JP2006192783A - ボトル形成材からの樹脂残液の分離方法および樹脂ボトルのリサイクル方法ならびにこれらの方法に用いられる装置 - Google Patents

ボトル形成材からの樹脂残液の分離方法および樹脂ボトルのリサイクル方法ならびにこれらの方法に用いられる装置 Download PDF

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隆 中村
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Abstract

【課題】 使用済みの樹脂ボトルの内部に残った硬化性樹脂の残液をボトル形成材から安全且つ簡便に分離除去することができ、マテリアルリサイクルに適したボトル形成材からの樹脂残液の分離方法、樹脂ボトルのリサイクル方法および該方法に用いられる装置を提供する。
【解決手段】 樹脂ボトルに収容された硬化性樹脂の残液を強制的に硬化させて固形物とし、超高圧水でボトルを切断してボトルの内壁を露出させ、ボトルの内壁に付着した前記硬化性樹脂の固形物を除去する。好ましくは、ボトルを回転させながら、ボトル側部の開口に近い側および底部に近い側の2箇所へ噴射ノズルから超高圧水を噴射し、これらの位置でボトルを周方向に切断した後、ボトルを静止した状態で、噴射ノズルをボトル側部に沿って一軸方向に移動させながら超高圧水を噴射し、ボトルを直線状に切断することにより、開口を含む切断片と、底部を含む切断片と、胴部が軸方向に2分割された一対の切断片とにボトルを分解する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、粘性が比較的高い硬化性樹脂を収容する樹脂製のボトルから、使用済みのボトル内に残った硬化性樹脂の残液を分離する方法、該ボトルのリサイクル方法、およびこれらの方法に用いられる装置に関する。
例えば光硬化性樹脂のような、硬化反応により固化する樹脂は、樹脂製ボトルに収容してユーザに供給されているが、こうした硬化性樹脂は粘性が高い場合が多く、使用済みのボトルには残液が残り、洗浄によってもボトル内壁に付着した残液を完全に除去することは困難である。
ボトルの樹脂材と、硬化性樹脂の残液とは材質が異なるため、使用済みのボトルに残液が付着した状態ではマテリアル(樹脂再生)リサイクルに支障が生じ、現状では使用済みのボトルを焼却処理している場合が多い。
硬化性樹脂を収容するボトルの使用量は非常に多くなってきており、多数のボトルを焼却処理することによる焼却負荷を低減するとともに、資源の再利用を行う観点から、ボトルの形成材から硬化性樹脂の残液を完全に除去することができ、現実的に焼却処理に代替してマテリアルリサイクルが可能な方法およびそのための装置が要望されている。
例えば特許文献1には、紫外線硬化型粘着シート類における切断予定部位に紫外線を照射して部分的に硬化させ、シート切断時における粘着材の脱落・飛散を防止する技術が開示されているが、光硬化性樹脂などの硬化性樹脂の残液をマテリアルリサイクルに適した方法でボトルから分離する技術は一切示唆されていない。
特開平9−207097号公報
本発明は、使用済みの樹脂ボトルの内部に残った硬化性樹脂の残液をボトル形成材から安全且つ簡便に分離除去することができる、マテリアルリサイクルに適した方法を提供することを目的としている。
また本発明は、使用済みの樹脂ボトルの内部に残った硬化性樹脂の残液をボトル形成材から分離除去し、ボトル形成材を再利用することができるリサイクル方法を提供することを目的としている。
また本発明は、使用済みの樹脂ボトルの内部に残った硬化性樹脂の残液をボトル形成材から安全且つ簡便に分離除去することができる装置を提供することを目的としている。
本発明のボトル形成材からの樹脂残液の分離方法は、樹脂製のボトルに収容された硬化性樹脂の残液を強制的に硬化させて固形物とし、
超高圧水でボトルを切断してボトルの内壁を露出させ、
ボトルの内壁に付着した前記硬化性樹脂の固形物を除去することを特徴とする。
硬化性樹脂が光硬化性樹脂である場合には、ボトル内の残液へ光を照射することにより
残液を硬化させて固形物とすることが好ましい。
この場合、光照射部が設けられた光照射ヘッドを前記ボトルの開口から挿入し、ボトルの開口から底部に向かう方向を軸としてボトルと光照射ヘッドとを相対的に回転させ、光照射ヘッドを前記軸の方向に移動させながらボトル内の前記残液へ光を照射することが好ましい。この光照射ヘッドの具体的な形態としては、別途の位置に設置された光源からの光を光ファイバで導光し、該光ファイバの照射側端部を光照射ヘッドに配置した形態、光照射ヘッドに光源を配置した形態、光照射ヘッドに光源とプリズムとを配置し、光源からの光をプリズムを通して照射するようにした形態などを挙げることができる。
硬化性樹脂が酸素硬化性樹脂である場合には、ボトル内に乾燥空気を噴射することによりボトル内の残液を硬化させて固形物とすることが好ましい。
本発明のボトル形成材からの樹脂残液の分離方法は、上記した方法において、前記ボトルの一方側の側部と、その反対側の側部とに配置された一対の噴射ノズルにより、開口から底部に向かう方向を軸として前記ボトルを回転させながら、ボトル側部の開口に近い側へ一方の噴射ノズルから超高圧水を噴射することにより、ボトルを周方向に切断して分割し、ボトル側部の底部に近い側へ他方の噴射ノズルから超高圧水を噴射することにより、ボトルを周方向に切断して分割した後、
ボトルを静止した状態で、前記一対の噴射ノズルを、ボトル側部に沿って前記軸の方向に互いに反対の方向へ移動させながら超高圧水を噴射し、一方の前記分割位置から他方の前記分割位置まで直線状にボトルを切断し、
これにより、開口を含む切断片と、底部を含む切断片と、胴部が前記軸の方向に2分割された一対の切断片とにボトルを分解することを特徴とする。
本発明の樹脂製ボトルのリサイクル方法は、上記したいずれかの方法によりボトル形成材から樹脂残液を分離した後、ボトル形成材を樹脂ペレット、樹脂角材、または樹脂板材に再生加工することを特徴とする。
本発明のボトル切断装置は、互いに平行に配置された一対の回転自在なロールであり、硬化性樹脂の残液または該残液が硬化した固形物を含む樹脂製のボトルが、これらの両方のロールに当接するように、これらの両方のロールと平行に載置される一対の支持ロールと、
前記一対の支持ロールに載置されたボトルを上方から押さえる回転自在な押さえロールと、
前記一対の支持ロールおよび前記押さえロールの両端部に設けられ、前記ボトルの開口側および底部側を支持する鍔部と、
前記支持ロールを回転駆動することにより、ボトルを回転させる駆動装置と、
を備えるボトル回転装置と、
前記一対の支持ロールおよび前記押さえロールで保持した前記ボトルの一方の側部と、その反対側の側部とに対して超高圧水を噴射するように配置された一対の噴射ノズルと、
前記噴射ノズルをボトルの側部と平行に、一軸方向に移動させる一軸移動装置と、を備えることを特徴とする。
本発明のボトル処理装置は、前記ボトル切断装置を備えるとともに、
前記ボトル切断装置の前記ボトル回転装置とは別体であるか、または同一である前記ボトル回転装置と、
光照射部または乾燥空気の噴射口が設けられたヘッドと、
前記一対の支持ロールおよび前記押さえロールで保持した前記ボトルの開口から内部へ前記ヘッドを挿入させ、該ヘッドを開口と底部との間で前後へ一軸方向に移動させる一軸移動装置と、を備える残液硬化装置を備えることを特徴とする。
本発明のボトル形成材からの樹脂残液の分離方法によれば、使用済みの樹脂ボトルの内部に残った硬化性樹脂の残液をボトル形成材から安全且つ簡便に分離除去することができる。
本発明の樹脂製ボトルのリサイクル方法によれば、使用済みの樹脂ボトルの内部に残った硬化性樹脂の残液をボトル形成材から分離除去し、ボトル形成材を再利用することができる。
本発明のボトル切断装置およびボトル処理装置によれば、使用済みの樹脂ボトルの内部に残った硬化性樹脂の残液をボトル形成材から安全且つ簡便に分離除去することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
1.ボトル形成材からの樹脂残液の分離方法
本発明の方法が適用される樹脂ボトルは、硬化性樹脂を収容した製品としてユーザへ一般に供給されているものであり、樹脂の種類は汎用樹脂など特に制限はない。また、樹脂には無機成分などの樹脂以外の添加成分が含有されていてもよい。ボトルの形状は、通常は、有底円柱状の胴部の上部側に、胴部よりも径の小さい樹脂液流出用の開口が形成され、この開口の外周部に螺合するキャップにより蓋をするようになっており、必要に応じて手で握る把手が設けられている。しかし、本発明を適用できる限りにおいて、その形状に特に制限はなく、樹脂液を収容、保管できるものであればその他の形状であってもよい。
ボトルに収容される硬化性樹脂は、光、熱などによる架橋反応、重合反応で硬化する樹脂であり、具体例としては、紫外線などにより硬化する光硬化性樹脂、加熱により硬化する熱硬化性樹脂、空気中の酸素による架橋反応で硬化する酸素硬化性樹脂などが挙げられる。本発明は特に、粘性が高いためにボトル内に残った残液を洗浄等により除去することが困難な硬化性樹脂に対して好ましく適用される。
本発明では、ボトルに収容された硬化性樹脂の残液を強制的に硬化させて固形物とする。残液を硬化させる前に、例えば開口を下向きにして下方に配置された回収容器に開口が対峙するようにボトルを棚に静置しておき、この状態で開口から残液をある程度流出させることにより、ボトル内の残液量を設定した規準の範囲内とすることが好ましい。また、残液が溜まる位置(底部側、開口側など)を規準化しておくことが好ましい。ボトルに貼付されたラベルなどは、必要に応じて予め剥離しておく。
残液が光硬化性樹脂である場合、ボトル内の残液へ光を照射することにより残液を硬化させて固形物とする。図6は、ボトル内の残液へ紫外線を照射して残液を硬化させる具体例を説明する図である。この例では、紫外光源からの光を光ファイバで光照射ヘッド13に導光し、この光照射ヘッド13をボトル9の開口10から底部に向かって挿入して、光照射ヘッド13からボトル9内部の残液へ紫外光を照射する。
図7の拡大図に示したように、光照射ヘッド13には7個の紫外線照射窓14a〜14gが、照射光の方向を分散させるために互いに異なる方向を向くように設けられている。光照射ヘッド13の内部には、光ファイバの束が外部から導かれ、7本の光ファイバが光照射ヘッド13の内部で折り曲げられて、これらの光ファイバのそれぞれの端部が紫外線照射窓14a〜14gに配置されている。
図6(a)に示したように、光照射ヘッド13は、ボトル9の中心軸を回転軸としてボ
トル9を回転させながら開口10から挿入され、軸方向に底部側へ前進しながら図7の紫外線照射窓14a〜14gから各方向へ紫外線が照射される。光照射ヘッド13がボトル9の底部近傍まで達した後、図6(b)に示したように、ボトル9の回転を継続するとともに光照射ヘッド13を開口10側へ後退させながら同様に紫外線照射を行う。
このようにボトル9を回転させることで、ボトル9の内壁全体に均一に効率良く紫外線が照射され、ボトル9の内部の樹脂残液は完全に固化する。なお、ボトル9を静止させて、ボトル9の内部で光照射ヘッド13を回転させながら回転軸方向へ前進および後退させるようにしてもよい。
紫外光源としては、波長が400nm以下の紫外線を発生し得る各種の光源が使用できる。具体例としては、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマレーザなどが挙げられる。紫外線の照射量は、紫外線硬化反応を充分に進行させる程度であればよいが、例えば100mJ/cm2である。光照射ヘッド13は、例えば一軸移動装置に接続することによって、ボ
トル9の中心軸方向へ前後に移動させることができる。
紫外線硬化樹脂の残液は、ボトル9の内部の偏在した領域に多く残り易く、例えば開口10付近に残液が多く残る場合には、開口10付近で光照射ヘッド13を停止させるか、あるいは減速することにより、照射時間を多くすることが好ましい。
上記の例では光ファイバで光源からの光を光照射ヘッドへ導光する場合を示したが、この他、光照射部が設けられた光照射ヘッドをボトルの開口から挿入し、ボトルの開口から底部に向かう方向を軸としてボトルと光照射ヘッドとを相対的に回転させ、光照射ヘッドを当該軸の方向に移動させながらボトル内の樹脂残液へ光を照射する場合において、光照射ヘッドの形態はその他の形態であってもよい。例えば、光照射ヘッドに光源を直接に設置してもよく、あるいは、光照射ヘッドに光源とプリズムとを設置し、光源からの光をプリズムを通してボトル内壁へ照射するようにしてもよい。
ボトル内の残液が酸素硬化性樹脂である場合、ボトル内の残液へ乾燥空気を噴射することにより残液を硬化させて固形物とする。図8は、ボトル内の残液へ乾燥空気を噴射して残液を硬化させる具体例を説明する図である。この例では、乾燥空気噴射ヘッド51をボトル9の開口10から底部に向かって挿入して、乾燥空気噴射ヘッド51に設けられた複数の乾燥空気噴射口52からボトル9内部の残液へ乾燥空気を噴射する。
乾燥空気の噴射は、必要に応じて、図示したようにボトル9を回転させ、乾燥空気噴射ヘッド51を回転軸方向に移動させながら行う。
ボトル内の残液が熱硬化性樹脂である場合、硬化が充分に進行する温度にボトルを加熱して残液を固化させる。各種の方法で加熱を行うことができるが、短時間で残液を固化できる方法を選択することが望ましい。
ボトル内の残液を固化した後、超高圧水でボトルを切断してボトルの内壁を露出させる。超高圧水は、超高圧ポンプにより噴射ノズルに供給され、噴射ノズルから線状にボトルへ噴射される。噴射ノズルとボトルとを相対移動させながらボトルへ超高圧水を噴射することにより、ボトルが切断される。
ボトルの内部で固化した硬化性樹脂は引火性を有する場合が多く、通常の歯具でボトルを切断すると、硬化性樹脂が加熱されて燃焼、発火する危険性があるが、超高圧水で切断を行うことにより、切断時に硬化性樹脂が加熱されることがないため、安全にボトルを切断することができる。
一例として、超高圧ポンプにより50〜200MPaに加圧された超高圧水を、噴射ノズルから、1〜5L/min程度の水量で、ボトルから20mm以内の距離から噴射する。なお、ボトルを切断するために多量の水を使用するため、排水濾過装置などを設置して噴射後の水を再利用することが望ましい。
切断時における噴射ノズルとボトルとの相対移動は、好ましくは、
(i)噴射ノズルの位置を固定し、ボトルの中心軸を回転軸としてボトルを回転させる
(ii)ボトルを固定し、噴射ノズルを超高圧水の噴射方向と垂直な方向に移動させる
ことによって行う。
ボトルの中心軸を回転軸とするボトルの回転は、例えば、並列に配置された複数の回転自在なロールにボトルの側部を当接させた状態で、所定位置にボトルを保持し、該ロールを回転駆動することによって摩擦力でボトルを回転させて行うことができる。
噴射ノズルの移動は、例えば、噴射ノズルを一軸移動装置に接続し、一軸移動装置によって、噴射ノズルをボトル側部に沿って一軸方向に移動させることにより行うことができる。
好ましいボトルの切断方法は、以下の工程を含む:
(1) 開口から底部に向かう軸(好ましくはボトルの中心軸)を回転軸としてボトルを回転させながら、ボトル側部の開口に近い側へ噴射ノズルから超高圧水を噴射し、ボトルを周方向に切断する工程;
(2) 開口から底部に向かう軸を回転軸としてボトルを回転させながら、ボトル側部の底部に近い側へ噴射ノズルから超高圧水を噴射し、ボトルを周方向に切断する工程;
(3) ボトルを静止した状態で、噴射ノズルをボトル側部に沿って前記軸の方向に移動させながら超高圧水を噴射し、ボトルを直線状に切断する工程。
上記の(1)〜(3)の工程によって、ボトルは図13に示したように、開口側切断片32a、底部側切断片32b、胴部切断片32c、32dの4つの切断片に分解される。特に、一対の噴射ノズルを用いて図9〜図12に示した操作手順でボトルを切断することが好ましい。最初に、図9に示したように、一軸移動装置21aに対して、ボトル9の側部に沿って一軸方向へ移動可能に接続された噴射ヘッド22aに設けられた噴射ノズル23aを、ボトル側部の底部に近い側に位置させ、一軸移動装置21bに対して、ボトル9の側部に沿って一軸方向へ移動可能に接続された噴射ヘッド22bに設けられた噴射ノズル23bを、ボトル側部の開口に近い側に位置させる。
次に、図10に示したように、回転自在なロール3a、3b、3cによって保持されたボトル9を、ボトル中心軸を回転軸として、例えばロール3cを駆動装置(図示せず)で回転させることで摩擦力によって回転させる。ボトル9を回転させながら、噴射ノズル23a、23bからボトル9の側部へ超高圧水を噴射する。超高圧水を噴射した状態でボトル9が一周回転すると、噴射ノズル23aからの超高圧水によりボトル側部の底部に近い側が、ボトル9の周方向に切断され、2分割される。また、噴射ノズル23bからの超高圧水によりボトル側部の開口に近い側が、ボトル9の周方向に切断され、2分割される。
次に、図11に示したように、ボトル9の回転を停止し、ボトル9を静止した状態で、一軸移動装置21aにより噴射ノズル23aをボトル側部に沿って移動させながら(同図の矢印方向)、噴射ノズル23aからボトル9の側部へ超高圧水を噴射する。また、一軸移動装置21bにより噴射ノズル23bをボトル側部に沿って移動させながら(同図の矢印方向)、噴射ノズル23bからボトル9の側部へ超高圧水を噴射する。
図12に示したように、噴射ノズル23aを開口側分割位置31aまで移動させ、これによりボトル側部の一方側を、底部側分割位置31bから開口側分割位置31aまで直線状に切断する。また、噴射ノズル23bを底部側分割位置31bまで移動させ、これによりボトル側部の他方側を、開口側分割位置31aから底部側分割位置31bまで直線状に切断する。
これによって、ボトル9は、図13に示したように、開口側分割位置31aで分割された開口側切断片32aと、底部側分割位置31bで分割された底部側切断片32bと、噴射ノズル23a、23bを一軸移動させてボトル側部を直線状に切断することにより分割された一対の胴部切断片32c、32dと、の合計4つの切断片に分解される。
以上のように、ボトル内部の硬化性樹脂の残液を予め硬化して固形物としてから、超高圧水でボトルを切断しているので、ボトルを切断する際に、残液が切断面から漏れて、飛散などによりボトルに付着することがない。また、加熱による燃焼の危険性がなく安全に切断を行うことができ、さらに、例えば回転自在な複数のロールでボトルを保持して、ボトルの回転および超高圧水の噴射ノズルの移動を自動制御で行うことで、簡便且つ迅速にボトルを切断することができる。
こうしてボトル内の残液を固化し、ボトルを切断して内壁を露出させた後、露出したボトルの内壁に付着している硬化性樹脂の固形物を除去する。硬化性樹脂は、完全に固化した状態でボトルの内壁に付着しているので、内壁から固形物を剥離するだけで簡便且つ迅速に、硬化性樹脂がボトル切断片から完全に分離される。硬化性樹脂の固形物は、通常は焼却処理され、熱回収などに利用する場合もある。ボトル切断片は、後述のようにリサイクル工程に供して再生樹脂材に加工される。
2.ボトル処理装置
図1は、本発明のボトル処理装置における残液硬化装置の実施形態を示した正面図、図2は、この残液硬化装置の側面図、図3は、本発明のボトル処理装置におけるボトル切断装置の実施形態を示した正面図、図4は、このボトル切断装置の上面図である。
このボトル処理装置は、紫外線硬化樹脂を収容するボトルについて、上述した方法により、使用済みのボトル内の樹脂残液をボトル形成材から分離除去する装置であり、図1の残液硬化装置1aと、ボトル切断装置1bとから構成されている。
これらの残液硬化装置1aとボトル切断装置1bとはそれぞれ、構成が互いに同一であるボトル回転装置を備えている。このボトル回転装置は、3本の回転自在なロール(押さえロール3aおよび支持ロール3b、3c)と、回転のための駆動装置6とを備えており、図1〜図4に示したように、ボトル9は、3本の回転自在なロール(押さえロール3aおよび支持ロール3b、3c)で横置きの状態で保持され、この状態で、適宜にボトル9を回転させながら残液の固化、またはボトル切断が行われる。
ボトル9は、平行に配置された一対の支持ロール3b、3cの上に載置され、その上に押さえロール3aを載せて、押さえロール3aの自重でボトル9を保持する。図5の拡大図にも示したように、押さえロール3aは、その基端部が、支持ロール3cの回転軸の位置で回動自在に軸支されたアーム7の先端部に取り付けられている。アーム7を図5(a)の位置とした状態で、支持ロール3b、3cの上にボトル9を載置した後、アーム7を回動させて図5(b)のように押さえロール3aをボトル9の上に載せ、これによってボトル9が保持される。ボトル9をセットする操作は、手作業で行ってもよく、自動制御で行うようにしてもよい。
図1〜図4に示したように、押さえロール3aおよび支持ロール3b、3cには、その軸方向両端部に一対の鍔部8a、8b、8cがそれぞれ設けられている。ボトル9は、これらの鍔部8a〜8cによって、その開口側および底部側が支持されるようになっており、ボトル9の回転に伴いボトル9が軸方向へ移動することによる位置ズレを防止し、またボトル9を切断した後にその形状が崩れないように支持している。
ボトル切断装置1bでは、このように押さえロール3aおよび支持ロール3b、3cでボトル9を保持し、鍔部8a〜8cによって、その開口側および底部側を支持した状態で切断を行うことにより、ボトル9を所定位置に位置決めした状態で回転させ、ボトル形状が崩れずに保持された状態で切断するとともに、切断後にボトル9の切断片が飛び散らないようにしている。
支持ロール3cは、駆動装置6による駆動で、予め設定された回転速度で回転する。押さえロール3aおよび支持ロール3b、3cの外周部は、シリコンゴム、ウレタンゴムなどのゴム材で形成されており、押さえロール3aの自重でボトル9を押さえることによりボトル9が空転しないだけの摩擦力が付与されるようになっている。従って、駆動装置6で支持ロール3cを回転させることにより、ボトル9、押さえロール3aおよび支持ロール3bに摩擦で回転力が伝達され、ボトル9は所定位置に位置決めされた状態で、予め設定された速度で回転する。
残液硬化装置1aでは、ボトル9をセットした後、図1および図2に示した紫外線照射装置4によりボトル9の内部の残液に対して紫外線を照射する。紫外線照射装置4は、光照射ヘッド13を備えており、紫外光源(図示せず)と光照射ヘッド13とが光ファイバで接続され、紫外光源からの紫外線が光ファイバを介して光照射ヘッド13へ導光される。光照射ヘッド13には、図7の拡大図に示したように、7個の紫外線照射窓14a〜14gが、照射光の方向を分散させるために互いに異なる方向を向くように設けられている。光照射ヘッド13の内部では、紫外光源から導かれた7本の光ファイバが光照射ヘッド13の内部で折り曲げられて、これらの光ファイバのそれぞれの端部が紫外線照射窓14a〜14gに配置されている。
紫外線照射装置4はさらに、光照射ヘッド13を含む移動ユニット11と、移動ユニット11をボトル9の中心軸と平行に一軸方向へ移動させる一軸移動装置15とを備えている。一軸移動装置15で移動ユニット11を移動させることにより、位置決めされたボトル9に対して、光照射ヘッド13がボトル開口から出し入れされる。
図6(a)に示したように、光照射ヘッド13は、ボトル9の中心軸を回転軸としてボトル9を回転させながら、一軸移動装置15で移動ユニット11を移動させることにより開口10から挿入され、軸方向に底部側へ前進しながら図7の紫外線照射窓14a〜14gから各方向へ紫外線が照射される。光照射ヘッド13がボトル9の底部近傍まで達した後、図6(b)に示したように、ボトル9の回転を継続するとともに光照射ヘッド13を開口10側へ後退させながら同様に紫外線照射を行う。
このようにしてボトル9の内部の残液を完全に固化した後、図3および図4に示したボトル切断装置1bにボトル9を移し、ボトル切断装置1bに設置された一対の超高圧水噴射装置5a,5bによりボトル9を切断する。超高圧水噴射装置5aは、超高圧ポンプ(図示せず)と、噴射ヘッド22aと、位置決めされたボトル9の側部に沿って噴射ヘッド22aを一軸方向に移動させる一軸移動装置21aとを備えている。超高圧水噴射装置5bもこれと同じ構成を有しており、超高圧水噴射装置5aの噴射ヘッド22aと、超高圧水噴射装置5bの噴射ヘッド22bとが、ボトル9の側部の一方側と他方側で、互いに平行に移動するようになっている。噴射ノズル23aと噴射ノズル23bは、位置決めされ
たボトル9の高さ方向の中央部に位置し、互いに反対の方向に、水平方向へ超高圧水を噴射するように設置されている。
噴射ヘッド22aは超高圧ポンプに接続され、超高圧ポンプにより加圧された水が噴射ノズル23aから線状に噴射される。噴射ノズル23aの先端部は、位置決めされたボトル9の側部から20mm程度の距離だけ離間しており、この位置からボトル9の側部に対して超高圧水を噴射してボトル9を切断する。
最初に、図9に示したように、噴射ノズル23aをボトル9の側部における底部に近い側に位置させるとともに、噴射ノズル23bをボトル9の側部における開口に近い側に位置させる。
次に、図10に示したように、ボトル9を回転させながら、噴射ノズル23a、23bからボトル9の側部へ超高圧水を噴射する。超高圧水を噴射した状態でボトル9が一周回転すると、噴射ノズル23aからの超高圧水によりボトル側部の底部に近い側が、ボトル9の周方向に切断され、2分割される。また、噴射ノズル23bからの超高圧水によりボトル側部の開口に近い側が、ボトル9の周方向に切断され、2分割される。
次に、図11に示したように、ボトル9の回転を停止し、ボトル9を静止した状態で、一軸移動装置21aにより噴射ヘッド22aをボトル側部に沿って定速で移動させながら(同図の矢印方向)、噴射ノズル23aからボトル9の側部へ超高圧水を噴射する。また、一軸移動装置21bにより噴射ヘッド22bをボトル側部に沿って定速で移動させながら(同図の矢印方向)、噴射ノズル23bからボトル9の側部へ超高圧水を噴射する。
図12に示したように、噴射ノズル23aを開口側分割位置31aまで移動させ、これによりボトル側部の一方側を、底部側分割位置31bから開口側分割位置31aまで直線状に切断する。また、噴射ノズル23bを底部側分割位置31bまで移動させ、これによりボトル側部の他方側を、開口側分割位置31aから底部側分割位置31bまで直線状に切断する。
切断を完了した後、超高圧水の噴射を停止し、次いで噴射ヘッド22a、22bをボトル9の取り出しに支障がない位置に移動する。その後、ボトル9、ロール3a〜3cおよび超高圧水噴射装置5a、5bを内部に収納する安全カバー2の扉を開いて、アーム7を回動させて押さえロール5をボトル9の上部から離し、切断されたボトル9を取り出す。
このボトル9は、図13に示したように、開口側分割位置31aで分割された開口側切断片32aと、底部側分割位置31bで分割された底部側切断片32bと、噴射ノズル23a、23bを一軸移動させてボトル側部を直線状に切断することにより分割された一対の胴部切断片32c、32dと、の合計4つの切断片に分解されている。このように切断することにより露出した各切断片の内壁から、紫外線硬化樹脂の残液の固形物を剥離し、ボトル形成材から紫外線硬化樹脂を分離除去する。
以上、本発明のボトル処理装置の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において各種の変形、変更を行ってもよい。例えば、本実施形態では残液硬化装置とボトル切断装置とを別体として、残液硬化装置で残液を固化したボトルを別途のボトル切断装置に移してボトル切断を行うようにしたが、ボトル回転装置と、超高圧水噴射装置と、紫外線照射装置とを組み込んだ装置を構成し、同一のボトル回転装置にボトルを保持したまま、残液硬化工程および後続するボトル切断工程を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、押さえロール3aがその自重でボトル9を押さえるようにした
が、これに限らず、例えばスプリングによる圧力、空気圧、または油圧などを押さえロール3aに対して作用させ、これによってボトル9を押さえるようにしてもよい。
また、本実施形態では光ファイバを用いた光照射ヘッドを用いて紫外線を照射するようにしたが、光照射ヘッドの形態はこれに限らず前述したように各種のものとすることができる。また、硬化性樹脂の種類に応じて各種のヘッドを設けることができ、例えば、ボトル残液が酸素硬化性樹脂である場合には、本実施形態の光照射ヘッドの代わりに、乾燥空気の噴射口が設けられたヘッドを用いることができる。
図14は、本発明の方法に用いられる他のボトル処理装置を示した図であり、図14(a)は上面図、図14(b)は側面図である。このボトル処理装置1も、上述した実施形態と同様に、ボトル9の内部に残った紫外線硬化樹脂の残液へ紫外線を照射して固化させる紫外線照射装置と、残液を固化した後にボトル9を切断する超高圧水噴射装置とを備えている。本実施形態では、ボトル9を縦置きの状態で移動体50に装着して保持し、移動体50をボトル装着位置42aから、紫外線照射位置42b、およびボトル切断位置42cの各位置に移動させてボトル9への紫外線照射およびボトル切断を行うように構成している。
安全カバー2の扉部41を開いて、安全カバー2の内部における扉部41から直近の位置のボトル装着位置42aに移動体50を配置した状態で、ボトル9を移動体50に装着する。図14(b)に示したように、移動体50はボトル9を収納する金網43と、ボトル9を上側から押さえる押さえ部材45と、台座ごとボトル9を回転させる回転装置44とを備えている。金網43は、ボトル9の切断片が飛散することを防止するためのものであり、金網43で囲われた内部にボトル9を縦置きで載置する。次いで、押さえ部材45を上下動させる垂直軸体47を下降させ、押さえ部材45に設けられた貫通穴46がボトル9の開口に位置するように押さえ部材45をボトル9の上部に押し付ける。
このようにしてボトル9を移動体50に保持した後、移動体50を紫外線照射位置42bに移動させる。図14(b)に示したように、紫外線照射位置42bには、光照射ヘッド48が、垂直軸体49を介して上下動可能に設けられており、押さえ部材45の貫通穴46を介してボトル9の開口から内部へ光照射ヘッド48を挿入する。
光照射ヘッド48を含む紫外線照射装置の基本構成および紫外線照射の方法は、前述した実施形態と同様であり、回転装置44によってボトル中心軸を回転軸としてボトル9を回転させながら、光照射ヘッド48をボトル9の内部で上下動させて残液に対して紫外線を均一に照射し、残液を固化させる。
次に、移動体50をボトル切断位置42cに移動させ、超高圧水によってボトルを切断する。図示しないが、超高圧水噴射装置の基本構成およびボトルの切断方法は、一軸移動装置によって噴射ヘッドを縦方向に移動させる以外は前述した実施形態と同様であり、図9〜図12に示した手順に沿って切断を行い、図13に示したように4つの切断片に分解する。
ボトル9を切断した後、移動体50をボトル装着位置42aに移動させ、安全カバー2の扉部41を開いて切断したボトル9を取り出す。切断により露出したボトル9の各切断片の内壁から、紫外線硬化樹脂の残液の固形物を剥離し、ボトル形成材から紫外線硬化樹脂を分離除去する。
3.ボトルのリサイクル方法
以上に説明した方法でボトル形成材から硬化性樹脂を完全に分離除去した後、ボトル形成材は、樹脂ペレット、樹脂角材、または樹脂板材として再利用される。ボトル形成材か
らこれらの再生樹脂材を得るために、既に公知である各種の方法を利用することができ、場合に応じて適切なリサイクルシステムを具体化することができる。
以下に、ボトル形成材から硬化性樹脂を分離除去した後、再生材を得るまでの流れの一例について説明する。硬化性樹脂を分離除去したボトル切断片は、必要に応じて選別を行った後、洗浄される。
次に、ボトル切断片の破砕、異物の分離、選別などを行う。異物の分離および選別は、例えば、比重液による方法、遠心処理、送風による選別、選択的浮遊による選別などの、比重および浮力を利用した方法、あるいは、濾過、篩による方法などにより行うことができる。
このように処理した破砕物を、溶融、混練し、押出機などによってペレットなどに成形加工し、再生樹脂材を得る。なお、上記した各処理は、切断、洗浄したボトル形成材の収集・運搬、破砕・選別、成形加工を担うそれぞれの業者によって行われる。
<実施例>
以下、具体的な実施例により本発明を説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
光ファイバケーブルのコーティング材等に用いられる紫外線硬化樹脂(商品名:デソライト、JSR株式会社製)の使用済みボトルを、図1に示した残液硬化装置(1a)の安全カバー(2)の内部に設置された支持ロール(3b、3c)の上に載置し、アーム(7)を回動させてボトル(9)の上に押さえロール(3a)を載せてボトル(9)を保持した。これらのロールの外周部には、シリコンゴムが巻装されている。
ボトル(9)をセットした後、ボトル(9)の中心軸を回転軸としてボトル(9)を回転させながら、一軸移動装置(15)で移動ユニット(11)を移動させることにより、光照射ヘッド(13)をボトル開口から挿入し、図7の紫外線照射窓(14a〜14g)からボトル内壁に付着した樹脂残液へ100mJ/cm2の光量で紫外線を照射しながら
光照射ヘッド(13)を軸方向にボトル底部の近傍まで前進させ、次いで後退させた。これにより、ボトル(9)内部の樹脂残液は完全に固化した。
次に、ボトル(9)を図3に示したボトル切断装置(1b)の安全カバー(2)の内部に設置された支持ロール(3b、3c)の上に移動させ、アーム(7)を回動させてボトル(9)の上に押さえロール(3a)を載せてボトル(9)を保持した。この状態で、図10に示したように、ボトル(9)を一周回転させながら、ボトル側部から20mm離間した噴射ノズル(23a、23b)からボトル側部へ、圧力が50〜200MPa、水量が1〜5L/minの範囲内にある超高圧水を噴射した。これにより、ボトル側部の底部に近い側と、開口に近い側の2箇所において、ボトル(9)が周方向に切断された。
次に、図11に示したように、ボトル(9)を静止した状態で、一軸移動装置(21a、21b)により一対の噴射ヘッド(22a、22b)をボトル側部に沿って定速で、互いに反対の方向へ移動させながら、噴射ノズル(23a、23b)からボトル(9)の側部へ超高圧水を噴射し、図12に示したように、噴射ノズル(23a)を開口側分割位置(31a)まで移動させ、噴射ノズル(23b)を底部側分割位置(31b)まで移動させた。これにより、ボトル側部の両側を直線状に切断した。
切断を完了した後、超高圧水の噴射を停止し、次いで噴射ヘッド(22a、22b)をボトル(9)の取り出しに支障がない位置に移動し、その後、安全カバー2の扉を開いて、アーム(7)を回動させて押さえロール(5)をボトル(9)の上部から離し、切断さ
れたボトル(9)を取り出した。
図13のように4つに分解されたボトルの各切断片における露出した内壁から、紫外線硬化樹脂の残液の固形物を容易に剥離することができ、ボトル形成材から紫外線硬化樹脂が完全に分離除去された。
図1は、本発明の一実施形態におけるボトル処理装置が備える残液硬化装置を示した正面図である。 図2は、図1の残液硬化装置の側面図である。 図3は、本発明の一実施形態におけるボトル処理装置が備えるボトル切断装置を示した正面図である。 図4は、図3のボトル切断装置の上面図である。 図5は、アームを回動して押さえロールをボトルの上に載せる前後の状態を拡大した正面図である。 図6は、ボトル内の残液へ紫外線を照射して残液を硬化させる具体例を説明する図である。 図7は、光照射ヘッドの拡大図である。 図8は、ボトル内の残液へ乾燥空気を噴射して残液を硬化させる具体例を説明する図である。 図9は、位置決めされたボトルに対して超高圧水噴射ノズルが最初に配置される位置を示した上面図である。 図10は、ボトルを回転させながら図9のノズル位置から超高圧水を噴射した状態を示した上面図である。 図11は、一軸移動装置で超高圧水噴射ノズルを移動させながらボトルを切断する状態を示した上面図である。 図12は、超高圧水噴射ノズルを他方のボトル分割位置まで移動させ、ボトル切断を完了した状態を示した上面図である。 図13は、4つのボトル切断片を示した図である。 図14は、本発明の方法に用いられるボトル処理装置を示した図であり、図14(a)は上面図、図14(b)は側面図である。
符号の説明
1 ボトル処理装置
1a 残液硬化装置
1b ボトル切断装置
2 安全カバー
3a 押さえロール
3b 支持ロール
3c 支持ロール
4 紫外線照射装置
5a,5b 超高圧水噴射装置
6 駆動装置
7 アーム
8a〜8c 鍔部
9 ボトル
10 開口
11 移動ユニット
12 垂直軸体
13 光照射ヘッド
14a〜14g 紫外線照射窓
15 一軸移動装置
21a,21b 一軸移動装置
22a,22b 噴射ヘッド
23a,23b 噴射ノズル
31a 開口側分割位置
31b 底部側分割位置
32a 開口側切断片
32b 底部側切断片
32c 胴部切断片
32d 胴部切断片
41 扉部
42a ボトル装着位置
42b 紫外線照射位置
42c ボトル切断位置
43 金網
44 回転装置
45 押さえ部材
46 貫通穴
47 垂直軸体
48 光照射ヘッド
49 垂直軸体
50 移動体
51 乾燥空気噴射ヘッド
52 乾燥空気噴射口

Claims (8)

  1. 樹脂製のボトルに収容された硬化性樹脂の残液を強制的に硬化させて固形物とし、
    超高圧水でボトルを切断してボトルの内壁を露出させ、
    ボトルの内壁に付着した前記硬化性樹脂の固形物を除去することを特徴とするボトル形成材からの樹脂残液の分離方法。
  2. 前記硬化性樹脂が光硬化性樹脂であり、前記ボトル内の残液へ光を照射することにより前記残液を硬化させて固形物とすることを特徴とする請求項1に記載のボトル形成材からの樹脂残液の分離方法。
  3. 光照射部が設けられた光照射ヘッドを前記ボトルの開口から挿入し、ボトルの開口から底部に向かう方向を軸としてボトルと光照射ヘッドとを相対的に回転させ、光照射ヘッドを前記軸の方向に移動させながらボトル内の前記残液へ光を照射することを特徴とする請求項2に記載のボトル形成材からの樹脂残液の分離方法。
  4. 前記硬化性樹脂が酸素硬化性樹脂であり、前記ボトル内に乾燥空気を噴射することによりボトル内の前記残液を硬化させて固形物とすることを特徴とする請求項1に記載のボトル形成材からの樹脂残液の分離方法。
  5. 前記ボトルの一方側の側部と、その反対側の側部とに配置された一対の噴射ノズルにより、開口から底部に向かう方向を軸として前記ボトルを回転させながら、ボトル側部の開口に近い側へ一方の噴射ノズルから超高圧水を噴射することにより、ボトルを周方向に切断して分割し、ボトル側部の底部に近い側へ他方の噴射ノズルから超高圧水を噴射することにより、ボトルを周方向に切断して分割した後、
    ボトルを静止した状態で、前記一対の噴射ノズルを、ボトル側部に沿って前記軸の方向に互いに反対の方向へ移動させながら超高圧水を噴射し、一方の前記分割位置から他方の前記分割位置まで直線状にボトルを切断し、
    これにより、開口を含む切断片と、底部を含む切断片と、胴部が前記軸の方向に2分割された一対の切断片とにボトルを分解することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボトル形成材からの樹脂残液の分離方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法によりボトル形成材から樹脂残液を分離した後、ボトル形成材を樹脂ペレット、樹脂角材、または樹脂板材に再生加工することを特徴とする樹脂ボトルのリサイクル方法。
  7. 互いに平行に配置された一対の回転自在なロールであり、硬化性樹脂の残液または該残液が硬化した固形物を含む樹脂製のボトルが、これらの両方のロールに当接するように、これらの両方のロールと平行に載置される一対の支持ロールと、
    前記一対の支持ロールに載置されたボトルを上方から押さえる回転自在な押さえロールと、
    前記一対の支持ロールおよび前記押さえロールの両端部に設けられ、前記ボトルの開口側および底部側を支持する鍔部と、
    前記支持ロールを回転駆動することにより、ボトルを回転させる駆動装置と、
    を備えるボトル回転装置と、
    前記一対の支持ロールおよび前記押さえロールで保持した前記ボトルの一方の側部と、その反対側の側部とに対して超高圧水を噴射するように配置された一対の噴射ノズルと、
    前記噴射ノズルをボトルの側部と平行に、一軸方向に移動させる一軸移動装置と、を備えることを特徴とするボトル切断装置。
  8. 請求項7に記載のボトル切断装置を備えるとともに、
    前記ボトル切断装置の前記ボトル回転装置とは別体であるか、または同一である前記ボトル回転装置と、
    光照射部または乾燥空気の噴射口が設けられたヘッドと、
    前記一対の支持ロールおよび前記押さえロールで保持した前記ボトルの開口から内部へ前記ヘッドを挿入させ、該ヘッドを開口と底部との間で前後へ一軸方向に移動させる一軸移動装置と、を備える残液硬化装置を備えることを特徴とするボトル処理装置。

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CN112977991A (zh) * 2021-02-20 2021-06-18 周利鹏 一种垃圾分拣瓶内液体排出装置

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