JP2006205933A - 車両の衝撃吸収構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 バンパリインフォースメントが受ける衝突荷重のピーク値を低減して、衝突による衝撃を十分に受け止めることを可能とする車両の衝撃吸収構造を提供する。
【解決手段】 車両の衝撃吸収構造10は、前後方向に延びる一対のフロントサイドメンバ12と、車幅方向に横架され、前後方向に延びる上下外壁部22,24及び内壁部26を有するバンパリインフォースメント20と、を備える。そして、内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離は、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長く設定されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 車両の衝撃吸収構造10は、前後方向に延びる一対のフロントサイドメンバ12と、車幅方向に横架され、前後方向に延びる上下外壁部22,24及び内壁部26を有するバンパリインフォースメント20と、を備える。そして、内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離は、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長く設定されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、車両の衝撃吸収構造に関する。
車両の衝突時の衝撃を吸収するため、様々な衝撃吸収構造が開発されている。例えば特許文献1には、一対のサイドメンバの前端にクラッシュボックスを配し、これらの間にバンパリインフォースメントを横架して、あらゆる角度からの衝撃を吸収しようとしている。
特開2002−249078号公報
しかしながら、上記した従来の衝撃吸収構造では、バンパリインフォースメントの車両前後方向に延びる外壁部及び内壁部は、全て略水平に設けられその前後方向の長さが全て等しい構成であったため、バンパリインフォースメントが受ける衝突荷重は鋭いピークを持った特性となっていた。
また、バンパリインフォースメントは水平方向の曲げ強度を高める必要があるので、バンパリインフォースメントの前後方向の長さを延ばしたり板厚を上げたりして強度を高めるといった構成が考えられるが、前者の方法ではスペース上の問題があり、また後者の方法では車両前後方向の強度が高くなりすぎるという問題があった。
本発明は、上記した事情に鑑みて為されたものであり、バンパリインフォースメントが受ける衝突荷重のピーク値を低減して、衝突による衝撃を十分に受け止めることを可能とする車両の衝撃吸収構造を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の衝撃吸収構造は、車両の前後方向に延びるサイドメンバと、車幅方向に横架され、車両の前後方向に延びる複数の壁部を有するバンパリインフォースメントと、を備え、複数の壁部のいずれかは、サイドメンバ側の端部からサイドメンバまでの距離が他の壁部と異なることを特徴とする。
この衝撃吸収構造では、衝突時にバンパリインフォースメントが後退させられるが、車両の前後方向に延びる複数の壁部のいずれかは、サイドメンバ側の端部からサイドメンバまでの距離が他の壁部と異なるため、変形を始めるタイミングを複数の壁部で分散させることができる。従って、バンパリインフォースメントが受ける衝突荷重のピーク値を低減することができ、バンパリインフォースメントをより低い衝突荷重で変形させることができるようになって、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。
ここで、複数の壁部は、一対の外壁部とこれらの間に設けられた内壁部とを含み、一対の外壁部及び内壁部は略水平に配置され、一対の外壁部間の長さとサイドメンバの上下方向の長さとは略同一であり、一対の外壁部と内壁部との前後方向の長さが互いに異なると好ましい。このようにすれば、一対の外壁部と内壁部のうち、前後方向の長さが長いものから変形を始めることで、変形を始めるタイミングを複数の壁部で分散させることができる。
また、バンパリインフォースメントとサイドメンバとの間に設けられ、上下方向の長さが一対の外壁部間の長さと略同一でサイドメンバよりも前後方向の座屈強度が小さい座屈部材を備え、一対の外壁部の前後方向の長さが、内壁部の前後方向の長さよりも長いと好ましい。このようにすれば、衝突の初期においてバンパリインフォースメントの一対の外壁部から座屈部材に効率よく衝突荷重を伝搬させ、座屈部材を座屈させて衝撃を吸収することができる。
また、複数の壁部は、略水平に設けられた一対の外壁部とこれらの間に設けられた内壁部とを含み、サイドメンバのバンパリインフォースメント側の端部には、一対の外壁部又は内壁部と同じ高さ位置にバンパリインフォースメント側に向けて突出する突出部が設けられていると好ましい。このようにすれば、一対の外壁部と内壁部のうち、突出部に接触するものから変形を始めることで、変形を始めるタイミングを複数の壁部で分散させることができる。
また本発明に係る車両の衝撃吸収構造は、車両の前後方向に延びるサイドメンバと、車幅方向に横架され、車両の前後方向に延びる複数の壁部を有するバンパリインフォースメントと、を備え、複数の壁部は、略水平に設けられた一対の外壁部とこれらの間に設けられた内壁部とを含み、一対の外壁部間の長さは、サイドメンバの上下方向の長さよりも長く、内壁部はサイドメンバの上下面の間の高さ位置にあることを特徴とする。
この衝撃吸収構造では、衝突時にバンパリインフォースメントが後退させられるが、サイドメンバの上下端の間の高さ位置にある内壁部のみが座屈により変形され、一対の外壁部は曲げ変形される。従って、バンパリインフォースメントが受ける衝突荷重のピーク値を低減することができ、バンパリインフォースメントをより低い衝突荷重で変形させることができるようになって、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。
バンパリインフォースメントとサイドメンバとの間に設けられ、上下方向の長さが一対の外壁部間の長さと略同一でサイドメンバよりも前後方向の座屈強度が小さい座屈部材を備えると好ましい。このようにすれば、衝突の初期においてバンパリインフォースメントの一対の外壁部から座屈部材に効率よく衝突荷重を伝搬させ、座屈部材を座屈させて衝撃を吸収することができる。
また本発明に係る車両の衝撃吸収構造は、車両の前後方向に延びるサイドメンバと、車幅方向に横架され、車両の前後方向に延びる複数の壁部を有するパリインフォースメントと、を備え、複数の壁部の少なくともいずれかは、前後に傾斜していることを特徴とする。
この衝撃吸収構造では、衝突時にバンパリインフォースメントが後退させられるが、複数の壁部の少なくともいずれかは前後に傾斜しているため、略水平に設けられた壁部を座屈により変形させ、前後に傾斜する壁部を曲げ変形させることができる。従って、バンパリインフォースメントが受ける衝突荷重のピーク値を低減することができ、バンパリインフォースメントをより低い衝突荷重で変形させることができるようになって、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。
複数の壁部は、一対の外壁部とこれらの間に設けられた一対の内壁部とを含み、一対の外壁部は略水平に配置され、一対の外壁部間の長さとサイドメンバの上下方向の長さとは略同一であり、一対の内壁部間の距離が、サイドメンバ側に向かって増大していると好ましい。このようにすれば、内壁部のサイドメンバ側の端部の高さ位置を、サイドメンバの上下壁面部に近付けることができるため、衝突時において内壁部を曲げ変形させながら衝突荷重をサイドメンバの上下壁面部に効率よく伝達することができる。
本発明によれば、バンパリインフォースメントが受ける衝突荷重のピーク値を低減して、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る車両の前部における衝撃吸収構造10を示す斜視図である。図1に示すように、車体の前部の左右両側部には、車体の前後方向に延びる一対のフロントサイドメンバ12が設けられている。フロントサイドメンバ12は、断面ロ字状である中空の部材である。
フロントサイドメンバ12の前端には、それぞれ断面ロ字状である中空のクラッシュボックス(座屈部材)14が設けられている。このクラッシュボックス14は、断面ロ字状である中空の部材であって、フロントサイドメンバ12よりも座屈強度(軸圧縮荷重に対する耐力)が小さく設定されている。これらフロントサイドメンバ12とクラッシュボックス14とは、例えばフランジ16,18を介して図示しないボルトナット機構により連結されている。そして、クラッシュボックス14を介して一対のフロントサイドメンバ12の間に、バンパリインフォースメント20が横架されている。
バンパリインフォースメント20は、図1及び図2に示すように、車両の前後方向に延びる上下外壁部22,24及び一対の内壁部26と、これら壁部を前後で受ける前壁部28及び後壁部30とを有している。上下外壁部22,24の前後方向の長さは、一対の内壁部26の前後方向の長さよりも長く設定されている。そして、上下外壁部28,30及び一対の内壁部26は全て略水平に配置され、前端が平板状の前壁部28により受けられることで、前端の前後方向の位置が揃えられている。これにより、一対の内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長く設けられている。後壁部30は、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26の後端を受けるように、内壁部26の高さ位置で前方に窪んでいる。
そして、バンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24間の距離は、クラッシュボックス14の上下方向の長さと略同一に設けられ、またフロントサイドメンバ12の上下方向の長さと略同一に設けられている。
次に、上記した車両の衝撃吸収構造10の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る衝撃吸収構造10では、衝突時にバンパリインフォースメント20が後退させられるが、内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長く設けられている。従って、内壁部26が変形を始めるタイミングが、上下外壁部22,24よりも遅くなる。よって、図3に示すように、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26の全てが前後方向に同一の長さであるときは、ラインL1に示すようにバンパリインフォースメント20が受ける衝突荷重のプロファイルが鋭いピークを持っていたものが、ラインL2に示すように、衝突荷重を受けるタイミングを分散することで、衝突荷重のピーク値を低減してプロファイルをなだらかにすることができる。その結果、バンパリインフォースメント20をより低い衝突荷重で変形させることができ、バンパリインフォースメント20の圧縮強度を所望の値に抑えた場合であっても、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。また、バンパリインフォースメント20の前後方向の長さを延ばしたり板厚を上げたりして強度を高める必要がないため、設置スペースが増大したり、前後方向の強度が高くなりすぎたりするというおそれも低い。
また、バンパリインフォースメント20とフロントサイドメンバ12との間には、上下方向の長さが上下外壁部22,24間の長さと略同一なクラッシュボックス14が設けられているため、衝突の初期においてバンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24からクラッシュボックス14に効率よく衝突荷重を伝搬させ、クラッシュボックス14を座屈させて衝撃をより吸収することができる。
なお、上記した実施形態では、一対の内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長い場合について説明したが、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26の少なくともいずれかの後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、他と異なる構成であればよい。例えば、図4(a)に示すように、上外壁部22及び一対の内壁部26の前後方向の長さを同一とし、下外壁部24の前後方向の長さを短くして、下外壁部24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、一対の内壁部26及び上外壁部22の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長くなるように構成してもよい。また、図4(b)に示すように、上下外壁部22,24の前後方向の長さを一対の内壁部26の前後方向の長さよりも短くして、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、一対の内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長くなるように構成してもよい。さらに、図4(c)に示すように、内壁部26を一つだけ設け、この内壁部26の前後方向の長さを上下外壁部22,24の前後方向の長さよりも短くして、内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長くなるように構成してもよい。
(第2実施形態)
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る車両の衝撃吸収構造について説明する。なお、上記した第1実施形態と同一の要素には同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る車両の前部における衝撃吸収構造40を示す側断面図である。図5に示すように、本実施形態においてフロントサイドメンバ12の前端には、バンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24と同じ高さ位置で、前方に突出する突出部42が設けられている。
そして、バンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24及び一対の内壁部26は、前後方向の長さが全て同一に設けられている。バンパリインフォースメント20の前壁部28と後壁部30とは平板状をなし、略平行に配置されている。これら前後壁部28,30の間に、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26が略水平に設けられている。
また、クラッシュボックス14は、バンパリインフォースメント20とフロントサイドメンバ12との間に設けられており、上下方向の長さがバンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24間の長さよりも小さく設けられ、一対の内壁部26を受け得る高さ位置に配置されている。
本実施形態に係る衝撃吸収構造40では、フロントサイドメンバ12の前端に突出部42が設けられることで、内壁部26の後端からフロントサイドメンバ12までの距離が、上下外壁部22,24の後端からフロントサイドメンバ12までの距離よりも長く設けられている。従って、衝突時にバンパリインフォースメント20が後退させられるが、上下外壁部22,24及び内壁部26のうち、突出部42に接触する上下外壁部22,24から変形を始めることで、内壁部26が変形を始めるタイミングが、上下外壁部22,24よりも遅くなる。よって、衝突荷重を受けるタイミングが分散されることで、衝突荷重のピーク値を低減してプロファイルをなだらかにすることができる。その結果、バンパリインフォースメント20をより低い衝突荷重で変形させることができ、バンパリインフォースメント20の圧縮強度を所望の値に抑えた場合であっても、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。また、バンパリインフォースメント20の前後方向の長さを延ばしたり板厚を上げたりして強度を高める必要がないため、設置スペースが増大したり、前後方向の強度が高くなりすぎたりするというおそれも低い。
また、バンパリインフォースメント20とフロントサイドメンバ12との間にはクラッシュボックス14が設けられているため、衝突の初期においてバンパリインフォースメント20の内壁部26からクラッシュボックス14に効率よく衝突荷重を伝搬させ、クラッシュボックス14を座屈させて衝撃をより吸収することができる。
なお、フロントサイドメンバ12の前端に設ける突出部42は、図6に示すように、フランジ16,18を介してクラッシュボックス14とフロントサイドメンバ12とを締結するためのボルト頭部により構成してもよい。
また、フロントサイドメンバ12の前端に設ける突出部42は、バンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24の高さ位置に設けることなく、内壁部26の高さ位置に設けるようにしてもよい。
(第3実施形態)
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る車両の衝撃吸収構造について説明する。なお、上記した第1実施形態と同一の要素には同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る車両の前部における衝撃吸収構造50を示す側断面図である。図7に示すように、本実施形態においてバンパリインフォースメント20の前壁部28と後壁部30とは平板状をなし、略平行に配置されている。バンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24は、これら前後壁部28,30の間に略水平に設けられ、一対の内壁部26は前後方向に傾斜して設けられている。特に、上側の内壁部26は後方に向かって上るように傾斜され、下側の内壁部26は後方に向かって下るように傾斜されている。従って、一対の内壁部26間の距離は、後方に向かって増大している。その他、クラッシュボックス14及びフロントサイドメンバ12の構成は、第1実施形態と同様である。
この衝撃吸収構造50では、衝突時にバンパリインフォースメント20が後退させられるが、一対の内壁部26は前後に傾斜しているため、略水平に設けられた上下外壁部22,24を座屈により変形させ、前後に傾斜する内壁部26を曲げ変形させることができる。従って、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26の全てが略水平に設けられている場合に比べて、衝突荷重を受けるタイミングが分散されることで、バンパリインフォースメント20が受ける衝突荷重のピーク値を低減してプロファイルをなだらかにすることができる。その結果、バンパリインフォースメント20をより低い衝突荷重で変形させることができ、バンパリインフォースメント20の圧縮強度を所望の値に抑えた場合であっても、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。また、バンパリインフォースメント20の前後方向の長さを延ばしたり板厚を上げたりして強度を高める必要がないため、設置スペースが増大したり、前後方向の強度が高くなりすぎたりするというおそれも低い。
また、一対の内壁部26間の距離が、後方のフロントサイドメンバ12に向かって増大しているため、内壁部26の後端の高さ位置を、フロントサイドメンバ12の上下壁面部に近付けることができる。従って、衝突時において内壁部26を曲げ変形させながら、衝突荷重をフロントサイドメンバ12の上下壁面部に効率よく伝達することができる。
また、バンパリインフォースメント20とフロントサイドメンバ12との間には、上下方向の長さが上下外壁部22,24間の長さと略同一なクラッシュボックス14が設けられているため、衝突の初期においてバンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24からクラッシュボックス14に効率よく衝突荷重を伝搬させ、クラッシュボックス14を座屈させて衝撃をより吸収することができる。
なお、上記した実施形態では、上下外壁部22,24を略水平に設け、一対の内壁部26を前後に傾斜させた場合について説明したが、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26の少なくともいずれかを前後に傾斜させた構成であってもよい。例えば、図8(a)に示すように、上側と下側の内壁部26の傾斜の向きを図7とは逆にしてもよい。また、図8(b)に示すように、内壁部26を一つだけ設け、この内壁部26を前後に傾斜させてもよい。さらに、図8(c)に示すように、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26の全てを前後に傾斜させてもよい。なお、傾斜の方向は任意に設定してもよく、図8(c)においては、上外壁部22及び上側の内壁部26を後方に向かって下るように傾斜させ、下外壁部24及び下側の内壁部26を後方に向かって上るように傾斜させている。
(第4実施形態)
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る車両の衝撃吸収構造について説明する。なお、上記した第1実施形態と同一の要素には同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る車両の前部における衝撃吸収構造60を示す側断面図である。図9に示すように、本実施形態においてバンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24及び一対の内壁部26は、前後方向の長さが全て同一である。バンパリインフォースメント20の前壁部28と後壁部30とは平板状をなし、略平行に配置されている。これら前後壁部28,30の間に、上下外壁部22,24及び一対の内壁部26が略水平に設けられている。
またクラッシュボックス14は、バンパリインフォースメント20とフロントサイドメンバ12との間に設けられており、上下方向の長さがバンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24間の長さと略同一に設けられている。このクラッシュボックス14は、フロントサイドメンバ12の前端に設けられた支持板62により支持されている。
そして、フロントサイドメンバ12の上下方向の長さは、バンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24間の長さ、及び、クラッシュボックス14の上下方向の長さよりも小さく設定されている。このとき、一対の内壁部26は、フロントサイドメンバ12の上下面の間の高さ位置に存在している。
この衝撃吸収構造60では、衝突時にバンパリインフォースメント20が後退させられるが、フロントサイドメンバ12の上下端の間の高さ位置にある内壁部26のみが座屈により変形され、上下外壁部22,24は曲げ変形される。従って、衝突荷重を受けるタイミングが分散されることで、バンパリインフォースメント20が受ける衝突荷重のピーク値を低減してプロファイルをなだらかにすることができる。その結果、バンパリインフォースメントをより低い衝突荷重で変形させることができ、バンパリインフォースメント20の圧縮強度を所望の値に抑えた場合であっても、衝突による衝撃を十分に受け止めることが可能となる。また、バンパリインフォースメント20の前後方向の長さを延ばしたり板厚を上げたりして強度を高める必要がないため、設置スペースが増大したり、前後方向の強度が高くなりすぎたりするというおそれも低い。
また、バンパリインフォースメント20とフロントサイドメンバ12との間には、上下方向の長さが上下外壁部22,24間の長さと略同一なクラッシュボックス14が設けられているため、衝突の初期においてバンパリインフォースメント20の上下外壁部22,24からクラッシュボックス14に効率よく衝突荷重を伝搬させ、クラッシュボックス14を座屈させて衝撃をより吸収することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、上記した実施形態では、クラッシュボックス14を介して一対のフロントサイドメンバ12間にバンパリインフォースメント20を横架する場合について説明したが、バンパリインフォースメント20はクラッシュボックス14を介することなく一対のフロントサイドメンバ12間に直接横架するようにしてもよい。
また、上記した実施形態では、車体の前部における衝撃吸収構造について説明したが、本発明は車体の後部における衝撃吸収構造にも適用することができる。
10,40,50,60…車両の衝撃吸収構造、12…フロントサイドメンバ、14…クラッシュボックス、20…バンパリインフォースメント、22…上外壁部、24…下外壁部、26…内壁部、28…前壁部、30…後壁部、42…突出部。
Claims (8)
- 車両の前後方向に延びるサイドメンバと、
車幅方向に横架され、前記車両の前後方向に延びる複数の壁部を有するバンパリインフォースメントと、を備え、
前記複数の壁部のいずれかは、前記サイドメンバ側の端部から該サイドメンバまでの距離が他の壁部と異なることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。 - 前記複数の壁部は、一対の外壁部とこれらの間に設けられた内壁部とを含み、
前記一対の外壁部及び前記内壁部は略水平に配置され、該一対の外壁部間の長さと前記サイドメンバの上下方向の長さとは略同一であり、
前記一対の外壁部と前記内壁部との前後方向の長さが互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の車両の衝撃吸収構造。 - 前記バンパリインフォースメントと前記サイドメンバとの間に設けられ、上下方向の長さが前記一対の外壁部間の長さと略同一で前記サイドメンバよりも前後方向の座屈強度が小さい座屈部材を備え、
前記一対の外壁部の前後方向の長さが、前記内壁部の前後方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項2に記載の車両の衝撃吸収構造。 - 前記複数の壁部は、略水平に設けられた一対の外壁部とこれらの間に設けられた内壁部とを含み、
前記サイドメンバの前記バンパリインフォースメント側の端部には、前記一対の外壁部又は前記内壁部と同じ高さ位置に前記バンパリインフォースメント側に向けて突出する突出部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両の衝撃吸収構造。 - 車両の前後方向に延びるサイドメンバと、
車幅方向に横架され、前記車両の前後方向に延びる複数の壁部を有するバンパリインフォースメントと、を備え、
前記複数の壁部は、略水平に設けられた一対の外壁部とこれらの間に設けられた内壁部とを含み、
前記一対の外壁部間の長さは、前記サイドメンバの上下方向の長さよりも長く、前記内壁部は前記サイドメンバの上下面の間の高さ位置にあることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。 - 前記バンパリインフォースメントと前記サイドメンバとの間に設けられ、上下方向の長さが前記一対の外壁部間の長さと略同一で前記サイドメンバよりも前後方向の座屈強度が小さい座屈部材を備えることを特徴とする請求項5に記載の車両の衝撃吸収構造。
- 車両の前後方向に延びるサイドメンバと、
車幅方向に横架され、前記車両の前後方向に延びる複数の壁部を有するパリインフォースメントと、を備え、
前記複数の壁部の少なくともいずれかは、前後に傾斜していることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。 - 前記複数の壁部は、一対の外壁部とこれらの間に設けられた一対の内壁部とを含み、
前記一対の外壁部は略水平に配置され、該一対の外壁部間の長さと前記サイドメンバの上下方向の長さとは略同一であり、
前記一対の内壁部間の距離が、前記サイドメンバ側に向かって増大していることを特徴とする請求項7に記載の車両の衝撃吸収構造。
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