JP2006189664A - コーナーキューブアレイの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 再帰反射率の高い微細なコーナーキューブアレイを、容易に製造することの可能な方法を提供する。
【解決手段】 ベース基板21にレジスト三角柱22を形成し、これに対するメッキ処理によってNi−P基板23を形成する。Ni−P基板23に切削加工を施して転写することで、三角柱状の凸部と三角錐プリズム(凹)とを1つおきに並べた反転型24を形成する。反転型24の正三角柱を、切削加工によって凸型の正三角錐に切削することで、MCCA25を得る。上記の2回の切削加工は、平板に微細な三角錐プリズムアレイを形成する加工と同じである。また、2つの三角錐プリズムアレイを重ねる必要もない。従って、再帰反射率の高い微細なMCCA25を容易に形成できる。
【選択図】 図1

Description

反射型液晶表示装置の再帰性反射板に利用される、コーナーキューブアレイの製造方法に関するものである。
従来、周囲光(外光)を光源として利用することによって表示を行う反射型液晶表示装置(反射型LCD)が知られている。
反射型LCDは、透過型液晶表示装置(透過型LCD)とは異なり、バックライト(内蔵光源)を必要としない。このため、バックライトのための電力が不要となるので、バッテリーを小型化できる。また、バックライトを備えないことによる省スペース化・軽量化も図れる。
このようなことから、反射型LCDは、軽量薄型化したい機器に適しているといえる。
また、このような機器では、不要となったバックライト用のスペースを、バッテリーのために使用できる。従って、大型のバッテリーを使用できるので、動作時間を飛躍的に延ばすことも期待できる。
さらに、反射型LCDを明るい場所(日中の屋外など)で使用すると、表示画像のコントラスト特性を、他のタイプの表示装置に比べて良好とできる。
例えば、発光型表示装置であるCRTでは、日中の屋外では、コントラスト比が大幅に低下する。
また、低反射処理の施された透過型LCDにおいても、周囲光が表示光(バックライト光)に比べて非常に強い環境下(直射日光下など)では、コントラスト比の大幅な低下を避けられない。
これに対し、反射型LCDでは、周囲光量に比例した表示光を得られるため、周囲光が非常に強くてもコントラスト比の低下を回避できる。
従って、反射型LCDは、携帯情報端末機器(携帯電話など),デジタルカメラ,携帯ビデオカメラといった、屋外での使用機会の多い機器に対し、好適に使用できる。
しかし、このように非常に有望な応用分野を有しているものの、カラー表示用の反射型LCDについては、現在まで、十分な実用性を有するものを得られていない。
これは、反射型LCDでは、暗所において十分な表示輝度を得られないからである。
カラー表示用の反射型LCD(反射型カラーLCD)の表示性能を向上させるために、特許文献1には、散乱型液晶表示モードと再帰性反射板とを組み合わせる手法が開示されている。
図12(a)(b)は、この手法を用いた表示装置の動作原理を示す説明図である。ここで、図12(a)および(b)には、それぞれ、表示装置の黒表示状態および白表示状態を示している。
図12(a)に示す表示装置の黒表示状態では、表示装置の液晶層101は、透過状態に制御されている。この場合、表示装置に入射した光は、液晶層101を通過した後、再帰性反射板102により、入射方向に引き返すように反射される。従って、外部光源103から表示装置に向かって斜めに入射した光は光源103に戻るように反射されるため、装置の正面にいる観察者Pには届かない。
なお、この場合、表示装置から観察者に届く像は、観察者自身の目(角膜)であるので、「黒」表示状態を得られる。
一方、図12(b)に示す白表示状態では、液晶層101は散乱状態に制御されている。この場合、光源からの入射光は液晶層101において散乱される。液晶層101が前方散乱型である場合、散乱光は再帰性反射板102で反射され、さらに散乱状態の液晶層101を経て外部に出射される。
このように、液晶層が散乱状態にあると、入射光が多様な方向に散乱されるため、再帰性反射板の再帰性が崩される。従って、入射光は光源に戻らず、観察者のいる方向に出射されるため、「白」表示状態を得られる。
このような動作原理を用いて表示を行うことにより、偏光素子を使用せずに白黒表示が可能となる。従って、偏光素子による光利用効率の低下を回避できるので、高明度の反射型LCDを実現できる。
なお、前述の再帰性反射板は、表示装置(ディスプレイ用途)の他に、道路標識などにも利用されている。この再帰性反射板の製造方法については、特許文献2・3に記載されている。
これらの文献に示されている再帰性反射板は、図13に示すような、三角錐(三角錐プリズム)を最密に配列した形状(三角錐プリズムアレイ)を有している。
また、このような三角錐プリズムアレイは、以下のように製造される。
まず、図14(a)に示すように、平板に対して、互いに120°づつ異なる三方向から機械(切削)加工を施し、「V字型の溝」を有する板(原盤)を形成する。これにより、図14(b)に示すように、三角錐を最密に配列した形状を形成できる。
次に、図14(c)に示すように、このような原盤の溝を、再帰性反射板の材料に転写する。これにより、材料には、原盤の反転像が形成される。そして、三角錐の形成面(表面)に高反射金属膜(例えばAg(銀)など)を成膜し、再帰性反射板が完成する。
なお、図14(b)〜(d)では、三角錐の頂点を○,底点を●で示している。
この三角錐プリズムアレイは、三角錐の形成面(高反射金属膜)によって光を反射するように配置することで、再帰性反射板として機能する。
すなわち、底点を中心とする3面のいずれかに入射した光は、これらの3面で1回づつ反射され、入射方向と同じ方向に反射(再帰)される。
なお、原盤を透明な樹脂材料などで形成すれば、原盤そのものを再帰性反射板とすることが可能である(図14(d))。この場合、入射光は、樹脂材料と空気との界面で反射されることとなり、また、観察者は裏面(平らな面)を望むこととなる。すなわち、この構成では、樹脂材料の頂点を中心とする3面のいずれかに入射した光は、これらの3面で1回づつ反射し、入射方向と同じ方向へと反射される。
ところで、再帰性反射板については、再帰反射率をなるべく高めることが好ましい。これにより、表示のコントラスト比をより高められるため、黒表示時に観察者に届く不要な光の量を低減できる。
しかしながら、三角錐プリズムアレイでは、その構造上、再帰反射板として機能する領域が、図15に示すような、1つの三角錐の中心(図14(c)(d)において○,●で示した点)を中心とする正六角形の領域だけである。
そして、それ以外の領域(非再帰領域)は、図16に示すように、3回目に反射する面が存在しないため再帰領域(再帰反射領域)とならない。
なお、非再帰領域は、各三角錐の底面の3つの角に形成される正三角形である。そして、1つの角には、互いに隣接する6つの三角錐の非再帰領域が集まるため、図15に示すように、平面的には、再帰領域と同じ形状の正六角形となる。
従って、その結果、三角錐プリズムアレイでは、有効面積(再帰反射する領域の面積)は全体の2/3となる。そして、残りの1/3である非再帰領域に入射した光は再帰せずに拡散光となる。このため、このような三角錐プリズムアレイでは、再帰反射率は2/3(66.7%)より大きくならない。
従って、このような三角錐プリズムアレイを図12(a)(b)に示したような表示装置の反射板として用いると、全面積の1/3が非再帰領域(拡散光領域)であることから、黒表示レベルの低下(黒浮き)を避けられない。また、白表示の明るさも低下するため、高コントラストでの表示を実現できず、表示品位を低下させてしまう。
この問題に関し、特許文献1には、非再帰領域をもたない再帰性反射板が開示されている。
この再帰性反射板は、図17(a)の上面図,図17(b)の斜視図に示すように、正方形3面の構成(立方体の一部;コーナーキューブ)を単位構造とし、その単位構造を最密充填したもの(コーナーキューブアレイ(CCA))を有している。
このCCAは、三角錐プリズムアレイのX・Y方向(図13)に並んでいる三角錐プリズム(凸)を、各方向に1つおきに下向きにした(凹型の三角錐プリズム(三角錐形状の窪み(穴))とした)形状(1つの三角錐プリズム(上向き)のX方向およびY方向に隣あう4つの三角錐プリズムを下向きにした形状)である。また、凹型の三角錐プリズムは、「頂点を下に向けた正三角錐の底面を除去した形状」であるともいえる。
このようなCCAでは、その全面が再帰領域として機能する。このため、散乱型液晶と組み合わせることで、高コントラストでの黒表示を実現できると考えられる。
しかしながら、現在市販されているCCAは、数mmの大きさをもつ単位コーナーキューブの集合体である。従って、ディスプレイの画素ピッチ(100〜300μmピッチ)に比べて大きすぎるため、ディスプレイ用途には不向きである。
すなわち、ディスプレイの再帰性反射板として用いるためには、ディスプレイの画素ピッチと同等、あるいはそれ以下の、微細な単位コーナーキューブを配列したものが必要である。
ここで、特許文献2・3には、微細な三角錐プリズムを機械加工する方法について記載されている。この機械加工は、円柱状の穴,溝加工,曲面の加工に適したものであり、前述したようにV字状の溝を3方向より形成することで、非常に精度よく、微細な三角錐プリズム(凸)を形成できる。
しかしながら、CCAを形成するためには、連続的な凹凸を、各面が直交するように形成する必要が生じる。これに関し、特許文献2・3に示されているような機械加工では、このような『直角』を出しながらの凹部形成を行えない(隣り合う三角錐プリズムが同時に形成されてしまう(三角錐プリズムアレイが形成されてしまう))。
ここで、『コーナーキューブ』と『三角錐プリズム』とには、図18に示す関係がある。
すなわち、隣接する2つの三角錐プリズムの一方を、三角錐プリズムの底辺を含む面(図中の線Bを通る面)を中心に反転させると、コーナーキューブを形成できる(隣接する三角錐プリズムの対向する2つの面(直角二等辺三角形;図18中の円A内の面)の一方を反転させると、コーナーキューブの単位面である正方形を形成できる)。そして、この反転を三角錐プリズム全体に渡って行うと、CCA形状となる。
なお、コーナーキューブの頂点から延びる3本の線と、底点から延びる3本の線の交点を『鞍点』と称する(図17,図18参照)。
また、上記のようにコーナーキューブを形成するために反転される三角錐プリズムは、「1つおき」である。また、「三角錐プリズムの底辺を含む面」は、「複数のコーナーキューブの鞍点を通る面」と一致する。
従って、CCAは、『鞍点』をつないだ面を基準とし、『凸の三角錐プリズム』と『凹の三角錐プリズム』が交互(1つおき)に配列した形状であるといえる。
このような点に関し、特許文献4には、2枚の三角錐プリズムアレイを張り合わせてCCAを形成する方法が記載されている。
すなわち、この方法では、図19に示すように、1枚の三角錐プリズムアレイの一部に反射板を形成し、これを裏向けにすることで、擬似的に凸型三角錐プリズムを生成する。そして、他の三角錐プリズムアレイ(凹型)と組み合わせることで、CCAを形成する。
また、特許文献4には、図20に示すように「組み合わせ技術」と「形状転写技術」を用いて、凹型の三角錐プリズムアレイの所定位置に凸型の三角錐を転写することで、CCA反射板を形成する手法についても開示されている。
特開2002−107519号公報(公開日;2002年4月10日) 米国特許公報4576850(発行日;1986年3月18日) 特表2000−59166号公報(公表日;2000年7月18日) 特開2002−323612号公報(発行日;2002年11月8日)
しかしながら、特許文献4の方法では、2枚の三角錐プリズムアレイを重ね合せることでCCAを実現している。従って、この方法には、重ね合せの精度(平面方向および高さ方向の精度)を非常に高くしないと、CCAの再帰反射率を十分に高められないという欠点がある。
例えば、図19に示した構成において、三角錐プリズムアレイ間に1μm程度の隙間が存在する場合の再帰反射率は、完全なCCAの再帰反射率を100%としたとき、64%まで低下する(シミュレーション結果)。
この数字は、完全な三角錐プリズムアレイの再帰性反射率(66.7%)より小さいため、上記の隙間については、少なくとも1μmより小さくする必要があるといえる。
また、図19の構成では、図21(b)に示すように、入射光は、擬似的なコーナーキューブ内で3回反射する間に、異なる屈折率体(三角錐プリズムアレイの間)を横切ることとなる。従って、三角錐プリズムアレイ間にマッチング材(三角錐プリズムアレイと同様の屈折率をもつもの)を配する必要がある。しかしながら、このような媒質を挟んだ状態で2枚の三角錐プリズムアレイ間の距離を1μmより小さくすることは非常に困難である。また、マッチング材のもつ応力により、三角錐プリズムアレイの正確なアライメントも非常に困難となる。
また、図20に示した「形状転写技術」を組み合わせる場合にも、図21(c)に示すように、上下の三角錐プリズムアレイ間に転写による隙間が生じやすいという問題がある。
さらに、この場合には、複数の三角錐プリズム(凸)を三角錐プリズムアレイ(凹)に接着する必要が生じる。このため、図21(c)に示すように、コーナーキューブ領域に接着層材(接着剤)が漏れてしまうという問題もある。
なお、図21(b)(c)は、図21(a)に示したコーナーキューブ上に記した線分A−A‘での断面図である。
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたものである。そして、その目的は、「再帰反射率の高い微細なコーナーキューブアレイを、容易に製造することの可能な方法」を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明にかかるコーナーキューブアレイの製造方法(本製造方法)は、
コーナーキューブアレイの製造方法において、
互いに合同の底面を有する正三角柱と凹型の三角錐プリズムとを交互に最密に配置したアレイ基板を形成する第1−1工程と、
アレイ基板上の正三角柱を、上記の凹型の三角錐プリズムの面と連続する面を有する凸型の三角錐プリズムに切削する第1−2工程とを含んでいることを特徴とする方法である。
本製造方法は、高い再帰性反射率を有し、微細な(単位コーナーキューブ頂点間のピッチの短い)、コーナーキューブアレイ(CCA)を形成するための方法である。
ここで、上記したように、CCAは、複数の鞍点を通る面を基準とし、凸の三角錐プリズムと凹型の三角錐プリズムとが交互(1つおき)に配列された形状である。
ここで、凹型の三角錐プリズムとは、正三角錐形状の穴(窪み)のことである(穴の表面が正三角錐形状となっている)。
また、「凸の三角錐プリズムと凹型の三角錐プリズムとが交互に配された」状態とは、「凸の三角錐プリズムの1つの底辺に平行な方向とこれに垂直な方向とに、凸の三角錐プリズムに隣接して、その隙間を埋めるように、凹型の三角錐プリズムが形成されている状態」である。
また、隣り合う凹型の三角錐プリズムと凸型の三角錐プリズムとでは、プリズム面が連続した(面一の)状態となっている。
そして、本製造方法では、まず、正三角柱と、この正三角柱の底面と合同の底面を有する凹型の三角錐プリズムとを交互に最密に配置したアレイ基板を形成する(第1−1工程)。
すなわち、このアレイ基板は、互いの頂点を接した状態で同じ向きに配列した三角柱群と、その隙間(三角形の隙間)に形成された、凹型の(窪んだ)三角錐(三角錐プリズム)とが交互に配されたものである。
ここで、「三角錐プリズムと三角柱とが交互に配された」状態とは、「三角柱の1つの底辺に平行な方向とこれに垂直な方向とに、三角柱に隣接して、三角柱間の隙間を埋めるように、三角錐プリズムの形成されている状態」である。
そして、本製造方法では、このようなアレイ基板の正三角柱を、切削加工によって、上記の凹型の三角錐プリズムの面と連続する面を有する、凸型の正三角錐(凸型の三角錐プリズム)に切削する(第1−2工程)。この切削は、平板に三角錐プリズムアレイを形成するための切削工程と同様のものである。これにより、CCAが完成する。
このように、本製造方法では、三角錐プリズムアレイを形成する工程と同様の切削加工を用いて、CCAを製造することが可能となる。
ここで、平板に対する切削加工のみによって微細なCCAを形成することは困難である一方、三角錐プリズムアレイについては、高さ方向および平面方向の誤差を0.05〜0.1μm以内とするとした状態で、切削加工によって形成することが可能である。
従って、本製造方法によれば、微細なCCAを容易に形成することが可能である。
また、本製造方法では、別体の三角錐プリズムアレイを重ねる必要がない。このため、凸型の三角錐プリズムと凹型の三角錐プリズムとのずれに起因する再帰性反射率の低下を防止できるとともに、接着剤もれなどとも無縁である。
また、最終工程を切削加工としているため、凹型の三角錐プリズムと凸型の三角錐プリズムとのずれを修正することも容易である。
ここで、上記の第1−1工程で形成される「正三角柱と凹型の三角錐プリズムとを備えるアレイ基板」については、以下のように得ることが可能である。
すなわち、まず、平坦なベース基板上に、複数の正三角柱を、互いの頂点を接した状態で同じ向きに配列する(第2−1工程)。
次に、この正三角柱の上部を、凸型の三角錐プリズム(正三角錐)に切削する(第2−2工程)。
その後、このベース基板を、メッキなどを用いて転写することによって、上記のアレイ基板を得られる。
また、上記の第2−1工程については、以下のような工程で構成してもよい。
すなわち、まず、平坦なベース基板上に、レジストからなる複数の正三角柱を、互いの頂点を接した状態で同じ向きに配列する(第3−1工程)。
次に、このベース基板上にメッキを施し、レジストを剥離する(第3−2工程)。これにより、複数の正三角柱を備えるベース基板を形成できる。
また、上記の第1−1工程で形成される「正三角柱と凹型の三角錐プリズムとを備えるアレイ基板」については、以下のように得ることもできる。
すなわち、まず、凹型の三角錐プリズムアレイ(凹型の三角錐プリズムを最密に並べたもの)に対し、その三角錐プリズム上に1つおきに正三角柱を形成する(第4−1工程)。
ここで、正三角柱の形成される凹型の三角錐プリズムは、三角錐プリズムアレイ上に1つおきに形成されている、互いに同じ向きに配されているものである。
この場合には、既存の三角錐プリズムアレイを用いてCCAを形成できる。従って、CCAをより容易に製造できる。
また、上記の第4−1工程については、以下のような工程で構成してもよい。
すなわち、まず、凹型の三角錐プリズムアレイに対し、その三角錐プリズム上に1つおきにレジストの正三角柱を形成する(第5−1工程)。
その後、この三角錐プリズムアレイの全体にメッキを施す。これにより、レジストのない三角錐プリズム上に、三角柱形状のメッキ柱が形成される。その後、レジストを剥離する(第5−2工程)ことで、三角柱形状のメッキ柱の形成された、凹型の三角錐プリズムアレイを得られる。
また、本製造方法では、第1−1工程で形成する正三角柱の高さ(凹型の三角錐プリズムの底点から正三角柱の上面までの高さ;凹型の三角錐プリズムの底点と、正三角柱の上面を含む面との距離)を、製造後のCCAの凹凸高さ(凹型の三角錐プリズムの底点から凸型の三角錐プリズムの頂点までの高さ)よりも高くしておくことが好ましい。
これは、正三角柱の高さをCCA以下としてしまうと、切削加工によって、凸型の三角錐プリズムのサイズを適切に形成できないからである。
なお、この正三角柱を高くしすぎると、切削工程で切削される材料が増加するため、切削時に加わるストレスにより、凸型の三角錐プリズムを変形させてしまう可能性がある。
従って、製造後のCCAの凹凸高さをHとする場合、この正三角柱の高さh1を、
H<h≦1.5×H
の範囲に設定することが好ましいといえる。
また、切削工程の切削誤差を考慮すると、正三角柱の高さh1を、
H<h≦H+5μm
の範囲に設定することも好ましいといえる。
また、上記では、第1−1工程において、「正三角柱と凹型の三角錐プリズムとを交互に最密に配置したアレイ基板を形成する」としている。しかしながら、このような正三角柱をもたないアレイ基板を用いても、同様の精度でCCAを製造することも可能である。
この場合、まず、凹型の三角錐プリズムアレイ上に、メッキ膜を形成する(第9−1工程)。このメッキ膜の高さは、CCAより高くすることが好ましい。
次に、切削加工によって、メッキ膜に凸型の三角錐プリズムアレイを形成する(第9−2工程)。
この切削加工については、メッキからなる凸型の三角錐プリズムを、もとの凹型の三角錐プリズム上に配するように行う。
次に、メッキの凸型の三角錐プリズムを、1つおきに、凹型の三角錐プリズムが露出するまで除去する(第9−3工程)。
これにより、CCAが完成する。
このような方法でも、本製造方法と同様に、三角錐プリズムアレイを形成するための切削工程を用いて、CCAを製造することが可能となる。
従って、微細なコーナーキューブを容易に形成できる。
また、別体の三角錐プリズムアレイを重ねる必要がないため、凸型・凹型の三角錐プリズムのずれに起因する再帰性反射率の低下を防止できる。また、接着剤のもれによる悪影響も回避できる。
また、上記の第9−1工程,第9−3工程については、以下のような工程で構成してもよい。
すなわち、まず、第9−1工程では、凹型の三角錐プリズムアレイに対し、その三角錐プリズム上に1つおきにレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜の上からメッキ膜を形成する。
この場合、第9−2工程におけるメッキ膜の切削加工によって、上記のレジスト膜が、凹型の三角錐プリズムと凸型の三角錐プリズムとの間から表出する。
従って、この場合には、第9−3工程で、メッキ膜上に剥離剤(レジストを剥離するための薬剤)を塗布することにより、レジスト膜の表出部分から剥離剤を内部に侵入させる。これにより、全てのレジスト膜を剥離できる。
また、レジスト膜上の凸型の三角錐プリズムは、レジスト膜によって、凹型の三角錐プリズムアレイ、および、隣接する凸型の三角錐プリズムから離れた状態にある。従って、レジスト膜上の凸型の三角錐プリズムを、レジスト膜とともに剥がれ落とす(リフトオフ)ことが可能である。
このように、リフトオフを用いることで、第9−3工程での凸型の三角錐プリズムの除去を容易に行うことが可能となる。
なお、上記した第4−1工程や第9−1工程において使用される凹型の三角錐プリズムアレイについては、例えば、メッキなどを用いて凸型の三角錐プリズムアレイを転写することで、形成することが可能である。
この場合、凸型の三角錐プリズムアレイについては、平板に対する切削加工によって容易に形成できる。
以上のように、本発明にかかるコーナーキューブアレイの製造方法(本製造方法)は、
コーナーキューブアレイの製造方法において、
互いに合同の底面を有する正三角柱と凹型の三角錐プリズムとを交互に最密に配置したアレイ基板を形成する第1−1工程と、
アレイ基板上の正三角柱を、上記の凹型の三角錐プリズムの面と連続する面を有する凸型の三角錐プリズムに切削する第1−2工程とを含んでいることを特徴とする方法である。
本製造方法の第1−2工程では、このようなアレイ基板の正三角柱を、切削加工によって凸型の正三角錐(凸型の三角錐プリズム)に切削することで、CCAを得るようになっている。
また、この切削は、平板に三角錐プリズムアレイを形成するための切削工程と同様のものである。これにより、CCAが完成する。
このように、本製造方法では、三角錐プリズムアレイを形成する工程と同様の切削加工を用いて、CCAを製造することが可能となる。
ここで、平板に対する切削加工のみによって微細なCCAを形成することは困難である一方、三角錐プリズムアレイについては、高さ方向および平面方向の誤差を0.05〜0.1μm以内とするとした状態で、切削加工によって形成することが可能である。
従って、本製造方法によれば、微細なCCAを容易に形成することが可能である。
また、本製造方法では、別体の三角錐プリズムアレイを重ねる必要がない。このため、凸型の三角錐プリズムと凹型の三角錐プリズムとのずれに起因する再帰性反射率の低下を防止できるとともに、接着剤もれなどとも無縁である。
また、最終工程を切削加工としているため、凹型の三角錐プリズムと凸型の三角錐プリズムとのずれを修正することも容易である。
本発明の一実施形態について説明する。
本実施の形態にかかる液晶表示装置(本表示装置)は、外光を利用して表示を行う、反射型の液晶表示装置である。
図2は、本表示装置の構成を示す断面図である。
この図に示すように、本表示装置は、入射側基板6と反射側基板7との間に、液晶層(スイッチング層)1を設けた構成である。
入射側基板6は、透明なガラス板や高分子フィルムなどの材料からなる。反射側基板7は、ガラス板や高分子フィルムなどの材料からなっているが、透明である必要はない。
反射側基板7上には、再帰性反射板8が、その反射光を入射側基板6に向けて出射するように形成されている。再帰性反射板8は、入射側基板6の側から光を入射し、その反射光を、入射光と平行に出射するものである。
入射側基板6および反射側基板7は、それぞれ、液晶層1に電圧を印加するための各電極4・5を備えている。
これらの電極4・5は、液晶層1の各画素に電圧を印加するためのものである。電極4・5における液晶層1側の面には、水平配向膜2・3が、液晶層1と当接するように塗布されている。これらの水平配向膜2、3は、電圧を印加されていない状態の液晶層1を、水平配向状態とするように設定されている。
液晶層1は、光散乱型液晶から構成されていおり、透過状態と散乱状態とのいずれかの状態となるものである。
ここで、透過状態とは、入射された光の進行方向を維持する(入射光が屈折して通過する場合も含む)状態である。また、散乱状態とは、入射光の進行方向を変える(散乱作用を有する)状態である。
このような液晶層1の液晶材料としては、高分子分散型液晶を用いることが可能である。この場合、液晶層1は、例えば、低分子液晶組成物と、重合していないプレポリマーとを均一に溶解させた混合物(プレポリマー液晶混合物)を基板間に配置し、プレポリマーを重合することで得られる。
ここで、本表示装置の表示の原理を説明する。
まず、白表示の動作について説明する。液晶層1に電圧を印加すると、液晶層1の各液晶分子1aが電場の方向に向く一方、高分子の液晶基1bは向きを変えない。このため、両者の間で屈折率が非整合をおこし、液晶層1は散乱状態になる。
そして、散乱状態の液晶層1に入射光が入射すると、液晶層1を透過する直進光および前方散乱された光は、再帰性反射板8で反射された後、再び散乱状態の液晶層1を通ることにより散乱作用を受ける。従って、後方散乱された光だけでなく、多くの光が観察方向に戻ることになる。
このように、効率の悪い後方散乱だけでなく、液晶層1を透過する直進光および前方散乱された光を利用することにより、非常に明度の高い表示を得られる。なお、各液晶分子1aは、高分子の液晶基1bにより所定の間隔だけ離れている。
次に、黒表示の動作について説明する。
電圧を印加しない場合、液晶層1の各液晶分子1aは、高分子の液晶基1bと同じ方向に向く。このため、両者の間で屈折率が整合し、液晶層1は透過状態となる。
このとき、観察者の眼に入射する光のもとをたどっていくと、基板6や液晶層1などにより屈折作用を受け、再帰性反射板8により再帰され、同様に液晶層1や基板6などにより屈折作用を受け、最終的に観察者の眼のごく近傍に達する。
すなわち、観察者の眼の近傍からの入射光10のみが観察者にむかう出射光11となる。ここで、観察者の眼の近傍には、光源は存在しないと考えられる。従って、この場合には、出射光11は存在せず、観察画像は黒画像となる。
次に、本表示装置における再帰性反射板8について説明する。
再帰性反射板8は、図17(a)(b)に示したような、コーナーキューブアレイ(CCA)からなるものである。そして、特に、再帰性反射板8は、隣り合う単位コーナーキューブ頂点間のピッチ(最短距離)が20μmである、微細なCCA(MCCA;Micro Corner Cube Array)から構成されている。
以下に、MCCAの形状を有する再帰性反射板8の製造方法について、詳細に説明する。
図17(a)(b)に示したように、このCCAは、図13に示した三角錐プリズムアレイのX・Y方向に並んでいる三角錐プリズム(凸)を、各方向に1つおきに下向きにした(凹型の三角錐プリズムとした)形状(1つの三角錐プリズム(上向き)のX方向およびY方向に隣あう4つの三角錐プリズムを下向きにした形状)である。
従って、CCAは、複数の鞍点を通る面を基準とし、凸の三角錐プリズムと凹の三角錐プリズムとが交互(1つおき)に配列された形状である。
従って、本実施の形態では、再帰性反射板8を、以下の手順で形成することとする。
(1)凸の三角錐プリズムを一つおきに形成する。
(2)凸の三角錐プリズムの間に、凹の三角錐プリズムを形成する。
図1(a)〜(e)は、再帰性反射板8の原盤となる、MCCAの形成工程を示す断面図である。また、図1(f)〜(j)は、それぞれ、図1(a)〜(e)に対応する上面図である。
まず、図1(a)(f)に示すように、ガラスなどのベース基板21上に、フォトレジストを用いて、互いの頂点を接した状態で同じ向きに配列した三角柱(正三角柱)22を形成する(工程1)。
この工程では、φ3“の合成石英基板上に、フォトレジスト(PMER P−LA900PM:東京応化社製)を塗布する。
このレジスト膜を、図3に示すフォトマスクにより露光し、現像することで、図1(a)(f)に示す三角柱22の群を形成できる。
なお、このフォトマスクは、X・Y方向に最密に並べた正三角形群に対し、各方向に1つおきに三角形を除去した形状(正三角形のX方向およびY方向に隣あう4つの正三角形を除去した形状)である。すなわち、このフォトマスクは、同じ向きの正三角形を、頂点を接した状態で配列してなるものである。
次に、図1(b)(g)に示すように、工程1にて作成された三角柱22の並んだベース基板21に、Ni−P無電解メッキを施した後、レジストを剥離する。これによりNi−P型(転写型,電鋳型)23を形成する(工程2)。
この工程では、マスター基板であるベース基板21を無電解メッキ浴(Ni−701:高純度化学社製)中に浸漬し、Ni−P(ニッケル−リン)の合金層をベース基板21の表面(マスター表面)に析出させることで行う。
Ni−Pの析出後、ベース基板21を剥離(レジスト剥離処理)することで、表面に三角柱が多数形成されたNi−P基板23ができる。
次に、図1(c)(h)に示すように、このNi−P基板23に対し、切削加工により、三角柱の上部のみを切削する(工程3)。
この切削は、図14(a)に示したように、互いに120°づつ異なる三方向から、三角柱の上部を三角錐とするように行われる。また、この切削では、三角錐の底面を、最終形状であるMCCAの鞍点の高さとするように行われる。
これにより、Ni−P基板23を、『三角錐プリズム(凸)と三角柱状の空間(凹)とを一つおきに並べた形状』とできる。
なお、この切削加工については、例えば、NANO−100(ソディック社製)およびダイヤモンドバイト(頂角:70.5°、刃先R0.1μm)を使用できる。
次に、図1(d)(i)に示すように、工程3で加工したNi−P基板23をマスターとして、2回目のメッキ処理により反転型24を形成する(工程4;メッキの方法は工程2と同様)。
これにより、反転型24を、『三角柱状の凸部と三角錐プリズム(凹)とを一つおきに並べた形状』とできる。
次に、図1(e)(j)に示すように、工程4によって作成された反転型24の凸部分(三角柱)を、工程3と同様に切削し、凸型の三角錐プリズムとする(工程5)。このとき、切削加工の向きを、三角錐プリズム(凸)の面を、既に形成されている三角錐プリズム(凹)の面と連続するように調整する。
これにより、MCCA25が完成する。
そして、このMCCA25を金型として、再帰性反射板8の材料に転写する。これにより、材料には、MCCA25の反転像が形成される。そして、その表面に高反射金属膜(例えばAg(銀)など)を成膜することで、再帰性反射板8が完成する。
なお、このMCCA25では、コーナーキューブの複数の鞍点を通る面(図1(e)の線B)付近(凸プリズムと凹プリズムの接合部)に、スジ状の接合痕が観察される。
この接合痕は、工程5における切削加工時のパターンと、工程4で形成された凹部(凹プリズム)とのアライメントズレにより発生する。しかしながら、本実施形態で使用した加工装置(NANO−100)のアライメント精度は0.05〜0.1μmであり、最終形状に残った接合痕も同程度であった。
また、この接合痕は、本表示装置において画像表示に使用する光の波長(0.4〜0.7μm)に比べて十分小さいため、光学特性に何ら影響しない。
さらに、この接合痕に応じて、図4に示すような段差が発生するが、これは、アライメント精度と同程度となるため、0.05〜0.1μm程度と非常に小さい。このため、金型としての使用にもほとんど不都合は生じない範囲である。
従って、これ以上の精度(接合痕をなくすほどの精度)を求めるために、上記した工程1〜5の精度を高める必要はないといえる。
なお、コーナーキューブを形成する3面のうち、少なくとも1面(好ましくは3面とも)で、図4に示すように、『三角錐プリズム(凹)を構成する面31の延長線に対し、三角錐プリズム(凸)を構成する面32が、0.05〜0.1μmの範囲で、三角錐プリズム(凸)の頂点側にシフトしている』ことが好ましい。
これにより、三角錐プリズム(凹)を構成する面31に三角錐プリズム(凸)を構成する面32がはみでる(かぶさる)ような、オーバーハング状態を回避できる。従って、MCCA25を金型として使用した場合における、離型性を高められる。
次に、上記のMCCA25の再帰反射率を測定した結果について説明する。
この測定は、図5に示したような、落射型の顕微鏡と同様の評価装置を用いた。
この評価装置は、測定試料を固定するサンプルステージ41、対物レンズ42,ハーフミラー43と、図示しない受光部および光源(白色光を出射する光源)とを有している。
ハーフミラー43は、光源からの出射光を反射して、サンプルステージ41に固定されたサンプル(測定試料)に垂直に入射させるように設置されている。
従って、光源からの出射光は、ハーフミラー43によって反射され、サンプルステージ41と垂直な方向に沿って配された対物レンズ42(集光角:例えば7.5度)を介して、サンプル(測定試料)上に測定スポットを形成する。
そして、サンプルからの反射光は、対物レンズ42およびハーフミラー43を通過して、対物レンズの真上に設けられた受光部に到達する。
このような評価装置を用いて、上記のMCCA25と、三角錐プリズムアレイ(比較例)との再帰性反射率を測定した。
なお、この測定に用いられた三角錐プリズムアレイは、工程3と同様の切削工程を平板に施して形成されたものである。
また、測定にかかるMCCA25,三角錐プリズムアレイの加工精度は、『入射光が再帰反射する領域(再帰反射領域)』のみを抽出したならば、ディスプレイ用途として十分に使用可能な再帰性反射板であることを、事前に表示試験により確認したものである。
従って、測定にかかる三角錐プリズムアレイでは、その全面積が再帰性反射領域であれば、本表示装置の再帰性反射板8として十分に使用可能なものである。
測定の結果、MCCA25の再帰性反射率は、三角錐プリズムアレイの再帰性反射率の1.5倍となった。
ここで、実際には、三角錐プリズムアレイでは、再帰反射領域が全面積の2/3(再帰反射領域が66.7%)であり、残り1/3は光を散乱させる部分となる(この部分からの散乱光は、評価装置の対物レンズ42には入射しない)。
従って、MCCA25では、ほぼ全面が再帰性反射領域となっている(MCCA25の再帰反射領域が100%である)ことがわかった。
以上のように、上記したMCCA25の製造方法では、ベース基板21に対するレジストの三角柱22の形成、および、これに対するメッキ処理によって、図1(b)に示したようなNi−P基板23を形成する。
その後、このNi−P基板23に切削加工を施した後(図1(c))、これを転写することによって、図1(d)に示したような、三角柱状の凸部と、これと合同の底面を有する三角錐プリズム(凹)とを一つおきに並べた形状の、反転型(アレイ基板)24を形成するようになっている。
さらに、この反転型24の正三角柱を、切削加工によって凸型の正三角錐(凸型の三角錐プリズム)に切削することで、MCCA25を得るようになっている。
ここで、上記した2回の切削加工は、図14(a)に示したような、平板に三角錐プリズムアレイを形成するための切削工程と同様のものである。
上記したように、平板に対する切削加工のみによってMCCAを形成することは困難である。一方、三角錐プリズムアレイについては、高さ方向および平面方向の誤差を0.05〜0.1μm以内とするとした状態で、切削加工によって形成することが可能である(特許文献2・3参照)。
従って、上記の製造方法では、微細なMCCA25を容易に形成することが可能である。
また、上記の製造方法では、別体の三角錐プリズムアレイを重ねる必要がない。このため、凸型の三角錐プリズムと凹型の三角錐プリズムとのずれに起因する再帰性反射率の低下を防止できるとともに、接着剤もれなどとも無縁である。
また、最終工程(工程14)を切削加工としているため、凹型の三角錐プリズムと凸型の三角錐プリズムとのずれを修正することも容易である。
なお、図1(a)を用いて示した工程1では、ベース基板21に塗布するレジストの膜厚を、「現像の完了時点で、最終的に形成するMCCA25の凹凸高さ(底点から頂点までの高さ;約16μm)以上とする(およそMCCA25の凹凸高さ+8μm程度とする)」ことが好ましい。また、MCCAの凹凸+2μmとすることがさらに好ましい。
すなわち、工程1において使用されるフォトマスク(図3参照)に描画される三角形のピッチは、最終的に形成されるMCCA25のピッチに相当する。また、MCCA25のピッチは、その凹凸高さを決定する。
ここで、図1(a)における三角柱22の高さ(レジストの膜厚)がMCCA25の凹凸高さに比べて小さい場合、最終的にできあがるMCCA25の一部が欠けることとなる。
従って、三角柱22を形成するために塗布されるレジストの膜厚h1は、最終的にできあがるMCCA25の凹凸高さをHとした場合、
H≦h1
とする必要がある。
ただし、h1≒Hとすると、レジストの膜厚分布やメッキのバラツキに対するマージンがなくなる。このため、
H<h1
とすることが好ましい。
逆に、図6(a)(b)にαとして示すように、レジストの膜厚h1がMCCA25の凹凸高さHに比べて非常に大きい場合には、レジストの解像度が落ちてしまう。さらに、切削されるメッキの量が増加するため、切削時に加わるストレスにより形状が変形することが挙げられる。
これらのことから、図6(a)(b)にβとして示すように、レジストの膜厚h1とMCCA25の凹凸高さHとの関係を、
H<h1≦H×1.5
とすることが好ましいといえる。
また、「工程2(図1(b))において得られるNi−P基板23における三角柱の最表面と、工程3(図1(c))において削りだされた三角錐の頂点との間」の距離は、切削誤差を考慮すると、5μm以下であることが好ましい。
また、1μm〜4μm程度であることがさらに好ましい。なお、4μmとは、切削により得られた三角錐プリズム(凸)の高さ(鞍点から頂点までの高さ;8μm)の、半分の値である(すなわち、H<h1≦H×1.25となる)。
また、上記した工程1〜工程4により形成される形状は、図1(d)(i)に示したように、『三角柱状の凸部と三角錐プリズム(凹)とを一つおきに並べた形状(三角錐プリズム(凹)と三角柱(凸)が交互に接する形状)』ある。
すなわち、この形状は、三角錐プリズム(凹)を1つおきに形成し、その間隙に三角柱を形成したものと一致する。
従って、MCCA25の形成工程を、図1(a)に示したような三角柱22からではなく、三角錐プリズムから開始することも可能である。
以下に、このようなMCCA25の形成工程について説明する。
図7(a)〜(f)は、この形成工程を示す断面図である。また、図7(g)〜(k)は、それぞれ、図7(a)〜(d)(f)に対応する上面図である。
まず、図7(a)(g)に示すように、Cu/SUS(SUS上に100μm程度Cuメッキしたもの)などからなる平板基板に対し、図14(a)に示したように切削加工を施し、三角錐プリズムアレイ51を形成する(工程11)。
なお、切削に使用した装置はNANO−100であり、バイトとして単結晶ダイヤモンドバイトを用いた。
次に、上記した工程2と同様の手法で、図7(b)(h)に示すように、Ni−P無電解メッキにより、三角錐プリズムアレイ51のNi−P(転写型,電鋳型)Ni−P型(反転型)52を形成する(工程12)。
次に、図7(c)(i)に示すように、Ni−P型52上に、フォトレジストにより、工程1と同様の三角柱53を形成する(工程13)。
すなわち、Ni−P型52上に、厚さ(Ni−P型52の最表面からの高さ)h2のレジスト膜を形成する。この厚さh2については、最終的にできあがるMCCAの凹凸高さをHとした場合、
1/2×H≦h2≦H
となるように設定する。これにより、MCCAの底点からのレジスト膜の高さh3(上記したh1と同様の高さ)を、H≦h1≦1.5×Hの範囲に設定できる。
そして、このレジスト膜を、図3に示したフォトマスクにより露光し現像する。このとき、フォトマスクの三角形パターンと、Ni−P型52の三角錐プリズム(凹)とを一致させるようアライメントする。
次に、三角柱53の形成されたNi−P型52に、再度、Ni−Pメッキを施した後、レジストを剥離する。これにより、図7(d)(j)に示すように、上記した工程4(図1(d)参照)で形成されるものと同形状の、Ni−P型54が形成される(工程14)。
次に、上記した工程5と同様に、工程14によって作成されたNi−P型54の凸部分(三角柱)を切削する(工程15)。切削部分を図7(e)に示す。
これにより、図7(f)(k)に示すように、MCCA25が完成する。
このような工程11〜15によって形成されたMCCA25は、工程1〜5によって形成した場合と同様の形状・精度を有するものである。従って、このMCCA25を用いれば、十分な再帰反射率を有する再帰性反射板8を形成できる。
また、図1(a)〜(j),図7(a)〜(k)を用いて示したMCCA25の形成工程に関し、以下のように述べることもできる。
すなわち、三角柱23・53を形成するために用いたフォトレジストの材料や、メッキ材料については、上記のものに限らず、同様の効果を得られるものであれば、どのようなものでも利用できる。
例えば、フォトレジストとして、SU−8(化薬マイクロケム社製)などを用いてもよい。また、選択的に所望の部分にメッキを形成できる場合には、フォトレジストを使用する必要もない。
また、工程2・4,工程12,14での形状の転写に用いるメッキ材料についても、後の切削加工で所望の形状を得られるものであれば、特に限定されない。例えば、NiやCuなどを用いてもよい。
また、メッキ(電鋳)に限らず、工程2・4,工程12,14を、紫外線硬化型樹脂を用いた2P法(Photo Polymer法)によって行ってもよい。この場合、紫外線硬化型樹脂材料の一例として、MP−107(三菱レイヨン社製)を挙げられる。
また、切削加工に用いた装置についても、必要な加工精度を得られる場合には、上記した装置に限らず、他のどのような装置を用いてもよい。
また、図1(c)に示したNi−P(転写型,電鋳型)23については、Ni−P製の平板を用いて三角錐プリズムアレイを形成し、その三角錐プリズム(凹)を、エンドミル加工によって除去する(三角柱形状の穴(三角柱穴)を形成する)ことでも形成できる。
しかしながら、エンドミルによって鋭角を形成することは困難である。従って、図8(a)(b)に示すように、三角形頂点部分にはコーナー(丸み)が必然的に形成される。
また、三角柱穴を小さくしすぎたり、大きくしすぎたりしてしまう。このため、三角柱穴がMCCA25の鞍点に到達しない、あるいは鞍点を超過してしまうといった事態が発生する。
従って、このような機械加工によってNi−P23を形成することは困難であるといえる。
また、図1(a)〜(j)および図7(a)〜(k)を用いて示したMCCA25の形成工程では、所望の領域・形状にメッキ層を形成するために、フォトレジストによるマスキング処理をした後にメッキする手法を採用している。
この工程で問題のなるのは、フォトレジストのパターニング精度である。この精度は、最終的にできあがるMCCA25の精度に大きく影響する。
以下に、上記した工程1および工程13において塗布するレジスト(マスキング用のフォトレジスト)の形状精度について説明する。
図9(a)は、図1(a)に示した、レジストの三角柱22を表面に形成したベース基板21(工程1によってできるベース基板21)を示す断面図である。また、図9(b)は、図9(a)に示したベース基板21を用いて形成される、Ni−P型(反転型)23を示す断面図である。
また、図10(a)は、図7(c)に示した、レジストの三角柱53を表面に形成したNi−P型52(工程13によってできるNi−P型52)を示す断面図である。また、図10(b)は、図10(a)に示したNi−P型52を用いて形成される、Ni−P型54を示す断面図である。
なお、これらの図では、最終形状のMCCA25の断面を点線で示している。
図9(a)に示すように、工程1において想定されるフォト工程の不良は、
(i)膜厚不足
(ii)レジスト柱の細り
(iii)レジスト柱の太り
である。
(i)の場合、レジストの三角柱22が、所望の形状より低くなる。従って、図9(b)に示すように、反転型23では、三角柱がMCCAを形成するために十分な高さとならないため、最終形状に欠損が生じる。
また、(ii)の場合、三角柱22所望の幅(MCCA25の鞍点間の距離)より狭くなる。従って、反転型23では、三角柱の幅が鞍点を超えた大きさとなり、図8(a)(b)に示した鞍点未達と同じ問題を発生する。
さらに、(iii)の場合、三角柱22が所望の形状(MCCAの鞍点)より太くなる。従って、反転型23では、三角柱の幅が鞍点に満たない大きさとなり、図8(a)(b)に示した鞍点超過と同じ問題を発生する。
また、図10(a)(b)に示した工程13に関しても、同様に(ii)(iii)の問題が発生する。
従って、図1(a)に示したレジストの三角柱22、および、図7(c)に示した、レジストの三角柱53のサイズは、以下のような条件1・2を満たすことが好ましいといえる。
〔条件1〕三角柱22・53の「最終形態となるMCCA25の複数の鞍点を通る面での断面」が、最終形態となるMCCA25の鞍点を結んでできる三角形と一致する。
〔条件2〕三角柱22・53が、三角錐プリズム(凸)を形成するために十分な高さを有する。
従って、大面積にわたって均一な形状の三角柱22・53を形成する場合、『条件1・2を厳密に満たすパターン形成』と、メッキ膜を形成する前(転写前)の『全面に渡るパターンの形状評価』を行うことが好ましいといえる。
また、上記のような条件1・2を考慮することなく、より簡単にレジストによるマスキングを行って、MCCA25を形成することも可能である。
以下に、この場合のMCCA25の形成方法について説明する。
図11(a)〜(h)は、この形成工程を示す断面図である。また、図11(i)〜(p)は、それぞれ、図11(a)〜(h)に対応する上面図である。
この形成方法では、まず、図11(a)(i)に示すように、Cu/SUS(SUS上に100μm程度Cuメッキしたもの)などからなる平板基板に対し、図14(a)に示したように切削加工を施し、三角錐プリズムアレイ51を形成する(工程21)。
なお、切削に使用した装置はNANO−100であり、バイトとして単結晶ダイヤモンドバイトを用いた。
次に、上記した工程2,工程12と同様の手法で、図11(b)(j)に示すように、Ni−P無電解メッキにより、三角錐プリズムアレイ51のNi−P(転写型,電鋳型)Ni−P型(反転型)52を形成する(工程22)。
次に、Ni−P型52上に、マスキング用フォトレジスト(TFR−790(東京応化社製))を塗布する。このとき、三角錐プリズム(凹)の最も高い部分からレジスト表面までの間隔を1μm程度とするように、レジストの膜厚を調整する。
なお、この場合、レジスト膜は、三角錐プリズム(凹)の底点付近に溜まる。このため、レジスト最表面は椀状となる。
その後、このレジスト膜を、図3に示したフォトマスクにより露光し、現像する。このとき、フォトマスクの三角形パターンと、三角錐プリズム(凹)とを一致させるようアライメントする。
これにより、図11(c)(k)に示すように、Ni−P型52の三角錐プリズム(凹)の表面を覆うように、レジスト膜61が形成される(工程23)。
次に、図11(d)(l)に示すように、レジスト膜61の形成されたNi−P型52に、Ni−Pメッキを施し、メッキ膜62を形成する(工程24)。
このメッキ工程では、上記した工程2,工程14のように、レジストの三角柱の隙間(穴)にメッキを埋め込む必要がない。このため、メッキ膜62に発生する内部応力を低減できる。
また、図7(c)(d)に示した工程のように、レジストの三角柱53間の微細な穴部分にメッキを埋め込む場合、メッキ膜中に、気泡などの噛みこみによる空隙部(ボイド)の発生が懸念される。これに対し、図11(d)(l)に示した工程では、メッキ膜62をほぼ平面状に形成するため、ボイドの発生を容易に回避できる。
次に、図11(e)(f)(m)(n)に示すように、このメッキ膜62を、工程21と同様に切削する(工程25;図11(e)(m)は、1方向だけ切削した状態であり、図11(f)(n)は3方向の切削が終わった状態である)。
これにより、メッキ膜62が、三角錐プリズムアレイ形状となる。
なお、この切削は、Ni−P型52の三角錐プリズム(凹)の上に、メッキ膜62の三角錐プリズム(凸)が形成されるようになされる。
また、これにより、図11(c)に示したレジスト膜61の外周部が、メッキ膜62とNi−P型52との隙間から線状に露出(表出)する。
従って、メッキ膜62上の三角錐プリズム(凸)のうち、レジスト61上のものは、外周部を表出したレジスト61で囲まれているため、隣接する三角錐プリズム(凸)とは離間された状態となる。また、このレジスト膜61上の三角錐プリズム(凸)は、レジスト膜61によって、Ni−P型52からも離れた状態となっている。
次に、図11(g)(o)に示すように、メッキ膜62とNi−P型52との隙間から、レジスト膜61と、その上にある三角錐プリズム(凸)とを剥離(除去)する(工程26)。
すなわち、メッキ膜62上に剥離剤を塗布することにより、レジスト膜61の表出部分から剥離剤を内部に侵入させる。これにより、全てのレジスト膜61を剥離できる。また、レジスト膜61上の三角錐プリズム(凸)についても、Ni−P型52および隣接する三角錐プリズム(凸)から離れた状態にあるため、レジスト膜61の除去とともに剥がれ落ちる(リフトオフ)。
これにより、図11(h)(p)に示すように、MCCA25が完成する。
このような工程21〜26によって形成されたMCCA25は、工程1〜5によって形成した場合と同様の形状・精度を有するものである。従って、このMCCA25を用いれば、十分な再帰反射率を有する再帰性反射板8を形成できる。
また、工程21〜26では、基板上に塗布するレジストの膜厚を小さくできる。従って、10μm以上の塗布の可能な「厚膜レジスト」を用いる必要はなく、通常のレジスト(膜厚1〜2μm)を使用できる。このため、Ni−P型52の三角錐プリズム(凹)における正三角形の表面にレジスト膜61を形成する際、その形成精度(加工精度;パターニング精度)を大幅に向上できる。また、製造工程を簡略化できる。
また、上記の工程23,24において使用されるレジストやメッキの材料については、上記の材料に限らず、同様の効果を得られるものであれば、どのようなものでも利用できる。
例えばフォトレジストとしてPFI−25A(住友化学社製)などを用いてもよい。また、メッキ材料についても、後の切削加工で所望の形状を得られるものであれば、特に限定されない。例えば、NiやCuなどを用いてもよい。
また、工程22での形状の転写についても、メッキ(電鋳)による転写に限らず、紫外線硬化型樹脂を用いた2P法(Photo Polymer法)によって行ってもよい。
この場合、紫外線硬化型樹脂材料の一例として、MP−107(三菱レイヨン社製)を挙げられる。
また、切削加工に用いた装置についても、必要な加工精度を得られる場合には、上記した装置に限らず、他のどのような装置を用いてもよい。
また、本実施の形態では、本表示装置の配向膜2・3として、水平配向膜を用いるとしている。しかしながら、配向膜の種類を限定する必要はない。
また、液晶層1の材料としては、入射光を、その進行方向を維持して通過させる(入射光が屈折して通過する場合も含む)透過状態(第一状態)と、入射光の進行方向を変える、すなわち、少なくとも散乱作用を有する散乱状態(第二状態)との間でスイッチングできるものであればよい。例えば、このような材料である光散乱型液晶としては、例えば、ネマティック−コレステリック相転移型液晶、ホログラフィック機能や回折機能を有する高分子分散型液晶、液晶ゲル等を挙げられる。
また、以下に、図5に示した評価装置を用いた、再帰性反射率の測定方法について詳細に説明する。
サンプル(測定試料)は、複数の単位構造(例えば三角錐プリズムなど)が2次元的に配列された構成を有する。このサンプルをサンプルステージ41に固定する。続いて、光源から出射された光をハーフミラー43で反射させた後、集光角7.5°の対物レンズ42を通してサンプルに垂直方向に入射させる。このとき、サンプルには、入射光によるビームスポット(測定スポット;直径D(例えば1mm))が形成される。
入射光はサンプルによって反射される。この反射光のうち、略垂直方向に反射した光は、対物レンズ42を通して受光部によって受光される。これにより、略垂直方向に反射した光の強度I1が測定される。なお、サンプルによる反射光には、再帰反射光が含まれている必要がある。再帰反射光とは、サンプルに入射する光がサンプル単位構造を構成する複数の面のうち、少なくとも2面で反射されて生じた、入射光ベクトルに対し負のベクトルを持った反射光である。
次に、リファレンスとして誘電体ミラーを用意し、サンプルの代わりに評価装置のサンプルステージ41に設置する。上記と同様に光源から出射された光をハーフミラー43で反射させた後、対物レンズ42を通して誘電体ミラーに垂直方向に入射させる。このとき、誘電体ミラーによって略垂直方向に反射された光は、対物レンズ42を通して受光部によって受光される。これにより、略垂直方向に反射された光の強度Irが測定される。
この後、サンプルによる反射光の強度I1の誘電体ミラーによる反射光の強度Irに対する比(I1/Ir)を求める。この比(I1/Ir)(%)が、サンプルの再帰反射率Rrである。
上記の評価方法では、サンプルによる反射光の強度I1を測定した後に、誘電体ミラーによる反射光の強度Irを測定するが、強度Irを先に測定してもよい。
また、上記の評価方法では、特にパーソナルユースで使用され得るディスプレイパネルに用いられる再帰性反射板を評価することを想定している。そのような再帰性反射板の配列ピッチは、例えばディスプレイパネルの画素ピッチと略同じ、またはそれ以下である。従って、具体的には、このような評価方法で評価されるサンプルの配列ピッチは、250μm以下、望ましくは20μm以下である。
上記の評価装置で、より信頼性の高い評価を行うためには、光源から出射された光でサンプルに形成されるビームスポットの直径Dを、サンプルの単位構造の配列ピッチ以上とするように調整することが好ましい。ビームスポットの直径Dが単位構造の配列ピッチよりも小さいと、サンプル上でのビームスポットの形成位置によって、再帰反射率Rrの測定値が大きくばらつく。例えば、単位構造の中心にビームスポットが形成されると、再帰反射率Rrの測定値は大きくなり、逆に単位構造の外周(単位構造と単位構造の接続部)近傍にビームスポットが形成されると、再帰した光は受光部に入りにくくなるので、再帰反射率Rrの測定値は小さくなる。このため、サンプルの再帰反射特性を高精度で評価することは困難となる。
従って、ビームスポットの直径Dを、配列ピッチの3倍以上とすることがより好ましいといえる。ビームスポットの直径Dが単位構造の配列ピッチの3倍以上であれば、ビームスポットの形成される位置や、単位構造ごとの再帰反射特性のばらつきなどが再帰反射率Rの測定値に与える影響をより小さくできる。従って、より信頼性の高い評価が可能となる。
また、対物レンズの集光角については、上記の値に限らず、上述した好ましい大きさのビームスポットを形成できるように、適宜設定することが好ましい。
集光角を20°よりも大きくすると、測定試料におけるビームスポットが小さくなる。このため、上記したように、ビームスポットの形成位置によって、再帰反射率の測定値にばらつきが生じる。また、また再帰反射されずに戻ってきた光(散乱成分等)まで集光してしまう確率が高くなる。
上記の評価方法は、例えば道路標識等に使用されるような、巨大なサイズの単位構造からなる再帰性反射板の評価には向いていない。これは、上述したような適切なサイズのビームスポットを形成することは困難であるからである。なお、ビームスポットの直径Dを十分に大きくできるように、特別に大きなサイズの対物レンズ42を作製する場合にはこの限りではない。
また、本発明の目的は、良好な再帰反射率有するコーナーキューブを、機械(切削)加工により作成する方法を提供するとともに、該コーナーキューブを用いた液晶表示装置を提供することであるともいえる。
また、MCCA形状は、図17(a)(b)に示すように鞍点を中心に同一形状の三角錐プリズム凸が1つおきに並ぶと同時に、その間には凸プリズムの反転像である凹プリズムが配列される。ここで凸形状の三角錐については切削加工を用いて高精度で形成可能であること、凹形状は凸形状のメッキ技術(電鋳)を用いることで高精度の転写が可能であることから、高精度の三角錐プリズム(凹)も実現可能であるといえる。これらを組み合わせ、高精度の凸部形成,転写による『凹部』形成,凹部間に、更に凸部三角錐を形成,の工程でMCCA形状が実現できるが、この工程でのポイントは、「凸部三角錐を形成」であり、この工程を実現するためには「1つおきに形成した凹部」とその間隙に形成する凸部を形成する(切削)ための領域を形成することが好ましい。
この点については『凸部』三角錐を形成する直前の形状が、図1(d)に示すように三角錐プリズム(凹)1つおきに、『最終的に形成される三角錐プリズム(凸)』以上の体積となる領域を形成すれば、切削加工により三角錐プリズムの凹、凸が繰り返し形成された『コーナーキューブ』形状が実現される。
また、現在の切削加工技術によれば、Z軸(高さ)方向の精度、及びX,Y軸(平面方向)の精度は0.05〜0.1um以内が実現可能であることから、特許文献4記載の方法で生じた「重ね合わせ」や「凸部のみ転写」で発生した位置合せの問題や、凹部、凸部のプリズム間の隙間、接着層のはみ出しなどの問題も解決でき、良好な再帰反射率を有するコーナーキューブが実現可能となる。尚、「三角錐プリズム凸を1つおきに形成する」ことを、三角錐プリズムアレイ(凸)形成後に機械加工の「穴」加工を用いて実現する方法も考えられるが、この場合には次の問題が生じる。
すなわち、三角形頂点部分にはコーナーRが必然的に形成されると共に、仕上がった「穴」形状については、「穴が底辺まで達する(頂点は鞍点まで達しない)」場合、不要部分の削り残しが発生する。また、「穴の頂点が鞍点に達する(底辺を越え隣接するプリズムを削る)」場合、必要部分まで削り取ってしまう。この様な状況は、後の工程で調整(所望の形状に戻す)ことが不可能なため、所望の形状は機械加工のみで得ることができない。
また、切削加工によりMCCA形状を実現するためには『三角錐プリズム』の凸部を1つおきに形成する。但しこのとき、平板から切削すると、隣り合う三角錐は同時に形成されるため、切削加工以前に予め加工を施さない部分に凹部を形成する必要があるといえる。
また、コーナーキューブを形成する3面のうち、少なくとも1面(好ましくは3面とも)で、図4に示すように、『三角錐プリズム(凹)を構成する面31の延長線に対し、三角錐プリズム(凸)を構成する面32が、0.05〜0.1μmの範囲で、三角錐プリズム(凸)の頂点側にシフトしている』ことが好ましいとしているが、その理由は、「発生する接合痕は光の波長に対し十分小さく、光学特性に影響しないこと」,「これ以上の精度(接合痕を無くすほどの精度)を必要としないこと」および「三角錐プリズム凹を構成する面の延長線に対し三角錐プリズム凸を構成する面が、三角錐プリズム凸の頂点側にシフトすることでオーバーハング状態が解消され、本実施例にて実現したMCCA形状を『型』として使用した場合の離型性が向上すること」であるともいえる。
また、図5に示す測定装置で、リファレンスを『三角錐プリズム』とし、MCCA25を測定すると約150%という結果が得られた。この数値は『三角錐プリズム』とMCCA25の再帰反射領域の面積比と一致するため、MCCA25は、ディスプレイ用途として使用可能な再帰反射率を有した再帰反射領域が100%であることがわかる。
また、図1(a)および図7(c)に示した工程のフォトレジストパターニング精度は、最終的にできあがるMCCA25の精度に大きく影響する。図8(a)(b)において、1つおきの三角錐プリズムとその間隙に穴(エンドミル)加工により形成した三角柱状の穴形状の問題について述べたが、マスキング用フォトレジストにも同様のことが言える。レジストの膜厚が不足している場合、レジストによるパターンが所望の形状(最終形態MCCAの鞍点まで)より小さい。この場合メッキなど転写工程で形成される反転像は鞍点以上の三角柱となり、図8(a)(b)に示した鞍点未達と同じ問題を発生する(図9,図10参照)。
また、レジスト柱が細い場合、レジストによるパターンが所望の形状(最終形態MCCAの鞍点)より大きい。この場合メッキなど転写工程で形成される反転像は鞍点に満たない三角柱となり、図8(a)(b)に示した鞍点超過(鞍点over)と同じ問題を発生する。
また、レジスト柱が太い場合、メッキなどの転写工程にて実現される転写像がMCCAを形成する十分な高さを有していないため、最終形状に欠損が生じる。また、「三角錐プリズム凹+三角柱」場合も、同様の問題が想定される。これらの場合、いずれも上記三角柱の『最終形態となるMCCAの鞍点に相当する部分』での断面が、最終形態となるMCCAの鞍点を結んでできる三角形と一致することが第1条件である(第2の条件は先に述べた、三角柱が、三角錐プリズム凸を形成するのに十分な大きさを有することである)。本実施形態のレジストはこのようなパターニング精度を有したものであるが、大面積にわたり均一に形成するには、『厳密な条件だし』と転写前の『パターン全面に渡る形状評価』が好ましい。
図1(a)〜(j)の工程では、レジストによる三角柱でMCCAの高さの上限が決まる。このため十分な高さを必要としたが、図7(a)〜(k)の工程では、鞍点から底点までは最初の切削(三角錐プリズム凸のピッチと切削深さ)で決まり、鞍点から頂点までは図7(d)の工程におけるメッキなどの膜厚とMCCAピッチで決まり、マスキング用レジストの膜厚には依存しない。このことから、三角錐プリズム凹に必要なマスキング用レジストに必要となる最低条件は、「三角錐プリズム凹上に、1つおきに、凹部のみをカバーする」ことであり、レジストの最表面が平坦である必要もなく、レジストの高さについても大きな問題ではない。よってマスキング用レジストに用いる材料には、図1(a)および図7(c)の工程で用いた10um以上塗布が可能な「厚膜レジスト」を用いる必要はなく、従って、図11(a)〜(p)の工程では、通常のレジスト(膜厚1〜2um)が使用可能となり所望のパターンでの加工精度が向上する。
また、図11(f)で示したNi−P型52では、レジストを残した部分の外周部(鞍点よりレジストを残した側)でレジストが線状に表出する。従って、メッキ膜(2回目のメッキ膜)は全面に渡り三角錐プリズム凸となるが、レジスト上にメッキされた部分の三角錐プリズム凸は外周部がレジストであるため隣接する三角錐プリズム間は離間される。従って、膜は切削加工により部分的に(三角錐プリズム凸1つおきの外周部分)表出するため、その部分より剥離剤が侵入しパターニングしたレジスト全て除去することが可能である。また、外周部分でレジストの表出した三角錐プリズム凸は、下地である三角錐プリズム凹、隣接する三角錐プリズム凸と離間している(すなわち孤立した状態)ため、直下のレジスト層が除去されると同時に剥がれ落ちる(リフトオフ)。
また、本発明を、以下の第1〜第6方法として表現することもできる。すなわち、第1方法は、MCCAの鞍点を基準に、上側の三角錐プリズム凸と下側の三角錐プリズム凹に分け、下側の凹部を先に形成した後、上側の凸部を形成することを特徴とし、更に上側の形状を形成する工程として、少なくとも最終的に形成される凸型の三角錐プリズム形状以上の凸形状を形成し、前記凸形状を切削加工により削りだすことで凸型の三角錐プリズムを形成する方法である。
また、第2方法は、第1方法において、削りだし用の凸形状は、最終形状のMCCAの鞍点以上のみに形成される方法である。また、第3方法は、第1方法において、先に形成される形状である凹型の三角錐プリズムは、凸型の三角錐プリズムの反転により得られるものである。
また、第4方法は、第1方法において、上記凸形状は略一致した形状、大きさからなる三角柱状の充填体から形成される方法である。また、第5方法は、第4方法において、三角柱の高さは最終形態となるMCCAの高さ以上(好ましくは、MCCAの高さ+5um以下)である方法である。また、第6方法は、第1方法において、初回に形成される凹型の三角錐プリズムは平板から切削された三角錐プリズムアレイの反転像により得られる方法である。
本発明は、反射型液晶表示装置の再帰性反射板に利用される、コーナーキューブアレイの製造に好適に利用できるものである。
図1(a)〜(e)は、本発明の一実施形態にかかる液晶表示装置の再帰性反射板の原盤となる、MCCAの形成工程を示す断面図である。また、図1(f)〜(j)は、それぞれ、図1(a)〜(e)に対応する上面図である。 本発明の一実施形態にかかる液晶表示装置の構成を示す断面図である。 図1に示したMCCAの形成工程において使用される、フォトマスクを示す説明図である。 図1に示した形成工程で形成されるMCCAの、接合痕に応じた段差を示す説明図である。 MCCAの再帰反射率を測定するための評価装置を示す説明図である。 図6(a)(b)は、図1(a)を用いて示した工程における、適正なレジスト膜厚を説明するための図である。 図7(a)〜(f)は、MCCAの他の形成工程を示す断面図である。また、図7(g)〜(k)は、それぞれ、図7(a)〜(f)に対応する上面図である。 図8(a)(b)は、エンドミルによって三角柱形状の穴を形成することに関する説明図である。 図9(a)は、図1(a)に示した、レジストの三角柱を表面に形成したベース基板を示す断面図である。また、図9(b)は、図9(a)に示したベース基板を用いて形成される、Ni−P型(反転型)を示す断面図である。 図10(a)は、図7(c)に示した、レジストの三角柱を表面に形成したNi−P型を示す断面図である。また、図10(b)は、図10(a)に示したNi−P型を用いて形成される、反転型を示す断面図である。 図11(a)〜(h)は、MCCAのさらに他の形成工程を示す断面図である。また、図11(i)〜(p)は、それぞれ、図11(a)〜(h)に対応する上面図である。 図12(a)(b)は、散乱型液晶表示モードと再帰性反射板とを組み合わせる手法を用いた表示装置の動作原理を示す説明図である。 三角錐プリズムアレイを示す説明図である。 図14(a)〜(d)は、三角錐プリズムアレイの形成工程および形成結果を示す説明図である。 三角錐プリズムアレイの再帰領域と非再帰領域とを示す説明図である。 三角錐プリズムアレイの再帰領域と非再帰領域とを示す説明図である。 図17(a)は、コーナーキューブアレイを示す上面図であり、図17(b)は同じく斜視図である。 コーナーキューブと三角錐プリズムとの関係を示す説明図である。 従来のコーナーキューブアレイの形成方法を示す説明図である。 従来のコーナーキューブアレイの形成方法を示す説明図である。 図21(a)〜(c)は、従来のコーナーキューブアレイの形成方法における問題点を示す説明図である。
符号の説明
1 液晶層
1a 液晶分子
1b 液晶基
2・3 配向膜
4・5 電極
6 入射側基板
7 反射側基板
8 再帰性反射板
21 ベース基板
22 三角柱
23 Ni−P基板
24 反転型
25 MCCA
41 サンプルステージ
42 対物レンズ
43 ハーフミラー
51 三角錐プリズムアレイ
52 Ni−P型
53 三角柱
54 反転型
61 レジスト膜
62 メッキ膜

Claims (11)

  1. コーナーキューブアレイの製造方法において、
    互いに合同の底面を有する正三角柱と凹型の三角錐プリズムとを交互に細密に配置したアレイ基板を形成する第1−1工程と、
    アレイ基板上の正三角柱の上部を、上記の凹型の三角錐プリズムの面と連続する面を有する凸型の三角錐プリズムに切削する第1−2工程とを含んでいることを特徴とする、コーナーキューブアレイの製造方法。
  2. 上記の第1−1工程は、
    平坦なベース基板上に、複数の正三角柱を、互いの頂点を接した状態で同じ向きに配列する第2−1工程と、
    上記の正三角柱の上部を凸型三角錐プリズムに切削する第2−2工程と、
    第2工程で得られたベース基板を転写することによってアレイ基板を形成する第2−3工程と、
    を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  3. 上記第2−1工程は、
    平坦なベース基板上に、レジストからなる複数の正三角柱を、互いの頂点を接した状態で同じ向きに配列する第3−1工程と、
    このベース基板上にメッキを施し、レジストを剥離する第3−2工程と、
    を含んでいることを特徴とする請求項2に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  4. 上記の第1−1工程は、
    凹型の三角錐プリズムアレイに対し、その三角錐プリズム上に1つおきに正三角柱を形成する第4−1工程を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  5. 上記第4−1工程は、
    凹型の三角錐プリズムアレイに対し、その三角錐プリズム上に1つおきにレジストの正三角柱を形成する第5−1工程と、
    この三角錐プリズムアレイにメッキを施し、レジストを剥離する第5−2工程と、
    を含んでいることを特徴とする、請求項4に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  6. 上記第1−1工程で形成される凹型の三角錐プリズムの底点と、正三角柱の上面を含む面との距離が、製造後のコーナーキューブアレイの凹凸高さよりも高くなっていることを特徴とする、請求項1に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  7. 上記正三角柱の高さh1と、製造後のコーナーキューブアレイの凹凸高さHとの関係を、
    H<h≦1.5×H
    の範囲に設定することを特徴とする、請求項6に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  8. 上記正三角柱の高さh1が、製造後のコーナーキューブアレイの凹凸高さHとの関係を、
    H<h≦H+5μm
    の範囲に設定することを特徴とする、請求項6に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  9. コーナーキューブアレイの製造方法において、
    凹型の三角錐プリズムアレイ上にメッキ膜を形成する第9−1工程と、
    切削加工によって、凹型の三角錐プリズム上に凸型の三角錐プリズムを配するように、メッキ膜に凸型の三角錐プリズムアレイを形成する第9−2工程と、
    メッキ膜における凸型の三角錐プリズムを、1つおきに、凹型の三角錐プリズムが露出するまで除去する第9−3工程と、
    を含んでいることを特徴とする、コーナーキューブアレイの製造方法。
  10. 上記第9−1工程が、凹型の三角錐プリズムアレイに対し、その三角錐プリズム上に1つおきにレジスト膜を形成し、その上からメッキ膜を形成するようになっており、
    上記第9−3工程が、上記のレジスト膜を剥離することによって、レジスト膜上のメッキ部分を除去するようになっている、
    ことを特徴とする、請求項9に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
  11. 上記凹型の三角錐プリズムアレイを、凸型の三角錐プリズムアレイを転写することで形成することを特徴とする、請求項4あるいは9に記載のコーナーキューブアレイの製造方法。
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