JP2006205646A - 合成板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 リグノセルロース系材料に接着剤としてポリブチレンサクシネート系樹脂を混合して作製されたプリフォーム(2a)を加熱加圧する。
【選択図】 図3
Description
しかし、石油由来の素材を用いて成形された合成板は焼却すると二酸化炭素が発生し地球全体としての二酸化炭素量を増加させ、またフェノール樹脂は遊離フェノールやホルムアルデヒドが含まれるため人体に悪影響をおよぼすおそれがあった。
これは、植物由来の材料のみで成形されているため、焼却することで二酸化炭素が排出されても、その排出相当量は植物の成長時に吸収されており、全体としてみれば二酸化炭素量が変化しないので、環境面で優れている。また、人体に影響を与えるような物質はほとんど含まれていない。
また、ポリ乳酸樹脂を接着剤として用いる場合、ポリ乳酸樹脂は柔軟性に劣り、もろく、また使用時に加水分解、生分解してしまう等取り扱い難いという問題があった。
環境や人体への負担を軽減するとともに、十分な強度を持ち合わせた合成板を提供することにある。
これより、植物由来であるリグノセルロース系材料と、例えば、さとうきび、とうもろこし、サツマイモ等の植物からグルコースの発酵によって生成可能であり柔軟性を有するポリブチレンサクシネート系樹脂とを混合させて合成板が成形される。
これより、本来、加水分解性、生分解性を有しているポリブチレンサクシネート系樹脂に加水分解、生分解を抑制する処理が施される。
請求項3の合成板では、前記処理により、50℃、90%RH、の環境下に480時間置かれた後の引張り破断伸びが初期値の80%以上であることを特徴としている。
請求項4の合成板では、前記リグノセルロース系材料は蒸煮処理及び爆砕処理のいずれか一方が施されたものであることを特徴としている。
また、リグノセルロース系材料に蒸煮・爆砕処理が行なわれることで、水分を含んで軟化している材料から成形することができる。
さらに、蒸煮・爆砕処理は高温・高圧で施されるため、リグノセルロース系材料に含有される虫やカビ・細菌などを殺虫・殺菌する。
これより、植物由来であるリグノセルロース系材料を骨格とし、ポリブチレンサクシネート系樹脂を適した混合比率で配合させた合成板を得られる。
また、すべて植物由来の素材から成形できることで、焼却による二酸化炭素の増加を抑制することができる。また、有害物質を減少させることができるので、人体への影響も少なくすることができる。
請求項2の合成板によれば、耐加水分解性、耐生分解性を得ることで、車両の内装部材や建築材料に適応させることができる。
請求項3の合成板によれば、車両の内装部材や建築材料として使用するのに十分な耐加水分解性、耐生分解性とすることができる。
また、水分を含んで軟化している材料から成形することにより、深絞り等の3次元形状を成形することができる。
請求項5の合成板によれば、リグノセルロース系材料を骨格とし、ポリブチレンサクシネート系樹脂の接着力により十分な強度をもった合成板を得ることがでる。
図1を参照すると、本発明に係る合成板の斜視断面図が示されている。
図1に示す合成板2は、リグノセルロース系材料に接着剤としてのポリブチレンサクシネート系樹脂が混合され、成形されている。
リグノセルロース系材料は例えば木材、竹、ケナフ等の木質系や草木系の植物由来の素材の繊維状、粉末状のものが使用される。または、当該リグノセルロース系材料に蒸煮及び爆砕のいずれか一方の処理を施したものが使用される。このように蒸煮・爆砕処理が行われると木質系や草木系の繊維がほぐしやすくなる。
さらに、蒸煮・爆砕処理は高温・高圧で施されるため、リグノセルロース系材料に含有される虫やカビ・細菌などを殺虫・殺菌し防腐性、耐久性が向上する。
加熱加圧成形は、第一段階として合成板2を高圧で加圧することでプリフォーム2aを作製し、途中で加圧を解除し、温度を変更してから低圧で加圧することで美観よく成形することができる。
図2を参照すると本発明に係る合成板のプリフォーム作製時の構成を示す斜視図が示されており、図3を参照すると本発明に係る合成板の加熱加圧時の構成を示す斜視図が示されている。以下、図2、3に基づき説明する。
図2に示すように、合成板2のプリフォーム2a作製のため、ステンレス板6の上に、ガラス繊維で補強したテフロン(R)シート8を敷き、その上にL字状の枠部材10a、10bを2つ組み合わせ、四角い金型10を形成する。
そして、金型10の内周と同寸の落し蓋である上型及び高さ調節用の木片(ともに図示せず)を配設する。
これらを油圧プレス装置に金型10ごと設置し所定時間加圧して、プリフォーム2aを作製する。このときの圧力は、プリフォーム2aが本加圧まで形状を保持できる程度であればよい。
そして、図3に示すように、ステンレス板6上のプリフォーム2aの上にテフロン(R)シート12、ステンレス板14を順に配設する。また、プリフォーム2aの両側に若干の間隔を置いて角材状のステンレス製スペーサ16をプリフォーム2aと平行に配設する。
このように、本発明に係る合成板では、合成板2をリグノセルロース系材料及びポリブチレンサクシネート系樹脂から成形することで、焼却等による二酸化炭素量の増加を防止し、人体への負担も軽減することができる。
リグノセルロース系材料として、爆砕処理(爆砕条件:圧力9気圧、温度180℃、時間20分)を行った竹繊維(200mm長さ)を使用した。
当該竹繊維120gに、末端封鎖処理を施した粉末状のポリブチレンサクシネート系樹脂(三菱化学製「GS Pla」、グレード:AZ71T、2mmメッシュ)40gを混合して、これを上記の例のように金型に充填し、油圧プレス装置により0.77MPaの加圧を5分間行いプリフォーム2aを作製した。
そして、当該プリフォーム2aの両側に厚さ4mmのスペーサを配設し、予め上型、下型を160℃に加熱してある別の油圧プレス装置に配設して26kNの加熱加圧(19×19cmのプリフォームに対して)を6分間行い合成板を成形した。
リグノセルロース系材料として、爆砕処理(爆砕条件:圧力9気圧、温度180℃、時間20分)を行った竹繊維(200mm長さ)を使用した。
当該竹繊維90gに、末端封鎖処理を施した繊維状のポリブチレンサクシネート系樹脂(三菱化学製「GS Pla」、グレード:AZ71T、5デニール、5mm)70gを混合して、これを上記の例のように金型に充填し、油圧プレス装置により0.77MPaの加圧を5分間行いプリフォーム2aを作製した。
そして、当該プリフォーム2aの両側に厚さ6mmのスペーサを配設し、予め上型、下型を140℃に加熱してある別の油圧プレス装置に配設して26kNの加熱加圧(19×19cmのプリフォームに対して)を6分間行い合成板を成形した。
リグノセルロース系材料として、蒸煮処理(蒸煮条件:温度200℃、時間20分)を行ったブナ木粉(2mmメッシュパス材)を使用した。
当該ブナ木粉120gに、末端封鎖処理を施した粉末状のポリブチレンサクシネート系樹脂(三菱化学製「GS Pla」、グレード:AZ71T、2mmメッシュ)40gを混合して、これを上記の例のように金型に充填し、油圧プレス装置により0.77MPaの加圧を5分間行いプリフォーム2aを作製した。
公知の合成板(木材チップにフェノール樹脂を混合させ成形した合成板)を使用した。
上記実施例1乃至3及び比較例の合成板をそれぞれ物性測定用試験片に切断(例えば曲げ試験片:148mm×50mm×3.65mm、吸水率試験片:50mm×50mm×3.65mm)し、TVOCとアルデヒドの分析、三次元成形性、吸水率、曲げ強さの各試験を行った。その結果を図4に示した。
図4に示すように、実施例1乃至3は比較例よりもTVOCとアルデヒドが低く、人体に与える影響が少ないことが分かる。
上記試験結果から分かるように、本発明の合成板は従来の合成板よりも吸湿性が低く、耐久性が高いため、車両等に使用するのに適している。
以上で本発明に係る合成板の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
また、上記実施形態では、リグノセルロース系材料(竹繊維・ブナ木粉)とポリブチレンサクシネート系樹脂との混合重量比は、
リグノセルロース系材料/ポリブチレンサクシネート系樹脂=120/40(実施例1、3)
リグノセルロース系材料/ポリブチレンサクシネート系樹脂=90/70(実施例2)
としているが、混合重量比は、
リグノセルロース系材料/ポリブチレンサクシネート系樹脂=100/5〜100/300
としておけば、リグノセルロース系材料を骨格とし、ポリブチレンサクシネート系樹脂の接着力により十分に強度をもった合成板を得ることができる。また、上記実施例では、リグノセルロース系材料として爆砕または蒸煮した材料を適用した例を示したが、本発明は何らこれに限定されるものではなく、リグノセルロース系材料として例えば一般の竹繊維やケナフや麻などを適用しても良い。
2a プリフォーム
6、14 ステンレス板
8、12 テフロン(R)シート
10 金型
10a 枠部材
16 スペーサ
Claims (5)
- リグノセルロース系材料に接着剤としてポリブチレンサクシネート系樹脂を混合して成形されたことを特徴とする合成板。
- 前記ポリブチレンサクシネート系樹脂は加水分解性、生分解性を抑制する処理が施されたことを特徴とする請求項1記載の合成板。
- 前記処理により、50℃、90%RH、の環境下に480時間置かれた後の引張り破断伸びが初期値の80%以上であることを特徴とする請求項2記載の合成板。
- 前記リグノセルロース系材料は蒸煮処理及び爆砕処理のいずれか一方が施されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の合成板。
- 前記リグノセルロース系材料とポリブチレンサクシネート系樹脂の混合重量比は、
リグノセルロース系材料/ポリブチレンサクシネート系樹脂=100/5〜100/300
であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の合成板。
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