JP2006183605A - 内燃機関用多段過給システム及びその制御方法 - Google Patents

内燃機関用多段過給システム及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 可動ベーンを備えたターボ過給機を多段に接続した多段過給システムにおいて、各可動ベーンの開度を制御してエンジンブレーキの効きを強めることが可能な内燃機関用多段過給システムの制御方法を提供する。
【解決手段】 可動ベーン6dを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機6と、前記高圧ターボ過給機のタービン6aよりも排気通路5の下流に配置されるタービン7a及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサ6bよりも吸気通路4の上流に配置されるコンプレッサ7bをそれぞれ有するとともに可動ベーン7dを備え、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる可変容量式の低圧ターボ過給機7と、を備えた内燃機関用多段過給システムに適用される制御方法であって、前記内燃機関1の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関用多段過給システム及びその制御方法に関する。
従来から、互いに最大容量の異なる高圧ターボ過給機と低圧ターボ過給機とを直列に配置した内燃機関用多段過給システムが知られている。この種のシステムにおいて高圧ターボ過給機と低圧ターボ過給機とを適宜に使い分けるため、高圧ターボ過給機のタービンをバイパスするバイパス通路を設けるとともに、バイパス通路への排気ガスの流量を調整する排気バイパスバルブを設けたものが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。また、内燃機関の減速時にタービンのノズル開口面積を狭めてエンジンブレーキを効率良く働かせる装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献4〜7が存在する。
特開2001−140653号公報 特開2001−329849号公報 実公平03−020511号公報 特開平08−114156号公報 特開2000−274289号公報 実公平01−021147号公報 実開平01−162051号公報
これらの文献には、可動ベーンを備えた容量可変式のターボ過給機を多段に接続した多段過給システムにおいて各可動ベーンの開度及び排気バイパスバルブの開度をそれぞれ制御してエンジンブレーキの効きを強める方法について開示されていない。
そこで、本発明は、可動ベーンを備えたターボ過給機を多段に接続した多段過給システムにおいて、各可動ベーンの開度を制御してエンジンブレーキの効きを強めることが可能な内燃機関用多段過給システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムの制御方法は、可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサをそれぞれ有するとともに可動ベーンを備え、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる可変容量式の低圧ターボ過給機と、を備えた内燃機関用多段過給システムに適用される制御方法であって、前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御することにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の第一の制御方法によれば、内燃機関の減速時、低圧ターボ過給機及び高圧ターボ過給機の各可動ベーンによって内燃機関のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させるので、エンジンブレーキの効きを強めることができる。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムの制御方法は、前記内燃機関の減速時、吸気温度が上昇するように前記吸気通路の圧力を上昇させるとともに、前記吸気通路の圧力よりも前記排気通路の圧力が高く、かつ前記排気通路の圧力と前記吸気通路の圧力との差が拡大するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御してもよい(請求項2)。排気通路の圧力と吸気通路の圧力との差が拡大すると、内燃機関のピストンは吸気行程時に吸気から受ける力よりも大きい力で排気行程時に排気を押し出すため、ポンピングロスを増加させることができる。また、吸気温度を上昇させることで、圧縮行程時及び膨張行程時に吸気から内燃機関に逃げる熱を増加させ、内燃機関の冷却損失を増加させることができる。このように内燃機関のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させることで、エンジンブレーキの効きを強めることができる。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムの制御方法において、前記排気通路には、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路への排気ガスの流入及びその禁止を切り替え可能な排気バイパスバルブと、が設けられ、前記内燃機関の減速時、前記内燃機関の吸入空気量が多いほど前記低圧ターボ過給機の可動ベーンを閉じ側に設定するとともに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンを開き側に設定し、かつ前記内燃機関の吸入空気量が前記高圧ターボ過給機の最大容量に基づいて設定された判定吸入空気量以上である場合は前記バイパス通路に排気ガスが流入するように前記排気バイパスバルブを切り替え、前記内燃機関の吸入空気量が前記判定吸入空気量未満である場合は前記バイパス通路への排気ガスの流入が禁止されるように前記排気バイパスバルブを切り替えてもよい(請求項3)。
この態様によれば、内燃機関の減速時に吸入空気量が少ない場合は、高圧ターボ過給機の可動ベーンが閉じ側に制御されるので、高圧ターボ過給機のタービンよりも上流側の排気通路の圧力を上昇させ、排気通路の圧力と吸気通路の圧力の差を拡大させることができる。また、可動ベーンを閉じ側に制御することで、高圧ターボ過給機の回転数を増加させることができるので、吸気通路の圧力を上昇させ、吸気温度を上昇させることができる。また、このように高圧ターボ過給機の回転数を上昇させておくことで、再加速時に内燃機関の過給を速やかに行うことができる。この際、低圧ターボ過給機の可動ベーンは開き側に制御されるので、高圧ターボ過給機のタービンよりも下流側の排気通路の圧力の上昇が抑制される。これにより、高圧ターボ過給機のタービン前後の圧力差の縮小を抑制することができるので、高圧ターボ過給機の回転数の低下を抑制することができる。
一方、内燃機関の減速時に吸入空気量が多い場合は、低圧ターボ過給機の可動ベーンが閉じ側に制御されるので、低圧ターボ過給機のタービンよりも上流側の排気通路の圧力を上昇させ、排気通路の圧力と吸気通路の圧力の差を拡大させることができる。また、この可動ベーンの閉じ側の制御により、低圧ターボ過給機の回転数を増加させて吸気通路の圧力を上昇させ、吸気温度を上昇させることができる。この際、高圧ターボ過給機の可動ベーンは開き側に制御されるので、高圧ターボ過給機の回転数の増加を抑制することができる。さらに、吸入空気量が判定吸入空気量以上である場合は、バイパス通路に排気が流入するように排気バイパスバルブが切り替えられるので、高圧ターボ過給機の過回転を防止することができる。このように各可動ベーンの開度及び排気バイパスバルブの開度を制御することで、エンジンブレーキの効きを強めつつ、高圧ターボ過給機の過回転を防止することができる。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムの制御方法は、前記吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が設けられ、前記排気通路から前記吸気通路に排気ガスの一部を還流させるEGR通路と、前記EGR通路に設けられて前記吸気通路に還流される排気ガス量を調整するEGR弁と、をさらに備え、前記内燃機関の減速時、前記スロットル弁を開くとともに前記EGR弁を全閉に制御してもよい(請求項4)。内燃機関の減速時にスロットル弁を開けることで、吸気通路の圧力を低下させることなく内燃機関に吸気を流入させることができる。また、EGR弁を全閉に制御することで、排気通路と吸気通路の間のガス流れを遮断して排気通路の圧力と吸気通路の圧力との圧力差を維持することができる。さらに、EGR弁を閉じることで、各ターボの回転数をそれぞれ増加させることができるので、吸気通路の圧力を上昇させることができる。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムの制御方法は、前記低圧ターボ過給機のタービンよりも下流の前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒の温度を取得する触媒温度取得手段と、前記内燃機関の減速時に前記内燃機関への燃料供給を停止する燃料供給停止手段と、を備え、前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記排気浄化触媒の活性温度域に応じて予め設定された所定温度よりも高いと判断した場合は、前記スロットル弁を全開に制御するとともに前記EGR弁を閉じ、一方前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記所定温度以下であると判断した場合は、前記スロットル弁を全閉に制御するとともに前記EGR弁を開き、さらに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ閉じ側に制御してもよい(請求項5)。
この態様によれば、内燃機関の減速時に内燃機関への燃料供給が停止されるので、排気ガスの温度が低下する。減速が長時間継続し、温度の低い排気ガスが排気浄化触媒に流入し続ける場合は、排気浄化触媒の温度が排気浄化触媒の活性温度域の下限値以下に低下するおそれがある。そこで、排気浄化触媒の温度がこの活性温度域に応じて設定された所定温度以下である場合、スロットル弁を全閉にして吸入空気量を減少させて排気浄化触媒に流入するガス量を減少させる。さらに、EGR弁を開いて排気通路から吸気通路に排気ガスを戻すとともに、低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ閉じ側に制御することで、排気浄化触媒に流入する排気ガスの量を減少させる。このようにスロットル弁、EGR弁、及び各可動ベーンの開度を制御することで、内燃機関の減速時における排気浄化触媒の温度低下を抑制し、排気エミッションの悪化を抑制することができる。
この態様において、前記触媒温度取得手段は、減速前の前記内燃機関の運転状態及び減速時の前記内燃機関の吸入空気量に基づいて前記排気浄化触媒の温度を推定してもよい(請求項6)。内燃機関の減速時、排気ガスの温度は、高圧ターボ過給機のタービンの温度、低圧ターボ過給機のタービンの温度、及び排気通路の温度が高いほど高く、また吸入空気量が少ないほど高くなる。各タービンの温度及び排気通路の温度は減速前の内燃機関の運転状態に応じて変化し、例えば内燃機関が高負荷で運転されていた場合は、内燃機関が低負荷で運転されていた場合よりも、各タービンの温度及び排気通路の温度が高くなる。このような関係に基づいて、減速前の内燃機関の運転状態及び減速時の吸入空気量から減速時の排気ガスの温度を推定し、この排気ガスが流入する排気浄化触媒の温度を推定する。このように、減速前の内燃機関に運転状態及び吸入空気量に基づいて温度を排気浄化触媒の推定することで、新たなセンサを設けることなく排気浄化触媒の温度を取得することができる。
本発明の第二の内燃機関用多段過給システムの制御方法は、可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサを有し、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる低圧ターボ過給機と、前記排気通路に設けられ、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を通過する排気ガスの流量を調整する排気バイパスバルブと、を備えた内燃機関用多段過給システムに適用される制御方法であって、前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記排気バイパスバルブの開度をそれぞれ制御することにより、上述した課題を解決する(請求項7)。
本発明の第二の制御方法によれば、内燃機関の減速時、高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び排気バイパスバルブの開度をそれぞれ制御して内燃機関のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させるので、第一の制御方法と同様に、エンジンブレーキの効きを強めることができる。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムは、可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサをそれぞれ有するとともに可動ベーンを備え、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる可変容量式の低圧ターボ過給機と、を備えた内燃機関用多段過給システムであって、前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御する制御手段を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項8)。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムによれば、内燃機関の減速時、制御手段が高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御して内燃機関のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させるので、エンジンブレーキの効きを強めることができる。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムは、上述した本発明の制御方法の好ましい態様を実現するために以下のような態様を備えることができる。
すなわち、本発明の第一の内燃機関用多段過給システムにおいて、前記制御手段は、前記内燃機関の減速時、吸気温度が上昇するように前記吸気通路の圧力を上昇させるとともに、前記吸気通路の圧力よりも前記排気通路の圧力が高く、かつ前記排気通路の圧力と前記吸気通路の圧力との差が拡大するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御してもよい(請求項9)。また、本発明の第一の内燃機関用多段過給システムにおいて、前記排気通路には、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路への排気ガスの流入及びその禁止を切り替え可能な排気バイパスバルブと、が設けられ、前記制御手段は、前記内燃機関の減速時、前記内燃機関の吸入空気量が多いほど前記低圧ターボ過給機の可動ベーンを閉じ側に設定するとともに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンを開き側に設定し、かつ前記内燃機関の吸入空気量が前記高圧ターボ過給機の最大容量に基づいて設定された判定吸入空気量以上である場合は前記バイパス通路に排気ガスが流入するように前記排気バイパスバルブを切り替え、前記内燃機関の吸入空気量が前記判定吸入空気量未満である場合は前記バイパス通路への排気ガスの流入が禁止されるように前記排気バイパスバルブを切り替えてもよい(請求項10)。このように各可動ベーンの開度及びを制御することで、内燃機関のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させることができるので、エンジンブレーキの効きを強めることができる。
本発明の第一の内燃機関用多段過給システムは、前記吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が設けられ、前記排気通路から前記吸気通路に排気ガスの一部を還流させるEGR通路と、前記EGR通路に設けられて前記吸気通路に還流される排気ガス量を調整するEGR弁と、をさらに備え、前記制御手段は、前記内燃機関の減速時、前記スロットル弁を開くとともに前記EGR弁を全閉に制御してもよい(請求項11)。さらに、前記低圧ターボ過給機のタービンよりも下流の前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒の温度を取得する触媒温度取得手段と、前記内燃機関の減速時に前記内燃機関への燃料供給を停止する燃料供給停止手段と、を備え、前記制御手段は、前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記排気浄化触媒の活性温度域に応じて予め設定された所定温度よりも高いと判断した場合は、前記スロットル弁を全開に制御するとともに前記EGR弁を閉じ、一方前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記所定温度以下であると判断した場合は、前記スロットル弁を全閉に制御するとともに前記EGR弁を開き、さらに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ閉じ側に制御してもよい(請求項12)。この場合、前記触媒温度取得手段は、減速前の前記内燃機関の運転状態及び減速時の前記内燃機関の吸入空気量に基づいて前記排気浄化触媒の温度を推定してもよい(請求項13)。
本発明の第二の内燃機関用多段過給システムは、可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサを有し、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる低圧ターボ過給機と、前記排気通路に設けられ、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を通過する排気ガスの流量を調整する排気バイパスバルブと、を備えた内燃機関用多段過給システムであって、前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記排気バイパスバルブの開度をそれぞれ制御する制御手段を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項14)。
本発明の第二の内燃機関用多段過給システムによれば、内燃機関の減速時、制御手段が高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び排気バイパスバルブの開度を制御して内燃機関のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させるので、減速時のエンジンブレーキの効きを強めることができる。
以上に説明したように、本発明によれば、内燃機関の減速時に低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度、高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度、及び排気バイパスバルブの開度をそれぞれ制御して内燃機関のポンピングロス及び冷却損失を増加させるので、エンジンブレーキの効きを強くすることができる。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の多段過給システムを内燃機関としてのディーゼルエンジン(以下、エンジンと略称する。)1に適用した第一の実施形態を示した全体構成図である。エンジン1は、車両に走行用動力源として搭載されるもので、吸気マニホールド2及び排気マニホールド3をそれぞれ備え、吸気マニホールド2には吸気通路4が、排気マニホールド3には排気通路5がそれぞれ接続される。このように接続されることで、吸気マニホールド2は吸気通路4の一部を形成し、排気マニホールド3は排気通路5の一部を形成する。排気通路5には、高圧ターボチャージャ(以下、高圧TCと略称する。)6のタービン6aが設けられ、このタービン6aの下流側に低圧ターボチャージャ(以下、低圧TCと略称する。)7のタービン7aが設けられている。吸気通路4には、低圧TC7のコンプレッサ7bが設けられ、このコンプレッサ7bの下流側に高圧TC6のコンプレッサ6bが設けられている。高圧TC6のタービン6a及びコンプレッサ6bは、タービン6aとコンプレッサ6bが一体に回転可能なように、互いに共通の回転軸6cを介して連結されている。また、低圧TC7のタービン7a及びコンプレッサ7bも同様に、タービン7a及びコンプレッサ7bが一体に回転可能なように、互いに共通の回転軸7cを介して連結されている。
高圧TC6及び低圧TC7はそれぞれ可変容量式のターボチャージャであり、低圧TC7の最大容量は高圧TC6の最大容量よりも大きい。高圧TC6のタービン6aの入口部には、複数の可動ベーン6dが配置されており、これら複数の可動ベーン6dにより可変ノズルVNが構成される。この可変ノズルVNは、複数の可動ベーン6dの傾きを変更することで開口面積(可動ベーンの開度)を変化させることができる。低圧TC7も高圧TC6と同様に可動ベーン7dを備えており、この可動ベーン7dも可動ベーン6dと同様の機能を有している。周知のように、可動ベーン6dの開度を閉じ側に制御することで、過給圧を上げるとともにタービン6aよりも上流側の排気通路3の圧力を上昇させることができ、反対に可動ベーン6dの開度を開き側に制御することで、エンジン1の背圧を下げることができる。可動ベーン7dも同様に、開度を閉じ側に制御することで過給圧を上げるとともにタービン7aよりも上流側の排気通路3の圧力を上昇させることができ、開度を開き側に制御することでエンジン1の背圧を下げることができる。以降、可動ベーン6d及び可動ベーン7dの開度を最も閉じ側に変化させた状態を全閉状態と呼称し、可動ベーン6d及び可動ベーン7dの開度を最も開き側に変化させた状態を全開状態と呼称する。可動ベーン6d及び可動ベーン7dを動作させるための機構は、周知のものと同様でよいため、詳細は省略する。
排気通路5には、高圧TC6のタービン6aを迂回するためのバイパス通路8と、バイパス通路8に導かれる排気ガスの流量を調整する排気バイパスバルブ9と、低圧TC7のタービン7aの下流側に配置される排気浄化触媒10とが設けられている。吸気通路4には、吸気濾過用のエアクリーナ11と、吸入空気量に対応した信号を出力するエアフローメータ12と、低圧TC7のコンプレッサ7bで昇温された吸気を冷却するための第一インタークーラ13と、高圧TC6のコンプレッサ6bで昇温された吸気を冷却するための第二インタークーラ14と、吸入空気量を調節するためのスロットル弁15が設けられている。排気通路5と吸気通路4とはEGR通路16で接続されており、EGR通路16にはEGR弁17が設けられている。
可動ベーン6dの開度、可動ベーン7dの開度、及び排気バイパスバルブ9の開度はエンジンコントロールユニット(ECU)20によってそれぞれ制御されている。ECU20は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備え、エンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットであり、スロットル弁15の開度を制御して吸入空気量を調整したり、EGR弁17の開度を制御して再循環される排気ガス量を調整している。また、ECU20は、エンジン1の気筒内に燃料を供給するための燃料噴射弁(不図示)の動作を制御している。例えばECU20は、エンジン1が減速状態であると判断した場合、エンジン1への燃料供給を停止させる。このように、減速時にエンジン1への燃料供給を停止させることで、ECU20は本発明の燃料供給停止手段として機能する。ECU20には、これらの機器を制御する際に参照する情報を取得するため、例えばエアフローメータ12の信号や、不図示のアクセルの開度に対応した信号を出力するアクセル開度センサ21の信号などが入力されている。
図2は、ECU20が可動ベーン6dの開度、可動ベーン7dの開度、及び排気バイパスバルブ9の開度を制御するために実行する可動ベーン開度制御ルーチンを示している。図2の制御ルーチンを実行することにより、ECU20は本発明の制御手段として機能する。図2の制御ルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。
図2の制御ルーチンにおいてECU20は、まずステップS11において、エンジン1が減速状態か否か判断する。減速状態の判定は、例えばアクセル開度とエンジン1の回転速度とに基づいて行われ、エンジン1の回転速度が所定の回転速度(例えば、1400rpm)を超え、かつアクセル開度センサ21を参照して取得したアクセル開度が0%(即ちアクセルが踏み込まれていない。)である場合に減速状態であると判定する。エンジン1が減速状態ではないと判断した場合、今回の制御ルーチンを終了する。一方、エンジン1が減速状態であると判断した場合はステップS12に進み、ECU20はエアフローメータ12の出力信号を参照して吸入空気量を取得する。次のステップS13においてECU20は、後述する設定方法によって設定された開度に調整されるように、可動ベーン6dの開度、可動ベーン7dの開度、及び排気バイパスバルブ9の開度を制御する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
可動ベーン6dの開度、可動ベーン7dの開度、及び排気バイパスバルブ9の開度は、例えば図3に示したマップに基づいて設定される。図3は、エンジン1の減速時における吸入空気量と、可動ベーン6dの開度、可動ベーン7dの開度、及び排気バイパスバルブ9の開度との関係の一例を示したマップである。なお、図3では、線Aが吸入空気量と可動ベーン6dの開度との関係の一例を、線Bが吸入空気量と可動ベーン7dの開度との関係の一例を、線Cが吸入空気量と排気バイパスバルブ9の開度との関係の一例をそれぞれ示している。これらの関係は、予め実験や数値計算などによって求めておき、ECU20のROMにマップとして記憶させておく。図3に示したように、吸入空気量が少ない場合、可動ベーン6dの開度は閉じ側に設定され、可動ベーン7dの開度は開き側に設定される。一方、吸入空気量が多い場合、可動ベーン6dの開度は開き側に設定され、可動ベーン7dの開度は閉じ側に設定される。即ち、吸入空気量が多いほど可動ベーン6dは開き側に設定され、可動ベーン7dは閉じ側に設定される。排気バイパスバルブ9は、図3に示したように吸入空気量が判定吸入空気量Ga未満の場合は閉じられ、吸入空気量が判定吸入空気量Ga以上の場合に開けられる。判定吸入空気量Gaは、例えば高圧TC6の最大容量に基づいて設定され、可動ベーン6dが全開状態において高圧TC6の回転数が許容上限回転数を超えないように、即ち高圧TC6が過回転しないように設定される。
エンジン1の減速時、吸入空気量が少ない場合は、高圧TC6の可動ベーン6dを閉じ側に設定することで、排気マニホールド3の圧力を吸気マニホールド2の圧力よりも上昇させ、吸気マニホールド2の圧力と排気マニホールド3の圧力との差を拡大させることができる。そのため、エンジン1のポンピングロスを増加させることができる。また、高圧TC6の回転数を増加させ、吸気通路4の圧力を上昇させることができる。この際、低圧TC7の可動ベーン7dは開き側に設定されるので、タービン6aよりも下流の排気通路5の圧力の上昇を抑制することができる。これにより、タービン6aの上流側圧力と下流側圧力との差の縮小が抑制されるので、高圧TC6の回転数の低下が抑制される。また、排気バイパスバルブ9は閉じているので、高圧TC6のタービン6aに全ての排気ガスを導入することができる。このように吸気通路4の圧力を上昇させることで、エンジン1の冷却損失を増加させることができる。また、排気マニホールド3の圧力を高い状態に維持させることで、再加速時に速やかにタービン6aに排気ガスを導入し、迅速にエンジン1を過給できるため、エンジン1の加速性を向上させることができる。
一方、エンジン1の減速時、吸入空気量が多い場合は、低圧TC7の可動ベーン7dが閉じ側に制御されるので、低圧TC7のタービン7aよりも上流側の排気通路5の圧力を上昇させることができる。そのため、吸気マニホールド2の圧力と排気マニホールド3の圧力との差を拡大し、エンジン1のポンピングロスを増加させることができる。また、可動ベーン7dを閉じ側に制御することで、低圧TC7の回転数を増加させることができるので、吸気マニホールド2の圧力を上昇させて吸気温度を上昇させ、エンジン1の冷却損失を増加させることができる。この際、高圧TC6の可動ベーン6dは開き側に制御されるので、高圧TC6の回転数の上昇を抑制することができる。さらに、吸入空気量が判定吸入空気量Ga以上の場合は、排気バイパスバルブ9が開くので、高圧TC6のタービン6aに流入する排気ガス量を減少させて高圧TC6の過回転を防止することができる。
以上に説明したように、エンジン1の減速時、可動ベーン6dの開度、可動ベーン7dの開度、及び排気バイパスバルブ9の開度を吸入空気量に応じて制御し、エンジン1のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させるので、エンジン1のエンジンブレーキの効きを強めることができる。また、排気マニホールド3の圧力を上昇させるので、再加速時にエンジン1の過給を速やかに行うことができる。そのため、エンジン1の加速性を向上させることができる。
図4は、図2の可動ベーン開度制御ルーチンの変形例を示している。なお、図4において図2と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。図4の制御ルーチンも、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。
図4の制御ルーチンにおいてECU20は、ステップS13まで図2の制御ルーチンと同様の処理を行う。続くステップS21においてECU20は、スロットル弁15を開けるとともにEGR弁17を全閉に制御する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
図4の制御ルーチンによれば、エンジン1の減速時にEGR弁17を全閉に制御することで、吸気通路4と排気通路5との間のガス流れを遮断し、吸気マニホールド2の圧力と排気マニホールド3の圧力との差を維持することができる。そのため、エンジン1のポンピングロスが低減されることがない。EGR弁17を全閉に制御することで、高圧TC6のタービン6a及び低圧TC7のタービン7aに導かれる排気ガス量を増加させることができるので、高圧TC6及び低圧TC7の回転数をそれぞれ増加させて吸気マニホールド3の圧力を上昇させることができる。さらに、スロットル弁15を開けることで、吸気通路2の圧力を低下させることなく、エンジン1に吸気を導くことができる。そのため、エンジン1の冷却損失を増加させることができる。このように、エンジン1のポンピングロスの低減を抑制するとともに冷却損失を増加させることで、エンジンブレーキの効きを強くすることができる。
図5は、図2の可動ベーン開度制御ルーチンの他の変形例を示している。なお、図5において図2と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。図5の制御ルーチンもエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。
図5の制御ルーチンにおいてECU20は、ステップS13まで図2の制御ルーチンと同様の処理を行う。続くステップS31においてECU20は、排気浄化触媒10に流入する排気ガスの温度が所定の判定温度よりも低いか否か判断する。排気浄化触媒10の温度は排気浄化触媒10に流入する排気ガスの温度に応じて変化するので、この処理では排気ガスの温度を使用して排気浄化触媒10の温度が触媒活性温度域であるか否か判断する。排気浄化触媒10に流入する排気ガスの温度は、例えば排気通路5に排気ガスの温度に対応した信号を出力する温度センサを設けて取得してもよいし、後述する図6の温度推定ルーチンをECU20に実行させて取得してもよい。所定の判定温度は、排気浄化触媒10の触媒活性温度域に応じて設定され、エンジン1の減速時の排気ガスによって排気浄化触媒10の温度が触媒活性温度域の下限値以下に低下しないような排気ガスの温度が設定される。なお、触媒活性温度域は排気浄化触媒10の種類などに応じて異なるため、所定の判定温度は排気浄化触媒10に応じて適宜設定される。
排気ガスの温度が所定の判定温度よりも低いと判断した場合はステップS32に進み、ECU20は、スロットル弁15を全閉状態に制御する。続くステップS33においてECU20は、EGR弁17を開ける。次のステップS34においてECU20は、高圧TC6の可動ベーン6d及び低圧TC7の可動ベーン7dをそれぞれ全閉状態に制御する。続くステップS35においてECU20は、排気バイパスバルブ9を閉じる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。一方、排気ガスの温度が所定の判定温度よりも高いと判断した場合はステップS36に進み、ECU20はスロットル弁15を全開状態に制御する。続くステップS37においてECU20は、EGR弁17を閉じる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
エンジン1の減速時はエンジン1に燃料が供給されないので、排気ガスの温度が低下する。減速が長時間継続した場合、この排気ガスの温度低下の影響により排気マニホールド3、タービン6a及びタービン7aの温度が低下するので、排気浄化触媒10に流入するガスの温度が低下し、排気浄化触媒10の温度が低下する。そこで、以上に説明したように図5の制御ルーチンでは、排気ガスの温度が所定の判定温度よりも低い場合、スロットル弁15を全閉状態に制御して吸入空気量を減少させて排気ガス量を減少させる。また、EGR弁17を開けることによって排気ガスを排気通路5からEGR通路16を介して吸気通路4に戻し、排気浄化触媒10に流入する排気ガスの量を減少させる。さらに、高圧CT6の可動ベーン6d及び低圧TC7の可動ベーン7dを全閉状態に制御するとともに排気バイパスバルブ9を閉じることで、タービン6a、タービン7a、及び排気浄化触媒10に流入する排気ガス量を減少させる。このように、排気浄化触媒10に流入する排気ガス量を減少させることで、排気浄化触媒10の温度低下を抑制することができる。そのため、排気エミッションの悪化を抑制することができる。
排気浄化触媒10に流入する排気ガスの温度は、排気マニホールド3の温度、高圧TC6のタービン6aの温度、及び低圧TC7のタービン7aの温度とそれぞれ相関関係を有している。例えば、エンジン1の減速時、即ちエンジン1に燃料が供給されていないとき、排気ガスの温度は、排気マニホールド3、タービン6a、及びタービン7aから受ける熱に応じて決まる。一方、エンジン1の減速時以外、即ちエンジン1に燃料が供給されているとき、排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度は、排気ガスから受ける熱に応じて決まる。そのため、排気ガスの温度は、排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度に基づいて推定することができる。図6は、この関係を利用してECU20が排気ガスの温度を推定するために実行する排気ガス温度推定ルーチンを示している。なお、図6において図2と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。図6の推定ルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。図6の推定ルーチンを実行することにより、ECU20は本発明の触媒温度取得手段として機能する。
図6の推定ルーチンにおいてECU20は、まずステップS11でエンジン1が減速状態か否か判断する。減速状態であると判断した場合はステップS12に進み、吸入空気量を取得する。続くステップS41においてECU20は、取得した吸入空気量に基づいて排気マニホールド3の温度、高圧TC6のタービン6aの温度、及び低圧TC7のタービン7aの温度を推定する。これらの温度は、例えば以下に示す方法により推定される。なお、ここでは排気マニホールド3の温度の推定方法を一例として示す。タービン6aの温度及びタービン7aの温度もこの方法と同様の方法で推定することができる。排気マニホールド3の温度は、前回推定した排気マニホールド3の温度及び前回推定してからの排気マニホールド3の温度変化に基づいて推定する。エンジン1の減速時、排気マニホールド3の温度は排気ガスの量が多いほど大きく低下する。排気ガスの量は吸入空気量と相関関係を有しているので、予め実験などによって減速時に吸入空気量と排気マニホールド3の温度変化との関係を求め、この関係をECU20のROMにマップとして記憶させておく。前回推定してからの排気マニホールド3の温度は、このマップを参照して求める。今回推定する排気マニホールド3の温度は、前回推定した排気マニホールド3の温度にこの排気マニホールド3の温度変化を加算することで推定することができる。
タービン6aの温度及びタービン7aの温度もこの方法と同様の方法で推定することができる。なお、タービン6aの温度及びタービン7aの温度も排気ガス量が多いほど、即ち吸入空気量が多いほど大きく低下するので、予め実験などによってタービン6aの温度変化及びタービン7aの温度変化と減速時の吸入空気量との関係を求めておき、この関係を、ECU20にマップとして記憶させておく。
次のステップS42においてECU20は、排気浄化触媒10に流入する排気ガスの温度を推定する。その後、今回の推定ルーチンを終了する。排気ガスの温度は、排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度に応じて変化する。例えば排気マニホールド3の温度が高いほど排気ガスが排気マニホールド3から受ける熱量が多いため、排気ガスの温度が高くなる。また、排気ガスの温度は、タービン6aの温度及びタービン7aの温度とも同様の関係を有する。そこで、排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度と減速時の排気ガスの温度との関係を予め実験などによって求めてECU20のROMにマップとして記憶させておき、このマップを参照して排気ガスの温度を推定する。
一方、減速状態ではないと判断した場合はステップS43に進み、ECU20はエンジン1に供給した燃料量の積算値(以下、供給量積算値と略称する。)を取得する。ECU20は、燃料噴射弁の動作を制御するために燃料噴射弁からエンジン1に供給すべき燃料量を算出している。供給量積算値は、例えば、この供給すべき燃料量が、図6の推定ルーチンが実行されている時点の排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度が推定可能な程度の所定時間分積算された値である。
次のステップS44においてECU20は、取得した供給量積算値に基づいて排気マニホールド3の温度、高圧TC6のタービン6aの温度、及び低圧TC7のタービン7aの温度を推定する。その後、今回の推定ルーチンを終了する。周知のように、エンジン1が高負荷で運転されている場合、エンジン1に供給される燃料量が多いので、排気ガスの温度が高い。一方、エンジン1が低負荷で運転されている場合は、エンジン1に供給される燃料量が少ないので、排気ガスの温度が低い。このようにエンジン1に運転状態に応じて供給される燃料量が変化し、排気ガスの温度が変化する。また、上述したように、エンジン1に燃料が供給されているとき、排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度は、排気ガスから受ける熱に応じて決まるので、これらの温度は供給量積算値とも関係を有している。そこで、排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度と、供給量積算値との関係を予め実験などにより求めてECU20にマップとして記憶させておく。ステップS44では、このマップを参照して排気マニホールド3の温度、タービン6aの温度、及びタービン7aの温度のそれぞれ推定する。
以上に説明したように、図6の推定ルーチンでは、供給量積算値及び吸入空気量を参照して排気浄化触媒10に流入する排気ガスの温度を推定するので、新たに温度センサを設ける必要がない。なお、ステップS43において取得する物理量は供給量積算値に限定されない。例えば、吸入空気量の積算値など、エンジン1の運転状態を判断できる種々の物理量を使用してよい。
(第二の実施形態)
図7は、本発明の多段過給システムが適用されたディーゼルエンジンの第二の実施形態を示した全体構成図である。なお、図7において、図1と共通する部分には同一符号を付してある。この実施形態では、低圧TC7が可動ベーンを備えていない点が第一の実施形態と異なる。そのため、ECU20は、エンジン1の減速時、高圧TC6の可動ベーン6dの開度及び排気バイパスバルブ9の開度を制御して、エンジン1のポンピングロス及び冷却損失を増加させる。図8は、ECU20が可動ベーン6dの開度及び排気バイパスバルブ9の開度を制御するために実行する可動ベーン開度制御ルーチンを示している。図8の制御ルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図8において図2と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図8の制御ルーチンにおいて、ECU20はステップS12まで図2の制御ルーチンと同様の処理を行う。続くステップS51においてECU20は、取得した吸入空気量と後述する図9のマップに基づいて可動ベーン6dの開度及び排気バイパスバルブ9の開度を制御する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。図9は、可動ベーン6dの開度及び排気バイパスバルブ9の開度と、吸入空気量との関係の一例を示している。なお、図9では、線Dが吸入空気量と可動ベーン6dの開度との関係の一例を、線Eが吸入空気量と排気バイパスバルブ9の開度との関係の一例をそれぞれ示している。これらの関係は、予め実験などにより求めておき、ECU20のROMにマップとして記憶させておく。図9に示したように、エンジン1の減速時に吸入空気量が少ない場合は、可動ベーン6dの開度が閉じ側に設定されるので、排気マニホールド3の圧力を上昇させ、吸気マニホールド2の圧力と排気マニホールド3の圧力との差を拡大させることができる。そのため、エンジン1のポンピングロスを増加させることができる。また、可動ベーン6dの開度を閉じ側に設定することで、高圧TC6の回転数が増加させて吸気温度を上昇させ、エンジン1の冷却損失を増加させることができる。また、排気マニホールド3の圧力を高い状態に維持することができるので、再加速時に高圧TC6の回転数を速やかに増加させ、エンジン1の過給を迅速に行うことができる。そのため、エンジン1の加速性を向上させることができる。一方、減速時に吸入空気量が多い場合は可動ベーン6dの開度が開き側に設定されるので、高圧TC6の回転数の増加を抑制することができる。また、吸入空気量が判定吸入空気量Ga以上の場合は排気バイパスバルブ9が開くので、高圧TC6のタービン6aに導入される排気ガスの量を減少させることで高圧TC6の過回転を防止することができる。
以上に説明したように、本発明の第二の実施形態によれば、減速時の吸入空気量に応じて高圧TC6の可動ベーン6dの開度及び排気バイパスバルブ9の開度を制御し、エンジン1のポンピングロス及び冷却損失をそれぞれ増加させることができるので、エンジンブレーキの効きを強めることができる。なお、この第二の実施形態においても、第一の実施形態と同様に、減速時にスロットル弁15を開け、EGR弁17を全閉状態にしてもよい。このようにスロットル弁15及びEGR弁17をそれぞれ制御することで、エンジン1のポンピングロス及び冷却損失をさらに増加させることができる。また、排気浄化触媒10に流入する排気ガスの温度に応じてスロットル弁15の開度、EGR弁17の開度、及び排気バイパスバルブ9の開度を制御してもよい。この場合は、排気浄化触媒10の温度低下を抑制することができる。
本発明は以上の実施形態に限定されず、種々の形態で実施してよい。例えば、エンジンの減速時における、高圧TCの可動ベーンの開度、低圧TCの可動ベーンの開度、及びバイパス弁の開度は、エンジンの回転数に応じて変化させてもよい。
本発明の多段過給システムが適用されたディーゼルエンジンの第一の実施形態の全体構成を示す図。 ECUが実行する可動ベーン開度制御ルーチンを示すフローチャート。 減速時の吸入空気量と、高圧TCの可動ベーンの開度、低圧TCの可動ベーンの開度、及びバイパス弁の開度との関係の一例を示す図。 ECUが実行する可動ベーン開度制御ルーチンの変形例を示すフローチャート。 ECUが実行する可動ベーン開度制御ルーチンの他の変形例を示すフローチャート。 ECUが実行する排気ガス温度推定ルーチンを示すフローチャート。 本発明の多段過給システムが適用されたディーゼルエンジンの第二の実施形態の全体構成を示す図。 図7のECUが実行する可動ベーン開度制御ルーチンを示すフローチャート。 減速時の吸入空気量と高圧TCの可動ベーンの開度及びバイパス弁の開度との関係の一例を示す図。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
4 吸気通路
5 排気通路
6 高圧ターボチャージャ(高圧ターボ過給機)
6a タービン
6b コンプレッサ
6d 可動ベーン
7 低圧ターボチャージャ(低圧ターボ過給機)
7a タービン
7b コンプレッサ
7d 可動ベーン
8 バイパス通路
9 排気バイパスバルブ
10 排気浄化触媒
15 スロットル弁
16 EGR通路
17 EGR弁
20 エンジンコントロールユニット(制御手段、触媒温度取得手段、燃料供給停止手段)

Claims (14)

  1. 可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサをそれぞれ有するとともに可動ベーンを備え、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる可変容量式の低圧ターボ過給機と、を備えた内燃機関用多段過給システムに適用される制御方法であって、
    前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御することを特徴とする内燃機関用多段過給システムの制御方法。
  2. 前記内燃機関の減速時、吸気温度が上昇するように前記吸気通路の圧力を上昇させるとともに、前記吸気通路の圧力よりも前記排気通路の圧力が高く、かつ前記排気通路の圧力と前記吸気通路の圧力との差が拡大するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用多段過給システムの制御方法。
  3. 前記排気通路には、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路への排気ガスの流入及びその禁止を切り替え可能な排気バイパスバルブと、が設けられ、
    前記内燃機関の減速時、前記内燃機関の吸入空気量が多いほど前記低圧ターボ過給機の可動ベーンを閉じ側に設定するとともに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンを開き側に設定し、かつ前記内燃機関の吸入空気量が前記高圧ターボ過給機の最大容量に基づいて設定された判定吸入空気量以上である場合は前記バイパス通路に排気ガスが流入するように前記排気バイパスバルブを切り替え、前記内燃機関の吸入空気量が前記判定吸入空気量未満である場合は前記バイパス通路への排気ガスの流入が禁止されるように前記排気バイパスバルブを切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用多段過給システムの制御方法。
  4. 前記吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が設けられ、
    前記排気通路から前記吸気通路に排気ガスの一部を還流させるEGR通路と、前記EGR通路に設けられて前記吸気通路に還流される排気ガス量を調整するEGR弁と、をさらに備え、
    前記内燃機関の減速時、前記スロットル弁を開くとともに前記EGR弁を全閉に制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用多段過給システムの制御方法。
  5. 前記低圧ターボ過給機のタービンよりも下流の前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒の温度を取得する触媒温度取得手段と、前記内燃機関の減速時に前記内燃機関への燃料供給を停止する燃料供給停止手段と、を備え、
    前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記排気浄化触媒の活性温度域に応じて予め設定された所定温度よりも高いと判断した場合は、前記スロットル弁を全開に制御するとともに前記EGR弁を閉じ、一方前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記所定温度以下であると判断した場合は、前記スロットル弁を全閉に制御するとともに前記EGR弁を開き、さらに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ閉じ側に制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用多段過給システムの制御方法。
  6. 前記触媒温度取得手段は、減速前の前記内燃機関の運転状態及び減速時の前記内燃機関の吸入空気量に基づいて前記排気浄化触媒の温度を推定することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関用多段過給システムの制御方法。
  7. 可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサを有し、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる低圧ターボ過給機と、前記排気通路に設けられ、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を通過する排気ガスの流量を調整する排気バイパスバルブと、を備えた内燃機関用多段過給システムに適用される制御方法であって、
    前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記排気バイパスバルブの開度をそれぞれ制御することを特徴とする内燃機関用多段過給システムの制御方法。
  8. 可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサをそれぞれ有するとともに可動ベーンを備え、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる可変容量式の低圧ターボ過給機と、を備えた内燃機関用多段過給システムであって、
    前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御する制御手段を備えていることを特徴とする内燃機関用多段過給システム。
  9. 前記制御手段は、前記内燃機関の減速時、吸気温度が上昇するように前記吸気通路の圧力を上昇させるとともに、前記吸気通路の圧力よりも前記排気通路の圧力が高く、かつ前記排気通路の圧力と前記吸気通路の圧力との差が拡大するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ制御することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関用多段過給システム。
  10. 前記排気通路には、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路への排気ガスの流入及びその禁止を切り替え可能な排気バイパスバルブと、が設けられ、
    前記制御手段は、前記内燃機関の減速時、前記内燃機関の吸入空気量が多いほど前記低圧ターボ過給機の可動ベーンを閉じ側に設定するとともに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンを開き側に設定し、かつ前記内燃機関の吸入空気量が前記高圧ターボ過給機の最大容量に基づいて設定された判定吸入空気量以上である場合は前記バイパス通路に排気ガスが流入するように前記排気バイパスバルブを切り替え、前記内燃機関の吸入空気量が前記判定吸入空気量未満である場合は前記バイパス通路への排気ガスの流入が禁止されるように前記排気バイパスバルブを切り替えることを特徴とする請求項8又は9に記載の内燃機関用多段過給システム。
  11. 前記吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が設けられ、
    前記排気通路から前記吸気通路に排気ガスの一部を還流させるEGR通路と、前記EGR通路に設けられて前記吸気通路に還流される排気ガス量を調整するEGR弁と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の減速時、前記スロットル弁を開くとともに前記EGR弁を全閉に制御することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の内燃機関用多段過給システム。
  12. 前記低圧ターボ過給機のタービンよりも下流の前記排気通路に設けられる排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒の温度を取得する触媒温度取得手段と、前記内燃機関の減速時に前記内燃機関への燃料供給を停止する燃料供給停止手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記排気浄化触媒の活性温度域に応じて予め設定された所定温度よりも高いと判断した場合は、前記スロットル弁を全開に制御するとともに前記EGR弁を閉じ、一方前記内燃機関の減速時に前記触媒温度取得手段により取得された温度が前記所定温度以下であると判断した場合は、前記スロットル弁を全閉に制御するとともに前記EGR弁を開き、さらに前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記低圧ターボ過給機の可動ベーンの開度をそれぞれ閉じ側に制御することを特徴とする請求項11に記載の内燃機関用多段過給システム。
  13. 前記触媒温度取得手段は、減速前の前記内燃機関の運転状態及び減速時の前記内燃機関の吸入空気量に基づいて前記排気浄化触媒の温度を推定することを特徴とする請求項12に記載の内燃機関用多段過給システム。
  14. 可動ベーンを備えた可変容量式の高圧ターボ過給機と、前記高圧ターボ過給機のタービンよりも排気通路の下流に配置されるタービン及び前記高圧ターボ過給機のコンプレッサよりも吸気通路の上流に配置されるコンプレッサを有し、前記高圧ターボ過給機とは最大容量が異なる低圧ターボ過給機と、前記排気通路に設けられ、前記高圧ターボ過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を通過する排気ガスの流量を調整する排気バイパスバルブと、を備えた内燃機関用多段過給システムであって、
    前記内燃機関の減速時、前記内燃機関のポンピングロス及び冷却損失がそれぞれ増加するように前記高圧ターボ過給機の可動ベーンの開度及び前記排気バイパスバルブの開度をそれぞれ制御する制御手段を備えていることを特徴とする内燃機関用多段過給システム。
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