JP2006192907A - 吹込み装置 - Google Patents

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Yoshiaki Uchino
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Abstract

【課題】
解決しようとする課題は、ブロー成形に用いられる金型内吹込み装置において樹脂壁を貫通させようと気体吹込みピンを突き出させた時、該気体吹込みピンが該樹脂壁を完全に突き抜けることができずに樹脂のカスが該気体吹込みピンの先端に残り、成形後何かのきっかけで該カスがちぎれて成形品内に残り、該成形品を振った時にカラカラ音がするいわゆる異音発生の原因となることがあるという点である。
【解決手段】
吹込みピンが突き出される時、該吹込みピンを嵌着している回転体の雄ネジ山をブッシュの雌ネジ溝に沿って滑動させることで該回転体に回転運動を生じさせるから、該吹込みピンが回転しながら該樹脂壁中を通過する際に樹脂が該吹込みピンに粘着することはなく、該吹込みピンはスムーズに該樹脂壁を突き抜けるので、樹脂のカスが該吹込みピンの先端に残るようなことはなく、異音発生を防ぐという前記課題を解決した。
【選択図】図2

Description

本発明は、ブロー成形に用いられる金型内吹込み装置に関する。
吹込み装置に関する従来技術としては特許文献1に示すようなものがある。
特開2001−191399
しかし、上記特許文献に記載されている「段落(0028)・・・成形金型成形面に進退可能に設けられた気体吹込ピンを突き出させ樹脂壁を貫通させる」ような場合、時々貫通が不完全に終り該気体吹込みピンの先端に樹脂のカスが残ることもあるという欠点があった。
この現象を図1によって補足説明する。図1は上記樹脂のカスの生成及び残存を説明する概念図である。1は該気体吹込みピン、2は該樹脂壁、3は該カス、4は成形金型部分(上記特許文献中の成形金型成形面に相当)、11は該気体吹込みピン1の先端を表す。
即ち、該樹脂壁2を貫通させようと該気体吹込みピン1を突き出させた時、該気体吹込みピン1が該樹脂壁2を完全に突き抜けることができずに該カス3が該気体吹込みピン1の該先端11に残り、何かのきっかけで該カス3がちぎれて成形品内に残り、該成形品を振った時にカラカラ音がするいわゆる異音発生の原因となることがあった。
解決しようとする課題は、樹脂壁を貫通させようと気体吹込みピンを突き出させた時、該気体吹込みピンが該樹脂壁を完全に突き抜けることができずに樹脂のカスが該気体吹込みピンの先端に残り、成形後何かのきっかけで該カスがちぎれて成形品内に残り、該成形品を振った時にカラカラ音がするいわゆる異音発生の原因となることがあるという点である。本発明は上記の点を解決するためになされた。
本発明は、エアシリンダ等の推力装置により中空軸が成形金型部分方向に突き出されると、該中空軸が嵌着されている回転体の雄ネジ山をブッシュの雌ネジ溝に沿って滑動させることで該回転体に回転運動を生じさせることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、該回転体に嵌着されている該吹込みピンが回転しながら該樹脂壁を突き破るべく該樹脂壁中を通過するので樹脂が該吹込みピンに粘着することはなく、該吹込みピンはスムーズに該樹脂壁を突き抜けるので、樹脂のカスが該吹込みピンの先端に残るようなことはなく、成形後何かのきっかけで該カスがちぎれて成形品内に残り、該成形品を振った時にカラカラ音がするいわゆる異音発生のおそれがなくなるという利点がある。
ブロー成形において、樹脂壁を貫通させようと気体吹込みピンを突き出させた時、該気体吹込みピンが該樹脂壁を完全に突き抜けることができずに樹脂のカスが該気体吹込みピンの先端に残ることを防止するという目的を、回動自在且つ摺動可能な中空軸を嵌着した雄ネジ山付き回転体と、該雄ネジ山が滑動可能に滑合された雌ネジ溝付きのブッシュと、該回転体に嵌着され該中空軸と内部空間が連通している吹込みピンと、該ブッシュを固定する成形金型部分とから構成することによって、樹脂のカスが該吹込みピンの該先端に残るようなことはないようにすることができた。
図2は、本発明の一実施例を表す断面図である。成形金型部分4に固定されたブッシュ5の内面には螺旋状の雌ネジ溝7が切ってあり該雌ネジ溝7に、雄ネジ山9を介して回転体6が回動自在に嵌設されている。
該雄ネジ山9及び該雌ネジ溝7は本実施例では角ネジを採用したが、回動自在であれば台形ネジでも三角ネジや他のネジ形状でも構わない。
該回転体6には注射針状に先端11が斜めにカットされた吹込みピン10が、また該回転体6の該吹込みピン10側と反対の側には中空軸8が該吹込みピン10と内部空間が連通するように嵌着されており、該回転体6と該吹込みピン10と該中空軸8とは一体となって摺動自由、且つ回動自在に該ブッシュ5内を移動できるようになっている。
次に本発明の作用を説明する。エアシリンダ(図示せず)等の推力装置により該中空軸8が該成形金型部分4方向に突き出されると、該中空軸8が嵌着されている該回転体6の該雄ネジ山9が、該ブッシュ5の該雌ネジ溝7に沿って滑動することで該回転体6に回転運動が生じる。
すると、該回転体6に嵌着されている該吹込みピン10も回転しながら該樹脂壁2を突き破るべく突き出される。
この場合、該吹込みピン10は回転しながら該樹脂壁2中を通過するので樹脂が粘着することはなく、該吹込みピン10はスムーズに該樹脂壁2を突き抜けるため、樹脂のカスが該吹込みピン10の該先端11に残るようなことはない。
以上実施例に述べたように本発明によれば、成形後何かのきっかけで該カスがちぎれて成形品内に残り、該成形品を振った時にカラカラ音がするいわゆる異音発生のおそれをなくすことができるという効果がある。
本発明は、成形金型部分に進退可能に設けられた吹込ピンを突き出させ、樹脂壁を貫通させて気体を吹き込むブロー成形方法すべてに利用可能である。
従来技術による樹脂のカスの生成及び残存を説明する概念図 本発明の一実施例を表す断面図
符号の説明
1 気体吹込みピン
2 樹脂壁
4 成形金型部分
5 ブッシュ
6 回転体
7 雌ネジ溝
8 中空軸
9 雄ネジ山
10 吹込みピン
11 先端

Claims (1)

  1. ブロー成形用金型において、回動自在且つ摺動可能な中空軸を嵌着した雄ネジ山付き回転体と、該雄ネジ山が滑動可能に滑合された雌ネジ溝付きのブッシュと、該回転体に嵌着され該中空軸と内部空間が連通している吹込みピンと、該ブッシュを固定する成形金型部分とからなることを特徴とする吹込み装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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