JP2006194364A - 熱応動式スチームトラップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 下ダイヤフラム部材が破損してもアルコールが温度制御機素から漏出することのない熱応動式スチームトラップを提供する。
【解決手段】 温度制御機素8は、上壁部材10と、上壁部材10との間に第1膨脹媒体14を密封する上ダイヤフラム部材13と、上ダイヤフラム部材13との間に第2膨張媒体12を密封する下ダイヤフラム部材15と、上下ダイヤフラム部材13,15の外周縁を上壁部材10との間に挟んで固着する下壁部材16と、下ダイヤフラム部材15の導出路6側に固着され弁座部材7に離着座して導出路6を開閉する弁部材17と、下ダイヤフラム部材15を閉弁方向に付勢する弾性部材としての皿バネ23から形成する。第1膨脹媒体14は水よりも沸点の低いアルコールあるいは水よりも沸点の低いアルコールの混合物あるいは水よりも沸点の低いアルコールと水との混合物から成り、第2膨張媒体は水から成る。
【選択図】 図1
【解決手段】 温度制御機素8は、上壁部材10と、上壁部材10との間に第1膨脹媒体14を密封する上ダイヤフラム部材13と、上ダイヤフラム部材13との間に第2膨張媒体12を密封する下ダイヤフラム部材15と、上下ダイヤフラム部材13,15の外周縁を上壁部材10との間に挟んで固着する下壁部材16と、下ダイヤフラム部材15の導出路6側に固着され弁座部材7に離着座して導出路6を開閉する弁部材17と、下ダイヤフラム部材15を閉弁方向に付勢する弾性部材としての皿バネ23から形成する。第1膨脹媒体14は水よりも沸点の低いアルコールあるいは水よりも沸点の低いアルコールの混合物あるいは水よりも沸点の低いアルコールと水との混合物から成り、第2膨張媒体は水から成る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、各種蒸気使用機器や蒸気配管で発生する復水を自動的に排出するスチームトラップに関し、特に、加熱されて膨脹し冷却されて収縮する媒体を含む温度制御機素を用いて、所望温度以下の流体を系外へ排出する熱応動式スチームトラップに関するものである。
従来の温度制御機素を用いた熱応動式スチームトラップは、弁ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、導出路を有する弁座部材を弁室と出口との間に配置し、上下二つの壁部材と、両壁部材の間に外周縁を固着した上下二つのダイヤフラム部材と、上壁部材と上ダイヤフラム部材との間に密封した第1膨脹媒体と、上ダイヤフラム部材と下ダイヤフラム部材との間に密封した第2膨脹媒体と、下ダイヤフラム部材の導出路側に配置した弁部材とから成る温度制御機素を弁室内に配置したものにおいて、第1膨張媒体が水あるいは水よりも沸点の低いアルコールあるいはそれらの混合物から成り、第2膨張媒体が水よりも沸点の低いアルコールあるいはそれらの混合物あるいは水と水よりも沸点の低いアルコールとの混合物によって第1膨張媒体よりも沸点が低く形成されたものである。
閉弁に際しては第2膨張媒体、第1膨張媒体の順に膨脹してダイヤフラム部材を弁座部材側に段階的に徐々に変位せしめて弁部材が導出路を閉弁し、開弁に際しては、第1膨張媒体、第2膨張媒体の順に収縮してダイヤフラム部材を弁座部材から離れる方向に段階的に徐々に変位せしめて弁部材が導出路を開弁することにより、開閉動作が段階的になり急激に行なわれることがない。しかしながら、上記従来技術のものでは、下ダイヤフラム部材が破損すると第2膨張媒体を形成するアルコールが温度制御機素から漏出してしまうために食品や医療等の分野で用いられる場合には重大な事故に繋がる問題点があった。
特許第2884316号
解決しようとする課題は、下ダイヤフラム部材が破損してもアルコールが温度制御機素から漏出することのない熱応動式スチームトラップを提供することである。
本発明は、弁ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、導出路を有する弁座部材を弁室と出口との間に配置し、上下二つの壁部材と、両壁部材の間に外周縁を固着した上下二つのダイヤフラム部材と、上壁部材と上ダイヤフラム部材との間に密封した第1膨脹媒体と、上ダイヤフラム部材と下ダイヤフラム部材との間に密封した第2膨脹媒体と、下ダイヤフラム部材の導出路側に配置した弁部材とから成る温度制御機素を弁室内に配置したものにおいて、第1膨張媒体が水よりも沸点の低いアルコールあるいは水よりも沸点の低いアルコールの混合物あるいは水よりも沸点の低いアルコールと水との混合物から成り、第2膨張媒体が水から成り、下ダイヤフラム部材を閉弁方向に付勢する弾性部材を設けたことを特徴とする。
本発明は、弁部材を閉弁方向に付勢する弾性部材を設けたものであるので、弁部材が導出路を閉止するときに弾性部材の弾性力が閉弁力として付加され、導出路を確実に閉止できるという優れた効果を生じる。
本発明の熱応動式スチームトラップは、第1膨張媒体が水よりも沸点の低いアルコールあるいは水よりも沸点の低いアルコールの混合物あるいは水よりも沸点の低いアルコールと水との混合物から成り、第2膨張媒体が水から成るものである。そのため、閉弁に際しては第1膨張媒体、第2膨張媒体の順に膨脹してダイヤフラム部材を弁座部材側に段階的に徐々に変位せしめて弁部材が導出路を閉弁する。また開弁に際しては、第2膨張媒体、第1膨張媒体の順に収縮してダイヤフラム部材を弁座部材から離れる方向に段階的に徐々に変位せしめて弁部材が導出路を開弁する。そして、下ダイヤフラム部材が破損すると水から成る第2膨張媒体が温度制御機素から漏出し、アルコールは温度制御機素から漏出することがない。
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1参照)。本体1には同一軸上に入口2と出口3が形成され、この入口2及び出口3と連通する弁室4が本体1にねじ結合された蓋部材5によって形成される。出口3の弁室4側開口端に、弁室4と出口3とを連通する導出路6が形成された弁座部材7がねじ結合されている。弁座部材7の上方に、温度制御機素8が配置される。温度制御機素8は、注入口9を有する上壁部材10と、注入口9を密封する栓部材11と、上壁部材10との間に第1膨脹媒体14を密封する上ダイヤフラム部材13と、上ダイヤフラム部材13との間に第2膨張媒体12を密封する下ダイヤフラム部材15と、上下ダイヤフラム部材13,15の外周縁を上壁部材10との間に挟んで固着する下壁部材16と、下ダイヤフラム部材15の導出路6側に固着され弁座部材7に離着座して導出路6を開閉する弁部材17と、上下ダイヤフラム部材13,15の間に配され下ダイヤフラム部材15を閉弁方向(弁座部材7方向)に付勢する弾性部材としての皿バネ23から形成される。第1膨脹媒体14は水よりも沸点の低いプロパノール等のアルコールあるいは水よりも沸点の低いアルコールの混合物あるいは水よりも沸点の低いアルコールと水との混合物から成り、第2膨張媒体12は水から成る。
温度制御機素8は、本体1と弁座部材7との間に挟んで固定された有底円筒形状の取付部材18内に収容され、一端を蓋部材5に固定し他端を温度制御機素8に固定したコイルスプリング19の付勢力によって取付部材18の段部20に下壁部材16の下面が当接保持される。取付部材18には、底壁に流体通過孔21と周壁に3つの流体通過窓22が開けられている。
本実施例での作動は下記の通りである。始動時、弁室4内は低温であり、第1膨脹媒体14と第2膨張媒体12は収縮し、入口側の流体圧力によって弁部材17と上下ダイヤフラム部材13,15と皿バネ23が上方に変位し、弁部材17が弁座部材7から離座して導出路6を開口している。これによって入口2から流入する低温の復水や空気を導出路6から出口3へ排出する。低温流体の排出によって入口2から流入する流体温度が高くなってくると、先ず第1膨脹媒体14が膨脹して弁部材17と上下ダイヤフラム部材13,15と皿バネ23が入口側の流体圧力に抗して下方に変位し、弁部材17が弁座部材7に近づく。更に入口2から流入する流体温度が高くなってくると、第2膨脹媒体12が膨脹して弁部材17と下ダイヤフラム部材15と皿バネ23が入口側の流体圧力に抗して下方に変位し、弁部材17が弁座部材7に着座して導出路6を閉止する。これによって蒸気の漏出を防止する。このとき、皿バネ23の弾性力が閉弁力として加わるので、導出路6を確実に閉止できる。放熱によって弁室4内の温度が低くなると、先ず第2膨脹媒体12が収縮して入口側の流体圧力によって弁部材15と下ダイヤフラム部材15と皿バネ23が上方に変位し、弁部材17が弁座部材7から離座する。更に弁室4内の温度が低くなると、第1膨脹媒体14が収縮して入口側の流体圧力によって弁部材17と上下ダイヤフラム部材13,15と皿バネ23が上方に変位し、弁部材17が弁座部材7を全開する。
このように、閉弁に際しては第1膨張媒体14、第2膨張媒体12の順に膨脹して上下ダイヤフラム部材13,15を弁座部材7側に段階的に徐々に変位せしめて弁部材17が導出路6を閉弁し、開弁に際しては第2膨張媒体12、第1膨張媒体14の順に収縮して上下ダイヤフラム部材13,15を弁座部材7から離れる方向に段階的に徐々に変位せしめて弁部材17が導出路6を開弁するので、開閉動作は段階的になり急激に行なわれることがない。また、下ダイヤフラム部材15が破損すると水から成る第2膨張媒体12が温度制御機素8から漏出し、アルコールは温度制御機素8から漏出することがない。
1 本体
2 入口
3 出口
4 弁室
5 蓋部材
6 導出路
7 弁座部材
8 温度制御機素
10 上壁部材
12 第2膨張媒体
13 上ダイヤフラム部材
14 第1膨張媒体
15 下ダイヤフラム部材
16 下壁部材
17 弁部材
18 取付部材
23 皿バネ
2 入口
3 出口
4 弁室
5 蓋部材
6 導出路
7 弁座部材
8 温度制御機素
10 上壁部材
12 第2膨張媒体
13 上ダイヤフラム部材
14 第1膨張媒体
15 下ダイヤフラム部材
16 下壁部材
17 弁部材
18 取付部材
23 皿バネ
Claims (1)
- 弁ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、導出路を有する弁座部材を弁室と出口との間に配置し、上下二つの壁部材と、両壁部材の間に外周縁を固着した上下二つのダイヤフラム部材と、上壁部材と上ダイヤフラム部材との間に密封した第1膨脹媒体と、上ダイヤフラム部材と下ダイヤフラム部材との間に密封した第2膨脹媒体と、下ダイヤフラム部材の導出路側に配置した弁部材とから成る温度制御機素を弁室内に配置したものにおいて、第1膨張媒体が水よりも沸点の低いアルコールあるいは水よりも沸点の低いアルコールの混合物あるいは水よりも沸点の低いアルコールと水との混合物から成り、第2膨張媒体が水から成り、下ダイヤフラム部材を閉弁方向に付勢する弾性部材を設けたことを特徴とする熱応動式スチームトラップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005007064A JP2006194364A (ja) | 2005-01-14 | 2005-01-14 | 熱応動式スチームトラップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005007064A JP2006194364A (ja) | 2005-01-14 | 2005-01-14 | 熱応動式スチームトラップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006194364A true JP2006194364A (ja) | 2006-07-27 |
Family
ID=36800608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005007064A Pending JP2006194364A (ja) | 2005-01-14 | 2005-01-14 | 熱応動式スチームトラップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006194364A (ja) |
-
2005
- 2005-01-14 JP JP2005007064A patent/JP2006194364A/ja active Pending
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