JP2006187092A - コア、電機子、モータ及び圧縮機並びにこれらの製造方法 - Google Patents

コア、電機子、モータ及び圧縮機並びにこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】巻線をコアに対して巻きやすくし、しかもモータの駆動の効率及び出力を高めることが目的とされる。
【解決手段】コア631は、磁性体群11〜13と、表面61aを有する板61とを備える。磁性体群11は、第1乃至第4の磁性体111〜114及び第1及び第2の段部115、116を有する。第1乃至第4の磁性体111〜114は、表面61a上においてこの順に載置され、いずれも露出した頂面111a〜114aを有する。第1の段部115は、第1の磁性体111と第2の磁性体112との間に配置され、露出した頂面115aを有する。第2の段部116は、第2の磁性体112と第3の磁性体113との間に配置され、露出した頂面116aを有する。頂面115a,116aは、頂面111a〜114aよりも板61に近い。表面61aは第4の磁性体114の横で露出している。磁性体群12,13についても同様である。
【選択図】図3

Description

本発明は、コア、電機子、モータ及び圧縮機並びにこれらの製造方法に関する。
アキシャルギャップ型モータは、回転軸に沿って磁束を発生させる固定子と、回転軸を中心として回転可能な回転子とを備える。
固定子は、回転軸の周りに巻回される巻線を有し、巻線に電流を流すことで磁束が発生する。回転子は、ギャップを介して固定子に回転軸方向に対向して配置され、例えば固定子に対向して磁石が設けられる。固定子で発生した磁束が回転子に作用することで、回転子は回転する。
固定子において、巻線を巻回する方式として例えば分布巻がある。分布巻を採用したモータに関する技術が、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されている。
特許文献1によれば、回転軸方向に対して固定子の両方に回転子が配置されているため、発生した磁束を効率良く利用され、以って駆動の効率が高められる。特許文献2によれば、固定子において巻線がコアの周りに巻回されているため、発生する磁束の磁束密度が増大される。
また、本発明に関連する技術が特許文献3に開示されている。
特開2001−333562号公報 特開2001−57753号公報 特開2004−52657号公報
分布巻は集中巻に比べてその巻き方が複雑であり、特許文献1及び特許文献2に開示されるいずれの技術においても、巻線が誤った位置に巻回されるおそれがある。
また特許文献1では、固定子がコアレスであり、コアを有するものに比べて、発生する磁束の磁束密度が小さい。また、巻線の内部のみならず巻線自体にも磁束が通るため、巻線に鎖交する磁束も少ない。このため駆動の出力を高めることが困難である。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、巻線をコアに対して巻きやすくし、しかもモータの駆動の効率及び出力を高めることが目的とされる。
この発明の請求項1にかかるコアは、表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、第1乃至第4の磁性体(111〜114;121〜124;131〜134)並びに第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)を有する磁性体群の複数(11;12;13)とを備え、いずれの前記第1乃至前記第4の磁性体も、前記表面上において、この順に繰り返し環状に載置され、前記板とは反対側で露出する頂面(111a〜114a;121a〜124a;131a〜134a)を有し、前記磁性体群の各々において、いずれも同じ前記磁性体群に属する前記第1の磁性体(111;121;131)と前記第2の磁性体(112;122;132)との間、及びいずれも同じ前記磁性体群に属する前記第2の磁性体(112;122;132)と前記第3の磁性体(113;123;133)との間に、それぞれ前記第1の段部(115;125;135)及び前記第2の段部(116;126;136)が配置され、いずれの前記第1及び前記第2の段部も、前記板とは反対側で露出する頂面(115a,116a;125a,126a;135a,136a)を有し、いずれの前記第1及び前記第2の段部の前記頂面も、前記軸方向に沿った位置が前記第1乃至前記第4の磁性体の前記頂面よりも前記板に近く、前記表面は、いずれも同じ磁性体群に属する前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び相互に隣接して異なる磁性体群に属する前記第1の磁性体と前記第4の磁性体との間で露出する。
この発明の請求項2にかかるコアは、請求項1記載のコアであって、相互に隣接して異なる前記磁性体群に属する前記第1の段部(115;125;135)と前記第2の段部(136;116;126)とは、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい。
この発明の請求項3にかかるコアは、請求項1または請求項2記載のコアであって、いずれも一の前記磁性体群(11;12;13)に属する前記第3の磁性体(113;123;133)と前記第4の磁性体(114;124;134)との間に露出する前記表面(61a)と、前記一の前記磁性体群に属する前記第1の磁性体(111;121;131)と、前記一の前記磁性体群と相互に隣接する磁性体群(13;11;12)に属する前記第4の磁性体(134;114;124)との間で露出する前記表面とは、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい。
この発明の請求項4にかかるコアは、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のコアであって、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が非磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項5にかかるコアは、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のコアであって、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項6にかかるコアは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のコアであって、前記板(61)が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項7にかかる電機子は、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載のコア(631)と、前記板(61)の前記表面(61a)上で、いずれも同じ磁性体群(1;2;3)に属する前記第1乃至前記第3の磁性体(111〜113;121〜123;131〜133)の周囲で前記軸方向(91)周りに、前記表面から見て前記第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)の少なくとも一方とほぼ同じ高さで配置される第1巻線(A11;A12;A13)とを備える。
この発明の請求項8にかかる電機子は、請求項7記載の電機子であって、前記第1巻線(A11〜A13)、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)の上で、前記板(61)とは反対側で前記軸方向(91)周りに配置される第2巻線(B11〜B13)を更に備える。
この発明の請求項9にかかるコアは、表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、第1乃至第6の磁性体(31〜36)と、第1乃至第4の段部(311〜314)とを備え、前記第1乃至第6の磁性体は、前記表面上において、この順に環状に載置され、前記板とは反対側で露出する頂面(31a〜36a)を有し、前記第1の段部(311)は前記第1の磁性体(31)と前記第2の磁性体(32)との間に、第2の段部(312)は前記第2の磁性体(32)と前記第3の磁性体(33)との間に、第3の段部(313)は前記第4の磁性体(34)と前記第5の磁性体(35)との間に、第4の段部(314)は前記第5の磁性体(35)と前記第6の磁性体(36)との間にそれぞれ配置され、前記第1乃至前記第4の段部のいずれもが、前記板とは反対側で露出する頂面(311a〜314a)を有し、前記第2及び第4の段部の前記頂面は、前記軸方向に沿った位置が前記第1乃至第6の磁性体の前記頂面よりも前記板に近く、前記第1及び第3の段部の前記頂面は、前記軸方向に沿った位置が前記第2及び前記第4の段部の前記頂面よりも前記板に近く、前記表面は、前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び前記第1の磁性体と前記第6の磁性体との間で露出する。
この発明の請求項10にかかるコアは、請求項9記載のコアであって、前記第2及び第4の段部(312,314)の前記頂面(312a,314a)は、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい。
この発明の請求項11にかかるコアは、請求項9または請求項10記載のコアであって、前記第1及び第3の段部(311,313)の前記頂面(311a,313a)は、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい。
この発明の請求項12にかかるコアは、請求項9乃至請求項11のいずれか一つに記載のコアであって、前記第3の磁性体(33)と前記第4の磁性体(34)との間に露出する前記表面(61a)と、前記第1の磁性体(31)と前記第6の磁性体(36)との間で露出する前記表面とは、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい。
この発明の請求項13にかかるコアは、請求項9乃至請求項12のいずれか一つに記載のコアであって、前記第1乃至前記第4の段部(311〜314)が非磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項14にかかるコアは、請求項9乃至請求項12のいずれか一つに記載のコアであって、前記第1乃至前記第4の段部(311〜314)が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項15にかかるコアは、請求項9乃至請求項14のいずれか一つに記載のコアであって、前記板(61)が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項16にかかる電機子は、請求項9乃至請求項15のいずれか一つに記載のコア(641)と、前記板(61)の表面(61a)上で前記軸方向(91)周りに配置される一対の第1巻線(A31,A32)とを備え、前記第1巻線の一方(A31)は、前記第1乃至前記第3の磁性体(31〜33)の周囲で、前記表面から見て前記第1の段部(311)とほぼ同じ高さに配置され、前記第1巻線の他方(A32)は、前記第4乃至前記第6の磁性体(34〜36)の周囲で、前記表面から見て前記第3の段部(313)とほぼ同じ高さに配置される。
この発明の請求項17にかかる電機子は、請求項16記載の電機子であって、前記第1巻線(A31,A32)、前記第1の段部(311)及び第3の段部(313)の上で、前記板(61)とは反対側で前記軸方向(91)周りに配置される一対の第2巻線(B31,B32)を更に備え、前記第2巻線の一方(B32)は、前記第2乃至前記第4の磁性体(312〜314)の周囲で、前記第1の段部(311)の前記頂面(311a)から見た前記第2の段部(312)の高さとほぼ同じ高さに配置され、前記第2巻線の他方(B31)は、前記第5、前記第6及び前記第1の磁性体(315,316,311)の周囲で、前記第3の段部(313)の前記頂面(313a)から見た前記第4の段部(314)の高さとほぼ同じ高さに配置される。
この発明の請求項18にかかる電機子は、請求項17記載の電機子であって、前記第2巻線(B31,B32)、前記第2の段部(312)及び第4の段部(314)の上で、前記板(61)とは反対側で前記軸方向(91)周りに配置される一対の第3巻線(C31,C32)を更に備え、前記第3巻線の一方(C31)は、前記第3乃至前記第5の磁性体(313〜315)の周囲で配置され、前記第3巻線の他方(C32)は、前記第6、前記第1及び前記第2の磁性体(316,311,312)の周囲で配置される。
この発明の請求項19にかかるモータは、請求項8または請求項18記載の電機子と、前記電機子を固定子(63;64)とし、前記軸方向(91)に沿った回転軸(92)を中心として回転可能な回転子(62)とを備え、前記回転子は、前記軸方向に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向して配置される複数の磁石(621〜624;625,626)を有する。
この発明の請求項20にかかるモータは、請求項19記載のモータであって、前記回転子は、前記軸方向に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向する基体(62a;62a)を更に有し、前記磁石(621〜624;625,626)は前記基体上に配置される。
この発明の請求項21にかかるモータは、請求項20記載のモータであって、前記基体が磁性体材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項22にかかる圧縮機は、請求項19乃至請求項21のいずれか一つに記載のモータを搭載することを特徴とする。
この発明の請求項23にかかるコアの製造方法は、表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、第1乃至第4の磁性体(111〜114;121〜124;131〜133)並びに第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)を有する磁性体群の複数(11;12;13)とを備えるコアを製造する方法であって、(a−1)いずれの前記第1乃至前記第4の磁性体をも、前記表面上において、この順に繰り返し環状に載置する工程と、(a−2)前記磁性体群の各々において、いずれも同じ前記磁性体群に属する前記第1磁性体と前記第2の磁性体との間、及びいずれも同じ前記磁性体群に属する前記第2の磁性体と前記第3の磁性体との間に、それぞれ前記第1の段部及び前記第2の段部を配置する工程とを備え、前記板とは反対側で露出する前記第1及び前記第2の段部の頂面(115a,116a;125a,126a;135a,136a)のいずれにおいても、前記軸方向に沿った位置が、前記板とは反対側で露出する前記第1乃至前記第4の磁性体の頂面(111a〜114a;121a〜124a;131a〜134a)よりも前記板に近く、前記表面は、いずれも同じ磁性体群に属する前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び相互に隣接して異なる磁性体群に属する前記第1の磁性体と前記第4の磁性体との間で露出する。
この発明の請求項24にかかるコアの製造方法は、請求項23記載のコアの製造方法であって、相互に隣接して異なる前記磁性体群に属する前記第1の段部(115;125;135)と前記第2の段部(136;116;126)とについて、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする。
この発明の請求項25にかかるコアの製造方法は、請求項23または請求項24記載のコアの製造方法であって、いずれも一の前記磁性体群(11;12;13)に属する前記第3の磁性体(113;123;133)と前記第4の磁性体(114;124;134)との間に露出する前記表面(61a)と、前記一の前記磁性体群に属する前記第1の磁性体(111;121;131)と、前記一の前記磁性体群と相互に隣接する磁性体群(13;11;12)に属する前記第4の磁性体(134;114;124)との間で露出する前記表面とについて、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする。
この発明の請求項26にかかるコアの製造方法は、請求項23乃至請求項25のいずれか一つに記載のコアの製造方法であって、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が非磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項27にかかるコアの製造方法は、請求項23乃至請求項25のいずれか一つに記載のコアの製造方法であって、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項28にかかるコアの製造方法は、請求項23乃至請求項27のいずれか一つに記載のコアの製造方法であって、前記板(61)が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項29にかかる電機子の製造方法は、請求項23乃至請求項28のいずれか一つに記載のコアの製造方法と、(b−1)前記板(61)の前記表面(61a)上で、いずれも同じ磁性体群(1;2;3)に属する前記第1乃至前記第3の磁性体(111〜113;121〜123;131〜133)の周囲で前記軸方向(91)周りに、前記表面から見て前記第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)の少なくとも一方とほぼ同じ高さで第1巻線(A11;A12;A13)を配置する工程とを備える。
この発明の請求項30にかかる電機子の製造方法は、請求項29記載の電機子の製造方法であって、前記コアの製造方法において前記第1乃至前記第3の磁性体(111〜113,121〜123,131〜133)と、前記第1の段部(115,125,135)及び第2の段部(116,126,136)とを一体成形した後、前記工程(b−1)を実行する。
この発明の請求項31にかかる電機子の製造方法は、請求項29または請求項30記載の電機子の製造方法であって、(b−2)前記第1巻線(A11〜A13)、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)の上で、前記板とは反対側で前記軸方向周りに第2巻線(B11〜B13)を配置する工程を更に備える。
この発明の請求項32にかかるコアの製造方法は、表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、第1乃至第6の磁性体(31〜36)と、第1乃至第4の段部(311〜314)とを備えるコアを製造する方法であって、(a−1)前記第1乃至第6の磁性体を、前記表面上において、この順に繰り返し環状に載置する工程と、(a−2)前記第1の段部(311)を前記第1の磁性体(31)と前記第2の磁性体(32)との間に、第2の段部(312)を前記第2の磁性体(32)と前記第3の磁性体(33)との間に、第3の段部(313)を前記第4の磁性体(34)と前記第5の磁性体(35)との間に、第4の段部(314)を前記第5の磁性体(35)と前記第6の磁性体(36)との間にそれぞれ配置する工程とを備え、前記板とは反対側で露出する前記第2及び第4の段部の頂面(312a,314a)は、前記軸方向に沿った位置が、前記板とは反対側で露出する前記第1乃至第6の磁性体の頂面(31a〜36a)よりも前記板に近く、前記板とは反対側で露出する前記第1及び第3の段部の頂面(311a,313a)は、前記軸方向に沿った位置が、前記第2及び前記第4の段部の前記頂面よりも前記板に近く、前記表面は、前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び前記第1の磁性体と前記第6の磁性体との間で露出する。
この発明の請求項33にかかるコアの製造方法は、請求項32記載のコアの製造方法であって、前記第2及び第4の段部(312,314)の前記頂面(312a,314a)について、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする。
この発明の請求項34にかかるコアの製造方法は、請求項32または請求項33記載のコアの製造方法であって、前記第1及び第3の段部(311,313)の前記頂面(311a,313a)について、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする。
この発明の請求項35にかかるコアの製造方法は、請求項32乃至請求項34のいずれか一つに記載のコアの製造方法であって、前記第3の磁性体(33)と前記第4の磁性体(34)との間に露出する前記表面(61a)と、前記第1の磁性体(31)と前記第6の磁性体(36)との間で露出する前記表面とについて、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする。
この発明の請求項36にかかるコアの製造方法は、請求項32乃至請求項35のいずれか一つに記載のコアの製造方法であって、前記第1乃至前記第4の段部が非磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項37にかかるコアの製造方法は、請求項32乃至請求項35のいずれか一つに記載のコアの製造方法であって、前記第1乃至前記第4の段部が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項38にかかるコアの製造方法は、請求項32乃至請求項37のいずれか一つに記載のコアの製造方法であって、前記板(61)は磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項39にかかる電機子の製造方法は、請求項32乃至請求項38のいずれか一つに記載のコアの製造方法と、(b−1)前記板(61)の表面(61a)上で前記軸方向(91)周りに一対の第1巻線(A31,A32)を配置する工程とを備え、前記工程(b−1)では、前記第1巻線の一方(A31)は、前記第1乃至前記第3の磁性体(31〜33)の周囲で、前記表面から見て前記第1の段部(311)とほぼ同じ高さに配置され、前記第1巻線の他方(A32)は、前記第4乃至前記第6の磁性体(34〜36)の周囲で、前記表面から見て前記第3の段部(313)とほぼ同じ高さに配置される。
この発明の請求項40にかかる電機子の製造方法は、請求項39記載の電機子の製造方法であって、前記コアの製造方法において前記第1乃至前記第6の磁性体(31〜36)と前記第1乃至前記第4の段部(311〜314)とを一体成形した後、前記工程(b−1)を実行する。
この発明の請求項41にかかる電機子の製造方法は、請求項39または請求項40記載の電機子の製造方法であって、(b−2)前記第1巻線、前記第1の段部(311)及び第3の段部(313)の上で、前記板とは反対側で前記軸方向周りに一対の第2巻線(B31,B32)を配置する工程を更に備え、前記工程(b−2)では、前記第2巻線の一方(B32)は、前記第2乃至前記第4の磁性体(312〜314)の周囲で、前記第1の段部(311)の前記頂面(311a)から見た前記第2の段部(312)の高さとほぼ同じ高さに配置され、前記第2巻線の他方(B31)は、前記第5、前記第6及び前記第1の磁性体(315,316,311)の周囲で、前記第3の段部(313)の前記頂面(313a)から見た前記第4の段部(314)の高さとほぼ同じ高さに配置される。
この発明の請求項42にかかる電機子の製造方法は、請求項41記載の電機子の製造方法であって、(b−3)前記第2巻線、前記第2の段部(312)及び第4の段部(314)の上で、前記板とは反対側で前記軸方向周りに一対の第3巻線(C31,C32)を配置する工程を更に備え、前記工程(b−3)では、前記第3巻線の一方(C31)は、前記第3乃至前記第5の磁性体(313〜315)の周囲で配置され、前記第3巻線の他方(C32)は、前記第6、前記第1及び前記第2の磁性体(316,311,312)の周囲で配置される。
この発明の請求項43にかかるモータの製造方法は、請求項31または請求項42記載の電機子の製造方法と、(c)複数の磁石(621〜624;625,626)を、前記軸方向(91)に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向させ、前記軸方向に沿った回転軸(92)を中心に回転可能に配置する工程とを備える。
この発明の請求項44にかかるモータの製造方法は、請求項43記載のモータの製造方法であって、前記工程(c)では、基体(62a;62a)上に前記複数の磁石(621〜624;625,626)を配置し、前記基体は、前記軸方向(91)に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向し、前記軸方向に沿った回転軸(92)を中心に回転可能である。
この発明の請求項45にかかるモータの製造方法は、請求項44記載のモータの製造方法であって、前記基体(62a)が磁性材料からなることを特徴とする。
この発明の請求項46にかかる圧縮機の製造方法は、請求項43乃至請求項45のいずれか一つに記載のモータの製造方法によって製造される前記モータを、圧縮機に搭載することを特徴とする。
この発明の請求項1にかかるコアもしくは請求項23にかかるコアの製造方法によれば、いずれも同じ磁性体群に属する第1乃至第3の磁性体の周りに、板に近い位置で第1巻線を配置することができる。第1及び第2の段部が存在することにより、板に近い位置での第1巻線の配置の際に、いずれも同じ磁性体群に属する第1乃至第3の磁性体の間へと誤って第1巻線が配置されることが防止される。かかる配置により、第1巻線は第4の磁性体の横で露出する板の表面を覆う。この第1巻線について、板の表面から見たその高さを、ほぼ第1及び第2の段部の高さにすることができる。板とは反対側で第1巻線、第1及び第2の段部の上に第2巻線を配置することができ、この際に第1及び第2の段部の頂面が存在することで、第2巻線が第1巻線の高さへとずれて配置されることが防止される。
しかも、第1巻線及び第2巻線を配置した場合に、これらに電流を流すことで発生する磁束は、磁性体の頂面及び板のいずれか一方から他方へと当該磁性体を貫く。よって、第1巻線及び第2巻線が特に分布巻で配置される場合、当該磁束には高調波成分が顕著に含まれない。
この発明の請求項2にかかるコアもしくは請求項24にかかるコアの製造方法によれば、第2巻線の配置が容易になる。
この発明の請求項3にかかるコアもしくは請求項25にかかるコアの製造方法によれば、第1巻線の配置が容易になる。
この発明の請求項4または請求項13にかかるコアもしくは請求項26または請求項36にかかるコアの製造方法によれば、磁性体をモールドする場合に、これに並行して段部を形成することができ、以って製造工程が簡略化される。
この発明の請求項5または請求項14にかかるコアもしくは請求項27または請求項37にかかるコアの製造方法によれば、磁性体と段部とを一体成形することができるので、当該コアの構造もしくはその製造工程が簡略化される。
この発明の請求項6にかかるコアもしくは請求項28にかかるコアの製造方法によれば、当該板がヨークとして機能する。具体的には、一の磁性体を貫く磁束を、当該板を介して他の磁性体へと導くことができる。よって、当該コアに巻線を設けて電機子を形成し、板とは反対側に回転子を配置することにより電機子と回転子との間で相対的な駆動を行う場合には、駆動の効率が良くなる。
この発明の請求項7にかかる電機子もしくは請求項29にかかる電機子の製造方法によれば、板の表面から見て第1または第2の段部とほぼ同じ高さに第1巻線が配置されるので、板とは反対側で第1巻線の上に第2巻線を配置しやすい。
この発明の請求項8にかかる電機子もしくは請求項31にかかる電機子の製造方法によれば、第1巻線及び第2巻線が分布巻で配置される場合には、これらに電流を流すことで発生する磁束に高周波成分が顕著に含まれない。
この発明の請求項9にかかるコアもしくは請求項32にかかるコアの製造方法によれば、第1乃至第3の磁性体の周り及び第4乃至第6の磁性体の周りに、板に近い位置で一対の第1巻線を配置することができる。第1乃至第4の段部が存在することにより、第1巻線を板に近い位置で配置する際に、第1乃至第3の磁性体の間及び第4乃至第6の磁性体の間へと誤って第1巻線が配置されることが防止される。かかる配置により第1巻線は第1及び第4の磁性体の横で露出する表面を覆う。この第1巻線について、板の表面から見たその高さを、ほぼ第1及び第3の段部の高さに配置することができる。
板とは反対側で第1巻線、第1及び第3の段部の上に、一対の第2巻線を配置することができ、この際に第1及び第3の段部の頂面が存在することで、第2巻線が第1巻線の高さへとずれて配置することが防止される。しかも、第2及び第4の段部が存在することで、第2及び第3の磁性体の間及び第5及び第6の磁性体の間へと誤って第2巻線が配置されることが防止される。この第2巻線について、その高さを、第1及び第3の段部の頂面から見た前記第2及び第4の段部の高さに配置することができる。
第1巻線とは反対側で第2巻線、第2及び第4の段部の上に一対の第3巻線を配置することができ、この際に第2及び第4の段部の頂面が存在することで、第3の巻線が第2巻線の高さへとずれて配置されることが防止される。
しかも、第1巻線乃至第3巻線を配置した場合に、これらに電流を流すことで発生する磁束は、磁性体の頂面及び板のいずれか一方から他方へと当該磁性体を貫く。よって、第1巻線乃至第3巻線が特に分布巻で配置される場合、当該磁束には高調波成分が顕著に含まれない。
この発明の請求項10にかかるコアもしくは請求項33にかかるコアの製造方法によれば、第3巻線の配置が容易になる。
この発明の請求項11にかかるコアもしくは請求項34にかかるコアの製造方法によれば、第2巻線の配置が容易になる。
この発明の請求項12にかかるコアもしくは請求項35にかかるコアの製造方法によれば、第1巻線の配置が容易になる。
この発明の請求項15にかかるコアもしくは請求項38にかかるコアの製造方法によれば、当該板はヨークとして機能する。具体的には、一の磁性体を貫く磁束を、当該板を介して他の磁性体へと導くことができる。よって、当該コアに巻線を設けて電機子を形成し、板とは反対側に回転子を配置することにより電機子と回転子との間で相対的な駆動を行う場合には、駆動の効率が良くなる。
この発明の請求項16にかかる電機子もしくは請求項39にかかる電機子の製造方法によれば、第1及び第3の段部とほぼ同じ高さにそれぞれ第1巻線が配置されるので、板とは反対側で第1巻線の上に第2巻線を配置しやすい。
この発明の請求項17にかかる電機子もしくは請求項41にかかる電機子の製造方法によれば、第1及び第3の段部の頂面から見た第2及び第4の段部の高さとほぼ同じ高さにそれぞれ第2巻線が配置されるので、板とは反対側で第2巻線の上に第3巻線を配置しやすい。
この発明の請求項18にかかる電機子もしくは請求項42にかかる電機子の製造方法によれば、第1乃至第3の巻線の各々が分布巻で配置されるので、これらに電流を流すことで発生する磁束には高周波成分が顕著に含まれない。
この発明の請求項19にかかるモータもしくは請求項43にかかるモータの製造方法によれば、固定子において巻線の各々が分布巻で配置される場合、これらに電流を流すことで発生する磁束には高周波成分が顕著に含まれず、以って当該モータの振動や駆動時の騒音が低減される。
この発明の請求項20にかかるモータもしくは請求項44にかかるモータの製造方法によれば、基体に磁性材が採用されても、磁石から発生した磁界が基体内の磁束を飽和させるので、固定子で生じた磁束の高周波成分によって生じる基体の鉄損が低減される。
この発明の請求項21にかかるモータもしくは請求項45にかかるモータの製造方法によれば、基体がヨークとして機能するので、モータの駆動効率が高い。具体的には、磁石で発生した磁束が基体を通ることにより磁気抵抗が低減され、動作点磁束密度及びギャップ磁束密度が高まり、以って回転子のトルクが向上する。
この発明の請求項22にかかる圧縮機もしくは請求項46にかかる圧縮機の製造方法によれば、例えば冷媒を効率良く圧縮することができる。
この発明の請求項30または請求項40にかかる電機子の製造方法によれば、磁性体と段部とが一体成形されるので、製造工程が簡略化される。
第1の実施の形態.
図1は、本実施の形態にかかるモータを概念的に示す斜視図である。モータは、回転子62及び固定子63を備え、それぞれ図2(a),(b)に示されている。固定子63はコア631、第1巻線A11〜A13及び第2巻線B11〜B13を備え、それぞれ図3(b),(a)、図4(a)に示されている。本実施の形態では、主として図3(b)で示されるコア631について説明する。
コア631は、磁性体群11〜13と、板61とを備える。板61は、表面61aを有し、所定の軸方向91に対して垂直である。
磁性体群11は、第1乃至第4の磁性体111〜114、第1の段部115及び第2の段部116を有する。磁性体群12は、第1乃至第4の磁性体121〜124、第1の段部125及び第2の段部126を有する。磁性体群13は、第1乃至第4の磁性体131〜134、第1の段部135及び第2の段部136を有する。
第1乃至第4の磁性体111〜114,121〜124,131〜134は、表面61a上において、この順に繰り返し環状に載置され、いずれも板61とは反対側で露出する頂面111a〜114a,121a〜124a,131a〜134aをそれぞれ有する。このとき、第1乃至第4の磁性体111〜114,121〜124,131〜134はいずれも互いに接触しない。
第1の段部115は、第1の磁性体111と第2の磁性体112との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面115aを有する。第1の段部125は、第1の磁性体121と第2の磁性体122との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面125aを有する。第1の段部135は、第1の磁性体131と第2の磁性体132との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面135aを有する。
この内容は、次のように把握できる。つまり、第1の段部115は、いずれも同じ磁性体群11に属する第1の磁性体111と第2の磁性体112との間に配置される。第1の段部125,135についても同様に把握できる。
第2の段部116は、第2の磁性体112と第3の磁性体113との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面116aを有する。第2の段部126は、第2の磁性体122と第3の磁性体123との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面126aを有する。第2の段部136は、第2の磁性体132と第3の磁性体133との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面136aを有する。
この内容は、次のように把握できる。つまり、第2の段部116は、いずれも同じ磁性体群11に属する第2の磁性体112と第3の磁性体113との間に配置される。第2の段部126,136についても同様に把握できる。
第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136のいずれについても、それらの頂面115a,125a,135a,116a,126a,136aは、第1乃至第4の磁性体の頂面111a〜114a,121a〜124a,131a〜134aよりも板61に近い。
表面61aは、第4の磁性体114とこれに隣接する第3の磁性体113及び第1の磁性体121との間、第4の磁性体124とこれに隣接する第3の磁性体123及び第1の磁性体131との間、第4の磁性体134とこれに隣接する第3の磁性体133及び第1の磁性体111との間で露出している。
この内容は、次のように把握できる。つまり、表面61aは、いずれも同じ磁性体群11に属する第3の磁性体113と第4の磁性体114との間、及び隣接して異なる磁性体群に属する第1の磁性体121と第4の磁性体114との間で露出する。第4の磁性体124,134の横で露出する表面61aについても同様に把握できる。
上述したコア631によれば、いずれも同じ磁性体群11,12,13に属する第1乃至第3の磁性体111〜113,121〜123,131〜133の周りに、板61に近い位置で第1巻線A11〜A13を配置することができる。第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136が存在することにより、板61に近い位置での第1巻線A11〜A13の配置の際に、いずれも同じ磁性体群11,12,13に属する第1乃至第3の磁性体111〜113,121〜123,131〜133の間へと誤って第1巻線A11〜A13が配置されることが防止される。
かかる配置により、第1巻線A11〜A13は第4の磁性体114,124,134の横で露出する板61の表面61aを覆う(図4(b))。この第1巻線A11〜A13について、板61の表面61aから見たその高さを、ほぼ第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136の高さにすることができる。
板61とは反対側で第1巻線A11〜A13、第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136の上に第2巻線B11〜B13を配置することができ、この際に第1及び第2の段部の頂面115a,125a,135a,116a,126a,136aが存在することで、第2巻線B11〜B13が第1巻線A11〜A13の高さへとずれて配置されることが防止される。
しかも、第1巻線A11〜A13及び第2巻線B11〜B13を配置した場合に、これらに電流を流すことで発生する磁束は、磁性体の頂面111a〜114a,121a〜124a,131a〜134a及び板61のいずれか一方から他方へと磁性体111〜114,121〜124,131〜134を貫く。よって、第1巻線A11〜A13及び第2巻線B11〜B13が特に分布巻で配置される場合、発生する磁束には高調波成分が顕著に含まれない。
コア631において、いずれも一の磁性体群11,12,13に属する第3の磁性体113,123,133と第4の磁性体114,124,134との間に露出する表面61aと、一の磁性体群11,12,13に属する第1の磁性体111,121,131と、一の磁性体群11,12,13と相互に隣接する磁性体群13,11,12に属する第4の磁性体134,114,124との間で露出する表面61aとの、軸方向91に沿った位置を相互に等しくすることが、第1巻線A11〜A13の配置が容易になる点で望ましい。図3(b)では、特に板61の表面61aが平坦である場合が示されている。
相互に隣接して異なる磁性体群に属する第1の段部115,125,135と第2の段部136,116,126との、軸方向91に沿った位置を相互に等しくすることが、第2巻線B11〜B13を配置しやすい点で望ましい。図3(b)では、第1の段部115,125,135及び第2の段部136,116,126のいずれについても、軸方向91に沿った位置が相互に等しい場合が示されている。
第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136が非磁性材料からなることが次の点から望ましい。つまり、磁性体111〜114,121〜124,131〜134をモールドする場合に、これに並行して第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136を形成することができ、以って製造工程が簡略化される。
しかも当該コア631を採用した固定子63においては、磁性体111〜114,121〜124,131〜134の一から第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136を介して、隣接する他の磁性体へと磁束が短絡しにくい。よって、板61で磁束が短絡しにくい場合には、所定の軸方向91に沿って磁束が固定子63を貫く。この場合、所定の軸方向91に関して固定子63の両端に回転子を配置する場合であっても、いずれの回転子をも効率良く駆動することができる。
一方、第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136が磁性材料からなることが次の点から望ましい。つまり、磁性体111〜113と段部115,116とを一体成形でき、磁性体121〜123及び段部125,126、磁性体131〜133及び段部135,136についてもそれぞれ一体成形することができ、以ってコア631の構造もしくはその製造工程が簡略化される。
板61の材質として磁性材料を採用しても良い。これによれば、板61はヨークとして機能することができる。具体的には、第1巻線A11〜A13及び第2巻線B11〜B13を配置した場合に、これらに電流を流すことで生じる磁束が、一の磁性体から板61を介して他の磁性体へと導かれる。よって、コア631に第1巻線A11〜A13及び第2巻線B11〜B13を設けて固定子63を形成し、板61とは反対側に回転子62を配置すること(図1、図2参照)により固定子63と回転子62との間で行う相対的な駆動を行う場合には、駆動の効率が良くなる。
本実施の形態では、段部115が磁性体111,112の間で、磁性体111,112の内周から外周まで連続した頂面115aを有する場合を説明したが、その他の態様であっても良い。具体的には、段部115と同程度の高さを有した壁を、磁性体111,112の外周側または内周側に設けることができる。段部125,135,116,126,136についても同様にすることができる。
また、磁性体114の内周側及び外周側の少なくとも一方に段部を設けることが、巻線B13を配置しやすい点で望ましい。この際、表面61aから見て、当該段部及び段部116,125のそれぞれの高さを同程度にすることが特に望ましい。磁性体124,134についても同様にすることができる。
第2の実施の形態.
本実施の形態では、主として電機子である固定子63及びモータについて説明する。固定子63は、第1の実施の形態で説明したコア631、第1巻線A11〜A13及び第2巻線B11〜B13を備える(図2(b))。まず、固定子63について説明し、モータについては後述する。
第1巻線A11は第1乃至第3の磁性体111〜113を纏めて囲んで配置され、第1巻線A12は第1乃至第3の磁性体121〜123を纏めて囲んで配置され、第1巻線A13は第1乃至第3の磁性体131〜133を纏めて囲んで配置されている(図4(b))。
上述した第1巻線A11〜A13の配置に際し、第1巻線A11〜A13を第1乃至第3の磁性体に巻回することができる。この場合、巻回後の巻線A11は、例えば図5(a)に示されるように、第1乃至第3の磁性体111〜113の内周側の面1101との間に空隙1102を生じやすい。例えば方向91に沿ってモータの軸を固定子63に設ける際に空間効率が高まるように、第1乃至第3の磁性体111〜113の内周側の面が当該軸の外周側の面に沿って設けられることが望ましいからである。
そこで、例えば巻線A11の巻回後に外側から応力1103を与えることで、巻線A11を第1乃至第3の磁性体111〜113の内周側の面1101に沿わせることができる(図5(b))。巻線A12,A13についても同様にすることができる。
予め巻回された第1巻線A11〜A13を上述した態様で第1乃至第3の磁性体に嵌め込んでも良い。この態様で第1巻線A11〜A13を嵌め込む前の状態が図3(a),(b)に示されている。嵌め込んだ後は、図4(b)に示された構造が得られる。
第1巻線A11〜A13は、板61の表面61aから見た高さが、いずれも同じ磁性体群11,12,13に属する第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136の少なくとも一方とほぼ同じであることが望ましい。板61とは反対側で第1巻線A11〜A13の上に第2巻線B11〜B13を配置しやすくするためである。
第2巻線B11は磁性体123,124,131を纏めて囲んで配置され、第2巻線B12は磁性体133,134,111を纏めて囲んで配置され、第2巻線B13は磁性体113,114,121を纏めて囲んで配置されている(図2(b))。
この内容は、第1巻線A11〜A13、第1の段部115,125,135及び第2の段部116,126,136の上で、板61とは反対側で、軸方向91の周りに第2巻線B11〜B13が配置されると把握できる。
上述した第2巻線B11〜B13の配置に際し、第2巻線B11〜B13を磁性体に巻回することができる。この場合にも、巻線B11〜B13と、これらの巻線で巻回される磁性体との間に空隙が生じやすいが、上述した巻線A11〜A13と同様にすることで空間効率が高められる。
予め巻回された第2巻線B11〜B13を上述した態様で磁性体に嵌め込んでも良い。この態様で第2巻線B11〜B13を嵌め込む前の状態が図4(a),(b)に示されている。嵌め込んだ後は、図2(b)で示された構造が得られる。
上述した態様によれば、第1巻線A11〜A13と第2巻線B11〜B13が分布巻で配置されるので、これらに電流を流すことで発生する磁束の高周波成分は少ない。
第2巻線B11〜B13は、例えば絶縁膜を介して第1巻線A11〜A13上に配置されても良い。絶縁膜には、例えばリング状の絶縁フィルムが採用できる。
巻線A11〜A13、B11〜B13は、それぞれが個別に絶縁体によって囲まれていても良い。これによれば、巻線に応力がかかることによる巻線の変形や破損が回避される。しかも巻線と磁性体、巻線同士のそれぞれの間の絶縁が確保される。更には、後述する回転子62と、巻線B11〜B13との間の絶縁も確保され、以って回転子62と巻線B11〜B13との間に、絶縁を確保するための空隙を設けなくても良い。
巻線A11〜A13、B11〜B13には丸線や平角線が採用できる。図6には、例えば巻線A12に平角線を採用した場合が示されており、巻線A12の断面が拡大して示されている。平角線は丸線に比べて、巻線の占積率が向上し以って固定子63が小型化される点、更には表皮効果の影響が低減される点で特に望ましい。
上述した固定子63において、コア631と巻線A11〜A13,B11〜B13とが、例えば絶縁体で囲まれていてもよい。具体的には、コア631と巻線A11〜A13,B11〜B13とを熱硬化性樹脂などでモールドする。熱硬化性樹脂には、例えばBMC(Block Moulding Compound)などが採用できる。これによれば、コア631及び巻線A11〜A13,B11〜B13の変形や破損が低減できる。
上述した態様の固定子63を製造する際には、第1の実施の形態で説明した段部と磁性体とが一体成形されたコア631に対して巻線A11〜A13,B11〜B13を巻回しても良い。これによれば、固定子63の製造工程が簡略化される。
モータは、上述した固定子63と、回転子62とを備える(図1、図2)。
回転子62は、軸方向91に沿った回転軸92を中心に回転可能であり、軸方向91に関して板61とは反対側から第2巻線B11〜B13に対向する基体62aを有する。基体62a上には、空隙S1を介して第2巻線B11〜B13と対向して複数の磁石621〜624が環状に配置される。具体的には、磁石621〜624は、第2巻線B11〜B13と対向する面において磁極を有し、隣接する磁石で磁極の極性が異なる。回転子62は、固定子63で発生した磁束が磁石621〜624に作用して回転する。
基体62aには磁性材を採用することが望ましい。当該磁性材はヨークとして機能し、駆動効率が高まるからである。具体的には、磁石621〜624で発生した磁束が基体62aを通ることにより磁気抵抗が低減され、動作点磁束密度及びギャップ磁束密度が高まり、以って回転子62のトルクが向上する。
そして、基体62aに磁性材を採用したとしても、次の理由から鉄損、主に渦電流損とヒステリシス損とが低減される。つまり、固定子63から得られる磁束には高調波成分が少ないので渦電流損が小さい。また、固定子63で発生する回転磁界に同期して回転子62が回転する場合には、当該回転磁界の基本波成分に基づくヒステリシス損が低減される。
上述したモータによれば、固定子63において巻線A11〜A13,B11〜B13が分布巻で配置されるので、これらに電流を流すことで発生する磁束には高周波成分が顕著に含まれず、以って当該モータの振動や駆動時の騒音が低減される。
回転子62が基体62aを含まない場合であっても良い。この場合、磁石621〜624に代えて、例えば複数の磁極が着磁された円盤状の磁石が採用できる。当該磁石への着磁では、例えば当該磁石の固定子63側の面からのみ磁束が流れるように磁極が形成される。
回転子62が磁石621〜624を含まない場合であっても良い。この場合、当該回転子には、固定子から流れる磁束によってリラクタンストルクを発生するように例えば固定子側の面に凹凸を施したものが採用できる。
しかしながら、回転子62において、基体62a上に磁石621〜624を配置することが次の点から望ましい。つまり、基体62aに磁性材が採用されても、磁石621〜624から発生した磁界が基体62a内の磁束を飽和させるので、固定子63で生じた磁束の高調波成分によって生じる基体62aの鉄損が低減される。
第1巻線A11〜A13及び第2B11〜B13に、例えば3相電流を流すことで、固定子63の第2巻線B11〜B13側の表面において、回転軸92の周りで滑らかに変化する磁束が生じる。
具体的には、巻線A11,B11にU相電流、巻線A12,B12にV相電流、巻線A13,B13にW相電流を、第2巻線B11〜B13に対して板61とは反対側から見ていずれも反時計回りの方向を正として流す。これにより、磁性体111〜113,121〜123,131〜133を貫く磁束は、この順に電気角が60度ずつずれる。
磁性体111〜113,121〜123,131〜133の表面61aから見た高さを、巻線A11〜A13上に配置した巻線B11〜B13の表面61aから見た高さと同程度またはそれを僅かに超える程度にすることが、固定子63と回転子62との間の空隙を小さくできる点で望ましい。具体的には、例えば絶縁フィルム等を巻線A11〜A13と巻線B11〜B13との間に設けない態様では、磁性体111〜113,121〜123,131〜133の表面61aから見た高さを、巻線A11〜A13,B11〜B13の回転軸92方向への厚みとそれらが積層される層数との積と同程度またはそれを僅かに超える程度にする。本実施の形態では層数は2である。
第3の実施の形態.
図7は、本実施の形態にかかるモータを概念的に示す斜視図である。モータは、回転子62及び固定子64を備え、それぞれ図8(a),(b)に示されている。固定子64はコア641、第1巻線A31,A32、第2巻線B31,B32及び第3巻線C31,C32を備え、それぞれ図9(b),(a)、図10(a)、図11(a)に示されている。本実施の形態では、主として図9(b)で示されるコア641について説明する。
コア641は、第1乃至第6の磁性体31〜36、第1乃至第4の段部311〜314及び板61を備える。板61は、表面61aを有し、所定の軸方向91に対して垂直である。
第1乃至第6の磁性体31〜36は、表面61a上において、この順に繰り返し環状に載置され、いずれも板61とは反対側で露出する頂面31a〜36aを有する。このとき、第1乃至第6の磁性体31〜36はいずれも互いに接触しない。
第1の段部311は第1の磁性体31と第2の磁性体32との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面311aを有する。第2の段部312は第2の磁性体32と第3の磁性体33との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面312aを有する。第3の段部313は第4の磁性体34と第5の磁性体35との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面313aを有する。第4の段部314は第5の磁性体35と第6の磁性体36との間に配置され、板61とは反対側で露出する頂面314aを有する。
第2及び第4の段部312,314の頂面312a,314aは、軸方向91に沿った位置が第1乃至第6の磁性体31〜36の頂面31a〜36aよりも板61側に近い。
第1及び第3の段部311,313の頂面311a,313aは、軸方向91に沿った位置が頂面312a,314aよりも板に近い。
表面61aは、第3の磁性体33と第4の磁性体34との間、及び第1の磁性体31と第6の磁性体36との間で露出している。
上述したコア641によれば、第1乃至第3の磁性体31〜33の周り及び第4乃至第6の磁性体34〜36の周りに、板61に近い位置で一対の第1巻線A31,A32を配置することができる。第1乃至第4の段部311〜314が存在することにより、第1巻線A31,A32を板61に近い位置で配置する際に、第1乃至第3の磁性体31〜33の間及び第4乃至第6の磁性体34〜36の間へと誤って第1巻線A31,A32が配置されることが防止される。
かかる配置により、第1巻線A31,A32は第1及び第4の磁性体31,34の横で露出する表面61aを覆う(10(b))。この第1巻線A31,A32について、板61の表面61aから見たその高さを、ほぼ第1及び第3の段部311,313の高さに配置することができる。
板61とは反対側で第1巻線A31,A32、第1及び第3の段部311,313の上に、一対の第2巻線B31,B32を配置することができ、この際に第1及び第3の段部の頂面311a,313aが存在することで、第2巻線B31,B32が第1巻線A31,A32の高さへとずれて配置することが防止される。しかも、第2及び第4の段部312,314が存在することで、第2及び第3の磁性体32,33の間及び第5及び第6の磁性体35,36の間へと誤って第2巻線B31,B32が配置されることが防止される。この第2巻線B31,B32について、その高さを、第1及び第3の段部311,313の頂面311a,313aから見た前記第2及び第4の段部312,314の高さに配置することができる。
第1巻線A31,A32とは反対側で第2巻線B31,B32、第2及び第4の段部312,314の上に一対の第3巻線C31,C32を配置することができ、この際に第2及び第4の段部の頂面312a,314aが存在することで、第3の巻線C31,C32が第2巻線B31,B32の高さへとずれて配置されることが防止される。
しかも、第1巻線乃至第3巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32を配置した場合に、これらに電流を流すことで発生する磁束は、磁性体の頂面31a〜36a及び板61のいずれか一方から他方へと磁性体31〜36を貫く。よって、第1巻線乃至第3巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32が特に分布巻で配置される場合、発生する磁束には高調波成分が顕著に含まれない。
コア641において、第3の磁性体33と第4の磁性体34との間に露出する表面61aと、第1の磁性体31と第6の磁性体36との間で露出する表面61aとを、軸方向91に沿った位置が相互に等しくすることが、第1巻線A31,A32の配置が容易になる点で望ましい。図9(b)では、特に板61の表面61aが平坦である場合が示されている。
第1及び第3の段部311,313の頂面311a,313aについて、軸方向91に沿った位置を相互に等しくすることが、第2巻線B31,B32の配置が容易になる点で望ましい。
第2及び第4の段部312,314の頂面312a,314aについて、軸方向91に沿った位置を相互に等しくすることが、第3巻線C31,C32の配置が容易になる点で望ましい。
第1乃至第4の段部311〜314が非磁性材料からなることが次の点から望ましい。つまり、磁性体31〜36をモールドする場合に、これに並行して第1乃至第4の段部311〜314を形成することができ、以って製造工程が簡略化される。
しかも当該コア641を採用した固定子64においては、磁性体31〜36の一から第1乃至第4の段部311〜314を介して、隣接する他の磁性体へと磁束が短絡しにくい。よって、板61で磁束が短絡しにくい場合には、所定の軸方向91に沿って磁束が固定子64を貫く。この場合、所定の軸方向91に関して固定子64の両端に回転子を配置する場合であっても、いずれの回転子をも効率良く駆動することができる。
一方、第1乃至第4の段部311〜314が磁性材料からなることが次の点から望ましい。つまり、磁性体31〜33及び段部311,312、磁性体34〜36及び段部313,314をそれぞれ一体成形することができ、以ってコア641の構造もしくはその製造工程が簡略化される。
板61の材質として磁性材料を採用しても良い。これによれば、板61はヨークとして機能することができる。具体的には、巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32を配置した場合に、これらに電流を流すことで生じる磁束が、一の磁性体から板61を介して他の磁性体へと導かれる。よって、コア641に巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32を設けて固定子64を形成し、板61とは反対側に回転子62を配置すること(図7、図8参照)により固定子64と回転子62との間で行う相対的な駆動を行う場合には、駆動の効率が良くなる。
本実施の形態では、段部311が磁性体31,32の間で、磁性体31,32の内周から外周まで連続した頂面311aを有する場合を説明したが、その他の態様であっても良い。具体的には、段部311と同程度の高さを有した壁を、磁性体31,32の外周側または内周側に設けることができる。段部312〜314についても同様にすることができる。
第4の実施の形態.
本実施の形態では、主として電機子である固定子64及びモータについて説明する。固定子64は、第3の実施の形態で説明したコア641、第1巻線A31,A32、第2巻線B31,B32及び第3巻線C31,C32を備える(図8(b))。まず、固定子64について説明し、モータについては後述する。
第1巻線A31は第1乃至第3の磁性体31,32,33を纏めて囲んで配置され、第1巻線A32は第4乃至第6の磁性体34,35,36を纏めて囲んで配置されている(図10(b))。
第1巻線A31,A32の配置に際し、第1巻線A31,A32を磁性体31〜36に巻回しても良いし、予め巻回された第1巻線A31,A32を磁性体31〜36に嵌め込んでも良い。後者の態様について、第1巻線A31,A32を嵌め込む前の状態が図9(a),(b)に示されている。嵌め込んだ後は、図10(b)で示される構造が得られる。
第1巻線A31,A32は、板61の表面61aから見た高さが、第1及び第3の段部311,313とほぼ同じであることが望ましい。板61とは反対側で第1巻線A31,A32上に第2巻線B31,B32を配置しやすくするためである。
第2巻線B31は第5、第6及び第1の磁性体35,36,31を纏めて囲んで配置され、第2巻線B32は第2乃至第4の磁性体32〜34を纏めて囲んで配置されている(図11(b))。
第2巻線の配置に際し、第2巻線B31,B32を磁性体31〜36に巻回しても良いし、予め巻回された第2巻線B31,B32を磁性体31〜36に嵌め込んでも良い。後者の態様について、第2巻線B31,B32を嵌め込む前の状態が図10(a),(b)に示されている。嵌め込んだ後は、図11(b)で示される構造が得られる。
第2巻線は、その高さが、第1及び第3の段部の頂面311a,313aから見た第2及び第4の段部312,314の高さにほぼ同じであることが望ましい。板61とは反対側で第2巻線B31,B32上に第3巻線C31,C32を配置しやすくするためである。
第3巻線C31は第3乃至第5の磁性体33〜35を纏めて囲んで配置され、第3の巻線C32は第6、第1及び第2の磁性体36、31、32を纏めて囲んで配置されている(図8(b))。
第3巻線C31,C32の配置に際し、第3巻線C31,C32を磁性体31〜36に巻回しても良いし、予め巻回された第3巻線C31,C32を磁性体31〜36に嵌め込んでも良い。後者の態様について、第3巻線C31,C32を嵌め込む前の状態が図11(a),(b)に示されている。嵌め込んだ後は、図8(b)で示される構造が得られる。
上述した態様によれば、第1巻線A31,A32、第2巻線B31,B32及び第3巻線C31,C32が分布巻で配置されるので、これらに電流を流すことで生じる磁束の高周波成分は少ない。
巻線A31を第1乃至第3の磁性体31〜33に巻回する際には、図5(a)で示される様に、巻線A31と磁性体31〜33との間に空隙1102が生じやすい。しかし、第2の実施の形態で説明したと同様にして、巻線A31を第1乃至第3の磁性体31〜33の内周側の面に沿わせることで(図5(b))、空間効率が高まる。巻線A32,B31,B32,C31,C32についても同様である。
第2巻線B31,B32及び第3巻線C31,C32は、例えば絶縁膜を介して第1巻線A31,A32及び第2巻線B31,B32上にそれぞれ配置されても良い。絶縁膜には、例えばリング状の絶縁フィルムが採用できる。
巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32は、それぞれが個別に絶縁体によって囲まれていても良い。これによれば、巻線に応力がかかることによる巻線の変形や破損が回避される。しかも巻線と磁性体、巻線同士のそれぞれの間の絶縁が確保される。更には、後述する回転子62と、巻線C31,C32との間の絶縁も確保され、以って回転子62と巻線C31,C32との間に、絶縁を確保するための空隙を設けなくても良い。
巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32には、第2の実施の形態と同様、丸線や平角線(図6)が採用できる。平角線は丸線に比べて、巻線の占積率が向上し以って電機子が小型化される点、更には表皮効果の影響が低減される点で特に望ましい。
上述した固定子64において、コア641と巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32とが、例えば絶縁体で囲まれていてもよい。具体的には、コア641と巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32とを熱硬化性樹脂などでモールドする。熱硬化性樹脂には、例えばBMC(Block Moulding Compound)などが採用できる。これによれば、コア641及び巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32の変形や破損が低減できる。
上述した態様の固定子64を製造する際には、第3の実施の形態で説明した段部と磁性体とが一体成形されたコア641に対して巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32を巻回しても良い。これによれば、固定子64の製造工程が簡略化される。
モータは上述した固定子64と、回転子62とを備える(図7、図8)。
回転子62は、軸方向91に沿った回転軸92を中心に回転可能であり、軸方向91に関して板61とは反対側から第3巻線C31,C32に対向する基体62aを有する。この内容は、基体62aが板61とは反対側から第2巻線B31,B32に対向すると把握することができる。基体62a上には、空隙S1を介して第3巻線C31,C32と対向して複数の磁石625,626が配置される。具体的には、磁石626は、回転軸92に対して磁石625とは反対側に位置する。磁石625,626は、第3巻線C31,C32と対向する面において磁極を有し、その極性が互いに異なる。回転子62は、固定子64で発生した磁束が磁石625,626に作用して回転する。
第2の実施の形態で説明したと同様に、基体62aには磁性材を採用することが望ましい。
上述したモータによれば、固定子64において巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32が分布巻で配置されるので、これらに電流を流すことで発生する磁束には高周波成分が顕著に含まれず、以って当該モータの振動や駆動時の騒音が低減される。
第2の実施の形態で説明したと同様に、回転子62が基体62aを含まない場合や、回転子62が磁石621〜624を含まない場合であっても良い。
第1巻線A31,A32、第2巻線B31,B32及び第3巻線C31,C32に例えば3相電流を流すことで、固定子63の第3巻線C31,C32側の表面において、回転軸92の周りで滑らかに変化する磁束が生じる。
具体的には、第1巻線A31,A32にW相電流、第2巻線B31,B32にV相電流、第3巻線C31,C32にU相電流を流す。このとき、第3巻線C31,C32に対して板61とは反対側から見て、巻線A31,B31,C31には反時計回りの方向を正として、巻線A32,B32,C32には時計回りの方向を正として、それぞれ電流が流される。これにより、磁性体31〜36を貫く磁束は、この順に電気角が60度ずつずれる。
図12は、インバータを用いて巻線に3相電流を流す態様が示されている。インバータ8は、入力された直流電圧Vを所望の交流電圧へと変換し、これを巻線L1〜L6に印加することで、例えば巻線L1,L2にU相電流、巻線L3,L4にV相電流、巻線L5,L6にW相電流をそれぞれ流す。第2の実施の形態で説明したモータの場合には、巻線L1,L2に巻線A11,B11が、巻線L3,L4に巻線A12,B12が、巻線L5,L6には巻線A13,B13がそれぞれ採用される。第4の実施の形態で説明したモータの場合には、巻線L1,L2に巻線C31,C32が、巻線L3,L4に巻線B31,B32が、巻線L5,L6には巻線A31,A32がそれぞれ採用される。
磁性体31〜36の表面61aから見た高さを、巻線A31,A32,B31,B32上に配置した巻線C31,C32の表面61aから見た高さと同程度またはそれをわずかに超える程度にすることが、固定子64と回転子62との間の空隙を小さくできる点で望ましい。具体的には、例えば絶縁フィルム等を巻線A31,A32、巻線B31,B32及び巻線C31,C32のそれぞれの間に設けない態様では、磁性体31〜36の表面61aから見た高さを、巻線A31,A32,B31,B32,C31,C32の回転軸92方向への厚みとそれらが積層される層数との積と同程度またはそれを僅かに超える程度にする。本実施の形態では層数は3である。
第2及び第4の実施の形態で説明したモータのいずれも、例えば圧縮機に搭載することができる。例えば図13には、第2の実施の形態にかかるモータを搭載した圧縮機の断面図が示されている。
圧縮機は、筒状の筐体、吸入管71及び吐出管72を備える。吸入管71は、例えば筐体の側面に接続される。吐出管72は、モータに対して吸入管71とは反対側に位置する。
当該筐体内には、圧縮部74、モータ及びバランスウェイト73を有する。モータは、その回転軸92が筐体が延在する方向に沿って延びる。バランスウェイト73は、固定子63とは反対側の回転子62の面上に載置される。
吸入管71から吸入された冷媒は、圧縮部74においてモータの駆動により圧縮される。圧縮された冷媒は、吐出管72から排出される。
このような圧縮機によれば、例えば冷媒を効率良く圧縮することができる。しかも、固定子63と回転子62との間の空隙が回転軸92に対して垂直であるので、圧縮機内に存在する潤滑油などの油が吐出管72から排出されることや、油が攪拌されることが低減される。
また、回転子62に付着した油は、回転子62が回転した際に遠心力によって圧縮機の側壁へと移動する。よって、吐出管72をモータに対して鉛直上方に設けた場合には、側壁に沿って油が鉛直下方へと移動し、以って吐出管72側へと油が移動することが妨げられる。
さらには、バランスウェイト73は回転子62の表面に載置されるので、バランスウェイト73の回転軸92方向への厚みを小さくすることができ、以って圧縮機が小型化される。
上述したいずれの実施の形態においても、磁性体には例えば鉄心が採用できる。そして、鉄心として圧粉鉄心を採用することが望ましい。これは、磁束が圧粉鉄心内をいずれの方向に流れても圧粉鉄心の鉄損は小さく、以って回転軸92方向に電磁鋼板等を積層した場合に比べ、鉄損が顕著に低減するからである。しかも、鉄心の形状が複雑、例えば磁性体と段部とを一体成形する場合等であっても当該鉄心を成形しやすく、また鉄心を成形する際にその密度を均一にしやすい。更には、圧粉鉄心は絶縁性を有するため、例えば巻線との間の絶縁が確保しやすい。
第1及び第2の実施の形態にかかる、モータを概念的に示す斜視図である。 回転子62及び固定子63の各々を概念的に示す斜視図である。 巻線A11〜A13及びコア631の各々を概念的に示す斜視図である。 巻線B11〜B13、及び巻線A11〜A13が配置されたコア631の各々を概念的に示す斜視図である。 巻線を磁性体に巻回した状態を概念的に示す上面図である。 巻線に平角線を採用した場合を概念的に示す斜視図である。 第3及び第4の実施の形態にかかる、モータを概念的に示す斜視図である。 回転子62及び固定子64の各々を概念的に示す斜視図である。 巻線A31,A32及びコア641の各々を概念的に示す斜視図である。 巻線B31,B32、及び巻線A31,A32が配置されたコア641の各々を概念的に示す斜視図である。 巻線C31,C32、及び巻線A31,A32,B31,B32が配置されたコア641の各々を概念的に示す斜視図である。 インバータにより3相電流を流す場合に採用される回路図である。 モータを搭載した圧縮機を概念的に示す断面図である。
符号の説明
11〜13 磁性体群
61 板
61a 表面
91 所定の軸方向
31,111,121,131 第1の磁性体
32,112,122,132 第2の磁性体
33,113,123,133 第3の磁性体
34,114,124,134 第4の磁性体
35 第5の磁性体
36 第6の磁性体
115,125,135,311 第1の段部
116,126,136,312 第2の段部
313 第3の段部
314 第4の段部
31a,111a,121a,131a 第1の磁性体の頂面
32a,112a,122a,132a 第2の磁性体の頂面
33a,113a,123a,133a 第3の磁性体の頂面
34a,114a,124a,134a 第4の磁性体の頂面
35a 第5の磁性体の頂面
36a 第6の磁性体の頂面
115a,125a,135a,311a 第1の段部の頂面
116a,126a,136a,312a 第2の段部の頂面
313a 第3の段部の頂面
314a 第4の段部の頂面
62 回転子
62a 基体
63,64 固定子
92 回転軸
621〜624,625,626 磁石
631,641 コア
A11〜A13,A31,A32 第1巻線
B11〜B13,B31,B32 第2巻線
C31,C32 第3巻線

Claims (46)

  1. 表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、
    第1乃至第4の磁性体(111〜114;121〜124;131〜134)並びに第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)を有する磁性体群の複数(11;12;13)と
    を備え、
    いずれの前記第1乃至前記第4の磁性体も、前記表面上において、この順に繰り返し環状に載置され、前記板とは反対側で露出する頂面(111a〜114a;121a〜124a;131a〜134a)を有し、
    前記磁性体群の各々において、いずれも同じ前記磁性体群に属する前記第1の磁性体(111;121;131)と前記第2の磁性体(112;122;132)との間、及びいずれも同じ前記磁性体群に属する前記第2の磁性体(112;122;132)と前記第3の磁性体(113;123;133)との間に、それぞれ前記第1の段部(115;125;135)及び前記第2の段部(116;126;136)が配置され、
    いずれの前記第1及び前記第2の段部も、前記板とは反対側で露出する頂面(115a,116a;125a,126a;135a,136a)を有し、
    いずれの前記第1及び前記第2の段部の前記頂面も、前記軸方向に沿った位置が前記第1乃至前記第4の磁性体の前記頂面よりも前記板に近く、
    前記表面は、いずれも同じ磁性体群に属する前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び相互に隣接して異なる磁性体群に属する前記第1の磁性体と前記第4の磁性体との間で露出する、コア。
  2. 相互に隣接して異なる前記磁性体群に属する前記第1の段部(115;125;135)と前記第2の段部(136;116;126)とは、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい、請求項1記載のコア。
  3. いずれも一の前記磁性体群(11;12;13)に属する前記第3の磁性体(113;123;133)と前記第4の磁性体(114;124;134)との間に露出する前記表面(61a)と、前記一の前記磁性体群に属する前記第1の磁性体(111;121;131)と、前記一の前記磁性体群と相互に隣接する磁性体群(13;11;12)に属する前記第4の磁性体(134;114;124)との間で露出する前記表面とは、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい、請求項1または請求項2記載のコア。
  4. 前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が非磁性材料からなることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のコア。
  5. 前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が磁性材料からなることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のコア。
  6. 前記板(61)が磁性材料からなることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のコア。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載のコア(631)と、
    前記板(61)の前記表面(61a)上で、いずれも同じ磁性体群(1;2;3)に属する前記第1乃至前記第3の磁性体(111〜113;121〜123;131〜133)の周囲で前記軸方向(91)周りに、前記表面から見て前記第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)の少なくとも一方とほぼ同じ高さで配置される第1巻線(A11;A12;A13)と
    を備える、電機子。
  8. 前記第1巻線(A11〜A13)、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)の上で、前記板(61)とは反対側で前記軸方向(91)周りに配置される第2巻線(B11〜B13)
    を更に備える、請求項7記載の電機子。
  9. 表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、
    第1乃至第6の磁性体(31〜36)と、
    第1乃至第4の段部(311〜314)と
    を備え、
    前記第1乃至第6の磁性体は、前記表面上において、この順に環状に載置され、前記板とは反対側で露出する頂面(31a〜36a)を有し、
    前記第1の段部(311)は前記第1の磁性体(31)と前記第2の磁性体(32)との間に、第2の段部(312)は前記第2の磁性体(32)と前記第3の磁性体(33)との間に、第3の段部(313)は前記第4の磁性体(34)と前記第5の磁性体(35)との間に、第4の段部(314)は前記第5の磁性体(35)と前記第6の磁性体(36)との間にそれぞれ配置され、
    前記第1乃至前記第4の段部のいずれもが、前記板とは反対側で露出する頂面(311a〜314a)を有し、
    前記第2及び第4の段部の前記頂面は、前記軸方向に沿った位置が前記第1乃至第6の磁性体の前記頂面よりも前記板に近く、
    前記第1及び第3の段部の前記頂面は、前記軸方向に沿った位置が前記第2及び前記第4の段部の前記頂面よりも前記板に近く、
    前記表面は、前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び前記第1の磁性体と前記第6の磁性体との間で露出する、コア。
  10. 前記第2及び第4の段部(312,314)の前記頂面(312a,314a)は、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい、請求項9記載のコア。
  11. 前記第1及び第3の段部(311,313)の前記頂面(311a,313a)は、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい、請求項9または請求項10記載のコア。
  12. 前記第3の磁性体(33)と前記第4の磁性体(34)との間に露出する前記表面(61a)と、前記第1の磁性体(31)と前記第6の磁性体(36)との間で露出する前記表面とは、前記軸方向(91)に沿った位置が相互に等しい、請求項9乃至請求項11のいずれか一つに記載のコア。
  13. 前記第1乃至前記第4の段部(311〜314)が非磁性材料からなることを特徴とする、請求項9乃至請求項12のいずれか一つに記載のコア。
  14. 前記第1乃至前記第4の段部(311〜314)が磁性材料からなることを特徴とする、請求項9乃至請求項12のいずれか一つに記載のコア。
  15. 前記板(61)が磁性材料からなることを特徴とする、請求項9乃至請求項14のいずれか一つに記載のコア。
  16. 請求項9乃至請求項15のいずれか一つに記載のコア(641)と、
    前記板(61)の表面(61a)上で前記軸方向(91)周りに配置される一対の第1巻線(A31,A32)と
    を備え、
    前記第1巻線の一方(A31)は、前記第1乃至前記第3の磁性体(31〜33)の周囲で、前記表面から見て前記第1の段部(311)とほぼ同じ高さに配置され、
    前記第1巻線の他方(A32)は、前記第4乃至前記第6の磁性体(34〜36)の周囲で、前記表面から見て前記第3の段部(313)とほぼ同じ高さに配置される、電機子。
  17. 前記第1巻線(A31,A32)、前記第1の段部(311)及び第3の段部(313)の上で、前記板(61)とは反対側で前記軸方向(91)周りに配置される一対の第2巻線(B31,B32)
    を更に備え、
    前記第2巻線の一方(B32)は、前記第2乃至前記第4の磁性体(312〜314)の周囲で、前記第1の段部(311)の前記頂面(311a)から見た前記第2の段部(312)の高さとほぼ同じ高さに配置され、
    前記第2巻線の他方(B31)は、前記第5、前記第6及び前記第1の磁性体(315,316,311)の周囲で、前記第3の段部(313)の前記頂面(313a)から見た前記第4の段部(314)の高さとほぼ同じ高さに配置される、請求項16記載の電機子。
  18. 前記第2巻線(B31,B32)、前記第2の段部(312)及び第4の段部(314)の上で、前記板(61)とは反対側で前記軸方向(91)周りに配置される一対の第3巻線(C31,C32)
    を更に備え、
    前記第3巻線の一方(C31)は、前記第3乃至前記第5の磁性体(313〜315)の周囲で配置され、
    前記第3巻線の他方(C32)は、前記第6、前記第1及び前記第2の磁性体(316,311,312)の周囲で配置される、請求項17記載の電機子。
  19. 請求項8または請求項18記載の電機子と、
    前記電機子を固定子(63;64)とし、前記軸方向(91)に沿った回転軸(92)を中心として回転可能な回転子(62)と
    を備え、
    前記回転子は、前記軸方向に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向して配置される複数の磁石(621〜624;625,626)を有する、モータ。
  20. 前記回転子は、前記軸方向に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向する基体(62a;62a)を更に有し、
    前記磁石(621〜624;625,626)は前記基体上に配置される、請求項19記載のモータ。
  21. 前記基体が磁性体材料からなることを特徴とする、請求項20記載のモータ。
  22. 請求項19乃至請求項21のいずれか一つに記載のモータを搭載することを特徴とする、圧縮機。
  23. 表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、
    第1乃至第4の磁性体(111〜114;121〜124;131〜133)並びに第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)を有する磁性体群の複数(11;12;13)と
    を備えるコアを製造する方法であって、
    (a−1)いずれの前記第1乃至前記第4の磁性体をも、前記表面上において、この順に繰り返し環状に載置する工程と、
    (a−2)前記磁性体群の各々において、いずれも同じ前記磁性体群に属する前記第1磁性体と前記第2の磁性体との間、及びいずれも同じ前記磁性体群に属する前記第2の磁性体と前記第3の磁性体との間に、それぞれ前記第1の段部及び前記第2の段部を配置する工程と
    を備え、
    前記板とは反対側で露出する前記第1及び前記第2の段部の頂面(115a,116a;125a,126a;135a,136a)のいずれにおいても、前記軸方向に沿った位置が、前記板とは反対側で露出する前記第1乃至前記第4の磁性体の頂面(111a〜114a;121a〜124a;131a〜134a)よりも前記板に近く、
    前記表面は、いずれも同じ磁性体群に属する前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び相互に隣接して異なる磁性体群に属する前記第1の磁性体と前記第4の磁性体との間で露出する、コアの製造方法。
  24. 相互に隣接して異なる前記磁性体群に属する前記第1の段部(115;125;135)と前記第2の段部(136;116;126)とについて、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする、請求項23記載のコアの製造方法。
  25. いずれも一の前記磁性体群(11;12;13)に属する前記第3の磁性体(113;123;133)と前記第4の磁性体(114;124;134)との間に露出する前記表面(61a)と、前記一の前記磁性体群に属する前記第1の磁性体(111;121;131)と、前記一の前記磁性体群と相互に隣接する磁性体群(13;11;12)に属する前記第4の磁性体(134;114;124)との間で露出する前記表面とについて、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする、請求項23または請求項24記載のコアの製造方法。
  26. 前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が非磁性材料からなることを特徴とする、請求項23乃至請求項25のいずれか一つに記載のコアの製造方法。
  27. 前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)が磁性材料からなることを特徴とする、請求項23乃至請求項25のいずれか一つに記載のコアの製造方法。
  28. 前記板(61)が磁性材料からなることを特徴とする、請求項23乃至請求項27のいずれか一つに記載のコアの製造方法。
  29. 請求項23乃至請求項28のいずれか一つに記載のコアの製造方法と、
    (b−1)前記板(61)の前記表面(61a)上で、いずれも同じ磁性体群(1;2;3)に属する前記第1乃至前記第3の磁性体(111〜113;121〜123;131〜133)の周囲で前記軸方向(91)周りに、前記表面から見て前記第1の段部(115;125;135)及び第2の段部(116;126;136)の少なくとも一方とほぼ同じ高さで第1巻線(A11;A12;A13)を配置する工程と
    を備える、電機子の製造方法。
  30. 前記コアの製造方法において前記第1乃至前記第3の磁性体(111〜113,121〜123,131〜133)と、前記第1の段部(115,125,135)及び第2の段部(116,126,136)とを一体成形した後、前記工程(b−1)を実行する、請求項29記載の電機子の製造方法。
  31. (b−2)前記第1巻線(A11〜A13)、前記第1の段部(115,125,135)及び前記第2の段部(116,126,136)の上で、前記板とは反対側で前記軸方向周りに第2巻線(B11〜B13)を配置する工程
    を更に備える、請求項29または請求項30記載の電機子の製造方法。
  32. 表面(61a)を有し、所定の軸方向(91)に垂直な板(61)と、
    第1乃至第6の磁性体(31〜36)と、
    第1乃至第4の段部(311〜314)と
    を備えるコアを製造する方法であって、
    (a−1)前記第1乃至第6の磁性体を、前記表面上において、この順に繰り返し環状に載置する工程と、
    (a−2)前記第1の段部(311)を前記第1の磁性体(31)と前記第2の磁性体(32)との間に、第2の段部(312)を前記第2の磁性体(32)と前記第3の磁性体(33)との間に、第3の段部(313)を前記第4の磁性体(34)と前記第5の磁性体(35)との間に、第4の段部(314)を前記第5の磁性体(35)と前記第6の磁性体(36)との間にそれぞれ配置する工程と
    を備え、
    前記板とは反対側で露出する前記第2及び第4の段部の頂面(312a,314a)は、前記軸方向に沿った位置が、前記板とは反対側で露出する前記第1乃至第6の磁性体の頂面(31a〜36a)よりも前記板に近く、
    前記板とは反対側で露出する前記第1及び第3の段部の頂面(311a,313a)は、前記軸方向に沿った位置が、前記第2及び前記第4の段部の前記頂面よりも前記板に近く、
    前記表面は、前記第3の磁性体と前記第4の磁性体との間、及び前記第1の磁性体と前記第6の磁性体との間で露出する、コアの製造方法。
  33. 前記第2及び第4の段部(312,314)の前記頂面(312a,314a)について、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする、請求項32記載のコアの製造方法。
  34. 前記第1及び第3の段部(311,313)の前記頂面(311a,313a)について、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする、請求項32または請求項33記載のコアの製造方法。
  35. 前記第3の磁性体(33)と前記第4の磁性体(34)との間に露出する前記表面(61a)と、前記第1の磁性体(31)と前記第6の磁性体(36)との間で露出する前記表面とについて、前記軸方向(91)に沿った位置を相互に等しくする、請求項32乃至請求項34のいずれか一つに記載のコアの製造方法。
  36. 前記第1乃至前記第4の段部が非磁性材料からなることを特徴とする、請求項32乃至請求項35のいずれか一つに記載のコアの製造方法。
  37. 前記第1乃至前記第4の段部が磁性材料からなることを特徴とする、請求項32乃至請求項35のいずれか一つに記載のコアの製造方法。
  38. 前記板(61)は磁性材料からなることを特徴とする、請求項32乃至請求項37のいずれか一つに記載のコアの製造方法。
  39. 請求項32乃至請求項38のいずれか一つに記載のコアの製造方法と、
    (b−1)前記板(61)の表面(61a)上で前記軸方向(91)周りに一対の第1巻線(A31,A32)を配置する工程と
    を備え、
    前記工程(b−1)では、
    前記第1巻線の一方(A31)は、前記第1乃至前記第3の磁性体(31〜33)の周囲で、前記表面から見て前記第1の段部(311)とほぼ同じ高さに配置され、
    前記第1巻線の他方(A32)は、前記第4乃至前記第6の磁性体(34〜36)の周囲で、前記表面から見て前記第3の段部(313)とほぼ同じ高さに配置される、電機子の製造方法。
  40. 前記コアの製造方法において前記第1乃至前記第6の磁性体(31〜36)と前記第1乃至前記第4の段部(311〜314)とを一体成形した後、前記工程(b−1)を実行する、請求項39記載の電機子の製造方法。
  41. (b−2)前記第1巻線、前記第1の段部(311)及び第3の段部(313)の上で、前記板とは反対側で前記軸方向周りに一対の第2巻線(B31,B32)を配置する工程
    を更に備え、
    前記工程(b−2)では、
    前記第2巻線の一方(B32)は、前記第2乃至前記第4の磁性体(312〜314)の周囲で、前記第1の段部(311)の前記頂面(311a)から見た前記第2の段部(312)の高さとほぼ同じ高さに配置され、
    前記第2巻線の他方(B31)は、前記第5、前記第6及び前記第1の磁性体(315,316,311)の周囲で、前記第3の段部(313)の前記頂面(313a)から見た前記第4の段部(314)の高さとほぼ同じ高さに配置される、請求項39または請求項40記載の電機子の製造方法。
  42. (b−3)前記第2巻線、前記第2の段部(312)及び第4の段部(314)の上で、前記板とは反対側で前記軸方向周りに一対の第3巻線(C31,C32)を配置する工程
    を更に備え、
    前記工程(b−3)では、
    前記第3巻線の一方(C31)は、前記第3乃至前記第5の磁性体(313〜315)の周囲で配置され、
    前記第3巻線の他方(C32)は、前記第6、前記第1及び前記第2の磁性体(316,311,312)の周囲で配置される、請求項41記載の電機子の製造方法。
  43. 請求項31または請求項42記載の電機子の製造方法と、
    (c)複数の磁石(621〜624;625,626)を、前記軸方向(91)に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向させ、前記軸方向に沿った回転軸(92)を中心に回転可能に配置する工程と
    を備える、モータの製造方法。
  44. 前記工程(c)では、基体(62a;62a)上に前記複数の磁石(621〜624;625,626)を配置し、
    前記基体は、前記軸方向(91)に関して前記板(61)と反対側から前記第2巻線(B11〜B13;B31,B32)と対向し、前記軸方向に沿った回転軸(92)を中心に回転可能である、請求項43記載のモータの製造方法。
  45. 前記基体(62a)が磁性材料からなることを特徴とする、請求項44記載のモータの製造方法。
  46. 請求項43乃至請求項45のいずれか一つに記載のモータの製造方法によって製造される前記モータを、圧縮機に搭載することを特徴とする、圧縮機の製造方法。
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