JP2006198191A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】球詰まりを抑制しつつ製造コストの抑制を図ると共に、下皿における美観を向上させた弾球遊技機を提供する。
【解決手段】発射装置によって発射されたが、遊技領域に到達しない遊技球を受け入れるファール球通路32と、遊技球供給皿5から溢れ出た遊技球を受け入れる溢出球通路24と、遊技球供給皿5に供給された遊技球を、該遊技球供給皿5から抜き取る球抜取装置と、該球抜取装置によって抜き取られた遊技球を受け入れる抜取球通路31とを備え、前記ファール球通路32、溢出球通路24及び抜取球通路31の夫々を下皿排出口6aの内面にて合流させたことを特徴とする弾球遊技機とした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、弾球遊技機、詳しくは、溢出球通路とファール球通路と抜取球通路を備え、夫々の通路を通過する遊技球が干渉しない弾球遊技機に関する。
弾球遊技機(いわゆるパチンコ機)は、遊技者が操作ハンドルを回転操作することによって発射装置を作動させて遊技盤の遊技領域へと遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球が遊技領域を転動して一般入賞口、始動入賞口などの所定の入賞口に入賞することにより所定量の遊技球(賞球)が遊技球供給皿(上皿)に払い出される。このような弾球遊技機において、遊技球供給皿が満杯になった場合、溢れ出た遊技球(溢出球ともいう)は、溢出球通路を通り、排出口を介して下皿に排出される。
ところで、この下皿には、前述したように溢出球が排出される他、前記発射装置によって発射されたが、遊技領域に到達しない遊技球(ファール球ともいう)がファール球通路を通って排出されたり、また、前記遊技球供給皿に設けた球抜取装置を遊技者が操作することによって、遊技球供給皿から下皿へと抜き取った遊技球(抜取球ともいう)が抜取球通路を通って排出される。
しかし、従前の弾球遊技機にあっては、抜取球通路の途中でファール球通路を合流させ、かつ溢出球通路の途中で前記抜取球通路を合流させることにより、ファール球と抜取球を溢出球通路の途中で合流させた後に、下皿に設けた単一の排出口を介して排出する球通路構造を採用していた。
従って、このような球通路構造を採用していたことにより、ファール球と溢出球と抜取球とが、排出口から排出する以前、すなわち、前記合流地点付近で相互に干渉することによって球詰まりが発生するという虞れがあった。
そこで、このような球詰まり問題を解消するため、抜取球通路を溢出球通路と分離させると共に、該抜取球通路からファール球通路を分離して夫々の球通路を並設し、前記ファール球通路の排出側を、溢出球通路と連通して下皿に設けた下皿排出口の内面に設け、さらに前記下皿排出口とは異なる位置に抜取球通路の排出口を並設している弾球遊技機が提供されている(例えば、特許文献1参照)。このように夫々の球通路を独立させることにより前記球詰まりの問題が解消された。
特開2003−144720号公報
しかし、前記特許文献1に開示の先行技術では、下皿に複数の排出口が臨んで設けられる構造であるため、球詰まりを抑制することは可能であったが、夫々の排出口を設ける製造コストが掛かっていた。また、下皿の排出口は遊技者側から視認可能であるため、特許文献1に開示の先行技術のように夫々の排出口となる開口が複数個あることにより外観上の美観を損ねることもあった。
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的とするところは、球詰まりを抑制しつつ製造コストの抑制を図ると共に、下皿における美観を向上させた弾球遊技機を提供することにある。
このような目的を達成するために、第1の発明は、遊技球を遊技領域Aへ向けて発射する発射装置7と、所定の払い出し条件が成立したときに遊技球の払い出しを行う払出装置(払出・発射制御回路180)と、前記払出装置から払い出された遊技球が供給されると共に、前記発射装置7へと遊技球を供給するための遊技球供給皿5と、前記発射装置7によって発射されたが、遊技領域Aに到達しない遊技球を受け入れるファール球通路32と、前記遊技球供給皿5から溢れ出た遊技球を受け入れる溢出球通路24と、前記遊技球供給皿5に供給された遊技球を、該遊技球供給皿5から抜き取る球抜取装置5bと、該球抜取装置5bによって抜き取られた遊技球を受け入れる抜取球通路31と、前記ファール球通路32、溢出球通路24及び抜取球通路31に受け入れられた遊技球が供給される下皿6と、前記ファール球通路32、溢出球通路24及び抜取球通路31に受け入れられた遊技球を下皿6へと排出する下皿排出口6aとを備え、前記下皿排出口6aの内面にて、前記ファール球通路32、溢出球通路24及び抜取球通路31の夫々を合流させたことを特徴とする弾球遊技機としたことである。
本発明によれば、溢出球とファール球と抜取球とが相互に干渉することにより生じ得る球詰まりを効果的に抑制できるだけではなく、溢出球通路24、ファール球通路32及び抜取球通路31の夫々の球通路の排出側を下皿排出口6aの内面に設けて、下皿排出口6aを1ヶ所としたので加工が容易となり、製造コストの低廉化が図れ、かつ下皿6における外観的な美観も向上できる。
第2の発明は、第1の発明において、遊技球供給皿5と下皿6は、遊技機本体枠(内枠2)に対して回動可能に備えられた取付ベース21に取り付けられていることを特徴とする弾球遊技機としたことである。
本発明によれば、遊技球供給皿5と下皿6とを同一の取付ベース21に取り付けることで、遊技球供給皿5と下皿6とのメンテナンスが容易となり、メンテナンス時の作業コストを抑えることができる。
第3の発明は、第2の発明において、取付ベース21には、溢出球通路24と抜取球通路31とを設けたことを特徴とする弾球遊技機としたことである。
本発明によれば、第2の発明の作用効果とともに、溢出球通路24と抜取球通路31も含めたメンテナンスが容易となり、さらなる作業コストの低廉化が図れる。
第4の発明は、第3の発明において、溢出球通路24に設けられ、該溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留した場合、第1の位置B1から第2の位置B2に変化するスイッチ作動部材26と、遊技機本体枠に設けられ、前記スイッチ作動部材26が前記第2の位置B2に変化したことを検知する下皿満杯検知スイッチ30と、該下皿満杯検知スイッチ30によって前記スイッチ作動部材26が前記第2の位置B2に変化したことを検知したことに基づいて払出装置(払出・発射制御回路180)による遊技球の払い出しを停止させる制御を行う払出制御手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機としたことである。
本発明によれば、取付ベース21側には下皿満杯検知スイッチ30を設けないで下皿6の満杯検知を行う構造であるため、取付ベース21側へ配線を引き回す必要がなく、メンテナンスが容易となる。
本発明によれば、球詰まりを抑制しつつ製造コストの抑制を図ると共に、下皿における美観を向上させた弾球遊技機を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態は本発明の一例にすぎずなんらこれに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
図1は、本発明を適用した弾球遊技機(パチンコ機ともいう)の一例を示す概略斜視図である。
弾球遊技機は、図1に示すように、外枠1の前面に内枠(ベースドア)2が回動自在に軸支され、該内枠2の前面には、遊技盤ベース18に種々の遊技部材を備えて遊技領域Aを構成した遊技盤19が着脱自在に装着され、該遊技盤19の背面には図示しない表示装置が着脱自在に装着されている。なお、本実施例では、前記内枠2を遊技機本体枠として説明する。
遊技部材は、弾球遊技機において遊技に必要な全ての部材を言い、例えば、図1に示すような遊技球が転動する表側の遊技領域Aを区画すると共に、該表側の遊技領域Aに発射ソレノイドから打ち出される遊技球を導くガイドレール15、表示装置の変動表示を起動すると共に、大当たりとするか否かの抽選処理を起動する始動入賞装置(始動入賞口ともいう)10、大当たり時に開放するアタッカと称する特別電動役物を構成する大入賞装置(大入賞口ともいう)11、遊技球が入賞することにより遊技球の払い出しが行われる一般入賞口12、遊技領域での入賞を逃したアウト球を排出するアウト口13、遊技盤ベース18に打たれている図示しない多数の遊技釘、そして遊技球が転動可能なステージ16、天通路17などの遊技部材が一例として挙げられる。
遊技盤ベース18は、前記各遊技部材を固定でき、かつ、容易に変形しない(曲がらない)又は変質しない程度の硬度・強度等を有する材質で形成されている。また、遊技盤ベース18は、少なくともその一部が無色透明のアクリル樹脂材、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂などの透明性の高い硬質の合成樹脂材(透明部材)で形成され、裏側に配設される表示装置がその透明部材を介して視認可能とする。
また、樹脂以外の材質、例えばガラスなどを採用することも本発明の範囲内であり設計変更可能である。
なお、遊技盤ベースを介して遊技盤裏側の表示装置を視認可能とする構成を採用しない場合には、遊技盤ベース全体が非透明部材(例えばベニヤ合板)からなるものであっても構わない。
前記内枠2の前面には、図1に示すように、ガラス板4を嵌めたフロント扉3が回動自在に軸支され、該フロント扉3閉鎖時には、該フロント扉3の前側からガラス板4を介して前記遊技盤19が視認される。
前記フロント扉3を軸支した内枠2の前面下部には、図1では図示しない払出装置から払い出された遊技球が遊技球受入口5aから供給されるとともに、発射装置7へと遊技球を供給するための遊技球供給皿(上皿)5と、該遊技球供給皿5満杯時に遊技球受入口5aの内方で溢れ出た球(溢出球)を排出する下皿排出口6aを有する下皿6を、単一(同一)の取付ベース21に一体的に備えた皿ユニット20が回動自在に軸支されている。また、この下皿6には、発射装置によって発射されたが、遊技領域Aに到達しない遊技球(ファール球)と、遊技球供給皿5に備えられた球抜取装置5bを操作することによって、遊技球供給皿5から抜き取った遊技球(抜取球)が、前記下皿排出口6aを介して排出される。
前記皿ユニット20の反軸支側の切欠き部分に対応する内枠2の前面下部箇所には、遊技球を遊技領域Aへ向けて発射する発射装置のハンドル8を備えている。
発射装置7は、前記ハンドル8のレバー8aを時計回り方向に回転させることにより、例えば図7に示すように、内枠2の下部に備えた遊技球発射部9の発射ソレノイド9aを駆動させる。そしてこの発射ソレノイド9aの駆動により槌先9bが作動して、球送り装置22から供給された遊技球供給皿5からの遊技球を叩打して遊技球を表側の遊技領域Aに打ち出すことができる。また、球送り装置22は、その内部に球送りソレノイド23を設けており、皿ユニット20から遊技球供給皿5を介して転動してきた遊技球を遊技球発射部9に所定個数ずつ供給するために用いられる。
皿ユニット20は、図2にて符号20aで示す前面カバーを取り外した状態の図3及び皿ユニットの裏面側を示す図4に示すように、遊技球供給皿5と下皿6を備える他、遊技球供給皿5から溢れ出た遊技球を受け入れる溢出球通路24と、発射装置7によって発射されたが、遊技領域Aに到達しない遊技球を受け入れる皿ユニット20側のファール球通路32と、遊技球供給皿5に備えられた球抜取装置5bを操作することによって、遊技球供給皿5から抜き取った遊技球を受け入れる抜取球通路31を備えている。なお、本実施例において皿ユニット20には、遊技球供給皿5から球送り装置22へと遊技球を供給する遊技球供給口35や、皿ユニット20を開放した際に、遊技球供給口35からの遊技球落下を防止するシャッタ36が設けられているが、一般的な構成が採用可能で、かつ本発明の範囲内で設計変更可能であるため、本実施例ではその詳細な説明は省略する。
本発明は、これら溢出球通路24とファール球通路32と抜取球通路31とが、夫々分離独立した個別の通路構成を採っている点と、夫々が下皿排出口6aにて合流している構成を採っている点を特徴としている。
溢出球通路24は、図3及び図6に示すように、遊技球供給皿5に遊技球が満杯となり、遊技球受入口5aから溢れ出た遊技球を下皿6へと排出する通路であって、皿ユニット20の裏側で、前記遊技球受入口5a下方から下皿排出口6aにわたって取り付け固定されており、その排出側は前記下皿排出口6aに臨み、該下皿排出口6aを介して下皿6に遊技球を排出するものである。
溢出球通路24は、内枠2に対向する面を開放した下り傾斜状の樋形状に形成するとともに、その開放された面をカバー部材25によって被覆して遊技球が落下しないように構成されている。
また、本実施例では、当該溢出球通路24内に、所定量の遊技球が滞留した場合、第1の位置B1から第2の位置B2に変化するスイッチ作動部材26を備えている。
スイッチ作動部材26は、図4乃至図6に示すように、皿ユニット20に回動可能に軸支される軸部27と、該軸部27から延設されて溢出球通路24内に配置される平板状の押圧部28と、該押圧部28の側面28a中途部から突出して設けられ、溢出球通路24を被覆しているカバー部材25の外方に飛び出して配置されるスイッチ作動部29とが一体に構成されている。
押圧部28は、自重で溢出球通路24の底面24a方向に常に下がっているように前記軸部27を中心に回動しており、前記溢出球通路24に遊技球が滞留した場合、その滞留した遊技球によって押圧され、前記軸部27を中心に回動して溢出球通路24の天井面24b方向に押し上げられるものである。
スイッチ作動部29は、図5に示すように、前記押圧部28の側面28a中途部から水平方向に延設された水平板部29aと、該水平板部29aから斜め下方に向けて延設された傾斜板部29bと、該傾斜板部29bから直角に延設された遮蔽部29cとからなり、該遮蔽部29cは、皿ユニット20を閉じた時に、下皿満杯検知スイッチ30配設箇所に位置するように構成されている。
このスイッチ作動部29は、前記溢出球通路24に遊技球が滞留していない場合に、前記押圧部28が、溢出球通路24の底面24a方向に下がっているため、その作動にしたがって、図4で示すように時計回り方向に回動した位置(第1の位置B1)にあり、前記溢出球通路24に遊技球が滞留した場合には、前記押圧部28が滞留した遊技球によって天井面24b方向に押圧されて移動する作動にしたがって、前記第1の位置B1から図6で示すように反時計回り方向に回動した位置(第2の位置B2)に変化(移動)する。
スイッチ作動部29は、上述のような動きをすることにより、皿ユニット20を閉じた状態で先端の遮蔽部29cが下皿満杯検知スイッチ30内を出入りするものである。
すなわち、上述の通り、溢出球通路24に滞留した遊技球によって押圧部28が押圧され、前記スイッチ作動部29が前記第2の位置B2に変化した際に、その変化状態を内枠2の下部に備えた下皿満杯検知スイッチ30に検知させるものである。
下皿満杯検知スイッチ30は、図7、図8及び図9に示すように、本実施例では、投光部30aと受光部30bとで構成されている光学式のセンサ(非接触式センサ)が採用されており、前記スイッチ作動部29の遮蔽部29cは、第1の位置B1にスイッチ作動部29が位置している際には、この投光部30aと受光部30bとの間に位置して投光部30aからの光を遮断し(図8の状態)、第2の位置B2にスイッチ作動部29が位置している際には受光部30bと投光部30aの間から外れて投光部30aからの光を受光部30bに受光させる(図9の状態)ものとしている。なお、下皿満杯検知スイッチ30は、光学式のセンサに限らず、磁力を利用した非接触式のセンサや、押しボタンなどによって構成される接触式のセンサによって構成しても良い。
そして、下皿満杯検知スイッチ30によって前記スイッチ作動部29が前記第2の位置B2に変化したことを検知すると、払出制御手段が払出装置による遊技球の払い出しを停止させる。
なお、このようなスイッチ作動部材26の変化による遊技球の払出制御については後述する。
球抜取装置5bは、図1に示す球抜取レバー5cをスライド操作することにより、遊技球供給皿5に貯留されている遊技球を、抜取球通路31を介して下皿6へと排出させる。
抜取球通路31は、図4に示すように皿ユニット20の裏側で、前記遊技球供給皿5から下皿排出口6aにわたって取り付け固定されている独立した通路構成を採用しており、その排出側は前記下皿排出口6aの上面に臨み、該下皿排出口6aを介して下皿6に遊技球を排出するものである。
ファール球通路32は、発射装置7によって発射されたが、遊技領域Aに到達しない遊技球を受け入れる皿ユニット20側のファール球通路であって(図4参照)、皿ユニット20を閉じた際に、内枠2内の下部に備えられている内枠2側のファール球通路33の排出口33aと連通する通路で、皿ユニット20の裏側にて、前記溢出球通路24と抜取球通路31との間で、夫々の通路24,31とは隔離して取り付け固定されている独立した通路構成を採用しており、その排出側は前記抜取球通路31の排出側に隣接して下皿排出口6aの上面に臨み、該下皿排出口6aを介して下皿6に遊技球を排出するものである。
このように本実施例では、溢出球通路24と抜取球通路31とファール球通路32は、下皿排出口6aにて合流する構成としている(図4参照)。
次に、図11を参照して、遊技球の払出しや、遊技領域Aに向けての遊技球の発射などを制御する払出・発射制御回路及び払出・発射制御回路に接続される各種スイッチなどのデバイスの論理ブロック構成について説明する。
同図に示すように、払出・発射制御回路(払出装置)180は、CPU181と、RAM182と、ROM183とによって構成されている。また、払出・発射制御回路180には、遊技領域への遊技球の発射に関するデバイスとして、発射ソレノイド9aと、球送りソレノイド441と、下皿満杯検知スイッチ30と、発射停止スイッチ422と、タッチセンサ423と、発射ボリューム424とが接続されている。
さらに、払出・発射制御回路180には、遊技球の払出しに関するデバイスとして、カードユニット120と、球区切り制御ソレノイド130と、払出カウントスイッチ140と、球切れ検知スイッチ150と、通路球切れ検知スイッチ160とが接続されている。
また、払出・発射制御回路180には、RAM182に保持されている賞球や貸球の情報などを初期化する際に用いられるバックアップクリアスイッチ100と、一般入賞口12や始動入賞口10(図1参照)の内部に設けられた遊技球の通過を検知するスイッチ(不図示)などと接続され、所定数の賞球の払出しを要求する賞球コマンドなどを払出・発射制御回路180に対して送信する主制御回路110とが接続されている。
払出・発射制御回路180は、本実施形態では、例えば一般入賞口12や始動入賞口10の内部に設けられた遊技球の通過を検知するスイッチで入球が検知されたなどの所定の払出条件が成立したときに球区切り制御ソレノイド130を駆動して遊技球を払い出す払出手段と、スイッチ作動部材280が、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留している位置(第2の位置B2)に変化したことが下皿満杯検知スイッチ30によって検知されたことに基づいて、払出手段による遊技球の払出しを停止する払出制御手段とを構成する。
発射停止スイッチ422は、発射ハンドル8(図1参照)の近傍に設けられており、遊技球の発射を停止する場合に遊技者によって押下される。
タッチセンサ423は、発射レバー8aに設けられており、遊技者が発射ハンドル8(発射レバー8a)を把持しているか否かを検知する。タッチセンサ423によって、遊技者が発射ハンドル8を把持していないことが検知された場合、払出・発射制御回路180は、遊技球の発射を停止する。
発射ボリューム424は、発射ハンドル8の内部に設けられており、発射ハンドル8の回転操作が行われた分量と対応付けられた信号を払出・発射制御回路180に対して出力する。払出・発射制御回路180は、発射ボリューム424から出力された当該信号に応じて、遊技球を叩打する力を示す信号を発射ソレノイド9aに出力する。
カードユニット120は、遊技機と併設され、プリペイドカードなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球を貸し出すものである。
具体的には、カードユニット120は、挿入されたプリペイドカードの残高や遊技機の前面に具備されている球貸しボタン34が押下されたことに基づいて貸球コマンドを払出・発射制御回路180に送信する。
払出・発射制御回路180は、受信した貸球コマンドに基づいて、所定数の遊技球を皿ユニット20(遊技球供給皿5)に払い出す。具体的には、払出・発射制御回路180は、払出ユニット(不図示)の内部に設けられている球区切り制御ソレノイド130を制御して遊技球を払い出し、払出カウントスイッチ140によって計数された遊技球数に基づいて、所定数の遊技球が払い出されたことをチェックする。
また、球切れ検知スイッチ150は、払出ユニットの内部に設けられている賞球タンク内の遊技球が所定量以下となったことを検知するものである。通路球切れ検知スイッチ160は、払出ユニット内の遊技球の通路上に位置する遊技球が、所定量以下となったことを検知するものである。
次に、遊技機による遊技球の払出しの動作、具体的には、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留した場合、遊技球の払出しを停止する動作について説明する。
図12は、遊技球の払出しと、払出しの停止とに関する動作フローを示している。同図に示すように、ステップS10おいて、遊技機の電源が投入される。
ステップS20において、遊技機は、払出・発射制御回路180のRAM182に保持されている賞球や貸球の情報などを初期化する。
ステップS30において、遊技機は、遊技球を払い出すことができる「払出可能状態」に設定する。
具体的には、ステップS30では、スイッチ作動部材280は、図4に示した位置(第1の位置B1)に存在している。つまり、図4,図8に示すように、溢出球通路24には遊技球が滞留していないため、押圧部28は遊技球に押圧されていない。
また、図8は、スイッチ作動部材26が図4に示した位置(第1の位置B1)に存在している場合におけるスイッチ作動部材26と、下皿満杯検知スイッチ30との位置関係を示している。
具体的には、図8は、図1に示したように皿ユニット20が閉じられた状態におけるスイッチ作動部材26と下皿満杯検知スイッチ30との位置関係を示している。なお、図8において、下皿満杯検知スイッチ30との位置関係を説明するために、スイッチ作動部材26のみを取り出して示している。
溢出球通路24に遊技球が滞留していない状態では、スイッチ作動部材26(スイッチ作動部29)は、図8に示すように、投光部30aと受光部30bとの間に設けられている間隙(第1の位置)に存在する。すなわち、スイッチ作動部29は、投光部30aから投光された光を遮断するように位置する。
受光部30bが投光部30aによって投光された光を受光できない場合、遊技機は、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留していないと判定し、「払出可能状態」に設定する。
次に、図12に示すように、ステップS40において、遊技者は、遊技機を用いて遊技を実行する。具体的には、遊技者は、発射ハンドル8を操作して、遊技球を遊技領域Aに向けて発射する。ここで、一般入賞口12や始動入賞口10に遊技球が入球した場合には、所定数の遊技球(例えば、10個)が遊技球供給皿5に払い出される。また、遊技球供給皿5から溢れた遊技球は、溢出球通路24を経由して下皿6に移動する。
ステップS50において、遊技機は、下皿満杯検知スイッチ30が作動しているか否かを判定する。具体的には、遊技機は、受光部30bが、投光部30aによって投光された光を受光した場合、下皿満杯検知スイッチ30が作動、つまり、スイッチ作動部材26が、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留していると判定する。
下皿満杯検知スイッチ30が作動していないと判定された場合(ステップS50のNo)、ステップS30において、引き続き「払出可能状態」に設定され、ステップS40において、遊技の実行が継続される。
一方、下皿満杯検知スイッチ30が作動していると判定された場合(ステップS50のYes)、ステップS60において、遊技機は、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留していると判定する。さらに、遊技機は、遊技球の払出しを禁止する「払出禁止状態」に設定し、遊技球の払出を停止する。
ここで、図9は、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留している状態におけるスイッチ作動部材26の位置(第2の位置B2)を示している。図6に示すように、押圧部28は、溢出球通路24に滞留している遊技球によって押圧される。なお、実際には、溢出球通路24を通過する遊技球が落下しないように、図4に示すように溢出球通路24を覆うカバー部材25が取り付けられるが、図6では、カバー部材25が取り外された状態を示している。
溢出球通路24に滞留している遊技球によって押圧部28が押圧されると、スイッチ作動部材26は、軸部27を中心として、反時計回り方向に回動させられる。
また、図9は、スイッチ作動部材26が図6に示した位置(第2の位置B2)に存在している場合におけるスイッチ作動部材26と、下皿満杯検知スイッチ30との位置関係を示している。
具体的には、図9は、図1に示したように皿ユニット20が閉じられた状態におけるスイッチ作動部材26と下皿満杯検知スイッチ30との位置関係を示している。なお、図9においても図8と同様に、下皿満杯検知スイッチ30との位置関係を説明するために、スイッチ作動部材26のみを取り出して示している。
溢出球通路24に遊技球が滞留していない状態では、スイッチ作動部材26(スイッチ作動部29)は、図8に示したように、投光部30aから投光された光を遮断する位置に(第1の位置B1)存在していたが、溢出球通路24に遊技球が滞留している状態では、スイッチ作動部材26(スイッチ作動部29)は、図9に示すように、投光部30aによって投光された光を遮断しないような位置(第2の位置B2)に存在する。
受光部30bが投光部30aによって投光された光を受光した場合、遊技機は、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留していると判定し、「払出禁止状態」に設定する。
また、上述したように、受光部30bが投光部30aによって投光された光を受光した場合、すなわち、下皿満杯検知スイッチ30によって、スイッチ作動部材26が投光部30aと受光部30bとの間隙(第1の位置B1)に存在しないことが検知された場合、払出・発射制御回路180(払出制御手段)は、遊技球の払出しを停止する。
つまり、皿ユニット20が軸支部を中心として開けられた場合にも、受光部30bが投光部30aによって投光された光を受光するようになるため、遊技球の払出が停止される。
次に、図12に示すように、ステップS70において、遊技機は、下皿満杯検知スイッチ30が復帰しているか否かを判定する。具体的には、遊技機は、受光部30bが、投光部30aによって投光された光を受光できない場合、下皿満杯検知スイッチ30が復帰、つまり、スイッチ作動部材26が、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留していない位置(第1の位置B1)に変化したと判定する。
下皿満杯検知スイッチ30が復帰していないと判定された場合(ステップS70のNo)、ステップS60において、引き続き「払出禁止状態」に設定される。
一方、下皿満杯検知スイッチ30が復帰していると判定された場合(ステップS70のYes)、ステップS30において、「払出可能状態」に設定される。
「変形例1」
本発明の遊技機は、上述した実施例1の構成に代えて、次の構成を採用することも可能で本発明の範囲内である。
上述したスイッチ作動部材26及び下皿満杯検知スイッチ30は、図10(a)及び(b)に示すように変更することができる。
図10(a)及び(b)は、実施例1にて示したスイッチ作動部材26と下皿満杯検知スイッチ30に代えて設けることができるスイッチ作動部材及び下皿満杯検知スイッチの形状と位置関係とを示している。
図10(a)は、光学式のセンサによって構成されていた実施例1の下皿満杯検知スイッチ30に代えて、押しボタン部30cを備える下皿満杯検知スイッチ30を用いることができる。また、スイッチ作動部材26のスイッチ作動部29は、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留した場合、つまり、スイッチ作動部材26が矢印の方向に回動した場合、押しボタン部30cを押圧し易いような形状となっている。
また、図10(b)は、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留した場合、つまり、スイッチ作動部材26が矢印の方向に回動した場合、投光部30aと受光部30bとの間隙に存在するように、スイッチ作動部材26(スイッチ作動部29)の形状を変更してもよい。なお、かかる場合、受光部30bが、投光部30aから投光された光を受光できなくなった場合、溢出球通路24に所定量の遊技球が滞留したと判定される。
さらに、上述した本発明の実施形態に係るスイッチ作動部材26では、スイッチ作動部29、軸部27及び押圧部28が、一体として成形されていたが、複数の部材を組み付けることなどによって、スイッチ作動部材26を構成してもよい。
また、前記実施例1では、遊技球供給皿5と下皿6を同一の取付ベース21に取り付けた実施の一形態としたが、遊技球供給皿5と下皿6とが、夫々異なる取付ベースに取り付けられる構造を採用することも可能で、本発明の範囲内である。また、下皿6は、内枠2に取り付けられる構造を採用することも可能である。
さらに、前記実施例1では、溢出球通路24、抜取球通路31及びファール球通路32を皿ユニット20に設けるものとしているが、これらの一部若しくは全てを内枠2側に設けるものとすることも可能である。
なお、下皿満杯検知スイッチ30を皿ユニット20の取付ベース21に備えるものとしてもよい。また、溢出球通路24、抜取球通路31及びファール球通路32を一体成形により取付ベース21に設けられているものであってよく、また、溢出球通路24、抜取球通路31及びファール球通路32は夫々が別部材によって構成されるものであってもよく本発明の範囲内で設計変更可能である。
本発明弾球遊技機の一実施例を示す全体斜視図。 遊技球供給皿と下皿を取付ベースに一体的に備えた皿ユニットの正面図。 皿ユニットの前面カバーを取り外した状態を示す概略正面図。 皿ユニットの裏面側を示す概略背面図で、溢出球通路に遊技球が滞留しておらず、スイッチ作動部材が第1の位置にある状態を示す。 スイッチ作動部材の斜視図。 皿ユニットの裏面側を示す概略背面図で、溢出球通路に所定量の遊技球が滞留し、スイッチ作動部材が第1の位置から第2の位置に変化した状態を示す。 ガラス扉と皿ユニットと遊技盤を取り外した状態の正面図。 スイッチ作動部材と下皿満杯検知スイッチの関係を示す部分拡大図で、スイッチ作動部材が第1の位置にある状態を示す。 スイッチ作動部材と下皿満杯検知スイッチの関係を示す部分拡大図で、スイッチ作動部材が第2の位置にある状態を示す。 スイッチ作動部材と下皿満杯検知スイッチの他の実施例を示す概略図。 本発明の実施形態に係る遊技機の払出・発射制御回路などの論理ブロック構成図。 本発明の実施形態に係る遊技機による遊技球の払出動作を示す動作フロー図。
符号の説明
A 遊技領域
5 遊技球供給皿
5b 球抜取装置
6 下皿
6a 下皿排出口
7 発射装置
24 溢出球通路
32 ファール球通路
31 抜取球通路
180 払出装置

Claims (4)

  1. 遊技球を遊技領域へ向けて発射する発射装置と、
    所定の払い出し条件が成立したときに遊技球の払い出しを行う払出装置と、
    前記払出装置から払い出された遊技球が供給されると共に、前記発射装置へと遊技球を供給するための遊技球供給皿と、
    前記発射装置によって発射されたが、遊技領域に到達しない遊技球を受け入れるファール球通路と、
    前記遊技球供給皿から溢れ出た遊技球を受け入れる溢出球通路と、
    前記遊技球供給皿に供給された遊技球を、該遊技球供給皿から抜き取る球抜取装置と、
    該球抜取装置によって抜き取られた遊技球を受け入れる抜取球通路と、
    前記ファール球通路、溢出球通路及び抜取球通路に受け入れられた遊技球が供給される下皿と、
    前記ファール球通路、溢出球通路及び抜取球通路に受け入れられた遊技球を下皿へと排出する下皿排出口とを備え、
    前記下皿排出口の内面にて、前記ファール球通路、溢出球通路及び抜取球通路の夫々を合流させたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 遊技球供給皿と下皿は、遊技機本体枠に対して回動可能に備えられた取付ベースに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 取付ベースには、溢出球通路と抜取球通路とを設けたことを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 溢出球通路に設けられ、該溢出球通路に所定量の遊技球が滞留した場合、第1の位置から第2の位置に変化するスイッチ作動部材と、
    遊技機本体枠に設けられ、前記スイッチ作動部材が前記第2の位置に変化したことを検知する下皿満杯検知スイッチと、
    該下皿満杯検知スイッチによって前記スイッチ作動部材が前記第2の位置に変化したことを検知したことに基づいて払出装置による遊技球の払い出しを停止させる制御を行う払出制御手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の弾球遊技機。

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