の関係を表し、図4は、このとき形成されるヘッド電流波形を示している。記録再生回路IC3から出力される記録電流Iは、出力抵抗RとメインFPC記録線路10の特性インピーダンスZによって分流され、メインFPC記録線路10にはI=AIなる電流が流れる。ここで、A=Z/(Z+R)である。本実施形態では連結基板記録線路11の特性インピーダンスZは特性インピーダンスZと等しいので、電流Iは反射を発生せず連結基板記録線路11に流入する。即ち、ここでの反射係数Γは0である。
一方、連結基板記録線路12の特性インピーダンスZは特性インピーダンスZより低いため、電流Iが連結基板記録線路12に流入する際には反射係数Γの反射が生じる。一般にインピーダンスZxの素子からZyの素子に電流Iが流入する際の反射係数ΓはΓ=(Zy−Zx)/(Zy+Zx)で表され、反射電流IrはIr=ΓI、通過電流ItはIt=(1−Γ)Iで表される。従って、Z>Zであることから反射係数Γは負となり、通過電流はIより大きな値になる。なお、ここで反射した電流は記録再生回路IC3に戻るが、R=Zであるために反射なくRに吸収され、再び記録ヘッド側に戻ってくることは無い。
さて、連結基板記録線路12に流入した電流は記録ヘッドへと向かい、記録ヘッドの等価インピーダンスZとの間で反射係数Γの反射を起こす。等価インピーダンスZは特性インピーダンスZより十分に小さい抵抗Rと立ち上がり時間の時定数を決定するインダクタLとからなるため、反射係数Γの値は特性インピーダンスZと抵抗Rとの関係から負になる。従って、連結基板記録線路12を流れる電流は、1−Γ倍の電流Iとなって記録ヘッドに流入し、Γ倍の電流が反射して記録再生回路IC3側に向かう。反射係数Γは負であるから、この反射電流は極性が元の電流と反転したものであり、連結基板記録線路11との間で反射係数−Γの反射を起こして再度記録ヘッドに向かい、等価インピーダンスZとの間で反射を起こして、電流Iとなって記録ヘッドに流入する。電流Iは、電流Iと同様の反射を起こして電流Iとなる。
以上のように、記録ヘッドには連結基板記録線路12の前後で発生する多重反射による電流が次々に流入するため、最終的に記録ヘッドに流れ込む電流Iはこれらの電流を足し合わせたものとなる。上記の関係から、記録ヘッドに流れ込む電流のうち最初の三電流I,I,Iを式に表すと、次の式(1)〜(3)になる。
Figure 2006209838
Figure 2006209838
Figure 2006209838
図4に示したヘッド電流波形は、電流Iとこれらの電流を時間軸上に模式的に表したものである。簡単のため、記録再生回路IC3が出力する電流Iは、振幅Aのステップ波形と成っている。記録ヘッドに最初に流れ込む電流Iは長さDのメインFPC記録線路10、長さDの連結基板記録線路11、長さDの連結基板記録線路12を経て記録ヘッドに現れるため、電流Iの発生した時間よりそれぞれの長さによってt+t+tだけ遅れて立ち上がり始める。ここでt(n=0,1,2)は各線路を電流が通過するのに掛かる時間であり、式(4)で表される。
Figure 2006209838
ただし、Eeffは各線路の実効誘電率、cは光速である。また、記録ヘッドはインダクタンス成分を持つので、立ち上がり時間は、ある時定数を持ってなまったものとなる。ステップ波形に対する時定数τは式(5)で表される。
Figure 2006209838
次に、電流Iは、記録ヘッドで反射し、更に連結基板記録線路11と連結基板記録線路1との間で反射して記録ヘッドに流れ込むため、電流Iより長さDの往復分、即ち2×tだけ遅れて立ち上がり始める。ただし、実際には記録ヘッドのインダクタンス成分の影響により瞬時に反射が起こらないため、2×tよりも若干長い時間が掛かる。また、立ち上がり時間も電流Iの波形が更にもう一度インダクタLの影響を受けたものとなるため、τよりも長くなる。電流Iは更に電流Iが多重反射を起こした波形であるため、電流Iより更に遅れ、より長い立ち上がり時間になる。式(1)〜(3)に示した関係により、電流Iは電流Iより大きくなり、電流Iは電流Iより小さくかつ負の値となり、電流Iは電流Iより小さくかつ正の値となるため、これらを合成した波形である電流Iは電流Iがステップ波形であるにもかかわらず、鋭いピークを持つことがわかる。ピークの幅は、電流Iが記録ヘッドに到達する時間が長くなると広くなるため、連結基板記録線路長12を短くするほど狭くなる。しかし、電流Iが立ち上がるまでに電流Iが到達するとピーク高さが低くなる。ピーク高さは、連結基板記録線路12の特性インピーダンスZを低くすることで高くすることができる。これは、本実施形態のように特性インピーダンスZ,Zが100Ω前後、特性インピーダンスZが数十Ω程度、抵抗Rが数Ω程度の場合、特性インピーダンスZを低くすると反射係数Γが大きくなる割合が、反射係数Γが小さくなる割合よりも大きいためで、この結果、電流I,I,Iとも大きさが増加し、ピーク高さが高くなる。
なお、本実施形態では記録再生回路IC3の記録電流出力波形をステップ波形としたが、有限の立ち上がり時間とオーバーシュートを有した波形であっても、本発明の配線部材における記録伝送系は、上記で説明した原理によりピーク波形を形成することができる。また、従来、より高速な記録を行なうためには、記録再生回路IC3の高周波特性を改善して、より鋭い立ち上がりと狭く高いオーバーシュートを持つ記録電流信号を出力させる必要があったが、本発明の記録伝送系は本実施形態で示したように、ステップ波形からでもピーク波形を形成することができるので、記録再生回路IC3の高周波特性を改善できない場合にも、その性能を補うことができる。
(第2の実施形態)
本発明の配線部材の第2の実施形態では、第1の実施形態と構造はほぼ同じまま、連結基板記録線路11の幅を若干広げることによってその特性インピーダンスZが87Ωに設定される。第1の実施形態では、後で説明するが、データレートが1Gbpsの場合に、ピークの直後に多重反射による若干のリンギングが発生する。この程度のリンギングは、一般的な記録媒体では問題にならないが、一部の記録媒体では、リンギングの抑制が求められる場合がある。本実施形態は、そのような場合に対応するものである。
特性インピーダンスZを87Ωに設定することにより、記録再生回路IC3の出力抵抗R=100Ω、メインFPC記録線路10の特性インピーダンスZ=100Ω、連結基板記録線路11の特性インピーダンスZ=87Ω、連結基板記録線路12の特性インピーダンスZ=30Ω、記録ヘッドの抵抗成分R=5Ωとなり、R=Z>Z>Z>Rという関係が実現される。
このような関係にすることで、特性インピーダンスZと特性インピーダンスZの間で新たに発生する記録再生回路IC3の記録出力電流の反射及び記録ヘッドから反射してきた反射電流の再反射の合成により、特性インピーダンスZ−記録ヘッド抵抗R間の多重反射によるピーク電流波形形成に伴って生じるリンギングが抑制される。即ち、第1の実施形態で見られたピーク電流形成に伴って生じるリンギングが抑制される。
リンギングの抑制原理を図5,6を用いて詳細に説明する。図5は第2の実施形態による記録伝送系の等価回路と反射電流の関係を表し、図6はこのとき形成されるヘッド電流波形を示している。特性インピーダンスZを特性インピーダンスZより低くしたことにより、反射係数Γは負の値を持つようになる。これにより、記録ヘッド側で反射を起こして記録再生回路IC3側に向かう電流は、連結基板記録線路11とメインFPC記録線路10との間で再度反射を起こして記録ヘッドに向かうこととなる。例えば、連結基板記録線路11と連結基板記録線路12との間で反射して記録再生回路IC3側に向かう電流は、連結基板記録線路11とメインFPC記録線路10との間で反射係数−Γで再度反射して記録ヘッドに向かい、電流Im1となって記録ヘッドに流入する。また、記録ヘッドで反射し、連結基板記録線路12から連結基板記録線路11に流入する電流は、同様に連結基板記録線路11とメインFPC記録線路10との間で再度反射して記録ヘッドに向かい、電流Im2となって記録ヘッドに流入する。Im1、Im2は次の式(6)、式(7)で表される。
Figure 2006209838
Figure 2006209838
ここで、電流I〜Iは式(1)〜式(3)で表される。
第1の実施形態におけるZ=Zの場合の電流I〜Iと比べて、本実施形態におけるZ>Zの場合の電流I’〜I’の大きさは、I’が増加、I’が減少、I’が僅かに減少する。これらを合成した波形は第1の実施形態における電流Iと比べて、最初のピーク高さが増加し、電流I’による落ち込みが減少するが、電流I’による二度目のピークが残ったものになる。ところが、電流Im1,Im2は電流I’と逆の極性を持ち、電流I’に近い時間から立ち上がり始めるため、電流I’による二度目のピークを打ち消すことができる。従って、これら全てを合成した電流I’は鋭いピークを持ちながらも、その後にリンギングのない理想的な波形となる。
なお、本実施形態では特性インピーダンスがZの区間はメインFPC記録線路10のみとしたが、メインFPC記録線路10と接続される連結基板記録線路11にも延長して良く、この逆に特性インピーダンスがZの区間をメインFPC記録線路10側に延長しても良い。リンギングの改善量はZ区間の長さとZの値で調整することができるため、このような構成にすれば調整範囲を広げることが可能になる。
本発明によるオーバーシュート波形改善の効果を図7〜10を用いて説明する。図7〜10は記録再生回路IC3から出力される記録電流Iとこれに対する記録ヘッド電流Iの波形を示す高周波回路シミュレータによる解析結果である。全ての図において破線が電流I、実線が電流Iを表しており、(a)側がデータレート1Gbpsの結果、(b)側がデータレート2Gbpsの結果である。また、線路の伝送損失は25dB/m、実効誘電率は2、記録ヘッドの等価インピーダンスはL=5nH、R=4Ωである。
図7は、従来の記録伝送系(Z=70Ω、Z=100Ω、Z=70Ω、D=10mm、D=36mm)の解析結果である。メインFPC記録線路10の長さが10mmのため、データレートが十分低い場合には、この部分の特性インピーダンスが高くてもヘッド電流に異常は現れないが、本解析結果のようにGbpsオーダーのデータレートでは異常が現れることが分かる。例えば、データレートが1Gbpsの電流Iにはリンギングが観測され、2Gbpsではほとんどオーバーシュートが見られなくなっている。
図8は、従来の全ての記録線路のインピーダンス整合をとった状態の記録伝送系(Z=100Ω、Z=100Ω、Z=100Ω、D=10mm、D=36mm)の解析結果である。全ての記録線路のインピーダンス整合がとれているため、データレートが1Gbpsの電流Iにはリンギングが観測されなくなったが、1Gbps、2Gbpsのどちらの場合にも伝送損失によりオーバーシュートの高さが低下している。
図9は、本発明の第1の実施形態による記録伝送系(Z=100Ω、Z=100Ω、Z=100Ω、Z=30Ω、D=10mm、D=31mm、D=5mm)の解析結果である。データレートが1Gbps、2Gbpsのどちらでも電流Iには電流Iと同レベルのピークが形成できていることが分かる。ただし、1Gbpsの結果から分かるように、ピークの直後に多重反射によるリンギングが発生している。
図10は、本発明の第2の実施形態による記録伝送系(Z=100Ω、Z=100Ω、Z=87Ω、Z=30Ω、D=10mm、D=31mm、D=5mm)の解析結果である。データレートが1Gbps、2Gbpsのどちらでも第1の実施形態と同様に電流Iには電流Iと同レベルのピークが形成できており、更に、データレートが1Gbpsの結果を見ると第1の実施形態の場合に見られたリンギングがなくなっていることが分かる。
ここで、図11に、記録再生回路IC3から出力される記録電流Iにオーバーシュートが無い場合に第2の実施形態における記録伝送系によって形成される記録ヘッド電流Iの波形の解析結果を示す。また、逆に、記録電流Iに大きいオーバーシュートがある場合に本発明の第2の実施形態による記録伝送系によって形成される記録ヘッド電流Iの波形の解析結果を図12に示す。両図において、上記と同様、破線が電流I、実線がIを表しており、(a)側がデータレート1Gbpsの結果、(b)側がデータレート2Gbpsの結果である。
従来、記録ヘッドから最適な磁界波形を発生させるために、記録再生回路IC3が出力する記録電流Iにおけるオーバーシュートの高さや幅を調整することが行なわれている。図11,12は本発明において記録再生回路IC3からの記録電流Iにオーバーシュートが無い場合と、図10の結果よりも大きなオーバーシュートを与えた場合とをそれぞれ示しており、与えるオーバーシュートの高さに応じて、形成されるピーク電流の高さが変わっていることが分かる。従って、本発明においても、記録再生回路IC3が出力する記録電流Iにおけるオーバーシュートを調整することで記録ヘッドから最適な磁界波形を発生させることが可能である。
以上の結果から判るように、本発明の配線部材における記録伝送系は、伝送損失によって失われる記録電流のオーバーシュート波形部分を、新たにピーク波形を作り出すことで補うことができるので、この波形の記録電流を用いることで磁気ディスク装置の高速な記録が可能になる。
(第3の実施形態)
図13に本発明の配線部材の第3の実施形態を示す。本実施形態では、連結基板1が、第2の区間102において、ばね部50の中心ではなく、ばね部50からそれた脇に配置されると共に、連結基板記録線路12がばね部50の脇を除いて、サスペンション5に固定される複数の固定位置の中で最も記録再生回路IC3に近い固定位置52aまで延在している。即ち、連結基板記録線路12は、固定位置52aからヘッド素子の間の区間102に、連結基板1がサスペンション5のばね部50がアーム取り付け穴からヘッド2に向かう向きと並行する第4の区間104を除いて二つの部分に分割して設けられる。
第4の区間104により分割される区間のうち、記録再生回路ICに近い側の第5の区間105に設けられた連結基板記録線路12bは特性インピーダンスが45Ωで長さが4mmである。また、ヘッド2に近い側の第3の区間103に設けられた連結基板記録線路12aは、特性インピーダンスが45Ωで長さが8mmである。更に、第4の区間104における連結基板記録線路13は、特性インピーダンスが100Ωで長さが2mmである。これに対し連結基板記録線路11は特性インピーダンスが100Ωで長さが22mmである。連結基板記録線路と連結基板再生線路21の間隔は、第1の区間101及び第4の区間104で0.3mm、第5の区間105及び第3の区間103でヘッド素子2とこれらの配線を接続する部分を除いて0.5mm以上である。
本実施形態によれば、連結基板1が風による動揺の問題を発生させず、サスペンション5のばね部分50の柔軟性を損なわないようにしたまま、連結基板記録線路12を最も長くすることができた。ここで、第3の区間103の長さ2mmを信号が通過するために必要な時間は約9psであり、立ち上がり時間100ps程度の高速データ信号波形に対してはほとんど影響を及ぼさなかった。連結基板記録線路12が長くできたため、十分なピーク波形を得るために必要な連結基板記録線路12の特性インピーダンスを第1の実施形態よりも高くすることができる。従って、連結基板記録線路12の幅を第1の実施形態よりも広くする必要がなくなったため、連結基板1のヘッド素子2に近い側における柔軟性が向上し、ヘッド2の位置任意性を確保することができた。
(第4の実施形態)
図14に本発明の配線部材の第4の実施形態を示す。本実施形態では、連結基板1が、第2の区間102において、ばね部50の中心ではなく、ばね部50からそれた脇に配置される。更に、第2の区間102の中の第3の区間103が、連結基板1がサスペンション5のばね部50がアーム取り付け穴からヘッド2に向かう向きと並行する区間よりヘッド素子2に近い位置からヘッド素子2までの間に設けられた第7の区間107と、最もヘッド素子よりに設けられた第6の区間106とに分けられる。
第7の区間107に設けられた連結基板記録線路12は、特性インピーダンスが30Ωで長さが5mm、第6の区間106における連結基板記録線路14は、特性インピーダンスが100Ωで長さ2mmである。これに対し、連結基板記録線路11は特性インピーダンスが100Ωで長さが29mmである。連結基板記録線路と連結基板再生線路21の間隔は、第1の区間101及び第2の区間102のうちの第3の区間103を除いた区間で0.3mm、第3の区間103でヘッド素子2とこれらの配線を接続する部分を除いて0.5mm以上である。
本実施形態では、特性インピーダンスの高い、即ち配線幅の細い第6の区間106の存在により、ヘッド素子2の位置任意性が大幅に改善した。ここで、第6の区間106の長さ2mmは第3の実施形態における第4の区間104の長さと同様に、ピーク波形の形成にほとんど影響を及ぼさなかった。更に本実施形態では、連結基板1がサスペンション5に固定される複数の固定位置の中で、最もヘッド素子2に近い固定位置52bからヘッド素子2までの間において、低インピーダンス化によって連結基板記録線路12の幅が広くなったことに伴い連結基板1の幅が広くなった箇所15aに対して、連結基板再生線路21側にも箇所15bが設けられる。箇所15bは箇所15aとヘッド素子2の長手方向の中心線に対して対称になるように設けられ、これにより、連結基板1のヘッド素子2の長手方向の中心線に対する対称性が実現される。このようにすることで、箇所15a,15bを設けることで幅が広くなった区間における連結基板1の柔軟性がヘッド素子2の長手方向の中心線に対してほぼ等しくなったため、即ち、この区間における連結基板記録線路12直下の連結基板1と連結基板再生線路21直下の連結基板1の形状が同じになることから、両者の柔軟性はほぼ等しくなり、ヘッド素子2の磁気ディスクに対する位置任意性の対称性を確保することができた。なお、幅広の箇所15a,15bを持たない第1〜第3の実施形態においても、連結基板1のヘッド素子2の長手方向の中心線に対する対称性が保たれている。
(第5の実施形態)
第1〜第4の実施形態の配線部材を図1に示した磁気ディスク装置に適用することによって、本発明の磁気ディスク装置による第5の実施形態が実現される。図1における、連結基板1、ヘッド素子2、記録再生回路IC3、メインFPC4及びサスペンション5が第1〜第4の実施形態の配線部材によるものとなる。
本実施形態の磁気ディスク装置における信号回路を図15に示す。図15において、2aはヘッド素子2の記録ヘッド、2bはヘッド素子2の再生ヘッド、3aは記録再生回路IC3の記録信号ドライバ、3bは記録再生回路IC3の再生信号増幅器、60は信号処理回路LSIである。
信号処理回路LSI60によって記録データDから生成された記録信号Sは、メインFPC4上の記録線路30を経て記録再生回路IC3に達する。次に記録信号は、記録再生回路ICの記録信号ドライバ3aによって波形整形された後、メインFPC4上のメインFPC記録線路10及びこれに接続される連結基板1上の連結基板記録線路11を介して、ヘッド素子2の記録ヘッド2aに到達する。記録信号は、薄膜インダクタに代表される記録ヘッド2aで磁界に変換されて磁気ディスク8に記録される。
次に、再生において、磁気ディスク8上に記録されているデータは、ヘッド素子2に設けられた巨大磁気抵抗効果ヘッドに代表される再生ヘッド2bの抵抗変化として現れる。この抵抗変化は、電圧変化の信号に変換され、同信号が連結基板1上の連結基板再生線路21及びメインFPC4上のメインFPC再生線路20を介して記録再生回路IC3の再生信号増幅器3bによって増幅される。再生信号増幅器3bで増幅されて出力される再生信号Sは、メインFPC4上の再生線路40を介して信号処理回路LSI60に送られ、ここから再生データDが出力される。
図16に信号処理回路LSI60の回路構成を示す。信号処理回路LSI60の記録側は、記録データDにエラー訂正コードを追加するエラーコード生成回路(ECG)61、エラー訂正コードを追加されたデータのデータ列をエラー・レートが低くなるデータ列に変換する変調回路(MOD)62、変調回路62の出力信号に記録時のタイミングのずれを補償して記録信号波形整形を施し、記録信号Sを出力する記録補償回路(RC)63を含んで構成される。
信号処理回路LSI60の再生側は、再生信号Sに波形等化を行なう波形等化回路(EQ)64、波形等化回路64の出力信号に対してビタビアルゴリズムによって誤り訂正のための復号を行なうビタビ復号器(VD)65、ビタビ復号されたビタビ復号器65の出力信号のデータ列変換を行なう復調回路(DEM)66、データ列変換が行なわれた復調回路66の出力信号に対してエラーコードを用いてエラー訂正を行ない、再生データDを出力するエラー訂正回路(EC)67を含んで構成される。
本実施形態の磁気ディスク装置において、線路間クロストーク、筐体内の風の影響、サスペンションのばね性に望ましくない影響を与えることなく、高速データ記録に必要なオーバーシュートを発生させることにより、磁気記録媒体への高速データ記録を可能とする配線部材を用いた高速で高信頼の磁気記録再生が実現される。
以上では磁気ディスク装置向けの記録伝送系について述べてきたが、本発明は高速データ信号向けの伝送系、特にオーバーシュートによる波形立ち上り時間の短縮を必要とするような伝送系の全般に適用可能である。そのような伝送系として、磁気ディスク装置の他、例えば、光磁気ディスク装置、磁気テープ装置等の磁気記録再生装置がある。また、以上では差動伝送線路を対象としてきたが、マイクロストリップ線路など、一般的な不平衡伝送線路においても同様な効果が得られる。
一般的な磁気ディスク装置を説明するための構成図。 本発明に係る配線部材の第1の実施形態を説明するための構成図。 本発明に係る配線部材の第1の実施形態を説明するための別の構成図。 第1の実施形態における記録伝送系の等価回路と反射電流の関係を説明するための図。 第1の実施形態の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形を説明するための図。 本発明の第2の実施形態における記録伝送系の等価回路と反射電流の関係を説明するための図。 第2の実施形態の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形を説明するための図。 従来の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形の解析結果を示す曲線図。 従来の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形の解析結果を示す別の曲線図。 第1の実施形態の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形の解析結果を示す曲線図。 第2の実施形態の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形の解析結果を示す曲線図。 第2の実施形態の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形の解析結果を示す別の曲線図。 第2の実施形態の記録伝送系によって形成されるヘッド電流波形の解析結果を示す更に別の曲線図。 本発明の第3の実施形態を説明するための構成図。 本発明の第4の実施形態を説明するための構成図。 本発明の磁気ディスク装置による第5の実施形態を説明するための回路構成図。 第5の実施形態の信号処理回路LSIを説明するための回路構成図。
符号の説明
1…連結基板、2…ヘッド素子、2a…記録ヘッド、2b…再生ヘッド、3…記録再生回路IC、3a…記録信号ドライバ、3b…再生信号増幅器、4…メインFPC、5…サスペンション、6…アーム、7…コネクタ、8…磁気ディスク、9…筐体、10…メインFPC記録線路、11,12,13,14…連結基板記録線路、15…連結基板の対称性改善部、20…メインFPC再生線路、21…連結基板再生線路、30…記録再生回路IC−信号処理回路LSI間記録線路、40…記録再生回路IC−信号処理回路LSI間再生線路、50…ばね部、51…アーム接続穴、52…連結基板−サスペンション固定位置、60…信号処理回路LSI、101〜107…それぞれ第1〜第7の区間。

Claims (17)

  1. 記録媒体に対して記録及び再生を行なうヘッド素子と、
    記録する信号を上記ヘッド素子へ供給し、上記ヘッド素子が再生する信号を増幅する記録再生回路と、
    上記記録再生回路と上記ヘッド素子を接続する、上記記録再生回路側の第1の線路と、
    上記記録再生回路と上記ヘッド素子を接続する、上記ヘッド素子側の第2の線路とを具備して成り、
    上記第2の線路の上記記録する信号を伝送する第1の記録線路は、上記記録再生回路側の第1の区間と上記ヘッド素子側の第2の区間とに分けられ、
    上記第2の区間は、上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスよりも低い低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分と、上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスと整合する特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分とを有していることを特徴とする配線部材。
  2. 請求項1において、
    上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分の幅が上記第1の区間の上記第1の記録線路の幅よりも広いことを特徴とする配線部材。
  3. 請求項1において、
    上記記録再生回路の出力抵抗と上記第1の線路の上記記録する信号を伝送する第2の記録線路の特性インピーダンスとが整合し、上記第2の記録線路の特性インピーダンスと上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスとが整合していることを特徴とする配線部材。
  4. 請求項1において、
    上記記録再生回路の出力抵抗と上記第1の線路の上記記録する信号を伝送する第2の記録線路の特性インピーダンスとが整合し、上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスが上記第2の記録線路の特性インピーダンスよりも低いことを特徴とする配線部材。
  5. 請求項1において、
    上記第2の線路が基板の上に形成され、上記基板が上記ヘッド素子を搭載するサスペンションに固定されるとき、上記第1の区間は、上記基板を上記サスペンションに固定する固定位置であって上記記録再生回路に最も近い固定位置と上記第1の線路との間に設けられ、上記第2の区間は、上記固定位置と上記ヘッド素子との間に設けられることを特徴とする配線部材。
  6. 請求項5において、
    上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分は、上記サスペンションが有するばね部から離れた上記ヘッド素子に近い位置と上記ヘッド素子との間に形成されていることを特徴とする配線部材。
  7. 請求項5において、
    上記第2の区間を、上記サスペンションが有するばね部と並行する第4の区間と、上記第4の区間より上記ヘッド素子側の第3の区間と、上記第4の区間より上記固定位置側の第5の区間とに分けたとき、上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分は、上記第3の区間と上記第5の区間とに形成されていることを特徴とする配線部材。
  8. 請求項5において、
    上記第2の区間を、上記サスペンションが有するばね部と並行する第4の区間と、上記第4の区間より上記ヘッド素子側の第3の区間と、上記第4の区間より上記固定位置側の第5の区間とに分け、更に、上記第3の区間を上記ヘッド素子側の第6の区間と上記第4の区間に近い側の第7の区間とに分けたとき、上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分は、上記第7の区間に形成されていることを特徴とする配線部材。
  9. 請求項5において、
    上記基板は、上記基板を上記サスペンションに固定する別の固定位置であって、上記ヘッド素子に最も近い別の固定位置から上記ヘッド素子までの間において、上記ヘッド素子の長手方向の中心線に対して概ね対称であることを特徴とする配線部材。
  10. 請求項1において、
    上記第2の線路は、上記第1の記録線路と並行して配置される、上記ヘッド素子が再生する信号を伝送する再生線路を有し、
    上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分と並行して配置される上記再生線路と上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分との配線間距離は、上記第1の区間の上記第1の記録線路と並行して配置される上記再生線路と上記第1の区間の上記第1の記録線路との配線間距離よりも広いことを特徴とする配線部材。
  11. データを記録する記録媒体と、
    上記記録媒体への記録再生を行なうための配線部材と、
    上記配線部材を固定するサスペンションと、
    上記サスペンションを駆動するアームと、
    上記配線部材への記録信号のための信号処理を行ない、更に上記配線部材からの再生信号の信号処理を行なう信号処理回路とを具備してなり、
    上記配線部材は、
    上記記録媒体に対して記録及び再生を行なうヘッド素子と、
    記録する信号を上記ヘッド素子へ供給し、上記ヘッド素子が再生する信号を増幅する記録再生回路と、
    上記記録再生回路と上記ヘッド素子を接続する、上記記録再生回路側の第1の線路と、
    上記記録再生回路と上記ヘッド素子を接続する、上記ヘッド素子側の第2の線路とを具備して成り、
    上記第2の線路の上記記録する信号を伝送する第1の記録線路は、上記記録再生回路側の第1の区間と上記ヘッド素子側の第2の区間とに分けられ、
    上記第2の区間は、上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスよりも低い低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分と、上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスと整合する特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分とを有していることを特徴とする磁気記録再生装置。
  12. 請求項11において、
    上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分の幅が上記第1の区間の上記第1の記録線路の幅よりも広いことを特徴とする磁気記録再生装置。
  13. 請求項11において、
    上記記録再生回路の出力抵抗と上記第1の線路の上記記録する信号を伝送する第2の記録線路の特性インピーダンスとが整合し、上記第2の記録線路の特性インピーダンスと上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスとが整合していることを特徴とする磁気記録再生装置。
  14. 請求項11において、
    上記記録再生回路の出力抵抗と上記第1の線路の上記記録する信号を伝送する第2の記録線路の特性インピーダンスとが整合し、上記第1の区間の上記第1の記録線路の特性インピーダンスが上記第2の記録線路の特性インピーダンスよりも低いことを特徴とする磁気記録再生装置。
  15. 請求項11において、
    上記第2の線路が基板の上に形成され、上記基板が上記ヘッド素子を搭載する上記サスペンションに固定されるとき、上記第1の区間は、上記基板を上記サスペンションに固定する固定位置であって上記記録再生回路に最も近い固定位置と上記第1の線路との間に設けられ、上記第2の区間は、上記固定位置と上記ヘッド素子との間に設けられることを特徴とする磁気記録再生装置。
  16. 請求項15において、
    上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分は、上記サスペンションが有するばね部から離れた上記ヘッド素子に近い位置と上記ヘッド素子との間に形成されていることを特徴とする磁気記録再生装置。
  17. 請求項11において、
    上記第2の線路は、上記第1の記録線路と並行して配置される、上記ヘッド素子が再生する信号を伝送する再生線路を有し、
    上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分と並行して配置される上記再生線路と上記低特性インピーダンスの上記第1の記録線路の部分との配線間距離は、上記第1の区間の上記第1の記録線路と並行して配置される上記再生線路と上記第1の区間の上記第1の記録線路との配線間距離よりも広いことを特徴とする磁気記録再生装置。
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