JP2006185643A - 有機elパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】 有機ELパネル自体の構成はそのままとして、封止基板自体に加工を施すという簡単な構成により、有機ELパネルから発生する熱を効率よく放熱させる。
【解決手段】 光透過性基板10と、陽極陰極21,EL形成層22および陰極電極23を含み光透過性基板10の裏面側に所定の配列をもって配置される有機EL素子20と、有機EL素子20の全体を覆うように光透過性基板10の裏面側に被着される封止基板24とを備える有機ELパネルにおいて、封止基板24の外面24bに、封止基板自体に直接的に形成された凹部241aと凸部241bとを含む放熱手段241を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 光透過性基板10と、陽極陰極21,EL形成層22および陰極電極23を含み光透過性基板10の裏面側に所定の配列をもって配置される有機EL素子20と、有機EL素子20の全体を覆うように光透過性基板10の裏面側に被着される封止基板24とを備える有機ELパネルにおいて、封止基板24の外面24bに、封止基板自体に直接的に形成された凹部241aと凸部241bとを含む放熱手段241を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は有機ELパネルに関し、さらに詳しく言えば、有機ELパネルの放熱手段に関するものである。
有機EL(Electro Luminescence)パネルは、パネル本体部分に有機EL素子がマトリクス状に配置されて構成されるが、図4に有機ELパネルの1画素分の構成を模式的に示し、これによりその構成を説明する。
有機ELパネルは、光透過性基板10を備え、その反観察面である裏面側に、陽極電極21,有機発光材を含むEL形成層22および陰極電極23を順次積層してなる有機EL素子20がマトリクス状に配置され、その全体を覆うように光透過性基板10の裏面側に封止基板24が被せられる。
また、光透過性基板10には、陽極電極21と陰極電極23の各リード端子が形成される端子部が設けられており、その端子部に駆動ICなどの駆動部品31が搭載された駆動回路基板30が接続されるとともに、光透過性基板10の観察面側には偏光板32が貼着されている。
封止基板24は、主としてEL形成層22の水分による劣化を防止する目的で用いられる。通常、封止基板24はガラス材よりなり、その内面側にはフロスト処理やフッ酸エッチングなどにより凹部24aが形成され、その内部に例えば窒素ガスが封入された状態で周縁が紫外線硬化型樹脂などのシール材25にて封止される。なお、凹部24a内にBaO粉末などの捕水材(乾燥材)が配設されることもある。
ところで、有機ELパネルは各有機EL素子20に電流を流すことによって発光するため熱を発生するが、有機EL素子は高温になるほど発光開始電圧が低下するという温度特性を有するため、次のような問題がある。
すなわち、有機ELパネルが高温になるほど発光するのに過剰な電圧がかけられることになるため、発光輝度が高くなりEL形成層の寿命が短くなるという問題がある。また、有機ELパネルを構成する有機EL素子のうち、高温となる有機EL素子と他の有機EL素子との発光効率が異なるため、輝度が不均一となり表示ムラが生じるという問題もある。
これを解決するため、下記特許文献1に記載の発明では、封止基板の内面および外面を含む全面に金属膜を形成するとともに、封止基板のシール材内に導電材料を混入し、陰極電極をその導電材料を介して金属膜に接続することにより、陰極電極から発生する熱を金属膜に伝達させて放熱するようにしている。
しかしながら、例えば、封止基板上に駆動ICなどの発熱部品を含む駆動回路基板が配設される場合には、その発熱部品から発生する熱が逆に上記金属膜から導電材料を介して陰極電極に伝わり、有機EL素子に悪影響を与えるといった懸念が指摘される。また、陰極電極と導通状態にある金属膜が封止基板の外表面に露出しているため、電磁波などの外乱を拾いやすく、それによる表示不良などの問題も起こり得る。
したがって、本発明の課題は、有機ELパネルの構成自体はそのままとして、封止基板自体に加工を施すという簡単な構成により、有機ELパネルから発生する熱を効率よく放熱させることにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、光透過性基板と、陽極電極,EL形成層および陰極電極を含み上記光透過性基板の裏面側に所定の配列をもって配置される有機EL素子と、上記有機EL素子の全体を覆うように上記光透過性基板の裏面側に被着される封止基板とを備えている有機ELパネルにおいて、上記封止基板の外面側には、上記封止基板自体に直接的に形成された凹部と凸部とを含む放熱手段が設けられていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記放熱手段に含まれる上記凹部と上記凸部とが格子状に配列されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、上記請求項1において、上記放熱手段に含まれる上記凹部と上記凸部とがストライプ状に配列されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、上記請求項1,2または3において、上記封止基板はガラス材からなることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、有機ELパネルの封止基板の外面に凹部と凸部とを含む放熱手段を設けて表面積を増やしたことにより空気との接触面積が拡大され、有機ELパネルから発生する熱を空気中へと効率よく放熱させることができる。また、有機ELパネルにおいては、その構造上封止基板は観察面側から視認されないため、封止基板の外面に凹凸を形成したとしても、表示に悪影響をおよぼすことはない。
放熱手段に含まれる凹部と凸部とを格子状の配列とした請求項2の発明によれば、封止基板の外面の表面積をより大きくすることができるとともに、封止基板の外面のほぼ全面にわたって放熱性能の均一化を図ることができる。
また、放熱手段に含まれる凹部と凸部とをストライプ状の配列とした請求項3の発明によれば、そのストライプ方向での空気の流れに対する抵抗が少なくなるため、空冷ファンを併用する場合に放熱効果が格段と高められる。
封止基板をガラス材とした請求項4に記載の発明によれば、封止基板の内面にフロスト処理もしくはフッ酸エッチングにて凹部を形成する際、放熱手段に含まれる凹部と凸部とを同時に形成することができ、放熱手段形成のための新たな工程を設ける必要がなく、コストおよび作業性の面で有利である。
次に、図1ないし図3により、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は本発明による有機ELパネルの1画素分の構成を観察面側を下側として模式的に示す断面図、図2は封止基板に設けられる放熱手段の一例を示す平面図、図3は放熱手段の別の例を示す平面図である。
本発明において、有機ELパネル自体の基本的な構成は、先の図4で説明した上記従来例と同じであってよい。すなわち、図1に示すように、この有機ELパネルは、光透過性基板としてのガラス基板10を備え、その裏面側(反観察面側)には陽極電極21,有機発光材を含むEL形成層22および陰極電極23を順次積層してなる有機EL素子20が例えばマトリクス状に配列されている。
また、光透過性基板10には、陽極電極21と陰極電極23の各リード端子が形成される端子部が設けられており、その端子部に駆動ICなどの駆動部品31が搭載された駆動回路基板30が接続されるとともに、光透過性基板10の観察面側には偏光板32が貼着されている。
ガラス基板10の裏面側には、マトリクス状に配列された有機EL素子20の全体を覆うように封止基板24が被せられる。本発明において、封止基板24は好ましくはガラス材からなり、その内面側には凹部24aが設けられている。ガラス材の場合、凹部24aはフロスト処理もしくはフッ酸エッチングにより形成することができる。なお、封止基板24をガラス材以外の例えば金属製としてもよい。
気密性を確保するため、封止基板24の周縁は紫外線硬化型樹脂などのシール材25にて封止されるが、その際、本発明においても、凹部24a内に窒素ガスやBaO粉末などの捕水材(乾燥剤)を封入することが好ましい。
本発明による有機ELパネルは、封止基板24の外面24b側の基板自体に直接的に形成された凹部241aと凸部241bとを含む放熱手段241を備えている。この凹部241aと凸部241bは、封止基板24がガラス材である場合、フロスト処理もしくはフッ酸エッチングにより、上記凹部24aと同時に形成することができる。
この凹部241aと凸部241bは相対的なものであって、凸部241bとは凹部241a以外の部分で、その頂面は封止基板24の外面24b内に位置するが、この凹凸形状により封止基板24の外面24b側の表面積が増やされ、その分、空気との接触面積が広げられる。また、凹部241aの部分は他の部分に比べて封止基板24の肉厚が薄くなるため、熱伝導率も高くなる。
封止基板24の外面24bのほぼ全面にわたって放熱性能の均一化を図るうえで、図2に示すように、凹部241aと凸部241bは格子状に配列されることが好ましい。また、放熱性能をより高めるには、封止基板24の機械的強度が損なわれない範囲で、凹部241aはできるだけ深く形成し、リブ状の凸部241bの幅はできるだけ狭く形成するとよい。なお、図2の例では凹部241aを四角形状としているが、例えば三角形状,六角形状などとしてもよい。
このように、本発明によれば、封止基板24の外面24b側に空気との接触面積を大きくする凹凸形状の放熱手段241を設けるという簡単な構成により、有機ELパネルから発生される熱を効率よく放熱することができる。したがって、有機EL素子に過剰な電圧がかけられることがなく有機ELパネルの長寿命化を図ることができ、また、局所的な高温による表示ムラの発生をも防止することができる。
以上、図示の例にしたがい本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明における凹凸形状の放熱手段241は、空気との接触面積を広く確保できる形状であれば、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、図3に示すように、凹部241aと凸部241bとをストライプ状に配列することもできる。これによれば、ストライプ方向での空気の流れに対する抵抗が少なくなるため、図示しない空冷ファンを併用し、その送風方向をストライプ方向に合わせることにより放熱効果が格段と高められる。
また、上記実施形態では、封止基板24に形成される放熱手段241の加工性およびコスト的な面を考慮して、その好ましい実施形態として、封止基板24をガラス材で構成した例で説明しているが、封止基板24は、本来的には光透過基板20を気密的に被着できるものであればよいため、特には限定されず例えば金属材であってもよい。
また、発熱部品を有するパネル制御基板が封止基板24の外面24a側に配設される場合であっても、発熱部品からの熱が放熱手段241にて空気中に放熱されることになるため、有機ELパネルに熱的な影響を与えることもない。
10 ガラス基板
20 有機EL素子
21 陽極電極
22 EL形成層
23 陰極電極
24 封止基板
24a 凹部
24b 外面
241 放熱手段
241a 凹部
241b 凸部
25 シール材
20 有機EL素子
21 陽極電極
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24 封止基板
24a 凹部
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241 放熱手段
241a 凹部
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Claims (4)
- 光透過性基板と、陽極電極,EL形成層および陰極電極を含み上記光透過性基板の裏面側に所定の配列をもって配置される有機EL素子と、上記有機EL素子の全体を覆うように上記光透過性基板の裏面側に被着される封止基板とを備えている有機ELパネルにおいて、
上記封止基板の外面側には、上記封止基板自体に直接的に形成された凹部と凸部とを含む放熱手段が設けられていることを特徴とする有機ELパネル。 - 上記放熱手段に含まれる上記凹部と上記凸部とが格子状に配列されていることを特徴とする請求項1記載の有機ELパネル。
- 上記放熱手段に含まれる上記凹部と上記凸部とがストライプ状に配列されていることを特徴とする請求項1記載の有機ELパネル。
- 上記封止基板はガラス材からなることを特徴とする請求項1,2または3に記載の有機ELパネル。
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JP2004375336A JP2006185643A (ja) | 2004-12-27 | 2004-12-27 | 有機elパネル |
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---|---|
JP2006185643A true JP2006185643A (ja) | 2006-07-13 |
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JP2004375336A Withdrawn JP2006185643A (ja) | 2004-12-27 | 2004-12-27 | 有機elパネル |
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JP2011253177A (ja) * | 2010-06-01 | 2011-12-15 | Samsung Mobile Display Co Ltd | 表示装置 |
WO2016031877A1 (ja) * | 2014-08-29 | 2016-03-03 | 住友化学株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
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2004
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CN106664754A (zh) * | 2014-08-29 | 2017-05-10 | 住友化学株式会社 | 有机电致发光元件 |
JPWO2016031877A1 (ja) * | 2014-08-29 | 2017-06-22 | 住友化学株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
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