JP2006183624A - エンジンの空燃比制御装置及び空燃比制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒金属が酸化物よりなるサポート材に固溶して触媒3の活性が低下することを防止する。
【解決手段】触媒3が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算し、この高温リーン時間が所定時間以上になったときに、エンジン1の空燃比をリッチに切り換える。
【選択図】 図1
【解決手段】触媒3が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算し、この高温リーン時間が所定時間以上になったときに、エンジン1の空燃比をリッチに切り換える。
【選択図】 図1
Description
本発明はエンジンの空燃比制御装置及び空燃比制御方法に関するものである。
エンジンの排気ガス浄化には酸化物よりなるサポート材に触媒金属を担持した触媒が広く採用されている。そうして、アルミナに触媒金属としてRhを担持しておくと、空燃比リーンの高温排気ガスに晒されたときにRhがアルミナに固溶し、空燃比リッチの排気ガスに晒されると、そのRhがアルミナ表面に移動することが知られている。また、Pdを含有するペロブスカイト型複合酸化物でも、Pdが同様の現象を示すことが知られている。
このような現象は、排気ガスの熱による触媒金属の凝集防止には有利に働くものの、触媒金属がアルミナ等の酸化物に固溶して埋没すると、排気ガスがその触媒金属に接触できなくなり、つまり触媒の活性点が減少し、排ガス浄化性能が低下する。
この対策として、アルミナと希土類元素の酸化物との複合酸化物を中空状粉末の形態にし、これに触媒金属を担持することが知られている(特許文献1参照)。すなわち、中空状の殻壁を薄くすることにより、触媒金属が殻壁に固溶したとしても、触媒金属の一部が固溶するだけになるようにし、それによって、殻壁に表出する触媒金属量を多くして触媒活性点の減少を防止するというものである。
また、排気通路に三元触媒を配置したエンジンの空燃比制御に関し、三元触媒の酸素吸収能が飽和した時に、空燃比をリッチにして三元触媒からの酸素の放出を促進するものは知られている(特許文献2参照)。同じく、排気通路に三元触媒を配置したエンジンの空燃比制御に関し、三元触媒に貯蔵された酸素の脱離量が目標値からずれたときに、空燃比を補正することも知られている(特許文献3参照)。
特開2001−347167号公報
特開2001−50084号公報
特開平10−184425号公報
本発明の課題は、上述の触媒金属が酸化物よりなるサポート材内部に固溶、埋没して触媒の活性が低下することを防止することにあり、特にエンジンの空燃比の制御によって触媒金属がサポート材内部に固溶、埋没することを抑制するものである。
本発明は、このような課題に対して、触媒金属がそのサポート材である酸化物粒子の内部に移動していくようなエンジン運転状態が所定時間生じたときに、エンジンの空燃比をリッチにするようにした。
請求項1に係る発明は、酸化物粒子と、空燃比リーンの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の内部に移動し空燃比リッチの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の表面に移動する触媒金属とを有し、エンジンの排気通路に配設された排気ガス浄化用触媒と、
上記触媒の温度に関連する値を検出する温度関連値検出手段と、
上記空燃比に関連する値を検出する空燃比関連値検出手段と、
上記温度関連値検出手段及び上記空燃比関連値検出手段各々の検出値に基いて、上記触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算する高温リーン時間積算手段と、
上記高温リーン時間積算手段によって積算された高温リーン時間が所定時間以上になったときに上記エンジンの空燃比をリッチに切り換える空燃比制御手段とを備えていることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置である。
上記触媒の温度に関連する値を検出する温度関連値検出手段と、
上記空燃比に関連する値を検出する空燃比関連値検出手段と、
上記温度関連値検出手段及び上記空燃比関連値検出手段各々の検出値に基いて、上記触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算する高温リーン時間積算手段と、
上記高温リーン時間積算手段によって積算された高温リーン時間が所定時間以上になったときに上記エンジンの空燃比をリッチに切り換える空燃比制御手段とを備えていることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置である。
すなわち、触媒が空燃比リーンの排気ガスに晒されたときに触媒金属が酸化物粒子の内部に移動していく現象は200℃前後の低温時にも生ずるが、その現象が顕著になるのは500℃以上、或いは600℃以上という高温時である。そこで、本発明では、触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算し、その積算時間が所定時間以上になったときに、エンジンの空燃比をリッチに切り換えるようにした。従って、この切り換えにより、触媒金属が酸化物粒子の内部から表面側へ移動することになり、触媒金属が酸化物粒子内に埋没してしまうこと、或いは埋没した触媒金属が多くなることが防止され、触媒の活性低下が抑制される。
また、仮に上記空燃比の切り換えに温度条件を考慮しない場合、上記所定時間は高温時に上記現象が顕著になることを考慮して短めに設定する必要があるから、上記現象が顕著でない低温時であっても、所定時間を経過すると、触媒金属が酸化物粒子内部へ殆ど移動していないにも拘わらず、空燃比がリッチに切り換わることになる。つまり、空燃比が頻繁にリッチに切り換わることになる。これに対して、本発明によれば、温度条件を考慮に入れるから、不必要に空燃比をリッチ側に切り換える必要がなくなり、エンジンのポンピングロスの増大防止、ひいては燃費低減に有利になる。
また、空燃比をリッチに切り換えたときは、それによって排気ガス温度が高くなり、そのため、触媒温度が上昇するから、酸化物粒子の内部から表面への触媒金属の移動が促進され、比較的短時間で触媒の活性を回復させることができる。
ここに、上記高温リーン時間は、当該高温リーン状態が断続的に生じたときは、各高温リーン状態の時間を積算して求める。
請求項2に係る発明は、請求項1において、
上記空燃比制御手段は、上記温度関連値検出手段の検出値に基いて判定される上記触媒の温度が高くなるほど上記所定時間を短くなるように設定することを特徴とする。
上記空燃比制御手段は、上記温度関連値検出手段の検出値に基いて判定される上記触媒の温度が高くなるほど上記所定時間を短くなるように設定することを特徴とする。
すなわち、触媒が空燃比リーンの排気ガスに晒されたときに触媒金属が酸化物粒子の内部に移動していく現象は、触媒温度が高くなるほど顕著になる。そこで、本発明では、触媒の温度が高くなるほど上記所定時間を短くなるように設定することで、触媒金属が酸化物粒子内に完全に埋没してしまうこと、或いは完全に埋没した触媒金属が多くなることを確実に防止できるようにした。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2において、
上記空燃比制御手段は、上記高温リーン時間に基いて空燃比をリーンからリッチに切り換えたときの空燃比リッチ時間が短くなるほど、上記所定時間を短くなるように設定することを特徴とする。
上記空燃比制御手段は、上記高温リーン時間に基いて空燃比をリーンからリッチに切り換えたときの空燃比リッチ時間が短くなるほど、上記所定時間を短くなるように設定することを特徴とする。
すなわち、高温リーン時間に基いて空燃比をリーンからリッチに切り換えても、例えば、エンジンを停止する必要が生じたときのように、酸化物粒子の内部から表面へ触媒金属を移動させるに充分なリッチ運転時間を確保できないことがある。そこで、その場合は、上記高温リーン時間を判定する所定時間を短めに設定して早めにリッチ運転に切り換えるようにし、触媒金属が酸化物粒子の内部に埋没した状態が長時間続くことを防止できるようにした。
請求項4に係る発明は、酸化物粒子と、空燃比リーンの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の内部に移動し空燃比リッチの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の表面に移動する触媒金属とを有する排気ガス浄化用触媒が排気通路に配設されたエンジンの空燃比制御方法であって、
上記触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算し、
上記高温リーン時間が所定時間以上になったときに上記エンジンの空燃比をリッチに切り換えることを特徴とする。
上記触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算し、
上記高温リーン時間が所定時間以上になったときに上記エンジンの空燃比をリッチに切り換えることを特徴とする。
従って、触媒金属が酸化物粒子内に埋没してしまうこと、或いは埋没した触媒金属が多くなることが防止され、触媒の活性低下が抑制されるとともに、空燃比を頻繁にリッチに切り換える必要がなくなり、燃費低減に有利になる。
以上のように、本発明によれば、触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算し、該高温リーン時間が所定時間以上になったときにエンジンの空燃比をリッチに切り換えるようにしたから、空燃比を頻繁にリッチに切り換えることなく、触媒金属が酸化物粒子内に埋没してしまうこと、或いは埋没した触媒金属が多くなることを防止することができ、燃費悪化を避けながら、触媒の活性を維持する上で有利になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は自動車のエンジンの空燃比制御装置を示すものである。同図において、1はエンジン、2はその排気通路であり、この排気通路2に排気ガスを浄化するための触媒3が設けられている。エンジン1はその燃焼室に燃料を供給する燃料噴射弁(図示省略)を備えている。
触媒3は、ハニカム状担体のセル壁表面に触媒層を形成したものであり、その触媒層は、サポート材としての耐熱性酸化物粒子としてのアルミナ及びセリア系酸化物に触媒金属(例えばRh)を担持させてなる触媒粉末を含有する。この触媒3は、空燃比リーンの排気ガスに晒されたときに触媒金属が酸化物粒子の内部に移動し、空燃比リッチの排気ガスに晒されたときに触媒金属が酸化物粒子の表面に移動する。
なお、上記酸化物粒子は金属元素が1種類である酸化物の他、2種以上の金属元素を含有する複酸化物を含む。また、「担持」とは、上記酸化物粒子に触媒金属を含浸法等によって固定する場合の他、酸化物粒子を調製する際に原料として触媒金属の塩を添加することにより、該触媒金属を酸化物粒子に予め固溶させた場合(例えばPdを含有するペロブスカイト型複酸化物)を含む。
排気通路2における触媒3の上流側(入口側)には、エンジンの空燃比に関連する値として触媒3に流入する排気ガスの酸素濃度を検出する酸素センサ4と、触媒3の温度に関連する値として触媒3に流入する排気ガス温度を検出する温度センサ5とが設けられている。また、排気通路2における触媒3の下流側(出口側)には、触媒3を通過した排気ガスのHC(炭化水素)濃度を検出するHCセンサ6と、触媒3の温度に関連する値として触媒3を通過した排気ガス温度を検出する温度センサ7とが設けられている。
そうして、上記各センサ4〜7はマイクロコンピュータを利用したコントローラ10に接続されている。コントローラ10は、触媒温度判定手段11、空燃比判定手段12、リーン/リッチ時間積算手段13及び空燃比制御手段14を備えている。
触媒温度判定手段11は、温度センサ5,7の出力に基いて、両センサの出力値の平均値より触媒3の温度が所定値(500℃又は600℃)以上になっているか否かを判定する。
空燃比判定手段12は、酸素センサ4の出力に基いてエンジンの空燃比が所定のリーン(例えばA/F≧14.8)であるか所定のリッチ(例えばA/F≦14.6)であるかを判定する。
リーン/リッチ時間積算手段13は、触媒3の温度が所定値以上で且つ空燃比が所定のリーンである時間を高温リーン時間として積算するとともに、空燃比が高温リーン状態からリッチに切り換えられたときのリッチ運転時間を積算する。
空燃比制御手段14は、基本的には、エンジン1の運転状態に応じて燃料噴射弁による燃料噴射量を調節して空燃比を制御し、上記高温リーン時間が所定時間以上になったときには例えば燃料噴射量調節及び/又はスロットル弁の絞りにより空燃比をリッチに切り換える。
すなわち、空燃比制御手段14は、例えばこれに限定されるものではないが直噴式エンジンの場合には、エンジンの低回転低負荷の運転領域では、空燃比リーン(A/F=20〜30)で成層燃焼(点火プラグまわりに混合気を偏在させて燃焼)させ、上記低回転低負荷運転領域を囲む高回転側及び高負荷側の所定運転領域は理論空燃比で燃焼室に均一な混合気を形成して燃焼させ、さらに高回転側の運転領域は空燃比リーンで均一燃焼させる領域となり、また、高負荷側の運転領域は空燃比リッチで均一燃焼させるエンリッチ領域となるように、また、加速運転時には理論空燃比又は空燃比リッチとなるように、上記燃料噴射弁の燃料噴射量を制御するようになっている。
そうして、空燃比制御手段14は、リーン/リッチ時間積算手段13によって積算された上述の高温リーン時間が所定時間(例えば30分以上)になったときに、そのリーン運転状態からスロットル弁を絞って吸入空気量を低減させることにより、空燃比リッチとする。
すなわち、図2に示すように、リーン時間(空燃比リーンの排気ガスに晒される時間)が長くなると、触媒3では酸化物粒子に対する触媒金属の固溶度(酸化物粒子の内部に移動して埋没する触媒金属の割合)が高くなっていくが、その固溶度の上昇速度は触媒温度に左右され、触媒温度が高くなるほど当該固溶度の上昇速度が高くなる。例えば、触媒温度が600℃のときはリーン運転を4時間程度行なったときに、触媒温度が1000℃であれば、リーン運転を30分程度行なったときに、それぞれ当該固溶度が60%程度になる。
そこで、本実施形態では、予め実験によって触媒金属の固溶度が60%となるリーン時間を種々の触媒温度で求め、触媒温度が高くなるほど上記所定時間を短くなるように設定したデータをメモリに記憶させており、このデータを参照してリーンからリッチへの切り換えを実行するようにしている。具体的には、触媒温度が500℃以上のときにおいて、触媒温度判定手段11によって判定される触媒温度と、リーン/リッチ時間積算手段13によって積算されたリーン時間とに基いて、上記データを参照して高温リーン時間が触媒金属の固溶度60%となる所定時間以上になったと判定したときに、空燃比をリーンからリッチに切り換えるようにしている。
但し、高温リーン時間が上記所定時間に達する前であっても、触媒3の下流側のHCセンサ6で検出されるHC濃度が所定値以上になったときは、触媒3の活性が低下している可能性が高い。そこで、本実施形態ではそのようなときは、高温リーン時間が上記所定時間に達する前であっても空燃比をリーンからリッチに切り換えるようにしている。
空燃比をリッチに切り換えると、触媒金属は酸化物粒子の内部から表面へ移動していき、上記触媒金属の固溶度が60%であるときは、触媒温度650℃でリッチ運転時間を10分程度行なったときに、当該固溶度が略零になる。しかし、触媒温度が高くなるほど当該固溶度を略零にするために必要なリッチ時間は短くなる。すなわち、例えば、触媒温度が600℃ではリッチ運転時間を1時間程度行なったときに、触媒温度が750℃ではリッチ運転を0.1時間程度行なったときに、それぞれ当該固溶度が略零になる。
そこで、本実施形態では、触媒温度と上記固溶度を略零にするために必要なリッチ時間との関係データを予めメモリに記憶させており、触媒温度判定手段11によって判定される触媒温度と、リーン/リッチ時間積算手段13によって積算されたリッチ時間とに基いて、リッチ運転時間が上記必要リッチ時間以上になったときは上述のエンジン運転領域による通常の空燃比制御に移行するようにしている。
但し、上記固溶度を略零にするために必要なリッチ時間に達する前に、リーン運転に移行させる必要を生じたときや、エンジンを停止することになった場合は、触媒の活性が完全に回復しない状態となる。その場合、固溶度零の状態からのエンジン運転を想定して上記所定時間を設定して適用すると、当該所定時間を経過する前に触媒金属の酸化物粒子への固溶度が高くなり、排気ガスの浄化に不利になる。
そこで、本実施形態では、触媒金属の固溶度が60%に達したことに基いて空燃比をリーンからリッチに切り換えたとき、実際のリッチ運転時間が上記固溶度を略零にするために必要なリッチ時間に満たない場合は、そのリッチ運転時間が短くなるほど、次のリーン運転の上記所定時間を短くなるように設定するようにしている。
図3は触媒金属の上記固溶度に基づく空燃比制御のフローを示す。スタート後のステップS1において、触媒3の温度が所定値(500℃)以上になっているか否かを判定し、所定値以上になっているときはステップS2に進んで空燃比がリーンか否かを判定する。ステップS2で空燃比リーンが判定されたときはステップS3に進んで、触媒温度が所定値以上の状態でリーン運転された時間が所定値(触媒金属の固溶度が60%となる時間)以上になったか否かを判定し、当該高温リーン時間が所定値以上になったときはステップS4に進んで空燃比をリッチに切り換える。そうして、空燃比リッチの運転時間がそのときの触媒温度に対応して設定された必要リッチ時間(上記固溶度を略零にする必要なリッチ時間)以上になったときに、エンジン運転状態に応じた空燃比制御に移行する。
また、ステップS3において、当該高温リーン時間が所定値以上なっていないときはステップS5に進んで、HCセンサ6で検出されるHC濃度に基いて触媒3の性能が低下しているか否かを判定し、性能低下が判定されたときもステップS4に進んで空燃比をリッチに切り換える。
以上のように、触媒3が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された高温リーン時間が所定値以上になったときは、エンジンの空燃比がリッチに切り換えられるから、それによって触媒金属が酸化物粒子の内部から表面へ移動し、触媒の活性が回復する。また、上記空燃比の切り換えに触媒3の温度が所定値以上という条件を入れているから、空燃比が不必要にリッチ側に切り換わってポンピングロスの増大を招くことも避けられる。
また、上記触媒3の温度が高くなるほど上記高温リーン時間の判定時間を短くなるように設定するから、触媒金属の上記固溶度が過剰に高くなってしまうことが避けられる。
また、酸化物粒子の内部から表面へ触媒金属を移動させるに充分なリッチ運転時間を確保できないときは、上記高温リーン時間の判定時間を短くして早めにリッチ運転に切り換えるようにしたから、触媒金属の上記固溶度が過剰に高くなってしまうことを避けることができる。
また、本実施形態では触媒3が酸素吸蔵能を有するセリア系酸化物を含有するから、上述の空燃比のリーンからリッチへの切り換えにより、セリア系酸化物から酸素が放出され、排気ガスの浄化に有利になるとともに、そのリッチ運転時間中にセリア系酸化物の酸素吸蔵能が回復して高くなる。
なお、触媒3の温度は、温度センサ5,7のいずれか一方の出力値に基いて判定するようにしてもよく、或いは触媒3に温度センサを取り付けてその温度を直接求めるようにしたり、エンジンの運転履歴に基いて触媒3の温度を判定するようにしてもよい。
また、空燃比は、排気ガスのHC、NOx(窒素酸化物)など他の成分濃度に基いて判定してもよく、そのような空燃比を判定するための排気ガス成分濃度の検出センサは触媒3の上流側に限らず下流側に配置してもよい。
また、触媒3の活性の低下は、上述のHCセンサ6に代えて、COセンサやNOxセンサを用いて判定してもよい。
1 エンジン
2 排気通路
3 触媒
4 酸素センサ
5 温度センサ
6 HCセンサ
7 温度センサ
10 コントローラ
11 触媒温度判定手段
12 空燃比判定手段12
13 リーン/リッチ時間積算手段
14 空燃比制御手段
2 排気通路
3 触媒
4 酸素センサ
5 温度センサ
6 HCセンサ
7 温度センサ
10 コントローラ
11 触媒温度判定手段
12 空燃比判定手段12
13 リーン/リッチ時間積算手段
14 空燃比制御手段
Claims (4)
- 酸化物粒子と、空燃比リーンの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の内部に移動し空燃比リッチの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の表面に移動する触媒金属とを有し、エンジンの排気通路に配設された排気ガス浄化用触媒と、
上記触媒の温度に関連する値を検出する温度関連値検出手段と、
上記空燃比に関連する値を検出する空燃比関連値検出手段と、
上記温度関連値検出手段及び上記空燃比関連値検出手段各々の検出値に基いて、上記触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算する高温リーン時間積算手段と、
上記高温リーン時間積算手段によって積算された高温リーン時間が所定時間以上になったときに上記エンジンの空燃比をリッチに切り換える空燃比制御手段とを備えていることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。 - 請求項1において、
上記空燃比制御手段は、上記温度関連値検出手段の検出値に基いて判定される上記触媒の温度が高くなるほど上記所定時間を短くなるように設定することを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。 - 請求項1又は請求項2において、
上記空燃比制御手段は、上記高温リーン時間に基いて空燃比をリーンからリッチに切り換えたときの空燃比リッチ時間が短くなるほど、上記所定時間を短くなるように設定することを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。 - 酸化物粒子と、空燃比リーンの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の内部に移動し空燃比リッチの排気ガスに晒されたときに該酸化物粒子の表面に移動する触媒金属とを有する排気ガス浄化用触媒が排気通路に配設されたエンジンの空燃比制御方法であって、
上記触媒が所定温度以上の状態で空燃比リーンの排気ガスに晒された時間を高温リーン時間として積算し、
上記高温リーン時間が所定時間以上になったときに上記エンジンの空燃比をリッチに切り換えることを特徴とするエンジンの空燃比制御方法。
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