JP2006201070A - 水中重金属のモニタリング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続的に水をサンプリングする際に動力を用いることなく、工場排水路や下水路等の任意箇所において水中の重金属を捕集して測定する、水中重金属のモニタリング方法を提供する。
【解決手段】端部に重金属フィルターを取り付けたシリンダーと、このシリンダー内を摺動するピストンと、このピストンの重金属フィルターから遠い側の面に接続されたバネとを有するサンプリング容器を用い、ピストンを任意の位置に保持しながらバネを延伸する第一ステップと、バネの延伸状態を保持しながらサンプリング容器を水中に投下する第二ステップと、所定時間後にサンプリング容器を水中から引上げてシリンダーから重金属フィルターを取り外す第三ステップと、この重金属フィルターへの重金属付着量とシリンダー内の水量とから水中の重金属濃度を求める第四ステップとを備えるようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、工場排水や下水等の重金属を捕集して測定する、水中重金属のモニタリング方法に関するものである。
従来、工場排水や下水等に含まれる重金属のモニタリングは、水をサンプリングして持ち帰り、誘導結合高周波プラズマ質量分析計(ICP−MS)、誘導結合高周波プラズマ発光分光分析装置(ICP−OES)、原子吸光法(AAS)等によって分析するのが一般的であった。また、特許文献1に示すように、重金属を選択的に捕るフィルターで、サンプリングした水を濾過し、蛍光X線にて測定する方法も提案されている。
ただし、このようなモニタリング方法では、水をサンプリングした時点のみの重金属濃度が得られるだけで、たとえ毎日測定しても、サンプリングとサンプリングの間に高濃度の重金属が流れた場合には、これを検知することはできない。すなわち、サンプリングが行なわれない期間に、突発的に高濃度の重金属含有水が排水された場合、これを検知することは困難である。
そこで、水をポンプで一定期間連続的にサンプリングし、その水を分析することが容易に考えられる。こうすれば、突発的に高濃度の重金属含有水が排水されても、これを検知することができる。
特開2004−93272号公報
しかしながら、ポンプを用いて連続的に水をサンプリングすれば、ポンプのための動力を必要とする。そのため、ポンプの設置箇所は動力源近傍に制約され、工場排水路や下水路等の任意箇所で水をサンプリングできないという問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、連続的に水をサンプリングする際に動力を用いることなく、工場排水路や下水路等の任意箇所において水中の重金属を捕集して測定する、水中重金属のモニタリング方法を提供する。
この発明における水中重金属のモニタリング方法は、端部に重金属フィルターを取り付けたシリンダーと、このシリンダー内を摺動するピストンと、このピストンの重金属フィルターから遠い側の面に接続されたバネとを有するサンプリング容器を用い、ピストンを任意の位置に保持しながらバネを延伸する第一ステップと、バネの延伸状態を保持しながらサンプリング容器を水中に投下する第二ステップと、所定時間後にサンプリング容器を水中から引上げてシリンダーから重金属フィルターを取り外す第三ステップと、この重金属フィルターへの重金属付着量とシリンダー内の水量とから水中の重金属濃度を求める第四ステップとを備えるものである。
この発明によれば、連続的に水をサンプリングする際に動力を用いることなく、工場排水路や下水路等の任意箇所において水中の重金属を捕集して測定する、水中重金属のモニタリング方法を提供できる。
実施の形態
図1は、本発明が適用される実施の形態において、連続的に水をサンプリングする際に用いるサンプリング容器の断面図である。サンプリング容器100のシリンダー3の図示上端部には、ディスクフィルターとサポーター9がクリップ2によって取り付けられている。ディスクフィルターは、重金属フィルター10及び11と、目詰まり防止用フィルター12及び13とから構成されている。サポーター9は、平坦な金属メッシュでできており、水を濾過するときのディスクフィルターの変形や破損を防止する。さらに、ディスクフィルターの周囲を覆うように、金網カバー1が取り付けられている。金網カバー1は、水中の砂利等からディスクフィルターを保護するとともに、水中の枯葉や浮遊物等がディスクフィルターに接触して水が濾過できなくなる問題を回避するために設けられる。
シリンダー3内を摺動するピストン4の重金属フィルターから遠い側の面(図示下側の面)には、バネ5が接続されている。バネ5には、ハンドル6が接続されている。また、シリンダー3の図示下端部の内側には、ストッパー7a〜7cが設けられている。ハンドル6を引くことでバネ5が延伸し、その延伸状態でハンドル6をストッパー7a〜7cのいずれかに固定することで、バネ5の延伸状態を保持できるようにしている。
続いて、このサンプリング容器100を用いた水中重金属のモニタリング方法について説明する。
まず、ピストン4をシリンダー3内の任意の位置に保持する。ここでは、ピストン4を図示上側に押して、シリンダー3内の最もディスクフィルターに近い位置に保持するものとする。続いて、ピストン4を任意の位置に保持しながら、ハンドル6を引いてバネ5を延伸し、ストッパー7a〜7cのいずれかにハンドル6を固定する。例えば、ハンドル6の固定位置は、サンプリング容器100を水中に放置する時間により選択すればよい。放置時間を短くする場合、固定位置をディスクフィルターからより離れた位置(この実施の形態では7c)とすることで、ピストン4を引く力が強くなり、シリンダー3内がより負圧になるため、水の濾過速度が上がる。このため、放置時間が短くても分析に必要な水量を濾過することができる。
なお、重金属フィルター10、11、目詰まり防止用フィルター12、13は、あらかじめ水で濡らしておくことが好ましい。これは、バネ5の延伸後、サンプリング容器100を水中に投下するまでの間に、空気がディスクフィルターを通してシリンダー3内に進入するのを防止するためである。
次に、バネ5の延伸状態を保持しながらサンプリング容器100を水中に投下する。このとき、ディスクフィルター全体を水中に漬けることは言うまでもない。また、サンプリング容器100にはロープ20が結び付けられており、ロープ20のもう一方の端は作業者の手の届く範囲に固定しておく。
サンプリング容器100が水中にある間、ピストン4がバネ5の力で引かれるため、シリンダー3内が負圧になったところに、水がディスクフィルターを通ってシリンダー3内に進入する。このとき、水中の重金属の錯体、コロイド、懸濁態や重金属を含まない微粒子は、目詰まり防止用フィルター12、13で捕集される。また、重金属イオンは、重金属フィルター10、11に付着する。シリンダー3内に水が入ると負圧は一旦解消されるが、ピストン4をバネ5で引き続けている限り、再びシリンダー3内は負圧になるため、水を吸引濾過し続ける。
なお、目詰まり防止用フィルターには、例えばMILLIPORE製NY3004700の30ミクロンメッシュのナイロンフィルターと、ADVANTEC製GS25の1ミクロンメッシュのガラスフィルターを用いる。重金属フィルターには、例えば3M製No.2271のキレートフィルターと、3M製No.2252の陰イオン用フィルターを用いる。この組み合わせにより、Pb、Hg、6価Cr、As、Cdなどの健康に被害を及ぼす重金属イオンを捕集することができる。この計4枚のフィルターを重ねて用いる。フィルターの順序は、外側からMILLIPORE製NY3004700、ADVANTEC製GS25、3M製No.2252、3M製No.2271の順で重ねる。これは、目詰まり防止用フィルターが目の粗い順に濾した後、重金属フィルターで濾過するためである。重金属フィルターの順序はこの逆でもよい。また、3M製No.2271のキレートフィルターの代わりに3M製No.2251の陽イオン用フィルターを用いてもよい。
サンプリング容器100を水中に投下してから所定時間後に、ロープ20を手繰り寄せてサンプリング容器100を水中から引上げる。続いて、ディスクフィルターをシリンダー3から取り外し、さらにディスクフィルターの中から重金属フィルター10及び11、目詰まり防止用フィルター12及び13をそれぞれ分離する。
この後、重金属フィルター10、11への重金属付着量を、蛍光X線装置によって計測する。ここで、過般型の蛍光X線装置を用いると、複数箇所でサンプリング容器100を水中に投下した場合、それぞれを所定時間ごとに巡回しながら、その場計測が可能である。ここで、蛍光X線で得られるのは各重金属固有の蛍光X線ピークである。重金属付着量が多いほど、その蛍光X線ピークの面積が広くなり、またピーク高さが高くなる。前もって重金属濃度が既知の水を一定量濾過し、重金属フィルターへの重金属付着量と蛍光X線ピークの面積または高さとの関係を調べて検量線を求めておけば、蛍光X線のピーク面積または高さより、重金属フィルターへの重金属付着量を求めることができる。このとき、ピーク高さよりもピーク面積を用いる方が、より精度よく重金属付着量を求めることができる。
また、同時にシリンダー3内の水量を、例えばメスシリンダーを用いた既知の方法で測定する。このようにして得られた、重金属フィルター10、11への重金属付着量と、シリンダー3内の水量とから、水中の重金属濃度を求めることができる。
なお、重金属が例えば下水中の固形成分に吸着する割合が無視できない場合、目詰まり防止用フィルター12、13についても重金属付着量を計測する。このときは、目詰まり防止用フィルター12、13、重金属フィルター10、11への重金属付着量と、シリンダー3内の水量とから、水中の重金属濃度を求めることになる。
ところで、蛍光X線による分析領域は直径5mmより小さく、重金属フィルターの直径はこれより十分大きい。よって、濾過する領域は直径5mm以上であればよい。濾過面積を小さくすれば、濾過する水量も少なくでき、サンプリング容器全体のサイズを小さくできる。
例えば、濾過する領域を直径5mm(濾過面積約0.2cm)とした場合について述べる。Cr、As、Pb、Cd、Hgなどの重金属について、下水道法による排出基準は、Cr(6価)では0.5mg/L以下、Asでは0.1mg/L以下、Pbでは0.1mg/L以下、Hgでは0.005mg/L以下、Cdでは0.1mg/L以下である。また、蛍光X線を用いて1μg/Lのオーダーの分析を行うには、約200cc/cmの水量が必要であることが実験の結果わかった。これを、濾過面積約0.2cmに換算すると、必要な水量は約40cc程度である。シリンダーを例えば内径3cmとすれば、40ccの水が入ると、ピストンの位置の移動は約5.7cmである。初期のバネの伸び量を30cmにすることで、5.7cmのピストン移動に対しても力の変化は2割以内に収まり、水の濾過速度の変化も少なくてすむ。
このように、この実施の形態では、サンプリング容器100が電源を要しないため、電源が必要なポンプを用いて水を採取する場合に比べて、電源供給用の配線やバッテリーが必要なく、設置の制約が少ない特徴がある。すなわち、連続的に水をサンプリングする際に動力を用いることなく、工場排水路や下水路等の任意箇所において水中の重金属を捕集して測定する、水中重金属のモニタリング方法を提供できる。さらに、可搬型の蛍光X線装置を自動車で運搬して複数の測定箇所を所定時間ごとに巡回し、ディスクフィルター交換時に重金属の分析を行うことを繰り返すことで、効率的にその場計測できる。
実施の形態を説明するためのサンプリング容器の断面図である。
符号の説明
1 金網カバー、2 クリップ、3 シリンダー、4 ピストン、5 バネ、6 ハンドル、7a〜7c ストッパー、9 サポーター、10〜11 重金属フィルター、12〜13 目詰まり防止用フィルター、20 ロープ、100 サンプリング容器。

Claims (2)

  1. 端部に重金属フィルターを取り付けたシリンダーと、前記シリンダー内を摺動するピストンと、前記ピストンの前記重金属フィルターから遠い側の面に接続されたバネとを有するサンプリング容器を用い、前記ピストンを任意の位置に保持しながら前記バネを延伸する第一ステップと、前記バネの延伸状態を保持しながら前記サンプリング容器を水中に投下する第二ステップと、所定時間後に前記サンプリング容器を水中から引上げて前記シリンダーから前記重金属フィルターを取り外す第三ステップと、前記重金属フィルターへの重金属付着量と前記シリンダー内の水量とから水中の重金属濃度を求める第四ステップとを備えることを特徴とする水中重金属のモニタリング方法。
  2. 前記重金属付着量は、過般型の蛍光X線装置によって計測することを特徴とする請求項1記載の水中重金属のモニタリング方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019082417A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 基礎地盤コンサルタンツ株式会社 未固結試料採取装置及び未固結試料採取方法
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