JP2006195120A - 光学部材及びそれを用いた撮影レンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】 成膜性や耐久性の高い誘電体多層膜を有する光学部材と、それを備えた撮影レンズを提供する。
【解決手段】 光学部材KBは、合成樹脂基板S上に高屈折率層Hと低屈折率層Lとが積層された構造の誘電体多層膜MCを有し、誘電体多層膜MCにAl2O3とLa2O3との混合物から成る下地層Mを合成樹脂基板Sと接するように有する。下地層MにおけるAl2O3に対するLa2O3の混合比は、モル比で30%以上である。
【選択図】 図1
【解決手段】 光学部材KBは、合成樹脂基板S上に高屈折率層Hと低屈折率層Lとが積層された構造の誘電体多層膜MCを有し、誘電体多層膜MCにAl2O3とLa2O3との混合物から成る下地層Mを合成樹脂基板Sと接するように有する。下地層MにおけるAl2O3に対するLa2O3の混合比は、モル比で30%以上である。
【選択図】 図1
Description
本発明は光学部材及びそれを用いた撮影レンズに関するものであり、更に詳しくは、誘電体多層膜(例えば、反射防止膜,赤外カットフィルター膜等)を有する光学部材(例えば、プラスチックレンズ等)と、それを備えた撮影レンズに関するものである。
デジタルカメラの軽量・小型化には、プラスチックレンズの使用が有効である。しかし、プラスチックレンズにはガラスレンズと比べてコーティングが難しいという問題がある。例えば、ガラス基板に対する成膜では高温加熱が可能であるが、合成樹脂基板に対する成膜では基板自体の耐熱性が低いため高温加熱は不可能である。したがって、プラスチックレンズのコーティングでは、誘電体多層膜と基板との密着性が弱く、誘電体多層膜自身の成膜性や耐久性が低いという問題がある。さらに、合成樹脂はガラスや薄膜形成材料と比較して熱膨張率が大きいため、大きな応力により剥離やクラックが発生するという問題もあり、成膜直後には異常がなくても、大気中に放置しているだけで剥離やクラックが生じることがある。
上記のような問題を解決するため、従来より様々なタイプの誘電体多層膜を有する光学部材が提案されている。例えば特許文献1には、反射防止膜の下地層としてSiO2とAl2O3を有するプラスチック製の光学部材が提案されている。また特許文献2には、プラスチック製の光学部材上に形成される反射防止膜として、タンタル及びチタニウムを含む金属酸化物から成る光学薄膜が提案されている。
特開平5−11101号公報
特開平7−318703号公報
しかし、従来より提案されている光学部材では、その誘電体多層膜の成膜性や耐久性が不十分であり、成膜直後には異常がなくても環境の変化や時間の経過に伴って剥離やクラックが生じることがある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、成膜性や耐久性の高い誘電体多層膜を有する光学部材と、それを備えた撮影レンズを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の光学部材は、合成樹脂基板上に高屈折率層と低屈折率層とが積層された構造の誘電体多層膜を有する光学部材であって、前記誘電体多層膜にAl2O3とLa2O3との混合物から成る下地層を前記合成樹脂基板と接するように有し、前記下地層におけるAl2O3に対するLa2O3の混合比がモル比で30%以上であることを特徴とする。
第2の発明の光学部材は、上記第1の発明において、前記低屈折率層を構成する材料がAl2O3とSiO2との混合物であることを特徴とする。
第3の発明の光学部材は、上記第1又は第2の発明において、前記高屈折率層を構成する材料がTa2O5とTiO2との混合物、又はTiO2であることを特徴とする。
第4の発明の光学部材は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記合成樹脂基板が共重合ポリエステル樹脂又はシクロオレフィン樹脂から成ることを特徴とする。
第5の発明の光学部材は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記誘電体多層膜が反射防止膜であることを特徴とする。
第6の発明の撮影レンズは、第1〜第5のいずれか1つの発明に係る光学部材を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、誘電体多層膜にAl2O3とLa2O3との混合物から成る下地層を合成樹脂基板と接するように有し、その下地層におけるAl2O3に対するLa2O3の混合比がモル比で30%以上の構成になっているため、応力が緩和されて剥離やクラックの発生が防止される。したがって、成膜性や耐久性の高い誘電体多層膜を有する光学部材と、それを備えた信頼性の高い撮影レンズを実現することができる。
以下、本発明を実施した光学部材,撮影レンズ等を、図面を参照しつつ説明する。図1に、誘電体多層膜を有する光学部材の一実施の形態について、その誘電体多層膜MCの積層構造を光学断面で模式的に示す。図1に示す光学部材KBは、合成樹脂基板S上に高屈折率層Hと低屈折率層Lとが積層された構造の誘電体多層膜MCを有するものである。そして、合成樹脂基板Sと接するように下地層Mが設けられており、下地層Mの上には高屈折率層Hが設けられており、高屈折率層Hの上には低屈折率層Lが設けられている。
合成樹脂基板Sは、プラスチックレンズ,プラスチック平板等の合成樹脂製光学部材(例えば屈折率が約1.6の合成樹脂製光学部材)に相当する。合成樹脂基板Sを構成する材料としては、シクロオレフィン樹脂,共重合ポリエステル樹脂,PMMA(polymethyl methacrylate),PC(polycarbonate),スチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂等が挙げられる。シクロオレフィン樹脂としては、ZEONEX(日本ゼオン(株)製の合成樹脂の商品名)等のシクロオレフィンポリマー,APEL(三井化学(株)製の合成樹脂の商品名)等のシクロオレフィンコポリマーが挙げられ、共重合ポリエステル樹脂としては、O−PET(鐘紡合繊(株)製の合成樹脂の商品名)等のフルオレン系ポリエステル樹脂が挙げられる。
合成樹脂基板S側から1層目に位置する下地層Mは、Al2O3(酸化アルミニウム)とLa2O3(酸化ランタン)との混合物で構成されている。低屈折率層Lを構成する材料としては、Al2O3とSiO2(二酸化ケイ素)との混合物が挙げられる。また、高屈折率層Hを構成する材料としてはTiO2ベースの材料が挙げられる。例えば、酸化チタン(蒸着材料としてTi2O3,Ti3O5等)、酸化チタンと酸化タンタルとの混合物(TiO2+Ta2O5等)、酸化チタンと酸化ランタンとの混合物(TiO2+La2O3等)、酸化チタンと酸化ジルコニウムとの混合物(TiO2+ZrO2等)、酸化チタンと酸化ディスプロシウムとの混合物(TiO2+Dy2O5等)等である。なお各層の屈折率nに関しては、例えば、低屈折率層Lの屈折率が1.4≦n<1.6、下地層Mの屈折率が1.6≦n<1.8、高屈折率層Hの屈折率が1.8≦nである。
先に述べたように、合成樹脂基板に光学薄膜を積層させて、反射防止膜,フィルター膜等の誘電体多層膜を形成する場合、合成樹脂基板は高温加熱(ガラス基板の場合、通常200〜300℃)に耐えられないため、100℃以下の低温加熱又は無加熱とする必要がある。このため、ガラス基板を用いる場合と同様の膜構成で成膜を行ったのでは、十分な成膜性・耐久性を有する光学薄膜は得られず、基板に対する光学薄膜の密着性も不十分なものとなる。その結果、剥離やクラックが発生しやすくなり、しかも、合成樹脂は熱膨張率が大きいため、温度の影響によっても剥離やクラックが発生しやすくなる。
上記問題を解決するため本実施の形態では、誘電体多層膜MCにAl2O3とLa2O3との混合物から成る下地層Mを合成樹脂基板Sと接するように有し、下地層MにおけるAl2O3に対するLa2O3の混合比をモル比で30%以上、好ましくは40%以上としている。このような構成を有する下地層Mを合成樹脂基板S上に設けると、誘電体多層膜MCに生じる応力を緩和することができるため、誘電体多層膜MCの成膜性・耐久性が向上し、剥離やクラックの発生を防止することができる。したがって、成膜性や耐久性(耐環境性等)の高い誘電体多層膜MCを合成樹脂基板S上でも得ることが可能となる。そして、成膜性,耐久性等を向上させる上で、合成樹脂基板Sは共重合ポリエステル樹脂又はシクロオレフィン樹脂から成ることが更に好ましい。また、反射防止膜としての良好な光学特性を保持しながら成膜性,耐久性等を向上させるには、低屈折率層Lを構成する材料がAl2O3とSiO2との混合物であることが好ましく、高屈折率層Hを構成する材料がTa2O5とTiO2との混合物、又はTiO2であることが好ましい。
例えば、プラスチックレンズの反射防止膜を構成する場合、合成樹脂基板Sとしてのプラスチックレンズ上に上記構成を有する下地層Mを設ければ、成膜性,耐久性等の高い反射防止膜を得ることができる。そして、そのような反射防止膜を有するプラスチックレンズを撮影レンズに用いれば、それを搭載するデジタルカメラの軽量・小型化が可能になるとともに、高い反射防止効果を安定かつ高い信頼性で得ることが可能となる。反射防止膜を有するプラスチックレンズとして上記光学部材BKが適用された、デジタルカメラ用撮影レンズの実施の形態を以下に説明する。
図2に、撮影レンズの実施の形態を構成するズームレンズ系ZLの広角端(W)でのレンズ配置を光学断面で示す。図2中、ri(i=1,2,3,...)が付された面は物体側から数えてi番目の面(riに*印が付された面は非球面)であり、di(i=1,2,3,...)が付された軸上面間隔は、物体側から数えてi番目の軸上面間隔のうち、ズーミングにおいて変化する可変間隔である。また、実線矢印m1,m2は広角端(W)から望遠端(T)へのズーミングにおける第1レンズ群GR1,第2レンズ群GR2の移動をそれぞれ模式的に示しており、破線矢印mPは平行平面板PT(必要に応じて配置される光学的ローパスフィルター,赤外カットフィルター等の光学フィルター;撮像素子のカバーガラス等に相当する。)がズーミングにおいて位置固定であることを示している。なお、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2との間には絞りSTが配置されており、絞りSTは第2レンズ群GR2と共にズーム移動する構成(実線矢印m2)になっている。
ズームレンズ系ZLは、物体側から順に、負のパワー(パワー:焦点距離の逆数で定義される量)を有する第1レンズ群GR1と、絞りSTと、正のパワーを有する第2レンズ群GR2と、から成り、レンズ群間隔を変化させることによりズーミングを行う2成分ズームレンズである。そして、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングにおいて、第1レンズ群GR1と第2レンズ群GR2が可動群として移動する構成になっている。広角端(W)から望遠端(T)へのズーミングにおいて、第1レンズ群GR1は徐々に速度を落としながら像側へ移動し、第2レンズ群GR2は物体側へ単調に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から順に、像側面が非球面から成る像側に凹の負メニスカスレンズと、両面が非球面から成る物体側に凸の正メニスカスレンズLpと、から成っている。第2レンズ群GR2は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ及び両凸の正レンズから成る接合レンズと、両面が非球面から成る像側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されており、第2レンズ群GR2の物体側にはズーミングに際して第2レンズ群GR2と共に移動する絞りSTが配置されている。
第1レンズ群GR1において像側に配置されている正メニスカスレンズLpはプラスチックレンズであり、少なくとも一方の面(好ましくは物体側の面)に反射防止膜が設けられている。プラスチックレンズLpと接している下地層は、Al2O3とLa2O3との混合物で構成されており、Al2O3に対するLa2O3の混合比がモル比で30%以上、好ましくは40%以上になっている。この構成により、反射防止膜に生じる応力が緩和されるため、反射防止膜の成膜性・耐久性が向上し、剥離やクラックの発生を防止することができる。したがって、耐久性(耐環境性等)の高い反射防止膜を有するプラスチックレンズが得られ、信頼性の高い反射防止膜により安定した高い反射防止効果を得ることが可能となる。
以下、本発明を実施した光学部材及びそれを用いた撮影レンズを、反射防止膜の光学構成等を挙げて更に具体的に説明する。表1〜表4に、反射防止膜を有する光学部材のサンプル1〜12と、その評価結果を示す。表1は、サンプル1〜12を構成している薄膜材料のデータ{つまり、各薄膜層を構成する混合材料(#1〜#7),薄膜の構成材料(材料A,B),材料Aと材料Bとの混合比,d線(波長:587.56nm)に対する屈折率n,及び材料種類}を示しており、表2及び表3は、サンプル1〜12の光学構成{n・d/λ:光学的膜厚,λ(=495nm):設計主波長}をそれぞれ示している。なお、サンプル8は前述した光学部材KBの実施の形態に対応する数値実施例であり、その積層構造を模式的に示す断面図(図1)はサンプル8の光学構成を示している。
サンプル1〜12の評価は、平行平面板から成る合成樹脂基板(ZEONEXとO−PETの2種類)に反射防止膜を形成した後、その外観を目視で観察してクラックが発生しているか否かで判定される「1次物性評価」と、1次物性評価でクラックが発生していないと判定されたサンプル8〜10に対し環境試験を行った後、その外観を目視で観察してクラックが発生しているか否かで判定される「2次物性評価」と、により行った。なお、サンプル1〜12の成膜には真空蒸着法(基板無加熱)を用いたが、スパッタリング法,イオンプレーティング法,イオンアシストデポジション法等の方法を用いても成膜は可能である。
表2及び表3に、サンプル1〜12の1次物性評価の結果をあわせて示す。1次物性評価の結果、サンプル1〜7にはクラックが発生したのに対し、サンプル8〜12の外観は良好であった。つまり、下地層Mである第1層(層No.1)としては低屈折率材料#1と中間屈折率材料#5が有効であり、第1層に中間屈折率材料#3,#4,#6,#7を用いるとクラックが発生し、Al2O3の単一材料を用いた場合(サンプル6)でもクラックが発生した。中間屈折率材料#6,#7でクラックが発生することから、Al2O3とZrO2の混合物は下地層Mの材料として適当でなく、また、中間屈折率材料#5(サンプル8)でクラックが発生せず、中間屈折率材料#4(サンプル2,4)でクラックが発生することから、Al2O3とLa2O3の混合物系ではLa2O3のモル比が30%以上必要であることが分かった。
表4に、サンプル8〜10の2次物性評価(耐久性・耐環境性)の結果を示す。2次物性評価の環境試験項目は、温湿度試験,紫外線照射試験,高温試験,冷熱衝撃試験(ヒートサイクル),低温試験,経時変化試験である。温湿度試験では、温度70℃,湿度80%の環境に500時間放置した後の外観検査と、温度35℃,湿度85%の環境に500時間放置した後の外観検査と、温度60℃,湿度90%の環境に500時間放置した後の外観検査と、を行った。紫外線照射試験ではフェードメータを使用して、紫外線を96時間照射した後の外観検査と、紫外線を192時間照射した後の外観検査と、を行った。高温試験では、温度60℃の環境に500時間放置した後の外観検査を行った。冷熱衝撃試験では、温度−30℃に1時間放置した後70℃に1時間放置する計2時間の処理を1サイクルとする計10サイクルの処理後の外観検査と、温度−40℃に1時間放置した後85℃に1時間放置する計2時間の処理を1サイクルとする計10サイクルの処理後の外観検査と、温度−45℃に1時間放置した後95℃に1時間放置する計2時間の処理を1サイクルとする計10サイクルの処理後の外観検査と、を行った。低温試験では、温度−30℃の環境に500時間放置した後の外観検査を行った。経時変化試験では、500時間自然放置した後の外観検査を行った。例えば冷熱衝撃試験での良好な結果から分かるように、サンプル8,10は95℃の高温下でもクラックが生じない高い耐環境性を実現している。
次に、本発明を実施したズームレンズ系の構成等を、コンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げるズームレンズ系の実施例1は、前述したズームレンズ系ZLの実施の形態に対応する数値実施例であり、ズームレンズ系ZLの実施の形態を表す光学構成図(図2)は実施例1のレンズ構成を示している。表5,表6にズームレンズ系の実施例1のコンストラクションデータを示す。表5に示す基本的な光学構成(i:面番号)において、ri(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面の曲率半径(mm)、di(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面と(i+1)番目の面との間の軸上面間隔(mm)を示しており、Ni(i=1,2,3,...),νi(i=1,2,3,...)は軸上面間隔diに位置する光学材料のd線に対する屈折率(Nd),アッベ数(νd)をそれぞれ示している。また、ズーミングにおいて変化する軸上面間隔diは、広角端(最短焦点距離状態,W)〜ミドル(中間焦点距離状態,M)〜望遠端(最長焦点距離状態,T)での可変空気間隔であり、f,FNOは各焦点距離状態(W),(M),(T)に対応する全系の焦点距離(mm),Fナンバーをそれぞれ示している。
曲率半径riのデータに*印が付された面は、非球面(非球面形状の屈折光学面、非球面と等価な屈折作用を有する面等)であり、非球面の面形状を表わす以下の式(AS)で定義される。表6に、実施例1の非球面データを示す。ただし、表記の無い項の係数は0であり、すべてのデータに関してE−n=×10-nである。
X(H)=(C0・H2)/{1+√(1−ε・C02・H2)}+Σ(Aj・Hj) …(AS)
ただし、式(AS)中、
X(H):高さHの位置での光軸AX方向の変位量(面頂点基準)、
H:光軸AXに対して垂直な方向の高さ、
C0:近軸曲率(=1/ri)、
ε:2次曲面パラメータ、
Aj:j次の非球面係数、
である。
X(H)=(C0・H2)/{1+√(1−ε・C02・H2)}+Σ(Aj・Hj) …(AS)
ただし、式(AS)中、
X(H):高さHの位置での光軸AX方向の変位量(面頂点基準)、
H:光軸AXに対して垂直な方向の高さ、
C0:近軸曲率(=1/ri)、
ε:2次曲面パラメータ、
Aj:j次の非球面係数、
である。
図3はズームレンズ系の実施例1に対応する収差図であり、(W)は広角端,(M)はミドル,(T)は望遠端における無限遠合焦状態での諸収差{左から順に、球面収差等,非点収差,歪曲収差である。FNOはFナンバー、Y’(mm)は撮像素子の受光面上での最大像高(光軸AXからの距離に相当する。)である。}を示している。球面収差図において、実線dはd線、一点鎖線gはg線に対する各球面収差量(mm)を表しており、破線SCは正弦条件不満足量(mm)を表している。非点収差図において、破線DMはメリディオナル面、実線DSはサジタル面でのd線に対する各非点収差(mm)を表している。また、歪曲収差図において実線はd線に対する歪曲(%)を表している。
MC 誘電体多層膜(反射防止膜)
L 低屈折率層
H 高屈折率層
M 下地層
S 合成樹脂基板
KB 光学部材
ZL ズームレンズ系(撮影レンズ)
GR1 第1レンズ群
GR2 第2レンズ群
Lp プラスチックレンズ(合成樹脂基板)
AX 光軸
L 低屈折率層
H 高屈折率層
M 下地層
S 合成樹脂基板
KB 光学部材
ZL ズームレンズ系(撮影レンズ)
GR1 第1レンズ群
GR2 第2レンズ群
Lp プラスチックレンズ(合成樹脂基板)
AX 光軸
Claims (6)
- 合成樹脂基板上に高屈折率層と低屈折率層とが積層された構造の誘電体多層膜を有する光学部材であって、前記誘電体多層膜にAl2O3とLa2O3との混合物から成る下地層を前記合成樹脂基板と接するように有し、前記下地層におけるAl2O3に対するLa2O3の混合比がモル比で30%以上であることを特徴とする光学部材。
- 前記低屈折率層を構成する材料がAl2O3とSiO2との混合物であることを特徴とする請求項1記載の光学部材。
- 前記高屈折率層を構成する材料がTa2O5とTiO2との混合物、又はTiO2であることを特徴とする請求項1又は2記載の光学部材。
- 前記合成樹脂基板が共重合ポリエステル樹脂又はシクロオレフィン樹脂から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部材。
- 前記誘電体多層膜が反射防止膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学部材。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学部材を備えたことを特徴とする撮影レンズ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005006000A JP2006195120A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 光学部材及びそれを用いた撮影レンズ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009199022A (ja) * | 2008-02-25 | 2009-09-03 | Hoya Corp | 光学部材 |
JP2009244583A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Konica Minolta Opto Inc | 光学素子の製造方法、光学素子ユニット及び撮像ユニット |
JP2013142897A (ja) * | 2012-01-10 | 2013-07-22 | Nalux Co Ltd | 光学多層膜 |
WO2018062298A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | 日本電産株式会社 | レンズユニットおよび撮像装置 |
-
2005
- 2005-01-13 JP JP2005006000A patent/JP2006195120A/ja active Pending
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