JP2006184666A - 光源装置及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 照明光の輝度ムラを抑えた光源装置及びこれを用いた画像表示装置を提供すること。
【解決手段】 第1の発光手段12a,12cと、第2の発光手段12bと、第1の発光手段12a,12cが出射した照明光と、第2の発光手段12bが出射した照明光とを光学的に合成する光合成手段11と、第1の発光手段12a,12cと光合成手段11との間及び第2の発光手段12bと光合成手段11との間の少なくとも一方に配され、各発光素子から出射した照明光の光路を制御する光路制御手段13a,13bとを有し、光路制御手段13a,13bは、光合成手段11で合成する際の第1の発光手段12a,12cが出射した照明光の輝度分布と、第2の発光手段12bが出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように光路を制御することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源装置及び画像表示装置に関する。
近年、発光ダイオード(LED)の高輝度化が急速に進む中で、高輝度LEDを用いた照明装置(光源装置)が、従来のハロゲンランプやキセノンランプ等のランプ光源を用いた、いわゆるランプ照明装置に替わって利用されようとしている(例えば、特許文献1参照。)。従来のように、ハロゲンランプやキセノンランプ等のランプ光源を用いた場合、このランプ光源から照射された光をダイクロイックミラーによりRGBに分けて使用しているので、各色の照明の輝度ムラは比較的同じであった。
一方、照明装置としてLEDを用いた場合、LCD(液晶デバイス)方式のプロジェクタにおいては、RGB各色に対応したLCDに同色のLEDを配置し、ダイクロイックプリズムで合成して拡大投影したり、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)方式のプロジェクタにおいては、RGB各色のLEDの光をダイクロイックプリズムで合成してDMDに照射することが考えられている。
特開2004−220015号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の照明装置では、LEDをアレイ状に配置し、発光色別に光源を用意しいているが、RGB光源が別なことにより、各色の照明の輝度ムラが異なり、投影画像として色ムラが発生しやすい。特に、ホワイトバランスを合わせるために、必要LED数がRGBで異なったり、RGBの各色で使用する光量が異なったりする場合に、発生しやすい。このような場合、光源起因の色ムラを映像信号で補正することも可能だが、Dレンジ(ダイナミックレンジ)が犠牲になり、明るさや階調が落ちてしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、照明光の輝度ムラを抑えた光源装置及びこれを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の光源装置は、第1の色の照明光を出射する発光素子からなる第1の発光手段と、前記第1の色とは異なる第2の色の照明光を出射すると共に、前記第1の発光手段を構成する発光素子の数とは異なる数の発光素子からなる第2の発光手段と、前記第1の発光手段が出射した照明光と、前記第2の発光手段が出射した照明光とを光学的に合成する光合成手段と、前記第1の発光手段と前記光合成手段との間及び前記第2の発光手段と前記光合成手段との間の少なくとも一方に配され、前記各発光素子から出射した照明光の光路を制御する光路制御手段とを有し、前記光路制御手段は、前記光合成手段で合成する際の前記第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、前記第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように光路を制御することを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、第1,第2の発光手段の発光素子から照射された照明光のうち少なくとも一方の照明光は、光路制御手段により光路が制御される。そして、これらの照明光は、光合成手段により光学的に合成される。このとき、光路制御手段において、第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように光路を制御しているため、第1の発光手段が出射した照明光と第2の発光手段が出射した照明光とを合成した後の色ムラの発生を抑制するとともに、発光素子を最低限の個数に抑えることができる。したがって、映像処理信号での補正量が少なくなるため、輝度の低下も抑制することが可能となり、さらには、部品コストの低減を図ることも可能になる。
また、本発明の光源装置は、前記第2の発光手段を構成する発光素子の数は前記第1の発光手段を構成する発光素子の数よりも多く、かつ、前記光路制御手段は、前記第1の発光手段と前記光合成手段との間にのみ配置されていることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、構成する発光素子の数が少ない第1の発光手段と光合成手段との間に、光路制御手段を配置することにより、第1の発光手段の輝度分布と、構成する発光素子の数が多い第2の発光手段の輝度分布とを略同一になるように効率良く制御することができる。
また、本発明の光源装置は、前記光路制御手段が、フライアイレンズであることを特徴とする。
また、本発明の光源装置は、前記光路制御手段が、複数のシリンドリカルレンズを接合したものであることを特徴とする。
また、本発明の光源装置は、前記光路制御手段は、複数のフレネルレンズを接合したものであることを特徴とする。
これら本発明に係る光源装置では、広スペースを必要としないため、光源装置の小型・軽量化を図るとともに、第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とを略同一にすることができる。
また、本発明の光源装置は、前記発光素子はLEDであることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、発光素子がLEDであるため、第1の発光手段及び第2の発光手段から照射される照明光の発光輝度を調整することができる。
また、本発明の光源装置は、前記光合成手段は、ダイクロイックプリズムであることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、光合成手段としてダイクロイックプリズムを用いるため、特定の色の照明光を通過あるいは反射させるような接合面を備えているため、第1の発光手段及び第2の発光手段から照射される照明光を効率良く合成し、色ムラを抑えることが可能となる。
本発明の光源装置は、第1の色の照明光を出射する複数の発光素子からなる第1の発光手段と、前記第1の色とは異なる第2の色の照明光を出射すると共に、前記第1の発光手段を構成する発光素子の数と同数の発光素子からなる第2の発光手段と、
前記第1の発光手段が出射した照明光と、前記第2の発光手段が出射した照明光とを光学的に合成する光合成手段とを有し、前記第1の発光手段及び前記第2の発光手段のそれぞれの複数の発光素子は、前記光合成手段で合成する際の前記第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、前記第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように千鳥配列されていることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、第1,第2の発光手段の発光素子から照射された照明光は、光合成手段により光学的に合成される。このとき、複数の発光素子は、光合成手段で合成する際の第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように千鳥配列されているため、第1の発光手段が出射した照明光と第2の発光手段が出射した照明光とを合成した後の色ムラの発生を抑制することが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記発光素子は、LEDであることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、発光素子がLEDであるため、第1の発光手段及び第2の発光手段から照射される照明光の発光輝度を調整することができる。
また、本発明の光源装置は、前記光合成手段は、ダイクロイックプリズムであることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、光合成手段としてダイクロイックプリズムを用いるため、特定の色の照明光を通過あるいは反射させるような接合面を備えているため、第1の発光手段及び第2の発光手段から照射される照明光を効率良く合成し、色ムラを抑えることが可能となる。
本発明の画像表示装置は、入力された画像情報に応じた画像を上記の光源装置を用いて表示する画像表示装置であって、前記第1の発光手段から出射した照明光を前記画像情報に応じて変調する第1の画像変調手段と、前記第2の発光手段から出射した照明光を前記画像情報に応じて変調する第2の画像変調手段と、前記第1の画像変調手段で変調された変調光と前記第2の画像変調手段で変調された変調光とが前記光合成手段に入射され合成された変調光をスクリーンに対して投影する投影光学手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置では、第1,第2の発光手段のそれぞれから出射した照明光により第1,第2の画像変調手段の照明を行う。これら照明光は、第1,第2の画像変調手段において変調され、変調された照明光が、光合成手段に入射して合成される。合成された照明光は投影光学手段に照射され、入力された画像情報に応じて変調された画像が、投影光学手段により投影される。この際、光源装置より射出される照明光は、上述したように、色ムラの発生を抑制した照明光であるので、色ムラのない鮮明な画像を投影することが可能になる。
本発明の画像表示装置は、入力された画像情報に応じた画像を上記の光源装置を用いて表示する画像表示装置であって、前記光合成手段から出射した照明光を前記画像情報に応じて変調する画像変調手段と、前記画像変調手段で変調された変調光をスクリーンに対して投影する投影光学手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置では、上記光源装置の光合成手段から出射された照明光により画像変調手段の照明を行う。そして、画像変調手段において変調された照明光が投影光学手段に照射され、入力された画像情報に応じて変調された画像が、投影光学手段により投影される。この際、光源装置より射出される照明光は、上述したように、色ムラの発生を抑制した照明光であるので、色ムラのない鮮明な画像を投影することが可能になる。
本発明においては以下の効果を奏する。
本発明に係る光源装置によれば、光制御手段を備えることにより、第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように光路が制御されるため、第1の発光手段が出射した照明光と第2の発光手段が出射した照明光とを合成した後の色ムラの発生を抑制するとともに、発光素子を最低限の個数に抑えることができる。したがって、映像処理信号での補正量が少なくなるため、輝度の低下を抑制することが可能となり、さらには、部品コストの低減を図ることも可能になる。
また、この光源装置を備えた画像表示装置を用いることにより、上述した明るさ(十分な輝度)及び演色性が優れた高効率な照明光を利用できるので、鮮明な画像を投影することが可能になる。
次に、本発明の第1実施形態について、図1から図7を参照して説明する。
本実施形態に係る画像表示装置1は、図1に示すように、入力される画像情報に応じた画像を観察者が観察可能なように投影するものであって、図1に示すように、各色成分の照明光を射出する光源装置10と、各色成分の光を入力される画像情報に応じて変調される画像変調手段2と、画像変調手段2で変調された画像をスクリーン5上に投影する投影レンズ(投影光学手段)6とを備えている。なお、本実施形態では、画像変調手段2として透過型液晶パネル(以下、LCDと略す)を用いている。図中符号Oは、光源装置10から照射された照明光の合成後の光軸を示している。
光源装置10は、ダイクロイックプリズム(光合成手段)11の第1,第2,第3入射面11a,11b,11cに対向して配されるとともに、青色,緑色,赤色のそれぞれの照明光を照射する照明デバイス12a,12b,12cと、これら照明デバイス12a,12b,12cから出射した照明光の光路を制御するシリンドリカルレンズ(光路制御手段)13a,13bとを備えている。また、ダイクロイックプリズム11は、照明デバイス12a,12b,12cから照射されたそれぞれの照明光を光学的に合成し、射出面11dから射出させるものである。
上記照明デバイス12a,12b,12cは、ダイクロイックプリズム11の第1の入射面11aに対向して配され、第1の入射面11aに向かって発光する青色の照明デバイス(第1の発光手段)12aと、ダイクロイックプリズム11の第2の入射面11bに対向して配され、第2の入射面11bに向かって発光する緑色の照明デバイス(第2の発光手段)12bと、ダイクロイックプリズム11の第3の入射面11cに対向して配され、第3の入射面11cに向かって発光する赤色の照明デバイス(第1の発光手段)12cとである。また、緑色の照明デバイス12bは第2の入射面11bに対向して2つ設けられ、青色,赤色の照明デバイス12a,12cは、第1,第3の入射面11a,11cに対向してそれぞれ1つ設けられている。
緑色の照明デバイス12bは、図2に示すように、拡散する照明光を射出する発光部11を有するLED(発光素子)12と、LED12から射出された拡散光を入射させる後述する凹部18が形成されるとともに、拡散光を略平行光に変換して外部に射出する光学素子13とを備えている。
また、光学素子13は、中心部に形成され内面に反射コーティングが施された空洞部14と、凹部18から入射した拡散光を略平行光に変換する放物面形状の反射面13Aと、凹部18に入射した照明光及び反射面13Aで略平行光に変換された照明光を外部に射出する射出端面15とを備えている。
凹部18は、後述するレンズ部22に嵌合可能な凹状となっており、LED12からの照明光は、凹部18から入射するようになっている。
LED12は、発光部11が配されたベース部21と、発光部11を中心位置に載置してこれを覆うとともに凹部18と嵌合可能な半球状のレンズ部22と、ベース部21の下部に設けられ、LED12に電圧を印加する電極23とを備えている。なお、発光部11は、中心位置がLED12の中心位置であるとともに中心軸L上となるように配されている。
レンズ部22の外径は、挿入部17の内径とされる凹部18の開口径と略同一とされて互いに嵌合可能とされている。
なお、レンズ部22は半球状に限らず矩形状であっても構わない。この場合、光学素子の凹部の形状も矩形状のレンズ部を嵌合可能に形成される。
また、青色,赤色の照明デバイス12a,12cは、図3(a)に示すように、上記LED12のみの構成となっている。この構成の場合、LED12の配向特性は、横軸を配向角度とし,縦軸を光強度とすると、図3(b)に示すように、LED12の中心軸Lからの角度に対して、山形形状となっている。また、横軸をLED12の位置とし,縦軸を光強度とすると、図3(c)に示すように、LED12の中心軸L付近の光強度が強くなっている。
一方、凹部18にレンズ部22を嵌合させた状態、すなわち、図4(a)に示す緑色の照明デバイス12bのLED12の配向特性は、横軸を配向角度,縦軸を光強度とすると、図4(b)に示すように、LED12の中心軸L付近の光強度が強く、角度依存性が少なくなっている。また、横軸をLED12の位置とし,縦軸を光強度とすると、図4(c)に示すように、広範囲において光強度が強くなっているため、LED12から照射された光を無駄なく平行光にすることが可能となっている。
上記シリンドリカルレンズ13a,13bは、図1に示すように、青色,赤色の照明デバイス12a,12cとダイクロイックプリズム11の第1,第3の入射面11a,11cとの間に配された2つの青色用シリンドリカルレンズ,2つの赤色用シリンドリカルレンズで構成されている。このシリンドリカルレンズ13a,13bは、ダイクロイックプリズム11で合成した後の青色,赤色の照明デバイス12a,12cから照射された照明光の輝度分布と、緑色の照明デバイス12bから照射された照明光の輝度分布とが略同一となるように光路を制御するようになっている。
また、第1,第3の入射面11a,11cと青色用,赤色用シリンドリカルレンズ13a,13bとの間に、青色用,赤色用LCD(第1の画像変調手段)2が配されており、第2の入射面11bと緑色の照明デバイス12bとの間に緑用LCD(第2の画像変調手段)2が配されている。この青色用,緑色用,赤色用LCD2は、それぞれの照明デバイス12a,12b,12cから照射される青色,緑色,赤色の照明光を変調するものである。
さらに、青色用シリンドリカルレンズ13aと青色用LCD2との間及び赤色用シリンドリカルレンズ13bと赤色用LCD2との間には拡散板24が設けられており、青色,赤色の照明デバイス12a,12cから照射された照明光の輝度を均一化し、青色,赤色用LCD2に均一化された照明光を入射させることができるようになっている。
このように構成された画像表示装置1及び光源装置10により、スクリーン5上に画像を投影する場合について、以下に説明する。
まず、緑色の照明デバイス12bのLED12の発光部11から発せられた拡散光が、光学素子13の射出端面15から射出される際の作用について説明する。
電極23より所定の電圧が印加されると、緑色の照明デバイス12bのLED12の発光部11から拡散光が照射される。LED12から放射された光のうち、図5に示すように、中心軸Lに略平行に照射された光はレンズ部22を介し空洞部14から照射される。また、中心軸Lに対して比較的狭角の光は、空洞部14の内面で反射し、平行性の高い光に変換される。さらに、LED12から照射された光のうち中心軸Lに対して比較的広角の光が、反射面13Aで全反射して中心軸Lと略平行方向に反射され、上方の射出端面15から射出する。
緑色の照明デバイス12bから照射された光の光量分布は、横軸をLED12の位置とし,縦軸を光強度とすると、図6(a)に示すように、2つ並んでいるLED12の中心軸L付近の光強度が最も強く、広範囲において光強度が強くなっている。このような光強度分布の照明光が、緑色用LCD2を通過し、ダイクロイックプリズム11の第2の入射面11bから入射する。
一方、青色,赤色の照明デバイス12a,12cは、電極23より所定の電圧が印加されると、青色,赤色の照明デバイス12a,12cのLED12の発光部11から拡散光が照射される。LED12から照射された光は、レンズ部22を介してシリンドリカルレンズ13a,13bに照射され、さらに、拡散板24に照射される。
青色,赤色の照明デバイス12a,12cから照射されシリンドリカル13a,13b及び拡散板24を通過した光の光量分布は、横軸をLED12の位置とし,縦軸を光強度とすると、図6(b)に示すように、シリンドリカルレンズ13a,13bの中央部付近の光強度が最も強くなっている。このような光強度分布の照明光が、青色,赤色用LCD2を通過し、ダイクロイックプリズム11の第1,第3の入射面11a,11cから入射する。
そして、ダイクロイックプリズム11の第1,2,3の入射面11a,11b,11cそれぞれから入射した青色,赤色,緑色の照明光は、ダイクロイックプリズム11により合成され、ダイクロイックプリズム11の射出面11dから照射される。合成後の色ムラの量は図6(c)に示すように、抑えられていることが分かる。そして、最適な画像が投影レンズ6に入射し、この投影レンズ6により画像がスクリーン5上に投影される。
本実施形態に係る光源装置10及び画像表示装置1によれば、シリンドリカルレンズ13a,13bを備えることにより、青色の照明デバイス及び赤色の照明デバイス12a,12cから出射した照明光の輝度分布と、緑色の照明デバイス12bから出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように光路を制御しているため、青色の照明デバイス及び赤色の照明デバイス12a,12cから出射した照明光と緑色の照明デバイス12bから出射した照明光とを合成した後の色ムラの発生を抑制することができる。したがって、映像処理信号での補正量が少なくなるため、輝度の低下も抑制することが可能となり、また、LED12の個数が、青色,緑色及び赤色で異なっていても、照明デバイスより照射された光を複数のシリンドリカルレンズにより分光することができるため、発光素子を最低限の個数に抑えることができるため、部品コストの低減を図ることも可能になる。
ここで、本第1実施形態の比較として、画像表示装置1の光源装置10に代えて、図7(a)に示すように、光源装置30を用いる。この光源装置30は、シリンドリカルレンズ13a,13b及び拡散板24を備えず、さらに、青色,赤色の照明デバイス31,32は、平行光を得るために、本実施形態において用いた緑色の照明デバイス12bと同様の光学素子13を設けた構成にする。この構成の場合、青色,赤色の照明デバイス31,32から照射された光の光量分布は、図7(b)に示すように、中央部付近の光強度が強くなり、緑色の照明デバイス12bから照射された光の光量分布は図7(c)に示すように、中心軸L付近の光強度が最も強く、広範囲において光強度が強くなっている。これらの光をダイクロイックプリズム11により合成すると、図7(d)に示すように、図6(c)に比べて、広範囲において色ムラが発生していることが分かる。したがって、本第1実施形態の画像表示装置1は、色ムラの発生を抑えた優れた装置であると言える。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係る画像表示装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る画像表示装置40において、光源装置50の青色,緑色,赤色の照明デバイス51,52,53の配置の配列と、シリンドリカルレンズ13a,13b及び拡散板24を用いない点とにおいて、第1実施形態と異なる。
青色,緑色,赤色の照明デバイス51,52,53は、図8に示すように、大光量を得るために上下に2つずつ計4つのLED12がそれぞれ配されている。さらに、青色,緑色,赤色の照明デバイス51,52,53の複数のLED12は、緑色の照明デバイス(第2の発光手段)52から出射した照明光の輝度分布と、青色,赤色の照明デバイス(第1の発光手段)51,53から出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように、図9に示すように、ひし形をなす位置に配されている(千鳥配置)。それぞれの照明デバイス51,52,53に振られた図中のA,B,C,Dは、ダイクロイックプリズム11を通過した後、同じ位置となるものを示している。
このように構成された画像表示装置40及び光源装置50により、スクリーン5上に画像を投影する場合について、以下に説明する。
まず、それぞれの青色,緑色,赤色の照明デバイス51,52,53のLED12の発光部11から発せられた拡散光が、第1実施形態の緑色の照明デバイス12bと同様にして、光学素子13の射出端面15から射出される。このように、それぞれの射出端面15から射出された照明光は、各色ごとに略ひし形となっており、青色,緑色,赤色用LCD2を通過し、ダイクロイックプリズム11の第1,第2,第3の入射面11a,11b,11cから入射する。
そして、ダイクロイックプリズム11の第1,2,3の入射面11a,11b,11cそれぞれから入射した青色,赤色,緑色の照明光は、ダイクロイックプリズム11により合成され、ダイクロイックプリズム11の射出面11dから照射される。このとき、ダイクロイックプリズム11に入射する前の照明光の青色,赤色の照明デバイス51,53と緑色の照明デバイス52との輝度ムラは、非対称となっているが、これらの照明光をダイクロイックプリズム11により合成すると、色ムラの量は図6(c)に示すように抑えられていることが分かる。そして、最適な画像が投影レンズ6に入射し、この投影レンズ6により画像がスクリーン5上に投影される。
本実施形態に係る光源装置50及び画像表示装置40によれば、青色の照明デバイス及び赤色の照明デバイス51,53から出射した照明光の輝度分布と、緑色の照明デバイス52から出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように、青色,緑色,赤色の照明デバイス51,52,53の複数のLED12を千鳥配置しているため、青色の照明デバイス及び赤色の照明デバイス51,53から出射した照明光と緑色の照明デバイス52から出射した照明光とを合成した後の色ムラの発生を抑制することができる。したがって、映像処理信号での補正量が少なくなるため、輝度の低下も抑制することが可能となる。
なお、本実施形態において、各LED12ごとに明るさの色ムラがある場合、明るさが対応するA,B,C,Dの位置に各照明デバイス51,52,53のLED12を配置することにより、色ムラを抑制することが可能となる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、光路制御手段として複数のシリンドリカルレンズ(本実施形態では2個)13a,13bを接合したものを用いたが、これに限るものではなく、フライアレイレンズ、または、所定数のレンズ接合したフレネルレンズであっても同様の効果が得られる。
また、第1,第2実施形態において、画像変調手段2として透過型液晶パネルを用いたが、これに代えて、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)60を備えた画像表示装置61,62としても良い(図10及び図11参照)。また、画像表示装置62の場合、各照明デバイスとダイクロイックプリズム11との間に拡散板63をそれぞれ設けた構成となっている。この構成の場合、DMD60は、入力される画像に応じて変調され、各色に応じて微小可動ミラーをON、OFF制御して角度を変えることで照明光を投影レンズ6に適時入射させる。これにより、最適な画像が投影レンズ6に入射する。そして、投影レンズ6により、この画像がスクリーン5上に投影される。この構成の場合にも、透過型液晶パネル2であるときと同様の効果が得られる。
本発明の第1実施形態に係る画像表示装置の全体を示す斜視図である。 図1の緑色の照明デバイスを示す要部斜視図である。 図1の青色,赤色の照明デバイスを示し、(a)は要部斜視図であり、(b),(c)は配向特性を示すグラフである。 図1の緑色の照明デバイスを示し、(a)は要部斜視図であり、(b),(c)は配向特性を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る画像表示装置の照明デバイスの作用を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る画像表示装置の照明デバイスの光量分布を示し、(a)は緑色の照明デバイス、(b)は青色,赤色の照明デバイス,(c)合成後のグラフである。 本発明の第1実施形態に係る画像表示装置と比較例するための(a)は光源装置であり、(b)は緑色の照明デバイス,(c)は青色,赤色の照明デバイス,(d)は合成後の光量分布のグラフである。 本発明の第2実施形態に係る画像表示装置の全体を示す斜視図である。 図8の光源装置の展開図である。 第1実施形態の画像表示装置の変形例を示す斜視図である。 第2実施形態の画像表示装置の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1,40,61,62 画像表示装置
2 画像変調手段(LCD)
5 スクリーン
6 投影レンズ(投影光学手段)
10,50 光源装置
11 ダイクロイックプリズム(光合成手段)
12 LED(発光素子)
12a 青色の照明デバイス(第1の発光手段)
12b 緑色の照明デバイス(第2の発光手段)
12c 赤色の照明デバイス(第1の発光手段)
13a,13b シリンドリカルレンズ(光制御手段)

Claims (12)

  1. 第1の色の照明光を出射する発光素子からなる第1の発光手段と、
    前記第1の色とは異なる第2の色の照明光を出射すると共に、前記第1の発光手段を構成する発光素子の数とは異なる数の発光素子からなる第2の発光手段と、
    前記第1の発光手段が出射した照明光と、前記第2の発光手段が出射した照明光とを光学的に合成する光合成手段と、
    前記第1の発光手段と前記光合成手段との間及び前記第2の発光手段と前記光合成手段との間の少なくとも一方に配され、前記各発光素子から出射した照明光の光路を制御する光路制御手段とを有し、
    前記光路制御手段は、前記光合成手段で合成する際の前記第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、前記第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように光路を制御することを特徴とする光源装置。
  2. 前記第2の発光手段を構成する発光素子の数は前記第1の発光手段を構成する発光素子の数よりも多く、かつ、前記光路制御手段は、前記第1の発光手段と前記光合成手段との間にのみ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記光路制御手段が、フライアイレンズであることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  4. 前記光路制御手段が、複数のシリンドリカルレンズを接合したものであることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  5. 前記光路制御手段は、複数のフレネルレンズを接合したものであることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  6. 前記発光素子はLEDであることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  7. 前記光合成手段は、ダイクロイックプリズムであることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  8. 第1の色の照明光を出射する複数の発光素子からなる第1の発光手段と、
    前記第1の色とは異なる第2の色の照明光を出射すると共に、前記第1の発光手段を構成する発光素子の数と同数の発光素子からなる第2の発光手段と、
    前記第1の発光手段が出射した照明光と、前記第2の発光手段が出射した照明光とを光学的に合成する光合成手段とを有し、
    前記第1の発光手段及び前記第2の発光手段のそれぞれの複数の発光素子は、前記光合成手段で合成する際の前記第1の発光手段が出射した照明光の輝度分布と、前記第2の発光手段が出射した照明光の輝度分布とが略同一となるように千鳥配列されていることを特徴とする光源装置。
  9. 前記発光素子は、LEDであることを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
  10. 前記光合成手段は、ダイクロイックプリズムであることを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
  11. 入力された画像情報に応じた画像を請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の光源装置を用いて表示する画像表示装置であって、
    前記第1の発光手段から出射した照明光を前記画像情報に応じて変調する第1の画像変調手段と、
    前記第2の発光手段から出射した照明光を前記画像情報に応じて変調する第2の画像変調手段と、
    前記第1の画像変調手段で変調された変調光と前記第2の画像変調手段で変調された変調光とが前記光合成手段に入射され合成された変調光をスクリーンに対して投影する投影光学手段とを有することを特徴とする画像表示装置。
  12. 入力された画像情報に応じた画像を請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の光源装置を用いて表示する画像表示装置であって、
    前記光合成手段から出射した照明光を前記画像情報に応じて変調する画像変調手段と、
    前記画像変調手段で変調された変調光をスクリーンに対して投影する投影光学手段とを有することを特徴とする画像表示装置。





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