JP2006205633A - インクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドライバICが発生する熱に起因して生じる圧力室でのインク温度差を小さくする。
【解決手段】 インクジェットヘッド30は、複数の圧力室10が形成された流路ユニット27と、流路ユニット27の上面に固定された圧電アクチュエータ21とを含んでいる。圧電アクチュエータ21の上面には、ドライバIC80が実装されたフレキシブルプリント回路70が貼り付けられている。複数の圧力室10は、2列の圧力室列を形成するように配列されている。各圧力室列は、ドライバIC80の副走査方向の中心と圧力室列との主走査方向における距離が、ドライバIC80の副走査方向の端部と圧力室列との主走査方向における距離よりも大きくなるように、湾曲形状に形成されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、記録媒体にインクを吐出して印刷を行うインクジェットヘッドに関する。
特許文献1には、キャリッジに記録ヘッド部を搭載して、キャリッジを往復移動させながら、記録ヘッド部に設けられた圧電アクチュエータを含むヘッドユニット(インクジェットヘッド)から記録媒体上にインクを吐出して印刷する記録装置が記載されている。この記録装置において、記録ヘッド部には、ドライバー素子(ドライバIC)の熱を放熱するヒートシンクが設けられており、ヒートシンクの下面にヘッドユニットが固定されている。ヒートシンクのヘッドユニットと対向する位置には開口が設けられている。この構成により、ヘッドユニットの上方には、空間が設けられることになり、ドライバー素子の熱がヒートシンクを介してヘッドユニットに伝わりにくくなる。したがって、ヒートシンクが高温になるような場合でも、ヘッドユニットの圧電アクチュエータが熱によって動作特性が大きく変わらなくなる。
特開2004−291342号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の記録装置において、ドライバー素子とヘッドユニットとが比較的隣接した位置に配置されているため、ドライバー素子で発生した熱によってヘッドユニットが温められる。ドライバー素子は、その中心部が最も熱を発生するため、ヘッドユニットはドライバー素子の中心部に近い領域ほどその熱の影響によって高温になる。このヘッドユニットは、ヘッドユニットの長手方向に沿った複数の圧力室列が形成されたキャビティユニットを備えている。このため、同じ圧力室列に属する圧力室において、ドライバー素子の長手方向中心部と長手方向において同じ位置にある圧力室と、ドライバー素子の長手方向端部と長手方向において同じ位置にある圧力室とが受けるドライバー素子からの熱影響に大きな差が生じる。かかる熱影響の差によって圧力室内のインク温度にも差が生じ、それに伴ってインク粘度にも差が生じる。その結果、ノズルからのインク吐出特性にばらつきが生じる。
そこで、本発明の目的は、ドライバICが発生する熱に起因して生じる圧力室でのインク温度差を小さくすることが可能なインクジェットヘッドを提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のインクジェットヘッドは、圧力室を経てノズルに至る複数の個別インク流路が形成された流路ユニットと、前記流路ユニットに固定されて複数の前記圧力室の内部のインクに吐出エネルギーを付与するエネルギー付与手段と、前記エネルギー付与手段に供給される駆動信号を生成するドライバICとを備えている。そして、複数の前記圧力室は、第1の方向において隣接する圧力室の間隔が等しくなるような圧力室列を一列又は複数列形成し、前記第1の方向と直交する第2の方向において、前記圧力室列と前記ドライバICの前記第1の方向における中心部との距離が、前記圧力室列と前記ドライバICの前記第1の方向における端部との距離よりも大きい。
これにより、ドライバICの発熱によって流路ユニットが温められても、同じ圧力室列に属する複数の圧力室のうち、ドライバICの第1の方向における中心部と第1の方向において同じ位置にある圧力室の内部に存在するインクと、ドライバICの第1の方向における端部と第1の方向において同じ位置にある圧力室の内部に存在するインクとの温度差が小さくなる。そのため、インクの温度差にかかるインク粘度の差も小さくなり、ノズルからのインク吐出特性のばらつきが抑制される。
本発明において、前記流路ユニットは、前記複数の個別インク流路にインクを供給する共通インク室をさらに備えている。そして、前記第2の方向において、前記共通インク室と前記ドライバICの前記中心部との距離が、前記共通インク室と前記ドライバICの前記端部との距離よりも大きいことが好ましい。これにより、同じ共通インク室内において、ドライバICの第1の方向における中心部と第1の方向において同じ位置にある共通インク室の一部に存在するインクと、ドライバICの第1の方向における端部と第1の方向において同じ位置にある共通インク室の一部に存在するインクとの温度差が小さくなる。そのため、ノズルからのインク吐出特性のばらつきがより一層抑制される。
また、本発明において、前記流路ユニットに設けられた複数の前記ノズルが、前記圧力室列と同数のノズル列を形成しており、前記第2の方向において、前記ノズル列と前記ドライバICの前記中心部との距離が、前記ノズル列と前記ドライバICの前記端部との距離よりも大きいことが好ましい。これにより、同じノズル列内において、ドライバICの第1の方向における中心部近傍と第1の方向において同じ位置にあるノズルの内部に存在するインクと、ドライバICの第1の方向における端部と第1の方向において同じ位置にあるノズルの内部に存在するインクとの温度差が小さくなる。加えて、各個別インク流路内に存在するインクの温度差も小さくなる。そのため、ノズルからのインク吐出特性のばらつきがより一層抑制される。
また、本発明において、前記圧力室列は、前記第1の方向に沿って配列する互いに隣接した複数の圧力室からなる圧力室群を3以上有していることが好ましい。これにより、すべての圧力室毎に吐出タイミングを制御する必要がなくなり、吐出タイミング制御が簡易になる。
また、本発明において、前記第1の方向において、前記ドライバICの前記中心部と前記圧力室列の中心とが一致しており、前記第2の方向において、前記圧力室列の両端が一致しており、前記第2の方向において、前記圧力室列と前記ドライバICの前記中心部との距離が、前記圧力室列の中心に近づくほど大きいことが好ましい。これにより、同じ圧力室列内の各圧力室において、ドライバICから受ける熱影響のばらつきが小さくなる。そのため、同じ圧力室列の各圧力室内に存在するインクの温度差がより小さくなる。
また、本発明において、前記圧力室列は、前記ドライバICを発熱源としたときの等温線に略一致するように形成されていることが好ましい。これにより、同じ圧力室列内の各圧力室において、ドライバICから受ける熱影響がほぼ均一化する。そのため、同じ圧力室列の各圧力室内に存在するインクの温度差がより一層小さくなる。
また、本発明において、前記ドライバICが実装されていると共に、前記ドライバICが生成した駆動信号を前記エネルギー付与手段に供給する平型柔軟ケーブルをさらに備えていることが好ましい。これにより、ドライバICを比較的自由に配置することができるため、他の部材の配置箇所にも自由度ができる。
また、本発明において、前記エネルギー付与手段が、複数の前記圧力室の容積を変化させる圧電アクチュエータからなり、前記圧電アクチュエータが、複数の前記圧力室に対向する複数の個別電極を含んでいることが好ましい。これによると、複数の個別電極がなす個別電極列も圧力室列と同じように延在することになる。そのため、圧電アクチュエータの同じ個別電極列内の個別電極間の温度差も小さくなり、個別電極を一方の電極とするキャパシタごとの静電容量のばらつきが抑制される。したがって、ドライバICから個別電極毎に異なる駆動信号を供給する必要がなくなり、制御が簡易になる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドが採用されたインクジェットプリンタの概略平面図である。インクジェットプリンタ1の内部には、図1に示すように、2本のガイド軸6,7が設けられている。これらガイド軸6,7には、キャリッジを兼用するヘッドユニット8が取り付けられている。ヘッドユニット8は、合成樹脂材料からなるヘッドホルダ9を含んでいる。ヘッドホルダ9には、印刷用紙Pへインクを吐出して印刷を行うインクジェットヘッド30が保持されている。ヘッドホルダ9は、キャリッジモータ12により回転する無端ベルト11に取り付けられており、キャリッジモータ12の駆動により、ガイド軸6,7に沿って主走査方向(第2の方向)に往復移動する。
インクジェットプリンタ1には、それぞれにブラックインクが収容された4つのインクカートリッジ5a〜5dが備えられている。各インクカートリッジ5a〜5dは、それぞれ可撓性のチューブ14a〜14dによってチューブジョイント20と接続されている。また、インクジェットプリンタ1には、ヘッドホルダ9が左端に移動したときに対向するインク吸収部材3が設けられている。インク吸収部材3は、フラッシングのときにノズルから吐出されたインクを吸収する。また、インクジェットプリンタ1には、ヘッドホルダ9が右端に移動したときに対向するパージ装置2が設けられている。パージ装置2は、パージ時にノズルからインクを吸引する。そのパージ装置2の左方には、ノズル面に付着したインクを払拭するワイパ4が設けられている。
次に、ヘッドユニット8の主要構造について以下に説明する。図2は、図1に示すヘッドユニット8の分解斜視図であり、ヘッドホルダ9からバッファタンク48及びヒートシンク60を取り外した状態を示している。図3は、図2に示すインクジェットヘッドユニットの縦断面図である。
図2及び図3に示すように、ヘッドホルダ9は、上方に向かって開口した略箱状に形成されており、その底部にはインクジェットヘッド30に含まれるヘッド本体25が固定されている。また、ヘッドホルダ9において、ヘッド本体25の上方には、ヘッド本体25へ供給するインクを一時的に貯溜するバッファタンク48が設置されている。ヘッド本体25は、複数のノズル28が形成されたノズル面(底面)25aがヘッドホルダ9の下方外側に露出するように設置されている(図6参照)。
バッファタンク48の端部には、図2に示すように、インクをこのバッファタンク48に供給するためのチューブジョイント20が接続されている。バッファタンク48の内部には、各インクカートリッジ5a〜5dから供給されたインクが合流する貯溜部(不図示)が形成されている。バッファタンク48の下面には、インク流出口(不図示)が設けられており、ヘッド本体25に設けられたインク供給口30aとシール部材90を介して接続されている。この構成より、バッファタンク48の貯溜部に貯えられたインクがインク流出口及びインク供給口30aを通ってヘッド本体25の内部に供給される。バッファタンク48の上方には、コンデンサ83などの電子部品及びコネクタ85が実装された制御基板84が設けられている。制御基板84の上方は、ヘッドホルダ9の上方を覆うカバー9aにより覆われている。
ヘッドホルダ9には、図3に示すように、ヒートシンク60がバッファタンク48の左側側壁48aに隣接する位置に固定されている。ヒートシンク60は、主走査方向に延在する水平部60aと、水平部60aの外側側縁から上方に立ち上がった垂直部60bとを有している。水平部60a及び垂直部60bは、図2に示すように、共に横長の板状に形成されており、垂直部60bの内側の板面はバッファタンク48の側壁48aと対向している。バッファタンク48の右方には、バッファタンク48内に蓄積された空気を外部へ排気する排気装置49が設けられている。
次に、インクジェットヘッド30の主要構成について以下に説明する。図4は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッド30を示す外観斜視図である。図4に示すように、インクジェットヘッド30は、ヘッド本体25と、ヘッド本体25の上面に貼り付けられたフレキシブルプリント回路(FPC:Flexible Printed Circuit)70とを含んでいる。ヘッド本体25は、内部に複数のインク流路が形成された流路ユニット27と、流路ユニット27の上面に接合された圧電アクチュエータ(エネルギー付与手段)21とを含んでいる。流路ユニット27及び圧電アクチュエータ21はともに、長方形平面形状を有する複数の薄板を積層して構成され、バッファタンク48の下方に配置されている。
図5は、図4に示すインクジェットヘッド30の部分上面図である。図6は、図4に示すインクジェットヘッド30の縦断面図である。図4及び図5に示すように、FPC70は、圧電アクチュエータ21から制御基板84まで延在する基材71と、基材71の延在方向に沿って形成された複数の配線72とを有している。基材71上には、ドライバIC80が実装されている。ドライバIC80は、副走査方向(第1の方向)において長尺な長方形状に構成されている。基材71は、図6に示すように、2枚のシート71a,71bが重ね合わされて互いに貼り合わされた構成となっている。基材71における下層であるシート71bには、圧電アクチュエータ21と対向する領域に厚み方向に貫通した複数の孔77が形成されている。これら孔77は、圧電アクチュエータ21に形成された後述の複数の個別電極37の引き出し部37aとそれぞれ対向する位置に形成されている。各孔77には、引き出し部37aと接触するように基材71の下面から突出した導電部材78が配置されている。また、図5に示すように、シート71bには、厚み方向に貫通した2つの孔79が形成されている。これら孔79にも導電部材78と同様の導電部材が配置されている。
複数の配線72は、基材71のシート71a,71b間に形成されている。複数の配線72は、図5に示すように、複数の個別電極37とドライバIC80とを個別電極37ごとに電気的に接続する複数の個別配線73と、ドライバIC80と制御基板84とを電気的に接続する複数の信号線74と、圧電アクチュエータ21に含まれるプレート34(後述する)をグランドに接続する2本の共通配線75とを有している。複数の個別配線73は、対応する個別電極37ごとに形成されており、複数の信号線74より本数が多い。また、複数の個別配線73の先端は、図6に示すように、孔77に配置された導電部材78とそれぞれ電気的に接続されている。これにより、個別配線73と個別電極37とが導電部材78を介して電気的に接続される。また、2本の共通配線75の先端は、図5に示すように、孔79に配置された導電部材とそれぞれ電気的に接続されている。共通配線75と接続された導電部材は、圧電シート33(後述する)に形成されたスルーホール35内の導電部材を介してプレート34と電気的に接続されている。
図3に戻って、FPC70は、圧電アクチュエータ21の上面から主走査方向の一方に引き出され、ヘッドホルダ9の底部に形成された孔17を通されて垂直部60bとヘッドホルダ9の側壁との間に形成された隙間を介して上方に向かう。そして、FPC70は、制御基板84とバッファタンク48との隙間を介して制御基板84上に設けられたコネクタ85と電気的に接続されている。ドライバIC80は、制御基板84からシリアル転送されてきた印刷信号を、圧電アクチュエータ21の個別電極37ごとに対応したパラレル信号に変換し且つ所定の電位に変換して生成した駆動信号を各個別電極37に接続した個別配線73に出力する。また、FPC70は、ドライバIC80と対向する位置に配置された弾性部材18によりドライバIC80の上面がヒートシンク60の水平部60aに接触するように押圧されている。これにより、発熱したドライバIC80の過剰な熱を放熱することが可能になる。
ここで、ドライバIC80の発熱がヘッド本体25に及ぼす影響について説明する。なお、ヘッド本体25がドライバIC80の発熱によってどのように温められているかを分かりやすくするために、図5に5本の等温線T1〜T5をヘッド本体25上に描いている。5本の等温線T1〜T5は、副走査方向(主走査方向と直交する方向)の中心が主走査方向(第2の方向)においてその両端よりドライバIC80から離れるように湾曲している。これは、本実施形態におけるヘッド本体25が、ドライバIC80のヘッド本体25側の側面80a、すなわち副走査方向(第1の方向)に平行な平面からの熱によって主に温められるからである。つまり、ドライバIC80の駆動時において、ヘッド本体25は、側面80aからの距離が同じである位置同士を比較したときに、その長手方向中心に近いほど温度が高い。また、等温線T1〜T5が示す温度は、ドライバIC80から離れるにつれ低くなっている。つまり、5本の等温線T1〜T5のうち、等温線T1が最も高い温度を示しており、等温線T2から等温線T5と順に、その示す温度が低くなっている。
ヘッド本体25は、図6に示すように、矩形平面形状を有する4枚のプレート101〜104から構成された流路ユニット27と、流路ユニット27の上面に接合されたプレート34とプレート34上に形成された圧電シート33とを含んだ圧電アクチュエータ21とを含んでなる。
図7は、図4に示す流路ユニット27を構成する各プレートを示しており、(a)はキャビティプレートの平面図であり、(b)は流路プレートの平面図であり、(c)はマニホールドプレートの平面図であり、(d)はノズルプレートの平面図である。なお、図7にも図5に示した等温線T1〜T5を描いている。流路ユニット27は、上から、キャビティプレート101、流路プレート102、マニホールドプレート103、ノズルプレート104の計4枚が積層された積層構造を有している。
キャビティプレート101は、図7(a)に示すように、圧力室10を構成する孔(以下、「圧力室10」と称することがある)が多数設けられた金属プレートである。複数の圧力室10は、等温線T1〜T5の線方向に沿って千鳥状に配列されており、2列の圧力室列105,106を形成している。図5において、これら圧力室列105,106は、ドライバIC80の側面80aと対向している。また、各圧力室列105,106は、副走査方向における中心近傍に位置する圧力室10が両端側に位置する圧力室10よりもドライバIC80の側面80aから離れた湾曲形状となっている。つまり、図5に示すように、圧力室列105と側面80aの副走査方向における中心との主走査方向における距離S1が、圧力室列105と側面80aの副走査方向における端部との主走査方向における距離S2よりも大きくなっている(圧力室列106も距離S1と距離S2との差を同様に有している)。そして、各圧力室列105,106に属する圧力室10は、各圧力室列105,106において、それぞれの圧力室10の中心を結ぶ線が等温線T1〜T5と平行になるように配置されている。言い換えると、各圧力室列105,106において、各圧力室の中心を結ぶ線は、それ自体が等温線になりえる。各圧力室列105,106に属する複数の圧力室10は、副走査方向において隣接する圧力室10間の距離が互いに等しくなるように配列されている。圧力室列105の副走査方向における中心とドライバIC80の側面80aの中心とが、図5に示すように、副走査方向において一致しているとともに、圧力室列105の両端が主走査方向において一致している。圧力室列106は、圧力室列105と同じ延在長を有しており、圧力室列106の副走査方向における中心が、ドライバIC80の側面80aの中心から図5中左側に若干ずれた位置に配置されている。また、圧力室列106の両端が主走査方向において一致している。さらに、圧力室列105の両端に位置する圧力室10の中心と側面80aの延長線との主走査方向における距離S3は、当該圧力室列に属する圧力室10の中心と側面80aとの距離において最も小さくなっている。なお、圧力室列106も圧力室列105と平行に配列されているため、ほぼ同様な配置形態となる。このように、各圧力室列105,106は、主走査方向において、副走査方向における中心に近づくほどドライバIC80との距離が大きくなっている。
また、各圧力室10は、主走査方向に平行な方向に長手方向を有する角が丸まった長方形平面形状となっている。各圧力室10の一端部は、流路プレート102及びマニホールドプレート103にそれぞれ千鳥状配列で穿設されている貫通孔111a,111bを介して、ノズルプレート104のノズル28に連通している。なお、貫通孔111a,111b及びノズル28は、図6に示すように、対応する圧力室10の一端部と対向する位置に形成されている。また、キャビティプレート101には、図7(a)に示すように、右端部であってインク供給口30aと対向する位置に孔109が形成されている。
流路プレート102には、図7(b)に示すように、複数の貫通孔111aの他に、複数の連絡孔112が貫通して形成されている。これら連絡孔112は、一方の開口において圧力室10と連通し他方の開口において後述のマニホールド流路115と連通している。さらに、複数の連絡孔112は、各圧力室10に対応して等温線T1〜T5の線方向に沿って千鳥状の2列に配列されている。また、流路プレート102には、右端部であって孔109と対向する位置に孔113が形成されている。孔109は、一方の開口において孔109と連通し他方の開口においてマニホールド流路115と連通している。
マニホールドプレート103には、図7(c)に示すように、複数の貫通孔111bの他に、厚み方向に貫通し平面形状が略コの字型のマニホールド流路115(共通インク室)となる貫通部が形成されている。そして、流路プレート102、マニホールドプレート103及びノズルプレート104を積層することにより、貫通部の上下の開口が流路プレート102及びノズルプレート104で覆われ、マニホールド流路115が形成される。マニホールド流路115は、等温線T1〜T5の線方向に沿って湾曲し且つ複数の貫通孔111bを挟むようにして形成された2つの延在部114a,114bと、延在部114a,114bの右側端部において両者をつなぐ主走査方向に延在した連結部114cとを有している。延在部114a,114bは、等温線T1〜T5に沿って延在していることで、主走査方向において、ドライバIC80の側面80aの副走査方向における中心との距離がドライバIC80の側面80aの副走査方向における端部との距離よりも大きくなっている。連結部114cの主走査方向における中央近傍は、孔113と対向している。
ノズルプレート104には、複数の圧力室10に対応するように微小径のノズル28が多数個穿設されている。これらノズル28は、等温線T1〜T5の線方向に沿って千鳥状に配列されており、2列のノズル列117,118を形成している。各ノズル列117,118に属する複数のノズル28は、副走査方向において隣接するノズル28間の距離が互いに等しくなるように配列されている。各ノズル列117,118は、等温線T1〜T5に沿って延在していることで、主走査方向において、ドライバIC80の側面80aの副走査方向における中心との距離がドライバIC80の側面80aの副走査方向における端部との距離よりも大きくなっている。
このような流路ユニット27の構成により、流路ユニット27の内部には、マニホールド流路115の出口から連絡孔112、圧力室10及び貫通孔111a,111bを通ってノズル28に至る複数の個別インク流路120が形成されている。インク供給口30aからの流路ユニット27に流入したインクは、各孔109,113を介してマニホールド流路115に一旦貯溜される。そして、各圧力室10で、圧電アクチュエータ21により圧力が付与されたインクが、マニホールド流路115から個別インク流路120を介してノズル28から吐出される。
図8は、図6に示す圧電アクチュエータ21の平面図である。なお、図8にも図5に示した等温線T1〜T5を描いている。圧電アクチュエータ21は、圧電シート33と金属製プレート34とを含んでおり、圧電シート33は、図8に示すように、両端部を除く全域が圧力室10と対向している。圧電シート33の上面には、圧電シート21のほぼ全域を覆うように複数の個別電極37が形成されており、個別電極35同士が互いに離隔している。図8に示すように、各個別電極37は、圧力室10とそれぞれ対向する位置に配置されている。つまり、個別電極37も等温線T1〜T5の線方向に沿って配置されており、複数の圧力室10と同様な配置形態となっている。各個別電極37には、圧力室10と対向しない領域であって圧力室10を構成する孔が形成されたキャビティプレート101の隔壁と対向する位置に個別電極37のドライバIC80側の端部から引き出された引き出し部37aが形成されている。
圧電シート33は、本実施形態において、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミック材料からなる。個別電極37及び引き出し部37aは、Ag−Pd系などの金属材料からなるものであり、引き出し部37aと導電部材78とがそれぞれ電気的に接続されている。また、圧電シート33の孔79と対向する位置には、厚み方向に貫通した2つのスルーホール35が形成されている。これらスルーホール35内には、導電部材が配置されており、孔79の導電部材とプレート34とを電気的に接続している。これにより、孔79の導電部材が共通配線75と接続されているため、プレート34がグランド電位に保たれることになり、共通電極として機能している。
プレート34は、例えば、ステンレス鋼からなり、流路ユニット27の上面全体を覆うようにして配置されている。図8に示すように、プレート34の右側端部には、インク供給口30aとなる孔が形成されている。
次に、圧電アクチュエータ21の駆動方法について述べる。圧電シート33は、その厚み方向に分極されている。したがって、個別電極37にグランド電位より高い電位を印加することで、圧電シート33に対してその分極方向に電界が印加される。圧電シート33に電界が印加されると、電界が印加された部分が活性層として働き、その厚み方向に伸長すると共に、圧電横効果により面方向に収縮しようとする。これに伴って圧電シート33及びプレート34は圧力室10側へ凸になるように変形(ユニモルフ変形)する。このとき、図6に示したように、プレート34の下面は圧力室10を区画する隔壁(キャビティプレート101)の上面に固定されているので、結果的に圧電シート33とプレート34は圧力室側に凸となるように変形する。このため、圧力室10の容積が低下して、インクの圧力が上昇し、ノズル28からインクが吐出される。その後、個別電極37を共通電極として機能するプレート34と同じ電位に戻すと、圧電シート33とプレート34とが元の形状になって圧力室10の容積が元の容積に戻るので、インクをマニホールド流路115側から吸い込む。
なお、他の駆動方法として、予め個別電極37を共通電極となるプレート34と異なる電位にしておき、吐出要求があるごとに個別電極37をプレート34と一旦同じ電位とし、その後所定のタイミングにて再び個別電極37をプレート34と異なる電位にすることもできる。この場合は、個別電極37とプレート34とが同じ電位になるタイミングで、圧電シート33とプレート34とが元の形状に戻ることにより、圧力室10の容積は初期状態と比較して増加し、インクがマニホールド流路115側から圧力室10内に吸い込まれる。その後、再び個別電極37をプレート34と異なるタイミングで、圧電シート33とプレート34とが圧力室10側へ凸となるように変形し、圧力室10の容積低下によりインクへの圧力が上昇し、インクが吐出される。こうして、ノズル28からインクが吐出され、用紙Pに所望画像が印刷される。
以上のように、本実施形態のインクジェットヘッド30によると、ドライバIC80の発熱によって流路ユニット27が温められても、図5に示すように、距離S1が距離S2よりも大きくなっているので、ドライバIC80の側面80aの副走査方向における中心近傍と副走査方向において同じ位置にある圧力室10内のインクと、ドライバIC80の側面80aの副走査方向における端部と副走査方向において同じ位置にある圧力室10内のインクとが受けるドライバIC80からの熱影響差が小さくなる。そのため、これら圧力室10の内部に存在するインクの温度差が小さくなる。したがって、インク温度差にかかるインク粘度の差も小さくなり、同じ圧力室列105,106に属する圧力室10に対応するノズル28からのインク吐出特性が安定する。さらに、圧力室列105の副走査方向における中心とドライバIC80の側面80aの中心とがほぼ一致し、加えて、圧力室列105の両端が主走査方向において一致していることで、同じ圧力室列内の各圧力室10において、ドライバIC80から受ける熱影響のばらつきがより一層小さくなる。そのため、同じ圧力室列105の各圧力室内に存在するインクの温度差がより小さくなる。なお、圧力室列106は、その副走査方向における中心がドライバIC80の側面80aの中心と一致していないものの、僅かにずれた位置に存在しているので、上述とほぼ同様な効果を得ることができる。また、同じ圧力室列105,106内の圧力室10の中心を結ぶ線が、等温線T1〜T5と平行になっており且つそれ自体が等温線となり得るため、同じ圧力室列内の各圧力室10において、ドライバIC80から受ける熱影響がほぼ均一化する。そのため、同じ圧力室列105,106の各圧力室内に存在するインクの温度差がほとんどなくなる。
さらに、流路ユニット27に形成されたマニホールド流路115は、主走査方向において、ドライバIC80の側面80aの中心との距離がドライバIC80の側面80aの副走査方向における端部との距離よりも大きくなる2本の延在部114a,114bを有しているので、マニホールド流路115内において、ドライバIC80の側面80aの副走査方向における中心と副走査方向において同じ位置にあるマニホールド流路115の一部に存在するインクとドライバIC80の側面80aの副走査方向における端部と副走査方向において同じ位置にあるマニホールド流路115の一部に存在するインクとの温度差が小さくなる。そのため、ノズル28からのインク吐出特性がより安定する。
さらに、ノズル列117,118は、主走査方向において、ドライバIC80の側面80aの中心との距離がドライバIC80の側面80aの副走査方向における端部との距離よりも大きくなるように延在しているので、同じノズル列117,118内の各ノズル28内のインク温度差が小さくなる。そのため、ノズル28からのインク吐出特性がより一層安定する。また、複数のノズル28が対応する圧力室10のそれぞれと重なるようにして配置されているので、図6に示すように、圧力室10からノズル28に至る個別インク流路120の一部が垂直方向に延在する。そのため、各個別インク流路内に存在するインクの温度差も小さくなり、ノズル28からのインク吐出特性がより一層安定する。
また、インクジェットヘッド30が、FPC70を備えていることで、ドライバIC80を比較的自由に配置することが可能になる。そのため、ヒートシンク60などの他の部材の配置箇所にも自由度ができる。つまり、ヒートシンクを垂直部だけで構成しその垂直部に沿うようにドライバICを配置することも可能になる。
また、エネルギー付与手段として圧電アクチュエータ21を用いても、複数の個別電極37が複数の圧力室10とそれぞれ対向する位置に配置されているので、個別電極37間の温度差も小さくなる。一方、圧電アクチュエータ21の個別電極37間に温度差が生じると、各個別電極を一方の電極とするキャパシタ(他方の電極はここではプレート34となる)の静電容量が異なるので、それら静電容量に合わせて各個別電極37に異なる電位(駆動信号)を供給しなければならない。しかしながら、本実施形態においては、複数の個別電極37がなす個別電極列も圧力室列105,106と同様に延在することになるので、同じ個別電極列内の個別電極37間の温度差も小さくなる。同じ個別電極列内のすべての個別電極37に同じ電位を供給してもノズル間のインク吐出特性のばらつきが抑制される。したがって、ドライバIC80からすべての個別電極37に対して異なる電位を供給する必要がなくなり、制御が簡易になる。
続いて、本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドについて、以下に説明する。図9は、本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドの流路ユニットを構成する各プレートを示しており、(a)はキャビティプレートの平面図であり、(b)は流路プレートの平面図であり、(c)はマニホールドプレートの平面図であり、(d)はノズルプレートの平面図である。なお、図9にも図5に示した等温線T1〜T5を描いている。また、上述のインクジェットヘッド30と同様なものについては同符号で示し説明を省略する。
本実施形態におけるインクジェットヘッドは、流路ユニットの構成が上述の流路ユニット27と若干異なるだけでその他は同じ構成となっている。図9(a)に示すキャビティプレート101は第1実施形態のキャビティプレート101と同じ構成である。図9(b)に示す流路プレート202には、上述の流路プレート102と同様な複数の貫通孔211aが形成されているが、流路プレート202における配列形態が若干異なる。複数の貫通孔211aは、副走査方向に沿って2列に配列されている。つまり、複数の貫通孔211aは、等温線T1〜T5の線方向に沿って配置されていない。図9(c)に示すマニホールドプレート203においても、複数の貫通孔211aとそれぞれ連通する複数の貫通孔211bが等温線T1〜T5の線方向に沿って配置されず、副走査方向に沿って2列に配列されている。そして、図9(d)に示すノズルプレート204においても、複数の貫通孔211bとそれぞれ連通する複数のノズル228が等温線T1〜T5の線方向に沿って配置されず、副走査方向に沿って2列に配列されている。
このような各プレート101,202,203,204が積層されて構成された流路ユニットにおいては、複数のノズル228及び貫通孔211a,211bが等温線T1〜T5に沿って配列されたことによる効果を除いて第1実施形態と同様の効果を得ることが可能になる。さらに、貫通孔211a,211b及びノズル228が副走査方向に沿って形成されていることで、印刷時にヘッドユニット8を主走査方向に移動させながら、複数のノズル228からインクを吐出するタイミングを列毎に同時に吐出させることが可能になる。そのため、圧力室列毎にインク吐出タイミングを制御するだけになり、吐出タイミング制御を簡易化することができる。
続いて、本発明の第3実施形態によるインクジェットヘッドについて、以下に説明する。図10は、本発明の第3実施形態によるインクジェットヘッドの流路ユニットを構成する各プレートを示しており、(a)はキャビティプレートの平面図であり、(b)は流路プレートの平面図であり、(c)はマニホールドプレートの平面図であり、(d)はノズルプレートの平面図である。なお、図10にも図5に示した等温線T1〜T5を描いている。また、上述のインクジェットヘッド30と同様なものについては同符号で示し説明を省略する。
本実施形態におけるインクジェットヘッドは、流路ユニットの構成が上述の流路ユニット27と若干異なるだけでその他は同じ構成となっている。図10(a)に示すキャビティプレート301には、第1実施形態と同様の孔109と複数の圧力室10´とが形成されている。複数の圧力室10´は、等温線T1〜T5の線方向に沿って千鳥状に配列されており、2列の圧力室列305,306を形成している。これら圧力室列305,306も上述した圧力室列105,106と同様にドライバIC80の側面80aと対向している。圧力室列305は、副走査方向に沿って隣接した3つの圧力室10´からなる圧力室群305aと、副走査方向に沿って隣接した4つの圧力室10´からなる2つの圧力室群305b,305cとから構成されている。圧力室列306は、副走査方向に沿って隣接した4つの圧力室10´からなる圧力室群306aと、副走査方向に沿って隣接した3つの圧力室10´からなる2つの圧力室群306b,306cとから構成されている。また、各圧力室列305,306は、圧力室群305a,306aが中央に位置しており、その圧力室群305a,306aを挟むように2つの圧力室群305a,305b,306a,306bが両端に位置している。各圧力室列305,306において、各圧力室群の中心を結ぶ線は、各等温線T1〜T5と平行になっていると共に、その線自体が等温線と一致している。また、各圧力室列305,306の副走査方向における中心がドライバIC80の側面80aの副走査方向における中心と一致しており、且つ、各圧力室列305,306の両端に位置する圧力室群305b,305c,306b,306cが主走査方向において一致している。このように、各圧力室列305,306は、副走査方向における中心に位置する圧力室群305a,306aが両端に位置する圧力室群305b,305c,306b,306cよりもドライバIC80の側面80aから離れた湾曲形状となっている。
図10(b)に示す流路プレート302には、上述の孔113、複数の貫通孔311a及び複数の連絡孔312が形成されている。複数の貫通孔311aは各圧力室10´の一端部と連通可能に形成されており、複数の連絡孔312はマニホールド流路115と複数の圧力室10´とをそれぞれ連通させるために各圧力室10´の他端部と連通可能に形成されている。これより、各貫通孔311a及び各連絡孔312は、図10(b)に示すように、複数の圧力室10´と同様な配置形態となっている。つまり、複数の貫通孔311a及び連絡孔312は、各圧力室群の圧力室10´に対応するもの毎に群を形成しており、それぞれの群の中心を結ぶ線が、各等温線T1〜T5と平行になっていると共に、その線自体が等温線と一致することになる。また、各圧力室列305,306の両端に位置する圧力室群310b,310cに係る貫通孔311a及び連絡孔312は、主走査方向において一致している。
図10(c)に示すマニホールドプレート303には、上述のマニホールド流路115と複数の貫通孔311bとが形成されている。貫通孔311bは、貫通孔311aと対向する位置に配置されている。そのため、複数の貫通孔311aと同様な配置形態となっている。
図10(d)に示すノズルプレート304には、複数のノズル328が形成されている。ノズル328は、貫通孔311bと対向する位置に配置されている。これも上述の複数の貫通孔311aと同様な配置形態となっている。
このような各プレート301,302,303,304が積層されて構成された流路ユニットにおいても、各圧力室列305,306内の圧力室10´がほぼ等温線T1〜T5に沿って配置されることになるので、上述のようにドライバIC80の側面80aの副走査方向における中心近傍と副走査方向において同じ位置にある圧力室10´内のインクとドライバIC80の側面80aの副走査方向における端部と副走査方向において同じ位置にある圧力室10´内のインクとの温度差が小さくなる。さらに、同じ列内のノズル328もほぼ等温線T1〜T5に沿って配置されることになるので、これも上述と同様な効果を得ることができる。加えて、圧力室列305,306がそれぞれ3つの圧力室群305a,305b,305c,306a,306b,306cからなり、それら圧力室群に対応するように複数のノズル328が配置されているので、圧力室毎に吐出タイミングを制御する必要がなくなり、吐出タイミング制御が簡易になる。さらに、各圧力室列305,306の両端に位置する圧力室群305b,305c,306b,306cが、各圧力室列において、主走査方向に一致し、且つ、圧力室群305b,305c,306b,306cに対応する複数のノズル328も、ノズル列毎において、主走査方向に一致しているので、印刷時におけるインク吐出タイミングが圧力室列毎に2種類となる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、インクジェットヘッドの流路ユニットに形成された圧力室列は、主走査方向において、ドライバIC80の副走査方向の中心と副走査方向において同じ位置にある圧力室列の一部がドライバIC80の副走査方向の端部と副走査方向において同じ位置にある圧力室列の一部よりもドライバIC80から離れていればよい。また、各圧力室列105,106,305,306は等温線に一致していなくてもよい。また、流路ユニットのマニホールド流路115は副走査方向に平行に延在していてもよい。また、流路ユニット27は、複数の圧力室10及びノズル28がともに2列の圧力室列及びノズル列を形成しているがそれぞれ1列であってもよい。この場合、圧電アクチュエータ21の個別電極37も同様に1列となる。また、ドライバICがヘッド(流路ユニット)上に固定されていてもよい。
また、上述した各実施形態におけるインクジェットヘッドは、シリアルタイプのインクジェットプリンタに適用されるものであるが、ラインタイプのインクジェットヘッドプリンタに適用されるインクジェットヘッドにも本発明を適用可能である。また、上述した実施形態に係るインクジェットヘッドは圧電方式の圧電アクチュエータによって駆動され、インクがノズルから吐出されるが、FPCから送られた駆動信号によって各圧力室内のインクを加熱し、圧力室内のインクに吐出エネルギーを付与するサーマル方式のインクジェットヘッドであっても本発明を適用可能である。
本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドが採用されたインクジェットプリンタの概略平面図である。 図1に示すヘッドユニットの分解斜視図である。 図2に示すインクジェットヘッドユニットの縦断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドを示す外観斜視図である。 図4に示すインクジェットヘッドの部分上面図である。 図4に示すインクジェットヘッドの縦断面図である。 図4に示す流路ユニットを構成する各プレートを示しており、(a)はキャビティプレートの平面図であり、(b)は流路プレートの平面図であり、(c)はマニホールドプレートの平面図であり、(d)はノズルプレートの平面図である。 図6に示す圧電アクチュエータの平面図である。 本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドの流路ユニットを構成する各プレートを示しており、(a)はキャビティプレートの平面図であり、(b)は流路プレートの平面図であり、(c)はマニホールドプレートの平面図であり、(d)はノズルプレートの平面図である。 本発明の第3実施形態によるインクジェットヘッドの流路ユニットを構成する各プレートを示しており、(a)はキャビティプレートの平面図であり、(b)は流路プレートの平面図であり、(c)はマニホールドプレートの平面図であり、(d)はノズルプレートの平面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
10,10´ 圧力室
21 圧電アクチュエータ(エネルギー付与手段)
25 ヘッド本体
27 流路ユニット
28,228,328 ノズル
30 インクジェットヘッド
37 個別電極
70 FPC(平型柔軟ケーブル)
80 ドライバIC
105,106,305,306 圧力室列
115 マニホールド流路(共通インク室)
117,118 ノズル列
120 個別インク流路
305a,305b,305c,306a,306b,306c 圧力室群
T1〜T5 等温線
S1〜S3 距離

Claims (8)

  1. 圧力室を経てノズルに至る複数の個別インク流路が形成された流路ユニットと、
    前記流路ユニットに固定されて複数の前記圧力室の内部のインクに吐出エネルギーを付与するエネルギー付与手段と、
    前記エネルギー付与手段に供給される駆動信号を生成するドライバICとを備えており、
    複数の前記圧力室は、第1の方向において隣接する圧力室の間隔が等しくなるような圧力室列を一列又は複数列形成し、
    前記第1の方向と直交する第2の方向において、前記圧力室列と前記ドライバICの前記第1の方向における中心部との距離が、前記圧力室列と前記ドライバICの前記第1の方向における端部との距離よりも大きいことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記流路ユニットは、前記複数の個別インク流路にインクを供給する共通インク室をさらに備えており、
    前記第2の方向において、前記共通インク室と前記ドライバICの前記中心部との距離が、前記共通インク室と前記ドライバICの前記端部との距離よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記流路ユニットに設けられた複数の前記ノズルが、前記圧力室列と同数のノズル列を形成しており、
    前記第2の方向において、前記ノズル列と前記ドライバICの前記中心部との距離が、前記ノズル列と前記ドライバICの前記端部との距離よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記圧力室列は、前記第1の方向に沿って配列する互いに隣接した複数の圧力室からなる圧力室群を3以上有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記第1の方向において、前記ドライバICの前記中心部と前記圧力室列の中心とが一致しており、
    前記第2の方向において、前記圧力室列の両端が一致しており、
    前記第2の方向において、前記圧力室列と前記ドライバICの前記中心部との距離が、前記圧力室列の中心に近づくほど大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記圧力室列は、前記ドライバICを発熱源としたときの等温線に略一致するように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記ドライバICが実装されていると共に、前記ドライバICが生成した駆動信号を前記エネルギー付与手段に供給する平型柔軟ケーブルをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記エネルギー付与手段が、複数の前記圧力室の容積を変化させる圧電アクチュエータからなり、
    前記圧電アクチュエータが、複数の前記圧力室に対向する複数の個別電極を含んでいることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
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