JP2006185259A - 情報処理装置および情報処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 情報処理装置1は、各機能部において低消費電力の状態を基本とし、動作が必要な場合にのみ低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に復帰させて処理を行わせる。また、動作が必要となった場合に、記録モードでCPU10が動作することにより、図8に示すように、他の機能部において処理が行われていても、必要な動作に関する命令の発行が終了することに対応してCPU10が低消費電力の状態となる。したがって、消費電力の大きいCPU10が通常の電力消費状態で動作する時間をより短縮することができるため、従来の低消費電力化技術を適用した情報処理装置に比して、さらなる低消費電力化を実現することができる。
【選択図】 図4
Description
また、デバイスが使用されない場合に電力の供給を停止する省電力化方法に関する技術が、特許文献1に記載されている。
そして、一般にCPU等の制御部は消費電力が大きいことから、機器が一旦動作を開始した後において消費電力を削減することは困難であった。
装置を構成する各機能部における消費電力を自律的に制御する情報処理装置であって、自装置において動作の必要が生じた場合に、低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に移行して、該動作に関わる命令を発行すると共に、該命令に関わる前記機能部を低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に復帰させる実行制御部(例えば、図2のCPU20)と、前記実行制御部によって発行された命令が記録される命令記録部(例えば、図2のRAM30)とを含み、前記実行制御部は、命令の発行を終了することに対応して、低消費電力の状態に移行すると共に、前記発行された命令に関わる機能部は、前記命令記録部に記録された命令を実行することを特徴としている。
したがって、消費電力の大きいCPU等を含む実行制御部が通常の電力消費状態で動作する時間をより短縮することができるため、従来の低消費電力化技術を適用した情報処理装置に比して、さらなる低消費電力化を実現することができる。
また、前記実行制御部は、組み込まれた基本ソフトウェアのアプリケーションプログラムインターフェースに対し、発行された命令が前記命令記録部に記録される記録モードと、発行された命令が前記機能部において順次実行されるAPIモードとに対応する動作のいずれかを、指定に応じて切り換えて実行することを特徴としている。
したがって、アプリケーションプログラムあるいはユーザにとって、使用が容易な装置とすることが可能となる。
このような構成により、処理を実行する上で、同時に動作する可能性の高い機能部あるいは一連の処理を行う機能部等、機能的に密接な関係を有する機能部を一まとまりとして実行可能な状態とできるため、それぞれの機能部に順次電源投入シーケンスを実行する場合に比べ、より迅速に処理を行うことが可能となる。
装置を構成する各機能部における消費電力を自律的に制御する情報処理装置における情報処理方法であって、自装置において動作の必要が生じた場合に、該動作に関わる命令の発行を行うと共に、発行された命令を記録しておき、該命令の発行を終了することに対応して命令の発行を行う機能部を低消費電力の状態とすると共に、前記発行された命令に関わる前記機能部を低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に復帰させ、該機能部において、前記記録された命令を実行することを特徴としている。
まず、構成を説明する。
図1は、本発明に係る情報処理装置1の外観構成を示す図である。
なお、本実施の形態においては、情報処理装置1が電子ブックのコンテンツを閲覧するための電子ブックリーダとして構成された場合について説明する。
本体2は、情報処理装置1を構成する各種機能部を備えており、前面には、ディスプレイ3と、ページ戻りボタン4と、ページめくりボタン5と、一覧表示ボタン6と、決定ボタン7とを備え、左側面には、通信コネクタ8と、メモリカードスロット9とを備えている。また、本体2は、内部に後述するCPU10あるいはディスプレイコントローラ50といった各種機能を実現するための装置を備えている。
また、ディスプレイ3は、記憶性の表示装置(一定時間毎に表示内容を更新するリフレッシュ動作を必要としない表示装置)である。そのため、表示画面の状態を維持するためには電力が不要となることから、情報処理装置1をより低消費電力化することができる。
ページ戻りボタン4は、現在表示されているページを戻すためのボタンであり、ページめくりボタン5は、現在表示されているページを進めるためのボタンである。
決定ボタン7は、ユーザが全面表示させるページを選択するためのボタンである。
通信コネクタ8は、USB(Universal Serial Bus)ケーブルを接続するためのコネクタであり、接続された通信ケーブルを介して、情報の送受信あるいは電力の供給を受けることが可能となる。
次に、情報処理装置1の内部構成について説明する。
図2は、情報処理装置1の内部構成を示す機能ブロック図である。
本発明に係る情報処理装置1は、各機能部において低消費電力の動作停止状態を基本とし、動作が必要な場合にのみ通常の電力を消費する動作状態に移行して処理を行わせ、処理の終了後には、再び低消費電力の動作停止状態とする電力制御を行うものである。
このように、機能的に密接な関係を有する機能部を同一のパワーマネジメントドメインとして消費電力制御を行うことにより、各機能部それぞれを対象として消費電力制御を行うより、回路規模および制御の容易性の面で有利なものとなる。
CPU10は、パワーマネジメントドメインに対する消費電力を制御する。
具体的には、CPU10は、ページ戻りボタン4、ページめくりボタン5、一覧表示ボタン6あるいは決定ボタン7の押下信号や、通信コネクタ8における通信ケーブルの接続あるいはメモリカードスロット9におけるメモリカードの接続を検出する信号を受けた場合、低消費電力の状態から通常の電力消費状態に復帰する。そして、CPU10は、発生したイベント、即ち、いずれのボタンの押下信号が入力されたか、あるいは、通信ケーブルの接続が検出されたか、あるいは、メモリカードの接続が検出されたかのいずれかを認識する。
また、CPU10は、情報処理装置1全体を制御するものであり、ROM20に記憶された各種プログラムを読み出して実行する。例えば、CPU10は、パワーマネジメント回路10を介して入力される各種信号に対応して、後述する情報処理装置1のシステム制御処理における各種処理のためのプログラムをROM20から読み出して実行する。
ここで、情報処理装置1に組み込まれるOSのAPIにおいては、低消費電力で動作するための記録モードと、通常の消費電力により動作するAPIモードとが用意されており、各命令は、これらのモードに対応する動作が定義されている。CPU10は、選択されているモードに応じて、各APIに対応する動作を行う。
図3において、APIとして“RecStart”、“RecEnd”、“InitScreen”、“DrawLine”、“GPUHalt”、“GPUStart”、“CPUHalt”の動作が定義されている。
“RecStart”は、記録モードに遷移するためのAPIであり、RAM30のアドレス(BufferAddress)を引数とする。APIモードにおいて“RecStart”が実行されると、CPU10は、情報処理装置1の状態を記録モードに遷移させ、RAM30のアドレス(BufferAddress)を指定した状態となる。なお、記録モードにおいては、“RecStart”は使用されない。
“InitScreen”は、スクリーン(ディスプレイ3)の初期化のためのAPIである。APIモードにおいて“InitScreen”が実行されると、CPU10は、スクリーン(ディスプレイ3)の初期化を行う。また、記録モードにおいて“InitScreen”が実行されると、CPU10は、スクリーンの初期化を行う命令コード(ここでは“0x01”とする)をRAM30に記録する。
なお、APIの種類としては図3に示すものに限らず、必要な動作に関しては種々のAPIについて、記録モードおよびAPIモードに対応する動作を定義しておくことが可能である。
RAM30は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)あるいはSDRAM(Synchronous DRAM)といった読み書き可能なメモリによって構成され、CPU10が処理を実行する際にワークエリアを形成すると共に、その処理結果を記憶する。
具体的には、ディスプレイコントローラ50は、GA40から入力された描画データを参照して、ディスプレイ3のXドライバおよびYドライバを駆動することにより、描画対象であるラスタ図形をディスプレイ3に表示させる。
通信コントローラ70は、通信コネクタ8に備えられるインターフェース回路であり、CPU10の指示に従って、通信ケーブルを介した情報の送受信を行う。
本実施の形態における情報処理装置1は、上述の構成の下、低消費電力状態を基本とし、入力操作が行われた場合等、動作が必要な場合にのみ通常の電力消費状態に移行し、必要な動作が終了すると、再び低消費電力状態となる。そして、このように消費電力状態が制御される場合、入力操作の内容に応じて、動作させる必要があるパワーマネジメントドメインにのみを通常の消費電力状態に移行する。そして、各機能部に動作を行わせる際においても、CPU10が記録モードによる命令の発行を行うことで、消費電力の大きいCPU10において、通常の電力消費状態による動作時間を可能な限り短縮する。これらの動作により、情報処理装置1においては、不要な消費電力の発生を防ぐことができ、従来に比して、さらなる低消費電力化を図ることが可能となる。
図4は、CPU10が記録モードによって命令を発行する際の動作例を示すフローチャートである。また、図5は、図4に示すフローチャートに対応するメモリマップの遷移図である。
次に、CPU10は、命令バッファの先頭アドレスを引数として指定し、記録モードを開始するAPI(RecStart)を呼び出す(ステップP2)。これにより、情報処理装置1のステータスは記録モードに移行する。
さらに、CPU10は、直線を描画するためのAPI(DrawLine)を呼び出し、直線を描画するための命令を、命令バッファの先頭領域に続く第2の領域に記録する(ステップP4)。
そして、CPU10は、直線の描画後にGA40を含む描画ドメインを低消費電力の状態とするためのAPI(GPUHalt)を呼び出し、描画ドメインを停止するための命令を、命令バッファの第2の領域に続く第3の領域に記録する(ステップP5)。
次いで、CPU10は、GA40に命令の解釈および実行を開始させるAPI(GPUStart)を呼び出し、GA40に命令の解釈および実行の開始を指示する(ステップP7)。
そして、命令の発行に関する動作は終了し、描画ドメインにおける処理が行われる。
図6は、情報処理装置1が実行するシステム制御処理を示すフローチャートである。
また、図7は、システム制御処理における表示画面例を示す図である。以下、図7に示す表示画面を適宜参照しつつ、システム制御処理について説明する。
すると、CPU10は、ROM20に記憶されたOSおよびアプリケーションプログラムの実行を再開する(ステップS3)。
ステップS4において、発生したイベントがいずれかのボタンに対する入力操作であると判定した場合、CPU10は、入力操作されたボタンの種別を判定する(ステップS5)。
また、ステップS5において、ページめくりボタン5が入力操作されたと判定した場合、CPU10は、RAM30から現在閲覧中のページ番号を取得し(ステップS8)、そのページ番号に“1”加算して現在閲覧中のページを1ページ進める(ステップS9)。
そして、CPU10は、メモリカードドメインを停止状態(低消費電力の状態)とし(ステップS12)、記録モードへの移行処理(図4のステップP1,P2に示す命令バッファの確保および記録モードを開始するAPIの呼び出し)を実行する(ステップS13)。
次いで、CPU10は、記録モードからAPIモードへ復帰する処理(図4のステップP6に示す記録モードを終了するAPIの呼び出し)を実行する(ステップS15)。
その後、CPU10は、CPUドメインを停止状態(低消費電力の状態)とする処理(図4のステップP8に示すCPU10を停止状態(低消費電力の状態)とする処理)を実行する(ステップS17)。
例えば、ステップS5において一覧表示ボタン6が入力操作されたと判定した場合、CPU20は、メモリカードドメインおよび描画ドメインを動作状態(通常の電力消費状態)とし、一覧表示用の縮小画面データを読み込んで縮小画面データを一覧表示(図7(b)参照)させ、表示するページ選択用のカーソルを現在閲覧中のページに表示させる(図7(c)参照)。
情報処理装置1は、上述の処理を繰り返すことにより、ユーザが装置内部の消費電力の制御を意識して行うことなく、省電力に動作する。
また、情報処理装置1は、パワーマネジメントドメインを単位として消費電力制御を行うことから、各機能部それぞれを対象として電力制御を行うより、回路規模および制御の容易性の面で有利なものとなる。
Claims (4)
- 装置を構成する各機能部における消費電力を自律的に制御する情報処理装置であって、
自装置において動作の必要が生じた場合に、低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に移行して、該動作に関わる命令を発行すると共に、該命令に関わる前記機能部を低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に復帰させる実行制御部と、
前記実行制御部によって発行された命令が記録される命令記録部と、
を含み、
前記実行制御部は、命令の発行を終了することに対応して、低消費電力の状態に移行すると共に、前記発行された命令に関わる機能部は、前記命令記録部に記録された命令を実行することを特徴とする情報処理装置。 - 前記実行制御部は、組み込まれた基本ソフトウェアのアプリケーションプログラムインターフェースに対し、発行された命令が前記命令記録部に記録される記録モードと、発行された命令が前記機能部において順次実行されるAPIモードとに対応する動作のいずれかを、指定に応じて切り換えて実行することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 所定の前記機能部からなり、消費電力制御を行う際の制御単位となるパワーマネジメントドメインが複数構成され、
前記実行制御部は、所定の機能部における処理の必要が生じた場合に、該機能部を含むパワーマネジメントドメインごとに低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に復帰させることを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。 - 装置を構成する各機能部における消費電力を自律的に制御する情報処理装置における情報処理方法であって、
自装置において動作の必要が生じた場合に、該動作に関わる命令の発行を行うと共に、発行された命令を記録しておき、
該命令の発行を終了することに対応して命令の発行を行う機能部を低消費電力の状態とすると共に、前記発行された命令に関わる前記機能部を低消費電力の状態から通常の動作を行う状態に復帰させ、該機能部において、前記記録された命令を実行することを特徴とする情報処理方法。
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