JP2006205147A - 掻寄排除装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 池底の汚泥や汚砂などを可能な限り取り除いて回収・除去することができるようにした掻寄排除装置を提供すること。
【解決手段】 池幅方向に対向する両側壁と池幅方向に直交する長手方向に対向する長手端壁とを備えた矩形沈澱池や沈砂池などの処理池の底壁の上側に平行で前記長手方向に進退する機体と、同機体に設けられ前記長手方向に沈降物を掻き寄せるスクレーパとを備えた掻寄排除装置において、前記スクレーパの掻寄方向への進行とともに沈降物を吹き寄せる水噴射装置を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、沈澱池や沈砂池などの処理池に装備される掻寄排除装置に関する。
例えば、左右に側壁を備えそれに直交する長手方向に長手端壁を備えた矩形沈澱池内には、汚泥が沈降するので、それらを一方向に掻き寄せる汚泥掻寄装置が構成される。この汚泥掻寄装置には、各種のものがあるが、池底上にガイドレールを敷設し、このガイドレール上で走行輪付き機体を進退走行自在とし、同機体に上下運動可能なスクレーパを装備して前進するときにスクレーパを下げて掻寄状態とし後退するときに持ち上げて掻き戻しのないようにして復帰するモノレール式などの汚泥掻寄装置がある。
発明が解決しようとする課題
ところで、こうした汚泥掻寄装置においては、スクレーパで前方のピットへと汚泥を掻き寄せるのであるが、掻き残しも多々あり、そのままにしておくと汚泥に含まれる活性汚泥などの有効なものまでも再利用できなくなり好ましくない。
上記に鑑み、本発明は、池底の汚泥や汚砂などを可能な限り取り除いて回収・除去することができるようにした掻寄排除装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、池幅方向に対向する両側壁と池幅方向に直交する長手方向に対向する長手端壁とを備えた矩形沈澱池や沈砂池などの処理池の底壁の上側に平行で前記長手方向に進退する機体と、同機体に設けられ前記長手方向に沈降物を掻き寄せるスクレーパとを備えた掻寄排除装置において、前記スクレーパの掻寄方向への進行とともに沈降物を吹き寄せる水噴射装置を備えている。
発明の効果
本発明によれば、池底の汚泥や汚砂などを可能な限り取り除いて回収・除去することができるようにした掻寄排除装置を提供することができる。
発明を実施するための最良の形態・実施例
以下、各実施形態で説明する各内容は、他の実施形態にも適用がある。
図1ないし図3は、本発明に係る掻寄排除装置についての一実施形態を示す。
同実施形態において1は矩形の沈澱池で、同沈澱池1は、左右の池幅方向に対向する側壁2,2と、それに直交する長手方向に対向する長手端壁3,3とを有するとともに、池底である底壁4とその一方の端部に凹設された(汚泥)ピット5とを有する。底壁4はピット5の方向に水平に図示されているが、一般的には図1の左方向に緩徐に傾斜しており、この実施形態でも同様に傾斜している。
7はガイドレールで、同ガイドレール7は、図2に断面を示すように中空状で、H型鋼あるいはI型鋼などを左右隣り合わせに一体化したものにしたり、口型鋼などで構成する。
このガイドレール7は、図2のように、池幅間の中央を通り、図1のように、前端がピット5上に延び後端が後方の長手端壁3まで延びるようにして図示しない止着具により底壁4上に固定設置されている。
ガイドレール7の上には、4個の走行輪8を備えた前部機体9と後部機体10が長いパイプ状の牽引連結材11による相互連結により進退走行自在に設けられている。前後の機体9,10には、軸受12を介して左右に長く延びた端部盲状のスクレーパパイプ13が回転自在に設けられ、このスクレーパパイプ13には、下端にゴム帯板14を備えた板状をした汚泥スクレーパ15が図2のように左右一対垂下した状態で一体に設けられている。
スクレーパパイプ13の両軸受12間に相当する個所からは前上がり状に連動アーム17が突設され、同アーム17には前後に切り換えられるバランサ18が設けられている。そして、池上には、図示しない駆動源(減速機付きモーター)により同軸上で回転駆動される駆動シーブ20が設けられ、同シーブ20に巻き掛けられたワイヤーロープやリンクチェーンなどの駆動条材21がガイドレール7先端に固定した2つの前側シーブ22と後側シーブ23とを介して掛け回され、同駆動条材21は、その各端部が前記連動アーム17に連結されるとともにその間の部分がガイドレール7の中空内を通じて進退自在に導かれている。
駆動源により駆動シーブ20が図1の左回りに回転されると、連動アーム17が前向きに牽かれてスクレーパパイプ13を介して汚泥スクレーパ15は図示の垂直な掻寄状態になって同状態がロックされたのち、さらに同一方向に回転されることで装置全体はピット方向に牽かれて行く。その際、前のスクレーパ15と後のスクレーパ15とは、パイプ製の牽引連結材11内を通された連動ロッド24により同期的に連動するようになっている。
装置が前進して図1の仮想練の位置、すなわち、ピット5上にさしかかると、そこで掻寄状態は終了し、スイッチがそのことを検知することにより駆動源は逆回転(右回り)する。そのことにより、駆動条材21の下回りが牽引側となり、後の連動アーム17が後ろ向きに倒される。これにより、前後のスクレーパ15は水平に持ち上がり、復帰状態に入る。さらに同方向に回転されることでスクレーパ15が持ち上がったまま装置全体は後退してゆく。後退した端では、スクレーパ15は持ち上がったままであるが、スイッチの連動で駆動源が逆回転(図1の左回り)し、スクレーパ15は垂直まで降ろされて掻寄状態に入る。こうしたサイクルを繰り返して、汚泥はピット5まで掻き落とされ、これら汚泥は図示しない排除ポンプにより吸い出される。
尚、同実施形態の装置は前後に長いロングタイプとされており、このロングタイプの装置によれば、例えば、前部機体9のみによるものに比し進退ストロークが短くなる。すなわち、後のスクレーパ15が中間より少し前まで掻き寄せればその掻き寄せ分を後退してきた前のスクレーパ15が掻き寄せることができ、後方の汚泥は2回の掻き寄せにより汚泥ピット5へ持ち込むことができるのである。前後のスクレーパ15間の寸法よりも進退ストロークの方がやや長い。
こうした汚泥掻寄装置において、25は巻き出しドラムで、同ドラム25は、前部機体9上にブラケット26にドラム軸27を支持させて回転自在とされ、このドラム25には巻きホース28がリコイル式で巻き付けられるとともに、同ホース28は、機体9に設けられたローラーであるホースガイド29を介して前方へ導かれて長手端壁3に設けたホース押さえ30を介して池上の本管31に接続されている。本管31は高圧水供給装置に接続されている。
巻きホース28からの高圧水は、パイプ状とされたドラム軸27内に導かれるとともに、同軸27に接続されたフレキシブルな連通ホース32を通じてスクレーパパイプ13の中間位置に導かれ同パイプ13内に導入されるようになっている。パイプ13内の高圧水は、スクレーパ15の背面に平行に固定された連通パイプ33内に導かれる。同連通パイプ33は、図2の破線のように、複数本の縦パイプaとこれらの下端間をつなぐ水平パイプbとを有し、左右の水平パイプb間を上凸状の経路でつなぐ連結パイプcとでなる。そして、水平パイプbと連結パイプcの適所には水噴射パイプ34…が斜め前下がり状でスクレーパ15を突き抜ける形で突設され、その各先端にノズルを備えつけてある。これにより、装置が前進する際に、高圧水が供給されることで、ノズルからの高圧水が底壁4上で残る汚泥を前方へと送りやるとともに、ガイドレール7に対しては、その両側方および上方からの高圧水の噴射により汚泥を除去し前方へと送りやるようにする。前記実施形態のように、汚泥スクレーパ15に連通パイプ33を固定しておくと、汚泥スクレーパ15は連通パイプ33によって補強される。同パイプ33は汚泥スクレーパ15に連結等固定しないこともある。尚、装置が後退する際にも高圧水を噴射してもよいし、噴射を停止してもよい。
また、後部機体10側への配水は、ドラム軸27の他端に前後間パイプ35を接続するとともに、同パイプ35の後端に連通ホース32を備えて後部のスクレーパパイプ13に連通状態としてある。尚、36はドラムカバーである。
図4の実施形態は、汚泥スクレーパ15の前側に連通パイプ40を配置し、同パイプ40をスクレーパ15に固定するとともに下端の閉止板41を斜めにしてノズル42を前方下がり傾斜させてある。
尚、汚泥スクレーパ15を前後2枚板の中空構造としてその内部全体あるいは内部に垂下した配水パイプにより下方へと高圧水を導き、スクレーパ15下部前面に配したノズルを通じて噴射するようにしてもよい。
図5は、図1ないし図3の実施形態その他の実施形態に適用できるもので、前部機体45上に1本あるいは複数本のコラム46を立設して水面47上に上端がくるようにし、同上端に、長尺状の上パイプ48を水平でかつ池幅方向に向くように固定するとともに、同パイプ48の後側に複数のノズル49を備え付けたものである。コラム46内には図矢印のように高圧水を導入して上パイプ48からノズル49を通じて水面47上に噴射するようにする。
これにより、水面に浮ぶスカムを図1のスカム除去装置37の方向へ強制的に送りやるようにする。尚、上パイプ48の端面にもノズル49を付して越流堰50のVノッチ51を清掃するようにしてもよい。また、コラム46の上端には、バルブ52とレバー53を備えてレバー53が実線のときバルブ49を連通状態とし仮想線のときに閉止するようにしてもよい。この場合、レバー53の連通状態を閉止状態に切り換えるには、それに対向する切り換え板54を上下操作可能にしてもよい。逆に右方に他の切り換え板を配しておくと逆の方向に切り換えられる。
図6は、巻き出しドラム57を機体58上でなく池上に配して構成の分離簡略化を図った実施形態である。沈澱池の底壁59上に池幅間中央にあるように敷設された中空状ガイドレール60上には、複数台(5台)の機体58が各走行輪61で転動するように進退自在とされるとともに、各機体58には、回転自在なスクレーパパイプ62を介して上下運動可能な汚泥スクレーパ63が装備されている。これら各スクレーパ63の背部(あるいは前部)に前記のような水噴射パイプ付き連通パイプ64が装備されスクレーパパイプ62と連通状とされている。
これらの機体58間は、牽引連結材65により相互連結されてロングタイプとして一体に進退するようになっている。このロングタイプの装置は、前記と同様に、駆動シーブ67や他の前側シーブ68・後側シーブ69ならびに駆動条材70により進退駆動されるとともに汚泥スクレーパ63の上下駆動がなされるようになっている。図のLは汚泥スクレーパ63の前後間隔で全て共通であり、Sは装置の進退ストロークで、図では最も先行する第1枚目の汚泥スクレーパ63とその後の第2枚目の汚泥スクレーパ63のストロークを示し、例えば、第2枚目のスクレーパ63がストロークSで前進して第1枚目のスクレーパ63の後退位置より前方まで汚泥を掻き寄せることで後退時の第1枚目のスクレーパ63により前方へと掻き寄せられるようにしてある。これにより、後方の汚泥は段階を踏んでピット71まで送り込まれることにより装置のストロークSは図示のように短くなりより多くの回数でもって掻き寄せを行うことができるようになる一方でより緩徐に掻き寄せをすることもできるように構成されている。
ところで、前部の機体58上にはパイプ支柱73が立設されてその内部を高圧水が流下するようにされ、これに連通ホース74を介して前端のスクレーパパイプ62に連通し、装置上を通る1本の共通パイプ75と連通ホース74を通じて後方の各スクレーパパイプ62へも高圧水を導くようになっている。パイプ支柱73の上端には、本管56に通じる巻き出しドラム57からの巻きホース76が伸縮可能なよう吊りワイヤ77にスライド可能とされている。78は中継部で、この中継部78からは下方に連通するだけでなく水面上にあるように横架した上パイプ79にも連通してノズルよりスカム除去装置80方向へとスカムを高圧水により吹き寄せるようにしてある。尚、この上パイプ79へはバルブ81とその開閉レバー82により高圧水の供給が開閉されるようになっている。
図示は装置が後退して掻寄状態に入った状態を示し、この状態から駆動条材70が駆動されるとS程前進して汚泥をピット71まで掻き寄せる。この際、本管56に連通する巻きホース76は、パイプ支柱73の前進に合わせて縮むが常時高圧水を各水噴射パイプ64…に供給し、前下方向に高圧水を噴射することにより汚泥を余すところなく汚泥ピット71へと送り込むことができる。装置は汚泥スクレーパ63を持ち上げて後退するが、その際も高圧水を噴射するようにしたりあるいは噴射を停止するように制御できる。尚、噴射は、後退する一定の時間帯のみに限って噴射して後退する残る時間帯は噴射を停止するように制御してもよい。また、噴射は、間欠的な噴射方式にしてもよい。
図7および図8は、装置をガイドレール83内の水シリンダ84により駆動するものに高圧水噴射方式を適用した実施形態を示す。85は機体で走行輪86を装備して前後を牽引連結材87で繋いである。88はスクレーパパイプ、89は水噴射パイプ付き連通パイプで、各スクレーパパイプ88からはレバー90が突設されてレバー90同士は連動リンク91で結ばれている。底壁92上に固定した水シリンダ84は、ストロークSで進退するもので、図8のようにロッド93中心に芯孔94を有して、装置が前進する際、池上からの高圧水がピストン95を前進させるとともにその一部水が後ポート96を通じて先端方向に誘導されるようになっている。
ロッド93の先端には、レバー90に連結された補助リンク97を連動させるためのアクチュエータ98が突設され、このアクチュエータ98に沿って同時装備した連通パイプ99を前記芯孔94に連通させるとともに、連通パイプ99に連通ホース100を接続してある。他のスクレーパパイプ88への高圧水の配給は共通パイプなどによる前記実施形態と同様にする。
図7は装置が後退して掻寄状態に入った状態を示し、図8の状態からロッド93が少し延びてアクチュエータ98・補助リンク97・レバー90を介して汚泥スクレーパ101が垂直な掻寄状態に入った状態である。その状態からさらに高圧水が供給されてロッド93が延びて装置が前進を開始するとともに芯孔94・連通パイプ99・連通ホース100を通じて各水噴射パイプ89に高圧水が供給され噴射される。この噴射は装置の前進間において継続してなされる。一方、前ポート102から高圧水が導入されると、ロッド93が縮んで汚泥スクレーパ101が持ち上げられて装置は後退するが芯孔94へは高圧水が連通しないので水噴射パイプ89からの高圧水の噴射はない。
図9は、水シリンダ84を装置の先端でなくより後方位置に対応するように配置した例である。図9は図7と同様の符号を付すが、アクチュエータ98は、連動リンク91の前後間中途位置に応動自在に連結するとともに、アクチュエータ98に沿って設けられた連通パイプ99は、共通パイプ105に主ホース106を通じて連通させ、共通パイプ105から各連通ホース100から水噴射パイプ89に通じるようにしてある。そして、池底から池上に延びる配管107,108を池上の切換制御ボックス109に接続し、本管110に接続してある。
図10は、水シリンダ113をロングタイプの後部の機体114相互間の連結兼用として装備するとともに、ロッド115を長手端壁116に連結し、シリンダ113上に切換制御ボックス117を搭載して配管118,119でシリンダに連通し、ボックス117への高圧水の供給は、本管121に接続した巻き出しドラム122からの巻きホース123を装置の進退に対応可能なように制御ボックス117に接続してある。
図11は、池上の前後に駆動源による駆動シーブ126を配して互いに逆方向に回転するようにして装置を進退駆動させるようにしたものに、同装置に本管127からの供給ホース128を導き、このホース128を機体129上の巻き出しドラム130に巻き付けるとともに、連通ホース131を介してスクレーパパイプ132および水噴射パイプ付き連通パイプ133に連通させたものである。
図12は、池幅中央のガイドレール136上の機体137を図示のように掛けられた駆動条材138により進退可能とするとともに、同機体137に装備した汚泥スクレーパ139により掻き寄せられる汚泥をその前方に横長状に配した吸い込みパイプ140を通じてポンプ141で吸上げるようにした実施形態である。尚、この実施形態では、水噴射パイプ付き連通パイプ142を併せ装備してもよい。また、ガイドレール136の後方に対応して吸い込みパイプ140を配置してもよい。この場合は汚泥スクレーパ139は上下運動させず固定式とすることがある。
図13は、池上にホースアーム145により供給ホース146を水上まで導き、それより先は機体147上に立設した支柱148に直接接続して同支柱148内を通じて水噴射パイプ付き連通パイプ149に高圧水を供給するようにした実施形態を示す。
図14は、パイプ状支柱151を高く伸ばして同支柱151に供給ホース152を接続して弛みにより装置の進退運動に対応するようにしたものである。
図15は、供給ホースを池上から機体側に導くのでなく、機体154上に水中ポンプ155を搭載し、この配電コード156を、支柱157内を通じて池上まで導き、吊りワイヤ158により伸縮可能なように吊り下げて制御盤159に電気的に接続したものである。
そして、ポンプ155から連通ホース160を介してスクレーパパイプ161に接続し、他のスクレーパパイプにも同様に高圧水を供給できるようにしてある。162は汚泥スクレーパ、163は水噴射パイプ付き連通パイプである。
尚、図16に示すように、水中ポンプ155を昇降パイプ165付き架台166上に載せて、メンテナンス等の必要時には、引き上げロープ167によりこれらを池上まで引き上げて目詰まりなどのメンテナンスをし、また水中の元の個所に戻すように構成することもできる。この場合、連通ホース160は充分長くしておく必要がある。164はポンプメッシュカバーである。
図17および図18は、三角形をしたスクレーパ168を前後に間隔を置いて複数本配列し、その底面に左右一対のスライダ169を連結一体化して1つの枠組み体として機体を構成するとともに、図示しない駆動源により前後に進退駆動自在としたレシプロ式汚泥掻寄装置において、これら装置のスクレーパ168前上部を通るように横パイプ170を備え付けるとともに、これら横パイプ170上につなぎパイプ171を介して縦パイプ172を左右一対などとして連結一体化したもので、横パイプ170・つなぎパイプ171・縦パイプ172は1つの補強枠体を構成するとともに全ては内通状とされている。そして、最も前端の横パイプ170の長手方向中間には、池上の巻き出しドラム173から延びた供給ホース174を通じて本管175からの高圧水が供給され横パイプ170の全てに配備したノズル176を通じてスクレーパ168前方の汚泥を送りやるように構成されたものである。
尚、177は連結ブラケットで、縦パイプ172とスライダ169とを連結して全体を補強するものである。
図19および図20は、他の実施形態を示す。同実施形態は、すり鉢状をしたピット200を備えた沈砂池201を対象とし、左側方の流水路から流れてくる汚水202は、砂・泥・異物などを沈降させながらピット200内に収集するようになっている。
203は沈澱物の掻寄装置で、池幅中央を通るように敷設され先端がピット200上まで延びた1本の中空状ガイドレール204と、同ガイドレール204上に沿って進退走行する走行輪205付き台車206と、同台車206の前後に上下運動可能に装備されたスクレーパ207とを備えるとともに、前後のスクレーパ207は、連動リンク208で同期作動可能になっている。そして、ガイドレール204の前後に配備されたシーブ209を経由して掛け回されたワイヤーロープやリンクチェーンなどの伝達条材210は、右端において床壁211上に設けた駆動源による駆動シーブにより往復切換駆動され、これにより、台車206が図の左方向に牽引駆動されるときはスクレーパ207が垂直な掻寄状態になり、逆の右方向に牽引駆動されるときはスクレーパ207が持ち上がった復帰状態となる。
この掻寄装置203が掻寄状態になり左方向に進行するスクレーパ207により池底の沈澱物がピット200内に収集される一方、右方向に流れる汚水からの沈澱物もこのピット200内に収集され、こうしてピット200内には、左右からの沈澱物が収集される。
尚、スクレーパ207からは水および/またはエアーを噴水可能にしてもよい。
このピット200内に収集された沈澱物は、上壁211を貫通し垂下して下端がピット200内に臨むようにされた掻揚装置213により掻き揚げ処理される。
掻揚装置213は、模式図を交えて示してあり、214は架台で、同架台214は、床壁211上に固定されてその上部ケーシング215上にはモーター及び減速機からなる駆動源216が縦軸状に搭載されている。
掻揚装置213の長いパイプは掻揚パイプ218で、同掻揚パイプ218は、連結フランジ218a…を介して1本に接続され全体が段付き状をなすステンレスパイプ製で、その下端部分と上下中間部分より少し上側部分の内周は他部より少し大きい内径になっており、その上下2個所には、耐摩耗性の高い高分子ポリエチレン製の筒状ライナー220がそれぞれ嵌め込まれている。ライナー220を嵌め込むことで、ライナー220のある部分と他部の内周径は同一寸法になっている。
尚、掻揚パイプ218は上下に亘って全て一様な内周径に形成し、その上下複数個所にライナー220を嵌め込んでもよい。この場合、ライナー220の上下端部は掻揚物を円滑に流すため面取りを施す。
この掻揚パイプ218は、上部が床壁211に明けられた通孔221を貫通して上ブラケット222により床壁211に固定されるとともに、下部はピット200内に放射状に固定された下ブラケット223によりピット200側に固定されて全体は架台214内からピット200内に至るように垂直姿勢で固定されている。
尚、同掻揚パイプ218は、図19の紙面に平行ないずれかの方向に傾斜式にしたり、図19の紙面に直交するいずれかの方向に傾斜式にすることもある。
上下のライナー220,220に相当する内部には、無軸型掻揚スクリュウ226が、また他の内部には、有軸型掻揚スクリュウ225が通されており、この場合、無軸型掻揚スクリュウ226が最も下端にあるようにして、両スクリュウ225,226が交互にくるように直結されている。すなわち、下側から、下無軸型掻揚スクリュウ226・下有軸型掻揚スクリュウ225・上無軸型掻揚スクリュウ226・上有軸型掻揚スクリュウ225の順をなして図示矢印方向に同時回転するように設けられている。尚、無軸型掻揚スクリュウ226は、単層羽根になっているが、複層羽根式であってもよい。
掻揚パイプ218の上端にはフランジ228が設けられ、その孔を通じて上端の有軸型掻揚スクリュウ225が通されるとともにカップリング229を介して駆動源216からの出力軸230に連結されている。掻揚パイプ218の上端からはシュートパイプ231が下がり傾斜状に突設され、このパイプ231がサイクロン式の洗浄分離タンク232内に連通している。
洗浄分離タンク232は、外部がタンク架台233で床壁211上に固定支持される一方、内部には、攪拌軸234が通されている。同攪拌軸234は、上端に従動スプロケット235を備え、同スプロケット235は、有軸型掻揚スクリュウ225の軸回りに備えた駆動スプロケット236と連動チェーン237により回転駆動されるようになっている。攪拌軸234は、上部が支持ステー238で回転自在に支持されるとともに、同軸234の下回りには、内部攪拌の可能な攪拌羽根239…が複数段設けられている。同軸234のシュートパイプ231に臨む外周個所には、旋回起生羽根240…が設けられている。また、タンク232の上部には、分離水回収パイプ241の上端が連通し、同パイプ241の下端は汚水202上あるいは汚水202内に分離水が落下されるようになっている。
243は排除コンベアで、開放されたバルブ244からの分離砂泥などを搬出キャリア245へと持ち出すものである。
尚、246はエアー噴入手段で、複数のノズルにより掻揚パイプ218内にエアーを噴射可能になっている。同ノズルは、水噴射ノズルであることもエアー水噴射ノズルであることもある。
また、248は連動スプロケットで、前記駆動スプロケット236により連動されるとともに、同スプロケット248に設けた縦軸状の駆動軸249を回転駆動可能であり、その軸下端に回りに配備した予破砕刃250…がピット200内における掻揚パイプ218下端一側域に臨むようになっている。
251は第2架台(仮想線)で、駆動軸249を構成する場合にやや大き目に形成するものである。また、252は軸受(仮想線)で、駆動軸249の支持役である。
ピット200内の砂・泥・異物などの沈澱物は、下無軸型掻揚スクリュウ226に持ち込まれる前に仮想線の予破砕刃250により細かく破砕されたのち同スクリュウ226の回転駆動により掻き込まれてのち掻き揚げられる。
従来の掻揚装置は、1本の有軸型掻揚スクリュウにより構成されていたため、その軸下端がピット200内に突出して回転自在に軸受支持された構造になっており、その結果、砂・泥・異物などの沈澱物の掻き込みが阻害されたり掻き揚げの効率が向上しないなどの問題があったが、前記実施形態のように、下端に無軸型掻揚スクリュウ226を配してピット底から浮かせて沈澱物が障害なく通りやすい構成としたことにより、掻き込みが障害なく円滑かつ確実に行え、駆動動力も低減されて省エネになるとともに掻き込み対象物が掻揚パイプ218下端開口と下無軸型掻揚スクリュウ226との間に噛み込むようなトラブルも発生しなくなる。
下無軸型掻揚スクリュウ226は、有軸型掻揚スクリュウ225に比べて通常掻き揚げ困難な対象物であっても大きな伝達力でもって沈澱物を掻き揚げ、次の下有軸型掻揚スクリュウ225を介してさらに上無軸型掻揚スクリュウ226により大きな力で掻き揚げることができる。このように2段階など複数段の無軸型掻揚スクリュウ226を構成したことで、強力に沈澱物を掻き揚げてシュートパイプ231を通じてサイクロン式洗浄分離タンク232内に導入される。
尚、エアー噴入手段246…からの圧縮エアーの内部噴射により、掻き揚げ途中の泥砂類が落ちる現象を阻止し、全体として効率良く掻き揚げることができる。
洗浄分離タンク232内では掻揚物は積極的に旋回運動させられるとともに、下部域において攪拌羽根239…により充分な攪拌を受けて泥砂類と水とに分離される。分離した泥砂類は、バルブ244の開放によりコンベア243を通じて排除される一方、分離した水は分離水回収パイプ241を通じて下方に戻されて臭いを発生することがない。
尚、スクリュウ225,226の下面および/または上面に掻揚突起を設けて掻揚効率を上げることができる。
図19および図20の実施形態では、沈砂池を対象としたが、他に沈澱池のピットあるいはポンプ場、さらに円形沈澱池の中央底部ピットや河川などを対象とすることができる。
また、前記実施形態では、掻寄装置203が構成されていたが、同装置203は構成されないこともある。
さらに、前記実施形態では無軸型掻揚スクリュウ226が上下2段であったが、1段あるいは3段以上設けてもよい。
本発明の一実施形態を示す汚泥掻寄装置の側断面図。 図3のII−II線断面図。 図1の平面図。 他の実施形態を示す側断面図。 他の実施形態を示す斜視図。 他の実施形態を示す側断面図。 水シリンダ駆動方式である他の実施形態を示す側断面図。 図7の要部拡大断面図。 他の実施形態を示す側断面図。 他の実施形態を示す側断面図。 他の実施形態を示す側面図。 他の実施形態を示す側面図。 他の実施形態を示す側面図。 他の実施形態を示す側面図。 他の実施形態を示す側面図。 他の実施形態を示す側面拡大図。 他の実施形態を示す平面図。 図17の縦断面側面図。 他の実施形態を示す縦断面図。 図19のH−H線断面図。
符号の説明
1…沈澱池 7…ガイドレール 8…走行輪 9,10…機体 15…汚泥スクレーパ25…巻き出しドラム 28…巻きホース 32…連通ホース 33…連通パイプ 34…水噴射パイプ 35…前後間パイプ

Claims (1)

  1. 池幅方向に対向する両側壁と池幅方向に直交する長手方向に対向する長手端壁とを備えた矩形沈澱池や沈砂池などの処理池の底壁の上側に平行で前記長手方向に進退する機体と、同機体に設けられ前記長手方向に沈降物を掻き寄せるスクレーパとを備えた掻寄排除装置において、前記スクレーパの掻寄方向への進行とともに沈降物を吹き寄せる水噴射装置を備えている掻寄排除装置。
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