JP2006201236A - 液晶装置の製造方法、液晶装置の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 配向膜の劣化を防止することが可能な液晶装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 2枚の基板を貼り合わせる前に、少なくとも配向膜を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で乾燥する工程を設け、そのまま大気に曝すことなく前記貼り合わせまで行なうようにする。この際、各工程(配向膜乾燥工程S1〜液晶注入工程S5)においては、その処理内容に応じて処理雰囲気を選択することが望ましい。このようにすることで、配向膜に殆ど水分が含まれない状態で液晶装置を組み立てることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】 2枚の基板を貼り合わせる前に、少なくとも配向膜を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で乾燥する工程を設け、そのまま大気に曝すことなく前記貼り合わせまで行なうようにする。この際、各工程(配向膜乾燥工程S1〜液晶注入工程S5)においては、その処理内容に応じて処理雰囲気を選択することが望ましい。このようにすることで、配向膜に殆ど水分が含まれない状態で液晶装置を組み立てることができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、液晶装置の製造方法、液晶装置の製造装置に関するものである。
液晶プロジェクタ等の投射型表示装置に搭載される光変調手段として或いは携帯電話等に搭載される直視型表示装置として、液晶装置が用いられている。液晶装置は、一対の基板により液晶層を挟持して構成されている。その一対の基板の液晶層側には、液晶層に対して電界を印加する電極が形成されている。この電極は、ITO等の透明導電性材料で構成されている。その電極の上層側には、液晶分子の配向状態を規制する配向膜が形成されている。この配向膜は、ポリイミド等の有機材料で構成されている。
特開昭54−68654号公報
特開平4−278923号公報
特開平11−95219号公報
しかしながら、有機材料からなる配向膜には、ある程度水分が含まれている。水分が残存した状態で照明光を照射すると、その光や熱によって配向膜が加水分解されることがある。特に光束密度が2lm/mm2以上の高強度の光が照射されるプロジェクタに搭載した場合には、配向膜は光源からの光や熱によって次第に分解されてしまい、液晶分子を所望のプレチルト角に配列できなくなる場合がある。この対策として、特許文献1〜3では、配向膜を真空中で脱水処理しているが、これだけでは後のプロセスで水分が吸着される可能性があり、十分な水分除去を行なうことはできない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、水分除去の実効を上げて長期間にわたって安定した配向状態を維持することのできる液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。また、このような方法を実行することのできる液晶装置の製造装置を提供することを目的とする。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、水分除去の実効を上げて長期間にわたって安定した配向状態を維持することのできる液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。また、このような方法を実行することのできる液晶装置の製造装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の液晶装置の製造方法は、配向膜を備えた一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造方法であって、前記一対の基板を貼り合わせる工程の前に前記配向膜を乾燥する工程を設け、前記配向膜の乾燥工程から前記基板の貼り合わせ工程までの各工程を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行なうことを特徴とする。ここで言う不活性ガスとはヘリウム、アルゴンといった希ガスだけでなく、窒素ガスも含めた化学的に安定なガスの総称である。
この方法によれば、少なくとも基板の貼り合わせまでの工程を大気から遮断した状態で行なうので、その間の配向膜への水分の吸着を抑えることができる。配向膜への水分の吸着は、その大部分が基板の貼り合わせ工程までに生じる。すなわち、貼り合わせ後の基板間のギャップは高々数μm程度であるため、仮に基板を大気中に放置しても、短時間であればギャップ内に水分が侵入することは殆どない。よって、基板を貼り合わせた後すぐに液晶の注入、封止を行なえば、配向膜に殆ど水分が含まれない状態で液晶装置を製造することができる。また、予め基板に液晶を塗布しておき、貼り合わせと同時に基板間に液晶が充填されるようにすれば、その後に配向膜に水分が吸着するといった問題は生じない。したがって、本発明のように基板貼り合わせまでの工程を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で行ない、この間の配向膜への水分吸着を防止することで、従来に比べて信頼性の高い液晶装置を提供することができる。なお、本発明においては、配向膜として特にポリイミド等の有機材料からなる配向膜(有機配向膜)を想定しているが、斜方蒸着膜等の無機材料からなる配向膜(無機配向膜)であっても表面に吸着した水分により劣化等の問題を生じることがある。このため、本発明においては特に配向膜を有機配向膜に限定せず無機配向膜を含むものとする。
この方法によれば、少なくとも基板の貼り合わせまでの工程を大気から遮断した状態で行なうので、その間の配向膜への水分の吸着を抑えることができる。配向膜への水分の吸着は、その大部分が基板の貼り合わせ工程までに生じる。すなわち、貼り合わせ後の基板間のギャップは高々数μm程度であるため、仮に基板を大気中に放置しても、短時間であればギャップ内に水分が侵入することは殆どない。よって、基板を貼り合わせた後すぐに液晶の注入、封止を行なえば、配向膜に殆ど水分が含まれない状態で液晶装置を製造することができる。また、予め基板に液晶を塗布しておき、貼り合わせと同時に基板間に液晶が充填されるようにすれば、その後に配向膜に水分が吸着するといった問題は生じない。したがって、本発明のように基板貼り合わせまでの工程を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で行ない、この間の配向膜への水分吸着を防止することで、従来に比べて信頼性の高い液晶装置を提供することができる。なお、本発明においては、配向膜として特にポリイミド等の有機材料からなる配向膜(有機配向膜)を想定しているが、斜方蒸着膜等の無機材料からなる配向膜(無機配向膜)であっても表面に吸着した水分により劣化等の問題を生じることがある。このため、本発明においては特に配向膜を有機配向膜に限定せず無機配向膜を含むものとする。
本発明においては、前記配向膜の乾燥工程を減圧下で行ない、前記基板の貼り合わせ工程を不活性ガス雰囲気下で行なうことが望ましい。
このようにそれぞれの工程の雰囲気を独立に制御することで、より適切な処理が可能になる。すなわち、乾燥工程においては、乾燥効率を高めるために、その処理は減圧下で行なうことが望ましい。しかし、貼り合わせ工程も減圧下で行なうこととすると、貼り合わせ後の基板間のギャップは減圧状態となり、基板を大気中に放置した場合にギャップ内に大気中の水分が浸入しやすくなってしまうという問題が生じる。勿論ギャップは高々数μm程度であるため、放置後すぐに液晶を注入すればこのような問題は生じないが、貼り合わせ工程を不活性ガス雰囲気下で行なっておけば、ギャップ内は不活性ガスで充填されるので、水分の浸入は生じにくくなる。
このようにそれぞれの工程の雰囲気を独立に制御することで、より適切な処理が可能になる。すなわち、乾燥工程においては、乾燥効率を高めるために、その処理は減圧下で行なうことが望ましい。しかし、貼り合わせ工程も減圧下で行なうこととすると、貼り合わせ後の基板間のギャップは減圧状態となり、基板を大気中に放置した場合にギャップ内に大気中の水分が浸入しやすくなってしまうという問題が生じる。勿論ギャップは高々数μm程度であるため、放置後すぐに液晶を注入すればこのような問題は生じないが、貼り合わせ工程を不活性ガス雰囲気下で行なっておけば、ギャップ内は不活性ガスで充填されるので、水分の浸入は生じにくくなる。
本発明の液晶装置の製造装置は、配向膜を備えた一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造装置であって、少なくとも前記配向膜の乾燥を行なう第1の処理室と前記一対の基板の貼り合わせを行なう第2の処理室とを含む複数の処理室を備え、各処理室の内部は減圧状態若しくは不活性ガス雰囲気状態に制御可能に構成されており、前記配向膜の乾燥工程から前記基板の貼り合わせ工程までを減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行なえるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、基板貼り合わせまでの工程における配向膜への水分吸着を確実に防止できるので、従来に比べて信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
この構成によれば、基板貼り合わせまでの工程における配向膜への水分吸着を確実に防止できるので、従来に比べて信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
本発明においては、各処理室の内部雰囲気はそれぞれ独立に制御可能に構成されていることが望ましい。このようにそれぞれの工程の雰囲気を独立に制御することで、より適切な処理が可能になる。例えば、前記第1の処理室は減圧状態に制御され、前記第2の処理室の内部は不活性ガス雰囲気状態に制御されることで、乾燥効率を向上しつつ貼り合わせ後のギャップ内への水分の侵入を効果的に防止することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。また本明細書では、液晶装置の各構成部材における液晶層側を内側と呼び、その反対側を外側と呼ぶことにする。また、「非選択電圧印加時」および「選択電圧印加時」とは、それぞれ「液晶層への印加電圧が液晶の配向が変化するしきい値電圧近傍である時」および「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧に比べて十分高い時」を意味しているものとする。
[第1実施形態]
最初に、本発明の第1実施形態につき、図1ないし図5を用いて説明する。図3に示すように、第1実施形態に係る液晶装置60は、一対の基板10A,20Aにより液晶層50が挟持され、その液晶層50に電界を印加する電極9,21の表面に、配向膜16,22が形成されているものである。なお本実施形態では、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTという)素子を用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶装置を例にして説明する。
最初に、本発明の第1実施形態につき、図1ないし図5を用いて説明する。図3に示すように、第1実施形態に係る液晶装置60は、一対の基板10A,20Aにより液晶層50が挟持され、その液晶層50に電界を印加する電極9,21の表面に、配向膜16,22が形成されているものである。なお本実施形態では、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTという)素子を用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶装置を例にして説明する。
(等価回路)
図1は、液晶装置の等価回路図である。透過型液晶装置の画像表示領域を構成すべくマトリクス状に配置された複数のドットには、画素電極9が形成されている。また、その画素電極9の側方には、当該画素電極9への通電制御を行うためのスイッチング素子であるTFT素子30が形成されている。このTFT素子30のソースには、データ線6aが電気的に接続されている。その各データ線6aには、画像信号S1、S2、…、Snが供給されるようになっている。なお画像信号S1、S2、…、Snは、各データ線6aに対してこの順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給してもよい。
図1は、液晶装置の等価回路図である。透過型液晶装置の画像表示領域を構成すべくマトリクス状に配置された複数のドットには、画素電極9が形成されている。また、その画素電極9の側方には、当該画素電極9への通電制御を行うためのスイッチング素子であるTFT素子30が形成されている。このTFT素子30のソースには、データ線6aが電気的に接続されている。その各データ線6aには、画像信号S1、S2、…、Snが供給されるようになっている。なお画像信号S1、S2、…、Snは、各データ線6aに対してこの順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給してもよい。
また、TFT素子30のゲートには、走査線3aが電気的に接続されている。走査線3aには、所定のタイミングでパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmが供給されるようになっている。なお走査信号G1、G2、…、Gmは、各走査線3aに対してこの順に線順次で印加する。また、TFT素子30のドレインには、画素電極9が電気的に接続されている。そして、走査線3aから供給された走査信号G1、G2、…、Gmにより、スイッチング素子であるTFT素子30を一定期間だけオン状態にすると、データ線6aから供給された画像信号S1、S2、…、Snが、各画素の液晶に所定のタイミングで書き込まれるようになっている。
液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、画素電極9と後述する共通電極との間に形成される液晶容量で一定期間保持される。なお、保持された画像信号S1、S2、…、Snがリークするのを防止するため、画素電極9と容量線3bとの間に蓄積容量17が形成され、液晶容量と並列に配置されている。このように、液晶に電圧信号が印加されると、印加された電圧レベルにより液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶に入射した光が変調されて、階調表示ができるようになっている。
(平面構造)
図2は、液晶装置の平面構造の説明図である。本実施形態の液晶装置では、TFTアレイ基板上に、矩形状の画素電極9(破線9aによりその輪郭を示す)がマトリクス状に配列形成されている。また、画素電極9の縦横の境界に沿って、データ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施形態では、各画素電極9の形成された領域がドット領域であり、マトリクス状に配置されたドット領域ごとに表示を行うことができるようになっている。
図2は、液晶装置の平面構造の説明図である。本実施形態の液晶装置では、TFTアレイ基板上に、矩形状の画素電極9(破線9aによりその輪郭を示す)がマトリクス状に配列形成されている。また、画素電極9の縦横の境界に沿って、データ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施形態では、各画素電極9の形成された領域がドット領域であり、マトリクス状に配置されたドット領域ごとに表示を行うことができるようになっている。
TFT素子30は、ポリシリコン膜等からなる半導体層1aを中心として形成されている。半導体層1aのソース領域(後述)には、コンタクトホール5を介して、データ線6aが電気的に接続されている。また、半導体層1aのドレイン領域(後述)には、コンタクトホール8を介して、画素電極9が電気的に接続されている。一方、半導体層1aにおける走査線3aとの対向部分には、チャネル領域1a’が形成されている。なお走査線3aは、チャネル領域1a’との対向部分においてゲート電極として機能する。
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に伸びる本線部(すなわち平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aとの交点からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とによって構成されている。また、図2中に右上がりの斜線で示した領域には、第1遮光膜11aが形成されている。そして、容量線3bの突出部と第1遮光膜11aとがコンタクトホール13を介して電気的に接続され、後述する蓄積容量が形成されている。
(断面構造)
図3は、液晶装置の断面構造の説明図であり、図2のA−A’線における側面断面図である。図3に示すように、本実施形態の液晶装置60は、TFTアレイ基板10と、これに対向配置された対向基板20と、これらの間に挟持された液晶層50とを主体として構成されている。TFTアレイ基板10は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体10A、およびその内側に形成されたTFT素子30や画素電極9、配向膜16などを主体として構成されている。一方の対向基板20は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20A、およびその内側に形成された共通電極21や配向膜22などを主体として構成されている。
図3は、液晶装置の断面構造の説明図であり、図2のA−A’線における側面断面図である。図3に示すように、本実施形態の液晶装置60は、TFTアレイ基板10と、これに対向配置された対向基板20と、これらの間に挟持された液晶層50とを主体として構成されている。TFTアレイ基板10は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体10A、およびその内側に形成されたTFT素子30や画素電極9、配向膜16などを主体として構成されている。一方の対向基板20は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20A、およびその内側に形成された共通電極21や配向膜22などを主体として構成されている。
TFTアレイ基板10の表面には、後述する第1遮光膜11aおよび第1層間絶縁膜12が形成されている。そして、第1層間絶縁膜12の表面には多結晶シリコン等からなる半導体層1aが形成され、この半導体層1aを中心としてTFT素子30が形成されている。半導体層1aにおける走査線3aとの対向部分にはチャネル領域1a’が形成され、その両側にソース領域およびドレイン領域が形成されている。なお、このTFT素子30はLDD(Lightly Doped Drain)構造を採用しているため、ソース領域およびドレイン領域に、それぞれ不純物濃度が相対的に高い高濃度領域と、相対的に低い低濃度領域(LDD領域)とが形成されている。すなわち、ソース領域には低濃度ソース領域1bと高濃度ソース領域1dとが形成され、ドレイン領域には低濃度ドレイン領域1cと高濃度ドレイン領域1eとが形成されている。
半導体層1aの表面には、ゲート絶縁膜2が形成されている。そして、ゲート絶縁膜2の表面に走査線3aが形成されて、その一部がゲート電極を構成している。また、ゲート絶縁膜2および走査線3aの表面には、第2層間絶縁膜4が形成されている。そして、第2層間絶縁膜4の表面にデータ線6aが形成され、第2層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール5を介して、高濃度ソース領域1dと電気的に接続されている。さらに、第2層間絶縁膜4およびデータ線6aの表面には、第3層間絶縁膜7が形成されている。そして、第3層間絶縁膜7の表面には、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide、以下ITOという)等の透明導電性材料からなる画素電極9が形成されている。この画素電極9は、第2層間絶縁膜4および第3層間絶縁膜7に形成されたコンタクトホール8を介して、高濃度ドレイン領域1eと電気的に接続されている。
さらに、画素電極9の内側には、配向膜16が形成されている。配向膜16は、ポリイミド等の有機材料からなる有機配向膜、斜方蒸着膜等の無機材料からなる無機配向膜のいずれであってもよい。ポリイミド等の有機配向膜である場合には、表面にラビング等の配向処理が施され、非選択電圧印加時における液晶分子の配向方向を規制しうるものとされる。ただし、垂直配向モードを採用する場合には、係る配向処理は必ずしも必要ではない。斜方蒸着膜等の無機配向膜である場合には、その表面の形状効果(膜面に形成された構造物と対象物との相互作用)によって非選択電圧印加時における液晶分子の配向方向を規制しうるものとされる。
なお、本実施形態では、半導体層1aを延設して第1蓄積容量電極1fが形成されている。また、ゲート絶縁膜2を延設して誘電体膜が形成され、その表面に容量線3bが配置されて第2蓄積容量電極が形成されている。これらにより、上述した蓄積容量17が構成されている。
また、TFT素子30の形成領域に対応するTFTアレイ基板10の表面に、第1遮光膜11aが形成されている。第1遮光膜11aは、液晶装置に入射した光が、半導体層1aのチャネル領域1a'、低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1cに侵入することを防止するものである。なお、第1遮光膜11aは、第1層間絶縁膜12に形成されたコンタクトホール13を介して、前段あるいは後段の容量線3bと電気的に接続されている。これにより、第1遮光膜11aは第3蓄積容量電極として機能し、第1層間絶縁膜12を誘電体膜として、第1蓄積容量電極1fとの間に新たな蓄積容量が形成されている。
一方、データ線6a、走査線3aおよびTFT素子30の形成領域に対応する対向基板20の表面には、第2遮光膜23が形成されている。第2遮光膜23は、液晶装置に入射した光が、半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入するのを防止するものである。また、対向基板20および第2遮光膜23の表面には、ほぼ全面にわたってITO等の透明導電性材料からなる共通電極21が形成されている。
さらに、共通電極21の表面には、配向膜22が形成されている。配向膜22は、ポリイミド等の有機材料からなる有機配向膜、斜方蒸着膜等の無機材料からなる無機配向膜のいずれであってもよい。ポリイミド等の有機配向膜である場合には、表面にラビング等の配向処理が施され、非選択電圧印加時における液晶分子の配向方向を規制しうるものとされる。ただし、垂直配向モードを採用する場合には、係る配向処理は必ずしも必要ではない。斜方蒸着膜等の無機配向膜である場合には、その表面の形状効果(膜面に形成された構造物と対象物との相互作用)によって非選択電圧印加時における液晶分子の配向方向を規制しうるものとされる。なお、配向膜22とTFTアレイ基板側の配向膜16とは同じ材料からなるものであってもよいし、異なる材料からなるものであってもよい。
そして、TFTアレイ基板10および対向基板20を周縁部で接着するシール剤の内側には、ネマチック液晶からなる液晶層50が封止されている。このネマチック液晶分子は、正の誘電率異方性を示すものであり、非選択電圧印加時には電極に対して水平に配向し、選択電圧印加時には電極に対して垂直に配向するようになっている。なお、TFTアレイ基板10の配向膜16による配向規制方向と、対向基板20の配向膜22による配向規制方向とは、約90°ねじれた状態で配置されている。これにより、本実施形態の液晶装置60は、ツイステッドネマチックモードで動作するようになっている。
(液晶装置の製造方法)
次に、液晶装置の製造方法について説明する。
図4は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を説明するための工程フローであり、図5は、この製造方法において用いる液晶装置の製造装置Mを示す模式図である。なお、図4においては、液晶装置の製造工程のうち、配向膜の形成工程から封止工程までの工程のみを示している。
次に、液晶装置の製造方法について説明する。
図4は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を説明するための工程フローであり、図5は、この製造方法において用いる液晶装置の製造装置Mを示す模式図である。なお、図4においては、液晶装置の製造工程のうち、配向膜の形成工程から封止工程までの工程のみを示している。
本実施形態においては、まずステップS1において、基板10A,20Aの表面に配向膜16,22を形成する(配向膜形成工程)。次に、ステップS2において、配向膜16,22を加熱乾燥し、配向膜の表面又は配向膜中の水分を脱水処理する(配向膜乾燥工程)。次に、ステップS3において、一方の基板にシール材を印刷し(シール材印刷工程)し、ステップS4において、基板10A,20Aを貼り合わせ、空セルを作製する(基板貼り合わせ工程)。続いて、ステップS5において、基板10A,20Aの間、すなわち空セルのギャップ内に液晶を注入する(液晶注入工程)。最後に、ステップS6において、シール材の液晶注入口を封止剤によって封止する(封止工程)。
本実施形態においては、ステップS2〜ステップS5までの工程は製造装置Mの中で連続的に行なわれる。図5に示すように、製造装置Mは、工程ごとに対応した複数の処理室M1〜M4を備えている。処理室M1は配向膜乾燥工程、処理室M2はシール印刷工程、処理室M3は基板貼り合わせ工程、処理室M4は液晶注入工程をそれぞれ行なう処理室である。各処理室M1〜M4の内部は減圧状態若しくは不活性ガス雰囲気状態に制御可能に構成されており、前記配向膜の乾燥工程から前記基板の貼り合わせ工程までを減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行なえるようになっている。また、これらの処理室M1〜M4はそれぞれ仕切り壁Dによって仕切られており、各処理室の内部雰囲気はそれぞれ独立に制御可能となっている。
係る構成のもと、それぞれの処理室M1〜M4の内部雰囲気は、その処理内容に応じて最適に制御される。例えば処理室M1においては、乾燥効率を高めるために、内部雰囲気を減圧状態に制御することが望ましい。また、処理室M2においては、設備を大掛かりなものとしないために、内部雰囲気は不活性ガス雰囲気に制御することが望ましい。また、処理室M3においては、シール印刷工程からの連続性を考慮して、処理室M2と同様の雰囲気に制御することができる。処理室M4においては、液晶注入工程において、毛細管現象を利用して液晶注入を行なう場合は、減圧下若しくは不活性ガス雰囲気とすることができる。また、空セルの内外部の圧力差を利用して液晶注入を行なう場合は、処理室M4の内部雰囲気は、最初は減圧下とし、液晶注入口に液晶を滴下した後に、処理室M4内の雰囲気を大気圧に戻して液晶を注入させる。さらに、各処理室を減圧状態に制御する場合には、その減圧の程度を処理内容に応じて変えてもよい。
以上のように、本実施形態では、配向膜の乾燥工程から液晶注入工程までの各工程を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行なっている。このため、配向膜16,22に殆ど水分が含まれない状態で液晶装置を製造することができる。
なお、本実施形態においては、配向膜乾燥工程から液晶注入工程までの工程を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で行なうようにした。しかし、これに限らず、配向膜形成以降の全ての工程(封止工程も含む)を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で行なうことも勿論可能である。
また、製造装置Mには工程毎に別々の処理室を設けたが、いくつかの処理室をまとめて一つの処理室とすることも可能である。例えば、基板貼り合わせ工程と液晶注入工程とを連続して行なうようにすることで、処理室M3と処理室M4を一つの処理室にまとめることも可能である。
また、製造装置Mには工程毎に別々の処理室を設けたが、いくつかの処理室をまとめて一つの処理室とすることも可能である。例えば、基板貼り合わせ工程と液晶注入工程とを連続して行なうようにすることで、処理室M3と処理室M4を一つの処理室にまとめることも可能である。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態につき、図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態に係る液晶装置の製造装置を示す模式図である。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、製造装置Mに液晶注入工程用の処理室M4が含まれない点のみである。
次に、本発明の第2実施形態につき、図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態に係る液晶装置の製造装置を示す模式図である。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、製造装置Mに液晶注入工程用の処理室M4が含まれない点のみである。
本実施形態においては、配向膜の乾燥工程(ステップS2)から基板の貼り合わせ工程(ステップS4)までの各工程を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行ない、液晶注入工程は、貼り合わせ後の基板(空セル)をいったん製造装置Mの外に取り出した後に行なう。この場合、空セルは大気に曝されることになるので、大気中の水分の影響が問題となる。しかし、空セルのギャップは高々数μm程度であるため、たとえ空セルを大気中に放置しても、短時間であればギャップ内に水分が侵入することは殆どないと考えられる。よって、基板を貼り合わせた後すぐに液晶の注入、封止を行なえば、配向膜に殆ど水分が含まれない状態で液晶装置を製造することができる。
ただし、処理室M3の内部雰囲気を適切に選択することで、係る問題に対してより効果的に対応することが可能である。例えば、基板貼り合わせ工程を不活性ガス雰囲気下で行なうようにすれば、ギャップ内は不活性ガスで充填されるので、水分の侵入は生じにくくなる。逆に、基板貼り合わせ工程を減圧下で行なった場合には、空セル内も減圧状態となるので、水分は浸入しやすくなる。勿論ギャップは高々数μm程度であるため、取り出し後すぐに液晶を注入すればこのような問題は生じないが、処理室M3内の雰囲気を前述のように選択しておけば、このような問題はより容易に回避することができる。なお、各処理室M1〜M3は内部雰囲気を独立に制御可能であるので、他の処理室M1,M2に関しては、処理室M3に関わらず、その処理内容に応じて内部雰囲気を最適に制御することが望ましい。例えば、処理室M1は、乾燥効率を高めるために、内部を減圧状態とすることが望ましい。
以上のように、本実施形態においても、配向膜16,22に殆ど水分が含まれない状態で液晶装置を製造することができる。本実施形態の場合は、基板貼り合わせ後液晶注入までの間に若干水分吸着が生じる可能性があるが、処理室M4を省略したので、その分装置構成が簡素化されるというメリットがある。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態につき、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を示す工程フローである。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、シール材形成工程を配向膜乾燥工程の前に行なった点のみである。
次に、本発明の第3実施形態につき、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を示す工程フローである。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、シール材形成工程を配向膜乾燥工程の前に行なった点のみである。
そもそもシール材形成工程は、配向膜乾燥工程前或いは配向膜乾燥工程後のいずれに行なってもよい。シール材形成工程を配向膜乾燥工程の前に行なう場合には、処理室の雰囲気は特に制御する必要はないので、通常の設備を用いてシール材を形成することができる。しかし、シール材はその後の配向膜乾燥工程において配向膜と共に加熱処理されるため、シール材の材料選択が制限されるというデメリットが生じる。一方、シール材の形成工程を配向膜の乾燥工程後に行なう場合には、シール材の材料選択の幅は広がるものの、処理室内の雰囲気を制御する必要があるため、設備が大掛かりなものとなってしまう。本実施形態においては、配向膜乾燥工程用の処理室M1,基板貼り合わせ工程用の処理室M3,液晶注入工程用の処理室M4のみを製造装置Mに備えることで装置構成を簡素化し、シール材の加熱の問題については、適切な材料を選択することで対処する。例えば、シール材としてUV硬化型のシール材を用いる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態につき、図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を示す工程フローである。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、液晶の充填方法を変えた点のみである。すなわち、本実施形態においては、予め基板に液晶を塗布しておき、この液晶を2枚の基板で挟み込むことによって、基板の貼り合わせと同時に基板間液晶が充填されるようにしている。このため、製造装置Mについては、処理室M2と処理室M3との間に、液晶塗布工程用の新たな処理室が配置され、その代わりに、液晶注入工程用の処理室M4が省略されることになる。
次に、本発明の第4実施形態につき、図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を示す工程フローである。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、液晶の充填方法を変えた点のみである。すなわち、本実施形態においては、予め基板に液晶を塗布しておき、この液晶を2枚の基板で挟み込むことによって、基板の貼り合わせと同時に基板間液晶が充填されるようにしている。このため、製造装置Mについては、処理室M2と処理室M3との間に、液晶塗布工程用の新たな処理室が配置され、その代わりに、液晶注入工程用の処理室M4が省略されることになる。
本実施形態においても、配向膜乾燥工程(ステップS22)から基板貼り合わせ工程(ステップS25)までの各工程が減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行なわれるので、従来に比べて信頼性の高い液晶装置を提供することができる。また、本実施形態においては、狭いギャップに液晶を注入する必要がないので、液晶をギャップ内に充填する時間を大幅に短縮することができる。
[実施例]
次に、本発明の実施例について説明する。
まず、第1の実施例として、ポリイミド配向膜を形成した基板をラビング処理、洗浄、乾燥を行なった後に、窒素ガス雰囲気の装置内(水分量は1ppm程度に保たれている)に搬送し、その中で基板を100℃で1時間加熱して配向膜の中や表面の水分の脱水処理(乾燥処理)を行なった。その後、窒素ガス雰囲気を保った状態でシール印刷を行ない、上下基板を貼り合わせた後、シール硬化を行なった。そして、基板(空セル)を装置外に取り出した後、液晶注入装置に搬送して液晶注入を行ない、次に封止を行なって液晶パネルを作製した。
上記の方法で作製した液晶パネルと通常の方法(脱水処理を行なわない)で作製した液晶パネルの水分量を測定したところ、上記の方法により水分量が9分の1程度に減少していることがわかった。また、信頼性試験を行なったところ、通常の方法と比べて上記の方法により作製した液晶パネルの寿命は約6倍ほどであった。
次に、本発明の実施例について説明する。
まず、第1の実施例として、ポリイミド配向膜を形成した基板をラビング処理、洗浄、乾燥を行なった後に、窒素ガス雰囲気の装置内(水分量は1ppm程度に保たれている)に搬送し、その中で基板を100℃で1時間加熱して配向膜の中や表面の水分の脱水処理(乾燥処理)を行なった。その後、窒素ガス雰囲気を保った状態でシール印刷を行ない、上下基板を貼り合わせた後、シール硬化を行なった。そして、基板(空セル)を装置外に取り出した後、液晶注入装置に搬送して液晶注入を行ない、次に封止を行なって液晶パネルを作製した。
上記の方法で作製した液晶パネルと通常の方法(脱水処理を行なわない)で作製した液晶パネルの水分量を測定したところ、上記の方法により水分量が9分の1程度に減少していることがわかった。また、信頼性試験を行なったところ、通常の方法と比べて上記の方法により作製した液晶パネルの寿命は約6倍ほどであった。
次に、第2の実施例として、ポリイミド配向膜を形成した基板をラビング処理、洗浄、乾燥を行なった後に、減圧した装置内(真空度は約5×10−4torrに保たれている)に搬送し、その中で基板を加熱(80℃〜200℃程度が好ましい)して配向膜の中や表面の水分の脱水処理(乾燥処理)を行なった。その後、真空を保った状態でシール印刷を行ない、上下基板を貼り合わせた後、シール硬化を行なった。そして、液晶注入口に液晶を滴下した後に、装置内の雰囲気を大気圧に戻すことで液晶を注入した。次に、基板を装置外に取り出し、封止を行なって液晶パネルを作製した。
上記の方法で作製した液晶パネルと通常の方法(脱水処理を行なわない)で作製した液晶パネルの水分量を測定したところ、上記の方法により水分量が減少することがわかった。また、信頼性試験を行なったところ、通常の方法と比べて上記の方法により作製した液晶パネルの方が寿命が向上することが確認された。
上記の方法で作製した液晶パネルと通常の方法(脱水処理を行なわない)で作製した液晶パネルの水分量を測定したところ、上記の方法により水分量が減少することがわかった。また、信頼性試験を行なったところ、通常の方法と比べて上記の方法により作製した液晶パネルの方が寿命が向上することが確認された。
次に、第3の実施例として、SiOの斜方蒸着により配向膜を形成した基板を、減圧した装置内(真空度は約5×10−4torrに保たれている)に搬送し、その中で基板を加熱(80℃〜300℃程度が好ましい)して配向膜の中や表面の水分の脱水処理(乾燥処理)を行なった。その後、真空を保った状態でシール印刷を行ない、上下基板を貼り合わせた後、シール硬化を行なった。そして、液晶注入口に液晶を滴下した後に、装置内の雰囲気を大気圧に戻すことで液晶を注入した。次に、基板を装置外に取り出し、封止を行なって液晶パネルを作製した。
上記の方法で作製した液晶パネルと通常の方法(脱水処理を行なわない)で作製した液晶パネルの水分量を測定したところ、上記の方法により水分量が減少することがわかった。また、信頼性試験を行なったところ、通常の方法と比べて上記の方法により作製した液晶パネルの方が寿命が向上することが確認された。
上記の方法で作製した液晶パネルと通常の方法(脱水処理を行なわない)で作製した液晶パネルの水分量を測定したところ、上記の方法により水分量が減少することがわかった。また、信頼性試験を行なったところ、通常の方法と比べて上記の方法により作製した液晶パネルの方が寿命が向上することが確認された。
[投射型表示装置]
次に、本発明の電子機器の具体例である投射型表示装置につき、図9を用いて説明する。図9は、投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。この投射型表示装置は、上述した各実施形態に係る液晶装置を、光変調手段として備えたものである。
次に、本発明の電子機器の具体例である投射型表示装置につき、図9を用いて説明する。図9は、投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。この投射型表示装置は、上述した各実施形態に係る液晶装置を、光変調手段として備えたものである。
図9において、810は光源、813、814はダイクロイックミラー、815、816、817は反射ミラー、818は入射レンズ、819はリレーレンズ、820は出射レンズ、822、823、824は本発明の液晶装置からなる光変調手段、825はクロスダイクロイックプリズム、826は投射レンズである。光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。
ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、赤色光用光変調手段822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、緑色光用光変調手段823に入射される。さらに、ダイクロイックミラー813で反射された青色光は、ダイクロイックミラー814を透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ818、リレーレンズ819および出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられている。この導光手段821を介して、青色光が青色光用光変調手段824に入射される。なお、上記各光変調手段822,823,824には、上記各実施形態の液晶装置が採用されている。
各光変調手段により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投影され、画像が拡大されて表示される。
係る投射型表示装置には、上記各実施形態の液晶装置が採用されているので、高強度の光照射を行なっても配向膜の光劣化は従来ほど大きくは進行しない。したがって、長期間にわたって安定した表示を行なうことができる。
[電子機器]
図10は、電子機器の他の例である携帯電話の斜視図である。この図に示す携帯電話1300は、上記各実施形態の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。係る携帯電話には、上記各実施形態の液晶装置が採用されているので、強い日差しの下で使用しても配向膜の劣化は殆ど進行しない。したがって、長期間にわたって安定した表示を行なうことができる。
上記各実施形態の液晶装置は、携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれにおいても信頼性が高く表示品質に優れた電子機器を提供することができる。
図10は、電子機器の他の例である携帯電話の斜視図である。この図に示す携帯電話1300は、上記各実施形態の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。係る携帯電話には、上記各実施形態の液晶装置が採用されているので、強い日差しの下で使用しても配向膜の劣化は殆ど進行しない。したがって、長期間にわたって安定した表示を行なうことができる。
上記各実施形態の液晶装置は、携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれにおいても信頼性が高く表示品質に優れた電子機器を提供することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、各実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
10,10A,20,20A…基板、16,22…配向膜、50…液晶層、60…液晶装置、M…製造装置、M1〜M4…処理室
Claims (5)
- 配向膜を備えた一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造方法であって、
前記一対の基板を貼り合わせる工程の前に前記配向膜を乾燥する工程を設け、少なくとも前記配向膜の乾燥工程から前記基板の貼り合わせ工程までの各工程を減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行なうことを特徴とする、液晶装置の製造方法。 - 前記配向膜の乾燥工程を減圧下で行ない、前記基板の貼り合わせ工程を不活性ガス雰囲気下で行なうことを特徴とする、請求項1記載の液晶装置の製造方法。
- 配向膜を備えた一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造装置であって、
少なくとも前記配向膜の乾燥を行なう第1の処理室と前記一対の基板の貼り合わせを行なう第2の処理室とを含む複数の処理室を備え、各処理室の内部は減圧状態若しくは不活性ガス雰囲気状態に制御可能に構成されており、少なくとも前記配向膜の乾燥工程から前記基板の貼り合わせ工程までを減圧下若しくは不活性ガス雰囲気下で連続的に行なえるように構成されていることを特徴とする、液晶装置の製造装置。 - 各処理室の内部雰囲気はそれぞれ独立に制御可能に構成されていることを特徴とする、請求項3記載の液晶装置の製造装置。
- 前記第1の処理室は減圧状態に制御され、前記第2の処理室の内部は不活性ガス雰囲気状態に制御されることを特徴とする、請求項4記載の液晶装置の製造装置。
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JP2005010043A JP2006201236A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | 液晶装置の製造方法、液晶装置の製造装置 |
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---|---|---|---|---|
WO2012050060A1 (ja) * | 2010-10-14 | 2012-04-19 | シャープ株式会社 | 液晶表示装置の製造方法 |
JP2013190525A (ja) * | 2012-03-13 | 2013-09-26 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルタ基板の製造方法および表示装置の製造方法 |
JP2014095892A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-22 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 液晶表示装置及びその作製方法 |
WO2017017820A1 (ja) * | 2015-07-29 | 2017-02-02 | 堺ディスプレイプロダクト株式会社 | 液晶表示装置の製造方法 |
-
2005
- 2005-01-18 JP JP2005010043A patent/JP2006201236A/ja not_active Withdrawn
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