JP2006197227A - 可変利得増幅回路、受信機及び送信機 - Google Patents

可変利得増幅回路、受信機及び送信機 Download PDF

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勝英 市川
Koju Ishii
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Abstract

【課題】 入力信号減衰時の雑音特性の劣化が少なく、利得制御電圧対する利得制御特性に優れた可変利得増幅回路を提供する。
【解決手段】 第1の増幅用トランジスタ110のコレクタとベース間に、バイパス回路180を設ける。第1の増幅用トランジスタ110をオフ状態とする入力信号減衰時に、バイパス回路180をオン状態として、RF信号をバイパスすることにより、第1の増幅用トランジスタ110がオフ状態のために発生する雑音の増加を抑える。また、利得制御用トランジスタ112のベースと接地間にダイオード117,118を設けることにより、制御電圧に対し急激に制御利得が変動することを防ぐ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線周波信号(RF信号)の利得を可変に増幅する可変利得増幅回路および可変利得増幅回路を用いた受信機や送信機に関する。
本発明者が本発明の前提として検討した技術として、可変利得増幅回路に関しては、一例として図8に示すような構成のものが考えられる。図8に示す前提技術の可変利得増幅回路100は、移動体通信システムにおいて、基地局からの変調されたRF信号をセルラ電話において受信を行う受信部の初段に用いられる低雑音増幅回路の一例を示したものである。この可変利得増幅回路に入力されるRF信号周波数は800MHz帯のRF信号であり、電源電圧は2.7Vである。
可変利得増幅回路100は、RF信号入力端子101と、RF信号出力端子102と、増幅回路の電源端子103と、利得制御端子104と、入力減衰制御端子105と、接地容量106,113と、結合容量401と、第1の増幅用トランジスタ110と、第2の増幅用トランジスタ111と、利得制御用トランジスタ112と、バイアス用トランジスタ130と、RF信号減衰用電界効果トランジスタ400と、入力整合回路160と、出力整合回路170と、バイアス抵抗134,135,403,404,405と、電流調整用抵抗132と、制御電圧印加抵抗119,402とから構成されている。入力整合回路160は、インダクタ161と、容量162,163とより構成され、出力整合回路170は、インダクタ171と、容量172とより構成される。
第1の増幅用トランジスタ110は、エミッタを接地し、ベースを、入力整合回路160を介してRF信号入力端子101に接続すると共に、バイアス抵抗135,134を介してバイアス用トランジスタ130のベースに接続する。
バイアス用トランジスタ130は、エミッタを接地し、コレクタを、バイアス抵抗134とバイアス抵抗135の接続点と共通接続すると共に、電流調整用抵抗132を介して電源端子103に接続する。これにより、第1の増幅用トランジスタ110とバイアス用トランジスタ130は、カレントミラー回路を構成し、第1の増幅用トランジスタ110に流れるコレクタ電流を、電流調整用抵抗132により調整する。
また、第2の増幅用トランジスタ111は、エミッタを第1の増幅用トランジスタ110のコレクタに接続し、ベースを、接地容量113により高周波接地すると共に、電源端子103と接地間に直列接続されたバイアス抵抗404とバイアス抵抗405の接続点に接続し、コレクタを出力整合回路170を介してRF信号出力端子102に接続する。これにより、第1の増幅用トランジスタ110と第2の増幅用トランジスタ111はカスコード接続の増幅回路を構成する。
また、利得制御用トランジスタ112は、エミッタを第1の増幅用トランジスタ110のコレクタと第2の増幅用トランジスタ111のエミッタの接続点に接続し、コレクタを電源端子103に接続し、ベースを制御電圧印加抵抗119を介して利得制御端子104に接続する。これにより、第2の増幅用トランジスタ111と利得制御用トランジスタ112は差動回路を構成する。この差動回路で、利得制御用トランジスタ112のコレクタ電流と第2の増幅用トランジスタ111のコレクタ電流の和が第1の増幅用トランジスタ110に流れると共に、利得制御端子104に印加する制御電圧(利得制御電圧とも称する)により、これらのコレクタ電流の比を調整することが可能となる。
また、RF信号減衰用電界効果トランジスタ400は、ソースが接地され、ドレインとソース間にバイアス抵抗403を並列に接続し、ドレインを、結合容量401を介して第1の増幅用トランジスタ110のベースに接続し、ベースを、制御電圧印加抵抗402を介して入力減衰制御端子105に接続する。
以上の構成とすることにより、可変利得増幅回路100は、RF信号入力端子101に入力されたRF信号を、入力整合回路160を介して第1の増幅用トランジスタ110と第2の増幅用トランジスタ111により増幅し、増幅されたRF信号が、出力整合回路170を介してRF信号出力端子102に出力される。
さらに、利得制御端子104に印加される制御電圧により第2の増幅用トランジスタ111に流れるコレクタ電流が調整できるので、増幅における利得制御が可能である。第2の増幅用トランジスタ111と利得制御用トランジスタ112は差動回路構成であるため、利得制御端子104に印加される制御電圧が第2の増幅用トランジスタ111のベースのバイアス電圧より低い場合、利得制御用トランジスタ112に流れる電流が減少し、第2の増幅用トランジスタ111に流れる電流が増加するため、第2の増幅用トランジスタ111の利得は上昇する。逆に前記制御電圧が第2の増幅用トランジスタ111のベースのバイアス電圧より高い場合、利得制御用トランジスタ112に流れる電流が増加し、第2の増幅用トランジスタ111に流れる電流が減少するため、第2の増幅用トランジスタ111の利得は低くなる。
また、RF信号入力端子101に入力されるRF信号が強(大)信号レベルの場合、入力減衰制御端子105にハイレベルの制御電圧を印加して、RF信号減衰用電界効果トランジスタ400をオン状態とすることにより、RF信号減衰を行う。すなわち、RF信号減衰用電界効果トランジスタ400をオン状態とすることにより、第1の増幅用トランジスタ110のベースが接地容量401を介して接地されるので、第1の増幅用トランジスタ110のベースに入力されるRF信号が減衰される。そのため、第1の増幅用トランジスタ110および第2の増幅用トランジスタ111が飽和することを防いでいる。
特許文献1には、利得を可変に増幅する回路について記載されている。
特開2001−111369号公報
ところで、前記前提技術の可変利得増幅回路(100)では、RF信号入力端子(101)に入力されるRF信号が強信号レベルで前記RF信号減衰を行う場合、RF信号減衰用電界効果トランジスタ(400)で一旦減衰されたRF信号が、第1の増幅用トランジスタ(110)と第2の増幅用トランジスタ(111)により増幅される構成である。そのため、RF信号減衰用電界効果トランジスタ(400)での減衰により発生した雑音も第1の増幅用トランジスタ(110)と第2の増幅用トランジスタ(111)により増幅されて増加するので、RF信号減衰時の当該可変利得増幅回路の雑音特性(NF特性)がRF信号の減衰量に比較して悪いという問題を有している。そして、前記前提技術の可変利得増幅回路を例えばセルラ電話の受信回路の初段の低雑音増幅回路に用いた場合、入力されたRF信号が強信号レベルで前記RF信号減衰を行った場合に、受信性能が劣化するという問題を有していた。
さらに、利得制御端子(104)に印加される制御電圧により第2の増幅用トランジスタ(111)と利得制御用トランジスタ(112)のコレクタ電流を調整することによって前記利得制御を行う場合、制御電圧に対し、利得制御用トランジスタ(112)のベースに流れるベース電流は指数関数的に増加する。そのため、これに対応してコレクタ電流も指数関数的に増加するので、第2の増幅用トランジスタ(111)の利得も前記制御電圧の変化に対し急激に変わることから、前記前提技術の可変利得増幅回路を例えば前記セルラ電話の受信回路の初段の低雑音増幅回路に用いた場合、前記制御電圧に対し利得の変化の感度が大きいため、利得制御が困難であるという問題を有していた。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、前記RF信号減衰時の雑音特性の悪化および利得制御電圧に対し利得感度が高く利得制御が困難であるという問題を解決して、入力信号減衰時の雑音特性の劣化が少なく、利得制御電圧に対する利得制御特性に優れた可変利得増幅回路を得られる技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。前記目的を達成するために、本発明は、前記課題を解決するための手段として、以下のような特徴を有するものである。なお、ここでは、本発明の特徴を分かり易くするために、前記図8に示す前提技術の可変利得増幅回路と比較して説明する。
(1) 本発明において、前記課題であるRF信号減衰時の雑音特性の悪化を解決するための第1の手段は、前記前提技術の可変利得増幅回路では強信号レベル入力時にRF信号減衰用電界効果トランジスタ400を用いて入力されたRF信号を接地することで減衰していたのに対し、以下のような特徴を有する。第1の手段は、前記前提技術の構成に対して、バイパス回路を構成するバイパス用電界効果トランジスタと、切り替え制御手段を構成する切り替え用トランジスタとを有する。第1の手段は、第1の増幅用トランジスタ(110)のコレクタとベース間に、前記バイパス用電界効果トランジスタのドレインとソースを、結合容量を介して接続し、ゲートを、制御電圧印加抵抗を介して利得制御端子(104)に接続すると共に、前記切り替え用トランジスタのコレクタを、第1の増幅用トランジスタ(110)のコレクタに接続し、エミッタを接地する構成とする。
本構成で、RF信号入力端子(101)に入力されるRF信号が弱(小)信号レベルの場合は、前記バイパス用電界効果トランジスタのゲートにローレベルの制御電圧を印加して前記バイパス用電界効果トランジスタをオフ状態とすると共に、前記切り替え用トランジスタのベースにバイアス電圧を印加せずにオフ状態とする構成とした。この場合、前記バイパス用電界効果トランジスタおよび切り替え用トランジスタはどちらもオフ状態であるため、これらを接続した影響を無視することができるので、RF信号入力端子(101)に入力されたRF信号は、第1の増幅用トランジスタ(110)と第2の増幅用トランジスタ(111)により増幅されてRF信号出力端子(102)より出力される。
また、RF信号入力端子(101)に入力されるRF信号が強(大)信号レベルの場合は、前記バイパス用電界効果トランジスタのゲートにハイレベルの制御電圧を印加して前記バイパス用電界効果トランジスタをオン状態とし、第1の増幅用トランジスタ(110)に印加するバイアス電圧を印加しないようにして第1の増幅用トランジスタ(110)をオフ状態とすると共に、前記切り替え用トランジスタのベースにバイアス電圧を印加することとする。これにより、弱信号レベル入力時に第1の増幅用トランジスタ(110)に流れていたコレクタ電流を強信号レベル時に前記切り替え用トランジスタに流れる構成とした。
上記構成とすることにより、第1の手段では、強信号レベル時に入力されたRF信号は、第1の増幅用トランジスタ(110)がオフ状態となっているため、第1の増幅用トランジスタ(110)では増幅されず前記バイパス用電界効果トランジスタを介して第2の増幅用トランジスタ(111)のエミッタに入力され増幅されてRF信号出力端子(102)より出力される。このとき、前記バイパス用電界効果トランジスタでは入力されたRF信号はほとんど減衰されずに、第2の増幅用トランジスタ(111)のエミッタに入力される。そのため、前記バイパス用電界効果トランジスタで生じる雑音レベルも小さく、さらに第2の増幅用トランジスタ(111)のみで増幅されるため、前記バイパス用電界効果トランジスタで生じた雑音が第2の増幅用トランジスタ(111)で増幅されるレベルも小さいので、RF信号減衰時の雑音特性の悪化を小さくすることができる。
(2) 次に前記RF信号減衰時の雑音特性の悪化を解決するための第2の手段は、前記第1の手段において、前記バイパス用電界効果トランジスタに対し、以下のような特徴を有する。第2の手段は、第1のバイパス用電界効果トランジスタと第2のバイパス用電界効果トランジスタとを直列接続した構成のバイパス回路を用いる。それと共に、第1のバイパス用電界効果トランジスタと第2のバイパス用電界効果トランジスタの接続点に、ソースが高周波接地された第1の接地用電界効果トランジスタのドレインを接続した構成とする。本構成で、第1と第2のバイパス用電界効果トランジスタがオフ状態のときは、第1の接地用電界効果トランジスタのゲートにハイレベルの電圧を印加して、第1の接地用電界効果トランジスタをオン状態にし、第1と第2のバイパス用電界効果トランジスタの接続点を高周波接地し、第1と第2のバイパス用電界効果トランジスタがオン状態のときは、第1の接地用電界効果トランジスタのゲートにローレベルの電圧を印加して、第1の接地用電界効果トランジスタをオフ状態とする構成とした。
上記構成とすることにより、第1と第2のバイパス用電界効果トランジスタがオフ状態で第1の増幅用トランジスタ(110)がオン状態のときに第1と第2のバイパス用電界効果トランジスタの接続点が接地される。そのため、オフ状態のバイパス用電界効果トランジスタを介して第1の増幅用トランジスタ(110)のコレクタからベースへのへの帰還が抑えられるので、この帰還により発生する寄生発振を抑えることや本可変利得増幅回路の安定性の向上を図ることができる。
(3) 次に前記利得制御電圧に対し利得感度が高く利得制御が困難であるという問題を解決するための第1の手段は、前記前提技術の可変利得増幅回路(100)での利得制御用トランジスタ(112)に対し、以下の特徴を有する。第1の手段は、利得制御用トランジスタ(112)のベースと接地間に、制御電圧変換回路として、少なくとも、ダイオードなどの非線形素子を直列接続した、第1のダイオードの直列接続体を設けた構成とする。本構成で、利得制御用トランジスタ(112)のベースに対しては前記第1のダイオードの順方向電圧に対応する電圧が印加されるようにすると共に、これに対応して第2の増幅用トランジスタ(111)のベースと接地間にも、第2のダイオードの直列接続体を設けた構成とし、第2の増幅用トランジスタ(111)のベースに対しても前記第2のダイオードの順方向電圧に対応する電圧を印加する構成とした。
上記構成とすることにより、前記第1のダイオードの順方向電圧は、ダイオードに流れる順方向電流に対し対数的な増加であるので、利得制御端子(104)に印加された利得制御電圧に対し、第2の増幅用トランジスタ(111)のベースに印加されるバイアス電圧は対数的(対数関数的な増加)となる。利得制御用トランジスタ(112)のベースに流れるベース電流は指数関数的に増加する傾向にあるので、第2の増幅用トランジスタ(111)に印加されるベース電圧が前記対数関数的に増加することで、これらが相殺しあう。そのため、利得制御端子(104)に印加される利得制御電圧に対し、利得制御用トランジスタ(112)のベースに流れるベース電流が指数関数的に変化することによる急激な利得変化を抑えることができる。
さらに、利得制御用トランジスタ(112)のベースバイアスに前記第1のダイオードの直列接続体を用いたことにより、ダイオードの温度変動により順方向電圧が変動することによる利得制御電圧に対する利得特性が変わるため、利得制御用トランジスタ(112)と差動回路構成である第2の増幅用トランジスタ(111)にもベースと接地間に前記第2のダイオードの直列接続体を用いることで、利得制御用トランジスタ(112)のバイアスの温度変動を第2の増幅用トランジスタ(111)のベースバイアスの温度変動で打ち消すことができる。したがって、前記温度変動に対しても安定な利得制御回路を得ることができる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。本発明によれば、強信号レベル入力時でのRF信号減衰時の雑音特性の劣化が少なく、利得制御電圧に対し急激な利得変化が小さく、直線的な利得変化を示す利得特性の可変利得増幅回路が得られる。それと共にこの回路を受信機ならびに送信機に用いることにより、RF信号減衰時の雑音特性の劣化に係わる受信性能および送信性能に優れた受信機ならびに送信機を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態では、RF信号減衰時の雑音特性の劣化を抑えることを目的として、RF信号減衰時にバイパス回路を用いてRF信号をバイパスする構成とすることにより、簡易な構成で集積化しやすい構成とした。また、利得制御電圧に対する急激な利得変化を抑える目的についても、ダイオードの順方向電圧特性を利用することで、簡易な構成で集積化しやすい構成とした。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における可変利得増幅回路10の構成を示す回路図である。
可変利得増幅回路10は、RF信号入力端子101と、RF信号出力端子102と、増幅回路の電源端子103と、利得制御端子104と、入力減衰制御端子105と、接地容量106,113と、第1の増幅用トランジスタ110と、第2の増幅用トランジスタ111と、利得制御用トランジスタ112と、バイアス用トランジスタ130,140と、切り替え用トランジスタ141と、スイッチング用電界効果トランジスタ131,142と、入力整合回路160と、出力整合回路170と、バイパス回路180と、反転回路190と、ダイオード114,115,117,118と、バイアス抵抗116,134,135,145,146と、電流調整用抵抗132,143と、利得制御調整抵抗120と、ゲート保護抵抗133,144と、制御電圧印加抵抗119とから構成されている。入力整合回路160は、インダクタ161と、容量162,163より構成されている。出力整合回路170は、インダクタ171と容量172より構成されている。バイパス回路180は、バイパス用電界効果トランジスタ181と、ゲート保護抵抗182と、結合容量183とより構成されている。反転回路190は、反転用電界効果トランジスタ191と、反転用抵抗192と、ゲート保護抵抗193とにより構成されている。その他、前記図8の前提技術に対応する同一符号の部分については説明を省略する。
図1において、実施の形態1の可変増幅回路10は、第1の増幅用トランジスタ110のコレクタとベース間に、バイパス回路180を並列接続すると共に、第1の増幅用トランジスタ110のコレクタに、切り替え用トランジスタ141のコレクタを接続する。切り替え用トランジスタ141は、エミッタを接地すると共に、ベースを、バイアス抵抗146とバイアス抵抗145を介してバイアス用トランジスタ140のベースに接続する。バイアス用トランジスタ140は、エミッタを接地し、コレクタを、バイアス抵抗146とバイアス抵抗145の接続点と共通接続すると共に、スイッチング用電界効果トランジスタ142のソースに接続する。スイッチング用電界効果トランジスタ142は、ドレインを、電流調整用抵抗143を介して電源端子103に接続すると共に、ゲートを、ゲート保護抵抗144を介して入力減衰制御端子105に接続する。さらに、バイアス用トランジスタ130のコレクタと電流調整用抵抗132の接続点間にスイッチング用電界効果トランジスタ131を挿入すると共に、スイッチング用電界効果トランジスタ131のゲートを、ゲート保護抵抗133を介して反転回路190に接続する。
さらに、第2の増幅用トランジスタ111のベースと接地間に、2つのダイオード114,115の直列接続体を接続すると共に、利得制御用トランジスタ112のベースと接地間に、利得制御調整抵抗120と2つのダイオード117,118の直列接続体が接続される。
また、バイパス回路180は、入力減衰制御端子105からの制御電圧を、ゲート保護抵抗182を介してバイパス用電界効果トランジスタ181のゲートに印加することにより、第1の増幅用トランジスタ110のベースとコレクタの間を、結合容量183を介してRF信号をバイパスする。
さらに、反転回路190は、入力減衰制御端子105からの制御電圧を、ゲート保護抵抗193を介して反転用電界効果トランジスタ191のゲートに印加することにより、反転用電界効果トランジスタ191のドレインからは、入力減衰制御端子105からの制御電圧を反転した制御信号が出力される。
次に以上の構成の可変利得増幅回路10について、入力減衰制御端子105に印加される制御電圧に係わる動作を説明する。可変利得増幅回路10の後段の回路における処理結果をもとに、入力減衰制御端子105と利得制御端子104へそれぞれ制御電圧が入力されることにより、RF信号減衰の制御および利得制御が行われる。
まず、RF信号入力端子101に弱信号レベルのRF信号が入力された場合におけるRF信号減衰を行わない場合(入力減衰オフ時)についての動作を説明する。この場合、入力減衰制御端子105にローレベルの制御電圧が印加され、反転回路190の反転用電界効果トランジスタ191はオフ状態となる。そのため、電源端子103からの電源電圧が反転用抵抗192とゲート保護抵抗133を介してスイッチング用電界効果トランジスタ131のゲートに印加される。この印加電圧によりスイッチング用電界効果トランジスタ131はオン状態となるので、バイアス用トランジスタ130のコレクタに電源電圧が電流調整用抵抗132を介して印加され、バイアス用トランジスタ130がオン状態となる。そしてまた、第1の増幅用トランジスタ110のベースにバイアス電流がバイアス抵抗135を介して供給され、第1の増幅用トランジスタ110はオン状態となる。
さらに、入力減衰制御端子105にローレベルの制御電圧が印加されたことで、バイパス回路180のバイパス用電界効果トランジスタ181のゲートには、ゲート保護抵抗182を介してローレベルの制御電圧が印加される。そのため、バイパス用電界効果トランジスタ181はオフ状態となり、バイパス回路180はRF信号のバイパス動作を行わない。そのため、RF信号入力端子101より入力されたRF信号は、入力整合回路160を介して第1の増幅用トランジスタ110のベースに入力される。
さらに、入力減衰制御端子105に印加されたローレベルの制御電圧により、ゲート保護抵抗144を介してスイッチング用電界効果トランジスタ142のゲートにローレベルの制御電圧が印加される。そのため、スイッチング用電界効果トランジスタ142はオフ状態となり、バイアス用トランジスタ140のコレクタには電源電圧が印加されずバイアス用トランジスタ140はオフ状態となり、バイアス抵抗146を介して、切り替え用トランジスタ141のベースにバイアス電流が供給されないため、切り替え用トランジスタ141はオフ状態となる。
以上のように、入力減衰制御端子105にローレベルの制御電圧が印加された場合、第1の増幅用トランジスタ110はオン状態に、バイパス回路180と切り替え用トランジスタ141はオフ状態になる。そして、RF信号入力端子101より入力されたRF信号は、入力整合回路160を介して第1の増幅用トランジスタ110のベースに入力され、第1の増幅用トランジスタ110においてRF信号が増幅され、第2の増幅用トランジスタ111のエミッタに出力される。第2の増幅用トランジスタ111では第1の増幅用トランジスタ110で増幅されたRF信号が更に増幅され、出力整合回路170を介してRF信号出力端子102より出力される。
次に、RF信号入力端子101に強信号レベルのRF信号が入力された場合におけるRF信号減衰を行う場合(入力減衰オン時)についての動作を説明する。この場合、入力減衰制御端子105にハイレベルの制御電圧が印加され、反転回路190の反転用電界効果トランジスタ191はオン状態となる。そのため、反転用抵抗192の電圧降下によりローレベルの電圧がゲート保護抵抗133を介してスイッチング用電界効果トランジスタ131のゲートに印加される。このローレベルの電圧によりスイッチング用電界効果トランジスタ131はオフ状態となるので、バイアス用トランジスタ130のコレクタに電源電圧が印加されず、バイアス用トランジスタ130がオフ状態となり、第1の増幅用トランジスタ110のベースにバイアス電流が供給されず、第1の増幅用トランジスタ110はオフ状態となる。
さらに、入力減衰制御端子105にハイレベルの制御電圧が印加されたことで、バイパス回路180のバイパス用電界効果トランジスタ181のゲートには、ゲート保護抵抗182を介してハイレベルの制御電圧が印加される。そのため、バイパス用電界効果トランジスタ181はオン状態となり、RF信号入力端子101より入力されたRF信号は、入力整合回路160を介してバイパス回路180で第1の増幅用トランジスタ110をバイパスして第2の増幅用トランジスタ111のエミッタに出力される。
さらに、入力減衰制御端子105に印加されたハイレベルの制御電圧により、ゲート保護抵抗144を介してスイッチング用電界効果トランジスタ142のゲートにハイレベルの制御電圧が印加されるため、スイッチング用電界効果トランジスタ142はオン状態となる。そして、バイアス用トランジスタ140のコレクタには電流調整用抵抗143を介して電源電圧が印加されバイアス用トランジスタ140はオン状態となる。そして、バイアス抵抗146を介し、切り替え用トランジスタ141のベースにバイアス電流が供給され、切り替え用トランジスタ141はオン状態となる。
以上のように、入力減衰制御端子105にハイレベルの制御電圧が印加された場合、第1の増幅用トランジスタ110はオフ状態に、バイパス回路180と切り替え用トランジスタ141はオン状態になる。そして、RF信号入力端子101より入力されたRF信号は、入力整合回路160を介してバイパス回路180でバイパスされて第2の増幅用トランジスタ111のエミッタに出力され第2の増幅用トランジスタ111においてRF信号が増幅され、出力整合回路170を介してRF信号出力端子102より出力される。
このとき、第1の増幅用トランジスタ110に流れていたコレクタ電流が切り替え用トランジスタ141に流れる構成となるので、第2の増幅用トランジスタ111と利得制御用トランジスタ112に流れるコレクタ電流の和は、入力減衰制御端子105の印加電圧によらず一定となる。
以上のことから、入力減衰制御端子105にハイレベルの制御電圧が印加された場合は、第1の増幅用トランジスタ110をオフ状態にしてバイパス回路180によりRF信号をバイパスするため、入力減衰制御端子105にローレベルの制御電圧が印加された場合に比べRF信号が減衰されてRF信号出力端子102から出力される。
このような構成とすることにより、強信号レベル時のRF信号減衰時は、バイパス用電界効果トランジスタ181で、入力されたRF信号をほとんど減衰を行わずに、第2の増幅用トランジスタ111のエミッタに入力されるので、バイパス用電界効果トランジスタ181で生じる雑音レベルも小さくすることができる。さらにこのRF信号は第2の増幅用トランジスタ111のみで増幅されるため、バイパス用電界効果トランジスタ181で生じた雑音が第2の増幅用トランジスタ111で増幅されるレベルも小さい。したがって、RF信号減衰時の雑音特性の悪化を小さくすることができる。
次に、以上の可変利得増幅回路10について、利得制御端子104に印加される制御電圧に係わる動作を説明する。
第2の増幅用トランジスタ111と利得制御用トランジスタ112とは差動回路構成であるため、利得制御端子104に印加される制御電圧が第2の増幅用トランジスタ111のベースのバイアス電圧より低い場合、利得制御用トランジスタ112に流れる電流が減少し、第2の増幅用トランジスタ111に流れる電流が増加するため、第2の増幅用トランジスタ111の利得は上昇する。逆に利得制御端子104に印加される制御電圧が第2の増幅用トランジスタ111のベースのバイアス電圧より高い場合、利得制御用トランジスタ112に流れる電流が増加し、第2の増幅用トランジスタ111に流れる電流が減少するため、第2の増幅用トランジスタ111の利得は低くなるので、利得制御端子104に印加される制御電圧により利得制御が可能となる。
また、利得制御用トランジスタ112のベースと接地間に、ダイオード117,118の直列接続体を設ける構成により、利得制御用トランジスタ112のベースに印加される制御電圧が対数的に加えられる。これにより、利得制御用トランジスタ112のベースに印加される制御電圧に対し急激に増加するベース電流の増加を抑え、利得制御端子104に印加される制御電圧に対し、第2の増幅用トランジスタ111の急激な利得変化を抑えることができる。利得制御調整抵抗117は、利得制御の調整用である。なお、本例では2つのダイオードからなる直列接続体をそれぞれ設けたが、3つ以上からなる直列接続体を設けた形態としてもよい。
さらに、第2の増幅用トランジスタ111のベースと接地間にも、ダイオード114,115の直列接続体を対応して設けた構成により、ダイオード117等のダイオードの温度変動による利得制御電圧に対する利得特性の変動を抑えることができるので、温度変動に対しても安定な利得制御回路10を得ることができる。
なお、バイパス回路180を中心とする部分と、ダイオードの直列接続体の部分とを、一方のみ設けた形態も可能である。
(実施の形態2)
次に、図2は、本発明の実施の形態2における可変利得増幅回路10の構成を示す回路図である。図2により、実施の形態2の可変利得増幅回路10の構成および動作の一例を説明する。実施の形態2では、実施の形態1におけるバイパス回路180の代わりに、バイパス回路200が設けられている構成である。その他、前記図1に対応する同一符号の部分については説明を省略する。
バイパス回路200は、バイパス用電界効果トランジスタ201,202と、接地用電界効果トランジスタ203と、結合容量204と、接地容量205と、ゲート保護抵抗206,207,208とにより構成されている。
図2において、バイパス回路200で、第1のバイパス用電界効果トランジスタ201のソースと第2のバイパス用電界効果トランジスタ202のドレインと接地用電界効果トランジスタ203のドレインを接続する。そして、第1のバイパス用電界効果トランジスタ201のドレインを結合容量204を介して第1の増幅用トランジスタ110のコレクタに、第2のバイパス用電界効果トランジスタ202のソースを第1の増幅用トランジスタ110のベースに、それぞれ接続する。さらに、接地用電界効果トランジスタ203のソースを、接地容量205を介して接地すると共に、第1のバイパス用電界効果トランジスタ201と第2のバイパス用電界効果トランジスタ202のゲートを、それぞれゲート保護抵抗206,207を介して入力減衰制御端子105に接続し、また接地用電界効果トランジスタ203のゲートを、ゲート保護抵抗208を介して反転回路190に接続する。
以上の構成は、前記実施の形態1と比較して、RF信号が弱信号レベル時でのバイパス回路200のオフ状態、すなわち、2つのバイパス用電界効果トランジスタ201,202がオフ状態で接地用電界効果トランジスタ203がオン状態のときに、2つのバイパス用電界効果トランジスタ201,202の接続点が接地される。またRF信号が強信号レベル時でのバイパス回路200のオン状態では、各状態が上記と逆となる。バイパス回路200のオフ状態において、2つのバイパス用電界効果トランジスタ201,202の接続点が接地されるため、オフ状態の第1および第2のバイパス用電界効果トランジスタ201,202を介して第1の増幅用トランジスタ110のコレクタからベースへの帰還が抑えられることにより、この帰還が正帰還となって発生する寄生発振を抑えることができる。そのため、前記実施の形態1と同様の動作および効果が得られるのに加え、安定性に優れた可変利得増幅回路10を得ることができる。
(実施の形態3)
次に、図3は、本発明の実施の形態3における可変利得増幅回路10の構成を示す回路図である。図3により、実施の形態3の可変利得増幅回路10の構成および動作の一例を説明する。実施の形態3では、実施の形態1におけるバイパス回路180の代わりに、バイパス回路200が設けられている構成である。その他、前記図1に対応する同一符号の部分については説明を省略する。
前記図1に示す実施の形態1では、切り替え用トランジスタ141による第1の増幅用トランジスタ110に流れる電流の切り替えを行う構成であった。実施の形態3における可変利得増幅回路10は、実施の形態1と比較して、切り替え用電界効果トランジスタ300と、電流調整用抵抗301と、ゲート保護抵抗302とを用いて、第1の増幅用トランジスタ110に流れる電流の切り替えを行う構成としている。その他、前記図1に対応する同一符号の部分については説明を省略する。
図3において、強信号レベルのRF信号が入力された場合にRF信号減衰を行うために、入力減衰制御端子105にハイレベルの制御電圧が印加された場合、ゲート保護抵抗302を介して切り替え用電界効果トランジスタ300のゲートにハイレベルの制御電圧が印加される。そのため、切り替え用電界効果トランジスタ300がオン状態となり、第1の増幅用トランジスタ110に流れる電流が、電流調整用抵抗301を介して切り替え用電界効果トランジスタ300に流れる。
以上の実施の形態3では、前記実施の形態1と同様の動作および効果が得られるのに加え、部品点数の少ない可変利得増幅回路10を得ることができる。
<効果>
次に、本発明の実施の形態の可変利得増幅回路10における効果を、図4から図6を参照して、特に実施の形態1を例として、説明する。
図4(a)は、前記図1で示した実施の形態1において、入力信号減衰を行った場合(オン時)と行わない場合(オフ時)とにおける周波数特性を示したものであり、図4(b)は、比較のために前記図8で示した前提技術において、入力信号減衰を行った場合と行わない場合との周波数特性のシミュレーション結果を示したものである。図4は、800MHz帯のセルラ電話の受信部の初段の低雑音増幅回路について行ったもので、RF信号レベル「−30dBm」、電源電圧「2.7V」を印加した場合の周波数特性のシミュレーション結果を示したものであり、横軸はRF信号周波数[MHz]、縦軸は可変利得増幅回路の利得[dB]である。
図4(a),(b)共に、入力信号減衰オフ時では、「20dB」程度の利得が得られ、入力信号減衰オン時では「−1dB」程度の利得が得られていることから、本実施の形態の可変利得増幅回路10は前提技術の可変利得増幅回路100と同様に入力信号減衰が可能であることが分かる。
次に、図5は、入力減衰制御端子105にハイレベルの制御電圧を印加して入力信号減衰を行った場合(オン時)の雑音特性を、前記図1で示した実施の形態1と前記図8で示した前提技術とで比較したもので、横軸はRF信号周波数[MHz]、縦軸は可変利得増幅回路の雑音指数(NF)[dB]である。
図5において、実施の形態1および前提技術において、入力信号減衰オフ時の雑音指数は、どちらも「1.8dB」程度(図示せず)であるのに対し、入力信号減衰オン時では、前提技術では「14dB」以上となっているのに対し、実施の形態1では「6dB」程度であり、入力信号減衰オン時の雑音指数の劣化が小さいことが分かる。
次に、図6は、利得制御端子104に印加する制御電圧に対する利得制御特性を、前記図1で示した実施の形態1と前記図8で示した前提技術とで比較したもので、横軸は利得制御電圧[V]、縦軸は可変利得増幅回路の利得[dB]である。図6から、前提技術では利得制御電圧に対し利得が急激に変化しているのに対し、実施の形態1では利得制御電圧に対し緩やかに利得が変化していることが分かる。この特性は、制御電圧印加抵抗119によって変化する。
次に、図7を参照して、上述した実施の形態における可変利得増幅回路10を用いて構成される、送信機および受信機を含む送受信機について説明する。図7は、前記送受信機としての送受信機能を有するセルラ電話900のブロック構成図を示したものである。
図7に示すセルラ電話900は、送受信兼用アンテナ901と、バンドパスフィルタ(BPF)902,904,906,917,920と、可変利得増幅回路903,918と、ミクサ回路905,915と、音声復調回路907と、スピーカ908と、局部発振信号増幅回路909,916と、送受信兼用の局部発振回路910と、PLL回路911と、制御回路912と、マイクロホン913と、音声変調回路914と、電力増幅回路919とを有して構成される。図7中に示す受信部用の可変利得増幅回路903と送信部用の可変利得増幅回路918とには、少なくとも、前記図1乃至3に示した構成の可変利得増幅回路10を用いている。制御回路912から、可変利得増幅回路903,918、電力増幅回路919に対する制御が行われる。局部発振回路910はPLL回路911に従って各ミクサ回路905,915に対する局部発振信号を出力する。
セルラ電話900について、まずは基地局より送信された800MHz帯のRF信号を受信する場合について説明する。基地局より送信されたRF信号は、送受信兼用アンテナ901より受信され、BPF902により受信帯域以外を減衰させた後、可変利得増幅回路903に入力される。可変利得増幅回路903に入力されたRF信号は、受信信号レベルに対応した利得で増幅あるいは減衰され、BPF904を介して、ミクサ回路905に入力される。ミクサ回路905では、局部発振信号増幅回路909により増幅された、局部発振回路910からの局部発振信号により、入力されたRF信号をRF信号レベルに対応したレベルの中間周波信号に周波数変換し、BPF906を介して音声復調回路907に入力する。音声復調回路907では、入力された中間周波信号を音声信号に復調し、スピーカ908で音声信号を出力する。
次に、セルラ電話900から基地局にRF信号を送信する場合について説明する。マイクロホン913より出力された音声信号は、音声変調回路914により中間周波信号として変調出力され、ミクサ回路915に入力される。入力された中間周波信号は、ミクサ回路915において、局部発振信号増幅回路916により増幅された、局部発振回路910からの局部発振信号により、所望の送信出力レベルに対応したレベルのRF信号に周波数変換出力され、BPF917を介して可変利得増幅回路918に入力される。可変利得増幅回路918では、入力されたRF信号を所望の送信出力レベルに対応した利得で増幅した後、電力増幅回路919により電力増幅され、BPF920を介し送受信兼用アンテナ901により基地局に送信する。
以上の構成で、受信部および送信部の可変利得増幅回路903,918に、少なくとも前述した可変利得増幅回路10を用いることにより、利得制御電圧に対する利得の急激な変動が抑えられるので、可変利得増幅回路903,918の利得制御が容易な構成で行うことができる送信機および受信機を得ることができる。本例は送信機および受信機ともに備えた装置を示したが、一方のみ備えた装置も同様に提供できる。さらに、可変利得増幅回路903,918において入力減衰を行った場合の雑音特性の劣化が小さくできるので、送信性能の劣化の少ない送信機および受信性能の劣化の少ない受信機を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明の可変利得増幅回路は、セルラ電話や無線LAN等における送受信機や、TV、CATV、衛星放送、衛星通信等における受信機と、それらに用いられる利得制御機能を有する低雑音増幅回路や、電力増幅回路などに、良好に適用可能である。
本発明の実施の形態1における可変利得増幅回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態2における可変利得増幅回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態3における可変利得増幅回路の構成を示す回路図である。 (a)は、実施の形態1の可変増幅回路での入力減衰を行った場合と行わない場合との周波数特性のシミュレーション結果を示す特性図であり、(b)は、前提技術の可変増幅回路での入力減衰を行った場合と行わない場合との周波数特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 実施の形態1の可変増幅回路と前提技術の可変増幅回路とでの入力減衰を行った場合の雑音特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 実施の形態1の可変増幅回路と前提技術の可変増幅回路とでの利得制御電圧に対する利得制御特性のシミュレーション結果を示す特性図である。 本発明の一実施の形態における可変利得増幅回路を用いて構成される、本発明の一実施の形態における送信機および受信機を含む送受信機としての送受信機能を有する、セルラ電話の構成を示すブロック図である。 本発明の前提として検討した可変利得増幅回路の構成を示す回路図である。
符号の説明
10,100…可変利得増幅回路、101…RF信号入力端子、102…RF信号出力端子、103…電源端子、104…利得制御端子、105…入力減衰制御端子、106,113…接地容量、110…第1の増幅用トランジスタ、111…第2の増幅用トランジスタ、112…利得制御用トランジスタ、114,115,117,118…ダイオード、116,134,135,145,146…バイアス抵抗、119,402…制御電圧印加抵抗、120…利得制御調整抵抗、130,140…バイアス用トランジスタ、131,142…スイッチング用電界効果トランジスタ、132,143,301…電流調整用抵抗、133,144,182,193,206,207,208,302…ゲート保護抵抗、141…切り替え用トランジスタ、160…入力整合回路、161,171…インダクタ、162,163,172…容量、170…出力整合回路、180,200…バイパス回路、183,204,401…結合容量、190…反転回路、192…反転用抵抗、205…接地容量、300…切り替え用電界効果トランジスタ、400…RF信号減衰用電界効果トランジスタ、403,404,405…バイアス抵抗、900…セルラ電話、901…送受信兼用アンテナ、902,904,906,917,920…バンドパスフィルタ、903,918…可変利得増幅回路、905,915…ミクサ回路、907…音声復調回路、908…スピーカ、909,916…局部発振信号増幅回路、910…送受信兼用の局部発振回路、911…PLL回路、912…制御回路、913…マイクロホン、914…音声変調回路、919…電力増幅回路。

Claims (9)

  1. 第1の増幅用トランジスタのエミッタを接地し、コレクタを第2の増幅用トランジスタのエミッタに接続し、前記第2の増幅用トランジスタのベースを高周波接地し、前記第1の増幅用トランジスタのベースよりRF信号を入力し、前記第2の増幅用トランジスタのコレクタから増幅されたRF信号を出力する構成のカスコード増幅回路を有し、
    前記第2の増幅用トランジスタのエミッタと第1の利得制御用トランジスタのエミッタを共通接続し、前記第1の利得制御用トランジスタのコレクタを電源に接続すると共に、前記第1の利得制御用トランジスタのベースに利得制御電圧を印加して、前記カスコード増幅回路の利得を可変する構成の可変利得増幅回路であって、
    前記第1の増幅用トランジスタのコレクタとベースの間に、少なくとも第1の電界効果トランジスタと結合容量とからなるバイパス回路を接続し、
    前記バイパス回路は、第1のバイパス用電界効果トランジスタのドレインとソースの間のインピーダンスを前記第1のバイパス用電界効果トランジスタのゲートに加える電圧で制御することにより当該バイパス回路をオン/オフ状態にする構成であることを特徴とする可変利得増幅回路。
  2. 請求項1記載の可変利得増幅回路において、
    前記第1のバイパス用電界効果トランジスタのゲートにローレベルの制御電圧を印加して前記バイパス回路をオフ状態にしたときは、前記第1の増幅用トランジスタと前記第2の増幅用トランジスタとをオン状態とし、
    前記第1のバイパス用電界効果トランジスタのゲートにハイレベルの制御電圧を印加して前記バイパス回路をオン状態にしたときは、前記第1の増幅用トランジスタをオフ状態とすると共に前記第2の増幅用トランジスタをオン状態とする、切り替え制御手段を設けたことを特徴とする可変利得増幅回路。
  3. 請求項2記載の可変利得増幅回路において、
    前記切り替え制御手段は、
    前記第1の増幅用トランジスタのコレクタに、エミッタが接地された第1の切り替え用トランジスタのコレクタが共通接続され、
    前記バイパス回路がオフ状態のときは、前記第1の増幅用トランジスタのベースにバイアス電圧を印加して前記第1の増幅用トランジスタをオン状態とすると共に、前記第1の切り替え用トランジスタのベースにはバイアス電圧を印加しないようにして前記第1の切り替え用トランジスタをオフ状態とし、
    前記バイパス回路がオン状態のときは、前記第1の増幅用トランジスタのベースにバイアス電圧を印加しないようにして前記第1の増幅用トランジスタをオフ状態とすると共に、前記第1の切り替え用トランジスタのベースにバイアス電圧を印加して前記第1の切り替え用トランジスタをオン状態とすることにより、
    前記バイパス回路がオン状態となった場合、前記第1の増幅用トランジスタに流れていたコレクタ電流を、前記第1の切り替え用トランジスタに流れるようにした構成を有することを特徴とする可変利得増幅回路。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の可変利得増幅回路において、
    前記バイパス回路は、
    第1のバイパス用電界効果トランジスタのソースと第2のバイパス用電界効果トランジスタのドレインを接続し、前記第1のバイパス用電界効果トランジスタのドレインと前記第2のバイパス用電界効果トランジスタのソースの間のインピーダンスを前記第1および第2のバイパス用電界効果トランジスタのゲートに加える電圧で制御することで、当該バイパス回路をオン/オフ状態にする構成であり、
    前記第1のバイパス用電界効果トランジスタのソースと前記第2のバイパス用電界効果トランジスタのドレインの接続点に、ソースを高周波接地した第1の接地用電界効果トランジスタのドレインを接続すると共に、
    前記第1および第2のバイパス用電界効果トランジスタがオフ状態のときは、前記第1の接地用電界効果トランジスタのゲートにハイレベルの電圧を印加し、前記第1の接地用電界効果トランジスタをオン状態として前記第1のバイパス用電界効果トランジスタのソースと前記第2のバイパス用電界効果トランジスタのドレインの接続点を高周波接地し、
    前記第1および第2のバイパス用電界効果トランジスタがオン状態のときは、前記第1の接地用電界効果トランジスタのゲートにローレベルの電圧を印加し、前記第1の接地用電界効果トランジスタをオフ状態とする構成を有することを特徴とする可変利得増幅回路。
  5. 第1の増幅用トランジスタのエミッタが接地され、コレクタが第2の増幅用トランジスタのエミッタに接続され、前記第2の増幅用トランジスタのベースが高周波接地され、前記第1の増幅用トランジスタのベースからRF信号を入力し、前記第2の増幅用トランジスタのコレクタから、増幅されたRF信号を出力する構成のカスコード増幅回路を有し、
    前記第2の増幅用トランジスタのエミッタと第1の利得制御用トランジスタのエミッタが共通接続され、前記第1の利得制御用トランジスタのコレクタを電源に接続すると共に、前記第1の利得制御用トランジスタのベースに制御電圧変換回路を介して利得制御電圧を印加して、前記カスコード増幅回路の利得を可変する構成の可変利得増幅回路であって、
    前記制御電圧変換回路は少なくとも非線形素子を含む構成であると共に、前記制御電圧変換回路に印加された制御電圧は、前記非線形素子の非線形特性により変換されて前記第1の利得制御用トランジスタのベースに印加される構成であり、
    前記第2の増幅用トランジスタのバイアス回路を、少なくとも前記制御電圧変換回路と同一の非線形素子を含んだ構成としたことを特徴とする可変利得増幅回路。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の可変利得増幅回路において、
    前記第1の利得制御用トランジスタのベースに、制御電圧変換回路を介して利得制御電圧を印加して、前記カスコード増幅回路の利得を可変する構成であり、
    前記制御電圧変換回路は少なくとも非線形素子を含む構成であると共に、前記制御電圧変換回路に印加された制御電圧は、前記非線形素子の非線形特性により変換されて前記第1の利得制御用トランジスタのベースに印加される構成であり、
    前記第2の増幅用トランジスタのベースのバイアス回路を、少なくとも前記制御電圧変換回路と同一の非線形素子を含んだ構成としたことを特徴とする可変利得増幅回路。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の可変利得増幅回路において、
    少なくとも前記第1の増幅用トランジスタと前記第2の増幅用トランジスタと前記第1の利得制御用トランジスタを含む能動素子が、同一半導体上に集積化されたことを特徴とする可変利得増幅回路。
  8. 無線周波信号を受信信号レベルにより増幅あるいは減衰させて出力する可変利得増幅回路と、
    前記可変利得増幅回路より出力された無線周波信号を局部発振信号により中間周波信号に周波数変換出力するミクサ回路と、
    前記ミクサ回路より出力された中間周波信号を復調する復調回路とを有する受信機であって、
    前記可変利得増幅回路に、少なくとも、請求項1〜7のいずれか一項に記載の可変利得増幅回路を用いたことを特徴とする受信機。
  9. 信号を変調する変調回路と、
    前記変調回路において変調出力される中間周波信号を、局部発振信号により無線周波信号に周波数変換出力するミクサ回路と、
    前記ミクサ回路より出力された無線周波信号を所望の信号レベルに増幅する可変利得増幅回路とを有する送信機であって、
    前記可変利得増幅回路に、少なくとも、請求項1〜7のいずれか一項に記載の可変利得増幅回路を用いたことを特徴とする送信機。
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