JP2006205878A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 過剰な冗長性を擁することなく、簡素な構成にて電子制御装置の異常時においても確実に操舵可能なステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を提供すること。
【解決手段】 ステアリング装置は、三相の交流電力を供給可能な交流電源32と、両転舵ECU16A,16Bの異常発生時に各モータ13A,13Bに対する電力供給を各転舵ECU16A,16Bの出力する駆動電力から交流電源32の出力する交流電力に切り替える切替装置33と、ステアリング操作に応じて各モータ13A,13Bに供給される各交流電力の比率を変更可能な供給比率可変装置50とを備える。切替装置33は、切り替え時、各モータ13A,13Bが相互に逆向きに駆動されるような交流電力を該各モータ13A,13Bに供給する。そして、供給比率可変装置50は、その各交流電力の供給比率を変更することにより転舵アクチュエータの作動を制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置に関するものである。
近年、転舵輪とステアリングホイール(ステアリング)とを機械的に分離し、検出されたステアリングの舵角(操舵角)に基づいて、そのステアリング操作に応じた転舵輪の舵角(転舵角)を発生させるべく転舵アクチュエータの作動を制御する所謂ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置が提案されている。
従来、こうした電気的制御システムには、その信頼性の向上を図るべく、駆動源であるモータ及び電子制御装置(ECU)、並びにその接続線(制御線及び動力線)からなる電子制御系を二重化したものがあり、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置においてもまた、その多くがこのような二重化された電子制御系を有している。
しかしながら、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置は、いうまでもなく車両の操舵機能という本質的且つ重要な機能を電気制御システムに置換えるものである。従って、その要求される信頼性の水準もまた、その他の電子制御システムより一層高くなるのが必然であり、上記のような電子制御系の二重化のみをもって十分とは言い難いのが実情である。そのため、こうした実情に鑑みて、電子制御系を三重化する(例えば、特許文献1参照)、或いは非常用の機械的伝達機構を備える(例えば、特許文献2参照)等、さらなる信頼性の向上を図るべく、様々な対策がなされている。
特開2003−200840号公報 特開2002−145098号公報
しかし、上記第1の従来例のごとく、電子制御系を三重化する構成とした場合、システムが複雑になるとともに、その製造コストも極めて高いものとなる。また、上記第2の従来例に至っては、転舵輪とステアリングとが機械的に分離されたことによる高い設計自由度等といった、ステアバイワイヤの利点を大きく阻害することになり、いずれの場合もその弊害があるものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、過剰な冗長性を擁することなく、簡素な構成にて電子制御装置の異常時においても確実に操舵可能なステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、転舵輪と機械的に分離されたステアリングと、2つの誘導モータを駆動源として前記ステアリングに対するステアリング操作に応じた前記転舵輪の転舵角を発生させる転舵アクチュエータと、前記各誘導モータに対してそれぞれ独立に三相の駆動電力を供給する2つの電子制御装置とを備えた車両用操舵装置であって、三相の交流電力を供給可能な交流電源と、前記各電子制御装置の異常を検出する異常判定装置と、前記各電子制御装置の両方に異常が発生した場合に、前記各誘導モータに対する電力供給を、前記各電子制御装置の出力する前記各駆動電力から前記交流電源の出力する交流電力に切り替える切替手段と、前記各誘導モータが互いに逆向きに駆動されるように該各誘導モータに供給される前記各交流電力のうちの一方を反転させる反転手段と、前記ステアリング操作に基づいて、前記各誘導モータに供給される前記各交流電力の比率を変更する供給比率可変手段とを備えること、を要旨とする。
請求項2に記載の発明は、前記供給比率可変手段は、前記交流電力を前記各誘導モータに供給するための各電源配線に設けられた一対の電力制限手段を備え、該各電力制限手段により前記各誘導モータに供給される各交流電力のうちの少なくとも一方を制限することにより前記供給比率を変更すること、を要旨とする。
請求項3に記載の発明は、前記供給比率可変手段は、前記ステアリングの操舵角又は前記ステアリングに印加される操舵トルクの少なくとも一つに基づいて前記ステアリング操作を検知するとともに、その操作量が大きいほど、前記供給比率のバランスが崩れるように該供給比率を変更すること、を要旨とする。
請求項4に記載の発明は、前記供給比率可変手段は、前記交流電源の供給する交流電力の各相に対応する一次コイルがそれぞれ巻回された励磁磁極を有する一次ロータと、前記各誘導モータの何れか一方に対応しその各相に対応する第1の二次コイルがそれぞれ巻回された第1の被励磁磁極及び前記各誘導モータの他方に対応しその各相に対応する第2の二次コイルがそれぞれ巻回された第2の被励磁磁極を有する二次ロータとを備えるとともに、前記第1の被励磁磁極及び第2の被励磁磁極は、前記励磁磁極に対して互いに周方向反対側に所定角度ずれた位置において該励磁磁極と対抗するように設けられ、前記一次コイルに供給される前記交流電力により前記第1の二次コイル及び第2の二次コイルに生ずる各誘起起電力をその対応する前記各誘導モータに供給するものであって、前記一次ロータ及び二次ロータは、前記ステアリング操作に応じて周方向の相対位置が変化するように構成されること、を要旨とする。
請求項5に記載の発明は、前記一次ロータ及び二次ロータは、前記ステアリングの操舵角又は前記ステアリングに印加される操舵トルクに応じて前記相対位置が変化するように構成されること、を要旨とする。
上記各構成によれば、各電子制御装置の両方に異常が発生した場合、各誘導モータには、それぞれ、その駆動方向が相互に逆向きとなるような交流電力が供給される。そして、ステアリング操作に応じて、各誘導モータに供給される交流電力の比率、即ち供給比率の変更が変更され、各誘導モータの発生するモータトルクのバランスが崩れることにより、その合力に基づいて転舵輪の転舵角を変更すべく転舵アクチュエータが作動する。従って、電子制御系を三重化する、或いは非常用の機械的伝達機構を備える等、過剰な冗長性を擁することなく、簡素な構成にて、両電子制御装置の異常時においても確実に転舵角の変更、即ちその操舵を行うことができるようになる。また、特に、請求項2,3の構成によれば、極めて簡単な電気的構成によって供給比率可変手段を構成することが可能であり、その製造コストの上昇を小さなものとすることができる。加えて、その実装に必要な物理的スペースも極めて小さなものとなる。そして、請求項4,5の構成によれば、マイコン等の電子制御を用いることなく機械的構成によって供給比率可変手段を構成することが可能となるため、極めて高い信頼性を確保することができる。
請求項6に記載の発明は、転舵輪と機械的に分離されたステアリングと、2つの誘導モータを駆動源として該各誘導モータの発生するモータトルクの合力に基づいて前記転舵角を変更する転舵アクチュエータと、前記各誘導モータに対して三相の交流電力を供給する交流電源と、前記供給される各交流電力により前記各誘導モータが逆向きに駆動されるよう該各交流電力のうちの一方を反転させる反転手段と、前記ステアリングに発生したステアリング操作方向に基づいて、前記各誘導モータに供給される各交流電力の比率を変更する供給比率可変手段と、を備える車両用操舵装置であることを要旨とする。
上記構成によれば、電子制御装置を有しない簡素な構成であることから、低コストであるとともに極めて高い信頼性を確保することができる。
本発明によれば、過剰な冗長性を擁することなく、簡素な構成にて電子制御装置の異常時においても確実に操舵可能なステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明をステアバイワイヤ式の車両用操舵装置(ステアリング装置)に具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のステアリング装置1は、ステアリングホイール(ステアリング)2を含む操舵機構3と転舵輪4の舵角を変更するための転舵機構5とが機械的に非連結、即ちステアリング2と転舵輪4とが機械的に分離された所謂ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置である。
操舵機構3は、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト6と、ステアリング操作に伴うステアリング2の舵角(操舵角θs)を検出するための操舵角センサ7とを備えている。そして、転舵機構5は、操舵角センサ7により検出される操舵角θsに基づいて、そのステアリング操作に応じた転舵輪4の舵角(転舵角θt)を発生させるための転舵アクチュエータ8を備えている。
本実施形態では、転舵機構5は、タイロッド9及びナックルアーム10を介して左右の転舵輪4を連結する転舵軸12を有しており、転舵アクチュエータ8は、駆動源であるモータ13と該モータ13の回転を転舵軸12の往復動に変換する変換機構14とを備えている。そして、この転舵アクチュエータ8により駆動された転舵軸12の往復動が転舵輪4に伝達されることにより、同転舵輪4の舵角、即ち転舵角θtが変更されるようになっている。
詳述すると、本実施形態では、転舵アクチュエータ8は、第1及び第2の二つのモータ13A,13Bを有している。尚、本実施形態では、各モータ13A,13Bは、転舵軸12と同軸に配置されており、変換機構14にはボール螺子機構が採用されている。各モータ13A,13Bは、それぞれ接続線を介して第1及び第2の転舵ECU16A,16Bと接続されており、各モータ13A,13Bは、それぞれ対応する各転舵ECU16A,16Bから供給される駆動電力に基づいて回転する。本実施形態では、各モータ13A,13Bには、誘導モータが採用されており、各転舵ECU16A,16Bは、その対応する各モータ13A,13Bに対して独立に三相(U,V,W)の駆動電力を供給する。そして、各転舵ECU16A,16Bは、その各々の供給する駆動電力を制御することにより、各モータ13A,13Bの回転を並列に制御する。つまり、本実施形態のステアリング装置1では、転舵アクチュエータ8について、その駆動源であるモータ13及びその電子制御装置16、並びに両者を接続する接続線、即ちその電子制御系が二重化されている。そして、転舵アクチュエータ8は、その駆動源である第1及び第2の各モータ13A,13Bの回転が、それぞれ対応する各転舵ECU16A,16Bによって並列制御されることにより、その作動が制御されるようになっている。
さらに詳述すると、各転舵ECU16A,16Bは、それぞれモータ制御信号を出力するマイコン17A,17Bと、そのモータ制御信号に基づいて、対応する各モータ13A,13Bに対し、車載電源(図示略)の直流電源を三相の駆動電力に変換して供給する駆動回路18A,18Bとを備えている。また、本実施形態のステアリング装置1は、上記操舵角センサ7に加え、車速センサ19、及び転舵輪4の転舵角θtを決定する転舵軸12の軸方向の変位量Xを検出するための変位量センサ20を備えており、これらの各センサは、各転舵ECU16A,16Bに接続されている。そして、各マイコン17A,17Bは、上記各センサの出力信号に基づいて、操舵角θs、車速V及び変位量Xを検出し、その検出された操舵角θs、車速V及び変位量Xに基づいて、ステアリング操作に応じた値に転舵角θtを変更するためのモータ制御信号を出力する。
具体的には、図2のフローチャートに示すように、各マイコン17A,17Bは、先ず、上記各センサの出力信号に基づいて、各センサ値(操舵角θs、車速V及び変位量X)を検出する(ステップ101)。次に、各マイコン17A,17Bは、検出された操舵角θs及び車速Vに基づいて転舵角θtの制御目標量である変位量指令値X*を演算し(ステップ102)、その演算により算出された変位量指令値X*及び検出された変位量Xに基づくフィードバック制御演算、即ち位置制御演算を実行する(ステップ103)。そして、この位置制御演算により算出された制御量εsに基づいてモータ駆動信号を生成し、そのモータ駆動信号を各駆動回路18A,18Bへと出力する(ステップ104)。そして、各駆動回路18A,18Bがそのモータ駆動信号に応じた駆動電力を対応する各モータ13A,13Bに供給することにより、ステアリング操作に応じた値に転舵角θtを変更すべく転舵アクチュエータ8の作動が制御されるようになっている。
一方、図1に示すように、本実施形態では、操舵機構3は、ステアリング操作によりステアリング2に入力される操舵トルクτを検出するためのトルクセンサ21と、該検出された操舵トルクτ(及び後述する路面反力Fr)に応じた操舵反力をステアリング2に付与するための反力アクチュエータ22とを備えている。
詳述すると、反力アクチュエータ22は、駆動源としてのモータ23と、モータ23の回転を減速してステアリングシャフト6に伝達する減速機構24とを備えている。モータ23は、反力ECU25と接続されており、同モータ23は、反力ECU25から供給される駆動電力に基づいて回転する。尚、本実施形態では、モータ23にはブラシレスモータが採用されており、反力ECU25は、同モータ23に対して三相(U,V,W)の駆動電力を供給する。そして、反力ECU25は、そのモータ23に供給する駆動電力を制御することにより、同モータ23、即ち反力アクチュエータ22の作動を制御する。
さらに詳述すると、反力ECU25は、モータ制御信号を出力するマイコン27と、そのモータ制御信号に基づいてモータ23に三相の駆動電力を供給する駆動回路28とを備えている。本実施形態のステアリング装置1は、モータ23に供給される実電流値Irを検出するための電流センサ29、及びモータ回転角θmを検出するための回転角センサ30を備えており、反力ECU25には、これら両センサ、並びに上記トルクセンサ21、車速センサ19及び変位量センサ20が接続されている。また、本実施形態では、上記転舵アクチュエータ8の各モータ13A,13Bに供給される実電流値Ia,Ibを検出するための電流センサ31a,31bが設けられており、これらの両電流センサ31a,31bもまた反力ECU25に接続されている。そして、マイコン27は、これら各センサの出力信号により検出される操舵トルクτ及び車速Vを含む各センサ値、並びにこれら各センサ値により推定される路面反力Frに基づいて、その操舵トルクτ、路面反力Fr及び車速Vに応じた操舵反力をステアリング2に付与するためのモータ制御信号を出力する。
具体的には、図3のフローチャートに示すように、マイコン27は、先ず、各センサ値(操舵トルクτ、車速V、変位量X、モータ回転角θm,実電流値Ir(反力アクチュエータ側),実電流値Ia,Ib(転舵アクチュエータ側))を検出する(ステップ201)。次に、マイコン27は、検出された変位量X及び転舵アクチュエータ8の各モータ13A,13Bに供給される駆動電力の実電流値Ia,Ibに基づいて、転舵輪4に作用する路面反力Frを推定し(ステップ202)、続いて、その推定された路面反力Fr及び上記検出された操舵トルクτに基づいて、操舵反力トルクの制御目標量である電流指令値Iq*を演算する(ステップ203)。そして、この電流指令値Iq*及び検出されたモータ23に供給される駆動電力の実電流値Ir、並びにモータ回転角θmに基づいてフィードバック制御演算を実行し(ステップ204)、その演算により算出された制御量εrに基づくモータ制御信号を出力する(ステップ205)。そして、駆動回路28がそのモータ駆動信号に応じた駆動電力をモータ23へと供給し、その発生するモータトルクが減速機構24を介してステアリングシャフト6に伝達されることにより、操舵トルクτ、路面反力Fr及び車速Vに応じた操舵反力がステアリング2に付与されるようになっている。
(電子制御装置異常時のフェールセーフ機能)
次に、本実施形態のステアリング装置における電子制御装置異常時のフェールセーフ機能について説明する。
図1に示すように、本実施形態のステアリング装置1は、その位相が互いに120°ずれた三相の交流電力を供給可能な交流電源32を備えている。そして、転舵アクチュエータ8の各モータ13A,13Bに駆動電力を供給する両電子制御装置16(第1及び第2の転舵ECU16A,16B)に異常が発生した場合には、この交流電源32の出力する交流電力を各モータ13A,13Bに供給することにより、転舵アクチュエータ8の作動、即ち転舵角θtの変更ができるようになっている。
詳述すると、ステアリング装置1は、転舵アクチュエータ8の各モータ13A,13Bに対する電力供給を、各転舵ECU16A,16Bの出力する駆動電力から交流電源32の出力する交流電力に切り替える切替装置33と、両電子制御装置16に異常が発生した場合に、同切替装置33に対しその切替指令を出力するコントローラ34とを備えている。本実施形態では、両転舵ECU16A,16Bは、車内ネットワーク(図示略)を介して接続されており、各転舵ECU16A,16Bは、この車内ネットワークを介した相互通信により互いの異常を監視し、その異常の有無を示す異常信号をコントローラ34に出力する。そして、コントローラ34は、その入力される異常信号に基づいて各転舵ECU16A,16Bの異常を判定し、その両方に異常が発生したと判定した場合に、切替手段である切替装置33に対して上記切替信号を出力する。尚、本実施形態では、反力ECU25も車内ネットワークを介して両転舵ECU16A,16Bと接続されており、同車内ネットワークにより相互通信を行っている。
一方、切替装置33は、各モータ13A,13Bとその対応する各転舵ECU16A,16Bとの間、即ち転舵アクチュエータ8の各電子制御系の途中に介在された二つのスイッチ35A,35Bを備えており、これら各スイッチ35A,35Bには、交流電源32の出力する交流電力が供給される非常供給線42a,42bが接続されている。具体的には、各スイッチ35A,35Bの第1入力端子37a,37bには、それぞれ対応する転舵ECU16A,16Bの出力する駆動電力が供給される通常供給線38A,38Bが接続されており、その各出力端子39a,39bには、対応する各モータ13A,13Bのモータ線40A,40Bが接続されている。また、各スイッチ35A,35Bの第2入力端子41a,41bには、交流電源32の出力する交流電力が供給される非常供給線42a,42bが接続されている。そして、切替装置33は、コントローラ34から切替信号の入力があった場合には、各スイッチ35A,35Bの接続状態を、各第1入力端子37a,37b側から、各第2入力端子41a,41b側に切り替えることにより、各モータ13A,13Bに対する電力供給を、各転舵ECU16A,16Bの出力する駆動電力から交流電源32の出力する交流電力に切り替えるようになっている。
ここで、本実施形態では、各非常供給線42a,42bは、これら各非常供給線42a,42bを介して供給される交流電力によって、その対応する各モータ13A,13Bが相互に逆向きに駆動されるように各スイッチ35A,35Bに接続されている。具体的には、図4に示すように、第1のモータ13A側のスイッチ35Aにおいて、非常供給線42aは、その第1線44aとU相コイルに接続されるU線45uとが、第2線44bとV相コイルに接続されるV線45vとが、第3線44cとW相コイルに接続されるW線45wとが、それぞれ対応するように接続されている。これに対し、第2のモータ13B側のスイッチ35Bにおいては、非常供給線42bは、その第1線46aとU線47uとが、第2線46bとW線47wとが、第3線46cとV線47vとが、それぞれ対応するように接続されている。即ち、本実施形態では、第2のモータ13B側のスイッチ35Bにより反転手段が構成されている。そして、これにより、上記切り替え時には、第2のモータ13Bに供給される交流電源が反転、即ち第1のモータ13Aに供給される交流電力がU,V,Wの順で位相が進むのに対し、第2のモータ13Bに供給される交流電力はU,W,Vの順に位相が進むように変換される。その結果、各モータ13A,13Bを相互に逆向きに駆動する交流電力が該各モータ13A,13Bに供給されるようになっている。
また、図1に示すように、本実施形態では、上記切り替え時、即ち両転舵ECU16A,16Bの異常時に、ステアリング操作に応じて、各モータ13A,13Bに供給される交流電力Pa,Pbの比率(供給比率)を変更可能な供給比率可変手段としての供給比率可変装置50を備えている。そして、供給比率可変装置50は、この交流電力Pa,Pbの供給比率の変更により、転舵アクチュエータ8を作動させ、転舵角θtを変更するようになっている。
詳述すると、本実施形態では、各非常供給線42a,42bには、それぞれ該各非常供給線42a,42bを通じて供給される交流電力Pa,Pbを制限する電力制限手段としてのチョッパ51A,51Bが設けられており、該各チョッパ51A,51Bは、上記コントローラ34によりその作動が制御されている。即ち、本実施形態では、各チョッパ51A,51B及びコントローラ34により供給比率可変装置50が構成されている。コントローラ34には、上記操舵角センサ7が接続されている。そして、コントローラ34は、操舵角センサ7により検出される操舵角θsに応じて交流電力Pa,Pbの比率を変更すべく各チョッパ51A,51Bの作動を制御する。
具体的には、図4に示すように、各チョッパ51A,51Bは、各非常供給線42a,42bの第1〜第3線44a〜44c,46a〜46cにそれぞれ設けられたスイッチング素子53a〜53cからなり、各スイッチング素子53a〜53cは、それぞれコントローラ34から入力されるDUTY指示信号Da,Dbに基づいてオン/オフ作動する。そして、コントローラ34は、検出された操舵角θsに基づいてこの各チョッパ51A,51Bに出力するDUTY指示信号Da,Dbを変化させることにより、各42a,42bを通じて供給される交流電力Pa,Pbを制限し、これにより各モータ13A,13Bに供給される各交流電力Pa,Pbの比率を変更する。そして、この各交流電力Pa,Pbの供給比率の変更により転舵アクチュエータ8が作動することで転舵角θtが変更されるようになっている。
即ち、図5に示すように、両転舵ECU16A,16Bの異常時には、各モータ13A,13Bには、その駆動方向が相互に逆向きとなるような各交流電力Pa,Pbが供給される。尚、本実施形態では、第1のモータ13Aには、転舵軸12をB方向に駆動(転舵角θtはB方向に変更)する交流電力Paが供給され、第2のモータ13Bには、転舵軸12をA方向に駆動(転舵角θtはA方向に変更)する交流電力Pbが供給される。
ここで、これら各交流電力Pa,Pbは同一の交流電源32から供給されるため、何らの制限がないとすれば、その供給比率は1:1である。即ち、各モータ13A,13Bの発生するモータトルクは等しくなる。従って、この状態においては、転舵軸12は移動せず、転舵角θtも変更されない。そして、供給比率可変装置50により各交流電力Pa,Pbの供給比率が変更され、そのバランスが崩れることにより、転舵アクチュエータ8は、各モータ13A,13Bのうち、その発生するモータトルクの小さい方、即ち供給される交流電力Pa,Pbの小さい方へ転舵軸12を駆動すべく作動する。
さらに詳述すると、図5に示すように、コントローラ34は、検出される操舵角θsが「0」、即ちステアリング中立時には、各チョッパ51A,51Bに出力するDUTY指示信号Da,Dbの値(オンDUTY値)を「100」とする。即ち、各交流電力Pa,Pbの供給比率を変更しない。従って、各モータ13A,13Bの発生するモータトルク(詳しくはそのモータトルクにより転舵軸12を移動させる力)Fa,Fbは等しくなり、その合力F0は「0」となる。その結果、転舵軸12は移動せず、転舵角θtも変更されない。
一方、図6(a)(b)に示すように、操舵角θsが発生した場合、コントローラ34は、その操舵角θsが発生した方向、即ち各モータ13A,13Bのうちステアリング2が操作された側に供給される交流電力Pa又は交流電力Pbの一方を制限すべく、各チョッパ51A,51Bに出力するDUTY指示信号Da,Dbの値を変更する。詳しくは、その操舵角θsの絶対値、即ちその操作量が大きいほど、該操作された側に供給される交流電力Pa又は交流電力Pbを大きく制限し、その供給比率のバランスが大きく崩れるようなDUTY指示信号Da,Dbを出力する。
具体的には、A方向のステアリング操作が発生している場合、コントローラ34は、第1のモータ13Aに供給される交流電力Pa、即ち転舵軸12をB方向側に駆動するための交流電力Paを制限するDUTY指示信号Daをチョッパ51Aに出力する。これにより、第1のモータ13Aに供給される交流電力Paは、第2のモータ13Bに供給される交流電力Pbよりも小さくなり、第1のモータ13Aの発生するモータトルクFaは、第2のモータ13Bの発生するモータトルクFbよりも小さくなる。その結果、転舵軸12をA方向側に移動させる合力F0が発生し、これにより、転舵角θtがA方向側に変更されるようになっている(図6(a)参照)。
同様に、B方向のステアリング操作が発生している場合、コントローラ34は、第2のモータ13Bに供給される交流電力Pb、即ち転舵軸12をA方向側に駆動するための交流電力Pbを制限するDUTY指示信号Dbをチョッパ51Bに出力する。これにより、第2のモータ13Bに供給される交流電力Pbは、第1のモータ13Aに供給される交流電力Paよりも小さくなり、第2のモータ13Bの発生するモータトルクFbは、第1のモータ13Aの発生するモータトルクFaよりも小さくなる。その結果、転舵軸12をB方向側に移動させる合力F0が発生し、これにより、転舵角θtがB方向側に変更されるようになっている(図6(b)参照)。
次に、本実施形態の供給比率可変装置50(コントローラ34)による供給比率可変制御の処理手順について説明する。図7のフローチャートに示すように、コントローラ34は、先ず、検出された操舵角θsに基づいて、A方向のステアリング操作が発生しているか否かを判定する(ステップ301)。そして、A方向のステアリング操作が発生していると判定した場合(ステップ301:YES)には、第1のモータ13Aに供給される交流電力Paを制限すべく、非常供給線42aに設けられたチョッパ51Aに出力するDUTY指示信号Daを変更する(ステップ302)。一方、上記ステップ301において、A方向のステアリング操作が発生していないと判定した場合(ステップ301:NO)、コントローラ34は、続いて、B方向のステアリング操作が発生しているか否かを判定する(ステップ303)。そして、B方向のステアリング操作が発生していると判定した場合(ステップ303:YES)には、第2のモータ13Bに供給される交流電力Pbを制限すべく、非常供給線42bに設けられたチョッパ51Bに出力するDUTY指示信号Dbを変更する(ステップ304)。尚、本実施形態では、上記ステップ301において、A方向のステアリング操作が発生していないと判定し(ステップ301:NO)、且つ上記ステップ303において、B方向のステアリング操作が発生していないと判定した場合(ステップ303:NO)、各モータ13A,13Bに供給する各交流電力Pa,Pbの何れをも制限しない。即ち、コントローラ34は、各チョッパ51A,51Bに出力するDUTY指示信号Da,Dbの何れも変更せず、その供給比率を1:1とする。
以上、本実施形態によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)ステアリング装置1は、三相の交流電力を供給可能な交流電源32と、両転舵ECU16A,16Bに異常が発生した場合に転舵アクチュエータ8の各モータ13A,13Bに対する電力供給を各転舵ECU16A,16Bの出力する駆動電力から交流電源32の出力する交流電力に切り替える切替装置33とを備える。切替装置33は、その切り替え時、各モータ13A,13Bを相互に逆向きに駆動する交流電力を該各モータ13A,13Bに供給する。また、ステアリング装置1は、ステアリング操作に応じて、各モータ13A,13Bに供給される交流電力Pa,Pbの比率(供給比率)を変更可能な供給比率可変装置50を備える。そして、供給比率可変装置50は、その交流電力Pa,Pbの供給比率の変更により転舵アクチュエータ8の作動を制御する。
このような構成とすれば、ステアリング中立時には、各モータ13A,13Bの発生するモータトルクFa,Fbが等しくなり、転舵角θtは変更されない。そして、供給比率可変装置50により各交流電力Pa,Pbの供給比率が変更され、そのバランスが崩れることにより、転舵アクチュエータ8は、各モータ13A,13Bのうち、その発生するモータトルクの小さい方、即ち供給される交流電力Pa,Pbの小さい方へ転舵軸12を駆動すべく作動する。従って、電子制御系を三重化する、或いは非常用の機械的伝達機構を備える等、過剰な冗長性を擁することなく、簡素な構成にて、両転舵ECU16A,16Bの異常時においても確実に転舵角θtの変更、即ちその操舵を行うことができるようになる。
(第2の実施形態)
以下、本発明をステアバイワイヤ式の車両用操舵装置(ステアリング装置)に具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態のステアリング装置60は、上記第1の実施形態のステアリング装置1と比較して、切替装置33及び供給比率可変装置50の構成が相違する。具体的には、本実施形態のステアリング装置60は、上記第1の実施形態のステアリング装置1のコントローラ34に代えて、異常判定装置61を備えており、該異常判定装置61は、各転舵ECU16A,16Bから入力される異常信号に基づいて該各転舵ECU16A,16Bの異常を判定する。そして、その両方に異常が発生したと判定した場合に、切替装置62に対して上記切替信号を出力する。
また、本実施形態では、供給比率可変装置64は、ステアリングシャフト6、詳しくは、そのステアリング2と反力アクチュエータ22との間に設けられている。詳述すると、図9に示すように、供給比率可変装置64は、ステアリング操作に応じて周方向に回転する一次ロータ65と、該一次ロータ65の外側に配置された環状の二次ロータ66とを備えている。一次ロータ65は、交流電源32の出力する三相の交流電力に対応する3つの励磁磁極67a〜67cを有しており、これら各励磁磁極67a〜67cには、それぞれ対応する非常供給線68の第1線68a〜第3線68cと接続された一次コイル69a〜69cが巻回されている。
一方、二次ロータ66は、一次ロータ65の各励磁磁極67a〜67cと対向して配置された被励磁磁極70Aa,70Ab,70Ac及び70Ba,70Bb,70Bcを有している。具体的には、被励磁磁極70Aa,70Baは、一次ロータ65側の励磁磁極67aと、被励磁磁極70Ab,70Bbは、励磁磁極67bと、被励磁磁極70Ac,70Bcは、励磁磁極67cと対向する位置に設けられている。そして、これら対応する被励磁磁極70Aa,70Ba、70Ab,70Bb、及び70Ac,70Bcは、それぞれ対向する一次ロータ65の各励磁磁極67a〜67cに対して互いに周方向反対側に所定角度ずれた位置に配置されている。
また、本実施形態では、各被励磁磁極70Aa,70Ab,70Acは、転舵アクチュエータ8の第1のモータ13Aに対応し、各被励磁磁極70Ba,70Bb,70Bcは、第2のモータ13Bに対応して設けられている。そして、被励磁磁極70Aa,70Ab,70Acには、それぞれ第1のモータ13AのU,V,Wの各相に対応する二次コイル71Au,71Av,71Awが巻回され、被励磁磁極70Ba,70Bb,70Bcには、それぞれ第2のモータ13BのU,W,Vの各相に対応する二次コイル71Bu,71Bw,71Bvが巻回されている。即ち、交流電源32の出力する三相の交流電力(電圧)が、一次ロータ65側の一次コイル69a〜69cに供給されることにより、二次ロータ側の各二次コイル71Au,71Av,71Aw、及び各二次コイル71Bu,71Bv,71Bwには、それぞれ対向する一次コイル69a〜69cに印加された交流電力に基づく誘起起電力が生ずる。そして、二次コイル71Au,71Av,71Awに生じた誘起起電力に基づく交流電力が第1のモータ13Aへと供給され、二次コイル71Bu,71Bv,71Bwに生じた誘起起電力に基づく交流電力が第2のモータ13Bへと供給されるようになっている。尚、二次コイル71Au,71Av,71Awの反モータ側端子は、互いに接続され、これにより中性点が形成されている。そして、二次コイル71Bu,71Bv,71Bwの反モータ側端子もまた、互いに接続されることにより中性点を形成している。
ここで、本実施形態では、一次ロータ65の励磁磁極67bと対向する二次ロータ66の各被励磁磁極70Ab,70Bbについて、モータ13A側の被励磁磁極70Abには、V相に対応する二次コイル71Avが巻回されているのに対し、モータ13B側の被励磁磁極70Bbには、W相に対応する二次コイル71Bwが巻回されている。また、一次ロータ65の励磁磁極67cと対向する二次ロータ66の各被励磁磁極70Ac,70Bcについて、モータ13A側の被励磁磁極70Acには、W相に対応する二次コイル71Awが巻回されているのに対し、モータ13B側の被励磁磁極70Bcには、V相に対応する二次コイル71Bvが巻回されている。即ち、本実施形態では、供給比率可変装置64は、反転手段としての機能を有しており、切替装置62(詳しくはそのスイッチ35B(並びにスイッチ35A))は反転手段としての機能を有していない。そして、これにより、各モータ13A,13Bには、該各モータ13A,13Bを相互に逆向きに駆動する交流電力がそれぞれ供給されるようになっている。
また、図10(a)に示すように、本実施形態では、ステアリングシャフト6は、ステアリング2に連結された第1シャフト6aと、反力アクチュエータ22に連結された第2シャフト6bとからなり、これら第1シャフト6a及び第2シャフト6bは、トーションバー73を介して連結されている。そして、供給比率可変装置64は、その一次ロータ65が第1シャフト6aに固定され、その二次ロータ66が第2シャフト6bに固定されることにより、ステアリングシャフト6に設けられている。
つまり、本実施形態の供給比率可変装置64は、ステアリング操作時の操舵トルクτによってトーションバー73に捻れが生じ、これにより、一次ロータ65と二次ロータ66との間の周方向の相対位置が変化するように構成されている。そして、第1のモータ13Aに対応する二次コイル71Au,71Av,71Aw及び第2のモータ13Bに対応する二次コイル71Bu,71Bv,71Bwに生ずる各誘起起電力の間に差が生じ、これにより第1のモータ13Aに供給される交流電力Paと第2のモータ13Bに供給される交流電力Pbとの供給比率が変更されるようになっている。
即ち、図10(b)に示すように、一次ロータ65と二次ロータ66との間の相対位置変化により、一次ロータ65側の各励磁磁極67(67a〜67b)とそれに対向する各被励磁磁極70A(70Aa,70Ab,70Ac),70B(70Ba,70Bb,70Bc)との間の磁気抵抗が変化する。そして、各励磁磁極67と各被励磁磁極70Aとの間の磁束Ha、及び各励磁磁極67と各被励磁磁極70Bとの間の磁束Hbが変化し、両磁束Ha,Hbの比率が変化することにより、各被励磁磁極70Aに巻回された二次コイル71Au,71Av,71Awに生ずる誘起起電力と、各被励磁磁極70Bに巻回された二次コイル71Bu,71Bv,71Bwに生ずる誘起起電力との間に差が生ずるようになっている。
尚、本実施形態の供給比率可変装置64には、予め設定された所定角度θ0を超える一次ロータ65と二次ロータ66との間の相対位置変化を規制するマニュアルストッパ74が設けられている。そして、上記所定角度θ0を超える相対位置変化を生じさせるような操舵トルクτが入力された場合であっても、このマニュアルストッパ74によりその相対位置変化は、所定角度θ0に規制されるようになっている。
(作用・効果)
次に、上記のように構成された本実施形態のステアリング装置60の作用・効果について説明する。図11(a)に示すように、ステアリング2に操舵トルクτが入力されない場合、即ちステアリング非操作時には、一次ロータ65及び二次ロータ66は相対位置変化しない。従って、両磁束Ha,Hbの比率は1:1となり、転舵アクチュエータ8の各モータ13A,13Bに供給される各交流電力Pa,Pbの比率も変化しないため、転舵角θtは変更されない(図5参照)。
一方、図11(b)に示すように、ステアリング2に同ステアリング2をA方向に回転させる操舵トルクτが入力された場合、一次ロータ65はA方向に回転する。これにより、一次ロータ65側の各励磁磁極67と第1のモータ13Aに対応する各被励磁磁極70Aとの間の磁気抵抗は増大し、励磁磁極67と第2のモータ13Bに対応する各被励磁磁極70Bとの間の磁気抵抗は減少する。従って、各励磁磁極67と各被励磁磁極70Aとの間の磁束Haは小、各励磁磁極67と各被励磁磁極70Bとの間の磁束Hbは大となり,これにより、第1のモータ13Aに供給される交流電力Paは、第2のモータ13Bに供給される交流電力Pbよりも小さくなる。即ち、第1のモータ13Aの発生するモータトルクFaが、第2のモータ13Bの発生するモータトルクFbよりも小さくなり、これにより転舵軸12をA方向側に移動させる合力F0が発生する。その結果、転舵角θtはA方向側に変更されるようになっている(図6(a)参照)。
同様に、図11(c)に示すように、ステアリング2に同ステアリング2をB方向に回転させる操舵トルクτが入力された場合、一次ロータ65はB方向に回転する。これにより、一次ロータ65側の各励磁磁極67と第1のモータ13Aに対応する各被励磁磁極70Aとの間の磁気抵抗は減少し、励磁磁極67と第2のモータ13Bに対応する各被励磁磁極70Bとの間の磁気抵抗は増大する。従って、各励磁磁極67と各被励磁磁極70Aとの間の磁束Haは大、各励磁磁極67と各被励磁磁極70Bとの間の磁束Hbは小となり,これにより、第2のモータ13Bに供給される交流電力Pbは、第1のモータ13Aに供給される交流電力Paよりも小さくなる。即ち、第2のモータ13Bの発生するモータトルクFbが、第1のモータ13Aの発生するモータトルクFaよりも小さくなり、これにより転舵軸12をB方向側に移動させる合力F0が発生する。その結果、転舵角θtはB方向側に変更されるようになっている(図6(b)参照)。
そして、このような構成を採用することにより、上記第1の実施形態のステアリング装置1と同様に、過剰な冗長性を擁することなく、簡素な構成にて、両転舵ECU16A,16Bの異常時においても確実に転舵角θtの変更、即ちその操舵を行うことができるようになる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、転舵アクチュエータの各モータ13A,13Bには、誘導モータを用いることとしたが、誘導モータとして駆動可能なものであれば、例えば、制動巻線付きの同期モータ(BLDC)等を用いてもよい。
・上記各実施形態では、交流電源32について特に言及しなかったが、交流電源32としては、車載の直流電源を三相の交流電源に変換するインバータを用いてもよく、また車載のオルタネータ(発電機)を用いてもよい。
・上記各実施形態では、上記切り替え時、第1のモータ13Aは、転舵軸12をB方向に駆動し、第2のモータ13Bは、転舵軸12をA方向に駆動することとした。しかし、これに限らず、上記切り替え時、第1のモータ13Aは転舵軸12をA方向に駆動し、第2のモータ13Bは転舵軸12をB方向に駆動する構成としてもよい。尚、この場合、供給比率可変装置50(64)による各交流電力Pa,Pbの供給比率変更の形態は、上記記述と逆転させる必要があることはいうまでもない。
・上記各実施形態では、各転舵ECU16A,16Bと反力ECU25とを別々に設けたが、各転舵ECU16A,16Bのうちの何れか又は双方に反力ECU25の機能を持たせる構成としてもよい。また、第1の実施形態においてはコントローラ34の機能を、第2の実施形態においては異常判定装置61の機能を、反力ECU25に持たせる構成としてもよい。
・上記第1の実施形態では、チョッパ51A,51Bを用いて供給比率可変装置50を構成したが、チョッパ51A,51Bの代わりに可変抵抗等を用いてもよい。
・更に上記第1の実施形態では、チョッパ51A,51Bにより、ステアリング2が操作された側に供給される交流電力Pa又は交流電力Pbの一方を制限することとしたが、交流電力Pa及び交流電力Pbをともに制限してもよく、その制限の程度を変えることで供給比率を可変する構成であってもよい。即ち、ステアリング操作に応じて供給比率を可変可能であれば、少なくとも一方を制限する構成であってもよい。
・上記第1の実施形態では、コントローラ34は、検出された操舵角θsに基づいて、A方向のステアリング操作が発生しているか否か(ステップ301)、及びB方向のステアリング操作が発生しているか否か(ステップ303)を判定する(図7参照)。即ち、操舵角θsに基づいて、ステアリング操作を検知することとしたが、このステアリング操作の検知は、操舵トルクτに基づいて行うこととしてもよく、操舵角θs及び操舵トルクτの双方に基づいて行うこととしてもよい。
・上記第2の実施形態では、供給比率可変装置64は、ステアリング2に入力される操舵トルクτに応じて、一次ロータ65と二次ロータ66との間の周方向の相対位置が変化するように構成されることとした。しかし、これに限らず、ステアリング2の操舵角θsに応じて一次ロータ65と二次ロータ66との間の周方向の相対位置が変化するように供給比率可変装置を構成してもよい。尚、このような構成は、トーションバー73に代えて減速機構を用いることで容易に具現化することができる。
・また、図12に示すステアリング装置80のように、電子制御装置を廃して、常時、交流電源32の出力する交流電力を転舵アクチュエータ8の各モータ13A,13Bに供給する。そして、例えば、上記第2の実施形態のステアリング装置60における供給比率可変装置64と同様の供給比率可変装置81により、ステアリング2に入力される操舵トルクτに応じて各モータ13A,13Bに供給する交流電力の比率を変更可能とし、これにより転舵角θtを変更可能とする構成としてもよい。また、この場合、供給比率可変装置としては、上記第1の実施形態のステアリング装置1における供給比率可変装置50のようなものを用いてもよい。
第1の実施形態のステアリング装置の概略構成図。 各転舵ECUによる転舵アクチュエータの制御態様を示すフローチャート。 反力ECUによる反力アクチュエータの制御態様を示すフローチャート。 第1の実施形態の切替装置及び供給比率可変装置の概略構成図。 第1の実施形態のステアリング装置における電子制御装置異常時のフェールセーフ機能の作用を示す説明図。 (a)(b)第1の実施形態のステアリング装置における電子制御装置異常時のフェールセーフ機能の作用を示す説明図。 第1の実施形態における供給比率可変制御の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態のステアリング装置の概略構成図。 第2の実施形態の供給比率可変装置の概略構成図。 (a)第2の実施形態の供給比率可変装置の概略構成を示す断面図、(b)第2の実施形態の供給比率可変装置の作用説明図。 (a)(b)(c)第2の実施形態の供給比率可変装置の作用説明図。 別例の実施形態のステアリング装置の概略構成図。
符号の説明
1,60,80…ステアリング装置、2…ステアリング、3…操舵機構、4…転舵輪、5…転舵機構、6…ステアリングシャフト、6a…第1シャフト、6b…第2シャフト、7…操舵角センサ、8…転舵アクチュエータ、12…転舵軸、13…モータ、13A…第1のモータ、13B…第2のモータ、16…電子制御装置、17A,17B…マイコン、18A,18B…駆動回路、19…車速センサ、20…変位量センサ、21…トルクセンサ、33,62…切替装置、35A,35B…スイッチ、37a,37b…第1入力端子、38A,38B…通常供給線、39a,39b…出力端子、40A,40B…モータ線、41a,41b…第2入力端子、42a,42b,68…非常供給線、44a,46a,68a…第1線、44b,46b,68b…第2線、44c,46c,68c…第3線、45u,47u…U線、45v,47v…V線、45w,47w…W線、50…供給比率可変装置、51A,51B…チョッパ、65…一次ロータ、66…二次ロータ、67(67a〜67c)…励磁磁極、69a〜69c…一次コイル、70A(70Aa,70Ab,70Ac),70B(70Ba,70Bb,70Bc)…被励磁磁極、71Au,71Av,71Aw,71Bu,71Bv,71Bw…二次コイル、73…トーションバー、θt…転舵角、θs…操舵角、Da,Db…DUTY指示信号、Pa,Pb…交流電力、Fa,Fb…モータトルク、F0…合力、τ…操舵トルク、Ha,Hb…磁束。

Claims (6)

  1. 転舵輪と機械的に分離されたステアリングと、2つの誘導モータを駆動源として前記ステアリングに対するステアリング操作に応じた前記転舵輪の転舵角を発生させる転舵アクチュエータと、前記各誘導モータに対してそれぞれ独立に三相の駆動電力を供給する2つの電子制御装置とを備えた車両用操舵装置であって、
    三相の交流電力を供給可能な交流電源と、
    前記各電子制御装置の異常を検出する異常判定装置と、
    前記各電子制御装置の両方に異常が発生した場合に、前記各誘導モータに対する電力供給を、前記各電子制御装置の出力する前記各駆動電力から前記交流電源の出力する交流電力に切り替える切替手段と、
    前記各誘導モータが互いに逆向きに駆動されるように該各誘導モータに供給される前記各交流電力のうちの一方を反転させる反転手段と、
    前記ステアリング操作に基づいて、前記各誘導モータに供給される前記各交流電力の比率を変更する供給比率可変手段とを備えること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記供給比率可変手段は、前記交流電力を前記各誘導モータに供給するための各電源配線に設けられた一対の電力制限手段を備え、該各電力制限手段により前記各誘導モータに供給される各交流電力のうちの少なくとも一方を制限することにより前記供給比率を変更すること、を特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用操舵装置において、
    前記供給比率可変手段は、前記ステアリングの操舵角又は前記ステアリングに印加される操舵トルクの少なくとも一つに基づいて前記ステアリング操作を検知するとともに、その操作量が大きいほど、前記供給比率のバランスが崩れるように該供給比率を変更すること、を特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記供給比率可変手段は、前記交流電源の供給する交流電力の各相に対応する一次コイルがそれぞれ巻回された励磁磁極を有する一次ロータと、前記各誘導モータの何れか一方に対応しその各相に対応する第1の二次コイルがそれぞれ巻回された第1の被励磁磁極及び前記各誘導モータの他方に対応しその各相に対応する第2の二次コイルがそれぞれ巻回された第2の被励磁磁極を有する二次ロータとを備えるとともに、前記第1の被励磁磁極及び第2の被励磁磁極は、前記励磁磁極に対して互いに周方向反対側に所定角度ずれた位置において該励磁磁極と対抗するように設けられ、前記一次コイルに供給される前記交流電力により前記第1の二次コイル及び第2の二次コイルに生ずる各誘起起電力をその対応する前記各誘導モータに供給するものであって、
    前記一次ロータ及び二次ロータは、前記ステアリング操作に応じて周方向の相対位置が変化するように構成されること、を特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項4に記載の車両用操舵装置において、
    前記一次ロータ及び二次ロータは、前記ステアリングの操舵角又は前記ステアリングに印加される操舵トルクに応じて前記相対位置が変化するように構成されること、を特徴とする車両用操舵装置。
  6. 転舵輪と機械的に分離されたステアリングと、
    2つの誘導モータを駆動源として該各誘導モータの発生するモータトルクの合力に基づいて前記転舵輪の転舵角を変更する転舵アクチュエータと、
    前記各誘導モータに対して三相の交流電力を供給する交流電源と、
    前記供給される各交流電力により前記各誘導モータが逆向きに駆動されるよう該各交流電力のうちの一方を反転させる反転手段と、
    前記ステアリングに発生したステアリング操作方向に基づいて、前記各誘導モータに供給される各交流電力の比率を変更する供給比率可変手段と、
    を備える車両用操舵装置。
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