JP2006188445A - 含窒素複素環化合物およびその医薬用途 - Google Patents

含窒素複素環化合物およびその医薬用途 Download PDF

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Hiroshi Ochiai
博 落合
Yoshikazu Takaoka
義和 高岡
Shiro Shibayama
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Abstract

【課題】
有用なCXCR4拮抗作用を有する新規化合物を提供すること。
【解決手段】
一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、およびそれらの医薬用途(式中の記号は明細書中に記載の通り)。
【化1】
Figure 2006188445

一般式(I)で示される化合物は、CXCR4拮抗作用を有するので、CXCR4介在性疾患、例えば、炎症・免疫性疾患(例えば、関節リウマチ、関節炎、肺線維症、移植臓器拒絶反応等)、アレルギー性疾患、感染症(例えば、ヒト免疫不全ウイルス感染、後天性免疫不全症候群等)、精神・神経性疾患、脳疾患、心・血管性疾患、代謝性疾患、癌疾患(例えば、癌、癌転移等)等の予防および/または治療剤、または再生医療用剤等として有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬として有用な新規含窒素複素環化合物およびその用途に関する。
さらに詳しくは、本発明は、(1)一般式(I)
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は、後記と同じ意味を表す。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、(2)その用途、および(3)その製造方法に関する。
ケモカインは、内因性の白血球走化性、活性化作用を有し、ヘパリン結合性の強い塩基性蛋白質として知られている。現在では、ケモカインは炎症、免疫反応時の特異的白血球の浸潤を制御するのみならず、発生、生理的条件下でのリンパ球のホーミング、血球前駆細胞や体細胞の移動にも関わると考えられている。
血球細胞は種々のサイトカインによってその分化、増殖および細胞死が制御されている。生体内において炎症は局所的にみられ、リンパ球の分化、成熟等はある特定の部位で行なわれている。すなわち、必要とされる種々の細胞がある特定の部位に移動、集積して、一連の炎症や免疫反応が起こる。従って、細胞の分化、増殖や死に加えて、細胞の移動も免疫系にとって必要不可欠な現象である。
生体内での血球細胞の移動は、まず発生過程において、AGM(Aorta Gonad Mesonephros;大動脈・性腺・中腎)領域に始まる造血が胎児肝を経て、骨髄での永久造血へと移行することから始まる。更に、胎児肝、骨髄から胸腺へと、T細胞、胸腺樹状細胞の前駆細胞が移動し、胸腺環境下で細胞分化する。クローン選択を受けたT細胞は二次リンパ組織へ移動し、末梢における免疫反応に関与する。抗原を捕らえて、活性化、分化した皮膚のランゲルハンス細胞は、局所リンパ節のT細胞領域に移動し、樹状突起細胞としてナイーブT細胞を活性化する。メモリーT細胞はリンパ管、血管を経て、再びリンパ節にホーミングする。また、B細胞、腸管上皮内T細胞、γδT細胞、NKT細胞、樹状細胞は、骨髄より胸腺を経ずに移動、分化し、免疫反応に関与する。
ケモカインは、このような種々の細胞の移動に深く関与している。例えば、SDF−1(Stromal cell derived factor-1;ストローマ細胞由来因子−1)およびその受容体であるCXCR4は種々の免疫・炎症反応にも作用している。例えば、関節リウマチのヒト患者由来の滑膜におけるCD4陽性T細胞の蓄積と活性化に関与していることが報告されている(J. Immunol., 165, 6590-6598 (2000))。さらに、CIAモデルマウスにおいてもCXCR4阻害薬は関節への白血球の集積を抑制し、関節炎スコアを劇的に減少させた(J. Immunol., 167, 4648-4692 (2001))。マウスOVA誘発気道過敏性モデルにおいて、抗CXCR4抗体は肺間質に集積する好酸球数を減らし、気道過敏性を抑制した(J. Immunol., 165, 499-508(2000))。
SDF−1とその受容体であるCXCR4は造血幹細胞の骨髄での維持に重要な働きをしていることも報告されている(J. Exp. Med., 185, 111-120 (1997)、Blood, 97, 3354-3360 (2001))。したがって、SDF−1およびCXCR4の制御は末梢血への造血幹細胞動員を調節することが期待され、末梢血幹細胞移植さらには再生移植治療に有用である。
SDF−1およびCXCR4は乳癌、前立腺癌、卵巣癌等の種々の癌細胞浸潤に関与しており(Nature, 410, 50-56 (2001)、Cancer Res., 62, 1832-1837 (2002)、Cancer Res., 62, 5930-5938 (2002))、SCIDマウスへのヒト乳癌細胞株の移入モデルにおいて抗CXCR4抗体が乳癌細胞の肺への転移を抑制した(Nature, 410, 50-56 (2001))。またヒト卵巣上皮性腫瘍においてSDF−1が高発現することにより、形質性細胞様樹状細胞の蓄積を促進して腫瘍免疫に関与する骨髄樹状細胞の働きを阻害し、腫瘍免疫を抑制している(Nat. Med., 12, 1339 (2001))。さらに非ホジキンリンパ腫細胞の増殖、移動に関与し、ヒト非ホジキンリンパ腫細胞のNOD/SCIDマウスへの移入モデルにおいて、抗CXCR4抗体が腫瘍細胞の増殖を抑制し、マウスの死亡率を改善した(Cancer Res., 62, 3106-3112 (2002))。
SDF−1およびCXCR4は記憶と学習に必須の海馬歯状回顆粒細胞の形成に重要な役割を果たしており、成人の可塑性と海馬の病態に関連した疾患、例えばアルツハイマー病や脳卒中、癲癇等の進展に関与している(Development, 129, 4249-4260 (2002)、Trends in Neuroscience, 25, 548-549 (2002))。
SDF−1およびCXCR4は糖尿病の進展に関与する自己反応性B細胞の機能に必須であり、NODマウスに対して、抗SDF−1抗体が血糖値を減少させ、末梢組織中の成熟IgM+B細胞数を減少させた(Immunology, 107, 222-232 (2002))。またヒト動脈硬化プラークでSDF−1が高発現し、血小板を活性化させた(Circ. Res., 86, 131-138 (2000))。
またSDF−1/CXCR4ノックアウトマウスの結果から、SDF−1はリンパ球以外に中枢神経組織、心臓、胃腸管の血管の機能に必須であることが示されている(Nature, 382, 635-639 (1996)、Nature, 393, 591-594 (1998)、Nature, 393, 595-599 (1998))。このことから、これらの組織の疾患に関与していると考えられる。
このように、ケモカイン受容体は種々の特異的な細胞において、ある特定した時期に発現し、そのエフェクター細胞がケモカインの産生される個所に集積するというメカニズムを通じて、炎症、免疫反応の制御に大きく関与している。
ヒト免疫不全ウイルス(以下、HIVと略記する。)感染によって引き起こされる後天性免疫不全症候群(エイズ(AIDS)と呼ばれている。)は、近年最もその治療法を切望されている疾患の一つである。主要な標的細胞であるCD4陽性細胞にHIVの感染が一度成立すると、HIVは患者の体内で増殖をくり返し、やがては免疫機能を司るT細胞を壊滅的に破壊する。この過程で徐々に免疫機能が低下し、発熱、下痢、リンパ節の腫脹等の様々な免疫不全状態を示すようになり、カリニ肺炎等の種々の日和見感染症を併発し易くなる。このような状態がエイズの発症であり、カポジ肉腫等の悪性腫瘍を誘発し、重篤化することはよく知られている。
現在エイズに対する各種の予防および/または治療方法としては、例えば、(1)逆転写酵素阻害薬やプロテアーゼ阻害薬の投与によるHIVの増殖抑制、(2)免疫賦活作用のある薬物の投与による日和見感染症の予防、緩和等が試みられている。
HIVは、免疫系の中枢を司るヘルパーT細胞に主に感染する。その際、T細胞の膜上に発現している膜蛋白CD4を利用することは、1985年より知られている(Cell, 52, 631 (1985))。CD4分子は433個のアミノ酸残基からなり、成熟ヘルパーT細胞以外にマクロファージ、一部のB細胞、血管内皮細胞、皮膚組織のランゲルハンス細胞、リンパ組織にある樹状細胞、中枢神経系のグリア細胞等で発現が見られる。しかし、CD4分子のみではHIVの感染が成立しないことが明らかになるにつれて、HIVが細胞に感染する際に関わるCD4分子以外の因子が存在する可能性が示唆されるようになった。
1996年にCD4分子以外のHIV感染にかかわる因子としてフージン(Fusin)という細胞膜蛋白が同定された(Science, 272, 872 (1996))。このフージン分子は、SDF−1の受容体、すなわちCXCR4であることが証明された。更に、イン・ビトロ(in vitro)でSDF−1が、T細胞指向性(X4)HIVの感染を特異的に抑制することも証明された(Nature, 382, 829 (1996)、Nature, 382, 833 (1996))。すなわち、SDF−1がHIVより先にCXCR4に結合することによって、HIVが細胞に感染するための足掛かりを奪い、HIVの感染が阻害されたと考えられる。
また同じ頃、別のケモカイン受容体であり、RANTES、MIP−1α、MIP−1βの受容体であるCCR5も、マクロファージ指向性(R5)HIVが感染する際に利用されることが発見された(Science, 272, 1955 (1996))。
従って、HIVとCXCR4やCCR5を奪い合うことのできるもの、あるいはHIVウイルスに結合し、該ウイルスがCXCR4やCCR5に結合できない状態にさせるものは、HIV感染阻害薬となり得る可能性がある。また当初、HIV感染阻害薬として発見された低分子化合物が、実はCXCR4の拮抗薬であることが示された例もある(Nature Medicine, 4, 72 (1998))。
以上から、CXCR4拮抗作用を有する化合物は、例えば、炎症・免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染症、特にHIV感染およびそれに随伴する疾患、精神・神経性疾患、脳疾患、心・血管性疾患、代謝性疾患、癌疾患の予防および/または治療に有効である。また、細胞医療ならびに再生医療にも有用である。
一方、一般式(W)
Figure 2006188445
[式中、AおよびBは独立して、NまたはN−Oであり;YはOまたはSであり;R1WおよびR2Wは独立して、1)(C=O)rwswヘテロ環または2)(C〜C)ヘテロ環であり;rwおよびswは独立して0または1であり;前記のヘテロ環は、R7Wから選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;R5WはHであり;R6Wは1)アリール、2)CN、3)ハロゲン、4)(C〜C10)アルキル、5)(C〜C)アルケニル、6)(C〜C)アルキニルまたは7)ヘテロ環であり;前記アリール、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびヘテロ環は、R7Wから選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;R7Wは1)(C=O)rwswアリール、2)(C=O)rwsw−ヘテロ環、4)ハロゲン、5)OH、6)オキソ、7)CHO、(8)COH、(9)CNまたは(10)(C〜C)アルキル−ヘテロ環であり;rwおよびswは独立して0または1である(必要な部分のみ抜粋)。]で示される化合物あるいは該化合物の薬学的に許容される塩または立体異性体がチロシンキナーゼ阻害剤であり、炎症疾患の治療に有用であることが開示されている(特許文献1参照)。
また、一般式(X)
Figure 2006188445
[式中、環A1Xは置換基を有していてもよい5〜10員含窒素飽和複素環または置換基を有していてもよい1個の二重結合を含有する5〜10員含窒素複素環を表わし、環B1Xは置換基を有していてもよい6〜11員含窒素単環または二環式複素環を表わし、Gは結合手または主鎖の原子数1〜3のスペーサーを表わし、環Jは置換基を有していてもよい4〜7員含窒素複素環を表わし、Wは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を表わす(必要な部分のみ抜粋)。]で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体もしくはその溶媒和物、またはそれらのプロドラッグがCXCR4調節剤として有用であることが開示されている(特許文献2参照)。
国際公開第02/045652号パンフレット 国際公開第04/052862号パンフレット
炎症・免疫性疾患(例えば、関節リウマチ、関節炎、肺線維症、移植臓器拒絶反応等)、アレルギー性疾患、感染症(例えば、HIV感染、後天性免疫不全症候群等)、癌疾患(例えば、癌、癌転移等)等の予防および/または治療剤、または再生医療用剤は医薬品として有用である。しかしながら、HIV感染または後天性免疫不全症候群等を薬剤によって治療する際には、複数の薬剤を併用することが一般的であるため、副作用の少ない、安全で、かつ代謝酵素に影響されないCXCR4拮抗薬の開発が切望されている。
本発明者らは、医薬品として有用なCXCR4に結合する化合物を見出すべく鋭意検討した結果、意外にも本発明化合物が強いCXCR4拮抗活性を有することを見出した。また驚くべきことに本発明化合物は、代謝安定性が高く、重篤な副作用がなく安全であることも併せて見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
[1]一般式(I)
Figure 2006188445
[式中、環Aは置換基を有していてもよい5〜10員の含窒素複素環を表わし、DおよびGはそれぞれ独立して窒素原子または炭素原子を表わし(ただし、DまたはGのいずれか一方が窒素原子を表わすものとする。)、環Jは置換基を有していてもよい4〜7員の含窒素複素環を表わし、XはウィーナーインデックスをX内の水素原子を除いたすべての原子の個数の3乗で割った値が0.125未満である嵩高さを有する基を表わし、Yは結合手または主鎖の原子数1〜3のスペーサーを表わし、Zは保護されていてもよい水酸基を表わし、RとRはそれぞれ独立して、水素原子または置換基を表わすか、RとRは結合する炭素と一緒になって、置換基を有していてもよい環を形成してもよい。]で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
[2]環Aがパーヒドロアゼピン環である前記[1]記載の化合物、
[3]環Jがピペリジン環である前記[1]記載の化合物、
[4]Xは環Jに表示される窒素原子と結合した炭素原子が、三級もしくは四級炭素を有するさらに置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基または環状基である前記[1]記載の化合物、
[5]Xが
Figure 2006188445
[式中、矢印1は環Jに表示されている窒素原子と結合していることを表わし、矢印2はYに結合することを表わす。]
である前記[4]記載の化合物、
[6]Xが
Figure 2006188445
[式中、すべての記号は前記[5]記載の記号と同じ意味を表わす。]
である前記[4]記載の化合物、
[7]3−{(3S)−3−[(4−パーヒドロアゼピン−1−イルピリミジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}アダマンタン−1−オールである前記[1]記載の化合物、
[8]一般式(I)
Figure 2006188445
[式中、すべての記号は前記[1]記載の記号と同じ意味を表わす。]
で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグを含有してなる医薬組成物、
[9]CXCR4拮抗剤である前記[8]記載の医薬組成物、
[10]CXCR4介在性疾患の予防および/または治療剤、または再生医療用剤である前記[8]記載の医薬組成物、
[11]CXCR4介在性疾患が、ヒト免疫不全ウイルス感染、後天性免疫不全症候群、癌、癌転移、関節リウマチ、関節炎、肺線維症または移植臓器拒絶反応であるか、または再生医療用剤が移植医療用剤である前記[10]記載の医薬組成物、
[12]CXCR4介在性疾患が、ヒト免疫不全ウイルス感染である前記[10]記載の医薬組成物、
[13]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグと、逆転写酵素阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、CCR2拮抗薬、CCR3拮抗薬、CCR4拮抗薬、CCR5拮抗薬、HIVインテグラーゼ阻害薬、フュージョン阻害薬、HIV−1の表面抗原に対する抗体、およびHIV−1のワクチンから選択される1種または2種以上とを組み合わせてなる医薬、
[14]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物におけるCXCR4を拮抗する方法、
[15]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物におけるCXCR4介在性疾患の予防および/または治療方法、
[16]CXCR4拮抗剤を製造するための前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグの使用、
[17]CXCR4介在性疾患の予防および/または治療剤を製造するための前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグの使用、および
[18]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグの製造方法等に関する。
本明細書中、「環状基」には、例えば「炭素環」または「複素環」が含まれる。
本明細書中、「環状基」における「炭素環」には、例えば「3〜15員の炭素環」が含まれる。「3〜15員の炭素環」には、3〜15員の単環または多環式炭素環アリール、その一部または全部が飽和されている炭素環、スピロ結合した多環式炭素環および架橋した多環式炭素環が含まれる。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン、5H−ベンゾ[7]アヌレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン環等が挙げられる。
本明細書中、「4〜10員の単環または多環式炭素環」には、4〜10員の単環または多環式炭素環またはそれらが一部または全部飽和したものが含まれる。例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン環等が挙げられる。
本明細書中、「環状基」における「複素環」には、例えば「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の複素環」が含まれる。「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の複素環」には、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環または多環式複素環アリール、スピロ結合した多環式複素環および架橋した多環式複素環が含まれる。例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロメン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン、アザスピロ[4.4]ノナン、オキサザスピロ[4.4]ノナン、ジオキサスピロ[4.4]ノナン、アザスピロ[4.5]デカン、チアスピロ[4.5]デカン、ジチアスピロ[4.5]デカン、ジオキサスピロ[4.5]デカン、オキサザスピロ[4.5]デカン、アザスピロ[5.5]ウンデカン、オキサスピロ[5.5]ウンデカン、ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、オキサアザスピロ[2.5]オクタン、1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン、2,7−ジアザスピロ[4.5]デカン、1,4,9−トリアザスピロ[5.5]ウンデカン、アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン環等が挙げられる。
本明細書中、「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい4〜10員の単環または多環式複素環」には、例えば「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい4〜10員の単環または多環式複素環、スピロ結合した多環式複素環および架橋した多環式複素環」が含まれる。例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン、アザスピロ[4.4]ノナン、オキサザスピロ[4.4]ノナン、ジオキサスピロ[4.4]ノナン、アザスピロ[4.5]デカン、チアスピロ[4.5]デカン、ジチアスピロ[4.5]デカン、ジオキサスピロ[4.5]デカン、オキサザスピロ[4.5]デカン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、オキサアザスピロ[2.5]オクタン、1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン、2,7−ジアザスピロ[4.5]デカン、アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン環等が挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環」とは、環の構成に寄与する原子のうち、窒素原子以外に、窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含んでいてもよい単環または多環式複素環をいう。「含窒素複素環」には、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員含窒素単環または多環式複素環が含まれる。例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、アゼピン、ジアゼピン、インドール、イソインドール、インダゾール、プリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ペリミジン、ピロリン、イミダゾリン、トリアゾリン、テトラゾリン、ピラゾリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、ジヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、ジヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、ヘキサヒドロアゾシン、ヘキサヒドロアゾニン、ヘキサヒドロジアゾシン、ヘキサヒドロジアゾニン、オクタヒドロアゼシン、オクタヒドロジアゼシン、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、テトラゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、パーヒドロピリミジン、パーヒドロピリダジン、パーヒドロアゼピン、パーヒドロジアゼピン、パーヒドロアゾシン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、テトラヒドロフラザン、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、テトラヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、パーヒドロインダゾール、パーヒドロキノリン、パーヒドロイソキノリン、パーヒドロフタラジン、パーヒドロナフチリジン、パーヒドロキノキサリン、パーヒドロキナゾリン、パーヒドロシンノリン、パーヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロカルバゾール、パーヒドロアクリジン、パーヒドロアゾニン、パーヒドロアゼシン、パーヒドロジアゾシン、パーヒドロジアゾニン、パーヒドロジアゼシン、パーヒドロインドール、パーヒドロイソインドール、パーヒドロ−β−カルボリン、パーヒドロフェナジン、パーヒドロフェノチアジン、パーヒドロフェノキサジン、パーヒドロフェナントリジン、パーヒドロフェナントロリン、パーヒドロペリミジン、アザビシクロ[3.2.2]ノナン、アザビシクロ[3.3.2]デカン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン、アザビシクロ[3.3.3]ウンデカン、アザビシクロ[4.3.3]ドデカン、アザビシクロ[4.4.3]トリデカン、アザビシクロ[4.4.4]テトラデカン環等が挙げられる。
本明細書中、「5〜10員の含窒素複素環」には、例えば「一部または全部飽和されていてもよい5〜10員の含窒素複素環」を表わす。例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、アゼピン、ジアゼピン、インドール、イソインドール、インダゾール、プリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ピロリン、イミダゾリン、トリアゾリン、テトラゾリン、ピラゾリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、ジヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、ジヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、ヘキサヒドロアゾシン、ヘキサヒドロアゾニン、ヘキサヒドロジアゾシン、ヘキサヒドロジアゾニン、オクタヒドロアゼシン、オクタヒドロジアゼシン、ピロリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、テトラゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、パーヒドロピリミジン、パーヒドロピリダジン、パーヒドロアゼピン、パーヒドロジアゼピン、パーヒドロアゾシン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、テトラヒドロフラザン、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、パーヒドロインダゾール、パーヒドロキノリン、パーヒドロイソキノリン、パーヒドロフタラジン、パーヒドロナフチリジン、パーヒドロキノキサリン、パーヒドロキナゾリン、パーヒドロシンノリン、パーヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロアゾニン、パーヒドロアゼシン、パーヒドロジアゾシン、パーヒドロジアゾニン、パーヒドロジアゼシン、パーヒドロインドール、パーヒドロイソインドール、アザビシクロ[3.2.2]ノナン、アザビシクロ[3.3.2]デカン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン環等が挙げられる。
本明細書中、「4〜7員の含窒素複素環」には、例えば「一部または全部飽和されていてもよい4〜7員の含窒素複素環」が含まれる。例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピロリン、イミダゾリン、トリアゾリン、テトラゾリン、ピラゾリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、ジヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、ジヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、アゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、テトラゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、パーヒドロピリミジン、パーヒドロピリダジン、パーヒドロアゼピン、パーヒドロジアゼピン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、テトラヒドロフラザン、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン環等が挙げられる。
本明細書中、「4〜7員の含窒素飽和複素環」としては、例えば、アゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、テトラゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、パーヒドロピリミジン、パーヒドロピリダジン、パーヒドロアゼピン、パーヒドロジアゼピン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、テトラヒドロフラザン、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン環等が挙げられる。
本明細書中、「脂肪族炭化水素基」には、例えば「直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基」が含まれる。「直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基」としては、例えば、「C1〜8の脂肪族炭化水素基」等が挙げられ、「C1〜8の脂肪族炭化水素基」としては、例えば、C1〜8アルキル基、C2〜8アルケニル基、C2〜8アルキニル基等が挙げられる。
本明細書中、「置換基を有していてもよい」における「置換基」としては、置換基であれば特に限定されないが、例えば以下に例示する置換基が挙げられる。(1)C1〜15アルキル基、C2〜15アルケニル基またはC2〜15アルキニル基(該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは1〜5個の下記第一群から選択される置換基で置換されていてもよい。)(2)オキソ基、(3)下記第一群から選択される置換基等が挙げられる。
<第一群>
(1)OR11、(2)OCOR12、(3)OCOOR13、(4)NR1415、(5)NR16COR12、(6)NR16CONR1415、(7)NR16COOR13、(8)COOR13、(9)COR12、(10)CONR1415、(11)SO12、(12)SOR22、(13)SONR2425、(14)NR16SO12、(15)B(OH)、(16)SR11、(17)ハロゲン原子、(18)ニトロ、(19)シアノ、または(20)環E[基中、R11は(i)水素原子、(ii)C1〜15アルキル基、C2〜15アルケニル基もしくはC2〜15アルキニル基(該アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は1〜5個のハロゲン原子、NR1415、OR21、SR21、COOR13、または環Eによって置換されてもよい。)、または(iii)環Eを表わし、
12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して(i)水素原子、(ii)環Eによって置換されてもよいC1〜15アルキル基、C2〜15アルケニル基もしくはC2〜15アルキニル基、または(iii)環Fを表わし、
環Eは、以下の第二群から選択される1〜5個の基によって置換されてもよい。
<第二群>
(1)C1〜15アルキル基、C2〜15アルケニル基もしくはC2〜15アルキニル基(該アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は1〜5個のOR21、OCOR22、OCOOR23、NR2425、NR26COR22、NR26CONR2425、NR26COOR23、COOR23、COR22、CONR2425、SO22、SOR22、SONR2425、NR26SO22、B(OH)、SR21、ハロゲン原子、ニトロまたはシアノによって置換されてもよい。)、(2)オキソ、(3)OR21、(4)OCOR22、(5)OCOOR23、(6)NR2425、(7)NR26COR22、(8)NR26CONR2425、(9)NR26COOR23、(10)COOR23、(11)COR22、(12)CONR2425、(13)SO22、(14)SOR22、(15)SONR2425、(16)NR26SO22、(17)B(OH)、(18)SR21、(19)ハロゲン原子、(20)ニトロ、(21)シアノまたは(22)環F(前記の基中、R21は(i)水素原子、(ii)COR22、NR2425もしくは環Fによって置換されてもよいC1〜15アルキル基、C2〜15アルケニル基もしくはC2〜15アルキニル基または(iii)環Fを表わし、
22、R23、R24、R25およびR26は、それぞれ独立して(i)水素原子、(ii)環Fによって置換されてもよいC1〜15アルキル基、C2〜15アルケニル基もしくはC2〜15アルキニル基、または(iii)環Fを表わし、
また、環Fは1〜5個の(i)フェニルによって置換されてもよいC1〜15アルキル、(ii)ハロゲン原子、(iii)フェニル、(iv)C1〜15アルコキシ基、(v)水酸基、(vi)アミノ基、(vii)モノ(C1〜8アルキル)アミノ基または(viii)ジ(C1〜8アルキル)アミノ基によって置換されてもよい。)]
本明細書中、C1〜15アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル基およびそれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C2〜15アルケニル基としては、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル基およびそれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C2〜15アルキニル基としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル、ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシニル、ペンタデシニル基およびそれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C1〜15アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ基およびそれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C1〜8アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基およびこれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C2〜8アルケニル基としては、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、オクタジエニル、ヘキサトリエニル、ヘプタトリエニル、オクタトリエニル基およびこれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C2〜8アルキニル基としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ブタジイニル、ペンタジイニル、ヘキサジイニル、ヘプタジイニル、オクタジイニル、ヘキサトリイニル、ヘプタトリイニル、オクタトリイニル基およびこれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、「置換基を有していてもよい5〜10員の含窒素複素環」、「置換基を有していてもよい4〜7員の含窒素複素環」、「置換基を有していてもよい4〜7員の含窒素飽和複素環」、またはRとRが結合する炭素と一緒になって表わす「置換基を有していてもよい環」における置換基は、置換可能な位置に1ないし5個置換していてもよい。また置換基が複数の場合、それぞれは同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、環Eおよび環Fは、前記した「環状基」と同じ意味を表わす。
本明細書中、「嵩高さを有する基」には、例えばウィーナーインデックスを基内における水素原子を除くすべての原子の個数の3乗で割った値が0.125未満である基が含まれる。
本明細書中、ウィーナーインデックス(Wiener index)とは、分子内のあらゆる2つの原子(ただし、水素原子を除く。)間の距離の合計をいう。具体的には、一方の側のあらゆる結合に関する原子(ただし、水素原子を除く。)の数と、他方の側にある原子(ただし、水素原子を除く。)の数を乗することによって算出される。例えば、J. Am. Chem. Soc., 69, 17-20 (1947)、J. Comput. Chem., 8, 170-173 (1987)に記載の方法か、化学構造式からウィーナーインデックスを機械的に算出するコンピュータープログラムである、Accelrys社のCerius2 QSAR+を用いて算出できる。例えば、アダマンタンでは、前記のコンピュータープログラムでウィーナーインデックスを算出すると、156となり、アダマンタンを構成する水素原子を除くすべての原子の個数である12の3乗で割ると、0.0903になる。
本明細書中、「三級炭素」とは、三置換炭素をいう。ただし、置換基は水素原子を除き、置換基との結合は単結合とする。
本明細書中、「四級炭素」とは、四置換炭素をいう。ただし、置換基は水素原子を除く。
本明細書中、「三級もしくは四級炭素を有する脂肪族炭化水素基または環状基」には、例えば脂肪族炭化水素または環状基を構成する炭素原子の少なくとも一つが三級もしくは四級炭素等が含まれる。
本明細書中、「さらに置換基を有していてもよい」における「置換基」には、例えば前記第一群から選択される置換基等が含まれる。
本明細書中、「三級もしくは四級炭素を有する脂肪族炭化水素基」には、例えば三級炭素もしくは四級炭素を有するC1〜8アルキル基等が含まれる。
本明細書中、「三級もしくは四級炭素を有する環状基」には、例えば三級もしくは四級炭素を有する炭素環基または複素環基等が含まれる。ここで、「三級もしくは四級炭素を有する炭素環基」における「炭素環」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、インデン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、インダン、パーヒドロインデン、パーヒドロヘプタレン、スピロ[4.5]デカン、パーヒドロペンタレン、パーヒドロアズレン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[5.5]ウンデカン、スピロ[5.6]ドデカン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、アダマンタン、ノルアダマンタン環等が挙げられる。また、「三級もしくは四級炭素を有する複素環基」における「複素環」としては、例えば、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトロヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロメン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン、アザスピロ[4.4]ノナン、オキサザスピロ[4.4]ノナン、ジオキサスピロ[4.4]ノナン、アザスピロ[4.5]デカン、チアスピロ[4.5]デカン、ジチアスピロ[4.5]デカン、ジオキサスピロ[4.5]デカン、オキサザスピロ[4.5]デカン、アザスピロ[5.5]ウンデカン、オキサスピロ[5.5]ウンデカン、ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン環等が挙げられる。
本明細書中、結合手とは、間に他の原子を介さずに直接結合することをいう。
本明細書中、「主鎖の原子数1〜3のスペーサー」とは、主鎖の原子が1〜3個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるものとする。例えば1,2−シクロペンチレンの原子数を2個、1,3−シクロペンチレンの原子数を3個として数える。「主鎖の原子数1〜3のスペーサー」としては、例えば、置換されていてもよいC1〜3アルキレン基、C2〜3アルケニレン基、C2〜3アルキニレン基、置換されていてもよい窒素原子(−NH−)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−(置換されていてもよい炭素環)−、−(置換されていてもよい複素環)−基等から選ばれる1〜3個の組み合わせからなる、主鎖の原子数1〜3の二価基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜3アルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン基およびそれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C2〜3アルケニレン基としては、エテニレン、プロペニレン基およびそれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、C2〜3アルキニレン基としては、エチニレン、プロピニレン基およびそれらの異性体等が挙げられる。
本明細書中、「保護されていてもよい水酸基」における「保護」基としては、前記した「置換基を有していてもよい」における「置換基」(ただし、オキソ基を除く。)と同じ意味を表わす。
本明細書中、RとRがそれぞれ独立して、置換基を表わす場合における「置換基」としては、前記した「置換基を有していてもよい」における「置換基」(ただし、オキソ基を除く。)と同じ意味を表わす。
本明細書中、RとRが結合する炭素と一緒になって表わす「置換基を有していてもよい環」とは、「4〜10員の単環または多環式炭素環」または「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい4〜10員の単環または多環式複素環」である。
本発明において、環A、環J、D、G、X、Y、Z、RおよびRが表わすそれぞれの環、基および原子はいずれも好ましい。以下に好ましい基、好ましい環および好ましい原子を列記するが、ここで用いられる記号はすべて前記の記号と同じ意味を表わす。
本発明中、環Aとして好ましくは、パーヒドロアゼピン、パーヒドロアゾシン、ピペリジン、
Figure 2006188445
環等が挙げられる。特に好ましくは、パーヒドロアゼピン環等である。
本発明中、環Jとして好ましくは、4〜7員の含窒素飽和複素環等である。より好ましくは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、パーヒドロアゼピン環等である。特に好ましくは、ピペリジン環等である。
本発明中、DおよびGがともに窒素原子を表わす場合が好ましい。
本発明中、Xとして好ましくは、
Figure 2006188445
(式中、環Jに表示されている窒素原子およびYとの結合は結合可能な任意の位置で結合していてもよく、置換基は、置換可能な位置に置換可能な任意の数だけ置換していてもよい。)等である。より好ましくは、
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)等である。
特に好ましくは、
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)等である。
本発明中、Yとして好ましくは、結合手、メチレン基等である。より好ましくは、結合手等である。
本発明中、Zで示される「保護されていてもよい水酸基」における「保護基」として好ましくは、前記第一群から選択される置換基で置換されていてもよいC1〜8アルキル基等である。Zとして好ましくは水酸基である。
本発明中、Rとして好ましくは、水素原子または前記第一群から選択される置換基で置換されていてもよいC1〜15アルキル基等であり、より好ましくは水素原子またはメチル基等である。
本発明中、Rとして好ましくは、水素原子または前記第一群から選択される置換基で置換されていてもよいC1〜15アルキル基等であり、より好ましくは水素原子またはメチル基等である。
本発明中、RとRが結合する炭素と一緒になって表わす「置換基を有していてもよい環」として好ましくは、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ピペリジン環等である。
本発明中、三級もしくは四級炭素の結合位置は限定されないが、環Jに表示される窒素原子と結合した炭素原子が、三級もしくは四級炭素である場合が好ましい。
本発明中、
Figure 2006188445
として好ましくは、
Figure 2006188445
(式中、矢印は環Jに表示されている窒素原子と結合することを表わす。)等である。
本発明においては、好ましい基、好ましい環および好ましい原子として上に列挙したものの組み合わせを含む一般式(I)の化合物が好ましい。好ましくは、例えば一般式(I−1)
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、
または、一般式(I−2)
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ等が好ましい。
また、本発明においては、実施例に記載された化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグはすべて好ましい。
[異性体]
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルオキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アシル基およびアシルオキシ基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E体、Z体、シス体、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R体、S体、α配置、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D体、L体、d体、l体)、クロマトグラフィー分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、およびこれらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。また、本発明においては、互変異性体による異性体をもすべて包含する。
また、本発明における光学活性な化合物は、100%純粋なものだけでなく、50%未満のその他の光学異性体が含まれていてもよい。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2006188445
は、α配置に結合していることを表わし、
Figure 2006188445
は、β配置に結合していることを表わし、
Figure 2006188445
は、α配置、β配置またはそれらの任意の比率の混合物であることを表わし、
Figure 2006188445
は、α配置とβ配置の混合物であることを表わす。
[塩および溶媒和物]
一般式(I)で示される化合物の塩には薬理学的に許容されるものすべてが含まれる。薬理学的に許容される塩は、毒性の少ない、水溶性のものが好ましい。適当な塩としては、例えば、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム、リチウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等)、有機アミン(トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)が挙げられる。
さらに塩には、四級アンモニウム塩も含まれる。四級アンモニウム塩とは、一般式(I)で示される化合物の窒素原子が、R基によって四級化されたものを表わす。R基は、C1〜8アルキル基、フェニル基によって置換されたC1〜8アルキル基を表わす。
一般式(I)で示される化合物の適当な溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール等)等の溶媒和物が挙げられる。溶媒和物は非毒性かつ水溶性であることが好ましい。また、本発明化合物の溶媒和物には、上記本発明化合物のアルカリ(土類)金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加物塩の溶媒和物も含まれる。
本発明化合物は、公知の方法で上記の塩、上記の溶媒和物に変換することができる。
[プロドラッグ]
一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により一般式(I)で示される化合物に変換される化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、例えば、一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等);一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、該カルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163−198頁に記載されているような、生理的条件で一般式(I)で示される化合物に変化するものであってもよい。さらに、一般式(I)で示される化合物は同位元素(例えば、H、14C、35S、125I等)等で標識されていてもよい。
一般式(I)で示される本発明化合物は、溶解性、吸収性および代謝安定性に優れ、かつ長時間薬理活性(CXCR4阻害活性)が持続し、しかも薬物代謝酵素の阻害が弱く、循環器への作用等の毒性も低い化合物である。これらの性質は医薬品として開発するにあたって要求される最も重要な物理的、化学的、薬学的性質であり、一般式(I)で示される本発明化合物はこれらの条件を満たし、大変優れた医薬品となる可能性を有している[ザ・メルク・マニュアル・オブ・ダイアグノウシス・アンド・セラピー(第17版)、メルク&Co.出版(The Merck Manual of Diagnosis and Therapy (17th Ed.), Merck & Co.)参照]。
一般式(I)で示される本発明化合物が、医薬品として有用であることは、以下に示す各種実験系、生物学的実施例に記載の方法およびそれらを適宜改良して実施できる方法により評価することができる。また、一般式(I)で示される本発明化合物が動態学的に、例えば、血中半減期の長さ、消化管内安定性、経口吸収性、バイオアベイラビリティ等の点において優れているということは、公知の方法、例えば、「薬物バイオアベイラビリティ(評価と改善の科学)」、現代医療社、1998年7月6日発行に記載の方法等によっても容易に評価することができる。
本発明化合物の命名は、IUPAC名を機械的に生成するコンピュータープログラムである、Advanced Chemistry Development社のACD/NAMETMを用いて行った。例えば以下に示す化合物は、3−{(3S)−3−[(4−パーヒドロアゼピン−1−イルピリミジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}アダマンタン−1−オールと命名された。
Figure 2006188445
[本発明化合物の製造方法]
一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記することがある。)は、公知の方法、例えば、以下に示す方法、実施例に記載した方法あるいは、コンプレヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、第2版)(Richard C.Larock著、John Wiley & Sons Inc、1999)に記載された方法等を適宜改良し、組み合わせて用いることで製造することができる。なお、以下の各製造方法において、原料化合物は塩として用いてもよい。このような塩としては、前記した一般式(I)の塩として記載したものが用いられる。
[1]一般式(I)で示される化合物は、一般式(2)
Figure 2006188445
(式中、Lはハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基(OMs基)、p−トルエンスルホニルオキシ基(OTs基)、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基(OTf基)、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、ヒドロキシスルホニル基等の脱離基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物と一般式(3)
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物を反応に付し、次いで必要に応じて保護基を脱保護することで製造できる。
この反応は公知であり、例えば有機溶媒(トルエン、ベンゼン、キシレン、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ピリジン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、シクロプロパノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)等)、アルカリ水溶液(水酸化リチウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液など)およびそれらの混合溶媒中または無溶媒で、−78℃〜200℃の温度で反応させることにより行われる。
また、当業者にとっては容易に考えられることではあるが、一般式(I)で示される本発明化合物および一般式(2)または(3)で示される出発原料が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基またはメルカプト基を有する場合、それらの官能基をあらかじめ適切に保護した後、反応に付し、引き続き、保護基の脱保護反応を行なうことによって目的とする本発明化合物を製造することができる。
アミノ基の保護基としては、例えばベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、トリフルオロアセチル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基等が挙げられる。
水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、トリチル基、メトキシメチル(MOM)基、1−エトキシエチル(EE)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、2−テトラヒドロピラニル(THP)基、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、アセチル(Ac)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基等が挙げられる。
メルカプト基の保護基としては、例えば、ベンジル基、メトキシベンジル基、メトキシメチル(MOM)基、2−テトラヒドロピラニル(THP)基、ジフェニルメチル基、アセチル(Ac)基等が挙げられる。
カルボキシ基の保護基としては、例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、アリル基、フェナシル基、ベンジル基等が挙げられる。
カルボキシル基、水酸基、アミノ基またはメルカプト基の保護基としては、上記した以外にも容易にかつ選択的に脱離できる基であれば特に限定されない。例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis(T.W.Greene,John Wiley & Sons Inc,1999))に記載されたものも用いられる。
カルボキシル基、水酸基、アミノ基またはメルカプト基の保護基の脱保護反応は、よく知られており、例えば、
(1)アルカリ加水分解、
(2)酸性条件下における脱保護反応、
(3)加水素分解による脱保護反応、
(4)金属錯体を用いた脱保護反応、
(5)金属を用いた脱保護反応、
(6)シリル基の脱保護反応等が挙げられる。
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)アルカリ加水分解による脱保護反応(例えば、トリフルオロアセチル基の脱保護反応等)は、例えば、有機溶媒(メタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)または炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)あるいはその水溶液もしくはこれらの混合物を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
(2)酸条件下での脱保護反応(例えば、tert−ブトキシカルボニル基、トリチル基等の脱保護反応)は、例えば、水または有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、アニソール等)中、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等)、または無機酸(塩酸、硫酸等)もしくはこれらの混合物(臭化水素/酢酸等)中、0〜100℃の温度で行なわれる。
(3)加水素分解による脱保護反応(例えば、ベンジル基、ベンズヒドリル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基等の脱保護反応)は、例えば、溶媒(エーテル系(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、アルコール系(メタノール、エタノール等)、ベンゼン系(ベンゼン、トルエン等)、ケトン系(アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、アミド系(N,N−ジメチルホルムアミド等)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒等)中、触媒(パラジウム−炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケル等)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下またはギ酸アンモニウム存在下、0〜200℃の温度で行なわれる。
(4)金属錯体を用いる脱保護反応(例えば、アリルオキシカルボニル基等の脱保護反応)は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、エタノール等)、水またはそれらの混合溶媒中、トラップ試薬(水素化トリブチルスズ、トリエチルシラン、ジメドン、モルホリン、ジエチルアミン、ピロリジン等)、有機酸(酢酸、ギ酸、2−エチルヘキサン酸等)および/または有機酸塩(2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等)の存在下、ホスフィン系試薬(トリフェニルホスフィン等)の存在下または非存在下、金属錯体(テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)等)を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
(5)金属を用いる脱保護反応は、例えば、酸性溶媒(酢酸、pH4.2〜7.2の緩衝液またはそれらの溶液とテトラヒドロフラン等の有機溶媒との混合液)中、粉末亜鉛の存在下、必要であれば超音波をかけながら、0℃〜40℃の温度で行なわれる。
(6)シリル基の脱保護反応は、例えば、水と混和しうる有機溶媒(テトラヒドロフラン、アセトニトリル等)中、テトラブチルアンモニウムフルオリドを用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
当業者には容易に理解できることではあるが、これらの脱保護反応を使い分けることにより、目的とする本発明化合物が容易に製造することができる。
[2]一般式(I)で示される化合物は、一般式(4)
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物と一般式(5)
Figure 2006188445
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物を反応に付し、次いで必要に応じて保護基を脱保護することで製造できる。
この反応は公知であり、例えば有機溶媒(トルエン、ベンゼン等)中で、金属塩(酢酸パラジウム等)および配位子(トリ(tert−ブチル)ホスフィン、ジシクロヘキシル(2−ビフェニル)ホスフィン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)等)存在下で、塩基(リン酸カリウム、炭酸カリウム、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミルオキシド等)を添加して、−78℃〜200℃の温度で反応させることにより行われる。保護基の脱保護反応は前記した方法に準じて行うことができる。
出発原料または試薬として用いる一般式(2)〜(5)で示される化合物は、それ自体公知であるか、公知の方法、例えば、コンプレヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、第2版)(Richard C.Larock著、John Wiley & Sons Inc、1999)に記載された方法等を組み合わせて用いることで容易に製造することができる。
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
本発明中の最終反応の生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶等の方法により精製することができる。精製は反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
[毒性]
本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬として使用するために十分に安全であることが確認された。
[医薬品への適用]
ヒトを含めた動物、特にヒトにおいて、本発明化合物は、CXCR4拮抗作用を有するので、例えば、炎症・免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染症、特にHIV感染およびそれに随伴する疾患、精神・神経性疾患、脳疾患、心・血管性疾患、代謝性疾患、癌疾患の予防および/または治療に有効である。また、遺伝子治療のための幹細胞のイン・ビトロ(in vitro)またはイン・ビボ(in vivo)増幅ならびに末梢血幹細胞動員、組織修復等を目的とした再生医療用剤としても有用である。再生医療の中でも、骨髄移植、末梢血幹細胞移植、組織修復を含めた各臓器移植等に用いられる移植医療用剤として有用である。
炎症・免疫性疾患としては、例えば、関節リウマチ、関節炎、痛風、移植臓器拒絶、移植片対宿主病(GVHD)、腎炎、乾癬、鼻炎、結膜炎、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎、クローン病、細菌感染に伴うショック、肺線維症、全身性応答症候群(SIRS)、急性肺障害、糖尿病等が挙げられる。
アレルギー性疾患としては、例えば、喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎、結膜炎等が挙げられる。
感染症、特にHIV感染およびそれに随伴する疾患としては、例えば、後天性免疫不症候群(AIDS)、カンジダ症、カリニ肺炎、サイトメガロウイルス網膜炎、カポジ肉腫、悪性リンパ腫、エイズ脳症、細菌性敗血症等が挙げられる。
精神・神経性疾患、脳疾患としては、例えば、アルツハイマー病を含む痴呆症、パーキンソン病、脳卒中、脳梗塞、脳出血、てんかん、統合性失調症、末梢神経障害等が挙げられる。
心・血管性疾患としては、例えば、動脈硬化、虚血再灌流傷害、高血圧、心筋梗塞、狭心症、心不全等が挙げられる。
代謝性疾患としては、例えば、糖尿病、骨粗鬆症、前立腺肥大、頻尿等が挙げられる。
癌疾患としては、例えば、乳癌、悪性リンパ腫等の悪性腫瘍、癌転移、放射線療法/化学療法後の骨髄抑制または血小板減少症等が挙げられる。
本発明化合物は、
1)その化合物の予防および/または治療効果の補完および/または増強、
2)その化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、
および/または
3)その化合物の副作用の軽減のために他の薬剤と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
また、併用する他の薬剤の(1)予防および/または治療効果の補完および/または増強、(2)動態・吸収改善、投与量の低減、および/または(3)副作用の低減のために本発明化合物を組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
本発明化合物と他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明化合物を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、本発明化合物を後に投与してもかまわない。それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
上記併用剤により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、本発明化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する疾患であればよい。
本発明化合物と他の薬剤の重量比は特に限定されない。
他の薬剤は、任意の2種以上を組み合わせて投与してもよい。
また、本発明化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する他の薬剤には、上記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
本発明化合物と組み合わせて用いられる他のHIV感染および後天性免疫不全症候群の予防および/または治療剤の例としては、逆転写酵素阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、ケモカイン(例えば、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CXCR4等)拮抗薬、フュージョン阻害薬、HIV−1の表面抗原に対する抗体、HIV−1のワクチン等が挙げられる。
逆転写酵素阻害薬としては、例えば(1)核酸系逆転写酵素阻害薬のジドブジン(商品名:レトロビル)、ジダノシン(商品名:ヴァイデックス)、ザルシタビン(商品名:ハイビッド)、スタブジン(商品名:ゼリット)、ラミブジン(商品名:エピビル)、アバカビル(商品名:ザイアジェン)、アデフォビル、ジピボキシル、エントリシタビン(商品名:コビラシル)、テノフォビル(商品名:ビリヤド)等、(2)非核酸系逆転写酵素阻害薬のネビラピン(商品名:ビラミューン)、デラビルジン(商品名:レスクリプター)、エファビレンツ(商品名:サスティバ、ストックリン)、カプラヴィリン(AG1549)等が挙げられる。
プロテアーゼ阻害薬としては、例えばインジナビル(商品名:クリキシバン)、リトナビル(商品名:ノービア)、ネルフィナビル(商品名:ビラセプト)、サキナビル(商品名:インビラーゼ、フォートベース)、アンプリナビル(商品名:エジネラーゼ)、ロピナビル(商品名:カレトラ)、ティプラナビル等が挙げられる。
ケモカイン拮抗薬としては、例えば、ケモカインレセプターの内因性のリガンド、またはその誘導体および非ペプチド性低分子化合物、またはケモカインレセプターに対する抗体等が含まれる。
ケモカインレセプターの内因性のリガンドとしては、例えばMIP−1α、MIP−1β、RANTES、SDF−1α、SDF−1β、MCP−1、MCP−2、MCP−4、エオタキシン(Eotaxin)、MDC等が挙げられる。
内因性リガンドの誘導体としては、例えばAOP−RANTES、Met−SDF−1α、Met−SDF−1β等が挙げられる。
ケモカインレセプターの抗体としては、Pro−140等が挙げられる。
CCR2拮抗薬としては、例えばWO99/07351号、WO99/40913号、WO00/46195号、WO00/46196号、WO00/46197号、WO00/46198号、WO00/46199号、WO00/69432号、WO00/69815号またはBioorg. Med. Chem. Lett., 10, 1803 (2000) に記載された化合物等が挙げられる。
CCR3拮抗薬としては、例えばDE19837386号、WO99/55324号、WO99/55330号、WO00/04003号、WO00/27800号、WO00/27835号、WO00/27843号、WO00/29377号、WO00/31032号、WO00/31033号、WO00/34278号、WO00/35449号、WO00/35451号、WO00/35452号、WO00/35453号、WO00/35454号、WO00/35876号、WO00/35877号、WO00/41685号、WO00/51607号、WO00/51608号、WO00/51609号、WO00/51610号、WO00/53172号、WO00/53600号、WO00/58305号、WO00/59497号、WO00/59498号、WO00/59502号、WO00/59503号、WO00/62814号、WO00/73327号またはWO01/09088号に記載された化合物等が挙げられる。
CCR4拮抗薬としては、例えばWO02/030357号、WO02/030358号に記載された化合物等が挙げられる。
CCR5拮抗薬としては、WO99/17773号、WO99/32100号、WO00/06085号、WO00/06146号、WO00/10965号、WO00/06153号、WO00/21916号、WO00/37455号、EP1013276号、WO00/38680号、WO00/39125号、WO00/40239号、WO00/42045号、WO00/53175号、WO00/42852号、WO00/66551号、WO00/66558号、WO00/66559号、WO00/66141号、WO00/68203号、JP2000309598号、WO00/51607号、WO00/51608号、WO00/51609号、WO00/51610号、WO00/56729号、WO00/59497号、WO00/59498号、WO00/59502号、WO00/59503号、WO00/76933号、WO98/25605号、WO99/04794号、WO99/38514号、Bioorg. Med. Chem. Lett., 10, 1803 (2000) に記載された化合物、TAK-779、SCH-351125(SCH-C)、SCH-417690(SCH-D)、UK-427857、GW 873140A、TAK-220、ONO-4128等が挙げられる。
CXCR4拮抗薬としては、例えばAMD-3100、T-22、KRH-1120 、KRH-1636、WO00/66112号またはWO04/052862号に記載された化合物等が挙げられる。
フュージョン阻害薬としては、例えばT−20(pentafuside)、T−1249等が挙げられる。
HIVインテグラーゼ阻害薬としては、エキセチン(Equisetin)、テマクラジン(Temacrazine)、PL−2500、V−165、NSC−618929、L−870810、L−708906アナログ、S−1360、1838等が挙げられる。
代表的な逆転写酵素阻害薬およびプロテアーゼ阻害薬の通常の臨床投与量は、例えば、以下に示すとおりであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ジドブジン:100mgカプセル、1回200mg、1日3回;300mg錠剤、1回300mg、1日2回;
ジダノシン:25〜200mg錠剤、1回125〜200mg、1日2回;
ザルシタビン:0.375mg〜0.75mg錠剤、1回0.75mg、1日3回;
スタブジン:15〜40mgカプセル、1回30〜40mg、1日2回;
ラミブジン:150mg錠剤、1回150mg、1日2回;
アバカビル:300mg錠剤、1回300mg、1日2回;
ネビラピン:200mg錠剤、1回200mg、14日間1日1回、その後1日2回;
デラビルジン:100mg錠剤、1回400mg、1日3回;
エファビレンツ:50〜200mgカプセル、1回600mg、1日1回;
インジナビル:200〜400カプセル、1回800mg、1日3回;
リトナビル:100mgカプセル、1回600mg、1日2回;
ネルフィナビル:250mg錠剤、1回750mg、1日3回;
サキナビル:200mgカプセル、1回1,200mg、1日3回;
アンプレナビル:50〜150mg錠剤、1回1,200mg、1日2回。
本発明化合物の喘息に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬(化学伝達物質遊離抑制薬、ヒスタミン拮抗薬、トロンボキサン合成酵素阻害薬、トロンボキサン拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬)、ステロイド剤、気管支拡張薬(キサンチン誘導体、交感神経刺激薬、副交感神経遮断薬)、ワクチン療法剤、金製剤、漢方製剤、塩基性非ステロイド抗炎症薬、5−リポキシゲナーゼ阻害薬、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質拮抗薬、ロイコトリエン合成阻害薬、プロスタグランジン類、カンナビノイド−2受容体刺激剤、鎮咳薬、去痰薬等が挙げられる。
抗ヒスタミン薬としては、例えば、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニルピラリン、テオクル酸ジフェニルピラリン、フマル酸クレマスチン、ジメンヒドリナート、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸トリプロリジン、塩酸プロメタジン、酒石酸アリメマジン、塩酸イソチペンジル、塩酸ホモクロルシクリジン、ヒドロキシジン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸レボカバスチン、アステミゾール、ベポタスチン、デスロラタジン、TAK−427、ZCR−2060、NIP−530、モメタゾンフロエート、ミゾラスチン、BP−294、アンドラスト、オーラノフィン、アクリバスチン等が挙げられる。
化学伝達物質遊離抑制薬としては、例えば、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、アンレキサノクス、レピリナスト、イブジラスト、ペミロラストカリウム、ダザノラスト、ネドクロミル、クロモグリカート、イスラパファント等が挙げられる。
ヒスタミン拮抗薬としては、例えば、フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、テルフェナジン、フマル酸エメダスチン、塩酸エピナスチン、エバスチン、塩酸セチリジン、塩酸オロパタジン、ロラタジン、フェキソフェナジン等が挙げられる。
トロンボキサン合成酵素阻害薬としては、例えば、塩酸オザグレル、イミトロダストナトリウム等が挙げられる。
トロンボキサン拮抗薬としては、例えば、セラトロダスト、ラマトロバン、ドミトロバンカルシウム水和物、KT−2−962等が挙げられる。
Th2サイトカイン阻害薬としては、例えば、トシル酸スプラタスト等が挙げられる。
ステロイド剤としては、例えば、外用薬としては、プロピオン酸クロベタゾール、酢酸ジフロラゾン、フルオシノニド、フランカルボン酸モメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジフルプレドナート、プデソニド、吉草酸ジフルコルトロン、アムシノニド、ハルシノニド、デキサメタゾン、プロピオン酸デキサメタゾン、吉草酸デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸デプロドン、吉草酸酢酸プレドニゾロン、フルオシノロンアセトニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ピバル酸フルメタゾン、プロピオン酸アルクロメタゾン、酪酸クロベタゾン、プレドニゾロン、プロピオン酸ペクロメタゾン、フルドロキシコルチド等が挙げられ、内服薬、注射剤としては、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、ブチル酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、酢酸ハロプレドン、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロン、酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、パルミチン酸デキサメタゾン、酢酸パラメタゾン、ベタメタゾン等が挙げられ、吸入剤としては、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ST−126P、シクレソニド、デキサメタゾンパロミチオネート、モメタゾンフランカルボネート、プラステロンスルホネート、デフラザコート、メチルプレドニゾロンスレプタネート、メチルプレドニゾロンナトリウムスクシネート等が挙げられる。
キサンチン誘導体としては、例えば、アミノフィリン、テオフィリン、ドキソフィリン、シパムフィリン、ジプロフィリン、プロキシフィリン、コリンテオフィリン等が挙げられる。
交感神経刺激薬としては、例えば、エピネフリン、塩酸エフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリン、塩酸メトキシフェナミン、硫酸イソプロテレノール、塩酸イソプロテレノール、硫酸オルシプレナリン、塩酸クロルプレナリン、塩酸トリメトキノール、硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、硫酸ヘキソプレナリン、塩酸ツロブテロール、塩酸プロカテロール、臭化水素酸フェノテロール、フマル酸フォルモテロール、塩酸クレンブテロール、塩酸マブテロール、キシナホ酸サルメテロール、R,R−フォルモテロール、ツロブテロール、塩酸ピルブテロール、塩酸リトドリン、バンブテロール、塩酸ドペキサミン、酒石酸メルアドリン、AR−C68397、レボサルブタモール、KUR−1246、KUL−7211、AR−C89855、S−1319等が挙げられる。
副交感神経遮断薬としては、例えば、臭化イプラトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化シメトロピウム、テミベリン、臭化チオトロピウム、レバトロペート(UK−112166)等が挙げられる。
ワクチン療法剤としては、例えば、パスパート、アストレメジン、ブロンカスマ・ベルナ、CS−560等が挙げられる。
金製剤としては、例えば、金チオリンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。
塩基性非ステロイド抗炎症薬としては、例えば、塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、エピリゾール、エモルファゾン等が挙げられる。
5−リポキシゲナーゼ阻害薬としては、例えば、ザイリュートン、ドセベノン、ピリポスト、SCH−40120、WY−50295、E−6700、ML−3000、TMK−688、ZD−2138、メシル酸ダルブフェロン、R−68151、E−6080、DuP−654、SC−45662、CV−6504、NE−11740、CMI−977、NC−2000、E−3040、PD−136095、CMI−392、TZI−41078、Orf−20485、IDB−18024、BF−389、A−78773、TA−270、FLM−5011、CGS−23885、A−79175、ETH−615等が挙げられる。
5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質拮抗薬としては、例えば、MK−591、MK−886等が挙げられる。
ロイコトリエン合成阻害薬としては、例えば、オーラノフィン、マレイン酸プログルメタシン、L−674636、A−81834、UPA−780、A−93178、MK−886、REV−5901A、SCH−40120、MK−591、Bay−x−1005、Bay−y−1015、DTI−0026、アムレキサノックス、E−6700等が挙げられる。
プロスタグランジン類(以下、PGと略記する。)としては、例えば、PG受容体作動薬、PG受容体拮抗薬等が挙げられる。
PG受容体としては、例えば、PGE受容体(EP1、EP2、EP3、EP4)、PGD受容体(DP、CRTH2)、PGF受容体(FP)、PGI受容体(IP)、TX受容体(TP)等が挙げられる。
鎮咳薬としては、例えば、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、オキシメテバノール、臭化水素酸デキストロメトルファン、クエン酸ペントキシベリン、リン酸ジメモルファン、クエン酸オキセラジン、クロペラスチン、リン酸ベンプロペリン、塩酸クロフェダノール、塩酸ホミノベン、ノスカピン、ヒベンズ酸チペミジン、塩酸エプラジノン、シャゼンソウエキス等が挙げられる。
去痰薬としては、例えば、アンモニアウイキョウ精、炭酸水素ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩酸ブロムヘキシン、桜皮エキス、カルボシステイン、フドステイン、塩酸アンブロキソール、塩酸アンブロキゾール徐放剤、メチルシステイン塩酸塩、アセチルシステイン、塩酸L−エチルシステイン、チロキサポール等が挙げられる。
本発明化合物のアトピー性皮膚炎(蕁麻疹等)に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、ステロイド剤、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、免疫抑制剤、プロスタグランジン類、抗アレルギー薬、メディエーター遊離抑制薬、抗ヒスタミン薬、フォルスコリン製剤、ホスホジエステラーゼ阻害薬、カンナビノイド−2受容体刺激剤等が挙げられる。
本発明化合物のアレルギー性疾患(アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性好酸球性胃腸症等)に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、抗喘息薬、吸入ステロイド、吸入β2刺激薬、メチルキサンチン系喘息薬、抗アレルギー薬、抗炎症薬、抗コリン薬、トロンボキサン拮抗薬、ロイコトリエン拮抗薬、LTD4拮抗薬、PAF拮抗薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、β2作動剤、ステロイド剤、メディエーター遊離抑制剤、好酸球化学遊走抑制剤、マクロライド系抗生剤、免疫抑制剤、減感作療法(アレルゲン)注射剤等が挙げられる。
抗喘息薬としては、例えば、テオフィリン、プロカテロール、ケトチフェン、アゼラスチン等が挙げられる。
吸入ステロイドとしては、例えば、ベクロメタゾン、フルチカゾン、ブデソナイド等が挙げられる。
吸入β2刺激薬としては、例えば、フェノテロール、サブタモール、フォルモテロール、サルメテロール等が挙げられる。
メチルキサンチン系喘息薬としては、例えば、テオフィリン等が挙げられる。
抗アレルギー薬としては、例えば、ケトチフェン、テルフェナジン、アゼラスチン、エピナスチン、スプラタスト、クロモグリク酸ナトリウム等が挙げられる。
抗炎症薬としては、例えば、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、インドメタシン等が挙げられる。
抗コリン薬としては、例えば、臭化イプラトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化チオトロピウム等が挙げられる。
トロンボキサン拮抗薬としては、例えば、オザグレル、セラトロダスト等が挙げられる。
ロイコトリエン拮抗薬としては、例えば、プランルカスト、モンテルカスト、ザフリルカスト、ザイリュートン等が挙げられる。
マクロライド系抗生剤としては、例えば、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン等が挙げられる。
免疫抑制剤としては、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、FTY720等が挙げられる。
本発明化合物の肝炎に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、肝水解物製剤、ポリエンホスファチジルコリン、グリチルリチン製剤、プロトポルフィリンナトリウム、ウルソデオキシコール酸、ステロイド薬、抗コリン薬、制酸薬、プロパゲルマニウム、脂質過酸化酵素阻害薬、ミトコンドリアルベンゾジアゼピン受容体拮抗薬等が挙げられる。
本発明化合物の関節炎および関節リウマチに対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、メタロプロテイナーゼ阻害薬、免疫抑制剤、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、ステロイド剤、プロスタグランジン類、ホスホジエステラーゼ阻害薬、カンナビノイド−2受容体刺激薬、疾患修飾性抗リウマチ剤(遅効性抗リウマチ剤)、消炎酵素剤、軟骨保護剤、T細胞阻害薬、TNFα阻害薬、プロスタグランジン合成酵素阻害薬、IL−6阻害薬、インターフェロンγ作動薬、IL−1阻害薬等が挙げられる。
本発明化合物の乾癬に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては例えば、ステロイド剤、ビタミンD誘導体等が挙げられる。
本発明化合物の鼻炎に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、抗ヒスタミン薬、メディエーター遊離抑制薬、トロンボキサン合成酵素阻害薬、トロンボキサンA受容体拮抗薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、ステロイド剤、αアドレナリン受容体刺激薬、キサンチン誘導体、抗コリン薬、プロスタグランジン類、一酸化窒素合成酵素阻害薬、βアドレナリン受容体刺激薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、カンナビノイド−2受容体刺激剤等が挙げられる。
本発明化合物の結膜炎に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、ロイコトリエン受容体拮抗薬、抗ヒスタミン薬、メディエーター遊離抑制薬、非ステロイド系抗炎症薬、プロスタグランジン類、ステロイド剤、一酸化窒素合成酵素阻害薬、カンナビノイド−2受容体刺激剤等が挙げられる。
本発明化合物の多発性硬化症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、免疫抑制剤、カンナビノイド−2受容体刺激剤等が挙げられる。
本発明化合物の潰瘍性大腸炎に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、メサラジン、サラゾスルファピリジン、消化管潰瘍用剤、抗コリン薬、ステロイド薬、5−リポキシゲナーゼ阻害薬、抗酸化薬、LTB4拮抗薬、局所麻酔薬、免疫抑制薬、防御因子増強薬、MMP阻害薬、ミトコンドリアルベンゾジアゼピン受容体拮抗薬等が挙げられる。
本発明化合物の糖尿病合併症治療に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、スルホニル尿素系血糖低下剤、ビグアナイド系製剤、α−グルコシダーゼ阻害薬、速効型インスリン分泌促進剤、インスリン製剤、PPAR作動薬、PPARアゴニスト作用を有しないインスリン感受性増強剤、β3アドレナリン受容体作動薬、アルドース還元酵素阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬等が挙げられる。
スルホニル尿素系血糖低下剤としては、例えば、アセトヘキサミド、グリベンクラミド、グリクラジド、グリクロピラミド、クロルプロパミド、トラザミド、トルブタミド、グリメピリド等が挙げられる。
ビグアナイド系製剤としては、例えば、塩酸ブフォルミン、塩酸メトフォルミン等が挙げられる。
α−グルコシダーゼ阻害薬としては、例えば、アカルボース、ボグリボース等が挙げられる。
速効型インスリン分泌促進剤としては、例えば、ナテグリニド、レパグリニド等が挙げられる。
PPAR作動薬としては、例えば、ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシグリタゾン、JTT−501等が挙げられる。
PPARアゴニスト作用を有しないインスリン感受性増強剤としては、例えば、ONO−5816、YM−440等が挙げられる。
β3アドレナリン受容体作動薬としては、例えば、AJ9677、L750355、CP331648等が挙げられる。
アルドース還元酵素阻害薬としては、例えば、エパルレスタット、フィダレスタット、ゼナレスタット等が挙げられる。
本発明化合物の癌(悪性腫瘍)や癌転移の予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、抗癌剤(例えば、MMP阻害薬、アルキル化薬(例えば、シクロフォスファミド、メルファラン、チオテパ、マイトマイシンC、ブスルファン、塩酸プロカルバジン等)、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキサート、メルカプトプリン、アザチオプリン、フルオロウラシル、テガフール、シタラビン、アザセリン等)、抗生物質(例えば、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ペプロマイシン、塩酸ドキソルビシン、アクラルビシン、ダウノルビシン、アクチノマイシンD等)、有糸分裂阻害薬、白金錯体(例えば、シスプラチン)、植物由来抗悪性腫瘍薬(例えば、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンブラスチン等)、抗腫瘍性ホルモン(例えば、メチルテストステロン、プロピオンサンテストステロン、エナント酸テストステロン、メピチオスタン、ホスフェストロール、酢酸クロルマジノン等)、免疫賦活薬(例えば、ピシバニール、クレスチン等)、インターフェロン(例えば、IFNα、IFNα−2a、IFNα−2b、IFNβ、IFNγ−1a等)等が挙げられる。
本発明化合物の免疫疾患(例えば、自己免疫疾患、移植臓器拒絶反応等)の予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、FTY720等)等が挙げられる。
本発明化合物のアルツハイマー型老年痴呆症等の痴呆症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、ニコチン受容体調節剤、脳循環代謝改善薬、モノアミンオキシダーゼ阻害薬、ビタミンE、アルドース還元酵素阻害薬等が挙げられる。
本発明化合物のてんかんに対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、フェニトイン、トリメタジオン、エトスクシミド、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、アセタゾラミド、スルチアム、バルプロ酸ナトリウム、クロナゼパム、ジアゼパム、ニトラゼパム等が挙げられる。
本発明化合物の動脈硬化に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、HMG−CoA還元酵素阻害薬、フィブラート系製剤、プロブコール製剤、陰イオン交換樹脂、EPA製剤、ニコチン酸製剤、MTP阻害薬、その他の抗高コレステロール薬、EDG−2拮抗薬等が挙げられる。
本発明化合物を再生医療に用いる際のその効果の補完および/または増強を目的とした他の薬剤としては、サイトカイン類や各種増殖因子、例えば各種CSF(例えば、G−CSF、GM−CSF等)、各種インターロイキン(例えば、IL−3、6、7、11、12等)、EPO、TPO、SCF、FLT3リガンド、MIP−1α等が挙げられる。
本発明化合物は、安全で低毒性であるので、例えばヒトやヒト以外の哺乳動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル等)に対して投与することができる。
本発明化合物または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を含有してなる医薬組成物を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから1000mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1ngから100mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
本発明化合物または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を含有してなる医薬組成物を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤、内服用液剤および、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤、点眼剤、点鼻剤、吸入剤等として用いられる。
経口投与のための内服用固形剤には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
非経口投与のための外用剤の剤形には、例えば、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、エアゾル剤、点眼剤、および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により調製される。
軟膏剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に研和、または溶融させて調製される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
ゲル剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させて調製される。ゲル基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、低級アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等)、中和剤(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
クリーム剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融または乳化させて調製される。クリーム基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(2−ヘキシルデカノール、セタノール等)、乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
湿布剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して製造される。湿布基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、増粘剤(ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース等)、湿潤剤(尿素、グリセリン、プロピレングリコール等)、充填剤(カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウム、マグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
貼付剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して製造される。貼付剤用基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
リニメント剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物を水、アルコール(エタノール、ポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤、懸濁化剤等から選ばれるもの単独または2種以上に溶解、懸濁または乳化させて調製される。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
噴霧剤、吸入剤、およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。
非経口投与のための注射剤としては、すべての注射剤を含み、点滴剤をも包含する。例えば、筋肉への注射剤、皮下への注射剤、皮内への注射剤、動脈内への注射剤、静脈内への注射剤、腹腔内への注射剤、脊髄腔への注射剤、静脈内への点滴剤等を含む。
非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって調製される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のための点眼剤には、点眼液、懸濁型点眼液、乳濁型点眼液、用時溶解型点眼液および眼軟膏が含まれる。
これらの点眼剤は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。点眼剤の溶剤としては、例えば、滅菌精製水、生理食塩水、その他の水性溶剤または注射用非水性用剤(例えば、植物油等)等およびそれらの組み合わせが用いられる。点眼剤は、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、界面活性化剤(ポリソルベート80(商品名)、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等)、安定化剤(クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等)、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)等を必要に応じて適宜選択して含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか、無菌操作法によって調製される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の滅菌精製水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のための吸入剤としては、エアロゾル剤、吸入用粉末剤又は吸入用液剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させて使用する形態であってもよい。
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤等を必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(デンプン、デキストリン等)、賦形剤(乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤等を必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤、および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
本発明化合物は、CXCR4拮抗作用を有することから、CXCR4が関与する疾患、すなわちCXCR4介在性疾患の予防および/または治療剤として有用である。
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表す。
NMRは、300MHzのHNMRの測定値であり、NMRの箇所に示されているカッコ内の溶媒は、測定に使用した溶媒を示している。
実施例1:tert−ブチル (3S)−1−(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)ピペリジン−3−イルカルバマート
(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−[(メチルスルフォニル)オキシ]ペンチル メタンスルホナート(500mg)のジクロロメタン(10mL)溶液に、3−アミノアダマンタン−1−オール(3.34g)を加え、45℃で27時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=10:1→9:1)によって精製し、以下の物性値を有する標題化合物(184mg)を得た。
TLC:Rf 0.33(クロロホルム:メタノール=9:1);
H−NMR(CDCl3):δ 1.37-1.44 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.47-1.71 (m, 16H), 2.20-2.31(m,2 H), 2.32-2.47 (m,1 H), 2.47-2.65 (m,2 H), 2.65-2.76 (m,1 H), 3.64-3.79 (m,1 H), 4.97-5.13 (m,1 H)。
実施例2:3−[(3S)−3−アミノピペリジン−1−イル]アダマンタン−1−オール 二塩酸塩
実施例1で製造した化合物(180mg)のジクロロメタン(2mL)溶液に、4mol/L塩化水素/ジオキサン溶液(2mL)を加え、20分間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をtert−ブチルメチルエーテルで洗浄後、ろ過し、以下の物性値を有する標題化合物(113mg)を得た。
TLC:Rf 0.36(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=80:10:1);
H−NMR(d6-DMSO):δ 1.40-1.49 (m,2 H), 1.51-1.65 (m,4 H), 1.76-2.14 (m,8 H), 2.23-2.36 (m,2 H), 2.68-2.93 (m,2 H), 3.20-3.47 (m,2 H), 3.50-3.62 (m,1 H), 3.69-3.86 (m,2 H), 4.52-5.22 (m,1 H), 8.37-8.54 (m,2 H), 8.60-10.53 (m,1 H), 11.06-11.28 (m,1 H)。
実施例3:3−{(3S)−3−[(4−パーヒドロアゼピン−1−イルピリミジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}アダマンタン−1−オール
Figure 2006188445
実施例2で製造した化合物(111mg)のメタノール(5mL)溶液に、MP−カーボナート(0.983g;ARGONAUT TECHNOLOGIES社製)を加え、室温で40分間振盪後、ろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残渣に1−(2−クロロピリミジン−4−イル)パーヒドロアゼピン(75.5mg)を加え、120℃で3.5時間攪拌した。反応液を1mol/L水酸化ナトリウム水溶液および飽和食塩水で希釈後、ジクロロメタンにて抽出し、抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=100:0:0→90:10:0→90:10:1)によって精製し、以下の物性値を有する標題化合物(63mg)を得た。
TLC:Rf 0.47(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=80:10:1);
H−NMR(CDCl3):δ 1.35-1.68 (m,16 H), 1.70-1.93 (m,9 H), 2.20-2.31 (m,2 H), 2.32-2.45 (m,1 H), 2.46-2.59 (m,1 H), 2.61-2.77 (m,1 H), 2.94-3.12 (m,1 H), 3.31-3.87 (m,4 H), 3.92-4.11 (m,1 H), 5.40-5.64 (m,1 H), 5.78 (d, J=6.2Hz,1 H), 7.74 (d, J=6.2Hz,1 H)。
[生物学的実施例]
以下に示す生物学的実施例において本発明化合物の薬理活性を確認した。全体の操作は、基本的な遺伝子工学的手法に基づき、遺伝子高発現細胞を作製し、常法となっている方法を活用した。また、本発明の測定方法は、以下のように、本発明化合物を評価するために、測定精度の向上および/または測定感度の改良を加えたものである。以下に詳細な実験方法を示した。
生物学的実施例1:ヒトSDF−1のCEM細胞への結合に対する阻害実験
先述したように、HIVがCD4陽性細胞上の受容体であるCXCR4に結合することを阻害する化合物のスクリーニングをするためには、HIVウイルスを用いたアッセイ系で行うことがより直接的な手法である。しかし、HIVウイルスを大量スクリーニングに使用することは、その取り扱いの難しさから実用的ではない。一方、T細胞指向性(X4)HIV−1とSDF−1が共にCXCR4に結合することから、HIV側とSDF−1側双方のCXCR4結合部位、並びにCXCR4側のSDF−1およびHIV結合部位には、何らかの共通する特徴があるものと予測し得る。したがって、既存の抗AIDS薬(逆転写酵素阻害薬やプロテアーゼ阻害薬)と異なる作用機序であるHIVウイルスの細胞への吸着を阻害する化合物を発見するため、HIVの代わりにCXCR4の内因性リガンドであるSDF−1を用いたアッセイ系が利用可能である。
具体的には、SDF−1とCXCR4の結合を阻害する化合物をスクリーニングする系として、例えば、ヨードラベルしたSDF−1とCXCR4を発現していることが知られているヒトT細胞株との結合を測定する系が実施可能である。
[実験方法]
結合緩衝液中(HEPES,BSA含有)でヒトT細胞株CEM細胞に被験化合物と125I−SDF−1(NEN)を添加し4℃で60分間インキュベートした。反応させたCEM細胞をGF/B membrane filter plate(Packard)で急速濾過して吸着させ、PBSで3回洗浄した後、乾燥させMicroscint+20(Packard)を加えた。CEM細胞に結合した放射能量をTop Count(Packard)を用いて測定し、試験化合物の阻害率(%)を以下の計算式により算出した。
阻害率=(Et−Ea)/(Et−Ec)×100
Et:被験化合物を添加しなかった時の放射能量
Ec:被験化合物として125I−SDF−1の1000倍量の非放射性SDF−1(Pepro Tech)を添加した時の放射能量
Ea:被験化合物を添加した時の放射能量
その結果、本発明化合物は、10μMの濃度で50%以上の阻害率を示した。例えば、実施例3の化合物のIC50値は24nMであった。
生物学的実施例2:ヒト凍結肝細胞における本発明化合物の代謝安定性の評価
[実験方法]
被験化合物をアセトニトリルで溶解し、20μg/mLの調製液を調製した。20μg/mLの調製液をインキュベーション培地で20倍希釈した溶液を基質溶液とした。ヒト凍結肝細胞(Tissue Transformation Technologies社)は融解後、氷冷した融解培地を添加し、この懸濁液を遠心(50g、3分、4℃)後、上清を除去した。残渣に再度氷冷した融解培地を添加し、この懸濁液を遠心(50g、3分、4℃)後、上清を除去した。残渣に氷冷したインキュベーション培地を加え懸濁した。この懸濁液に0.4%トリパンブルー染色液を200μL添加し、顕微鏡にて生細胞数を計測し(4区画)、生存率(%)を求め、以下の式により、生細胞数を算出した。
生存率(%)=(染色されなかった細胞数)/(計測した全細胞数)×100
生細胞数=(計測した全細胞数)×5×8/4×[(生存率)/100]×10000
この懸濁液を生細胞数が1.11×10細胞数/mLとなるようにインキュベーション培地を添加し、細胞懸濁液とした。
上記で調製した基質溶液と細胞懸濁液を1対9の割合で混合し、その混合液を96ウェルプレートに100μLずつ添加し,37℃のCOインキュベーターで保温した。反応開始直後、30、60および90分後に各ウェルから50μLを分取し,あらかじめ0.025μg/mLの内部標準物質を含む50%アセトニトリル/50%水を1mL分取したガラス試験管に添加して反応を停止させた。反応を停止させたサンプルを遠心し、その上清を一部採取し、試料溶液とした.試料中の被験化合物の濃度はLC/MS/MSにより測定し、測定試料と同日に前処理を行った添加検量線を用い、Analystソフトウェアにより算出した。化合物の残存率は、残存率(%)=A/B×100(%)で算出した。
その結果、本発明化合物は、高い代謝安定性を示した。例えば、実施例3の化合物の90分後の残存率は、89%であった。
生物学的実施例3:発現系ミクロソームを用いたCYP2D6阻害作用
[実験方法]
バキュロウイルス感染昆虫細胞で発現させたCYP2D6発現系ミクロソーム(Gentest社)を用い、蛍光基質には3−[2−(N,Nジエチル−N−メチルアンモニウム)エチル]−7−メトキシ−4−メチルクマリン(以下、AMMCと略記する。)を用いた。CYP2D6発現系ミクロソーム(75pmol/mL)、MgCl(0.4mmol/L)、ニコチンアミドジヌクレオチドリン酸(Nicotine amide dinucleotide phosphate;NADP)(16.4μmol/L)、グルコース−6−リン酸(Glucose-6-phosphate;G−6−P)(0.82mmol/L)およびグルコース−6−リン酸脱水素酵素(Glucose-6-phosphate dehydrogenase;G6PDH)(0.4U/mL)を含む、リン酸緩衝液(100mmol/L;pH7.4)を用い、その中に、蛍光基質AMMC(最終濃度1.5μmol/L)、および被験化合物(最終濃度3、10および30μmol/L)または陽性対照阻害剤としてキニジン(最終濃度0.01および0.03μmol/L;和光純薬(株))を加え、37℃で45分間反応させた。基質の代謝物である3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−7−ヒドロキシ−4−メチルクマリンヒドロクロライド(以下、AHMCと略記する。)の蛍光強度(励起波長=390nm、測定波長=460nm)を測定した(蛍光検出器:Spectra Max Gemini(Molecular Devices社))。
化合物のCYP2D6阻害作用は、反応前および反応後のAHMCの蛍光強度を指標とし、阻害率(%)を以下の式によって算出した。化合物の各濃度での阻害率を求めIC50値を算出した。
阻害率(%)=[1−{(被験化合物値−ブランク値)/(コントロール値−ブランク値)}]×100
その結果、本発明化合物は、10μMでCYP2D6の阻害作用を全く示さなかった。
生物学的実施例4:本発明化合物のラット血圧・心拍数に及ぼす影響
雄性Crj:CD(SD)IGS系ラット(7〜10週齢)をウレタンにより麻酔した(1.2g/kg、皮下投与)。頚部切開後、血圧測定用のカテーテルを右総頚動脈に挿入した。化合物投与は、鼠径部を切開後、化合物投与用のカテーテルを大腿静脈に挿入し固定するか、または尾静脈に1mm径チューブを連結した注射針を挿入し固定することで行った。血圧測定用のカテーテルを圧トランスデューサーに連結し、ひずみ圧用アンプ(AP−641G,日本光電(株))を介してレコーダーに血圧波形を記録した。この際、心拍数は、前記ひずみ圧用アンプから得られた血圧波形をトリガーとする瞬時心拍計(AT−601G)を介した値をレコーダーに記録した。被験化合物またはビヒクル(Vehicle)は静脈内投与した。平均血圧は以下の式により算出した。
平均血圧=(収縮期血圧+2×拡張期血圧)/3
その結果、本発明化合物は、ラット心拍数に影響を与えなかった。
[製剤実施例]
製剤例1
3−{(3S)−3−[(4−パーヒドロアゼピン−1−イルピリミジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}アダマンタン−1−オール(100g)、カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤、20.0g)、ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤、10.0g)、微結晶セルロース(870g)を常法により混合した後打錠して、一錠中に10mgの活性成分を含有する錠剤10000錠を得た。
製剤例2
3−{(3S)−3−[(4−パーヒドロアゼピン−1−イルピリミジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}アダマンタン−1−オール(200g)、マンニトール(2kg)、蒸留水(50L)を常法により混合した後、除塵フィルターでろ過し、5mlずつアンプルに充填し、オートクレーブで加熱滅菌して、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル10000本を得た。
一般式(I)で示される本発明化合物は、CXCR4拮抗作用を有することから、CXCR4介在性疾患に対する予防および/または治療剤として有用である。そのため、本発明化合物は、医薬品として利用可能である。例えば、炎症・免疫性疾患(例えば、関節リウマチ、関節炎、肺線維症、移植臓器拒絶反応等)、アレルギー性疾患、感染症(例えば、ヒト免疫不全ウイルス感染、後天性免疫不全症候群等)、精神・神経性疾患、脳疾患、心・血管性疾患、代謝性疾患、癌疾患(例えば、癌、癌転移等)等の予防および/または治療剤、または再生医療用剤等として有用である。

Claims (17)

  1. 一般式(I)
    Figure 2006188445
    [式中、環Aは置換基を有していてもよい5〜10員の含窒素複素環を表わし、DおよびGはそれぞれ独立して窒素原子または炭素原子を表わし(ただし、DまたはGのいずれか一方が窒素原子を表わすものとする。)、環Jは置換基を有していてもよい4〜7員の含窒素複素環を表わし、XはウィーナーインデックスをX内の水素原子を除いたすべての原子の個数の3乗で割った値が0.125未満である嵩高さを有する基を表わし、Yは結合手または主鎖の原子数1〜3のスペーサーを表わし、Zは保護されていてもよい水酸基を表わし、RとRはそれぞれ独立して、水素原子または置換基を表わすか、RとRは結合する炭素と一緒になって、置換基を有していてもよい環を形成してもよい。]で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ。
  2. 環Aがパーヒドロアゼピン環である請求項1記載の化合物。
  3. 環Jがピペリジン環である請求項1記載の化合物。
  4. Xは環Jに表示される窒素原子と結合した炭素原子が、三級もしくは四級炭素を有するさらに置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基または環状基である請求項1記載の化合物。
  5. Xが
    Figure 2006188445
    [式中、矢印1は環Jに表示されている窒素原子と結合していることを表わし、矢印2はYに結合することを表わす。]
    である請求項4記載の化合物。
  6. Xが
    Figure 2006188445
    [式中、すべての記号は請求項5記載の記号と同じ意味を表わす。]
    である請求項4記載の化合物。
  7. 3−{(3S)−3−[(4−パーヒドロアゼピン−1−イルピリミジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}アダマンタン−1−オールである請求項1記載の化合物。
  8. 一般式(I)
    Figure 2006188445
    [式中、すべての記号は請求項1記載の記号と同じ意味を表わす。]
    で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグを含有してなる医薬組成物。
  9. CXCR4拮抗剤である請求項8記載の医薬組成物。
  10. CXCR4介在性疾患の予防および/または治療剤、または再生医療用剤である請求項8記載の医薬組成物。
  11. CXCR4介在性疾患が、ヒト免疫不全ウイルス感染、後天性免疫不全症候群、癌、癌転移、関節リウマチ、関節炎、肺線維症または移植臓器拒絶反応であるか、または再生医療用剤が移植医療用剤である請求項10記載の医薬組成物。
  12. CXCR4介在性疾患が、ヒト免疫不全ウイルス感染である請求項10記載の医薬組成物。
  13. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグと、逆転写酵素阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、CCR2拮抗薬、CCR3拮抗薬、CCR4拮抗薬、CCR5拮抗薬、HIVインテグラーゼ阻害薬、フュージョン阻害薬、HIV−1の表面抗原に対する抗体、およびHIV−1のワクチンから選択される1種または2種以上とを組み合わせてなる医薬。
  14. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物におけるCXCR4を拮抗する方法。
  15. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、またはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物におけるCXCR4介在性疾患の予防および/または治療方法。
  16. CXCR4拮抗剤を製造するための請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグの使用。
  17. CXCR4介在性疾患の予防および/または治療剤を製造するための請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグの使用。

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