JP2006198908A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体中に生じた気泡による液体の排出性の低下を抑制することができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】 液体噴射装置であるプリンタは、インクを貯留するための貯留体であるインクカートリッジと、インクを噴射するための噴射体である記録ヘッドと、インクカートリッジから記録ヘッドへインクを供給するための流動路を構成するインク供給チューブとを備えている。インク供給チューブと記録ヘッドとの間には、バルブユニットが設けられており、このバルブユニット内にはフィルタ室41が設けられている。このフィルタ室41内には、フィルタ室41内を流動するインクを濾過するべく、濾過材としてのフィルタ部材42が収容されている。フィルタ部材42の表面上には、インク中の気泡67を捕捉するためのリブ部材65が設けられている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、液体噴射装置に関する。
液体噴射装置の一例として、液体であるインクの滴(しずく)を標的(ターゲット)としての印刷用紙に噴射することで印刷を行うインクジェット式のプリンタが挙げられる。このプリンタには、ホームユーズを主目的とするオンキャリッジ型のものと、大量印刷を主目的とするオフキャリッジ型のものとがある。オンキャリッジ型のプリンタとは、インクを貯留するための貯留体であるカートリッジが噴射体である記録ヘッドを搭載したキャリッジ上に装着されたものをいう。一方、オフキャリッジ型のプリンタとは、カートリッジがキャリッジから離隔して配置されたものをいい、カートリッジの大型化によるインク容量の増加を図りやすいという利点を有している。
さて、上記のオフキャリッジ型のプリンタを例に挙げ、カートリッジから記録ヘッドへインクを供給する構成について説明する。オフキャリッジ型のプリンタの場合、記録ヘッドへのインクの供給は、カートリッジとキャリッジとの間に接続されたチューブ等の管体を介して行われる。但し、このような管体を用いる場合、管体内での圧力損失によるインクの供給能力(排出性)への影響は避け難い。そこで従来は、キャリッジにバルブユニットを設け、該バルブユニットへインクを一時的に貯留することにより、圧力損失による影響を低減したプリンタが提供されている(例えば、特許文献1参照)。また一方、カートリッジの交換時等においてプリンタ内に入り込んだ塵埃等の異物は、インク中に混入し、該インクとともに流動する際にバルブユニットを詰まらせる等して不具合を引き起こす。そこで、特許文献1に記載の液体噴射装置は、バルブユニットの内部にフィルタ室を設け、該フィルタ室に濾過材であるフィルタ部材を収容することにより、フィルタ部材で異物を捕集することができるように構成されている。
国際公開第WO03/041964号パンフレット
ところが、上記従来の液体噴射装置において、カートリッジからバルブユニットへ供給されるインク中には、異物が混入するのみならず、高確率で気泡が生じてしまう。この気泡は、印刷を目的とした通常使用時には、フィルタ部材を透過することなくフィルタ室に溜まるようになっている。そして、フィルタ室に気泡が過剰に溜まってしまった場合、この気泡によってフィルタ部材が覆われ、該フィルタ部材をインクが透過することができなくなり、インクの排出性が低下してしまうおそれがあった。なお、フィルタ室に溜められた気泡は、記録ヘッドの清掃等を目的としたクリーニング時にフィルタ室外へ排出されるように構成されている。但し、大量印刷を目的としたオフキャリッジ型のプリンタの場合、クリーニングの度に印刷を中断しなければならず、生産性の低下を招くこととなる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、液体中に生じた気泡による液体の排出性の低下を抑制することができる液体噴射装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の液体噴射装置は、液体を貯留するための貯留体と、前記液体を噴射するための噴射体と、前記貯留体から前記噴射体へ前記液体を流動させるための流動路と、前記流動路上に設けられたフィルタ室と、前記フィルタ室内を流動する前記液体を濾過するべく該フィルタ室に収容された濾過材と、前記濾過材へ至るべく前記フィルタ室内を流動する前記液体中の気泡を捕捉するための捕捉体とを備えている。
この発明によれば、濾過材へ至るべくフィルタ室内を流動する液体中の気泡が捕捉体により捕捉される。このため、液体が濾過材へ至り、同濾過材を透過しようとするとき、該液体中の気泡が該濾過材に付着することを抑制することができる。従って、気泡により濾過材が覆われにくくなり、液体の排出性の低下を抑制することができる。
本発明の液体噴射装置は、前記濾過材と前記噴射体との間における前記液体の流動を規制又は許容するための弁体を更に備えている。
この発明によれば、濾過材は、弁体よりも貯留体側、つまりは上流側に配置されることとなる。このため、液体中に混入した塵埃等の異物による弁体の機能低下を抑制することができる。
本発明の液体噴射装置は、前記捕捉体が、前記濾過材の表面であって前記貯留体寄りの部位に突設されている。
この発明によれば、捕捉体が濾過材の表面であって貯留体寄りの部位に突設されているため、この捕捉体に液体を効果的に接触させることができる。従って、液体中の気泡を好適に捕捉することができる。
本発明の液体噴射装置は、前記捕捉体が、前記フィルタ室内における前記液体の流動方向と交差する方向へ延びるように設けられている。
この発明によれば、捕捉体が液体の流動方向と交差する方向へ延びるように設けられることにより、該捕捉体を液体の流れを遮るように配置することができる。このため、捕捉体に液体を確実に接触させることができる。
本発明の液体噴射装置は、前記捕捉体が、前記フィルタ室内における前記液体の流動方向へ凹む凹部を有している。
この発明によれば、捕捉体が液体の流動方向へ凹む凹部を有しているため、該凹部に気泡を捕捉することができる。さらに、捕捉された気泡は、流動する液体によって凹部内へ押し込まれるため、凹部からの気泡の抜け出しを抑制することができる。
本発明の液体噴射装置は、前記捕捉体が、前記フィルタ室内における前記液体の流動を案内するための流路を有している。
この発明によれば、捕捉体には流路が設けられているため、捕捉体に気泡を捕捉しつつも、液体を好適に流動させることができる。
本発明の液体噴射装置は、前記流路が、前記液体の流動方向と交差する方向における前記捕捉体の端部に設けられている。
この発明によれば、捕捉体の端部に流路が設けられているため、該捕捉体の表面に沿って液体を流動させることができ、気泡を効果的に捕捉することができる。
本発明の液体噴射装置は、前記捕捉体が、前記濾過材に対して非固定の状態で設けられている。
この発明によれば、濾過材に対して捕捉体を非固定の状態とすることにより、捕捉体の組み付けを簡易に行うことができる。
以下、本発明の液体噴射装置をオフキャリッジ型のインクジェット式プリンタに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、オフキャリッジ型のインクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」と略す)について、その概要を図1を使用して説明する。
図1に示すように、プリンタ10は、略直方体形状のフレーム11と、そのフレーム11に架設された紙送り装置12とを備えている。特に図示はしないが、この紙送り装置12上には、紙送り機構によってターゲットである印刷用紙が送り込まれるようになっている。また、フレーム11には、紙送り装置12と平行に配置されるように、ガイド部材13が架設されており、このガイド部材13には、キャリッジ14が支持されている。このキャリッジ14は、タイミングベルト15を介してキャリッジモータ16に接続されている。このキャリッジモータ16を駆動させることにより、該キャリッジ14は、ガイド部材13に沿って往復移動することができるように構成されている。そして、該キャリッジ14の底面、つまり紙送り装置12と対向する面には、噴射体としての記録ヘッド17が搭載されている。
一方、フレーム11の一側端部(図中で右端部)には、カートリッジホルダ18が設けられている。このカートリッジホルダ18には、液体としてのインクを貯留するための貯留体として、複数のインクカートリッジ19が着脱可能に搭載されている。本実施形態では、ブラック(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)からなる4種のインクを使用するものとする。そして、本実施形態のプリンタ10には、これら4種のインクに対応して、4個のインクカートリッジ19B,19C,19M,19Yが搭載されている。なお、インクカートリッジ19Bにはブラック、インクカートリッジ19Cにはシアン、インクカートリッジ19Mにはマゼンタ、インクカートリッジ19Yにはイエローのインクがそれぞれ貯留されている。
カートリッジホルダ18において、インクカートリッジ19Y上には、空気加圧ポンプ20が配設されている。この空気加圧ポンプ20からは4本の空気供給チューブ21がそれぞれ延びている。各空気供給チューブ21の端部は、4個のインクカートリッジ19にそれぞれ接続されている。さらに、4個のインクカートリッジ19には、4本のインク供給チューブ22の一端部がそれぞれ接続されている。空気加圧ポンプ20が駆動された場合、インクカートリッジ19内には、空気供給チューブ21を介して加圧空気が導入されるようになっている。そして、この加圧空気の導入により、インクカートリッジ19内のインクがインク供給チューブ22へ送り出されるように構成されている。なお、本実施形態では、4種のインクに対応して、4本の空気供給チューブ21をそれぞれ空気供給チューブ21B,21C,21M,21Yとし、4本のインク供給チューブ22をそれぞれインク供給チューブ22B,22C,22M,22Yとする。また、本実施形態では、インク供給チューブ22の途中に、該インク供給チューブ22を流動するインクの流量を調整するための流路バルブ20aが設けられている。
キャリッジ14上には、4つのバルブユニット23が搭載されている。本実施形態では、4種のインクに対応して、4つのバルブユニット23をそれぞれバルブユニット23B,23C,23M,23Yとする。各バルブユニット23B,23C,23M,23Yには、インク供給チューブ22B,22C,22M,22Yの他端部がそれぞれ接続されている。上述したように、各インク供給チューブ22B,22C,22M,22Yへ送り出されたインクは、各バルブユニット23B,23C,23M,23Yを介して、記録ヘッド17へと供給されるようになっている。すなわち、本実施形態では、インク供給チューブ22及びバルブユニットは、インクカートリッジ19から記録ヘッド17へインクを流動させるための流動路を構成している。そして、プリンタ10は、記録ヘッド17に設けられたノズル吐出口(図示略)から、印刷用紙の紙面へ向かってインクの滴(しずく)を吐出することにより、印刷を行うように構成されている。
なお、キャリッジ14の移動経路上において、一側端部(右端部)は、非印字領域(ホームポジョン)24とされている。この非印字領域24には、キャッピング装置25が配設されている。このキャッピング装置25は、記録ヘッド17に密着することでノズル吐出口等を封止するためのキャップ部材26を有している。該キャッピング装置25は、キャリッジ14が非印字領域24に移動した場合、キャップ部材26を記録ヘッド17へ向かって移動させることにより、キャップ部材26を記録ヘッド17に密着させるように構成されている。そして、キャップ部材26が密着された記録ヘッド17は、ノズル吐出口等が封止されることにより、該ノズル吐出口等におけるインクの乾燥を抑制されるようになっている。
また、特に図示はしないが、このキャップ部材26の下方には、吸引ポンプ(チューブポンプ)が設けられている。吸引ポンプは、吸引管を介してキャップ部材26の下部に接続されている。そして、この吸引ポンプが駆動された場合、記録ヘッド17を封止するキャップ部材26から空気が吸引され、記録ヘッド17内のインクが吸引排出されることにより、記録ヘッド17の清掃(クリーニング)が行われるように構成されている。さらに、キャップ部材26の側方(左側)には、ワイピング部材27が設けられている。このワイピング部材27は、必要に応じて記録ヘッド17のノズル吐出口等を払拭して清掃するようになっている。
では次に、上記バルブユニット23について、図2〜図4を使用して説明する。
図2に示すように、各バルブユニット23B,23C,23M,23Yは、合成樹脂製のユニットケース31をそれぞれ備えている。各ユニットケース31の上部には、接続部32がそれぞれ設けられている。これら接続部32には、各インク供給チューブ22B,22C,22M,22Yがそれぞれ接続されている。各ユニットケース31の下部には、インク導出部33がそれぞれ設けられている。キャリッジ14には、各ユニットケース31のインク導出部33と対応する位置に、インク導入部34がそれぞれ設けられている。そして、各インク導入部34に各ユニットケース31のインク導出部33がそれぞれ接続されされることにより、キャリッジ14に各バルブユニット23B,23C,23M,23Yが搭載されるようになっている。
図3(b)に示すように、ユニットケース31の一側面31a(図2中で右側面)において、上部には第1凹部35が凹設されている。この第1凹部35の下方には、略円筒状をなす第2凹部36が凹設されるとともに、この第2凹部36と第1凹部35とを繋ぐように、長孔状をなす第3凹部37が凹設されている。さらに、第2凹部36及び第3凹部37の下方には、長孔状をなす第4凹部38が凹設されている。なお、これら第1凹部35、第2凹部36、第3凹部37及び第4凹部38は、それぞれ側方へ向かって開放されている。そして、ユニットケース31の一側面31aには、第1凹部35、第2凹部36及び第3凹部37を閉塞するように第1フィルム部材39が貼着され、第4凹部38を閉塞するように第2フィルム部材40が貼着されている。
ユニットケース31には、第1凹部35及び第1フィルム部材39により、フィルタ室41が形成されている。このフィルタ室41には、濾過材としてのフィルタ部材42が収容されている。フィルタ室41の一端部には、第1インク導入口43が開口されており、この第1インク導入口43と接続部32とを繋ぐように、ユニットケース31の内部にはインク流路44が設けられている。フィルタ室41の他端部には、第1インク導出口45が開口されている。この第1インク導出口45は、フィルタ部材42によって覆われている。
そして、インク供給チューブ22から接続部32へと達したインクは、インク流路44内を流動し、第1インク導入口43からフィルタ室41内へ導入され、同フィルタ室41内を流動してフィルタ部材42へと至るようになっている。また、フィルタ部材42へ至ったインクは、該フィルタ部材42で濾過されることにより、該インク中に混入された塵埃等の異物を捕集されつつ、該フィルタ部材42を透過して第1インク導出口45からフィルタ室41外へ導出(排出)されるようになっている。
なお、ユニットケース31には、第2凹部36及び第1フィルム部材39により、バルブユニット23内へインクを一時的に貯留するための供給室46が形成されている。この供給室46内には、略円盤状をなすバネ受け部材46aが収容されている。また、ユニットケース31には、第3凹部37及び第1フィルム部材39により、供給室46へインクを供給するための第1インク導入路47が形成されている。この第1インク導入路47の一端部には、該第1インク導入路47へインクを導入するための第2インク導入口48が開口されている。さらに、第4凹部38及び第2フィルム部材40により、バルブユニット23内のインクをインク導出部33へ流動させるための流出路49が形成されている。
図3(a)に示すように、ユニットケース31の他側面31b(図2中で左側面)において、上部には長孔状をなす第5凹部50が凹設されている。ユニットケース31の他側面31bには、この第5凹部50を閉塞するように、第3フィルム部材51が貼着されている。そして、これら第5凹部50及び第3フィルム部材51により、第2インク導入路52が形成されている。この第2インク導入路52は、第1インク導出口45と、第2インク導入口48とを連通することにより、フィルタ室41から第1インク導入路47へインクを流動させるようになっている。なお、第1インク導入路47へ流動したインクは、該第1インク導入路47内を流動して供給室46へと至るようになっている。
ユニットケース31の他側面31bにおいて、第5凹部50よりも下方には、略円筒状をなす第6凹部53が凹設されている。この第6凹部53は、ユニットケース31の他側面31bで開口し、かつ第2凹部36と同心円状をなすように形成されている。また、第6凹部53は、その周縁部54が他側面31bに向かって拡径する傾斜状をなし、さらにはその上部が上方へ向かうにつれ他側面31bへ近づくような傾斜面55をなすように形成されている。ユニットケース31の他側面31bには、この第6凹部53を閉塞するように、第4フィルム部材56が貼着されている。そして、これら第6凹部53及び第4フィルム部材56により、バルブユニット23から記録ヘッド17へインクを供給するための圧力室57が形成されている。
なお、圧力室57は、その中央に設けられた連通孔58により、供給室46に連通されている。また、圧力室57は、その側部に設けられた第2インク導出口59により、流出路49に連通されている。従って、供給室46へと至ったインクは、連通孔58を介して圧力室57へと流れ込む。そして、圧力室57へ流れ込んだインクは、第2インク導出口59を介して流出路49へと流れ込み、この流出路49からインク導出部33へ送り込まれるようになっている。
図4(a),(b)に示すように、第4フィルム部材56の第6凹部53側の面を内面として、該第4フィルム部材56の外面には、円板状をなす受圧板60が取り付けられている。圧力室57内において、連通孔58の周縁には、第4フィルム部材56及び受圧板60を外方へ付勢するべく、第1バネ61が取り付けられている。一方、供給室46と圧力室57との間には、弁体である可動バルブ62が設けられている。この可動バルブ62は、供給室46内に配置される頭部62aと、連通孔58内へ挿入される軸部62bとを備えている。この軸部62bの先端は、第4フィルム部材56の内面に当接されている。また、頭部62aの圧力室57側の面には、円環状をなすシール部材63が装着されている。そして、頭部62aとバネ受け部材46aとの間には、第2バネ64が介装されており、同第2バネ64は、シール部材63を供給室46の内面へ密接させるように、可動バルブ62を付勢している。
上記バルブユニット23は、可動バルブ62によって供給室46から圧力室57へのインクの流動を規制又は許容することにより、インク供給チューブ22内における圧力損失が記録ヘッド17へのインクの供給に影響を及ぼさないように機能している。すなわち、記録ヘッド17へ供給するのに十分な量のインクが圧力室57内に貯留されている場合、可動バルブ62は、供給室46から圧力室57へのインクの流動を規制する。この場合、図4(a)に示したように、可動バルブ62は、第2バネ64の付勢力によってシール部材63を供給室46の内面へ密接させることにより、連通孔58を閉塞する。このように連通孔58が閉塞された場合、圧力損失が生じたとしても、その影響は供給室46までしか及ばず、圧力室57から記録ヘッド17へのインクの供給には及ばない。また、連通孔58が閉塞された場合、インクは供給室46に一時的に貯留されることとなる。
一方、圧力室57から記録ヘッド17へインクが供給され、該圧力室57内におけるインクの貯留量が低減した場合、可動バルブ62は、供給室46から圧力室57へのインクの流動を許容する。この場合、図4(b)に示したように、インクの貯留量の低減に伴って圧力室57内に負圧が生じ、第4フィルム部材56及び受圧板60が第1バネ61の付勢力に抗して圧力室57内へ引き込まれる。圧力室57内へ引き込まれた第4フィルム部材56及び受圧板60は、可動バルブ62の軸部62bを供給室46側へ押圧する。押圧された可動バルブ62は、第2バネ64の付勢力に抗して移動し、シール部材63を供給室46の内面から離隔させる。すると、連通孔58が開放されることとなり、供給室46から圧力室57へインクが供給される。なお、圧力室57へ供給されるインクは、供給室46に一時的に貯留されていたものであり、該供給室46から圧力室57へのインクの供給に圧力損失が影響を及ぼすことは、ほぼ皆無である。
圧力室57へ十分な量のインクが供給された場合、第1バネ61の付勢力によって第4フィルム部材56及び受圧板60が元の状態へ復帰する。すると、押圧状態から解放された可動バルブ62は、第2バネ64の付勢力によってシール部材63を供給室46の内面へ再び密接させ、連通孔58を閉塞する。そして、供給室46から圧力室57へのインクの流動が規制される。
次に、上記フィルタ室41について、図5を使用して説明する。
図5に示すように、フィルタ室41において、このフィルタ室41内に露出するフィルタ部材42の表面上には、捕捉体としての角柱状をなすリブ部材65が設けられている。リブ部材65は、フィルタ室41において第1インク導入口43から第1インク導出口45へ流動しようとするインクの流動方向と直交する方向へ延びるように、フィルタ部材42の中央からインクカートリッジ19寄り、つまりは第1インク導入口43寄りに配置されている。また、リブ部材65の両端部と、第1凹部35の内周面との間には、それぞれ間隙が設けられており、これら間隙を流路66として、該流路66をインクが流動している。さらに、このリブ部材65は、フィルタ部材42と第1フィルム部材39との間に挟持されることによって位置保持されており、フィルタ部材42に対して非固定の状態とされている。なお、リブ部材65は、第1フィルム部材39によってフィルタ部材42へ押し付けられているため、非固定の状態であっても、該フィルタ部材42に対する移動を抑制されている。そして、インク中に生じた気泡67は、このリブ部材65に捕捉されるように構成されている。
さて、プリンタ10において、インクカートリッジ19内への加圧空気の導入によってインク供給チューブ22へ送り出されたインク中には、気泡67が発生する。この気泡67は、インクとともにインク供給チューブ22内を流動され、バルブユニット23へと至る。このバルブユニット23内において、インク及び気泡67は、まず第1インク導入口43からフィルタ室41内に導入される。その後、インク及び気泡67は、第1インク導出口45へ至るべく、フィルタ室41内を流動し、フィルタ部材42へと至る。
このフィルタ部材42へと至ったインク及び気泡67は、リブ部材65へ衝突される。すると、その衝突時の衝撃により、インクから気泡67が分離される。この気泡67が分離されたインクは、リブ部材65によって流路66へ向かうようにその流動方向を案内される。そして、流路66を通過したインクは、フィルタ部材42を透過することによって異物を濾過され、第1インク導出口45からフィルタ室41外へ排出される。
一方、インクから分離された気泡67は、リブ部材65の表面に付着することにより、同リブ部材65に捕捉される。従って、気泡67は第1インク導出口45まで至らず、該第1インク導出口45の周縁でフィルタ部材42が気泡67によって覆われることがなく、第1インク導出口45は開放された状態を維持される。なお、リブ部材65に捕捉された気泡67は、記録ヘッド17の清掃(クリーニング)時にキャップ部材26から空気が吸引されることにより、フィルタ室41内から吸引排出される。
本実施形態のプリンタ10によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、プリンタ10のバルブユニット23において、フィルタ室41内には、リブ部材65が設けられている。フィルタ室41内で第1インク導入口43から第1インク導出口45へ向かうべくフィルタ部材42に至ったインクは、リブ部材65に衝突することにより、該インク中に生じた気泡67と分離される。そして、分離された気泡67は、リブ部材65に付着し、捕捉されることにより、インクとともに第1インク導出口45へ向かうべく流動することを抑制されている。従って、第1インク導出口45の周縁でフィルタ部材42の表面が気泡67によって覆われることを抑制することができる。このため、フィルタ部材42の表面が気泡67によって覆われることにより、インクがフィルタ部材42を透過不能となって同インクの排出性が低下することを抑制することができる。
(2)また、バルブユニット23には、インク供給チューブ22内における圧力損失が記録ヘッド17へのインクの供給に影響を及ぼさないようにするべく、可動バルブ62が設けられている。この可動バルブ62において、例えばシール部材63と供給室46の内面との間に異物が挟まってしまった場合、可動バルブ62がその機能を十分に発揮することができなくなる。本実施形態では、フィルタ部材42が可動バルブ62よりも、インクカートリッジ19寄り、つまりは上流側に配置されている。従って、インク中に混入した異物により、可動バルブ62が機能低下することを抑制することができる。
(3)また、リブ部材65は、フィルタ部材42の表面であって第1インク導入口43寄りに配置されている。従って、フィルタ室41内を流動するインクをリブ部材65に好適に接触させることができる。
(4)また、リブ部材65は、第1インク導入口43から第1インク導出口45へ流動しようとするインクの流動方向と直交する方向へ延びるように配置されている。従って、インクの流れを遮るようにリブ部材65を配置することができ、このリブ部材65にインクを確実に接触させることができる。
(5)また、リブ部材65は、両端部と第1凹部35の内周面との間に間隙をそれぞれ有するように配置されており、これら間隙がインクの流路66となっている。従って、インクの流れを遮るようにリブ部材65を配置しても、フィルタ室41内でインクを好適に流動させることができる。加えて、インクを好適に流動させることができるため、リブ部材65へインクを頻繁かつ積極的に接触させることができ、気泡67をリブ部材65で効果的に捕捉することができる。
(6)また、リブ部材65は、フィルタ部材42の表面に対して非固定の状態となっている。このため、リブ部材65をフィルタ室41内に組み込むのみでバルブユニット23へのリブ部材65の組み付けを簡易に行うことができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・図6に示すように、リブ部材65を第1インク導出口45へ向かって湾曲する形状としてもよい。この場合、リブ部材65には、第1インク導入口43から第1インク導出口45へ向かうインクの流動方向へ凹むように、凹部65aが形成されることとなる。そして、この凹部65a内に気泡67が捕捉されている。凹部65aに捕捉された気泡67は、リブ部材65にインクが衝突する際、凹部65aの内奥へ押し込まれることとなる。従って、リブ部材65に凹部65aを設けた場合、前記(1)〜(6)の効果と同様の効果に加え、凹部65aからの気泡67の抜け出しを抑制することができる。
・また、図7に示すように、リブ部材65に上記のようなインクの流動方向へ凹む凹部65aを設けるとともに、該リブ部材65の両端部を第1凹部35の内周面に接触させてもよい。さらに、このリブ部材65の両端部には、溝状をなす流路66が凹設されている。従って、この場合、前記(1)〜(6)の効果と同様の効果に加え、凹部65aからの気泡67の抜け出しを抑制することができる。
・また、リブ部材65はインクの流動方向と直交する方向へ延びるように配置されることに限らず、例えば図8(a)に示すように、リブ部材65をインクの流動方向と交差する方向へ延びるように配置してもよい。
・また、捕捉体は、角柱状をなすリブ部材65に限らず、例えば図8(b)に示すように、複数の柱部材68から構成してもよい。なお、複数の柱部材68から捕捉体を構成した場合、各柱部材68の間をも流路66とすることができる。他に、捕捉体を、例えば不織布、織布、編布、スチールウール、金網等の網状体、多孔質フィルム、軽石、スポンジ等の多孔質体等から構成してもよい。
・リブ部材65は、フィルタ部材42に接着、溶着等して接合してもよい。勿論、リブ部材65は、第1フィルム部材39に接着、溶着等して接合してもよい。
・流路66は、リブ部材65の端部に設けることに限らず、リブ部材65の中間部に設けてもよい。
・流路66は、リブ部材65の片方の端部にのみ設けてもよい。その場合、重力方向下側にのみ流路66を設けることがより望ましい。
・リブ部材65をフィルタ部材42の表面で中央部、あるいは第1インク導出口45寄りに配置してもよい。あるいは、リブ部材65をフィルタ部材42の表面上に設けることに限らず、フィルタ室41内であれば、何れの位置に設けてもよい。
・リブ部材65のような捕捉体は、可動バルブ62のような弁体を有するプリンタに限らず、フィルタ部材さえ有しているならば、何れのプリンタに適用してもよい。例えば、バルブユニット23を有さないオフキャリッジ型のインクジェット式プリンタであって、フィルタ部材を有するものにリブ部材65を設けてもよい。なお、バルブユニット23を有さないオフキャリッジ型のインクジェット式プリンタの場合、例えばインク供給チューブ22の途中にフィルタ室が接続される等してフィルタ部材が設けられる。
・液体噴射装置は、オフキャリッジ型のインクジェット式プリンタに限らず、オンキャリッジ型のインクジェット式プリンタであってもよい。また、液体噴射装置は、プリンタに限らず、ファクス、コピア等の印刷装置、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。他に、液体噴射装置は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。
本実施形態のプリンタを平面視した状態を示す概念図。 本実施形態のバルブユニットをキャリッジに搭載した状態を示す斜視図。 (a)及び(b)は本実施形態のバルブユニットの左側面図及び右側面図。 (a)及び(b)はバルブユニットの閉弁時及び開弁時を示す断面図。 本実施形態のリブ部材を示す側面図。 別形態のリブ部材を示す側面図。 別形態のリブ部材を示す側面図。 (a)及び(b)は別形態のリブ部材及び捕捉体を示す側面図。
符号の説明
10…液体噴射装置としてのプリンタ、17…噴射体としての記録ヘッド、19…貯留体としてのインクカートリッジ、22…流動路としてのインク供給チューブ、23…流動路としてのバルブユニット、41…フィルタ室、62…弁体としての可動バルブ、65…捕捉体としてのリブ部材、65a…凹部、66…流路、67…気泡、68…捕捉体としての柱部材。

Claims (8)

  1. 液体を貯留するための貯留体と、
    前記液体を噴射するための噴射体と、
    前記貯留体から前記噴射体へ前記液体を流動させるための流動路と、
    前記流動路上に設けられたフィルタ室と、
    前記フィルタ室内を流動する前記液体を濾過するべく該フィルタ室に収容された濾過材と、
    前記濾過材へ至るべく前記フィルタ室内を流動する前記液体中の気泡を捕捉するための捕捉体と
    を備えていることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記濾過材と前記噴射体との間における前記液体の流動を規制又は許容するための弁体を更に備えていることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置において、
    前記捕捉体は、前記濾過材の表面であって前記貯留体寄りの部位に突設されていることを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記捕捉体は、前記フィルタ室内における前記液体の流動方向と交差する方向へ延びるように設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記捕捉体は、前記フィルタ室内における前記液体の流動方向へ凹む凹部を有していることを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記捕捉体は、前記フィルタ室内における前記液体の流動を案内するための流路を有していることを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項6に記載の液体噴射装置において、
    前記流路は、前記液体の流動方向と交差する方向における前記捕捉体の端部に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  8. 請求項3〜請求項7のうち何れか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記捕捉体は、前記濾過材に対して非固定の状態で設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008207460A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Seiko Epson Corp 液体流通装置およびプリンタ
JP2011194602A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Ricoh Co Ltd 液滴吐出装置、画像形成装置、及び気泡分離方法

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