JP2006187451A - 遊技機 - Google Patents

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和弘 黒宮
Yoji Shimomura
洋二 下村
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Abstract

【課題】 遊技領域の拡大を図りつつ、遊技の興趣性低下を改善できる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】 遊技盤(遊技盤固定扉枠)と内枠とが相対的に開かれる場合に当該誘導通路が遊技盤に対して非接続状態となるパチンコ機において、遊技盤と内枠との相対的な開閉状態を検出する検出部100と、検出部100での開状態検出に基づいて、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を不許可にする制御を行う遊技球発射制御部120とを備えているので、遊技盤と誘導通路とが非接続状態の場合に、遊技球発射装置38から遊技球が発射されることがないので、パチンコ機外に飛び出すなどして遊技に無効な遊技球となり、正常な遊技に使用されることなく失うことを防ぐことができる。つまり、遊技の面白味が損なうことを防ぐことができる。
【選択図】 図28

Description

この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機には、例えば、遊技球発射装置から発射された遊技球は、遊技盤の遊技領域に誘導するための誘導レールを通り当該遊技領域に達し、さらに、遊技領域に配設された入賞口などに入賞(入球)することで、遊技者が利益を得ることができるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−700号公報(第3頁〜第4頁,第1図)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、例えば、遊技盤の遊技領域を拡大するために、誘導レールを遊技盤の前面側から除去し、当該誘導レールに替わる誘導通路を遊技盤の裏面側に設けるようにし、この誘導通路の入力側が内枠の遊技球発射装置に接続され、誘導通路の出力側が遊技盤の裏面側に接続され、遊技盤の厚み方向に貫通する貫通孔を介して遊技領域に遊技球が供給される構成とすることが考えられるが、このような構成とした場合には以下のような問題がある。例えば、遊技盤の裏面に位置する誘導通路で遊技球が詰まり、この詰まった遊技球を誘導通路から除去等するために、遊技盤を内枠から開いた状態としなければならず、誘導通路が遊技盤から切り離された状態となるので、このような状態で遊技球発射装置から遊技球を発射させた場合、遊技球は遊技盤の遊技領域に誘導されず、パチンコ機外に飛び出してしまうことになる。このように、パチンコ機外に飛び出した遊技球は、遊技に無効な遊技球となり、正常な遊技に使用されることなく失う場合がある。したがって、遊技の面白味が損なわれ、遊技の興趣性を低下させるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技領域の拡大を図りつつ、遊技の興趣性低下を改善できる遊技機を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤と、遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えた遊技機において、
前記遊技球発射手段から発射された遊技球を前記遊技盤の遊技領域に誘導する誘導通路を備え、
前記遊技盤と枠体とは相対的に開閉自在となるものであり、
前記誘導通路は、その出力端側が前記遊技盤に接続され、その入力端側が前記枠体に接続されるものであって、前記遊技盤と前記枠体とが相対的に開かれる場合に当該誘導通路が前記遊技盤に対して非接続状態となるものであり、
前記遊技盤と前記枠体との相対的な開閉状態を検出する検出手段と、
前記検出手段での開状態検出に基づいて、前記遊技球発射手段からの遊技球の発射を不許可にする制御を行う遊技球発射制御手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、遊技球発射手段は、遊技球を発射する。誘導通路は、その出力端側が遊技盤に接続され、その入力端側が枠体に接続されるものであって、遊技球発射手段から発射された遊技球を遊技盤の遊技領域に誘導する。遊技盤と枠体とは相対的に開閉自在となるものである。また、誘導通路は、遊技盤と枠体とが相対的に開かれる場合に当該誘導通路が遊技盤に対して非接続状態となる。検出手段は、遊技盤と枠体との相対的な開閉状態を検出する。遊技球発射制御手段は、検出手段での開状態検出に基づいて、遊技球発射手段からの遊技球の発射を不許可にする制御を行う。したがって、遊技盤と誘導通路とが接続されていない非接続状態の場合に、遊技球発射手段からの遊技球の発射を不許可にすることができる。つまり、非接続状態の場合に、遊技球発射手段から遊技球が発射されることがないので、遊技球が遊技球発射手段から発射され、パチンコ機外に飛び出すなどして、遊技に無効な遊技球となり、正常な遊技に使用されることなく失うことを防ぐことができる。したがって、遊技の面白味が損なうことを防ぐことができる。その結果、遊技領域の拡大に起因する遊技の興趣性低下を改善することができる。
本明細書はさらに次のような課題解決手段も開示している。
(課題)
例えば、遊技者にとって有利な遊技状態が発生している場合に、遊技盤の裏面に位置する誘導通路で遊技球が詰まり、この詰まった遊技球を誘導通路から除去等するために、遊技盤を内枠から開いた状態としなければならず、誘導通路が遊技盤から切り離された状態となるので、このような非接続状態で遊技球発射装置から遊技球を発射させた場合、遊技球は遊技盤の遊技領域に誘導することができないだけでなく、その他の遊技については、遊技球が遊技盤の遊技領域に誘導することができないこととは関係なく継続され、その後当該有利な遊技状態が終了されたり、その状態期間が減じたりすることになる。つまり、この遊技継続期間中に遊技球が遊技盤の遊技領域に誘導されることで得られる遊技上の利益を得る機会を失うことになる。したがって、遊技の面白味が損なわれ、遊技の興趣性を低下させるという問題がある。このような課題を解決する手段として以下のような構成が挙げられる。
(1) 請求項1に記載の遊技機において、
前記検出手段で開状態が検出された場合に、当該検出時の遊技状態を記憶する遊技状態記憶手段と、
前記検出手段で閉状態が検出された場合に、前記遊技状態記憶手段で記憶された遊技状態に基づいて、当該検出時の遊技状態に復帰させる制御を行う遊技状態復帰制御手段と、
を備え、
前記遊技球発射制御手段は、前記検出手段で閉状態が検出されたことに基づいて、前記遊技球発射手段からの遊技球の発射を許可する制御を行うことを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の発明によれば、遊技状態記憶手段は、検出手段で開状態が検出された場合に、当該検出時の遊技状態を記憶する。遊技状態復帰制御手段は、検出手段で閉状態が検出された場合に、遊技状態記憶手段で記憶された遊技状態に基づいて、当該検出時の遊技状態に復帰させる制御を行う。遊技球発射制御手段は、検出手段で閉状態が検出されたことに基づいて、遊技球発射手段からの遊技球の発射を許可する制御を行う。したがって、検出手段で閉状態検出がされた場合に、検出手段で開状態検出がされた時の遊技状態を記憶し、遊技状態記憶手段で記憶された遊技状態に基づいて、開状態検出時の遊技状態に復帰させ、遊技球を発射させることができる。つまり、遊技盤と枠体との相対的な開状態により発生する遊技上の利益喪失を防止できる。したがって、遊技の面白味が損なわれ、遊技領域の拡大に起因する遊技の興趣性低下を改善することができる。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
(2) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技盤は、当該遊技盤の遊技領域側を前側とするように遊技盤固定枠体に取付けられ、
前記誘導通路は、前記遊技盤固定枠体とは異なる誘導通路固定枠体に取付けられ、
前記誘導通路固定枠体は、前記遊技盤固定枠体の後側に備えられていることを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の発明によれば、遊技盤は、当該遊技盤の遊技領域側を前側とするように遊技盤固定枠体に取付けられている。誘導通路は、遊技盤固定枠体とは異なる誘導通路固定枠体に取付けられている。誘導通路固定枠体は、遊技盤固定枠体の後側に備えられている。したがって、遊技盤固定枠体の後側に備えられた誘導通路固定枠体により遊技球を遊技領域に誘導することを好適に実現することができる。
(3) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技盤は、当該遊技盤の遊技領域側を前側とするように遊技盤固定枠体に取付けられ、
前記誘導通路は、前記遊技盤固定枠体とは異なる誘導通路固定枠体に取付けられ、
前記誘導通路固定枠体は、前記遊技盤固定枠体の前側に備えられていることを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の発明によれば、遊技盤は、当該遊技盤の遊技領域側を前側とするように遊技盤固定枠体に取付けられている。誘導通路は、遊技盤固定枠体とは異なる誘導通路固定枠体に取付けられている。誘導通路固定枠体は、遊技盤固定枠体の前側に備えられている。したがって、遊技盤固定枠体の前側に備えられた誘導通路固定枠体により遊技球を遊技領域に誘導することを好適に実現することができる。
(4) 前記(2)または(3)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射手段は前記誘導通路固定枠体に備えられていることを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の発明によれば、遊技球発射手段は誘導通路固定枠体に備えられている。したがって、遊技球発射手段から発射された遊技球を誘導通路に入力させることを好適に実現することができる。つまり、同一の誘導通路固定枠体に誘導通路と遊技球発射手段とを備えているので、誘導通路と遊技球発射手段とが誘導通路固定枠体に一旦配設されると、それらの位置関係が基本的に変わることがないため、遊技球の誘導通路への進入を好適状態で維持できる。
(5) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記誘導通路は、遊技球が通過可能な円筒状であることを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の発明によれば、誘導通路は、遊技球が通過可能な円筒状としている。したがって、遊技球発射手段から発射された遊技球は、円筒内を通過し誘導通路外に飛び出すことなく、誘導通路の入力端から出力端に誘導される。つまり、遊技球を遊技領域に誘導することを好適に実現することができる。
(6) 前記(5)に記載の遊技機において、
前記誘導通路は透明あるいは半透明であることを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の発明によれば、誘導通路は透明あるいは半透明である。したがって、誘導通路内で遊技球が詰まった場合に、この遊技球が詰まっている箇所や状態を誘導通路の外側から見ることができるので、遊技球が詰まっている箇所や状態を直ちに把握することができ、遊技球を除去するために費やす時間を短縮することができる。つまり、誘導通路内に遊技球が詰まり、遊技を行えない状態を早く解消することができる。その結果、遊技機を稼働させることができる時間が長くなり、遊技場にとって有益となる。
(7) 前記(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機において、
当該遊技機における遊技に関わる制御を行う制御手段を備え、
前記制御手段は、前記遊技状態記憶手段と前記遊技状態復帰制御手段とを備え、
前記遊技状態記憶手段は、前記検出手段で開状態が検出された場合としての前記制御手段への停電信号入力の場合に、当該検出時の前記制御手段の遊技状態を記憶するものであり、
前記遊技状態復帰制御手段は、前記検出手段で閉状態が検出された場合としての前記制御手段への復電の場合に、前記遊技状態記憶手段で記憶された遊技状態に基づいて、当該開状態検出時の前記制御手段の遊技状態に復帰させる制御を行うものであり、
前記検出手段から開状態検出を示す開状態検出信号が入力されたことに基づいて、前記制御手段に停電信号を出力するとともに前記制御手段への通電を停止し、前記検出手段から閉状態検出を示す閉状態検出信号が入力されたことに基づいて、前記制御手段への通電を復帰させる監視指示手段
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の発明によれば、制御手段は、当該遊技機における遊技に関わる制御を行うものであり、遊技状態記憶手段と遊技状態復帰制御手段とを備えている。遊技状態記憶手段は、検出手段で開状態が検出された場合としての制御手段への停電信号入力の場合に、当該検出時の制御手段の遊技状態を記憶する。遊技状態復帰制御手段は、検出手段で閉状態が検出された場合としての制御手段への復電の場合に、遊技状態記憶手段で記憶された遊技状態に基づいて、当該開状態検出時の制御手段の遊技状態に復帰させる制御を行う。監視指示手段は、検出手段から開状態検出を示す開状態検出信号が入力されたことに基づいて、制御手段に停電信号を出力するとともに制御手段への通電を停止し、検出手段から閉状態検出を示す閉状態検出信号が入力されたことに基づいて、制御手段への通電を復帰させる。したがって、遊技盤と枠体とが相対的に開かれる開状態の場合に、開状態時の制御手段の遊技状態を記憶することおよび状態復帰を好適に実現することができる。つまり、電源断や停電等の場合にその電源断や停電発生時の遊技状態をバックアップし、復電時に電源断や停電発生時の遊技状態に復帰させる機能を備えた遊技機のその機能を、遊技盤が枠体から相対的に開かれる開状態の場合における開状態時の制御手段の遊技状態を記憶および状態復帰にまで拡張利用することができ、遊技盤の枠体に対する相対的な開状態発生時の制御手段の遊技状態の記憶と、遊技盤の枠体に対する相対的な閉状態の復帰時に当該開状態時の制御手段の遊技状態への復帰とを、必要最小限の構成で実現することができる。
(8) 前記(7)に記載の遊技機において、
前記遊技盤の遊技領域に打ち込まれた遊技球を入球または通過させる入球手段と、
前記入球手段に入球または通過したことを検出する入球検出手段と、
所定数の賞球を払出す賞球払出手段と、
前記賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行う賞球払出制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、当該遊技機の主たる制御を行う主制御手段であり、
前記主制御手段は、前記入球検出手段からの入球検出信号が入力され、当該入球検出信号が有効または無効のいずれであるかを判定する入球検出判定手段を備え、
前記入球検出判定手段は、当該入球検出判定手段で有効判定された場合に、前記賞球払出制御手段が前記賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行い、当該入球検出判定手段で無効判定された場合に、前記賞球払出制御手段が前記賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行わないものであり、
さらに、前記入球検出判定手段は、前記監視指示手段からの停電信号が入力された場合に前記入球検出信号を無効とし、前記監視指示手段からの停電信号が未入力である場合に前記入球検出信号を有効とする
ことを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の発明によれば、入球手段は、遊技盤の遊技領域に打ち込まれた遊技球が入球または通過することがある。入球検出手段は、入球手段に入球または通過したことを検出する。賞球払出手段は、所定数の賞球を払出す。賞球払出制御手段は、賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行う。主制御手段は、当該遊技機の主たる制御を行う。入球検出判定手段は、入球検出手段で検出されたことを示す入球検出信号が入力され、当該入球検出信号が有効または無効のいずれであるかを判定する。また、入球検出判定手段は、当該入球検出判定手段で有効判定された場合に、賞球払出制御手段が賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行い、当該入球検出判定手段で無効判定された場合に、賞球払出制御手段が賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行わない。さらに、入球検出判定手段は、監視指示手段からの停電信号が入力された場合に入球検出信号を無効とし、監視指示手段からの停電信号が未入力である場合に入球検出信号を有効とする。したがって、検出手段からの開状態検出がされた場合に、入球検出判定手段は、入球検出信号を無効とし、賞球払出手段での賞球の払出がされない。つまり、検出手段からの開状態検出がされた状態で賞球(遊技球)が払出されることがなくなり、例えば遊技盤と枠体とが相対的に開かれている状態の場合に、直接手から遊技球を入球手段に入球させ、不正行為により賞球が払出されることがなくなる。したがって、不正行為を行うことを低減させることができる。
(9) 前記(7)に記載の遊技機において、
前記遊技盤の遊技領域に打ち込まれた遊技球を入球または通過させる入球手段と、
前記入球手段に入球または通過したことに基づいて、所定数の賞球を払出す賞球払出手段と、
前記賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行う賞球払出制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、当該遊技機の主たる制御を行う主制御手段であり、
前記監視指示手段は、前記検出手段から開状態検出を示す開状態検出信号が入力されたことに基づいて、前記主制御手段に停電信号を出力するとともに前記主制御手段への通電を停止し、前記検出手段から閉状態検出を示す閉状態検出信号が入力されたことに基づいて、前記主制御手段への通電を復帰させるものであり、
前記主制御手段は、前記監視指示手段からの停電信号が入力されたことに基づいて、前記賞球払出制御手段に賞球の払出を停止させる制御を行うことを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の発明によれば、入球手段は、遊技盤の遊技領域に打ち込まれた遊技球が入球または通過することがある。賞球払出手段は、入球手段に入球または通過したことに基づいて、所定数の賞球を払出す。賞球払出制御手段は、賞球払出手段で所定数の賞球を払出す制御を行う。主制御手段は、当該遊技機の主たる制御を行う。監視指示手段は、検出手段から開状態検出を示す開状態検出信号が入力されたことに基づいて、主制御手段に停電信号を出力するとともに主制御手段への通電を停止し、検出手段から閉状態検出を示す閉状態検出信号が入力されたことに基づいて、主制御手段への通電を復帰させる。主制御手段は、監視指示手段からの停電信号が入力されたことに基づいて、賞球払出制御手段に賞球の払出を停止させる制御を行う。したがって、検出手段からの開状態検出がされた場合に、賞球払出手段での賞球の払出を停止させることができる。つまり、検出手段からの開状態検出がされた状態で賞球(遊技球)が払出されることがなくなり、例えば遊技盤と枠体とが相対的に開かれている状態の場合に、直接手から遊技球を入球手段に入球させ、不正行為により賞球が払出されることがなくなる。したがって、不正行為を行うことを低減させることができる。
(10) 前記(8)または(9)に記載の遊技機において、
前記監視指示手段と前記主制御手段とを被包する被包手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の発明によれば、被包手段は、監視指示手段と主制御手段とを被包する。したがって、不正に監視指示手段と主制御手段および監視指示手段と主制御手段とを接続する手段に触れることを困難にすることができる。つまり、監視指示手段と主制御手段および監視指示手段と主制御手段とを接続する手段に不正な行為を行うことを低減させることができる。
(11) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の遊技機によれば、遊技領域の拡大に起因する遊技の興趣性低下を改善することができるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
この発明に係る遊技機によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤と、遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えた遊技機において、遊技球発射手段から発射された遊技球を遊技盤の遊技領域に誘導する誘導通路を備え、遊技盤と枠体とは相対的に開閉自在となるものであり、誘導通路は、その出力端側が遊技盤に接続され、その入力端側が枠体に接続されるものであって、遊技盤と枠体とが相対的に開かれる場合に当該誘導通路が遊技盤に対して非接続状態となるものであり、遊技盤と枠体との相対的な開閉状態を検出する検出手段と、検出手段での開状態検出に基づいて、遊技球発射手段からの遊技球の発射を不許可にする制御を行う遊技球発射制御手段と、を備えているので、遊技盤と誘導通路とが接続されていない非接続状態の場合に、遊技球発射手段からの遊技球の発射を不許可にさせることができる。つまり、非接続状態の場合に、遊技球発射手段から遊技球が発射されることがないので、遊技球が遊技球発射手段から発射され、パチンコ機外に飛び出すなどして、遊技に無効な遊技球となり、正常な遊技に使用されることなく失うことを防ぐことができる。したがって、遊技の面白味が損なうことを防ぐことができる。その結果、遊技領域の拡大に起因する遊技の興趣性低下を改善することができる。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、パチンコ機10の概略正面図であり、図2は、パチンコ機10の斜視図であり、図3は、パチンコ機10の遊技盤固定扉枠51を内枠12および前面枠セット13からも開いた状態を示す斜視図であり、図4は、パチンコ機10の遊技盤固定扉枠51が取り付けられた状態の前面枠セット13を内枠12に対して開いた状態を示す斜視図であり、図5は、遊技盤30の正面図である。
なお、図3,図4は、説明の便宜上の理由から、前面枠セット13が閉じられた状態において遊技盤30に干渉しないように内枠12に取り付けられている各種制御基板などの構成品の図示を省略しており、遊技島から供給される遊技球を受けるタンク71の一部等を図示するに留めている。
図1〜図4に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば、正面視した状態での左側部)に開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット13とを備えている。以下に、外枠11と内枠12と前面枠セット13の構成を個別に詳細に説明する。
外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、外枠11の上下方向の外寸は例えば809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は例えば518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は、木製の板材等により構成されているが、樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されるようにしてもよい。
内枠12は、図1〜図4に示すように、その開閉軸線Jが、パチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線Jを軸心にして内枠12が外枠11から前方側に十分に開放できるようになっている。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂により構成されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
内枠12の構成を、図4を用いて詳細に説明する。内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット14と、この下皿ユニット14よりも上側に位置する樹脂ベース15と、この下皿ユニット14よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸線Jを軸心にしてこの内枠12に対して開閉自在に取り付けられた前面枠セット13と、を備えている。
下皿ユニット14は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット14は、その前面側に、下皿16と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と灰皿22と音出力口24とが設けられている。
球受皿としての下皿16は、下皿ユニット14のほぼ中央部に設けられており、排出口19より排出された遊技球が下皿16内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿16内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿16の底面の所定箇所が開口され、下皿16内に貯留された遊技球を下皿16の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。図4に示すように、遊技球発射ハンドル18は、下皿16よりも右方で手前側に突出して配設されている。
樹脂ベース15は、図4に示すように、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて遊技球を発射する遊技球発射装置38と、この遊技球発射装置38により発射された遊技球を遊技盤30の方へ案内する誘導通路27とを備えている。
具体的には、遊技球発射装置38は、この遊技球発射装置38により発射された遊技球を誘導通路27に向けて案内する案内通路28を備えている。つまり、遊技球発射装置38により発射された遊技球は、案内通路28を通って誘導通路27に案内され、この誘導通路27を通って遊技盤30に打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、遊技球発射ハンドル18とセットハンドル(図示省略)と発射モータ(図示省略)などで構成されている。
具体的には、遊技球発射装置38は、遊技者による操作を受ける遊技球発射ハンドル18と、この遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで動作するアクチュエータ(図示省略)と、このアクチュエータによって駆動されるハンマ(図示省略)とを備えている。アクチュエータによって駆動されるハンマが遊技球を打ちつけることにより、遊技球を発射する。
この実施例では、遊技球発射装置38として、遊技球をハンマ(図示省略)で打撃するタイプの構成を採用しているが、遊技球を電磁方式で射出する電磁式遊技球射出装置など、種々の方式の遊技球発射装置を採用してもよい。なお、上述した遊技球発射装置38が本発明における遊技球発射手段に相当する。
なお、遊技球発射装置38で発射されて誘導通路27に入力された遊技球が、遊技盤30の方に届かずに、この誘導通路27を戻るような場合には、当該戻り球は遊技球発射装置38の方には戻らず所定の経路を通って下皿16の方に払い出されるようになっている。つまり、誘導通路27の入口側から戻り出た戻り球は戻り防止部材(図示省略)に衝突し、誘導通路27と案内通路28との間に形成された排出口(図示省略)の方に落下し、所定の経路を通って下皿16の方に払い出されるようになっている。ちなみに、遊技球発射装置38から発射された遊技球は案内通路28を通り、誘導通路27と案内通路28との間の排出口(図示省略)を飛び越えて誘導通路27に入力されるようになっているため、発射球が排出口(図示省略)に入ってしまうことはない。
音出力口24は、下皿ユニット14内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。また、灰皿22は下皿16の左方に設けられている。灰皿22は左右方向(水平方向)の軸線を軸心にして回動(例えば前方側に向けて前回り)するように、その右側が下皿16に片持ち支持されている。
なお、下皿ユニット14はその大部分が内枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。特に、下皿16を形成する表面層と下皿奥方の前面パネル部分とを難燃性のABS樹脂にて成形している。このため、この部分は燃え難くなっている。
続いて、前面枠セット13について説明する。前面枠セット13は、図2に示すように、その前面側で下端側に、賞球として払い出された遊技球が貯留可能で遊技球発射装置38の方にそれらの遊技球を供給するための上皿23を備えている。
また、前面枠セット13は、図4に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線Jを軸心にして前方側に開放できるようになっている。
図3,図4に示すように、前面枠セット13は、誘導通路27よりも前面側に遊技盤30が位置するように当該遊技盤30を備えている。つまり、図3に示すように、前面枠セット13は、その裏面側に、遊技盤30が正対状態で嵌入可能な大きさの凹部50を備えている。この凹部50は、その凹部50自体が隙間の無いように略枡状に成形されたものであり、前面枠セット13の凹部50に遊技盤30を正対状態で嵌入することで前面枠セット13に遊技盤30を収納するようになっている。
具体的には、遊技盤30は、前面枠セット13の図3に示す凹部50の側壁(リブ)50a内に嵌まり込むようにして、図4に示すように取り付けられている。つまり、この前面枠セット13の凹部50の側壁50aに遊技盤30の外周が嵌まり込むようにして取り付けられており、前面枠セット13を正面視した状態で当該前面枠セット13の前側から凹部50に至るような隙間は一切無いようになっているので、前面枠セット13と遊技盤30との隙間から異物(針状あるいは薄板状等のもの)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。また、前面枠セット13は、内枠12と同様に、合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されているので、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
さらに、遊技盤30は、図3,図4に示すように、前面枠セット13の左側の開閉軸線Jを軸線にして前面枠セット13に対して開放自在となっている。具体的には、遊技盤30は、図3に示すように、前面枠セット13に対して開閉自在な遊技盤固定扉枠51に取り付けられている。
遊技盤30は、四角形状の合板よりなり、その周縁部の両側および底部が遊技盤固定扉枠51に支持された状態で装着されている。前面枠セット13は、図3に示すように、遊技盤30の遊技領域30aに対応する箇所に、その遊技領域30aの形状と同じ形状の窓孔25が形成されており、この窓孔25に透明の2枚のガラス26が前後に所定間隔を隔てて取り付けられている。したがって、前面枠セット13のガラス26を通して遊技盤30の遊技領域30aが視認可能となっている。この遊技領域30aは、遊技球発射装置38から打ち込まれた遊技球が転動可能な領域のことである。
図1に示すように、遊技盤30は、その遊技領域30aにおいて、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通孔にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33に遊技球が入球し、当該入球が図示省略した検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿16)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って当該遊技盤30の裏面側の排出口39の方へと案内されるようになっている。また、一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33に入球した遊技球も集められて最終的に排出口39から排出されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、図5に示すように、第1の始動口33への入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置42と、第2の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41とを備えている。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用の表示部43と保留ランプ44とを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部43による表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に第1の始動口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。なお、表示部43は、複数のランプの点灯を切り換えることにより変動表示される構成の他、第1図柄表示装置42(液晶表示装置)の一部で変動表示される構成等であっても良い。保留ランプ44も同様に、第1図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。
第1図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、表示制御装置45(図示省略)により表示内容が制御される。第1図柄表示装置42には、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして第1図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、第1図柄表示装置42(液晶表示装置)は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、第1図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっている。より詳しくは、第1の始動口33に対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置42で図柄が変動表示され、その停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組合せとなった場合に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置32の大入賞口が所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数繰り返し開放される。遊技球が第1の始動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、第1図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。
ここで、図6〜図11を用いて、遊技盤30を着脱自在に支持し、かつ、前面枠セット13に対して開閉自在な遊技盤固定扉枠51について説明する。図6(a)〜(c)は、遊技盤30を遊技盤固定扉枠51から取り外す様子を正面から見た状態の説明図であり、図7(a)〜(c)は、遊技盤30を遊技盤固定扉枠51から取り外す様子を前方斜め方向から見た状態の説明図であり、図8(a)〜(c)は、遊技盤30を遊技盤固定扉枠51から取り外す様子を後ろ方斜め方向から見た状態の説明図であり、図9は、遊技盤30と遊技盤固定扉枠51との正面図であり、図10は、遊技盤30と遊技盤固定扉枠51との前方斜視図であり、図11は、遊技盤30と遊技盤固定扉枠51との右側面図である。
図6,図7に示すように、遊技盤固定扉枠51は、前面枠セット13から見た状態、つまり、当該遊技盤固定扉枠51を正面視した状態において、略Uの字形状となっており、左側が前面枠セット13に開閉自在に軸支され、かつ、上側から遊技盤30が着脱自在となるように、当該上側が開放されるとともに、両側部の内面側に遊技盤30の側端を摺動狭持するための溝部52が形成され、下側に遊技盤30が載置される載置部53を備えている。
つまり、遊技盤30の下側が遊技盤固定扉枠51の載置部53に載置され、かつ、遊技盤30の両側端が遊技盤固定扉枠51の両側部の内面側の溝部52にそれぞれ狭持されることで、遊技盤30が遊技盤固定扉枠51に保持されることになる。
具体的には、遊技盤固定扉枠51は、図9,図10に示すように、遊技盤30を着脱自在に支持する、正面視でUの字形状のU字状支持枠体55と、このU字状支持枠体55の左端側にネジなどの締結部品で締結される棒状部材56と、を備えている。U字状支持枠体55の両側部は、遊技盤30の挿入方向から見て略コノ字形状となっており、当該コノ字形状が上述した溝部52に対応する。また、棒状部材56は、その両端に扉側蝶番57を備えている。この棒状部材56の両端に備えられた扉側蝶番57には、前面枠セット13の左端の上下2箇所に設けられた支持ピン58(図4参照)が挿入される挿入孔57aが形成されている。この遊技盤固定扉枠51の棒状部材56の扉側蝶番57の挿入孔57aに前面枠セット13の支持ピン58を挿入することで、遊技盤固定扉枠51が前面枠セット13に開閉自在に支持されることになる。
例えば、遊技盤固定扉枠51から遊技盤30を取り外す際には、図6(a),図7(a),図8(a)に示すように、遊技盤固定扉枠51に装着された遊技盤30を、図6(b),図7(b),図8(b)に示すように上方向に引き上げていき、図6(c),図7(c),図8(c)に示すように、遊技盤固定扉枠51から遊技盤30を取り外すことができる。なお、遊技盤固定扉枠51への遊技盤30の装着は上記の逆の手順で行うようにすればよい。
遊技盤固定扉枠51は、図6〜図10に示すように、前面枠セット13から見た状態(つまり、当該遊技盤固定扉枠51を正面視した状態)で、遊技盤30が取り付けられた状態において、遊技領域30aを隠さないように当該遊技盤固定扉枠51の所定箇所(図9に示すU字状支持枠体55の左側部の前面側が略2/3長さにわたる箇所)が切り欠かれた切り欠き部59を備えている。つまり、この切り欠き部59は、図9に示すU字状支持枠体55の左側部の前面側を、略2/3長さにわたってその上側からやや下側に至るまで切り欠いたものである。
また、遊技盤固定扉枠51は、図6〜図11に示すように、遊技盤30に打ち込まれた遊技球を排出するための当該遊技盤30に設けられた排出口39に対応する箇所に、その排出口39からの遊技球を内枠12の方に排出するための排出通路60を備えている。この遊技盤固定扉枠51の排出通路60から排出される遊技球は、前面枠セット13が内枠12に閉じられた状態において、図4に示す内枠12側の遊技球回収口61に入り回収されることになる。
図4に示すように、遊技盤30と内枠12とは接続ケーブル62で接続されている。この接続ケーブル62は、遊技盤30の第1図柄表示装置42や各種の遊技部品などに必要な電源電圧や制御信号などを供給するためのものである。
図4に示すように、遊技盤30は、前述したように前面枠セット13に対して開閉自在な遊技盤固定扉枠51に移設されており、当該遊技盤30の裏面側で誘導通路27の出力端に対応する箇所に、当該誘導通路27からの遊技球を遊技領域30aに導くよう入力される入口部63を備えている。
図4に示すように、内枠12の樹脂ベース15の所定箇所には、遊技球発射装置38と案内通路28と誘導通路27とが、遊技球を遊技領域30aに向かわせる単一の通過経路を形成するように固定されている。また、誘導通路27は、発射された遊技球が入力される入口と、遊技球が出力される出口とを有する中空円筒部材であり、その入口側の開口面積の方が当該中空円筒部材の途中箇所の断面積よりも大きくなっている。誘導通路27は、例えば、樹脂成型品にて構成されている。なお、この誘導通路27を金属製などとしてもよい。
上述したように、遊技盤30の裏面側に内枠12が位置するようになっており、遊技球発射装置38と案内通路28と誘導通路27とはパチンコ機10の内枠12の樹脂ベース15に設けられていることなどから、遊技盤30の裏面側(背面側)から遊技球が供給されてその遊技領域30aに供給されるようになっている。
続いて、遊技盤30の入口部63と内枠12の誘導通路27の先端部分との構成について図12を用いて説明する。図12(a)は、遊技盤30が内枠12から僅かに開いた状態での遊技盤30の入口部63と内枠12の誘導通路27の先端部分との関係を示す図であり、図12(b)は、遊技盤30が内枠12に対して閉じた状態での遊技盤30の入口部63と内枠12の誘導通路27の先端部分との関係を示す図である。
図12に示すように、遊技盤30は、当該遊技盤30をその背面側から前面側に貫通した通路であって、その背面側に入口部63を備えた貫通通路部64と、入力側開口部が貫通通路部64の前面側の開口部に連通され、出力側開口部が遊技盤30の前面側で遊技領域30aの面に対して垂直または略垂直に向けられた、遊技盤30の遊技領域30aから外側に向かう方向から当該遊技領域30aに平行となる方向に曲げられた曲通路部65と、を備えている。
また、図12に示すように、貫通通路部64と曲通路部65とは一体的に連通形成されたものである。曲通路部65は、入力側開口部が貫通通路部64の前面側の開口部に連通され、出力側開口部が遊技盤30の前面側で遊技領域30aの面に対して垂直(略垂直としてもよい)に向けられたものであり、かつ、遊技盤30の遊技領域30aから外側に向かう方向から当該遊技領域30aに平行となる方向(図12(b)に二点鎖線で示す矢印方向)に曲げられたものである。こうすることで、図12(b)に二点鎖線で示すように、誘導通路27を通ってきた遊技球Bは、貫通通路部64と曲通路部65とを通って、遊技盤30の遊技領域30aに供給される(打ち込まれる)こととなる。
また、曲通路部65は、図12に示すように、貫通通路部64を通過してきた遊技球が接触して遊技領域30aに平行に出力されるように曲げられた曲面部66を備えている。この曲面部66としては、遊技球の出力方向を変更するように湾曲し、かつ、その断面も円弧状とした曲板を採用しているが、少なくとも遊技球の出力方向を変更するように湾曲した面を有する管部材、筒部材などを採用するようにしてもよい。
また、図12に示すように、誘導通路27は、その出力端の外形が、先端に行くに従って先細りとなるようにテーパ形状となっている。つまり、誘導通路27は、その出力端にテーパ形状部27aを備えている。入口部63は、その入力端の内形が、入力端に行くに従って先広がりとなるように逆テーパ形状となっている。つまり、入口部63は、その入力端に逆テーパ形状部63aを備えている。また、誘導通路27は、少なくともその出力端側の所定箇所が柔軟性部材により形成されている。
図12(a)に示すように、遊技盤30が内枠12から僅かに開かれている状態では、遊技盤30の入口部63と、内枠12の誘導通路27の遊技球出力側(つまり、誘導通路27の先端部分)とは、非接続状態(切り離された状態)となっている。図12(a)に示す破線矢印の方向に前面枠セット13を閉じることで、当該前面枠セット13の凹部50に収納された遊技盤30が内枠12の方に向かうことになり、図12(b)に示すように内枠12の誘導通路27の先端部分と遊技盤30の入口部63とが嵌合する。つまり、誘導通路27の出力端の外形がテーパ形状となっている箇所(テーパ形状部27a)と、入口部63の入力端の内形が逆テーパとなっている箇所(逆テーパ形状部63a)とにより、スムーズな嵌合が行われる。また、誘導通路27は、少なくともその出力端側の所定箇所が柔軟性部材により形成されているため、嵌合の際の僅かなずれを緩和することができる。
前面枠セット13は、図3に破線で示すように、正面視した状態で凹部50の横幅方向に所定長さにわたって補強部材67を備えている。この補強部材67は、例えば、前面枠セット13を正面視した状態で凹部50の横幅方向に所定長さにわたる長板状の部材で剛性のある部材が挙げられる。なお、前面枠セット13の凹部50に遊技盤30を収納した場合における当該前面枠セット13の歪みやたわみを低減できるものであれば、それ以外の形状のものや構成のものを採用してもよい。
ここで、遊技球発射装置38から発射された遊技球が誘導通路27、貫通通路部64、曲通路部65を通って遊技盤30の遊技領域30aに打ち込まれる様子について以下に説明する。
図1,図2に示すように、遊技者が遊技球発射ハンドル18を回動操作すると、その回動角に応じた強さでハンマ(図示省略)が遊技球を打撃することになる。このハンマで打撃された遊技球は案内通路28、誘導通路27、貫通通路部64をその順に通っていった後、曲通路部65に到達する。
図12(b)に示すように、曲通路部65では、貫通通路部64から出力された遊技球が曲面部66に当接して沿うように進んでいく。曲面部66は貫通通路部64を通過してきた遊技球が接触して遊技領域30aに平行に出力されるように曲げられたものであるので、この曲面部66に沿って進んでいくことで、貫通通路部64から出力された遊技球の出力方向が遊技領域30aと平行な方向に変更されることになる。つまり、曲通路部65から遊技球が遊技領域30aとガラス26との間で遊技領域30aと平行な方向に出力される。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図13を用いて説明する。図13は、本パチンコ機10の電気的構成を示したブロック図である。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI割込み処理(図23参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、図23の停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路643、払出制御装置311、表示制御装置45や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。
また、払出制御装置311は、払出モータにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理(図23参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、第1図柄表示装置42における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力には主制御装置261の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して一方の出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力には第2図柄表示装置41(表示部43)や、音声ランプ制御装置262が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第1図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261から送信される表示コマンドに基づいて第1図柄表示装置42及び第2図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第1図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第1図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第1図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第1図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541を備えている。また、電源監視基板110(図28参照)は、この電源部541での停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆部するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流5ボルトの電圧を監視し、この電圧が5ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(図23のNMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流5ボルトが5ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,613のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置261内のCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて第1図柄表示装置42の抽選(大当たり抽選)や図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図15に示すように、第1図柄表示装置42の大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、第1図柄表示装置42の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、第1図柄表示装置42が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、第1図柄表示装置42の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、左、中及び右箇所L,M,Rの各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。上述した各カウンタは、CPU501で実行されるプログラムにより構成されている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度、前回値に「1」が加算され(以下、「更新」という)、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU501内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。また、RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1の始動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「676」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「676」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で綴り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は2個で、その値は「337,673」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は10個で、その値は 「67,131,199,289,337,401,463,523,601,661」である。なお、高確率時とは、予め定められた確率変動図柄によって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる「確変」の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない時をいう。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、第1図柄表示装置42の変動停止時の図柄を決定するものであり、本実施の形態では、第1図柄表示装置42において有効ラインが1ライン(ラインL1)であり、第1図柄(図14参照)が11通り設定されていることから、11個(「0」〜「10」)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり図柄カウンタC2は、「0」〜「10」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「10」)に達した後「0」に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、リーチ乱数カウンタC3は、例えば「0」〜「238」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後「0」に戻る構成となっている。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。なお、リーチの抽通は、第1図柄表示装置42の抽選確率の状態や変動開始時の作動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1,CS2のバッファ値が取得される。
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、第1図柄表示装置42の大当たり抽選が外れとなった時に左箇所Lの第1図柄、中箇所Mの第1図柄、右箇所Rの第1図柄の停止図柄(外れ図柄)を決定するためのものであり、各箇所L,M,Rでは11種類の第1図柄の何れかが表示されることから、各々に11個(0〜10)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左箇所Lでの第1図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中箇所Mでの第1図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右箇所Rでの第1図柄が決定される。
本実施の形態では、CPU501に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算給果が最大値を超えた場合に11減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして通常処理内で更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また図示は省略するが、第2図柄表示装置41の抽選には第2図柄乱数カウンタC4が用いられる。第2図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの第2の始動口34を通過した時に取得される。当選することとなる乱数の値の総数は149個であり、その範囲は「5〜153」である。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を図16〜図27のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図21は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図21において、先ずステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際「0」にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676,10,238)に達した際それぞれ「0」にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS604では、第1の始動口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図22のフローチャートにより説明すると、ステップS701では、遊技球が第1の始動口33に入賞したか否かを作動口スイッチ224の検出情報により判別する。遊技球が第1の始動口33に入賞したと判別されると、続くステップS702では、第1図柄表示装置42の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。第1の始動口33への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であることを条件にステップS703に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。
また、続くステップS704では、第1図柄の当落に関わる乱数を取得する。具体的には、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。このように始動入賞処理をした後、CPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図23は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断して図23のNMI割込み処理を開始する。図23のNMI割込み処理は、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号S1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
図23のNMI割込み処理において、先ずステップS801では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し、続くステップS802では、スタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する。さらに、ステップS803では、電源断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し、ステップS804では、電源が速断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。
ステップS805ではRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。ステップS806では、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号S1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図23のNMI割込み処理を開始する。その内容は図23で説明した通りである(但し、この払出制御装置311のNMI割込み処理ではステップS804の電源断通知コマンドの送信はない)。
次に、メイン処理について説明する。図16は、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウエイト処理を実行する。また、ステップS102では、払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信し、続くステップS103では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS105では、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS106ではRAM判定値を算出し、続くステップS107では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS114等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114等)に移行する。つまり、ステップS114ではRAM503の使用領域を「0」にクリアし、続くステップS115ではRAM503の初期化処理を実行する。また、ステップS116では割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS109では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS110では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に複帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。さらに、ステップS112,S113では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻り、それから後述する通常処理(図17参照)に移行する。例えば、通常処理のステップS202まで実行されて電源断となった場合には、電源断前の番地へ戻り、通常処理のステップS203から実行されることになる。
次に、通常処理の流れを図17のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
図17において、先ずステップS201では、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示に際して停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等を表示制御装置45に送信する。なお、第1図柄の変動開始後において、変動パ夕ーンコマンド→左図柄列の停止図柄コマンド→右図柄列の停止図柄コマンド→中図柄列の停止図柄コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(すなわち、4msec毎に1つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで確定コマンドが送出されるようになっている。
次に、ステップS202では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS203では、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新を実行する。
各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明すると、図18に示すように、ステップS301では、左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS302では、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。そして、左図柄列の更新時期(ステップS301がYES)であればステップS303に進み、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄列の更新時期(ステップS302がYES)であればステップS304に進み、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、右図柄列の更新時期(ステップS301,S302が共にNO)であればステップS305に進み、右図柄例の外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS303〜S305の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に20を減算し、その演算結果を外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の通常処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、通常処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS306では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせがリーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、リーチ図柄の組み合わせである場合、さらにステップS307では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチの組み合わせである場合、ステップS306に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カタンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせである場合には、ステップS309に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。
また、リーチ図柄以外の組み合わせである場合、ステップS310では、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが外れ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、外れ図柄の組み合わせになっていれば、ステップS311に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の外れ図柄バッファに格納する。なお、ステップS306,S310が共にNOの場合は、左・中・右で図柄が揃っている、すなわち大当たりの状態に相当するが、かかる場合、外れ図柄カウンタCL,CM,CRをバッファに格納することなくそのまま本処理を終了する。
外れ図柄カウンタの更新処理の後、図17のステップS204では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS205では、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示を行うための第1図柄変動処理を実行する。この第1図柄変動処理により、大当たり判定や第1図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、第1図柄変動処理の詳細は後述する。
その後、ステップS206では、大当たり状態である場合において可変入賞装置32の大入賞口を開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口を開放し、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する。このとき、遊技球が特定領域を通過したことを条件に大入賞口の連続開放を許容し、これを所定ラウンド数繰り返し実行する。
また、ステップS207では、第2図柄表示装置41による第2図柄の表示制御を実行する。簡単に説明すると、遊技球が第2の始動口34を通過したことを条件に、その都度の第2図柄乱数カウンタC4が取得されると共に第2図柄表示装置41の表示部43a,43bにて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2図柄乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態(表示部43a,43bが両方とも同一色(赤色または青色)で表示された状態)になると第1の始動口33が所定時間開放される。なお説明は省略したが、第2図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と同様に、図21に示すタイマ割込処理にて更新されるようになっている。
その後、ステップS208では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS209,S210)。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
また、ステップS210では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができるようになる。
次に、前記ステップS205の第1図柄変動処理を図19のフローチャートを参照して説明する。
図19において、ステップS401では、今現在大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たりの際に第1図柄表示装置42で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。続くステップS402では、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに第1図柄の変動表示中でもない場合、ステップS403に進み、第1図柄表示装置42の作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は作動保留球数Nが0である場合、そのまま本処理を終了する。
また、大当たり中、第1図柄の変動表示中の何れでもなく且つ作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、作動保留球数Nを1減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2ユリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、変動開始処理を実行する。ここで、図20のフローチャートを用いて変動開始処理の詳細を説明すると、ステップS501では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々のモードとの関係に基づいて判別され、前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値「0〜676」のうち「337,673」が当たり値であり、高確率時には「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合、ステップS502では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄、すなわち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する。このとき、大当たり図柄カウンタC2の数値0〜10は、1つの有効ライン(ラインL1)上における11通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには11通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち予め定められた特定図柄(例えば奇数の第1図柄)で揃った場合には以後確変状態に移行するが、特定図柄でない図柄(非特定図柄〉で揃った場合には確変状態に移行しない。
次に、ステップS503では、大当たり時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄〉が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。
一方、ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504で、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し、リーチ発生の場合、さらにステップS505で、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
前後外れリーチ発生の場合、ステップS506に進み、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS507では、前後外れリーチ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、前記ステップS503と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
また、前後外れ以外リーチ発生の場合、ステップS508に進み、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS509では、前後外れ以外リーチ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS503等と同様である。
大当たりでなくリーチでもない場合、ステップS510に進み、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS511では、完全外れ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、リーチ発生しないことで、遊技者の興味は薄れ、多様な図柄変動態様は要求されない。そこで本実施の形態では、ステップS511において、第1変動種別カウンタCS1だけを用いて(すなわち第2変動種別カウンタCS2を使わずに)図柄変動種別を決定する。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のそれぞれで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
図19の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1図柄の変動表示中である場合には、ステップS407に進み、変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、第1図柄の変動パターンに応じて当該第1図柄の変動時間が決められており、この変動時間が経過した時にステップS407が肯定判別される。そして、ステップS408では、変動の停止命令を確定コマンドとして設定し、その後本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図24は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。また、ステップS902では、主制御装置261から送信される払出許可コマンドを受信するまで待機する。そして、払出許可コマンドを受信した時点でステップS903に進んでRAMアクセスを許可すると共に、ステップS904で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、CPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS905では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS906では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS907ではRAM判定値を算出し、続くステップS908では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
RAM消去スイッチ523がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS915等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM513の初期化処理(ステップS915等)に移行する。つまり、ステップS915ではRAM513の全領域を0にクリアし、続くステップS916ではRAM513の初期化処理を実行する。また、ステップS917ではCPU周辺デバイスの初期設定を行うと共に、ステップS918では割込み許可を設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS909では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS910では、電源断の発生情報をクリアする。また、ステップS911では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS912では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS913,S914では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻る。
次に、払出制御処理の流れを図25のフローチャートを参照しながら説明する。
図25において、ステップS1001では、主制御装置261からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する。ステップS1002では、発射制御装置312に対して発射許可の設定を行う。また、ステップS1003では、状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS1005では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が0でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、賞球制御処理(後述する図26)を開始する。また、賞球の払出不可状態、又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007,S1008の何れかがYES)、貸球払出の処理に移行する。
その後、ステップS1010〜S1012では、貸球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、貸球制御処理(後述する図27)を開始する。また、貸球の払出不可状態、又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続の球抜きの処理を実行する。
ステップS1013では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS1014では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本払出制御処理の先頭に戻る。
ここで、図26に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図25の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図25の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図25の払出制御処理に戻る。
また、図27に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図25の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図25の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図25の払出制御処理に戻る。
次に、本発明のパチンコ機10のさらなる特徴部分について図28を用いて説明する。
図28は、パチンコ機10の主制御装置261、検出部100、電源監視基板110、電源装置313などの構成を示すブロック図である。
パチンコ機10の主制御装置261は、パチンコ機10の主たる制御を行い、払出制御装置311、表示制御装置45、可変入賞装置32などを制御するものである。さらに、主制御装置261は、これらの制御を行うためのCPU501と、当該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、当該ROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるタイマ回路と、主制御装置261以外の装置とデータの送受信を行うデータ送受信回路などを含む主制御基板を備えている。
さらに、主制御装置261の詳細な構成について、図28を用いて説明する。図28に示すように主制御装置261は、遊技球発射制御部120と遊技状態記憶部130と遊技状態復帰制御部140と入球検出判定部150とを備えている。
また、検出部100は、遊技盤30(遊技盤固定扉枠51)と内枠12との相対的な開閉状態を検出するものであり、この検出部100で検出されたことを示す信号を電源監視基板110に出力するものである。また、電源装置313は、遊技機を動作させるために必要な電源電圧を発生させ、電源監視基板110に出力するものである。なお、検出部100、電源監視基板110についての詳細な説明は後述する。
なお、上述した主制御装置261は、制御手段、主制御手段に相当する。上述した遊技盤固定扉枠51は、本発明における遊技盤固定枠体に相当するものである。上述した内枠12は、誘導通路固定枠体に相当するものである。上述した電源装置313は、電源手段に相当するものである。
遊技球発射制御部120は、検出部100での開状態検出がされた場合としての、電源監視基板110からの停電信号S1が入力された場合に、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を不許可にする制御を行う。また、検出部100で閉状態が検出された場合としての、電源監視基板110からの電源電圧が供給(復電)された場合に、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を許可する制御を行うものである。具体的には、遊技球発射制御部120は、払出制御装置311に遊技球発射装置38からの遊技球の発射を不許可にすることを示す信号である発射不許可信号または遊技球発射装置38からの遊技球の発射を許可することを示す信号である発射許可信号を出力するようになっている。
遊技状態記憶部130は、検出部100での開状態検出がされた場合としての、電源監視基板110からの停電信号S1が入力された場合に、当該開状態検出時の主制御装置261の遊技状態を記憶するものである。具体的には、この遊技状態記憶部130で記憶される遊技状態とは、主制御装置261が制御する各装置への制御状態を示すスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値で示されるようになっている。電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのバックアップエリア503aを、遊技盤30(遊技盤固定扉枠51)と内枠12との相対的な開状態の検出時にも利用することで、この遊技状態記憶部130を実現している。つまり、遊技盤30(遊技盤固定扉枠51)と内枠12との相対的な開状態の検出時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を、遊技状態記憶部130たるバックアップエリア503aに記憶するようにしている。
遊技状態復帰制御部140は、検出部100で閉状態が検出された場合としての、電源監視基板110からの電源電圧が供給(復電)された場合に、遊技状態記憶部130で記憶された遊技状態に基づいて、当該開状態検出時の主制御装置261の遊技状態に復帰させる制御を行うものである。具体的には、遊技状態復帰制御部140は、表示制御装置45、可変入賞装置32に対して、当該開状態検出時に主制御装置261の制御により行われていた遊技状態に復帰させる制御を行うようになっている。
入球検出判定部150は、カウントスイッチ223からの入球検出信号が入力され、当該入球検出信号が有効または無効のいずれであるかを判定するものである。具体的には、入球検出判定部150は、電源監視基板110からの停電信号S1が入力された場合に入球検出信号を無効とし、電源監視基板110からの停電信号S1が未入力である場合(つまり、停電信号S1が入力されていない期間)に入球検出信号を有効とするようになっている。
さらに、入球検出判定部150は、当該入球検出判定部150で有効判定された場合に、払出制御装置311が払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行うことが可能となり、当該入球検出判定部150で無効判定された場合に、払出制御装置311が払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行うこと不可能となるものである。
なお、上述した遊技球発射制御部120は、遊技球発射制御手段に相当するものである。上述した遊技球発射装置38は、遊技球発射手段に相当するものである。上述した遊技状態記憶部130は、遊技状態記憶手段に相当するものである。上述した遊技状態復帰制御部140は、遊技状態復帰制御手段に相当するものである。上述した可変入賞装置32は、入球手段に相当するものである。上述したカウントスイッチ223は、入球検出手段に相当するものである。上述した入球検出判定部150は、入球検出判定手段に相当するものである。上述した払出モータ358aは、賞球払出手段に相当するものである。上述した遊技球発射制御部120と遊技状態復帰制御部140と入球検出判定部150とは、CPU501の一機能に相当するものであり、上述した遊技状態記憶部130はRAM503に相当するものである。
次に、検出部100の詳細な構成について図29(a)および図29(b)を用いて説明する。図29(a)は、遊技盤30が内枠12に対して閉状態であることを示す断面図である。図29(b)は、遊技盤30が内枠12に対して開状態であることを示す断面図である。
検出部100は、上述したように遊技盤固定扉枠51と内枠12との相対的な開閉状態を検出するものであり、図29(a),図29(b)に示すように、光を発光させる発光部100aと、この発光部100aで発光された光を受光する受光部100bとを一組としたフォトセンサー(例えばフォトインタラプタ)により構成されている。この発光部100aと受光部100bとは、内枠12に取付けられている。具体的には、この検出部100はコの字型の本体部を備えており、この本体部は対向する2壁(例えば下側壁100dと上側壁100dとの2壁)を備えている。コの字型の本体部の下側壁100cには、発光部100aが配設され、コの字型の上側壁100dには、検出部100の受光部100bが配設され、これら発光部100aと受光部100bとが対向するように配設されている。
また、検出部100の上側壁100dと下側壁100cとの間には、遊技盤30に取付けられた、被検出部材101が入ることが可能な空間があり、遊技盤固定扉枠51が内枠12に対して閉じている状態(閉状態)の場合に、被検出部材101は図29(a)に示すような状態となっており、発光部100aから発光された光は、被検出部材101により遮光されて受光部100bまで届かず、受光部100bで検出されない構成になっている。この場合検出部100は、電源監視基板110に閉状態検出信号S4を出力するような構成になっている。
また、遊技盤固定扉枠51が内枠12に対して開いている状態(開状態)の場合に、被検出部材101は図29(b)に示すような状態となっており、上側壁100dと下側壁100dとの間に被検出部材101が位置しないようになっており、発光部100aから発光された光は、被検出部材101により影響されることなく、受光部100bで検出される構成になっている。この場合検出部100は、電源監視基板110に開状態検出信号S3を出力するような構成になっている。なお、上述した検出部100は、検出手段に相当するものである。
次に、電源監視基板110についての詳細な説明をする。電源監視基板110は、検出部100から開状態検出を示す開状態検出信号S3が入力されたことに基づいて、電源監視基板110に備えられた停電監視回路542により停電等の発生による電源断時と同様に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力する。また、電源監視基板110主制御装置261に停電信号S1を出力するとともに主制御装置261への電源電圧の供給(通電)を停止し、検出部100から閉状態検出を示す閉状態検出信号S4が入力されたことに基づいて、主制御装置261への通電を復帰させるものである。
具体的には、電源監視基板110は、電源装置313からの電源電圧が常時供給され、検出部100からの開状態検出信号S3または閉状態検出信号S4が入力されるようになっている。ここで、電源監視基板110は、この電源監視基板110に開状態検出信号S3が入力された場合に、電源監視基板110に設けられた電源用スイッチ111が「断」になることで電源断状態となり、電源装置313からの電源電圧を主制御装置261に供給しない構成となっている。また、電源監視基板110は、電源監視基板110から主制御装置261に出力する停電信号S1が出力された後(例えば、5秒後)に電源断状態とするように構成されている。このように、停電信号S1の出力から所定期間遅延させて電源断状態にすることで、主制御装置261の遊技球発射制御部120での停電信号S1入力に基づく制御が行うことができるようになっている。
また、電源監視基板110は、この電源監視基板110に閉状態検出信号S4が入力された場合に、電源監視基板110に設けられた電源用スイッチ111が「入」になることで電源入状態となり、電源装置313からの電源電圧を主制御装置261に供給(復電)する構成となっている。なお、上述した電源監視基板110は、監視指示手段に相当するものである。
次に、払出制御装置311について説明する。払出制御装置311は、当該遊技機における遊技に関わる制御を行う制御手段の一つであり、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
さらに、払出制御装置311は、払出状態記憶部160と払出状態復帰制御部170とを備え、払出状態記憶部160は、検出部100で開状態が検出された場合としての当該払出制御装置311に停電信号S1が入力された場合に、当該開状態検出時の当該払出制御装置311の遊技状態を記憶するものである。また、払出状態復帰制御部170は、検出部100で閉状態が検出された場合としての当該払出制御装置311に電源電圧が供給(復電)された場合に、払出状態記憶部160で記憶された遊技状態(払出状態)に基づいて、当該開状態検出時の当該払出制御装置311の遊技状態に復帰させる制御を行うものである。なお、上述した払出状態復帰制御部170は、CPU511の一機能に相当するものであり、上述した払出状態記憶部160は、RAM513に相当するものである。
なお、上述した払出制御装置311は、制御手段,払出制御手段に相当するものである。上述した払出状態記憶部160は、遊技状態記憶手段に相当するものである。上述した払出状態復帰制御部170は、遊技状態復帰制御手段に相当するものである。
また、図28に示すように、電源監視基板110と主制御装置261とは、主制御基板ケース401で被包されており、このように同一のケース内に電源監視基板110と主制御装置261とが収容されているので、不正に電源監視基板110と主制御装置261および電源監視基板110と主制御装置261とを接続する手段に触れることを困難とする構成となっている。なお、上述した主制御基板ケース401は、本発明における被包手段に相当するものである。
次に、遊技盤固定扉枠51と内枠12とが相対的に閉まっている状態から開いた状態になった場合の、上述した構成における動作について説明する。まず、検出部100は、内枠12の右上部に配設(図示省略)され、被検出部材101は、遊技盤30の裏側の左上部に配設(図示省略)され、遊技盤固定扉枠51と内枠12とが閉状態の場合に、図29(a)に示すような状態となるようになっている。このような閉状態から、図4に示すように、遊技盤30が内枠12から開かれた状態(遊技盤固定扉枠51と内枠12とが相対的に開かれた状態)になったとすると、検出部100は、開状態検出信号S3を電源監視基板110に出力する。
電源監視基板110は、検出部100からの開状態検出信号S3の入力に基づいて、主制御装置261に停電信号S1を出力するとともに主制御装置261への電源電圧の供給(通電)を停止する。また、電源監視基板110は、電源監視基板110から主制御装置261に出力する停電信号S1が出力された後(例えば、5秒後)に電源断状態とする。なお、この電源監視基板110は、停電信号S1の出力と電源断状態とすることとを同時に行うようにしてもよい。
また、電源監視基板110は、電源装置313を介して停電信号S1を払出制御装置311に出力し、電源電圧の供給(通電)を停止する。払出制御装置311は、この停電信号S1に基づいて、払出制御状態をバックアップエリア513aに記憶する。
主制御装置261に電源監視基板110からの停電信号S1が入力されたことに基づいて、遊技球発射制御部120は、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を不許可にするための発射不許可信号を払出制御装置311に出力する。したがって、払出制御装置311に遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしていることを示すセンサ信号が入力されていても、遊技球発射装置38から遊技球が発射されない。
また、主制御装置261に電源監視基板110からの停電信号S1が入力されたことに基づいて、遊技状態記憶部130は、当該閉状態検出時の主制御装置261の遊技状態を記憶する。この遊技状態とは、例えば、表示制御装置45で識別情報の変動表示や可変入賞装置32での大当たり動作などであり、遊技状態記憶部130は、これら装置を復電時に復帰制御するための必要なデータ(スタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値)を記憶する。
また、可変入賞装置32が大当たり状態で、可変入賞装置32の大入賞口が遊技球を入球させることが可能な状態である入球可能状態である場合に、主制御装置261に電源監視基板110からの停電信号S1が入力されたことに基づいて、入球検出判定部150は、可変入賞装置32のカウントスイッチ223での検出を無効とする無効判定を行い、例えば、入球検出判定部150は、遊技者が不正に可変入賞装置32の大入賞口に遊技球を入球した場合でも、払出制御装置311が払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行いないものである。
なお、可変入賞装置32の大当たり状態とは、可変入賞装置32の大入賞口に遊技球を入球することが可能な入球可能状態と入球することが不可能な入球不可能状態とを繰り返し、入球可能状態に多くの遊技球を入球させることで、多くの賞球を得ることができる遊技者にとって有利な遊技状態である。
次に、遊技盤固定扉枠51と内枠12とが相対的に開いている状態から閉まった状態になった場合の、上述した構成における動作について説明する。遊技盤固定扉枠51が内枠12から開かれた状態の場合に、検出部100は、閉状態検出信号S4を電源監視基板110に出力する。
電源監視基板110は、検出部100からの閉状態検出信号S4の入力に基づいて、主制御装置261、払出制御装置311への電源電圧が供給(復電)する。
主制御装置261に電源電圧が供給(復電)された場合に、遊技球発射制御部120は、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を許可するための発射許可信号を払出制御装置311に出力する。また、払出制御装置311は、遊技球の貸出の情報が記憶された記憶媒体(例えばカード)をパチンコ機の傍らに取り付けられた記憶媒体処理装置(カードユニット)が接続されており、払出制御装置311は、このカードユニットが接続されていることを検出した場合に、発射制御装置312に発射許可信号を出力する。
発射制御装置312は、払出制御装置311から発射許可信号を入力し、さらに、発射制御装置312に遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしていることを示すセンサ信号が入力されるなど遊技球発射のために必要な条件を満たすと、この発射制御装置312の制御により遊技球発射装置38に備えられた発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
また、主制御装置261に電源電圧が供給(復電)された場合に、遊技状態復帰制御部140は、遊技状態記憶部130で記憶された遊技状態に基づいて、当該開状態検出時の主制御装置261の遊技状態に復帰させる制御を行う。具体的には、遊技状態復帰制御部140は、表示制御装置45に対して、開状態検出時からの続きである識別情報の変動表示が行われるように制御する。
また、可変入賞装置32が大当たり状態となり、この大当たり状態中に遊技盤30が内枠12から開かれ、検出部100で開状態検出がされ、大当たり遊技が中断された場合には、主制御装置261に電源監視基板110からの電源電圧が供給(復電)されたことに基づいて、遊技状態復帰制御部140は可変入賞装置32に対して開状態検出時からの続きである大入賞口の可変状態になるように制御し、大入賞口に遊技球が入球可能な状態となる。また、入球検出判定部150は可変入賞装置32のカウントスイッチ223での検出を有効とする有効判定を行い、払出制御装置311のバックアップメモリに記憶された払出制御状態に基づいて、払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行い、さらに、電源監視基板110からの電源電圧が供給(復電)された後に、可変入賞装置32の大入賞口に入球した遊技球による賞球を払出す制御も行われる。
上述したように、本実施例のパチンコ機10によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤30と、遊技球を発射する遊技球発射装置38とを備えた遊技機において、遊技球発射装置38から発射された遊技球を遊技盤30の遊技領域に誘導する誘導通路27を備え、遊技盤30(遊技盤固定扉枠51)と内枠12とは相対的に開閉自在となるものであり、誘導通路27は、その出力端側が遊技盤30に接続され、その入力端側が内枠12に接続されるものであって、遊技盤30と内枠12とが相対的に開かれる場合に当該誘導通路27が遊技盤30に対して非接続状態となるものであり、遊技盤30と内枠12との相対的な開閉状態を検出する検出部100と、検出部100での開状態検出に基づいて、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を不許可にする制御を行う遊技球発射制御部120と、を備えているので、遊技盤30と誘導通路27とが接続されていない非接続状態の場合に、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を不許可にすることができる。つまり、非接続状態の場合に、遊技球発射装置38から遊技球が発射されることがないので、遊技球が遊技球発射装置38から発射され、パチンコ機外に飛び出すなどして、遊技に無効な遊技球となり、正常な遊技に使用されることなく失うことを防ぐことができる。したがって、遊技の面白味が損なうことを防ぐことができる。その結果、遊技領域の拡大に起因する遊技の興趣性低下を改善することができる。
また、検出部100で開状態が検出された場合に、当該検出時の遊技状態を記憶する遊技状態記憶部130と、検出部100で閉状態が検出された場合に、遊技状態記憶部130で記憶された遊技状態に基づいて、当該検出時の遊技状態に復帰させる制御を行う遊技状態復帰制御部140と、を備え、遊技球発射制御部120は、検出部100で閉状態が検出されたことに基づいて、遊技球発射装置38からの遊技球の発射を許可する制御を行うので、検出部100で閉状態検出がされた場合に、検出部100で開状態検出がされた時の遊技状態を記憶し、遊技状態記憶部130で記憶された遊技状態に基づいて、開状態検出時の遊技状態に復帰させ、遊技球を発射させることができる。つまり、遊技盤30(遊技盤固定扉枠51)と内枠12との相対的な開状態により発生する遊技上の利益喪失を防止できる。したがって、遊技の面白味が損なわれ、遊技領域の拡大に起因する遊技の興趣性低下を改善することができる。
また、遊技盤30は当該遊技盤30の遊技領域側を前側とするように遊技盤固定扉枠51に取付けられ、誘導通路27は遊技盤固定扉枠51とは異なる内枠12に取付けられ、内枠12は遊技盤固定扉枠51の後側に備えられているので、遊技盤固定扉枠51の後側に備えられた内枠12により遊技球を遊技領域に誘導することを好適に実現することができる。
また、遊技球発射装置38は内枠12に備えられているので、遊技球発射装置38から発射された遊技球を誘導通路27に入力させることを好適に実現することができる。つまり、同一の内枠12に誘導通路27と遊技球発射装置38とを備えているので、誘導通路27と遊技球発射装置38とが内枠12に一旦配設されると、それらの位置関係が基本的に変わることがないため、遊技球の誘導通路27への進入を好適状態で維持できる。
また、誘導通路27は、遊技球が通過可能な円筒状であるので、遊技球発射装置38から発射された遊技球は、円筒内を通過し誘導通路27外に飛び出すことなく、誘導通路27の入力端から出力端に誘導される。つまり、遊技球を遊技領域に誘導することを好適に実現することができる。
また、誘導通路27は透明あるいは半透明であるので、誘導通路27内で遊技球が詰まった場合に、この遊技球が詰まっている箇所や状態を誘導通路27の外側から見ることができるので、遊技球が詰まっている箇所や状態を直ちに把握することができ、遊技球を除去するために費やす時間を短縮することができる。つまり、誘導通路27内に遊技球が詰まり、遊技を行えない状態を早く解消することができる。その結果、遊技機を稼働させることができる時間が長くなり、遊技場にとって有益となる。
具体的には、遊技機における遊技に関わる制御を行う主制御装置261を備え、主制御装置261は、遊技状態記憶部130と遊技状態復帰制御部140とを備え、遊技状態記憶部130は、検出部100で開状態が検出された場合としての主制御装置261への停電信号S1入力の場合に、当該検出時の主制御装置261の遊技状態を記憶するものであり、遊技状態復帰制御部140は、検出部100で閉状態が検出された場合としての主制御装置261への復電の場合に、遊技状態記憶部130で記憶された遊技状態に基づいて、当該開状態検出時の主制御装置261の遊技状態に復帰させる制御を行うものであり、検出部100から開状態検出を示す開状態検出信号S3が入力されたことに基づいて、主制御装置261に停電信号S1を出力するとともに主制御装置261への通電を停止し、検出部100から閉状態検出を示す閉状態検出信号S4が入力されたことに基づいて、主制御装置261への通電を復帰させる電源監視基板110を備えている。
さらに、遊技機における遊技に関わる制御を行う払出制御装置311を備え、払出制御装置311は、払出状態記憶部160と払出状態復帰制御部170とを備え、払出状態記憶部160は、検出部100で開状態が検出された場合としての払出制御装置311への停電信号S1入力の場合に、当該検出時の払出制御装置311の遊技状態を記憶するものであり、払出状態復帰制御部170は、検出部100で閉状態が検出された場合としての払出制御装置311への復電の場合に、遊技状態記憶部130で記憶された遊技状態に基づいて、当該開状態検出時の払出制御装置311の遊技状態に復帰させる制御を行うものであり、検出部100から開状態検出を示す開状態検出信号S3が入力されたことに基づいて、払出制御装置311に停電信号S1を出力するとともに払出制御装置311への通電を停止し、検出部100から閉状態検出を示す閉状態検出信号S4が入力されたことに基づいて、払出制御装置311への通電を復帰させる電源監視基板110を備えている。
したがって、遊技盤30(遊技盤固定扉枠51)が内枠12から相対的に開かれる開状態の場合に、開状態時の主制御装置261、払出制御装置311の遊技状態を記憶することおよび状態復帰を好適に実現することができる。つまり、電源断や停電等の場合にその電源断や停電発生時の遊技状態をバックアップし、復電時に電源断や停電発生時の遊技状態に復帰させる機能を備えた遊技機のその機能を、遊技盤30が内枠12から相対的に開かれる開状態の場合における開状態時の主制御装置261、払出制御装置311の遊技状態を記憶および状態復帰にまで拡張利用することができ、遊技盤30の内枠12に対する相対的な開状態発生時の主制御装置261、払出制御装置311の遊技状態の記憶と、遊技盤30と内枠12とが相対的な閉状態の復帰時に当該開状態時の主制御装置261、払出制御装置311の遊技状態への復帰とを、必要最小限の構成で実現することができる。
また、遊技盤30の遊技領域に打ち込まれた遊技球を入球または通過させる可変入賞装置32と、可変入賞装置32に入球または通過したことを検出するカウントスイッチ223と、所定数の賞球を払出す払出モータ358aと、払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行う払出制御装置311と、を備え、制御手段は当該遊技機の主たる制御を行う主制御装置261であり、主制御装置261は、カウントスイッチ223からの入球検出信号が入力され、当該入球検出信号が有効または無効のいずれであるかを判定する入球検出判定部150を備え、入球検出判定部150は、当該入球検出判定部150で有効判定された場合に、払出制御装置311が払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行い、当該入球検出判定部150で無効判定された場合に、払出制御装置311が払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行わないものであり、さらに、入球検出判定部150は、電源監視基板110からの停電信号S1が入力された場合に入球検出信号を無効とし、電源監視基板110からの停電信号S1が未入力である場合に入球検出信号を有効とするので、検出部100からの開状態検出がされた場合に、入球検出判定部150は、入球検出信号を無効とし、払出モータ358aでの賞球の払出がされない。つまり、検出部100からの開状態検出がされた状態で賞球(遊技球)が払出されることがなくなり、例えば遊技盤30と内枠12とが相対的に開かれている状態の場合に、直接手から遊技球を可変入賞装置32に入球させ、不正行為により賞球が払出されることがなくなる。したがって、不正行為を行うことを低減させることができる。
また、電源監視基板110と主制御装置261とを被包する被包手段を備えているので、不正に電源監視基板110と主制御装置261および電源監視基板110と主制御装置261とを接続する手段に触れることを困難にすることができる。つまり、電源監視基板110と主制御装置261および電源監視基板110と主制御装置261とを接続する手段に不正な行為を行うことを低減させることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、遊技盤30は当該遊技盤30の遊技領域側を前側とするように遊技盤固定扉枠51に取付けられ、誘導通路27は遊技盤固定扉枠51とは異なる内枠12に取付けられ、内枠12は遊技盤固定扉枠51の後側に備えられ、遊技盤固定扉枠51が内枠12から開閉開閉自在となるものであったが、誘導通路27は遊技盤固定扉枠51とは異なる前面枠セット13に取付けられ、この前面枠セット13は、遊技盤固定扉枠51の前側に備えられているものであり、前面枠セット13が遊技盤固定扉枠51から開閉開閉自在となるものであってもよい。したがって、遊技盤固定扉枠51の前側に備えられた前面枠セット13により遊技球を遊技領域に誘導することを好適に実現することができる。なお、上述した前面枠セット13は、枠体に相当するものである。
(2)上述した実施例では、主制御装置261は、カウントスイッチ223からの入球検出信号が入力され、当該入球検出信号が有効または無効のいずれであるかを判定する入球検出判定部150を備え、入球検出判定部150は、当該入球検出判定部150で有効判定された場合に、払出制御装置311が払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行い、当該入球検出判定部150で無効判定された場合に、払出制御装置311が払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行わないものであり、さらに、入球検出判定部150は、電源監視基板110からの停電信号S1が入力された場合に入球検出信号を無効とし、電源監視基板110からの停電信号S1が未入力である場合に入球検出信号を有効とするものであったが、可変入賞装置32に入球または通過したことに基づいて、所定数の賞球を払出す払出モータ358aと、払出モータ358aで所定数の賞球を払出す制御を行う払出制御装置311と、を備え、電源監視基板110は、検出部100から開状態検出を示す開状態検出信号S3が入力されたことに基づいて、主制御装置261に停電信号S1を出力するとともに主制御装置261への通電を停止し、検出部100から閉状態検出を示す閉状態検出信号S4が入力されたことに基づいて、主制御装置261への通電を復帰させるものであり、主制御装置261は、電源監視基板110からの停電信号S1が入力されたことに基づいて、払出制御装置311に賞球の払出を停止させる制御を行うものであってもよい。
つまり、入球検出判定部150が備えられておらず、入球検出判定部150で入球検出信号が有効であるかまたは無効であるかに関係なく、検出部100からの開状態検出がされた場合に、電源監視基板110からの停電信号S1が入力されたことのみに基づいて、主制御装置261は、払出制御装置311に賞球の払出を停止させる制御し、この払出制御装置311により払出モータ358aでの賞球の払出を停止させることができる。つまり、検出部100からの開状態検出がされた状態で賞球(遊技球)が払出されることがなくなり、例えば遊技盤30と内枠12または前面枠セット13とが相対的に開かれている状態の場合に、直接手から遊技球を可変入賞装置32に入球させ、不正行為により賞球が払出されることがなくなる。したがって、不正行為を行うことを低減させることができる。
(3)上述した実施例では、入球手段を可変入賞装置32とし、入球検出手段をカウントスイッチ223として説明したが、入球手段を可変入賞装置32以外の遊技盤の遊技領域に打ち込まれた遊技球を入球または通過させるもの、入球検出手段をカウントスイッチ223以外の入球手段に入球または通過したことを検出するものとするようにしてもよい。例えば、入球手段を第1の始動口33、入球検出手段を作動口スイッチ224とするようにしてもよい。さらに、可変入賞装置32と第1の始動口33との両方および遊技盤の遊技領域に打ち込まれた遊技球を入球または通過させるその他の入球手段を備え、カウントスイッチ223と作動口スイッチ224と両方および入球手段に入球または通過したことを検出するその他の入球検出手段を備えるようにしてもよい。
(4)上述した実施例では、内枠12の外枠11に対する開閉軸線と、前面枠セット13の内枠12に対する開閉軸線と、遊技盤固定扉枠51の前面枠セット13に対する開閉軸線とを全て同一の開閉軸線Jで行うようにしているが、各軸線が互いに平行で別々とするようにしてもよい。
(5)上述した実施例では、遊技盤30を支持する遊技盤固定扉枠51として、図6や図15などの形状のものを採用しているが、前面枠セット13や内枠12に対して開閉自在で遊技盤30を支持可能な構成のものであれば種々の構成のものを採用してもよい。
(6)上述した実施例での誘導通路27の全体あるいは必要箇所(単数箇所、複数箇所)を柔軟性のある柔軟性部材(フレキシブル部材)で形成するようにしてもよい。こうすることで、変形自在な誘導通路27を確保することができる。
(7)本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
以上のように、この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に適している。
パチンコ機の概略正面図である。 パチンコ機の斜視図である。 パチンコ機の遊技盤固定扉枠を内枠および前面枠セットからも開いた状態を示す斜視図である。 パチンコ機の遊技盤固定扉枠が取り付けられた状態の前面枠セットを内枠に対して開いた状態を示す斜視図である。 遊技盤の正面図である。 (a)〜(c)は遊技盤を遊技盤固定扉枠から取り外す様子を正面から見た状態の説明図である。 (a)〜(c)は遊技盤を遊技盤固定扉枠から取り外す様子を前方斜め方向から見た状態の説明図である。 (a)〜(c)は遊技盤を遊技盤固定扉枠から取り外す様子を後ろ方斜め方向から見た状態の説明図である。 遊技盤と遊技盤固定扉枠との正面図である。 遊技盤と遊技盤固定扉枠との前方斜視図である。 遊技盤と遊技盤固定扉枠との右側面図である。 (a)は遊技盤が内枠から僅かに開いた状態での遊技盤の入口部と内枠の誘導通路の先端部分との関係を示す図であり、(b)は遊技盤が内枠に対して閉じた状態での遊技盤の入口部と内枠の誘導通路の先端部分との関係を示す図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 (a)は第1図柄表示装置の表示内容を示す説明図、(b)は表示される第1図柄の自転の様子を示す説明図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 外れ図柄カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 貸球制御処理を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御装置などの構成を示すブロック図である。 (a)は遊技盤が内枠に対して閉状態であることを示す断面図であり、(b)は遊技盤が内枠に対して開状態であることを示す断面図である。
符号の説明
12 …内枠(誘導通路固定枠体、枠体)
13 …前面枠セット(誘導通路固定枠体、枠体)
27 …誘導通路
30 …遊技盤
32 …可変入賞装置(入球手段)
33 …第1の始動口(入球手段)
38 …遊技球発射装置(遊技球発射手段)
51 …遊技盤固定扉枠(遊技盤固定枠体)
100 …検出部(検出手段)
110 …電源監視基板(監視指示手段)
120 …遊技球発射制御部(遊技球発射制御手段)
130 …遊技状態記憶部(遊技状態記憶手段)
140 …遊技状態復帰制御部(遊技状態復帰制御手段)
150 …入球検出判定部(入球検出判定手段)
160 …払出状態記憶部(遊技状態記憶手段)
170 …払出状態復帰制御部(遊技状態復帰制御手段)
223 …カウントスイッチ(入球検出手段)
224 …作動口スイッチ(入球検出手段)
261 …主制御装置(主制御手段,制御手段)
311 …払出制御装置(払出制御手段、制御手段)
313 …電源装置(電源手段)
358a …払出モータ(賞球払出手段)
401 …主制御基板ケース(被包手段)

Claims (1)

  1. 遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤と、遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えた遊技機において、
    前記遊技球発射手段から発射された遊技球を前記遊技盤の遊技領域に誘導する誘導通路を備え、
    前記遊技盤と枠体とは相対的に開閉自在となるものであり、
    前記誘導通路は、その出力端側が前記遊技盤に接続され、その入力端側が前記枠体に接続されるものであって、前記遊技盤と前記枠体とが相対的に開かれる場合に当該誘導通路が前記遊技盤に対して非接続状態となるものであり、
    前記遊技盤と前記枠体との相対的な開閉状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段での開状態検出に基づいて、前記遊技球発射手段からの遊技球の発射を不許可にする制御を行う遊技球発射制御手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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JP2008259740A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Sophia Co Ltd 遊技機
JP2013099387A (ja) * 2011-11-07 2013-05-23 Heiwa Corp 弾球遊技機
JP2019080633A (ja) * 2017-10-27 2019-05-30 株式会社大一商会 遊技機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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