JP2006192405A - 塗装用スプレーガン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塗装用スプレーガン1には、グリップ部11とトリガーレバー3とが接続される本体基部33と、ノズル7と塗料カップ5とが配設されるカップ取付位置調整アタッチメント31とが別体のガン本体9が設けられており、カップ取付位置調整アタッチメント31は本体基部33に対して円周方向の取付位置が調整自在に設けられている。またガイド突起51とガイド溝49との係合状態を切り替えることによってカップ取付位置調整アタッチメント31の取付位置が多段階に可変できるように構成されている。
【選択図】 図2
Description
即ち塗装用スプレーガン201Aを傾けると、塗装用スプレーガン201Aに取り付けられた塗料カップ221も傾き、塗料カップ221内の塗料Pが偏った位置になる。
従って塗料カップ221内には塗料Pがまだ多く残っているにも拘らず、吸入ホース223の吸入口225が塗料Pの液面から上方に出てしまって塗料Pを吸入できない場合が生ずる。
横付けタイプの塗装用スプレーガン201Bはカップジョイント227の位置で塗料カップ221を上下方向に回動できるため、塗装用スプレーガン201Bの傾きに応じて逆方向に塗料カップ221を同角度回動させてやれば、常に塗料カップ221の水平姿勢を保つことができる。
このうち一方のカップ取付ボス229が下付け用、他方のカップ取付ボス229が横付け用である。これは同一の成形金型を使用して基本となるガン本体205の形状を製作し、爾後においていずれか一方のカップ取付ボス229を選択して下穴を穿け、更に雌ネジを刻設して下付けタイプあるいは横付けタイプの塗装用スプレーガン201に加工することで、成形金型の製作費の節約を図ったものである。
また本体基部とカップ取付位置調整アタッチメントとの間にガイド溝とガイド突起を設けた場合には両者の係合状態を切り替えることによって塗料カップの取付位置を瞬時に正確に所定の位置に調整することが可能となる。
下付け用と横付け用の塗装用スプレーガンを個別に用意する必要がないから経済的であり、カップ取付位置調整アタッチメントと本体基部との間にロック手段を設けた場合には調整されたカップ取付位置調整アタッチメントの取付位置を確実に固定できるようになる。
またガン本体自体を固定部である本体基部と可動部であるカップ取付位置調整アタッチメントとに2分割できる構成を採用したことによりガン本体の長さを必要以上に長くすることなく、操作性の良いコンパクトな形状の塗装用スプレーガンを提供できるようになる。
グリップ部11は中心にグリップ芯材17を有し、グリップ芯材17を覆うようにその周囲にグリップカバー19を設けることによって構成されている。
カップ取付位置調整アタッチメント31は略円筒状をした部材で幾分拡径された両端部の外周には雄ネジ部35が刻設されている。2つの雄ネジ部35には外方からキャップ固定ナット37及びロック手段の一例であるアタッチメント固定ナット39がそれぞれ螺合し、カップ取付位置調整アタッチメント31の前方にエアキャップ41が取り付けられ、カップ取付位置調整アタッチメント31の後方に本体基部33が接続される。
一方、カップ取付位置調整アタッチメント31の後端側内周には後端面から前方に向って水平に伸びる円周方向に等分配置された4つのガイド溝49が設けられている。そしてこのうち1つのガイド溝49が選択されて後述する本体基部33の前端部外周に形成されているガイド突起51と係合する。
カップ取付位置調整アタッチメント31の内部中心にはノズルホルダ53が内嵌される保持スリーブ55が軸方向に水平に延びるように設けられている。またカップ取付位置調整アタッチメント31の内周面と保持スリーブ55との間には両者を連結する一例として3つ設けられている連結リブ57と、カップ取付位置調整アタッチメント31の外周に突出状態で先端部が設けられているカップ取付ボス59の後端部とがそれぞれ接続されている。
従ってカップジョイント61を介してカップ取付ボス59に取り付けられる塗料カップ5は図5に示す縦向きでの取付位置の他、図6に示す横向きでの取付位置も可能となり、カップ取付位置調整アタッチメント31の取付位置を調整するだけで種々の塗装現場に対応できるようになっている。
また、カップ取付位置調整アタッチメント31には後述するエア流路141に連通するネジ孔32が形成され、このネジ孔32には二股連結具34が取り付けられている。この二股連結具34にはホース36が接続され、このホース36は逆止弁38を介して塗料カップ5に接続されている。
ノズル7はノズルホルダ53に内嵌する程度の直径を有する略円筒状の部材で、その先端には先窄まり円錐テーパ状の先端部65が形成されている。また先端部65の中心には小径の塗料Pの噴出口67が形成されており、噴出口67から後端部にかけてのノズルホルダ53の内周部には先端部65の外周のテーパ面に合わせて徐々に拡径した後、平行に延びる内部空間が形成されている。
段差状係止部69には前端部がパターン調整板45の後面に連結されている比較的巻き径の大きな圧縮コイルバネによって構成されるキャップ戻しバネ71の後端が係止される。
パターン調整板45は平板リング状の部材で、その中心には、ノズル7の外径より大きな霧化用のエアAの通り道となる円形のメイン開口73が形成されている。
またパターン調整板45の外周には上述した係合突起47が設けられている。
エアキャップ41の後面にはパターン調整板45に設けられている4つのパターン開口75及び4つの球面突起77に対向した位置に6つの球状凹部79と、パターン調整用のエアAの通り道となる2つのパターン調整流路81が設けられている。6つの球状凹部79は3つずつパターン調整流路81を挟んで対称的に配置されており、2つのパターン調整流路81も対向するように180°離れた位置に対称的に配置されている。
即ちパターン調整板45に形成されている4つのパターン開口75のうち対向する2つのパターン開口75に、エアキャップ41に形成されているパターン調整流路81を位置合わせすることによってパターン調整噴射口91を縦方向と横方向とに切り替えることができるようになっている。
またエアキャップ41が所定の角度回動し球面突起77と球状凹部79の位置が一致すれば、キャップ戻しバネ71の前方への付勢力によってパターン調整板45は再び前方に移動して球面突起77と球状凹部79は再び係合状態となってその係合位置を維持する。
またエアキャップ41の前面にはメイン噴射口87を挟んで対向する位置に前方に向けて突出する2つの顎状突部89が設けられている。顎状突部89の内部にはエアキャップ41の後面側から連通しているパターン調整流路81が延びており、2つの顎状突部89の対向する内側の傾斜面にはパターン調整流路81先端に位置するパターン調整噴射口91が形成されている。
段差部93の後方にはサークリップ95が外嵌めされており、上述したアタッチメント固定ナット39の本体基部33からの脱落を防止している。
このガイド溝99には後述するトリガーレバー3によってシフトされる連絡ピン101の周胴部の一部が嵌まり、連絡ピン101の軸方向への動きを案内している。
本体基部33の後端部の内周面には雌ネジが刻設されており、この雌ネジと螺合する雄ネジ部を有するエア弁調節キャップボルト105が本体基部33の後部側に接続されている。
エア弁調節キャップボルト105の後端部の内周面にも雌ネジが刻設されており、この雌ネジと羅合する雄ネジ部を有する塗料調節キャップボルト107がエア弁調節キャップボルト105の更に後部側に接続されている。
ニードル弁109の前端は先窄り円錐テーパ状に形成された弁作用部113となっており、ニードル弁パッキンホルダ63及びノズル7を貫いて、ノズル7の先端部65に形成されている噴出口67に出没自在に臨んでいる。
また弁体117の後面にはリング状に凹陥されたバネ受け周溝123が設けられている。
ニードル戻しバネ135はニードル弁109を前方に付勢するバネで、上記ニードルエンド133におけるフランジ部131と塗料調節キャップボルト107の前端側中央から前方に向けて突出しているバネ受けボス137とによって縮設状態で設けられている。
塗料流路139は塗料カップ5内の塗料Pをガン本体9におけるカップ取付位置調整アタッチメント31内に至らせる塗料流入路143と、カップ取付位置調整アタッチメント31の内部に流入された塗料Pをノズル7の先端部65における内部に搬送する塗料搬送流路145とから構成されている。
そしてエア搬送流路147は、塗料搬送流路145に対して平行でエア導入流路25との分岐点からノズル7の先端部65に向けて直線的に形成されている。
またメイン流路83のうちエアキャップ41内に形成されている流路を上述したように霧化流路85という。
吊下フック149の左右の側面には外方に向けて張り出すように取付ボス151が設けられている。取付ボス151には吊下フック149を貫通する取付穴153が刻設されていて、取付穴153にはトリガーレバー3の回動支点15として機能する回動ピン155が挿嵌される。
レバーアーム157は回動支点15に近い基端部は平板状であるが、本体基部33の平坦面97や下面を覆っている部位ではその内周縁を内フランジ状に90°折り曲げた形状になっている。
レバー操作部159はトリガーレバー3を操作する際、直接指を掛ける部分であり、指を掛け易い形状になっている。即ちレバー操作部159はレバー操作部159の左右の両端縁が後方を向くように、そしてレバー操作部159の下部が前方を向くように湾曲形成された形状になっている。
連絡ピン101の採用はトリガーレバー3の回動支点15をガン本体9の上方に設置するレイアウトを可能にするものであり、これによりトリガーレバー3の回動角度を必要以上に大きくすることなく、比較的小さなストロークでニードル弁109やエア弁111の開閉動作を行えるようになり塗装用スプレーガン1の操作性が向上する。
(1)非動作時(図8参照)
非動作時は図8に示すようにニードル弁109はニードル戻しバネ135による前方への付勢力によって最も前方へ突き出した状態になっている。この状態ではニードル弁109先端の弁作用部113がノズル7の先端部65に設けられている噴出口67を塞いだ閉状態にニードル弁109はなっている。
またエア弁111はエア弁戻しバネ125による前方への付勢力によって最も前方へ移動した状態になっている。この状態ではエア弁111の弁体117に対して設けられているシールリング121が本体基部33内の小径空間と大径空間との境界に設けられる弁座として作用するテーパ面163に当接した閉状態にエア弁111はなっている。
グリップ部11を手で握り、トリガーレバー3のレバー操作部159に指を掛けてトリガーレバー3を後方に引くと、トリガーレバー3は回動支点15を中心にして図9中反時計回りに所定の角度回動する。トリガーレバー3の回動に伴って連絡ピン101の前端面がピン押し部161から押されて連絡ピン101はガイド溝99及びガイド孔103に案内されて後方に移動する。
弁体117の後方への移動によってシールリング121もテーパ面163から離れるためエア弁111は開状態となる。そしてエア導入流路25内に導入されたエアAはエア搬送流路147に流れ込むようになり、エア搬送流路147内に流入したエアAはそのままエア搬送流路147に沿って水平に前方に向けて搬送される。
ニードル弁109の後方への移動によって当初噴出口67を塞いでいた先端の弁作用部113は噴出口67から離れるためニードル弁109は開状態となる。そして塗料カップ5内の塗料Pはニードル弁109の移動によって生ずるポンピング作用によって塗料流入路143内に流入し、更に塗料搬送流路145を通って噴出口67から噴出される。尚、エア流路141と塗料カップ5はホース36を介して連通しているので、塗料カップ5内が加圧されて塗料Pが圧送される。
そして噴出口67から噴射された塗料Pは比較的低速且つ低圧力であり、噴射方向や噴射パターンに特に偏りが生じないことから、塗料Pの飛散や被塗装面からの跳ね返りは生ぜず、良好な塗装が実行される。
先ずロック手段であるアタッチメント固定ナット39を緩めてカップ取付位置調整アタッチメント31を円周方向に回転可能な状態とする。
アタッチメント固定ナット39を所定量緩めると、ニードル戻しバネ135の付勢力によってカップ取付位置調整アタッチメント31は所定ピッチ前方に移動するためガイド溝49とガイド突起51との係合状態が解除され、カップ取付位置調整アタッチメント31は円周方向に回転可能な状態となる。
これによりカップ取付位置調整アタッチメント31側の別のガイド溝49が選択されるようになり、当該別のガイド溝49に本体基部33側のガイド突起51が係合して係合状態となる。
再びアタッチメント固定ナット39を締め付ければカップ取付ボス59が側方に張り出した状態でカップ取付位置調整アタッチメント31が固定される。
そしてカップ取付ボス59にカップジョイント61を取り付け、カップジョイント61を介して横付け用の塗料カップ5を取り付ければ横付け仕様の塗装用スプレーガン1となる。
またカップ取付位置調整アタッチメント31の固定手段としてはアタッチメント固定ナット39によるネジ締結によるものの他、ターンバックル等を使用したクランプ式のもの等種々の機構の固定手段が採用可能である。
7 ノズル 9 ガン本体 11 グリップ部
13 側胴部 15 回動支点 17 グリップ芯材
19 グリップカバー 21 ホースジョイント 23 雄ネジ部
25 エア導入流路 31 カップ取付位置調整アタッチメント
33 本体基部 35 雄ネジ部 37 キャップ固定ナット
39 アタッチメント固定ナット(ロック手段) 41 エアキャップ
43 係合溝 45 パターン調整板 47 係合突起
49 ガイド溝 51 ガイド突起 53 ノズルホルダ
55 保持スリーブ 57 連結リブ
59 カップ取付ボス 61 カップジョイント
63 ニードル弁パッキンホルダ 65 先端部
67 噴出口 69 段差状係止部 71 キャップ戻しバネ
73 メイン開口 75 パターン開口 77 球面突起
79 球状凹部 81 パターン調整流路 83 メイン流路
85 霧化流路 87 メイン噴射口 89 顎状突部
91 パターン調整噴射口 93 段差部 95 サークリップ
97 平坦面 99 ガイド溝 101 連絡ピン
103 ガイド孔 105 エア弁調節キャップボルト
107 塗料調節キャップボルト 109 ニードル弁
111 エア弁 113 弁作用部 115 スライドスリーブ
117 弁体 119 外周段差部 121 シールリング
123 バネ受け周溝 125 エア弁戻しバネ
127 バネ受けボス 129 貫通穴 131 フランジ部
133 ニードルエンド 135 ニードル戻しバネ
137 バネ受けボス 139 塗料流路 141 エア流路
143 塗料流入路 145 塗料搬送流路
147 エア搬送流路 149 吊下フック 151 取付ボス
153 取付穴 155 回動ピン 157 レバーアーム
159 レバー操作部 161 ピン押し部 163 テーパ面
A エア P 塗料 S 開口面積
Claims (6)
- トリガーレバーの回動操作によって塗料カップ内の塗料をノズル先端内部に至らせると共に、ノズル外からノズル先端に向けて所定圧力、所定流量のエアを供給することによってノズル先端内部に供給された塗料を霧化し噴射させるハンドガンタイプの塗装用スプレーガンにおいて、塗装用スプレーガンにはガン本体とグリップ部とトリガーレバーとが設けられており、このうちガン本体にはグリップ部とトリガーレバーとが接続される本体基部と、ノズルと塗料カップとが配設されるカップ取付位置調整アタッチメントとが別体に設けられていて、カップ取付位置調整アタッチメントは本体基部に対して円周方向の取付位置が調整自在に設けられていることを特徴とする塗装用スプレーガン。
- 請求項1に記載した塗装用スプレーガンにおいて、前記本体基部とカップ取付位置調整アタッチメントの一方には複数個のガイド溝が設けられており、前記本体基部とカップ取付位置調整アタッチメントの他方には上記ガイド溝と係合する1つのまたは複数個のガイド突起が設けられており、上記ガイド溝とガイド突起の係合状態を適宜切り替えることによってカップ取付位置調整アタッチメントは本体基部に対して円周方向の取付位置が多段階に可変できるように構成されていることを特徴とする塗装用スプレーガン。
- 請求項2に記載した塗装用スプレーガンにおいて、前記カップ取付位置調整アタッチメントと本体基部には4つのガイド溝と1つのガイド突起が設けられており、カップ取付位置調整アタッチメントは本体基部に対して90°間隔で4段階に取付位置が可変できるように構成されていることを特徴とする塗装用スプレーガン。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載した塗装用スプレーガンにおいて、前記カップ取付位置調整アタッチメントには塗料カップを取り付けるためのカップ取付ボスが1個所設けられていることを特徴とする塗装用スプレーガン。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載した塗装用スプレーガンにおいて、前記カップ取付位置調整アタッチメントは本体基部に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする塗装用スプレーガン。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載した塗装用スプレーガンにおいて、前記カップ取付位置調整アタッチメントと本体基部との間には調整された取付位置調整アタッチメントの取付位置を固定するロック手段が設けられていることを特徴とする塗装用スプレーガン。
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- 2005-01-17 JP JP2005009134A patent/JP2006192405A/ja active Pending
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