JP2006194330A - 防振装置 - Google Patents

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Yoshinori Hishinuma
義則 菱沼
Norimitsu Furusawa
紀光 古澤
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Abstract

【課題】耐久性を向上できて、しかも2段階のストッパー特性を効果的に発揮できる防振装置を得る。
【解決手段】内筒金具1と外筒金具2をゴム弾性体3により結合し、ゴム弾性体3に、内筒金具を挟んで対向する空洞部4,5を設け、空洞部4,5に外筒金具2の内周から内方へ突出して内筒金具1側の振動変位に対するストッパーとなる凸部6,7を設けた防振装置において、凸部6,7には、外筒金具2の内周に近接して4つの軸方向の小空洞8,9を、周方向幅のセンターCを中間にして両側領域にそれぞれ2つずつ設け、両側領域の各2つの小空洞間の間隔を、センターCを挟んで隣接する中央部の2つの小空洞間の間隔より狭くし、かつ該中央部の間隔の1/2より大きい配置にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として自動車のエンジンマウントやサスペンションブッシュ等として使用される防振装置に関する。
従前より、自動車のエンジンマウントやサスペンションブッシュ等に用いられる防振装置として、内筒金具と外筒金具とを両金具間に介設したゴム弾性体により結合したものが知られている。通常、内筒金具がこれに挿嵌される軸部材を介して略コの字状をなす、一方の支持部材に取り付けられ、外筒金具が、ブラケット等の他方の支持部材に圧入されて固定される。これら支持部材は、エンジン等の振動源と、車体等の支持側とにそれぞれ設けられる。
かかる防振装置の内筒金具と外筒金具との間に介設されるゴム弾性体には、内筒金具を挟んで対向する空洞部を有し、両空洞部の少なくとも一方に、外筒金具の側から内方に向かって突出して前記内筒金具の振動変位に対してストッパー機能を果たす凸部が設けられている。該凸部は、外筒金具がブラケット等の支持部材に圧入されて絞られることにより、あるいは荷重が負荷されることにより、前記空洞部の内筒側内面と接した状態に保持される。
この防振装置は、前記凸部を有する空洞部を振動荷重の入力方向、例えば車両の上下方向に(凸部が一方の空洞部にのみ有する場合は該凸部を下側に)、あるいは車両の前後方向に位置させて、振動荷重の入力に対して前記凸部が一定以上の大変位を規制するストッパー機能を果たすように使用される。
この際、前記凸部が前記空洞部の内筒側内面と接した状態になっているために、動バネ定数が高くなりがちである。動バネ定数が高くなりすぎた場合、比較的振幅の小さい振動に対する防振特性が不充分になる等の問題が生じる。そうかといって、前記凸部の幅寸法を全体に小さくした場合には、大変位を規制するストッパーバネとして作用する際のバネ力が低下することになり、振幅の大きい振動に対応する変位量が大きくなり、防振装置の耐久性が低下してしまうことになる。
そこで、下記の特許文献1や特許文献2に見られるように、前記凸部に軸方向の小空洞や空隙等(以下、小空洞とする)を設け、ある振幅範囲までは前記小空洞を有さない凸部に比して弾性変形し易くて、上下方向の動バネ定数を低下させることができ、しかも、振幅の大きい振動時には、前記小空洞が潰れて壁面が密着することでストッパーバネとして必要なバネ力を保持できるようにした防振装置、すなわち振動荷重の入力に対して2段階のストッパー特性を持たせるようにした防振装置が提案されている。
ところで、前記のストッパーとしての凸部に軸方向の小空洞を設ける場合、該小空洞が前記凸部の内端面に近い位置にあるほど、内筒金具側との当接状態での変形による影響が大きく、該内端面の部分で破壊が生じ易くなり、耐久性が損なわれることになる。したがって、前記小空洞は外筒金具側に近接して設けるのが、耐久性向上の点から望ましい。
また、前記凸部の小空洞は、大きくなりすぎると該凸部の強度が低下し、また小さいと2段階のストッパー特性が十分に得られない。そのため、前記凸部の周方向幅が大きい場合には、周方向に間隔をおいて複数の小空洞を設けて、入力される振動荷重を分散できるようにするのが望ましいが、この場合においても、振動荷重に対して最も好適な特性が得られる配置で前記小空洞を設ける必要がある。例えば、防振装置に対する振動入力の方向は一定ではなく、斜め方向の振動入力もあることから、斜め方向の振動入力時にも、前記凸部の周方向幅のセンターに対し垂直方向の振動入力時と同様のストッパー特性を発揮できるように配置する必要がある。
なお、前記凸部の前記小空洞は、内筒金具と外筒金具との間に介設されるゴム弾性体の加硫成形の際に、金型内に前記小空洞を成形する軸方向の中子ピンを突設しておくことにより形成されるが、該小空洞が比較的径小の孔であって前記中子ピンも径小であるため、加硫成形後の前記中子ピンの抜脱の際の抵抗が大きく、該中子ピンが破損する虞があり、また小空洞の内周が欠損する等の成形不良が生じる虞もある。
国際公開WO2002/025138号公報 特開昭56−149216号公報
本発明は、内筒金具と外筒金具がゴム弾性体により結合されてなり、ゴム弾性体が内筒金具を挟んで対向する空洞部を有する防振装置であって、少なくとも一方の空洞部において外筒金具の側から内方に向かって突出して内筒金具の振動変位に対してするストッパー機能を果た凸部を設け、該凸部に軸方向の小空洞を設けたものにおいて、上記の問題を解決して、前記凸部の耐久性を向上しながら、斜め方向を含めた振動入力に対して、小空洞による2段階のストッパー特性を効果的に発揮できるようにした防振装置を提供するものである。さらに好ましくは、ピン等の破損のおそれなく小空洞を形成できる防振装置を提供するものである。
本発明は、内筒金具と、この外方を囲むように配された外筒金具とが、これら両金具間に介設されたゴム弾性体により結合されてなり、前記ゴム弾性体は、前記内筒金具を挟んで対向する空洞部を有し、両空洞部の少なくとも一方において外筒金具の側から内方に向かって突出して前記内筒金具の振動変位に対してストッパー機能を果たす凸部が設けられてなる防振装置において、少なくとも一方の前記凸部には、前記外筒金具の内周に近接してかつ周方向に間隔をおいて4つの軸方向の小空洞が、周方向幅のセンターを中間にして両側領域にそれぞれ2つずつ設けられ、該両側領域の各2つの小空洞の間隔が、前記センターを挟んで隣接する中央部の2つの小空洞の間隔より狭く、かつ該中央部の間隔の1/2より大きいことを特徴とする。
上記構成により、振動入力に対してストッパー機能を果たす前記凸部は、外筒金具の内周に近接して配置された4つの前記小空洞の存在のために、該小空洞が潰れてしまうまでは弾性変形し易くて、動バネ定数を低減でき、また、前記小空洞が潰れた後は大変位を規制するストッパーとしての凸部本来の大きいバネ力を保持でき、2段階のストッパー特性を良好に発揮できる。しかも、前記小空洞による小振幅の振動入力時の前記凸部の変形が主に基部側で行われ、内筒金具側との当接面の側での変形による影響が小さくなり、入力荷重を4つの小空洞に分散できることもあって、該当接面での破壊を防止でき、耐久性を向上できることにもなる。
そればかりか、本発明の場合は、前記小空洞が、前記凸部の周方向幅のセンターを中間にして両側領域にそれぞれ2つずつ設けられ、該両側領域の各2つの小空洞の間隔が、前記センターを挟んで隣接する中央部の2つの小空洞の間隔より狭く、かつ該中央部の間隔の1/2より大きくなっている。そのため、前記凸部の周方向幅のセンターに対し垂直方向の振動入力の際は前記両側領域の4つの各小空洞がそれぞれ略均等に潰れるように変形することで動バネ定数を効果的に低減できる。また、前記センターに対し斜め方向の振動入力の際には、該入力方向に対応する片側の領域の2つの小空洞の間隔が狭くて潰れ易く、他方側の領域の2つの小空洞の潰れの程度が小さくても、前記同様に容易に弾性変形できて動バネ定数を低減できることになる。それゆえ、前記凸部の耐久性を向上しながら、斜め方向を含む振動入力に対して、前記凸部は小空洞による2段階のストッパー特性を効果的に発揮できる。
前記の防振装置において、前記凸部の周方向両側端と、該両側端に最も近い小空洞との間の間隔が、前記中央部の小空洞間の間隔の1/2より大きいものが好ましい。これにより、前記小空洞をバランスよく配置でき、前記凸部の周方向側端部分の強度やバネ力の低下を防ぐことができる。
また、前記の防振装置において、前記各小空洞の軸方向の中央部より開口側部分がやや径大になるように内周面に段差が設けられてなるものが好ましい。これにより、ゴム弾性体の加硫成形と同時に前記小空洞を成形する中子ピンの成形後の抜き抵抗が小さくなり、該中子ピンの破損を防止でき、また小空洞の内周面が破損する成形不良の発生も抑制できる。
前記内筒金具の両端部外周に係合用の切欠が設けられるとともに、前記ゴム弾性体の軸方向端面における前記内筒金具の外周面に対する接着端部の前記切欠との対応個所が凹設されてなるものが好ましい。これにより、内筒金具の両端部外周に切欠を有するものであるにも拘わらず、ゴム弾性体の内筒金具との接着端部においてアール終わりに必要な寸法を保有できる。
また、前記内筒金具の軸方向中央部は、前記ゴム弾性体の内部において前記凸部と対向して外側へ突き出したバルジ形状をなし、該バルジ部分の前記凸部と対向する端面の軸方向寸法が前記凸部の内端面の軸方向寸法よりも大きくなっているものが好ましい。これにより、大振幅の振動時に前記バルジ部分が前記凸部に対して食い込んだ状態になるのを防止できる。
本発明の防振装置は、ストッパー機能を果たす凸部の当接面側の破壊を防止でき、耐久性を向上しながら、斜め方向を含めた所定の方向の振動入力に対して、該凸部が小空洞による2段階のストッパー特性を効果的に発揮できる。さらに、前記小空洞の内周面に段差を設けた場合は、該小空洞を形成するピンの破損のおそれなく容易に成形できる。
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
実施例の防振装置Aは、エンジンを支承する防振マウントとして使用されるものであり、図1は、本発明の1実施例を示す防振装置Aの軸方向から見た正面図、図2は同防振装置の軸方向中央部にて切断した断面図、図3は図1のIII−III線の断面図、図4は内筒金具の端部付近の一部の拡大断面図、図5は小空洞部分の拡大断面図である。
この防振装置Aは、比較的厚肉の円筒状をなす内筒金具1と、その外方を囲むように主に内筒金具1と同心に配された円筒状の外筒金具2とが、該両金具間に介設されたゴム弾性体3により結合されてなる。このゴム弾性体3は、ゴム材の加硫成形により一体に成形されるとともに、前記内筒金具1の外周及び外筒金具2の内周に一体に接着される。
前記内筒金具1は、前記外筒金具2との間を定められた間隔に設定するために、軸方向中央部が後述する凸部と対向する方向に長く突き出した断面略長方形のバルジ形状をなし、該バルジ部分11の短辺側の端面11aが該内筒金具1の軸心を中心とする円弧状をなしている。また、前記内筒金具1の軸方向両端部には外周面の相対向位置に、ブラケット等の支持部材に対する取り付け時に位置や方向を合わせるための係合用の切欠12が形成されている。前記内筒金具1の内面は、円柱状の軸部材を受け入れるように、全体が同径になっている。
前記内筒金具1と外筒金具2との間を埋めるゴム弾性体3には、前記内筒金具1の前記バルジ部分11を長手方向に挟んで相対向して前記バルジ部分11の幅よりも大きく広がった空洞部4,5が設けられている。これにより、前記ゴム弾性体3の支持腕としてのゴム部31,31が前記外筒金具2の対向する両側内周部から前記内筒金具1を支持した状態になっている。これら空洞部4,5は、前記内筒金具1側の内面が内筒金具1と同心の円弧状をなして前記内筒金具10のバルジ部分11の端面11aを覆っている。すなわち前記バルジ部分11はゴム弾性体3に埋設された状態になっている。
また、前記ゴム弾性体3の前記ゴム部31,31による軸方向端面3aは、図3に示すように、前記外筒金具2の内周面から軸方向に漸次広がったアール面で延びて前記内筒金具1の外周面に接着されている。図の場合、前記ゴム弾性体3の軸方向端面3aにおける前記内筒金具1の外周面に対する接着端部の前記切欠12との対応個所が僅かに凹設されており、該凹設部32、32により、該ゴム弾性体3の内筒金具1との接着端部においてアール終わりに必要な寸法を保有できるようにしている。
すなわち、前記ゴム弾性体3の軸方向端面3aの前記内筒金具1との接着端部においてはアール状に徐々に肉厚を減じながら終端するため、前記内筒金具1の端部に前記切欠12が形成されていると、前記軸方向端面3のアール終わりに必要な寸法を保有できないことになるが、図4に拡大して示すように、軸方向端面3aに凹設部32,32を形成しておくことにより、前記切欠12に至るまでの間に前記軸方向端面3aのアール終わりに必要な寸法を確保できることになる。
前記空洞部4,5の少なくとも一方、例えば図のように双方の空洞部4,5には、前記外筒金具2の側から内方に向かって突出して前記内筒金具1の振動変位に対してストッパー機能を果たす凸部6,7が前記ゴム弾性体3と一体に形成されている。前記凸部6,7は、図に示すように、周方向に沿う横断面及び軸方向の縦断面のいずれにおいても、略台形状をなしており、該凸部6,7の内端面6a,7aは軸方向には平坦面をなして、前記内筒金具1のバルジ部分11による内面と対向している。なお、前記バルジ部分11の軸方向寸法、特には前記端面11aの軸方向寸法は、前記凸部6,7の内端面6a,7aの軸方向寸法より大きくなっており、振動入力による大変位時に前記バルジ部分11が前記凸部6,7に対して食い込んだ状態にならないように形成されている。好ましくは、前記バルジ部分11の端面11aの周方向幅も前記凸部6,7の内端面6a、7aの周方向幅より大きく形成される。
図においては、前記両凸部6,7の内端面6a,7aは、前記空洞部4,5の内筒金具1側の内面と間隙を有して図示されているが、使用状態においては、前記外筒金具2が筒形のブラケット等の支持部材に圧入されて絞られ縮径することにより、前記空洞部4,5の内筒金具1側の内面に当接した状態に保持される。
前記の凸部6および7には、その動バネ定数の低減のために、それぞれ前記外筒金具2の内周に沿うように近接してかつ周方向に間隔をおいて、軸方向の貫通孔からなる4つの小空洞8及び9が、周方向幅のセンター(一点鎖線C)を中間にして両側領域にそれぞれ2つずつ対称に設けられている。前記両側領域の各2つの小空洞8,8間及び9,9間の間隔は、前記センターCを挟んで隣接する中央部の2つの小空洞8、8間及び9,9間の間隔より狭く、かつ該中央部の間隔の1/2より大きくなっている。言い換えると、前記両側領域の各2つの小空洞8,8間及び9,9間の装置軸心Oを中心とする角度α1,α1は、中央部の2つの小空洞8,8間及び9,9間の前記軸心Oを中心とする角度α2,α2よりも小さく、前記角度α2、α2の1/2よりも大きい範囲に設定されている。これにより、斜め方向の振動入力に対しても良好なストッパー特性を発揮できるようになっている。
また、前記凸部6および7の周方向両側端6bおよび7bと、該両側端に最も近い小空洞8及び9との間の間隔、つまり前記軸心Oを中心とする角度α3についても、前記中央部の間隔の1/2、つまり前記角度α2の1/2より僅かに大きくなるように形成されている。さらに好ましくは、前記角度α3は前記角度α1より小さくなるように形成される。これにより、前記4つの小空洞8および9は、その間隔が狭くなりすぎたり、広くなりすぎたりせず、前記凸部6,7の全体にバランスよく配置されることになり、周方向側端部の強度保持もの良好になし得るものとなっている。すなわち、前記小空洞8,9の配置間隔が、前記角度の範囲外の場合、小空洞部同士の間隔が狭くなりすぎたり、広くなりすぎたりして、振動入力時の弾性変形のバランスが悪くなる。
前記の小空洞8、9の前記各角度α1,α2,α3は、それぞれ凸部6,7の周方向幅に相当する前記軸心Oを中心とする角度βとの関係で適宜設定できるが、例えば、前記凸部6,7の前記角度βが80°前後の場合には、前記角度α1は16°前後、前記角度α2は20°前後、前記角度α3は14°前後に設定される。
また、前記小空洞8,9は、軸方向の全長に渡って略同径の貫通孔、あるいは軸方向中央から開口端に向かってテーパ状をなす貫通孔であってもよいが、図示する実施例の場合は、図4に拡大して示すように、前記各小空洞8(9)の軸方向の中央部8a(9a)より開口側部分8b(9b)がやや径大になるように内周面に段差8c(9c)が設けられており、前記小空洞8(9)を成形する中子ピンの抜き抵抗が小さくなるように形成されている。
すなわち、前記小空洞8,9は、例えば、ゴム弾性体3を内筒金具1と外筒金具2に介設した状態で加硫成形する際、前記空洞部4,5と同様に、該小空洞を形成する中子ピンを金型内面に突設しておくことにより同時に成形される。この場合において、前記小空洞8,9及びこれを形成する中子ピンが比較的径小の段差を有さない孔であると、加硫成形後の前記中子ピンの抜脱の際の抵抗が大きく、該中子ピンが破損したり、小空洞の内周が欠損するおそれがあるが、前記のように、小空洞8,9の内周に段差62,72を設けた場合は、これに対応した形状の中子ピンの抜脱抵抗が小さくなり、前記の問題を生じる虞がないものとなる。
図中の符号61,71は前記凸部6,7の内端面に形成下軸方向の溝、62,72は前記凸部6,7の軸方向端面に形成した凸部の方向を示す矢印であり、支持部材に取り付け際の方向を合わせ易くしている。
この実施例の防振装置Aは、例えば、内筒金具1を、これに嵌挿した軸部材を介してパワーユニット側と車体側との一方の支持部材に取り付け、また外筒金具2を、ブラケット等の他方の支持部材に有する取付用孔に圧入して取り付け固定して使用する。この使用において、例えば、前記空洞部4,5を車両の前後方向に位置させるようにして、パワーユニットの前後方向の振動を前記凸部6,7により規制するようにして使用する。
この使用において、前記空洞部4,5内において内筒金具1の振動変位に対するストッパー機能を果たす凸部6,7には、軸方向の貫通孔よりなる4つの小空洞8,9が周方向に間隔をおいて設けられているため、該凸部6,7は、外筒金具2の内周に近接して配置された4つの前記小空洞8,9の存在のために、該小空洞8,9が潰れてしまうまでは弾性変形し易く、したがって車両の前後方向の小振幅の振動時の動バネ定数を低減できる。しかも、前記小空洞8,9が潰れた後は、大変位を規制するストッパーとしての凸部本来の大きいバネ力を保持できるため、大振幅の振動の際の大変位を効果的に規制でき、以て2段階のストッパー特性を良好に発揮できる。
特に、前記小空洞8,9が、前記凸部6,7の周方向幅のセンターCを中間にして両側領域にそれぞれ2つずつ設けられ、該両側領域の各2つの小空洞8,8間及び9,9間の間隔が、前記センターCを挟んで隣接する中央部の2つの小空洞の間隔より狭く、かつ該中央部の間隔の1/2より大きくなっている。そのため、前記凸部6,7の周方向幅のセンターCに対し垂直方向の振動入力の際は、前記両側領域の4つの各小空洞8及び9がそれぞれ略均等に潰れるように変形できて、前記車両前後方向の動バネ定数をバランスよく効果的に低減でき、また、前記センターCに対し斜め方向の振動入力の際は、該入力方向に対応する片側の領域の2つの小空洞8,9の間隔が狭くて潰れ易くなっているため、他方側の領域の2つの小空洞8,9の潰れの程度が小さくても、前記同様に容易に弾性変形できることになって、斜め方向の振動入力に対しても動バネ定数を低減できることになる。
それゆえ、斜め方向を含む振動入力に対して、前記凸部6,7は小空洞8,9による2段階のストッパー特性を効果的に発揮できる。
また、前記小空洞8,9が外筒金具2の内周に近接して設けられているため、振動入力時の前記凸部6,7の変形が主に基部側で行われ、内筒金具1側と当接している内端面6a,7aの部分での弾性変形による影響が小さく、入力荷重を4つの小空洞8,9に分散できることもあって、前記内端面6a,7aの部分での破壊を防止でき、耐久性を向上できることにもなる。
なお、上記の実施例においては、前記空洞部4,5を車両の前後方向に位置させて前後方向の振動を規制する使用の例を示したが、本発明は、前記空洞部4,5を車両の上下方向に位置させて、上下方向の振動を規制するようにして使用することもできる。この場合も、上下方向の振動に対して、上記と同様の2段階のストッパー特性を効果的に発揮できる。
また、本発明は、図示する実施例のように、前記内筒金具1と外筒金具2とを同心に配置して、双方の空洞部4,5に設けたストッパー用の凸部6,7に、それぞれ小空洞8,9を設ける場合のほか、図示していないが、一方の空洞部4又は5の凸部6または7のみに、前記配置の4つの小空洞8又は9を設けて実施することができる。また、前記内筒金具1を外筒金具2に対して一方の空洞部5または4の側に偏心させて配置し、他方側の空洞部4または5にのみストッパー用の凸部を設けるとともに、該凸部に上記同様の4つの小空洞部を設けて実施することもできる。このように、一方の空洞部の凸部のみに前記小空洞を設けて実施する場合、例えば該凸部の側を車両の下側に位置させて使用することにより、上記同様の2段階のストッパー特性を発揮できる。
上記のように本発明の防振装置は、耐久性を損なうことなく、斜め方向を含めた振動入力に対して、小空洞による2段階のストッパー特性を効果的に発揮できるので、主に自動車のエンジンマウントやサスペンションブッシュ等として好適に使用できる。
本発明の1実施例を示す防振装置の軸方向から見た正面図である。 同防振装置の軸方向中央部にて切断した断面図である。 図1のIII−III線の断面図である。 内筒金具の端部付近の一部の拡大断面図である。 は小空洞部分の一部の拡大断面図である。
符号の説明
A…防振装置
C…センター
O…装置軸心
1…内筒金具
2…外筒金具
3…ゴム弾性体
3a…軸方向端面
4,5…空洞部
6,7…凸部
6a,7a…内端面
6b,7b…周方向側端
8、9…小空洞
8a,9a…中央部
8b,9b…開口側部分
8c,9c…段差
11…バルジ部分
12…切欠
32,32…凹設部
α1…両側領域の2つの小空洞間の角度
α2…中央部の2つの小空洞間の角度
α3…凸部の周方向両側端と該側端に近い小空洞との間の角度
β…凸部の周方向両側端間の角度

Claims (5)

  1. 内筒金具と、この外方を囲むように配された外筒金具とが、これら両金具間に介設されたゴム弾性体により結合されてなり、前記ゴム弾性体は、前記内筒金具を挟んで対向する空洞部を有し、該両空洞部の少なくとも一方において外筒金具の側から内方に向かって突出して前記内筒金具の振動変位に対してストッパー機能を果たす凸部が設けられてなる防振装置において、
    少なくとも一方の前記凸部には、前記外筒金具の内周に近接してかつ周方向に間隔をおいて4つの軸方向の小空洞が、周方向幅のセンターを中間にして両側領域にそれぞれ2つずつ設けられ、該両側領域の各2つの小空洞の間隔が、前記センターを挟んで隣接する中央部の2つの小空洞の間隔より狭く、かつ該中央部の間隔の1/2より大きいことを特徴とする防振装置。
  2. 前記凸部の周方向両側端と、該両側端に最も近い小空洞との間の間隔が、前記中央部の小空洞間の間隔の1/2より大きい請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記各小空洞の軸方向の中央部より開口側部分がやや径大になるように内周面に段差が設けられてなる請求項1または2に記載の防振装置。
  4. 前記内筒金具の両端部外周に係合用の切欠が設けられるとともに、前記ゴム弾性体の軸方向端面における前記内筒金具外周面に対する接着端部の前記切欠との対応個所が凹設されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置。
  5. 前記内筒金具の軸方向中央部は、前記ゴム弾性体の内部において前記凸部と対向して外側へ突き出したバルジ形状をなし、該バルジ部分の前記凸部と対向する端面の軸方向寸法が前記凸部の内端面の軸方向寸法よりも大きくなっている請求項1〜4のいずれか1項に記載の防振装置。
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