JP2001111369A - 利得制御増幅回路、ミクサ回路及びそれらを用いた受信機、送信機 - Google Patents

利得制御増幅回路、ミクサ回路及びそれらを用いた受信機、送信機

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JP2001111369A
JP2001111369A JP29180399A JP29180399A JP2001111369A JP 2001111369 A JP2001111369 A JP 2001111369A JP 29180399 A JP29180399 A JP 29180399A JP 29180399 A JP29180399 A JP 29180399A JP 2001111369 A JP2001111369 A JP 2001111369A
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gain control
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drain
circuit
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Katsuhide Ichikawa
勝英 市川
Hiroshi Hatashita
博 畑下
Hiroyasu Ikedo
浩靖 池戸
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 利得制御時に入力インピーダンスの変動の小さい利得制
御増幅回路、ミクサ回路。 【課題】利得制御時に入力インピーダンスの変動の小さ
い利得制御回路を用いることで、利得制御時の入力イン
ピーダンスの変動を小さくする。 【解決手段】RF信号増幅用トランジスタ110のソー
スとRF信号増幅用トランジスタ111のドレインとの
接続点と接地間のインピーダンスを利得制御用トランジ
スタ114のチャネル抵抗により制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルラ電話などの
送受信機や、TV、CATV、衛星放送、衛星通信等の
受信機とそれらに用いられる利得制御回路、ミクサ回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に利得制御増幅回路の従来例を示
す。図の利得制御増幅回路はセルラ電話において、基地
局からの無線周波信号(RF信号)を受信し、音声信号に
復調する受信機に用いられる初段の低雑音増幅回路の一
例を示したものであり、図の利得制御増幅回路に入力さ
れるRF信号周波数は、850MHz帯の信号である。
【0003】図の利得制御増幅回路は、RF信号入力端
子101と、 RF信号出力端子126と、利得制御端
子116と、電源120と、入力整合回路102と、出
力整合回路122と、利得制御回路502と、RF信号
増幅用トランジスタ510と、高周波接地用コンデンサ
108、121と、バイパスコンデンサ501、509
と、電流調整用抵抗107と、バイアス抵抗106、5
07、508を有している。
【0004】また、入力整合回路102は、コンデンサ
103と、インダクタ104、105を有しており、
RF信号増幅用トランジスタ510のゲートとのインピ
ーダンス整合を図り、出力整合回路122は、インダク
タ123、124と、コンデンサ125を有しており、
RF信号増幅用トランジスタ510のドレインとのイン
ピーダンス整合を図るとともに、電源121の電圧をR
F信号増幅用トランジスタ510のドレインに供給する
働きも兼ねている。
【0005】さらに、RF信号増幅用トランジスタ51
0のゲートと接地間にはバイアス抵抗106を接続し、
ゲートをほぼ接地電位に保つとともに、ゲートにバイパ
スコンデンサ501、509を介し入力整合回路102
が接続され、RF信号入力端子101より入力されたR
F信号がこれらを介しゲートに入力される。また、RF
信号増幅用トランジスタ510のソースは電流調整用抵
抗107を介し接地されるとともに、高周波接地用コン
デンサ108により高周波接地され、 RF信号増幅用
トランジスタ510のドレインには出力整合回路122
を介しRF信号出力端子126が接続される。
【0006】また、利得制御回路502は、利得制御用
トランジスタ504と、高周波接地コンデンサ506
と、ゲート保護用抵抗503を有しており、さらに利得
制御用トランジスタ504のドレインとソース間には、
バイアス抵抗505が接続され、利得制御用トランジス
タ504のドレインとソースの電位がほぼ等しくなるよ
うに保つとともに、利得制御用トランジスタ504のド
レインはバイパスコンデンサ501、509の接続点に
接続され、ソースは高周波接地コンデンサ506を介し
高周波接地される。このとき、利得制御端子117に電
圧が印加されると、利得制御用トランジスタ504のド
レインとソース間のチャネル抵抗が変化するので、バイ
パスコンデンサ501、509の接続点と接地間のイン
ピーダンスが変化する。
【0007】以上の利得制御回路はRF信号入力端子1
01より入力されたRF信号は、入力整合回路102を
介しRF信号増幅用トランジスタ510のゲートに入力
され、ドレインより増幅したRF信号を出力整合回路1
22を介しRF信号出力端子126より出力される。こ
のとき利得制御は、利得制御端子116に印加された制
御電圧により利得制御回路502のインピーダンスを利
得大時には大きく、利得性制御時には小さくしてRF信
号増幅用トランジスタ510のゲートに入力されるRF
信号レベルを制御することで行うものであり、図の回路
では制御電圧を0Vから大きくしていった場合、利得制
御回路502のインピーダンスはOFF状態からON状
態に約数KΩ〜数Ωまで変化するので利得制御量は20
dB以上確保することができる。なお、利得制御が開始
する電圧は、バイアス抵抗507、508の抵抗比を変
えることで設定可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術で示す利
得制御増幅回路では、 RF信号増幅用トランジスタ5
10のゲートと接地間のインピーダンスを可変すること
で制御を行っているが、この場合、例えば利得最大時に
インピーダンスが整合するように入力整合回路102の
定数を定めた場合、利得制御時は、RF信号増幅用トラ
ンジスタ510のゲートのインピーダンスが小さくな
り、利得制御増幅回路の前段に接続された回路とのイン
ピーダンス整合がとれなくなるため、入力されたRF信
号がRF信号増幅用トランジスタ510のゲートでRF
信号入力端子101側へ反射し、これが他の回路へ飛び
込んだり、再びアンテナから幅放射を起こす等の問題が
あった。さらに、利得制御増幅回路の前段にフィルタが
接続されている場合には、利得制御時に利得制御増幅回
路の入力インピーダンスが大きく変わるため、フィルタ
の周波数特性が劣化するという問題があった。
【0009】さらに、2つのゲートを有する電界効果ト
ランジスタ(デュアルゲートFET)において、一方の
ゲートよりRF信号を入力し、他方のゲートから局部発
振信号を入力し、ドレインよりRF信号を局部発振信号
により中間周波信号に周波数変換した信号を出力するミ
クサ回路においても、利得制御手段として上記利得制御
増幅回路のような利得制御回路502をRF信号が入力
されるゲートに付加した場合、同様な問題を有してい
た。本発明の目的は、上記問題を解決し、利得制御時に
入力インピーダンス変動の少ない利得制御増幅回路およ
びミクサ回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の手段は、図5の従来技術で示した利得制御増幅
回路において、RF信号増幅用トランジスタ510に、
第1のトランジスタのソースと第2のトランジスタのド
レインをカスコード接続するとともに、第1のトランジ
スタのゲートを高周波接地した構成とし、利得制御回路
502には、第1のトランジスタのソースと第2のトラ
ンジスタのドレインの接続点に、ドレインとソース間に
第1の抵抗が並列接続された第3のトランジスタのドレ
インを接続し、ソースを高周波接地するとともに、ゲー
トに第2の抵抗を介し利得制御端子116を設けた。
【0011】以上の構成とすることにより、図5の従来
技術で示した利得制御増幅回路では、RF信号増幅用ト
ランジスタ510のゲートのインピーダンスを制御して
いたのに対し、本発明の第1の手段では第1のトランジ
スタのソースと第2のトランジスタのドレインの接続点
のインピーダンスを制御することにより利得制御を行う
構成とした。これにより、この点のインピーダンスの変
化が第2のトランジスタのドレインとゲート間のアイソ
レーションを介し第2のトランジスタのゲートに現れる
ので、従来技術の利得制御回路に比べ、利得制御時の入
力インピーダンスの変化の少ない利得制御増幅回路を得
ることができる。
【0012】さらに、上記第1の手段は、第1のトラン
ジスタのゲートに局部発振信号を入力し、この局部発振
信号により第2のトランジスタのゲートより入力された
RF信号を中間周波信号に周波数変換し、第1のトラン
ジスタのドレインより出力するカスコード接続のミクサ
回路においても同様の効果が得られる。
【0013】次に、上記課題を解決するための第2の手
段は、図5の従来技術で示した利得制御増幅回路におい
て、RF信号増幅用トランジスタ510に、第1のトラ
ンジスタのソースと第2のトランジスタのドレインをカ
スコード接続するとともに、この接続点に、第4のトラ
ンジスタのソースを接続し、ドレインにこの接続点より
も高い電位の電圧を第3の抵抗を介し印加するととも
に、ゲートに第4の抵抗を介し、制御電圧端子116を
設けた。
【0014】以上の構成とすることにより、第1のトラ
ンジスタのソースと第2のトランジスタのドレインの接
続点の電位に第4のトランジスタのしきい値電圧を加え
た値よりも低い電圧が制御電圧端子116に印加された
場合、第4のトランジスタはOFF状態となるため、こ
こでの信号減衰は生じず最大利得で動作する。ここで、
第4のトランジスタがOFF状態となるのに必要なゲー
ト電圧の一例を示すと、第1のトランジスタのソースと
第2のトランジスタのドレインの接続点の電位が1.5
V、第4のトランジスタのしきい値電圧が−1.0Vで
あった場合、第4のトランジスタがOFFするゲート電
圧は1.5+(−1.0)=0.5Vとなる。次に、制御
電圧端子116の電圧を第1のトランジスタのソースと
第2のトランジスタのドレインの接続点の電位に第4の
トランジスタのしきい値電圧を加えた値よりも高い電圧
を加えていった場合、第4のトランジスタはOFF状態
からON状態に遷移するので、第4のトランジスタのド
レインから第1のトランジスタのソースと第2のトラン
ジスタのドレインの接続点へ電流が流れ込むとともに、
第4のトランジスタのドレインを高周波接地すること
で、第1のトランジスタのソースと第2のトランジスタ
のドレインの接続点が第4のトランジスタのドレインと
ソース間のチャネル抵抗を介し高周波接地される。この
ため、第4のトランジスタのドレインとソース間のチャ
ネル抵抗を制御することにより利得制御可能であり、第
1の手段と同様、利得制御時においても入力インピーダ
ンスの変化の少ない利得制御増幅回路を得ることができ
る。
【0015】さらに、上記第2の手段は、第1の手段と
同様、第1のトランジスタのゲートに局部発振信号を入
力し、この局部発振信号により第2のトランジスタのゲ
ートより入力されたRF信号を中間周波信号に周波数変
換し、第1のトランジスタのドレインより出力するカス
コード接続のミクサ回路においても同様の効果が得られ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明による利得制御回路の
第1の実施の形態を示す回路図であり、109、110
はRF信号増幅用トランジスタ、111は利得制御回
路、113は利得制御用トランジスタ、112、11
7、118はバイアス抵抗、114はゲート保護用抵
抗、115、116は高周波接地コンデンサであり、そ
の他、図5に対応する部分については同一符号を付けて
説明を省略する。
【0017】同図において、この第1の実施の形態で
は、RF信号増幅用トランジスタには、RF信号増幅用
トランジスタ109のゲートを高周波接地コンデンサ1
19により高周波接地するとともに、RF信号増幅用ト
ランジスタ109のソースとRF信号増幅用トランジス
タ110のドレインをカスコード接続したトランジスタ
を用い、利得制御回路には、 RF信号増幅用トランジ
スタ109のソースとRF信号増幅用トランジスタ11
0のドレインの接続点に、ドレインとソース間にバイア
ス抵抗112が並列接続された利得制御用トランジスタ
113のドレインを接続し、ソースを高周波接地コンデ
ンサ115により高周波接地するとともに、ゲートにゲ
ート保護抵抗114を介し利得制御端子116を設けて
おり、これ以外の構成は図5に示した従来の利得制御増
幅回路と同様であり、また、その動作も、図5で示した
従来の利得制御回路と同様に、RF信号入力端子101
より入力されたRF信号を利得制御端子116に印加さ
れる電圧により、増幅あるいは減衰させRF信号出力端
子126より出力する。
【0018】以上の構成とすることにより、図5の従来
技術で示した利得制御増幅回路では、利得制御手段とし
て、RF信号増幅用トランジスタ510のゲートのイン
ピーダンスを制御するのに対し、本発明の第1の実施の
形態では、RF信号増幅用トランジスタ109のソース
とRF信号増幅用トランジスタ110のドレインの接続
点のインピーダンスを制御することにより利得制御を行
うため、利得制御時においても入力インピーダンスの変
化の少ない利得制御増幅回路を得ることができる。
【0019】また、以上の第1の実施の形態図の利得制
御増幅回路に用いたRF信号増幅用トランジスタ11
0、111は、電界効果トランジスタに限らずバイポー
ラトランジスタなどの他の能動素子であっても同様な効
果が得られる。
【0020】図2は本発明による利得制御回路の第2の
実施の形態を示す回路図であって、201は利得制御回
路、202はゲート保護抵抗、203は利得制御用トラ
ンジスタ、204は電流調整用抵抗、205は高周波接
地コンデンサであり、図1および図5に対応する部分に
は同一符号を付し重複する説明を省略する。
【0021】図の利得制御増幅回路は図1の第1の実施
の形態を示す回路図と比較して、RF信号増幅用トラン
ジスタ109のソースとのRF信号増幅用トランジスタ
110のドレインの接続点に、利得制御用のトランジス
タ203のソースを接続し、ドレインを高周波接地コン
デンサ205により高周波接地するとともに、電流調整
用抵抗204を介し電源121に接続することで、ドレ
インにRF信号増幅用トランジスタ109のソースとの
RF信号増幅用トランジスタ110のドレインの接続点
よりも高い電圧が加わるようにした。さらに、利得制御
用のトランジスタ203のゲートにはゲート保護抵抗2
02を介し利得制御端子116を設けた。
【0022】以上の第2の実施の形態では、 RF信号
増幅用トランジスタ109のソースとのRF信号増幅用
トランジスタ110のドレインの接続点のインピーダン
スを利得制御トランジスタ203のチャネル抵抗により
制御できるので、先の第1の実施の形態と同様な効果が
得られる上に、第1の実施の形態では利得制御用トラン
ジスタのドレインとソース間には電位差が生じないた
め、直流電流は流れず利得制御用トランジスタ113は
非飽和領域で動作するのに対し、本実施の形態では、利
得制御用トランジスタ203のドレインにソースより高
い電圧を印加することで、利得制御時に利得制御用トラ
ンジスタ203に直流電流が流れ、利得制御用トランジ
スタ203が飽和領域で動作するようにするとともに、
その電流値を電流調整用抵抗204により調整可能とし
た。これにより、利得制御時の利得制御用トランジスタ
の非線形性により発生する歪特性の劣化についても、利
得制御用トランジスタ203に流れる電流値が調整可能
なので、利得制御時の歪特性の劣化が小さくなる動作ポ
イントに設定することができる。
【0023】図3は本発明によるミクサ回路の第1の実
施の形態を示す回路図であって、301は局部発振信号
入力端子、302は局部発振入力整合回路、306はバ
イパスコンデンサ、307は周波数変換用トランジス
タ、308はRF信号増幅用トランジスタ、309は中
間周波出力整合回路、313は中間周波信号出力端子で
あり、局部発振入力整合回路302はコンデンサ30
3、インダクタ304、305から構成され、中間周波
出力整合回路309はインダクタ310、311、コン
デンサ312より構成されており、その他、図1、図5
に対応する部分については同一符号を付し重複する説明
を省略する。
【0024】図のミクサ回路はRF信号入力端子101
より入力されたRF信号が入力整合回路102を介しR
F信号増幅用トランジスタ308に入力され、ここでR
F信号を増幅した後、周波数変換用トランジスタ307
のソースに入力されるとともに、周波数変換用トランジ
スタ307のゲートには、局部発振信号入力端子301
より入力された局部発振信号が局部発振入力整合回路3
02とバイパスコンデンサ306を介し入力され、周波
数変換用トランジスタ307において中間周波信号に周
波数変換し、この中間周波信号を中間周波出力整合回路
309を介し中間周波出力端子に313に出力する。ま
た、周波数変換用トランジスタ307のソースとRF信
号増幅用トランジスタ308のドレインとの接続点と接
地間には利得制御回路111が接続される。
【0025】以上の構成とすることにより、周波数変換
用トランジスタ307のソースとRF信号増幅用トラン
ジスタ308のドレインとの接続点のインピーダンスを
制御できるので、利得制御回路の第1の実施の形態と同
様、利得制御機能を有し、かつ利得制御時においても入
力インピーダンス変動の少ないミクサ回路を得ることが
できる。
【0026】図4は本発明によるミクサ回路の第2の実
施の形態を示す回路図であって、401は利得制御回
路、402はゲート保護抵抗、403は利得制御用トラ
ンジスタ、404は電流調整用抵抗、405は高周波接
地コンデンサであり図3および図5に対応する部分には
同一符号を付し重複する説明を省略する。
【0027】図のミクサ回路は図3の第1の実施の形態
を示す回路図と比較して、周波数変換用トランジスタ3
07のソースとのRF信号増幅用トランジスタ308の
ドレインの接続点に、利得制御用のトランジスタ403
のソースを接続し、ドレインには高周波接地コンデンサ
405により高周波接地されるとともに、電流調整用抵
抗404を介し電源121に接続し、ドレインに周波数
変換用トランジスタ307のソースとのRF信号増幅用
トランジスタ308のドレインの接続点よりも高い電圧
が加わるようにした。さらに、利得制御用のトランジス
タ403のゲートにはゲート保護抵抗402を介し利得
制御端子116を設けた。
【0028】以上の第2の実施の形態では、周波数変換
用トランジスタ307のソースとのRF信号増幅用トラ
ンジスタ308のドレインの接続点のインピーダンスを
利得制御トランジスタ403のチャネル抵抗により制御
できるので、先のミクサ回路の第1の実施の形態と同様
な効果が得られる上に、利得制御増幅回路の第2の実施
の形態で示したように、本実施の形態では、利得制御時
に利得制御用トランジスタ403に直流電流を流し、飽
和領域で動作させるとともに、その電流値を調整可能と
したことで、利得制御時の利得制御用トランジスタの非
線形性により発生する歪特性の劣化についても、利得制
御用トランジスタ403に流れる電流値が調整可能なの
で、利得制御時の歪特性の劣化が小さくなる動作ポイン
トに設定することができる。
【0029】次に本発明の実施の形態における効果を図
6を参照して説明する。図6は図1の利得制御増幅回路
の第1の実施の形態と、図5の利得制御回路の従来技術
で示した回路の入力整合特性のシミュレーション結果を
示したものである。図6においてのシミュレーション
は、入力RF信号周波数850MHz、電源電圧3V、
利得制御電圧を0から3Vまで変化したときの利得制御
量に対するRF信号入力端子の電圧定在波比(VSW
R)特性を計算したものであり、図6の横軸は利得制御
量、縦軸は電圧定在波比である。図から図5の従来技術
で示した利得制御回路では、利得制御時に入力インピー
ダンス変化が大きくVSWRが劣化しているのに対し、
図1の第1の実施の形態のようにRF信号増幅トランジ
スタをカスコード接続し、その接続点のインピーダンス
を制御する方が利得制御時の入力インピーダンスの変動
を小さくできる。
【0030】次に、上述した実施の形態における利得制
御増幅回路およびミクサ回路を用いた送信機および受信
機を図7を参照して説明する。図7は送受信機能を有す
るセルラ電話のブロック図を示したものであり、701
は送受信兼用アンテナ、702、704、706、71
7、720はバンドパスフィルタ、703、718は利
得制御増幅回路、705、715はミクサ回路、707
は音声復調回路、708はスピーカ、709、716は
局部発振信号増幅回路、710は送受信兼用の局部発振
回路、711はPLL回路、712は制御回路、713
はマイクロホン、714は音声変調回路、719は電力
増幅回路を備える。また、図7の利得制御増幅回路70
3、718には、少なくとも図1および図2に示した利
得制御増幅回路を用い、ミクサ回路705、715に
は、少なくとも図3および図4に示したミクサ回路を用
いる。
【0031】図のセルラ電話について、まずは基地局よ
り送信された850MHz帯あるいは1.9GHz帯の
RF信号を受信する場合について説明する。図7におい
て、基地局より送信されたRF信号は、送受信兼用アン
テナ701より受信され、バンドパスフィルタ702に
より受信帯域以外を減衰させた後、利得制御増幅回路7
03に入力される。入力されたRF信号は受信信号レベ
ルに応じて増幅あるいは減衰され、バンドパスフィルタ
704を介し、ミクサ回路705に入力される。ミクサ
回路では、局部発振信号増幅回路709により増幅され
た送受信兼用の局部発振回路710からの局部発振信号
により、入力されたRF信号をRF信号レベルに対応し
たレベルの中間周波信号に周波数変換し、バンドパスフ
ィルタ706を介し音声復調回路707に入力する。音
声復調回路707では入力された中間周波信号を音声信
号に復調し、スピーカ708で音声信号を出力する。
【0032】次に、セルラ電話から基地局にRF信号を
送信する場合について説明する。図7において、マイク
ロホン713より出力された音声信号は音声変調回路7
14により中間周波信号として変調出力され、ミクサ回
路715に入力される。入力された中間周波信号はミク
サ回路715において、局部発振信号増幅回路716に
より増幅された送受信兼用の局部発振回路710からの
局部発振信号により、所望の送信出力レベルに対応した
レベルのRF信号に周波数変換出力され、バンドパスフ
ィルタ717を介し利得制御増幅回路718に入力され
る。利得制御増幅回路718では、入力されたRF信号
を所望の送信出力レベルに対応したレベルに増幅あるい
は減衰させた後、電力増幅回路719により電力増幅さ
れ、バンドパスフィルタ720を介し送受信兼用アンテ
ナにより基地局に送信する。
【0033】なお、制御回路712では受信信号レベル
に応じ利得制御回路703およびミクサ回路705の利
得制御を行うとともに、受信信号レベルが小さい場合に
は基地局からの距離が離れていると判断し、送信信号レ
ベルを大きく、受信信号レベルが大きい場合には送信信
号レベルが小さくなるように利得制御増幅回路718お
よびミクサ回路715の利得を制御する。さらに制御回
路712はPLL回路711を制御して送受信兼用の局
部発振回路710の発振周波数を制御する。また、受信
信号周波数と送信信号周波数は互いに混信を防ぐため、
異なる周波数に設定するとともに、送信信号が受信機側
に漏れ込んだり、あるいは受信信号が送信機側に漏れ込
むことで、混変調妨害が発生しないよう、バンドパスフ
ィルタ102および720を設け互いの信号が漏れ込む
のを防いでいる。
【0034】以上の図7のセルラ電話において受信機
側、送信機側とも従来技術で示す利得制御増幅回路およ
び従来技術で示す利得制御増幅回路と同様な利得制御手
段を有するミクサ回路を用いた場合、利得制御時に入力
インピーダンスの変動が大きいため、前段の回路とのイ
ンピーダンスの不整合が生じる。図7では、例えば受信
機側のバンドパスフィルタ702と利得制御増幅回路7
03の接続のように前段がフィルタ回路の場合、インピ
ーダンスが不整合となるとフィルタ特性が劣化し、通過
帯域でリップルが生じることで利得制御増幅回路703
のNF特性が劣化したり、送信周波数帯の減衰量が不十
分となることで電力増幅回路719より出力された送信
信号が利得制御増幅回路703に漏れ込んで受信信号に
対し混変調妨害を与えたり、インピーダンスの不整合に
よる発生する反射波が他の回路に飛び込む等の問題があ
った。このため、利得制御増幅回路703および718
に、少なくとも本利得制御増幅回路の第1の実施の形態
および第2の実施の形態を用いるとともに、ミクサ回路
705、715に少なくとも本ミクサ回路の第1の実施
の形態および第2の実施の形態を用いることにより、利
得制御時の飛び込みや漏れ込みにより発生する混変調妨
害や相互変調妨害に強いセルラ電話を得ることができ
る。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、利得制御回路は利得制
御時に入力インピーダンスの変動が小さくなる構成なの
で、これを増幅回路やミクサ回路に用いれば利得制御時
に入力インピーダンスの変動が小さい利得制御回路、ミ
クサ回路を得ることができ、さらに、これらを受信機や
送信機に用いれば利得制御時の飛び込みや漏れ込みによ
り発生する混変調妨害や相互変調妨害に強い受信機や送
信機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による利得制御増幅回路の第1の実施の
形態を示す回路図である。
【図2】本発明による利得制御増幅回路の第2の実施の
形態を示す回路図である。
【図3】本発明によるミクサ回路の第1の実施の形態を
示す回路図である。
【図4】本発明によるミクサ回路の第2の実施の形態を
示す回路図である。
【図5】従来の利得制御増幅回路の一例を示す回路図で
ある。
【図6】従来の利得制御増幅回路と本発明による利得制
御増幅回路の第1の実施の形態の利得制御量に対する整
合特性を示す特性図である。
【図7】本発明の実施の形態を用いた受信機および送信
機の一例示すブロック図図である。
【符号の説明】
101…RF信号入力端子 102…入力整合回路 108、119、121…高周波接地コンデンサ 109、110、308、510…RF信号増幅用トラ
ンジスタ 116…利得制御端子 111、201、401、502…利得制御回路 113、203、403、504…利得制御用トランジ
スタ 120…電源 122…出力整合回路 126… RF信号出力端子 301…局部発振信号入力端子 302…局部発振整合回路 307…周波数変換用トランジスタ 309…中間周波整合回路 313…中間周波信号出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池戸 浩靖 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所デジタルメディア開発本 部内 Fターム(参考) 5J100 JA01 KA05 LA00 QA01 SA01 SA02 5K011 DA03 DA12 DA13 EA03 FA07 GA05 GA06 JA01 JA04 JA09 JA10 KA08 KA13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドレインに第1の負荷回路を接続し、ゲー
    トを高周波接地した第1のトランジスタのソースと第2
    のトランジスタのドレインをカスコード接続し、前記第
    2のトランジスタのゲートから信号を入力し、前記第1
    のトランジスタのドレインより入力信号を増幅して出力
    する増幅回路において、 前記第1のトランジスタのソースと第2のトランジスタ
    のドレインの接続点と接地間に、制御電圧により高周波
    的にインピーダンスが変化する利得制御のための第1の
    可変抵抗器を接続したことを特徴とする利得制御増幅回
    路。
  2. 【請求項2】入力信号を増幅あるいは減衰し出力する請
    求項1記載の利得制御増幅回路において、 第1の可変抵抗器として、第1のトランジスタのソース
    と第2のトランジスタのドレインの接続点にドレインと
    ソース間に第1の抵抗が並列接続された第3のトランジ
    スタのドレインを接続し、ソースを高周波接地するとと
    もに、ゲートに第2の抵抗を介し、第1の制御電圧端子
    を設けたことを特徴とする利得制御増幅回路。
  3. 【請求項3】入力信号を増幅あるいは減衰し出力する請
    求項1記載の利得制御増幅回路において、 第1の可変抵抗器として、第1のトランジスタのソース
    と第2のトランジスタのドレインの接続点に、第4のト
    ランジスタのソースを接続し、ドレインに前記第1のト
    ランジスタのソースと第2のトランジスタのドレインの
    接続点よりも高い電位の電圧を第3の抵抗を介し印加す
    るとともに、ゲートに第4の抵抗を介し、第2の制御電
    圧端子を設けたことを特徴とする利得制御増幅回路。
  4. 【請求項4】第5のトランジスタのソースと第6のトラ
    ンジスタのドレインを接続し、前記第5のトランジスタ
    のドレインに第2の負荷回路を接続するとともに、前記
    第6のトランジスタのゲートから無線周波信号を入力
    し、前記第5のトランジスタのゲートより局部発振信号
    を入力し、前記第5のトランジスタのドレインより前記
    無線周波信号を前記局部発振信号により周波数変換して
    得られる中間周波信号を出力するカスコード接続のミク
    サ回路において、 前記第5のトランジスタのソースと第6のトランジスタ
    のドレインの接続点と接地間に、制御電圧により高周波
    的にインピーダンスが変化する利得制御のための第2の
    可変抵抗器を接続したことを特徴とするミクサ回路。
  5. 【請求項5】入力された無線周波信号を局部発振信号に
    より中間周波信号に周波数変換出力し、かつ、無線周波
    信号に対し、変換利得制御機能を有する請求項4記載の
    ミクサ回路において、 第2の可変抵抗器として、第5のトランジスタのソース
    と第6のトランジスタのドレインの接続点にドレインと
    ソース間に第5の抵抗が並列接続された第7のトランジ
    スタのドレインを接続し、ソースを高周波接地するとと
    もに、ゲートに第6の抵抗を介し、第3の制御電圧端子
    を設けたことを特徴とする変換利得制御可能なミクサ回
    路。
  6. 【請求項6】入力された無線周波信号を局部発振信号に
    より中間周波信号に周波数変換出力し、かつ、無線周波
    信号に対し、変換利得制御機能を有する請求項4記載の
    ミクサ回路において、 第2の可変抵抗器として、第5のトランジスタのソース
    と第6のトランジスタのドレインの接続点に、第8のト
    ランジスタのソースを接続し、ドレインに前記第5のト
    ランジスタのソースと第6のトランジスタのドレインの
    接続点よりも高い電位の電圧を第7の抵抗を介し印加す
    るとともに、ゲートに第8の抵抗を介し、第4の制御電
    圧端子を設けたことを特徴とする変換利得制御可能なミ
    クサ回路。
  7. 【請求項7】無線周波信号を受信信号レベルにより増幅
    あるいは減衰し出力する利得制御増幅回路と、前記利得
    制御増幅回路より出力された無線周波信号を局部発振信
    号により中間周波信号に周波数変換出力し、かつ、前記
    中間周波信号を受信信号レベルにより変換利得制御可能
    なミクサ回路を有する受信機において、 前記利得制御増幅回路には、少なくとも、請求項1、2
    および3記載の利得制御増幅回路を用い、前記ミクサ回
    路には、少なくとも、請求項4、5および6記載のミク
    サ回路を用いたことを特徴とする受信機。
  8. 【請求項8】変調回路において変調出力される中間周波
    信号を局部発振信号により、無線周波信号に周波数変換
    出力し、かつ、前記無線周波信号を所望の信号レベルに
    出力する変換利得制御可能なミクサ回路と、前記ミクサ
    回路より出力された無線周波信号を所望の信号レベルに
    出力する利得制御増幅回路を有する送信機において、 前記ミクサ回路には、少なくとも、請求項4、5および
    6記載の変換利得制御可能なミクサ回路を用い、前記利
    得制御増幅回路には、少なくとも、請求項1、2および
    3記載の利得制御増幅回路を用いたことを特徴とする送
    信機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006197227A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Renesas Technology Corp 可変利得増幅回路、受信機及び送信機
US7277689B2 (en) 2001-07-05 2007-10-02 Infineon Technologies Ag Transmission arrangement with power regulation
JP2010066984A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Ricoh Co Ltd 電流制限回路及び電流制限回路の駆動方法
JP2015061265A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 富士通株式会社 カスコードトランジスタ及びカスコードトランジスタの制御方法
CN113472304A (zh) * 2020-03-30 2021-10-01 株式会社村田制作所 功率放大电路

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