JP2006192078A - スケートボード - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用者が安定した高速旋回を容易に行うことが可能なスケートボードを提供することである。
【解決手段】 第2のCPU73は、前進時に、前輪ステアリング角度値θfが、前方左旋回しきい値THθf1より小さい場合または前方右旋回しきい値THθf2より大きい場合で、前輪ステアリング角度値θfの微分値が前輪微分しきい値より大きい場合に、前輪3を減速し後輪4を加速するように電流指令値を算出し、第1のCPU71および第2のドライバ74にその電流指令値を出力する。それにより、電動スケートボード1は、前輪3を軸として高速旋回動作を行う。
【選択図】 図8

Description

本発明は、スケートボードに関する。
従来より、電動モータ等の駆動装置を搭載した自走式のローラーボードが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載されている自走式ローラーボードにおいては、ボードの前輪側および後輪側に加わる荷重の重量差に基づいて駆動装置が制御されている。また、足首の上下動作により揺動操作板を揺動させて、走行方向の転換を行っている。
特開平10−211313号公報
ところで、駆動装置を有さない通常のローラーボードを高速旋回させたい場合には、搭乗者はローラーボードの前輪にかかる荷重を大きくして、前輪を軸に後輪を滑らせるようにしてローラーボードを旋回させる。
しかしながら、特許文献1に記載されている自走式ローラーボードにおいては、旋回動作を行う際にも、前輪側に加わる荷重と後輪側に加わる荷重との差に基づいてローラーボードの速度が制御される。そのため、搭乗者が前輪に荷重をかけて旋回しようとするとローラーボードが加速され、安定した旋回動作を行うことができない。したがって、上記特許文献1のローラーボードを高速旋回させることは困難である。
本発明の目的は、使用者が安定した高速旋回を容易に行うことが可能なスケートボードを提供することである。
本発明に係るスケートボードは、使用者が乗車する本体部と本体部の進行方向に沿って配列された第1および第2の車輪と、第1および第2の車輪のうち少なくとも一方を駆動する駆動手段と、第1および第2の車輪のうち少なくとも一方の舵角に関する情報を検出する検出手段と、駆動手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、検出手段により検出された舵角に関する情報が所定の条件を満足する場合に、第1および第2の車輪のうち進行方向の後方側の車輪の回転速度を進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように駆動手段を制御するものである。
本発明に係るスケートボードにおいては、検出手段により第1および第2の車輪のうち少なくとも一方の舵角に関する情報が検出される。そして、検出手段により検出された情報が所定の条件を満足する場合に、制御手段により第1および第2の車輪のうち進行方向の後方側の車輪の回転速度が前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇される。
この場合、進行方向の前方側の車輪を軸として旋回動作を行うことができる。それにより、使用者が安定した高速旋回を容易に行うことが可能になる。
検出手段は、進行方向に対する第1および第2の車輪のうち少なくとも一方の舵角を検出する角度検出手段を含み、制御手段は、角度検出手段により検出された舵角が第1の条件を満足する場合に、第1および第2の車輪のうち進行方向の後方側の車輪の回転速度を進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように駆動手段を制御してもよい。
この場合、角度検出手段により検出された舵角が第1の条件を満足しない場合には進行方向の後方側の車輪の回転速度が前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇されない。したがって、使用者が第1の条件を設定することにより、使用者の意図に反する高速旋回動作を防止することができる。
制御手段は、角度検出手段により検出された舵角の微分値を算出し、さらに微分値が第2の条件を満足する場合に、第1および第2の車輪のうち進行方向の後方側の車輪の回転速度を進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように駆動手段を制御してもよい。
この場合、舵角の微分値が第2の条件を満足しない場合には進行方向の後方側の車輪の回転速度が前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇されない。したがって、使用者が第2の条件を設定することにより、使用者の意図に反する高速旋回動作を防止することができる。
検出手段は、第1および第2の車輪のうち少なくとも一方の回転速度を速度値として検出する速度検出手段をさらに含み、制御手段は、さらに速度検出手段により検出された速度値が第3の条件を満足する場合に、第1および第2の車輪のうち進行方向の後方側の車輪の回転速度を進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように駆動手段を制御してもよい。
この場合、速度検出手段により検出された速度値が第3の条件を満足しない場合には進行方向の後方側の車輪の回転速度が前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇されない。したがって、使用者が第3の条件を設定することにより、使用者の意図に反する高速旋回動作を防止することができる。
スケートボードは、荷重を荷重値として検出する荷重検出手段をさらに備え、制御手段は、荷重検出手段により検出された荷重値に基づいて本体部における使用者の重心位置を算出し、重心位置に基づいて進行方向を決定してもよい。
この場合、使用者は重心位置を調整することにより容易に進行方向を決定することができる。
荷重検出手段は、第1の位置に設けられ、荷重を第1の荷重値として検出する第1の荷重検出手段と、第2の位置に設けられ、荷重を第2の荷重値として検出する第2の荷重検出手段とを含み、制御手段は、第1の荷重検出手段からの第1の荷重値と第2の荷重検出手段からの第2の荷重値との合計に対する第1および第2の荷重値のいずれか一方の割合を重心位置として算出してもよい。
このような重心位置は、使用者の体重にかかわらず第1の荷重検出手段および第2の荷重検出手段に加わる荷重の配分によって定まる。それにより、使用者の体重にかかわらずスケートボードの速度を確実に制御することが可能となる。
制御手段は、さらに第1または第2の荷重検出手段により検出された第1または第2の荷重値が第4の条件を満足する場合に、進行方向の後方側の車輪の回転速度を進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように駆動手段を制御してもよい。
この場合、第1または第2の荷重検出手段により検出された第1または第2の荷重値が第4の条件を満足しない場合には進行方向の後方側の車輪の回転速度が前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇されない。したがって、使用者がバランスを維持することが困難な状態で高速旋回動作が行われることを防止することができる。
制御手段は、さらに重心位置が第5の条件を満足する場合に、進行方向の後方側の車輪の回転速度を進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように駆動手段を制御してもよい。
この場合、制御手段により算出された重心位置が第5の条件を満足しない場合には進行方向の後方側の車輪の回転速度が前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇されない。したがって、使用者がバランスを維持することが困難な状態で高速旋回動作が行われることを防止することができる。
スケートボードは、重心位置と電流指令値との関係を記憶する記憶手段と、電流指令値に基づいて駆動手段に駆動電流を供給する電流供給部とをさらに備え、制御手段は、記憶手段に記憶された関係に基づいて電流指令値を決定してもよい。
この場合、記憶手段により記憶された重心位置と電流指令値との関係に基づいて制御手段により電流指令値が決定され、決定された電流指令値に基づいて駆動電流が電流供給部により駆動手段に供給される。このように、電流指令値に基づいて駆動電流を制御することにより駆動手段の駆動力を容易に制御することができる。また、重心位置と電流指令値との関係を任意に設定することができる。
関係は、重心位置が本体部の中心にある場合に前進を指令する値を有する第1の関係と、重心位置が本体部の中心にある場合に後進を指令する値を有する第2の関係とを含み、決定手段は、本体部の前進時に第1の関係に基づいて電流指令値を決定し、本体部の後進時に第2の関係に基づいて電流指令値を決定してもよい。
この場合、本体部の前進時には第1の関係に基づいて電流指令値が決定手段により決定され、本体部の後進時には第2の関係に基づいて電流指令値が決定手段により決定される。それにより、本体部の前進時に算出手段により算出された重心位置が本体部の中心にある場合には前進が継続され、本体部の後進時に算出手段により算出された重心位置が本体部の中心にある場合には後進が継続される。その結果、本体部の前進中または後進中に使用者の重心位置が本体部の中心にあった場合に、本体部に急な制動がかかることが防止される。
関係は、重心位置が本体部の中心にある場合に、停止を指令する値を有する第3の関係をさらに含み、決定手段は、本体部の停止時に第3の関係に基づいて電流指令値を決定してもよい。
この場合、本体部の停止時には第3の関係に基づいて電流指令値が決定手段により決定される。それにより、本体部の停止時に算出手段により算出された重心位置が本体部の中心にある場合に停止が継続される。その結果、本体部が停止状態で使用者が本体部に乗車したときに本体部が急に発進することが防止される。
スケートボードは、電流指令値に基づいて駆動手段に駆動電流を供給する電流供給部をさらに備え、制御手段は、重心位置と電流指令値との関係を示す予め定められた関係式を用いて駆動手段への電流指令値を決定してもよい。
この場合、重心位置と電流指令値との関係を示す予め定められた関係式に基づいて駆動手段への電流指令値が制御手段により決定され、制御手段により決定された電流指令値に基づいて駆動手段に駆動電流が電流供給部により供給される。このような構成により、重心位置と電流指令値との関係を予め記憶する記憶手段が不要となる。
本発明によれば、検出手段により検出された舵角に関する情報が所定の条件を満足する場合に、制御手段により第1および第2の車輪のうち進行方向の後方側の車輪の回転速度が前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇される。この場合、第1および第2の車輪のうち進行方向の前方側の車輪を軸として旋回動作を行うことができる。それにより、使用者が安定した高速旋回を容易に行うことが可能になる。
以下、本発明の一実施の形態に係るスケートボードについて図面を参照しながら説明する。
(1)電動スケートボードの構造
図1は、本実施の形態に係るスケートボードの構成を示す概略模式図である。図1においては、スケートボードの一例として二輪の電動スケートボードが示されている。
図1に示すように、電動スケートボード1は、FRP(繊維強化プラスチック)または木材等からなる板状のボード本体部2を有する。
このボード本体部2の下面には、支持具5および支持具6によりそれぞれ前輪3および後輪4が回転可能に取り付けられている。前輪3および後輪4は、例えばゴムまたは樹脂等からなる。
ボード本体部2の下面には、前輪3および後輪4の駆動制御を行う駆動制御部MCU1,MCU2が取り付けられている。前輪3および/または後輪4は、使用者が旋回しやすくなるように中央部が凸状となっている。
以下の説明においては、電動スケートボード1の後輪4から前輪3へ向かう方向(図1の矢印方向)を前方とし、その逆を後方とする。また、電動スケートボード1が前進しているときの前輪3および後輪4の回転方向を正回転とし、後進しているときの前輪3および後輪4の回転方向を逆回転とする。
図2は、図1の電動スケートボード1の側面図である。
図2に示すように、ボード本体部2の下面の前方側に外側フレーム8が固定され、ボード本体部2の下面の後方側に外側フレーム9が固定されている。外側フレーム8には水平方向に延びる連結シャフト8aにより内側フレーム12が回動可能に取り付けられ、外側フレーム9には水平方向に延びる連結シャフト9aにより内側フレーム13が回動可能に取り付けられている。
内側フレーム12に支持具5が取り付けられ、内側フレーム13に支持具6が取り付けられている。支持具5には前輪3が回転可能に支持され、支持具6には後輪4が回転可能に支持されている。
支持具5および支持具6には、電動スケートボード1の長手方向を長径方向とする略楕円形の長孔5aおよび長孔6aが設けられている。この長孔5aまたは長孔6aに対する前輪3または後輪4の取り付け位置を変更することにより、電動スケートボード1の旋回性を調整することができる。
(2)前輪および前輪ステアリング角センサの取り付け構造
図3は、前輪3のボード本体部2への取り付け構造を説明するための分解斜視図であり、図4は、前輪3のボード本体部2への取り付け部の断面図である。
図3に示すように、外側フレーム8は、上下に貫通する6つの貫通孔8b、水平方向に貫通する2つの貫通孔8cおよび2つのねじ孔8dを有する。6つの貫通孔8bにそれぞれ図示しないねじが螺合されることにより、外側フレーム8がボード本体部2の下面に固定される。
また、内側フレーム12には、水平方向に延びるようにスリーブ12aが形成されている。内側フレーム12は、外側フレーム8の内側に組み込まれ、貫通孔8cおよびスリーブ12aに連結シャフト8aが挿通される。また、スリーブ12aの下部には上下に貫通するねじ孔12bが形成され、連結シャフト8aの下部にはねじ孔8eが形成されている。このねじ孔12bおよびねじ孔8eに雄ねじ29が螺合され、内側フレーム12が連結シャフト8aに固定される。それにより、内側フレーム12が連結シャフト8aにより外側フレーム8に対して回動可能に支持される。
内側フレーム12の下側には、ホルダ28が配設される。ホルダ28には、2つの貫通孔28aが形成されている。雄ねじ31は、貫通孔28aの下側から挿通されかつ外側フレーム8のねじ孔8cに螺合される。それにより、ホルダ28が外側フレーム8に取り付けられる。ホルダ28は内側フレーム12の回動領域を制限する役割を担う。
また、内側フレーム12とホルダ28との間には圧縮バネ32が配設される。この圧縮バネ32により、前輪3から内側フレーム12に伝達される衝撃が緩和される。
内側フレーム12の中央部の下面側には、円柱状の凹部を有する回転支持部12cが形成されている。この回転支持部12cには、支持具5の上部に形成された円柱状の回転部5bが組み込まれる。回転支持部12cの中央部には貫通孔12dが形成され、回転部5bの中央部には貫通孔5cが形成されている。貫通孔12dおよび貫通孔5cには回転軸33が挿通される。回転軸33の上部は円柱形状を有し、それより下部には一対の平行側面を有する雄ねじ部33aが形成されている。
回転部5bの下面側には、凹部5dが形成されている。この凹部5dには、プレート34が組み込まれる。プレート34には、雄ねじ部33aの断面と同じ形状を有する嵌合孔34aが形成されている。この嵌合孔34aに雄ねじ部33aを嵌合させつつナット35を雄ねじ部33aに螺合させるとともに、凹部5dの底面に形成されたねじ孔5eに雄ねじ36を螺合させることによりプレート34を凹部5dの底面に固定する。それにより、回転部5b(支持具5)と回転軸33とが一体回転するように固定される。
内側フレーム12の回転支持部12cと支持具5の回転部5bとの間にはベアリング37が配設され(図4参照)、回転軸33と内側フレーム12の貫通孔12cとの間にはベアリング38が配設されている(図4参照)。
また、図3に示すように、内側フレーム12の回転支持部12cの前方側には所定幅の開口12eが形成され、支持具5の回転部5bの前方側の側面には突起部5fが形成されている。この突起部5fが開口12e内に位置するように回転部5bが回転支持部12cに組み込まれる。この場合、突起部5fは、開口12e内でのみ回動可能となる。つまり、開口12eにより回転部5bの回転領域を制限することができる。
回転軸33の上端は、連結プレート41に固定されている。連結プレート41には係止孔41aが形成されており、この係止孔41aにはテンションスプリング42の一端部が係止される。また、テンションスプリング42の他端部は連結ロッド43の一端部に形成された係止孔43aに係止されている。
連結ロッド43は固定部材44の貫通孔44aに挿通されており(図4参照)、連結ロッド43の他端部の雄ねじ部43bにはナット43cが取り付けられている。このナット43cにより連結ロッド43が固定部材44に係止されている。
この構成においては、ナット43cの締め付けを調整することにより、連結ロッド43の取り付け位置を調整することができる。それにより、テンションスプリング42の引張力が変化し、回転軸33の回転に要する力が変化する。つまり、ナット43cの締め付けを調整することにより、前輪3のステアリング特性を調整することができる。
また、図3に示すように、固定部材44の下部には2つのねじ孔44bが形成されている。これらのねじ孔44bには、内側フレーム12の前端部に下面側から挿通された2つの雄ねじ45(1つの雄ねじ45は図示省略)が螺合される。それにより、固定部材44が内側フレーム12に固定され、連結プレート41、テンションスプリング42、連結ロッド43および固定部材44が内側フレーム12の凹部に収容される。
連結プレート41の係止孔41aには、前輪ステアリング角センサDS1の可動子46aが摺動可能に挿通されている(図4参照)。また、前輪ステアリング角センサDS1のポテンショメータ収容部46bはボード本体部2の下面に固定されている(図4参照)。
可動子46aは、回転軸33および連結プレート41の回転に伴って移動し、可動子46aの移動量に応じた前輪ステアリング角度値θfが前輪ステアリング角センサDS1により出力される。なお、前輪ステアリング角度値θfは、例えば、前輪3がボード本体部2に対して前方に向かって90度左方向を向いているときには0を示し、前輪3とボード本体部2とが同じ方向を向いているときには127.5を示し、前輪3がボード本体部3に対して前方に向かって90度右方向を向いているときには255を示す。このように、本実施の形態においては、前輪3の舵角を前輪ステアリング角度値θfとして検出することができる。
図3に示すように、外側フレーム8の後方側の下面には円筒状のホルダ48が配設される。また、内側フレーム12の後方側の上面には円筒状のホルダ49が配設される。
ホルダ49内には皿ばね等からなる緩衝部材22が装着されている(図4参照)。この緩衝部材22の上部にはアルミニウム等からなるスペーサ23が設けられている(図4参照)。また、ホルダ48内に前荷重センサS1が取り付けられている(図4参照)。
このように、前荷重センサS1の下部にスペーサ23および緩衝部材22を設けることにより、前荷重センサS1に過荷重がかかることを防止することができる。これにより、電動スケートボード1のボード本体部2に加わる荷重を前荷重センサS1によって適切に検出することができる。
また、前荷重センサS1には導線24が接続されている(図4参照)。この導線24の他端は、図1の駆動制御部MCU2に接続されている。この導線24を介して前荷重センサS1からの荷重値を示す出力信号が駆動制御部MCU2に与えられる。
なお、本実施の形態では、後輪4も上記の前輪3と同様の構成でボード本体部2に取り付けられており、前輪ステアリング角センサDS1と同様の構成の後輪ステアリング角センサDS2により後輪ステアリング角度値θrが出力されるようになっている。また、後述する後ろ荷重センサS2も前荷重センサS1と同様の構成で外側フレーム9に取り付けられている。
(3)駆動制御部の構成
次に、駆動制御部MCU1,MCU2の構成について図面を参照しながら説明する。図5は、電動スケートボード1の駆動制御部MCU1,MCU2の構成を説明するための図である。
図5に示すように、駆動制御部MCU1は第1のCPU(中央演算処理装置)71、第1のドライバ72および電流センサCS1を備え、駆動制御部MCU2は第2のCPU73、第2のドライバ74、メモリ75および電流センサCS2を備える。駆動制御部MCU1,MCU2には、電源バッテリ(図示せず)が接続されている。
また、駆動制御部MCU1の第1のドライバ72は前輪3内に設けられた駆動モータM1に接続されており、駆動制御部MCU2の第2のドライバ74は後輪4内に設けられた駆動モータM2に接続されている。
前荷重センサS1および後ろ荷重センサS2は、例えば歪ゲージ式ロードセルからなり、荷重値を出力する。
駆動制御部MCU2の第2のCPU73には、前荷重センサS1から出力される荷重値、後ろ荷重センサS2から出力される荷重値、前輪ステアリング角センサDS1から出力される前輪ステアリング角度値θfおよび後輪ステアリング角センサDS2から出力される後輪ステアリング角度値θrが与えられる。
また、第2のCPU73には前輪3および後輪4にそれぞれ設けられている3相式のエンコーダ76,77から前輪3および後輪4の回転速度に応じた出力信号が速度値として入力される。また、エンコーダ76,77は前輪3および後輪4の回転方向を検出し、検出結果を第2のCPU73に出力する。
駆動制御部MCU2の第2のCPU73は、前荷重センサS1、後ろ荷重センサS2、前輪ステアリング角センサDS1、後輪ステアリング角センサDS2およびエンコーダ76,77の出力信号に基づいて、第2のドライバ74および駆動制御部MCU1の第1のCPU71にパルス幅変調(PWM)された電流指令値をそれぞれ与える。なお、駆動制御部MCU1と駆動制御部MCU2とはCANバス78により接続されており、このCANバス78を介して第2のCPU73から第1のCPU71へ電流指令値が送信される。
第2のドライバ74は、第2のCPU73からの電流指令値に基づいて駆動モータM2に駆動電流を流す。これにより、駆動モータM2が後輪4を駆動する。また、駆動モータM2の駆動電流は、電流センサCS2により検出される。これにより、駆動モータM2の回転速度を正確にフィードバック制御することができる。
駆動制御部MCU1の第1のCPU71は、駆動制御部MCU2の第2のCPU73により与えられた電流指令値を第1のドライバ72に与える。第1のドライバ72は、第1のCPU71からの電流指令値に基づいて駆動モータM1に駆動電流を流す。これにより、駆動モータM1が前輪3を駆動する。また、駆動モータM1の駆動電流は、電流センサCS1により検出される。これにより、駆動モータM1の回転速度を正確にフィードバック制御することができる。
(4)駆動制御部の処理
次に、駆動制御部MCU2の第2のCPU73による電流指令値算出処理について図面を参照しながら説明する。
ここでは、所定速度以上の車速で走行中でかつ前輪3または後輪4の舵角(ステアリング角)が所定角度以上になったときに高速旋回動作を行うように制御された電動スケートボード1について説明する。
図6〜図11は、第2のCPU73による第2のドライバ74および第1のCPU71への電流指令値算出処理を示すフローチャートである。
電流指令値算出処理においては、初期値取得フラグおよび乗車フラグが用いられる。これらの初期値取得フラグおよび乗車フラグは図5のメモリ75に記憶されている。
以下の説明において、前荷重センサS1から出力される荷重値を前荷重センサ値Ffと呼び、後ろ荷重センサS2から出力される荷重値を後ろ荷重センサ値Frと呼ぶ。
図6に示すように、まず、ボード本体部2に設けられたスイッチ(図示せず)がオンにされると、第2のCPU73は、初期値取得フラグおよび乗車フラグをオフにする(ステップS1)。次に、第2のCPU73は、第2のドライバ74および第1のCPU71への電流指令値を0に設定する(ステップS2)。初期値取得フラグとは、使用者がボード本体部2に乗車していない状態において前荷重センサS1および後ろ荷重センサS2から前荷重センサ値Ffおよび後ろ荷重センサ値Frを取得したか否かを示すフラグである。
次に、第2のCPU73は、初期値取得フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS3)。初期値取得フラグがオンでない場合、第2のCPU73は、初期値取得フラグをオンにし、前荷重センサS1および後ろ荷重センサS2から現在の前荷重センサ値Ffおよび後ろ荷重センサ値Frを前荷重センサ初期値Ff0および後ろ荷重センサ初期値Fr0として取得する(ステップS4)。
次に、第2のCPU73は、前荷重センサS1および後ろ荷重センサS2から現在の前荷重センサ値Ffおよび後ろ荷重センサ値Frを取得し、前荷重センサ初期値Ff0および後ろ荷重センサ初期値Fr0を用いて前荷重値Ff'および後ろ荷重値Fr'を算出する(ステップS5)。前荷重値Ff'および後ろ荷重値Fr'は次式のようになる。
Ff'=Ff−Ff0 …(1)
Fr'=Fr−Fr0 …(2)
ステップS3において初期値取得フラグがオンである場合、第2のCPU73はステップS5の処理に進む。
次に、第2のCPU73は、乗車判定処理を行う(ステップS6)。この乗車判定処理においては、上記の前荷重値Ff'および後ろ荷重値Fr'に基づいて、使用者がボード本体部2に乗車しているか否かが判別される。使用者がボート本体部2に乗車していると判別された場合には、乗車フラグがオンにされ、使用者が降車していると判別された場合には、乗車フラグがオフにされる。
次に、第2のCPU73は、乗車フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS7)。乗車フラグがオフの場合、第2のCPU73は、ステップS5の処理に戻り、乗車フラグがオンになるまで、ステップS5〜S7の処理を繰り返す。
乗車フラグがオンの場合、第2のCPU73は、使用者の重心位置Wを算出する(ステップS8)。重心位置Wは、次式により算出される。
W=Ff'/(Ff'+Fr')−1/2 …(3)
ここで、使用者の重心位置がボード本体部2の前方側にある場合には重心位置Wの値は正になり、使用者の重心位置がボード本体部2の後方側にある場合には、重心位置Wの値が負になる。使用者の重心位置がボード本体部2の中央にある場合には、重心位置Wの値は0になる。
なお、重心位置Wを、後ろ荷重値Fr'を主として次式により算出してもよい。
W=Fr'/(Ff'+Fr')−1/2 …(4)
この場合には、使用者の重心位置がボード本体部2の前方側にある場合には重心位置Wの値は負になり、使用者の重心位置がボード本体部2の後方側にある場合には、重心位置Wの値が正になる。
次に、第2のCPU73は、エンコーダ77の出力信号により後輪4が正回転しているか否かを判別する(ステップS9)。後輪4が正回転している場合、第2のCPU73は、後述する第1のマップを用いたマップ補完処理により第2のドライバ74および第1のCPU71への電流指令値を算出する(図7のステップS10)。
次に、第2のCPU73は、ステップS10において重心位置Wに基づいて算出された現在の第1のCPU71への電流指令値と図5のメモリ75に記憶されている前回の第1のCPU71への電流指令値との差を算出する(ステップS11)。
次に、第2のCPU73は、ステップS11において算出された第1のCPU71への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が、予め設定された電流しきい値(電流指令値の変化量の上限値)よりも大きいか否かを判別する(ステップS12)。
第1のCPU71への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が電流しきい値より大きい場合、第2のCPU73は、第1のCPU71への電流指令値を電流しきい値分だけ変化させる(ステップS13)。すなわち、現在の電流指令値が前回の電流指令値から電流しきい値分以上増加した場合には、前回の電流指令値に対して電流しきい値を加算し、現在の電流指令値が前回の電流指令値から電流しきい値分以上減少した場合には、前回の電流指令値から電流しきい値を減算する。この処理により、電流指令値の変化幅(加減速の幅)が電流しきい値の範囲内に制限され、通常の走行時における電動スケートボード1の急速な加速および急速な減速が防止される。
次に、第2のCPU73は、第2のドライバ74への電流指令値をステップS13における第1のCPU71への電流指令値と等しい値に変化させる(ステップS14)。このステップS14の処理により、後述する図8のステップS23の処理を行わない場合(前輪減速値および後輪加速値が加算されない場合)に、前輪3および後輪4の駆動力がほぼ等しくなる。
次に、第2のCPU73は、後述する図8のステップS22のカウンタのリセットから所定時間経過したか否かを判別する(図8のステップS15)。
図7のステップS12において、第1のCPU71への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が電流しきい値よりも小さい場合、第2のCPU73は図8のステップS15の処理に進む。
ステップS15においてカウンタのリセットから所定時間経過している場合、第2のCPU73は、現在の後輪4の速度値が予め設定された後輪速度しきい値より大きいか否かを判別する(ステップS16)。
なお、後輪速度しきい値は図5のメモリ75に記憶されており、使用者が適宜変更することが可能である。この後輪速度しきい値を設定することにより、例えば、電動スケートボード1が低速で走行しているときに高速旋回動作が行われることを防止することができる。後輪速度しきい値は、例えば5km/hである。
後輪4の速度値が後輪速度しきい値より大きい場合、第2のCPU73は、後ろ荷重値Fr'が予め設定された後ろ荷重しきい値より小さいか否かを判別する(ステップS17)。なお、後ろ荷重しきい値は図5のメモリ75に記憶されており、使用者が適宜変更することが可能である。
後ろ荷重値Fr'が後ろ荷重しきい値より小さい場合、第2のCPU73は、前輪ステアリング角度値θfが前方左旋回しきい値THθf1より小さいか否かを判別する(ステップS18)。
ここで、前方左旋回しきい値THθf1ならびに後述するステップS20、図10のステップS34およびステップS36で用いられる前方右旋回しきい値THθf2、後方左旋回しきい値THθr1および後方右旋回しきい値THθr2について図面を参照しながら説明する。
なお、左旋回とは電動スケートボード1が進行方向に向かって左に旋回することであり、右旋回とは電動スケートボード1が進行方向に向かって右に旋回することである。したがって、後方左旋回とは、後方に向かって左に旋回することであり、後方右旋回とは、後方に向かって右に旋回することである。
図12は、前方左旋回しきい値THθf1、前方右旋回しきい値THθf2、後方左旋回しきい値THθr1および後方右旋回しきい値THθr2の関係を示す説明図である。
図12では、前輪3および後輪4がボード本体部2の長手方向に対して左右に90度回動可能に取り付けられている場合について説明する。この場合、上述したように、前輪ステアリング角センサDS1から出力される前輪ステアリング角度値θfおよび後輪ステアリング角センサDS2から出力される後輪ステアリング角度値θrは0から255の範囲で変化する。
なお、後輪ステアリング角度値θrが0のときは、後輪4がボード本体部2に対して後方に向かって90度左方向を向いている状態であり、後輪ステアリング角度値θrが255のときは、後輪4がボード本体部2に対して後方に向かって90度右方向を向いている状態である。
図12に示すように、前方左旋回しきい値THθf1は、0以上127.5以下の範囲に設定され、前方右旋回しきい値THθf2は、127.5以上255以下の範囲に設定される。また、後方左旋回しきい値THθr1は、0以上127.5以下の範囲に設定され、後方右旋回しきい値THθr2は、127.5以上255以下の範囲に設定される。
なお、前方左旋回しきい値THθf1、前方右旋回しきい値THθf2、後方左旋回しきい値THθr1および後方右旋回しきい値THθr2は、予め図5のメモリ75に記憶されており、使用者が適宜変更することが可能である。例えば、前方左旋回しきい値THθf1および後方左旋回しきい値THθr1は97.5に設定され、前方右旋回しきい値THθf2および後方右旋回しきい値THθr2は157.5に設定される。
図8のステップS18において、前輪ステアリング角度値θfが前方左旋回しきい値THθf1より小さい場合、第2のCPU73は、前輪ステアリング角度値θfの微分値(角速度)を算出する(ステップS19)。
ステップS18において、前輪ステアリング角度値θfが前方左旋回しきい値THθf1より大きい場合、第2のCPU73は、前輪ステアリング角度値θfが前方右旋回しきい値THθf2より大きいか否かを判別する(ステップS20)。前輪ステアリング角度値θfが前方右旋回しきい値THθf2より大きい場合、第2のCPU73はステップS19の処理に進む。
つまり、ボード本体部2に対して前輪3が左または右に大きな舵角を有している場合に、第2のCPU73はステップS19の処理に進み、前輪ステアリング角度値θfの微分値(角速度)を算出する。
次に、第2のCPU73は、ステップS19において算出された前輪ステアリング角度値θfの微分値が、予め設定された前輪微分しきい値より大きいか否かを判別する(ステップS21)。なお、前輪微分しきい値は図5のメモリ75に記憶されており、使用者が適宜変更することが可能である。
前輪ステアリング角度値θfの微分値(角速度)が前輪微分しきい値より大きい場合、第2のCPU73は、使用者が急速にステアリングを切り、前進時の高速旋回動作の開始条件を満足していると判定し、高速旋回動作の継続時間の管理を行うためのカウンタをリセットする(ステップS22)。
次に、第2のCPU73は、前輪3の回転速度(駆動力)が減少しかつ後輪4の回転速度(駆動力)が増加するように、図7のステップS10〜S14において算出された第1のCPU71および第2のドライバ74への電流指令値に予め設定された前輪減速値および後輪加速値を加算する(ステップS23)。前輪減速値は負の値であり、後輪加速値は正の値である。
次に、第2のCPU73は、現在の電流指令値をメモリ75に記憶させるとともに第1のCPU71および第2のドライバ74に電流指令値を出力する(ステップS24)。それにより、前輪3が減速するとともに、後輪4が加速する。その結果、使用者は前輪3を軸として安定した高速旋回を行うことができる。
なお、ステップS23においては、前輪減速値または後輪加速値のどちらか一方のみを加算してもよい。つまり、前輪3の減速または後輪4の加速のどちらか一方を行うことにより、後輪4の回転速度を前輪3の回転速度に対して相対的に上昇させることができるので、使用者は前輪3を軸として安定した高速旋回を行うことができる。
また、前輪3にブレーキを設けることによって前輪3を減速させてもよい。この場合、後輪4の回転速度が前輪3の回転速度に対して相対的に上昇するので、使用者は前輪3を軸として安定した高速旋回を行うことができる。
次に、第2のCPU73は、図6のステップS3の処理に戻り、ステップS3からステップS24の処理を繰り返す。
ステップ15において、カウンタのリセットから所定時間経過していない場合、第2のCPU73はステップS23の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は上記の高速旋回動作を継続する。
ステップS16において、後輪4の速度値が後輪速度しきい値より小さい場合、第2のCPU73はステップS24の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、図7のステップS10〜S14の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の前進動作を行う。つまり、電動スケートボード1が低速で走行中には、高速旋回動作が行われない。
ステップS17において、後ろ荷重値Fr'が後ろ荷重しきい値より大きい場合、第2のCPU73はステップS24の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、図7のステップS10〜S14の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の前進動作を行う。つまり、使用者の体重がボード本体部2の後方側に大きくかかっている場合には、高速旋回動作が行われない。
ステップS20において、前輪ステアリング角度値θfが前方右旋回しきい値THθf2より小さい場合、第2のCPU73はステップS24の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、図7のステップS10〜S14の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の前進動作を行う。つまり、前輪3が左または右に所定角度以上方向転換されなければ、高速旋回動作が行われない。
ステップS21において、前輪ステアリング角度値θfの微分値が前輪微分しきい値より小さい場合、第2のCPU73はステップS24の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、ステップS10〜S14の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の前進動作を行う。つまり、前輪3が緩やかに方向転換される場合には、高速旋回動作が行われない。
図6のステップS9において、後輪4が正回転していない場合、第2のCPU73は、エンコーダ76の出力信号により前輪3が逆回転しているか否かを判別する(ステップS25)。前輪3が逆回転している場合、第2のCPU73は、後述の第2のマップを用いたマップ補完処理により第2のドライバ74および第1のCPU71への電流指令値を算出する(図9のステップS26)。
次に、第2のCPU73は、ステップS26において重心位置Wに基づいて算出された現在の第2のドライバ74への電流指令値と図5のメモリ75に記憶されている前回の第2のドライバ74への電流指令値との差を算出する(ステップS27)。
次に、第2のCPU73は、ステップS27において算出された第2のドライバ74への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が、予め設定された電流しきい値(電流指令値の変化量の上限値)よりも大きいか否かを判別する(ステップS28)。
第2のドライバ74への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が電流しきい値よりも大きい場合、第2のCPU73は、第2のドライバ74への電流指令値を電流しきい値分だけ変化させる(ステップS29)。すなわち、現在の電流指令値が前回の電流指令値から電流しきい値分以上増加した場合には、前回の電流指令値に対して電流しきい値を加算し、現在の電流指令値が前回の電流指令値から電流しきい値分以上減少した場合には、前回の電流指令値から電流しきい値を減算する。
次に、第2のCPU73は、第1のCPU71への電流指令値をステップS29における第2のドライバ74への電流指令値と等しい値に変化させる(ステップS30)。このステップS30の処理により、後述する図10のステップS39の処理が行われない場合(前輪加速値および後輪減速値が加算されない場合)に、前輪3および後輪4の駆動力がほぼ等しくなる。
次に、第2のCPU73は、後述する図10のステップS38におけるカウンタのリセットから所定時間経過したか否かを判別する(図10ステップS31)。
図9のステップS28において、第2のドライバ74への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が電流しきい値よりも小さい場合、第2のCPU73は図10のステップS31の処理に進む。
ステップS31においてカウンタのリセットから所定時間経過している場合、第2のCPU73は、現在の前輪3の速度値が予め設定された前輪速度しきい値より大きいか否かを判別する(ステップS32)。
なお、前輪速度しきい値は図5のメモリ75に記憶されており、使用者が適宜変更することが可能である。この前輪速度しきい値を設定することにより、例えば、電動スケートボード1が低速で走行しているときに高速旋回動作が行われることを防止することができる。前輪速度しきい値は、例えば5km/hである。
前輪3の速度値が前輪速度しきい値より大きい場合、第2のCPU73は、前荷重値Ff'が予め設定された前荷重しきい値より小さいか否かを判別する(ステップS33)。なお、前荷重しきい値は図5のメモリ75に記憶されており、使用者が適宜変更することが可能である。
前荷重値Ff'が前荷重しきい値より小さい場合、第2のCPU73は、後輪ステアリング角度値θrが後方左旋回しきい値THθr1より小さいか否かを判別する(ステップS34)。
後輪ステアリング角度値θrが後方左旋回しきい値THθr1より小さい場合、第2のCPU73は、後輪ステアリング角度値θrの微分値(角速度)を算出する(ステップS35)。
ステップS34において、後輪ステアリング角度値θrが後方左旋回しきい値THθr1より大きい場合、第2のCPU73は、後輪ステアリング角度値θrが後方右旋回しきい値THθr2より大きいか否かを判別する(ステップS36)。後輪ステアリング角度値θrが後方右旋回しきい値THθr2より大きい場合、第2のCPU73はステップS35の処理に進む。
つまり、ボード本体部2に対して後輪4が左または右に大きな舵角を有している場合に、第2のCPU73はステップS35の処理に進み、後輪ステアリング角度値θrの微分値(角速度)を算出する。
次に、第2のCPU73は、ステップS35において算出された後輪ステアリング角度値θrの微分値が、予め設定された後輪微分しきい値より大きいか否かを判別する(ステップS37)。なお、後輪微分しきい値は図5のメモリ75に記憶されており、使用者が適宜変更することが可能である。
後輪ステアリング角度値θrの微分値が後輪微分しきい値より大きい場合、第2のCPU73は、使用者が急速にステアリングを切り、後進時の高速旋回動作の開始条件を満足していると判定し、高速旋回動作の継続時間の管理を行うためのカウンタをリセットする(ステップS38)。
次に、第2のCPU73は、前輪3の回転速度(駆動力)が増加しかつ後輪4の回転速度(駆動力)が減少するように、図9のステップS26〜ステップS30において算出された第1のCPU71および第2のドライバ74への電流指令値に予め設定された前輪加速値および後輪減速値を加算する(ステップS39)。前輪加速値は正の値であり、後輪減速値は負の値である。
その後、第2のCPU73は、図8のステップS24の処理に進み、電流指令値をメモリ75に記憶させるとともに第1のCPU71および第2のドライバ74に電流指令値を出力する。それにより、前輪3が加速するとともに、後輪4が減速する。その結果、使用者は後輪4を軸として安定した高速旋回を行うことができる。
なおステップS39においては、前輪加速値または後輪減速値のどちらか一方のみを加算してもよい。つまり、前輪3の加速または後輪4の減速のどちらか一方を行うことにより、前輪3の回転速度を後輪4の回転速度に対して相対的に上昇させることができるので、使用者は後輪4を軸として安定した高速旋回を行うことができる。
また、後輪4にブレーキを設けることによって後輪4を減速させてもよい。この場合、前輪3の回転速度が後輪4の回転速度に対して相対的に上昇するので、使用者は後輪4を軸として安定した高速旋回を行うことができる。
ステップS31において、カウンタのリセットから所定時間経過していない場合、第2のCPU73はステップS39の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は高速旋回動作を継続する。
ステップS31において、前輪3の速度値が前輪速度しきい値より小さい場合、第2のCPU73は図8のステップS24の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、図9のステップS26〜S30の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の後進動作を行う。つまり、電動スケートボード1が低速で走行中には、高速旋回動作が行われない。
ステップS33において、前荷重値Ff'が前荷重しきい値より大きい場合、第2のCPU73は図8のステップS24の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、図9のステップS26〜S30の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の後進動作を行う。つまり、使用者の体重がボード本体部2の前方側に大きくかかっている場合には、高速旋回動作が行われない。
ステップS36において、後輪ステアリング角度値θrが後方左旋回しきい値THθr2より小さい場合、第2のCPU73は図8のステップS24の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、図9のステップS26〜S30の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の後進動作を行う。つまり、前輪3が左または右に所定角度以上方向転換されなければ、高速旋回動作が行われない。
ステップS37において、後輪ステアリング角度値θrの微分値が後輪微分しきい値より小さい場合、第2のCPU73は図8のステップS23の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、図9のステップS26〜S30の処理により算出された電流指令値に基づいて通常の後進動作を行う。つまり、後輪4が緩やかに方向転換される場合には、高速旋回動作が行われない。
図6のステップS25において、前輪3が逆回転していない場合、第2のCPU73は後述する第3のマップを用いたマップ補完処理により第2のドライバ74および第1のCPU71への電流指令値を算出する(図11のステップS40)。
次に、第2のCPU73は、ステップS40において重心位置Wに基づいて算出された現在の第2のドライバ74への電流指令値と図5のメモリ75に記憶されている前回の第2のドライバ74への電流指令値との差を算出する(ステップS41)。
次に、第2のCPU73は、ステップS41において算出された第2のドライバ74への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が、予め設定された電流しきい値(電流指令値の変化量の上限値)よりも大きいか否かを判別する(ステップS42)。
第2のドライバ74への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が電流しきい値よりも大きい場合、第2のCPU73は、第2のドライバ74への電流指令値を電流しきい値分だけ変化させる(ステップS43)。すなわち、現在の電流指令値が前回の電流指令値から電流しきい値分以上増加した場合には、前回の電流指令値に対して電流しきい値を加算し、現在の電流指令値が前回の電流指令値から電流しきい値分以上減少した場合には、前回の電流指令値から電流しきい値を減算する。
次に、第2のCPU73は、第1のCPU71への電流指令値をステップS42における第2のドライバ74への電流指令値と等しい値に変化させる(ステップS44)。これにより、前輪3および後輪4の駆動力をほぼ等しくすることができる。
その後、第2のCPU73は図8のステップS23の処理に進み、電流指令値をメモリ75に記憶させるとともに第1のCPU71および第2のドライバ74に電流指令値を出力する。それにより、電動スケートボード1は、図11のステップS40〜S44の処理により算出された電流指令値に基づいて、通常の前進動作または後進動作を行う。
ステップS41において、第2のドライバ74への現在の電流指令値と前回の電流指令値との差が電流しきい値よりも小さい場合、第2のCPU73は図8のステップS23の処理に進む。この場合、電動スケートボード1は、第3のマップによるマップ補完処理により算出された電流指令値に基づいて、通常の前進動作または後進動作を行う。
(5)マップの説明
次に、マップ補完処理に用いられる第1、第2および第3のマップについて説明する。
図13は、電流指令値算出処理におけるマップ補完処理に用いられる第1、第2および第3のマップを示す説明図である。
第1、第2および第3のマップとは、図13に示すように、使用者の重心位置と電流指令値との関係を示すものである。
図13において、横軸は電流指令値算出処理により算出される重心位置Wを示し、縦軸は第2のCPU73の第2のドライバ74および第1のCPU71(第1のドライバ72)への電流指令値を示す。
図5のメモリ75には、使用者の重心位置と電流指令値との関係が第1、第2および第3のマップとしてテーブル形式で記憶されている。すなわち、メモリ75のアドレスに重心位置が対応付けられ、各アドレスに電流指令値を示すデータが格納されている。
図13の第1のマップの曲線は、図6のステップS9の処理により後輪4が正回転している場合に用いられる。図13の第2のマップの曲線は、図6のステップS25の処理により前輪3が逆回転している場合に用いられる。また、図13の第3のマップの曲線は、図6のステップS25の処理により前輪3が逆回転していない場合(電動スケートボード1が停止している場合)に用いられる。
なお、第1のマップおよび第2のマップを用いることにより第2のCPU73の第2のドライバ74および第1のCPU71(第1のドライバ72)への電流指令値を算出する代わりに、第2のCPU73が次式により電流指令値を算出することも可能である。
T=K・(Ff'/(Ff'+Fr')−1/2)+KV ・V …(5)
上式(5)のTは電流指令値であり、KおよびKV はそれぞれ所定の係数であり、Vは電動スケートボード1の速度である。
この場合、メモリ75に対して重心位置と電流指令値との関係を示す第1のマップおよび第2のマップのデータを記憶させる必要がなくなる。
(6)実施の形態にかかる電動スケートボードの効果
以上のように、本実施の形態に係る電動スケートボード1においては、前進時における旋回動作時には、前輪3が減速されるとともに後輪4が加速される。それにより、使用者は前輪3を軸として安定した高速旋回を容易に行うことができる。
また、後進時における旋回動作時には、後輪4が減速されるとともに前輪3が加速される。それにより、使用者は後輪4を軸として安定した高速旋回を容易に行うことができる。
また、前進時においては、前輪3の前輪ステアリング角度値θfが前方左旋回しきい値THθf1より大きくかつ前方右旋回しきい値THθf2より小さい場合には、前輪3の減速および後輪4の加速が行われない。また、後進時においては、後輪4の後輪ステアリング角度値θrが後方左旋回しきい値THθr1より大きくかつ後方右旋回しきい値THθr2より小さい場合には、後輪4の加速および前輪3の減速が行われない。
すなわち、前輪3または後輪4が左または右に所定角度以上方向転換されなければ、高速旋回動作が行われない。それにより、使用者の意図に反する高速旋回動作を防止することができる。例えば、使用者が前輪3または後輪4をわずかに方向転換させて緩やかな曲線を描くように電動スケートボード1を進行させようとしている場合には、高速旋回動作は行われない。
また、前進時においては、前輪3の前輪ステアリング角度値θfの微分値が前輪微分しきい値より小さい場合には、前輪3の減速および後輪4の加速が行われない。また、後進時においては、後輪4の後輪ステアリング角度値θrの微分値が後輪微分しきい値より小さい場合には、後輪4の減速および前輪3の加速が行われない。
すなわち、前輪3または後輪4が所定角速度以上で方向転換されなければ、高速旋回動作が行われない。それにより、使用者の意図に反する高速旋回動作を防止することができる。例えば、使用者が前輪3または後輪4の方向を徐々に変化させながら緩やかに電動スケートボード1の方向転換を行おうとしている場合には、高速旋回は行われない。
また、前進時においては、後ろ荷重値Fr'が後ろ荷重しきい値より大きい場合には、前輪3の減速および後輪4の加速が行われない。すなわち、前進時に使用者の体重がボード本体部2の後方側の足に大きくかかっている場合には、前輪3の減速および後輪4の加速が行われない。これは、ボード本体部2の後方側に使用者の体重がかかっているときに後輪4を加速して高速旋回動作を行うと、使用者がバランスを保つことが難しく、安定した旋回動作を行うことが困難となるからである。
また、後進時においては、前荷重値Ff'が前荷重しきい値より大きい場合には、後輪4の減速および前輪3の加速が行われない。すなわち、後進時に使用者の体重がボード本体部2の前方側の足に大きくかかっている場合には、後輪4の減速および前輪3の加速が行われない。これは、ボード本体部2の前方側に使用者の体重がかかっているときに前輪3を加速して高速旋回動作を行うと、使用者がバランスを保つことが難しく、安定した旋回動作を行うことが困難となるからである。
また、前進時に後輪4の速度値が後輪速度しきい値より小さい場合には、前輪3の減速および後輪4の加速が行われず、後進時に前輪3の速度値が前輪速度しきい値より小さい場合には、前輪3の加速および後輪4の減速が行われない。つまり、電動スケートボード1の速度が低い場合に高速旋回動作が行われることが防止される。それにより、前輪3または後輪4の急激な速度変化が防止される。その結果、使用者がバランスを崩して転倒することを防止することができる。
また、電流指令値算出処理において第1、第2および第3のマップを用いていることにより、重心位置Wの値に対するCPU71およびドライバ74への電流指令値を容易に決定することができる。
また、第3のマップを用いた場合には、前輪減速値および後輪加速値の加算または前輪加速値および後輪減速値の加算が行われないので、電動スケートボード1が停止状態から急に高速旋回を行うことが防止される。それにより、使用者がバランスを崩して転倒することを防止することができる。
また、前荷重値Ff'および後ろ荷重値Fr'の和に対する前荷重値Ff'または後ろ荷重値Fr'の割合が重心位置Wとして算出され、この重心位置Wに基づいて電流指令値が算出される。この重心位置Wは、使用者の体重にかかわらず前荷重センサS1および後ろ荷重センサS2に加わる荷重の配分によって定まる。それにより、使用者の体重にかかわらず確実に電動スケートボード1の加減速を制御することが可能となる。
また、前進時においては、第1のCPU71への前回の電流指令値からの現在の電流指令値の変化分の絶対値が電流しきい値以下の場合には現在の電流指令値が用いられ、前回の電流指令値からの現在の電流指令値の変化分の絶対値が電流しきい値を超えた場合には電流指令値が電流しきい値分だけ変化する。また、後進時においては、第2のドライバ74への前回の電流指令値からの現在の電流指令値の変化分の絶対値が電流しきい値以下の場合には現在の電流指令値が用いられ、前回の電流指令値からの現在の電流指令値の変化分の絶対値が電流しきい値を超えた場合には電流指令値が電流しきい値分だけ変化する。それにより、電動スケートボード1が急激に加減速されることを防止することができるとともに、電動スケートボード1の移動を滑らかにすることができる。
(7)他の実施の形態
図8のステップS16の処理および図10のステップS32の処理は設けなくてもよい。この場合、電動スケートボード1の速度に関係なく高速旋回動作を行うことができる。
図8のステップS17の処理および図10のステップS33の処理は設けなくてもよい。この場合、使用者の重心Wの位置に関係なく高速旋回動作を行うことができる。
また、図8のステップS19,S21および図10のステップS35,S37の処理は設けなくてもよい。この場合、前輪3または後輪4の方向転換角速度に関係なく迅速な旋回動作を行うことができる。
図8のステップS17において、後ろ荷重値Fr'と後ろ荷重しきい値との比較により高速旋回動作を行うか否かを判別しているが、使用者の重心Wがボード本体部2の前方側にあるか否かに基づいて高速旋回動作を行うか否かを判別してもよい。使用者の重心Wがボード本体部2の前方側にある場合は、CPU73はステップS18の処理に進み、使用者の重心Wがボード本体部2の前方側にない場合には、CPU73はステップS24の処理に進む。この場合、前進時において、使用者の重心Wがボード本体部2の後方側にあるときに高速旋回が行われることが防止される。
図10のステップS33において、前荷重値Ff'と前荷重しきい値との比較により高速旋回動作を行うか否かを判別しているが、使用者の重心Wがボード本体部2の後方側にあるか否かに基づいて高速旋回動作を行うか否かを判別してもよい。使用者の重心Wがボード本体部2の後方側にある場合は、CPU73はステップS34の処理に進み、使用者の重心Wがボード本体部2の後方側にない場合には、CPU73はステップS24の処理に進む。この場合、後進時において、使用者の重心Wがボード本体部2の前方側にあるときに高速旋回が行われることが防止される。
これらの結果、使用者がバランスを保つことが困難な状態で高速旋回が行われることが防止されるので、旋回動作中に使用者が転倒することを防止することができる。
また、上記実施の形態では、前荷重センサS1および後ろ荷重センサS2として、外部からの荷重によって材料が押圧されることにより生じる歪みを電気信号に置換する歪みゲージ式ロードセルを用いているが、これに限定されるものではなく、静電容量式のロードセルまたは圧力センサ等を用いてもよい。
また、第1および第2の荷重検出手段をばね等の弾性部材とこの弾性部材の荷重による変位を検出する位置センサとにより構成してもよい。この場合、低コスト化を実現することができる。
また、前輪ステアリング角センサDS1は、図3の内側フレーム12の回転支持部12cの後方側の側壁に埋設された発光素子47aおよび受光素子47bならびに支持具5の回転部5bの後方側の側面に形成された縞模様の反射面47cにより構成されてもよい。
この構成においては、発光素子47aから発生された光は反射面47cで反射された後に受光素子47bにより受光される。ここで、受光素子47bの受光量は、反射面47cの縞模様に応じて変化する。したがって、受光素子47bの出力信号に基づいて前輪ステアリング角度値θfを検出することができる。
また、電磁ピックアップと複数の磁石との組み合わせにより前輪ステアリング角度値θfを検出してもよい。
また、上記実施の形態では、本発明を二輪の電動スケートボードに適用した場合について説明したが、本発明は、図14に示すような複数の前輪3a,3bおよび複数の後輪4a,4bを有する四輪の電動スケートボードにも適用可能である。この場合、前輪3a,3bは上記実施の形態の前輪3と同様に制御され、後輪4a,4bは上記実施の形態の後輪4と同様に制御される。
また、動力源は電気モータに限らず、内燃機関であってもよい。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応
上記実施の形態においては、ボード本体部2が本体部に相当し、前輪3または後輪4が第1または第2の車輪に相当し、駆動モータM1またはM2が駆動手段に相当し、第2のCPU73が制御手段に相当し、前輪ステアリング角センサDS1、後輪ステアリング角センサDS2およびエンコーダ76,77が検出手段に相当し、前輪ステアリング角度値θfおよび後輪ステアリング角度値θrが舵角に関する情報または舵角に相当し、前輪ステアリング角センサDS1および後輪ステアリング角センサDS2が角度検出手段に相当し、エンコーダ76,77が速度検出手段に相当し、前荷重センサS1および後ろ荷重センサS2が荷重検出手段に相当し、前荷重センサS1が第1の荷重検出手段に相当し、後ろ荷重センサS2が第2の荷重検出手段に相当する。
また、ドライバ72,74が電流供給部に相当し、メモリ75が記憶手段に相当し、第1のマップが第1の関係に相当し、第2のマップが第2の関係に相当し、第3のマップが第3の関係に相当する。
本発明は、複数の車輪を有するスケートボードに利用することができる。
本実施の形態に係るスケートボードの構成を示す概略模式図である。 電動スケートボードの側面図である。 前輪のボード本体部への取り付け構造を説明するための分解斜視図である。 前輪のボード本体部への取り付け部の断面図である。 電動スケートボードの駆動制御部の構成を説明するための図である。 第2のCPUによる第2のドライバおよび第1のCPUへの電流指令値算出処理を示すフローチャートである。 第2のCPUによる第2のドライバおよび第1のCPUへの電流指令値算出処理を示すフローチャートである。 第2のCPUによる第2のドライバおよび第1のCPUへの電流指令値算出処理を示すフローチャートである。 第2のCPUによる第2のドライバおよび第1のCPUへの電流指令値算出処理を示すフローチャートである。 第2のCPUによる第2のドライバおよび第1のCPUへの電流指令値算出処理を示すフローチャートである。 第2のCPUによる第2のドライバおよび第1のCPUへの電流指令値算出処理を示すフローチャートである。 前方左旋回しきい値、前方右旋回しきい値、後方左旋回しきい値および後方右旋回しきい値の関係を示す説明図である。 電流指令値算出処理におけるマップ補完処理に用いられる第1、第2および第3のマップを示す説明図である。 本発明の他の実施の形態に係る四輪の電動スケートボードを示す図である。
符号の説明
1 電動スケートボード
2 ボード本体部
3 前輪
4 後輪
5,6 支持具
8,9 外側フレーム
12,13 内側フレーム
22 緩衝部材
23 スペーサ
24 導線
71 第1のCPU
72 第1のドライバ
73 第2のCPU
74 第2のドライバ
75 メモリ
76,77 エンコーダ
M1,M2 駆動モータ
Ff 前荷重センサ値
Fr 後ろ荷重センサ値
Ff' 前荷重値
Fr' 後ろ荷重値
Ff0 前荷重センサ初期値
Fr0 後ろ荷重センサ初期値
S1 前荷重センサ
S2 後ろ荷重センサ
DS1 前輪ステアリング角センサ
DS2 後輪ステアリング角センサ
θf 前輪ステアリング角度値
θr 後輪ステアリング角度値
THθf1 前方左旋回しきい値
THθf2 前方右旋回しきい値
THθr1 後方左旋回しきい値
THθr2 後方右旋回しきい値

Claims (12)

  1. 使用者が乗車する本体部と前記本体部の進行方向に沿って配列された第1および第2の車輪と、
    前記第1および第2の車輪のうち少なくとも一方を駆動する駆動手段と、
    前記第1および第2の車輪のうち少なくとも一方の舵角に関する情報を検出する検出手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記舵角に関する情報が所定の条件を満足する場合に、前記第1および第2の車輪のうち前記進行方向の後方側の車輪の回転速度を前記進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように前記駆動手段を制御することを特徴とするスケートボード。
  2. 前記検出手段は、前記進行方向に対する前記第1および第2の車輪のうち少なくとも一方の舵角を検出する角度検出手段を含み、
    前記制御手段は、前記角度検出手段により検出された舵角が第1の条件を満足する場合に、前記第1および第2の車輪のうち前記進行方向の後方側の車輪の回転速度を前記進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載のスケートボード。
  3. 前記制御手段は、前記角度検出手段により検出された舵角の微分値を算出し、さらに前記微分値が第2の条件を満足する場合に、前記第1および第2の車輪のうち前記進行方向の後方側の車輪の回転速度を前記進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項2記載のスケートボード。
  4. 前記検出手段は、前記第1および第2の車輪のうち少なくとも一方の回転速度を速度値として検出する速度検出手段をさらに含み、
    前記制御手段は、さらに前記速度検出手段により検出された速度値が第3の条件を満足する場合に、前記第1および第2の車輪のうち前記進行方向の後方側の車輪の回転速度を前記進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項2または3に記載のスケートボード。
  5. 荷重を荷重値として検出する荷重検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記荷重検出手段により検出された前記荷重値に基づいて前記本体部における使用者の重心位置を算出し、前記重心位置に基づいて前記進行方向を決定することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のスケートボード。
  6. 前記荷重検出手段は、
    第1の位置に設けられ、荷重を第1の荷重値として検出する第1の荷重検出手段と、
    第2の位置に設けられ、荷重を第2の荷重値として検出する第2の荷重検出手段とを含み、
    前記制御手段は、前記第1の荷重検出手段からの第1の荷重値と前記第2の荷重検出手段からの第2の荷重値との合計に対する前記第1および第2の荷重値のいずれか一方の割合を重心位置として算出することを特徴とする請求項5記載のスケートボード。
  7. 前記制御手段は、さらに前記第1または第2の荷重検出手段により検出された前記第1または第2の荷重値が第4の条件を満足する場合に、前記進行方向の後方側の車輪の回転速度を前記進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項6記載のスケートボード。
  8. 前記制御手段は、さらに前記重心位置が第5の条件を満足する場合に、前記進行方向の後方側の車輪の回転速度を前記進行方向の前方側の車輪の回転速度に対して相対的に上昇させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のスケートボード。
  9. 前記重心位置と電流指令値との関係を記憶する記憶手段と、
    前記電流指令値に基づいて前記駆動手段に駆動電流を供給する電流供給部とをさらに備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された関係に基づいて前記電流指令値を決定することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のスケートボード。
  10. 前記関係は、
    前記重心位置が前記本体部の中心にある場合に前進を指令する値を有する第1の関係と、
    前記重心位置が前記本体部の中心にある場合に後進を指令する値を有する第2の関係とを含み、
    前記決定手段は、前記本体部の前進時に前記第1の関係に基づいて電流指令値を決定し、前記本体部の後進時に前記第2の関係に基づいて前記電流指令値を決定することを特徴とする請求項9記載のスケートボード。
  11. 前記関係は、
    前記重心位置が前記本体部の中心にある場合に、停止を指令する値を有する第3の関係をさらに含み、
    前記決定手段は、前記本体部の停止時に前記第3の関係に基づいて電流指令値を決定することを特徴とする請求項10記載のスケートボード。
  12. 電流指令値に基づいて前記駆動手段に駆動電流を供給する電流供給部をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記重心位置と前記電流指令値との関係を示す予め定められた関係式を用いて前記駆動手段への前記電流指令値を決定することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のスケートボード。
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