JP2006205680A - 薄肉多層チューブ - Google Patents

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Yutaka Miura
裕 三浦
Kei Miyamoto
圭 宮本
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Abstract

【課題】 ディップコーティング−焼成法における重ね塗り回数を可及的に減らしながら、所望の肉厚に調整され、しかも、樹脂劣化が遅滞されたPTFE樹脂薄肉チューブを提供すること。
【解決手段】 PTFE樹脂薄肉チューブを少なくとも二層構造とし、その際、内層には純粋なPTFE樹脂分散液の焼成層を、そして、外層には増粘剤入りのPTFE樹脂分散液の焼成層を配することにより達成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(以下、“PTFE”と略記する)樹脂からなる薄肉多層チューブに関する。
PTFE樹脂チューブは、潤滑性、耐薬品性、及び耐熱性等に優れていることから、幅広い分野で応用されている。それだけに、該チューブ特性に対する要求も留まるところを知らず、昨今はチューブ外径の小径化と内径の大径化といった二律背反的特性さえも要求されてきた。この要求に応えるためには、PTFE樹脂のチューブの肉厚を必然的に極薄にせざるを得ない。
ところで、PTFE樹脂薄肉チューブは、樹脂の直接押出し成形法、あるいは樹脂の分散液(ディスパージョン)を使用するディップコーティング−焼成法により得られる。前者では、樹脂の配向に伴って機械的強度は向上するが、40μm以下の薄肉加工は難しい。その点、後者では、1回のコーティングで5μm〜7μmという極薄の肉厚が得られる。しかし、肉厚が極薄である分、チューブの実用的強度が足りないという不利益を抱えている。
ここに、実用的強度とは、チューブ切断や破断が生じないような強度であり、この強度を得るには、チューブ肉厚として20μm程度が必要になる。従って、ディップコーティング法で20μmの肉厚を得ようとすれば、3回〜4回のコーティング(重ね塗り)を余儀なくされる。
しかし、肉厚をかせぐために徒にコーティング回数を重ねていくと、別の弊害が生じる。すなわち、コーティング毎に、焼成工程が不可欠であるために、最初にコーティングされた樹脂程、熱劣化が過度に進行してしまう。例えば、4回の重ね塗りをした場合、最初にコーティングされた樹脂は、ただ熱劣化を招くだけの不要な3回の焼成処理を受けることになる。
従って、本発明の課題は、上述のディップコーティング−焼成法における重ね塗り回数を可及的に減らしながら、所望の肉厚に調整され、しかも、樹脂劣化が遅滞されたPTFE樹脂薄肉チューブを提供することにある。
本発明者らは、PTFE樹脂薄肉チューブを少なくとも二層構造とし、その際、内層には純粋なPTFE樹脂分散液の焼成層を、そして、外層には増粘剤入りのPTFE樹脂分散液の焼成層を配することに着想した結果、上記課題を一挙に解決するに至った。
本発明によれば、以下のような顕著な効果が奏される。
a.増粘剤により粘度を増大したPTFE分散液をチューブ外層に適用するので、従来では達成されなかった、高水準のコーティング厚ひいてはチューブ肉厚が得られる。その際、増粘剤の添加量を調節することによって、コーティング厚を自由に調整できる。
b.上記コーティング厚の増加に伴って、重ね塗り回数が減る。その結果、コーティング毎の焼成回数も減るため、樹脂劣化が過度に進行せず、チューブ品質が安定する。
c.重ね塗り回数の減少により生産性が向上する。
d.チューブ内壁は純粋なPTFE樹脂で構成されるので、チューブ内通過物に対する
潤滑性は従来同様に維持される。
以下、本発明のPTFE薄肉多層チューブについて、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、上記チューブの一例を示す断面図である。
図2は、上記チューブの製造に用いられる装置の一例を示す概略側面図である。
図1において、(1)は薄肉多層チューブの内層、そして、(2)は薄肉多層チューブの外層である。この場合、内層(1)はPTFE樹脂の分散液を焼成して形成され他方、外層(2)は増粘剤入りPTFE樹脂の分散液を焼成して形成されたものである。
図2において、(3)はマンドレル棒の供給ボビン、(4)はガイドロール、(5)はコーティング槽、(6)は加熱炉、(6a)は焼成ゾーン、(6b)は乾燥ゾーン、(7)は巻き取りボビンである。この例においては、加熱炉(6)は、少なくとも2段階の温度制御がなされ、前半の乾燥ゾーン(6b)では乾燥用の温度に、そして、後半の焼成ゾーン(6a)では焼成用の温度に制御されている。
本発明において、内層(1)を構成するPTFE樹脂としては、その潤滑能を最大限に発揮させる意味で、ホモポリマーが好ましく用いられる。勿論、PTFE樹脂は、その潤滑性、耐薬品性、及び耐熱性を実質的に損なわない限り、任意の共重合成分及び/又は添加物を含んでいてもよい。一方、外層(2)を形成するPTFE樹脂としては、内層(1)ほどの制約はないが、樹脂の準備を考慮すれば、やはり内層(1)と同様のホモポリマーが便利である。更に、PTFE樹脂については、焼成後の延び率が100%〜500%にあるものが好ましい。
このような薄肉多層チューブの肉厚は、チューブ外径の小径化を考慮すると、20μm〜40μmが妥当な値である。他方、チューブ内径については、チューブ外径の小径化という制約の下では高々0.5mm程度に留まることになる。
本発明において、外層(2)を形成するPTFE樹脂分散液に添加する増粘剤は多種多様に亘るが、好ましいのはPTFEよりも高い融点を有するもの、更に好ましいのは、PTFEよりも高い融点を有し且つ該融点付近での体積変化の少ないものであればよい。焼成中に、過大な体積膨張によりチューブ壁を破壊する恐れがあるものは避けるべきである。
次に、本発明に係るPTFE薄肉多層チューブの製造方法の一例について、図2を参照しながら述べる。
先ず、得ようとするチューブの内径に相当する外径を有するマンドレル棒の供給ボビン(3)を準備する。このマンドレル棒は、表面に金属メッキを施した金属線で構成される。金属線としては、単線でも撚り線でもどちらでもよい。更に、金属線材料としては、銅やアルミニウム等が挙げられ他方、メッキの材料としては、銀、クロム、及び錫等が挙げられる。ただ、生産性、価格等を考慮すると、銀メッキ軟銅線の単線が好ましく用いられる。
次に、図1の内層(1)を形成するPTFE樹脂の分散液を投入したコーティング槽(5)に、該マンドレル棒を案内してその外周に該分散液をコーティングして一次コーティング体を得る。コーティング方式としては、ディップコーティングが好ましい。このディップコーティング方式では、マンドレル棒をPTFE樹脂分散液中に通して、一定速度で垂直方向に引き上げることにより、均一なコーティング厚を形成できる。
マンドレル棒にコーティングされたPTFE樹脂分散液は、加熱炉(6)中で加熱されながら乾燥・焼成処理が一連の流れで施されて内層を形成する。その際の加熱条件として、乾燥ゾーン(6b)では150℃〜250℃程度、焼成ゾーン(6a)では400℃〜500℃程度、線速は一定で、1.0m/分〜3.0m/分程度に調整すればよい。焼成された一次コーティング体はガイドロール(4)を経て巻き取りボビン(7)に巻き取られる。
更に、上記の焼成された一次コーティング体には、外層(2)が形成される。この際は、図2の供給ボビン(3)に代えて巻き取りボビン(7)を設置し、併せて、コーティング槽(5)には、内層形成に使用したPTFE樹脂分散液に増粘剤を溶解して得た外層用分散液を投入する以外は、実質的に同様の処理が繰り返される。すなわち、巻き取りボビン(7)から一次コーティング体を解除し、焼成された内層(1)の外周に外層用分散液をコーティングして二次コーティング体を得た後、同様に乾燥・焼成することによって外層(2)を形成する。この外層用分散液は、コーティング厚ひいてはチューブ肉厚を増大させる意味で、増粘剤により、好ましくは200cp〜300cpに、その粘度が調整されたものが好ましい。このような粘度調整により、15μm以上のコーティング厚/回が実現する。
最後に、上記で得られた二次コーティング体を1m〜3m程度の長さにカットした後、マンドレル棒を引き抜くことによって、所望のPTFE薄肉多層チューブが得られる。
又、上記のチューブの外周には、機械的特性や端末加工性に優れた樹脂の被覆層を設けてもよい。該樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリアミドエラストマー、ナイロン、ポリエステル、ポリイミド及びポリウレタン樹脂等が挙げられる。更に、該チューブと被覆層の間に、螺旋巻きないし編組ブレード層を介在させると、チューブの可撓性が向上する。
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
先ず、コーティング槽(5)にPTFE樹脂分散液(三井デュポンフロロケミカル株式会社製)を投入した。該槽(5)の中を、供給ボビン(3)から解除した、マンドレル棒(外径が0.45mmの銀メッキ軟銅線)を線速2.0m/秒で通過させ、コーティングした。次いで、この一次コーティング体を加熱炉(6)の200℃の乾燥ゾーン(6b)、更に450℃の焼成ゾーン(6a)を夫々1分間通過させることにより、内層(1)を焼成層として形成し、一旦巻き取りボビン(7)に巻き取った。このときの焼成層の肉厚は7μmであった。
次に、該PTFE分散液に増粘剤として硝酸バリウムを0.1wt%溶解してなる外層用分散液(粘度:250cp)をコーティング槽(5)に投入し、あわせてマンドレル棒の供給ボビン(3)に代えて巻き取りボビン(7)を設置した。この巻き取りボビン(7)から解除した一次コーティング体を線速2.0m/秒で通過させ、二次コーティング体を得た。引き続き、この二次コーティング体を加熱炉(6)の200℃の乾燥ゾーン(6b)、更に450℃の焼成ゾーン(6a)を夫々1分間通過させることにより、外層(2)を焼成層として形成した。このときの焼成層(外層(2))の肉厚は16μmであった。
更に、焼成された二次コーティング体を2mの長さにカットしてから、両端の焼成層部分を剥ぎ取ることにより、マンドレル棒の両端部を露出させた。この状態で、該マンドレル棒の両端を把持しながら引伸ばしてその外径を減少させてから、該マンドレルを引き抜いた。その結果、PTFE薄肉多層チューブが得られた。このチューブの内径は0.45mmで、肉厚は23μmであった。
尚、本実施例では、内層・外層形成を別ラインでの製造を示したが、勿論同一ラインでの製造適用されることは言うまでもない。
本発明のPTFE薄肉多層チューブは、熱劣化が少なく、しかも膜厚調整が容易であるので、超極薄チューブとして最適である。
本発明のPTFE薄肉多層チューブの一例を示す断面図である。 本発明のPTFE薄肉多層チューブの製造に用いられる装置の一例を示す概略側面図である。
符号の説明
1 内層(PTFE樹脂分散液の焼成層)
2 外層(増粘剤入りPTFE樹脂分散液の焼成層)
3 マンドレル棒の供給ボビン
4 ガイドロール
5 コーティング槽
6 加熱炉
6a 焼成ゾーン
6b 乾燥ゾーン
7 巻き取りボビン

Claims (4)

  1. 少なくとも二層構造の薄肉多層チューブにおいて、内層がポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液の焼成層であり、そして、外層が増粘剤を添加したポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液の焼成層であることを特徴とする薄肉多層チューブ。
  2. 該チューブの肉厚が、20μm〜40μmである請求項1に記載の薄肉多層チューブ。
  3. 該チューブの内径が、高々0.5mmである請求項1または2に記載の薄肉多層チューブ。
  4. 該外層が、増粘剤を添加して粘度を200cp以上に調整したポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液の焼成層である請求項1〜3のいずれかに記載の薄肉多層チューブ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103375674A (zh) * 2012-04-13 2013-10-30 上海市凌桥环保设备厂有限公司 热塑型大管径聚四氟乙烯薄壁管
JP2015041011A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 富士ゼロックス株式会社 フッ素含有樹脂層付き部材、定着装置、及び画像形成装置
CN107428958A (zh) * 2016-03-20 2017-12-01 株式会社润工社 聚四氟乙烯管
CN114474799A (zh) * 2021-12-31 2022-05-13 脉通医疗科技(嘉兴)有限公司 医用中空管及其制备方法

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