JP2006179114A - 半導体装置及びヒューズ回路選択方法 - Google Patents

半導体装置及びヒューズ回路選択方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体装置に用いるプログラムヒューズの切断数を削減する。
【解決手段】 それぞれ複数のプログラムヒューズを含み、前記複数のプログラムヒューズの切断パターンによって所望のアドレスを記憶するヒューズ回路11及び全反転ヒューズ回路12を備え、ヒューズ回路11と全反転ヒューズ回路12は、同じ切断パターンによって互いに異なるアドレスを記憶可能に構成されている。このように、同じアドレスであっても、プログラムヒューズの切断パターンが複数種類存在することから、使用するヒューズ回路を適切に選択することにより、切断すべきヒューズ素子の数を全体として削減することが可能となる。これにより、半導体装置の製造コストを低減することができるとともに、半導体装置の信頼性を高めることが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体装置に関し、特に、欠陥アドレスなどを記憶するためのヒューズ回路を備えた半導体装置に関する。また、本発明はヒューズ回路選択方法に関し、半導体装置に含まれる複数のヒューズ回路に欠陥アドレスなどをそれぞれ記憶させる場合において、実際に使用すべきヒューズ回路を選択する方法に関する。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)に代表される半導体記憶装置の記憶容量は、微細加工技術の進歩により年々増大しているが、微細化が進むに連れ、1チップ当たりに含まれる欠陥メモリセルの数もますます増大しているというのが実情である。このような欠陥メモリセルは、通常、冗長メモリセルに置き換えられ、これによって欠陥のあるアドレスが救済される。
一般に、欠陥のあるアドレスは、複数のプログラムヒューズを含むヒューズ回路に記憶され、当該アドレスに対するアクセスが要求されると、上記ヒューズ回路の制御によって、欠陥メモリセルではなく冗長メモリセルに対して代替アクセスが行われることになる。
ヒューズ回路の構成としては、特許文献1及び2に記載されているように、記憶すべきアドレスを構成する各ビットに対して一対(2つ)のプログラムヒューズを割り当て、そのいずれか一方を切断することによって所望のアドレスを記憶する方式が知られている。しかしながら、この方式では、各ビットに対して2つのプログラムヒューズが必要であることから、チップ上に非常に多くのプログラムヒューズを用意する必要があり、その結果ヒューズ回路が占める回路面積が大きくなるという問題があった。
また、プログラムヒューズの切断は、通常、レーザビームの照射によって行われるが、この方式では、各ビットに対して必ず1つのプログラムヒューズを切断しなければならない。このため、切断すべきプログラムヒューズの数が比較的多くなり、その結果、ヒューズの切断工程に要する時間が長くなることから、製造効率が低下するという問題があった。また、切断すべきプログラムヒューズの数が多いとヒューズ切断装置の寿命が短くなり、半導体装置の製造コストを増大させてしまうという問題もあった。さらに、ヒューズ切断装置による切断成功率は必ずしも100%ではないことから、切断すべきプログラムヒューズの数が多くなると、その分、切断エラーによる製品不良が発生する確率が高まり、最終製品である半導体装置の信頼性を損ねるという問題も生じ得る。
これに対し、特許文献3に記載されているように、記憶すべきアドレスを構成する各ビットに対して1つのプログラムヒューズを割り当てる方式も知られている。この方式では、排他的論理和回路(EXOR)や排他的非論理和回路(EXNOR)などを用いて、プログラムヒューズに記憶された論理値とアクセスにより与えられたビットの論理値との一致又は不一致を検出し、全ビットが一致(又は全ビットが不一致)である場合に、記憶されたアドレスとアクセスにより与えられたアドレスとの一致(HIT)を検出する。
特開平9−69299号公報 特開平6−44795号公報 特開平6−119796号公報
このように、特許文献3に記載された方式によれば、切断すべきプログラムヒューズの数を、特許文献1及び2に記載された方式に比べて大幅に削減することが可能となる。しかしながら、実際に切断すべきプログラムヒューズの数は、記憶するアドレスのビット構成に強く依存することから、必ずしも切断数を大幅に削減できるわけではなかった。
したがって、本発明の目的は、切断すべきプログラムヒューズの数を削減することにより半導体装置の製造効率を高め、半導体装置の製造コストを低減することが可能な半導体装置及びヒューズ回路選択方法を提供することである。
本発明による半導体装置は、それぞれ複数のプログラムヒューズを含み、前記複数のプログラムヒューズの切断パターンによって所望のアドレスを記憶する複数のヒューズ回路を備え、前記複数のヒューズ回路の少なくとも2つは、同じ切断パターンによって互いに異なるアドレスを記憶可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、同じアドレスであっても、プログラムヒューズの切断パターンが複数種類存在することから、使用するヒューズ回路を適切に選択することにより、切断すべきヒューズ素子の数を全体として削減することが可能となる。これにより、半導体装置の製造コストを低減することができるとともに、半導体装置の信頼性を高めることが可能となる。
複数のヒューズ回路は、複数のプログラムヒューズの切断パターンによって記憶されたアドレスと選択されたアドレスとの一致を検出する一致検出部と、一致検出部を活性化させる手段とをそれぞれ備えていることが好ましい。活性化させる手段としては、切断により対応する一致検出部を活性化させるイネーブルヒューズを用いても構わないし、複数のプログラムヒューズの少なくとも一つが切断されていることに応答して、一致検出部を活性化させる使用判定部を用いても構わない。後者の方法によれば、イネーブルヒューズが不要である。このため、半導体装置全体としてヒューズ素子の数を削減することができるとともに、切断すべきヒューズ素子の数を全体としてより削減することが可能となる。
また、本発明の一側面によるヒューズ回路選択方法は、複数のプログラムヒューズの同じ切断パターンによって互いに異なるアドレスを記憶可能に構成された複数タイプのヒューズ回路の中から、使用するヒューズ回路を選択するためのヒューズ回路選択方法であって、所定のアドレスを記憶させる場合に必要なプログラムヒューズの切断数を、前記ヒューズ回路のタイプごとにカウントする第1のステップと、より少ない切断数にて前記所定のアドレスを記憶可能なヒューズ回路を、前記所定のアドレス用のヒューズ回路として優先的に割り当てる第2のステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明の他の側面によるヒューズ回路選択方法は、複数のプログラムヒューズの同じ切断パターンによって互いに異なるアドレスを記憶可能に構成された第1及び第2のタイプのヒューズ回路を含む複数のヒューズ回路の中から、使用するヒューズ回路を選択するためのヒューズ回路選択方法であって、記憶すべきアドレスを構成するビットの少なくとも一部のビットに関して、前記一方の論理値を持つビットと前記他方の論理値を持つビットのいずれが多いかを判断し、前記一方の論理値を持つビットの方が多い場合には前記第1のタイプのヒューズ回路を選択し、前記他方の論理値を持つビットの方が多い場合には前記第2のタイプのヒューズ回路を選択することを特徴とする。
これら本発明の方法によれば、切断すべきヒューズ素子の数を抑制することができるので、半導体装置の製造コストを低減することができるとともに、半導体装置の信頼性を高めることが可能となる。
このように、本発明によれば、切断すべきプログラムヒューズの数を削減することができることから、半導体装置の製造効率を高め、半導体装置の製造コストを低減することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による半導体装置10の構成を模式的に示す略平面図である。
本実施形態による半導体装置10は、図示しない主回路の他、ヒューズ回路11及び全反転ヒューズ回路12をそれぞれ複数個備えている。主回路の種類については特に限定されず、DRAM等のメモリ系回路であっても構わないし、CPU等のロジック系回路であっても構わない。本実施形態では、ヒューズ回路11と全反転ヒューズ回路12は同数設けられている。
図2は、ヒューズ回路11の回路図である。
図2に示すように、ヒューズ回路11は、複数の記憶回路FL1〜FLnからなる記憶回路群21と、記憶回路群21に記憶されたアドレスと選択された(アクセスが要求された)アドレスとの一致を検出する一致検出部22と、当該ヒューズ回路11の使用の有無を記憶するイネーブル回路24によって構成されている。
記憶回路群21を構成するn個の記憶回路FL1〜FLnは、記憶すべきアドレスの各ビットにそれぞれ対応している。したがって、1つの記憶回路群21によって記憶可能なアドレスは1つである。記憶回路FL1〜FLnの具体的な回路構成としては、これに含まれるプログラムヒューズの切断の有無によって各出力F1〜Fnをハイレベル又はローレベルに固定可能である限り特に限定されないが、一例として、図3に示す回路を用いることが可能である。
図3は、記憶回路FL1の具体的な回路構成の一例を示す回路図である。
図3に示すように、記憶回路FL1は、電源電位VDDと接地電位GND間に直列接続されたプログラムヒューズ31及びNチャンネルMOSトランジスタ32と、同じく電源電位VDDと接地電位GND間に直列接続されたPチャンネルMOSトランジスタ33及びNチャンネルMOSトランジスタ34とを備えており、プログラムヒューズ31とトランジスタ32との接続点Aがトランジスタ33,34のゲート電極に共通接続され、トランジスタ33とトランジスタ34との接続点B(出力端)がトランジスタ32のゲート電極に接続された構成を有している。かかる構成により、プログラムヒューズ31が切断されている場合には、接続点Aの電位がローレベルとなることから、出力端である接続点Bはトランジスタ33を介して電源電位VDDに接続されるので、出力F1はハイレベルに固定される。逆に、プログラムヒューズ31が切断されていない場合には、接続点Aの電位がハイレベルとなることから、出力端である接続点Bはトランジスタ34を介して接地電位GNDに接続されるので、出力F1はローレベルに固定される。尚、他の記憶回路FL2〜FLnについても、図3に示す回路と同様の回路を用いることができる。プログラムヒューズ31の切断は、ヒューズ切断装置を用いてレーザビームを照射することによって行うことが可能である。
ヒューズ回路11に含まれる各記憶回路FL1〜FLnに論理値「1」を記憶させる場合には、対応するプログラムヒューズ31を切断し、論理値「0」を記憶させる場合には、対応するプログラムヒューズ31を未切断のままとする。これにより、記憶回路FL1〜FLnのうち、論理値「1」を記憶した記憶回路の出力はハイレベルとなり、論理値「0」を記憶した記憶回路の出力はローレベルとなる。
一致検出部22は、図2に示すように、記憶回路FL1〜FLnにそれぞれ対応して設けられた排他的論理和回路EXOR1〜EXORnと、タイミング信号S2に応答してプリチャージ配線LA及び引き抜き配線LBを充電するプリチャージ回路40と、プリチャージ配線LA及び引き抜き配線LB間に並列に設けられた引き抜きトランジスタTr1〜Trn及びイネーブルトランジスタTrEと、プリチャージ配線LAに接続された出力回路50とを備えている。以下、一致検出部22に含まれる各要素の構成について、具体的に説明する。
まず、排他的論理和回路EXOR1〜EXORnは、上述の通り、記憶回路FL1〜FLnにそれぞれ対応して設けられており、対応する記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、選択されたアドレスを構成するビット信号A1〜Anをそれぞれ受け、その排他的論理和信号である一致信号OUT1〜OUTnをそれぞれ出力する回路である。したがって、各排他的論理和回路EXOR1〜EXORnは、出力F1〜Fnとそれぞれ対応するビット信号A1〜Anの論理値が一致する場合には、対応する一致信号OUT1〜OUTnをローレベルとし、論理値が一致しない場合には、対応する一致信号OUT1〜OUTnをハイレベルとする。
プリチャージ回路40は、PチャンネルMOSトランジスタ41,42と、NチャンネルMOSトランジスタ43によって構成されており、トランジスタ41のドレインはプリチャージ配線LAに接続され、トランジスタ42,43の接続点は引き抜き配線LBに接続されている。各トランジスタ41〜43のゲート電極にはタイミング信号S2が共通に供給されており、このため、タイミング信号S2がローレベルとなると、プリチャージ配線LA及び引き抜き配線LBがいずれも電源電位VDDまで充電され、タイミング信号S2がハイレベルとなると、引き抜き配線LBが接地電位GNDに接続される。
引き抜きトランジスタTr1〜Trn及びイネーブルトランジスタTrEは、上述の通り、プリチャージ配線LA及び引き抜き配線LB間に並列に設けられており、引き抜きトランジスタTr1〜Trnのゲート電極には、排他的論理和回路EXOR1〜EXORnからの一致信号OUT1〜OUTnがそれぞれ供給される。したがって、一致信号OUT1〜OUTnの少なくとも1つがハイレベルであれば、プリチャージ配線LAと引き抜き配線LBは短絡されることになる。また、イネーブルトランジスタTrEのゲート電極にはイネーブル信号SEが供給されており、このため、イネーブル信号SEがハイレベルである場合においても、プリチャージ配線LAと引き抜き配線LBは短絡されることになる。イネーブル信号SEは、後述するイネーブル回路24によって生成される信号である。
出力回路50は、直列接続されたPチャンネルMOSトランジスタ51及びNチャンネルMOSトランジスタ52,53と、ラッチ回路54によって構成されており、トランジスタ51とトランジスタ52の接続点がラッチ回路54に接続されている。トランジスタ51,53のゲート電極には、タイミング信号S1及びタイミング信号S3がそれぞれ供給される。一方、トランジスタ52のゲート電極はプリチャージ配線LAに接続されている。かかる構成により、タイミング信号S1がローレベルとなると、ラッチ回路54の出力であるヒット信号HITはローレベルとなる。また、プリチャージ配線LAがハイレベルとなっている状態でタイミング信号S3がハイレベルとなると、ラッチ回路54の出力であるヒット信号HITはハイレベルとなり、HITした旨が報知される。
イネーブル回路24は、図2に示すように、記憶回路FLEと、記憶回路FLEの出力を反転させるインバータINVによって構成される。記憶回路FLEの具体的な回路構成は、他の記憶回路FL1〜FLnと全く同じ回路構成であり、これに含まれるプログラムヒューズが「イネーブルヒューズ」として用いられる点においてのみ異なる。つまり、ヒューズ回路11を使用状態(HIT検出動作を行う状態)とする場合には、記憶回路FLEに含まれるイネーブルヒューズを切断し、ヒューズ回路11を不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)とする場合には、記憶回路FLEに含まれるイネーブルヒューズを未切断のままにしておく。これにより、記憶回路FLEに含まれるイネーブルヒューズが切断されている場合にはイネーブル信号SEはローレベルとなり、逆に、イネーブルヒューズが切断されていない場合にはイネーブル信号SEはハイレベルとなる。
イネーブル信号SEはローレベルが活性状態であり、この場合、一致検出部22が活性化される。イネーブル信号SEがローレベルであると、イネーブルトランジスタTrEは常にオフ状態に維持されることから、一致検出部22による一致検出動作が可能な状態となる。このような状態は、当該ヒューズ回路11が「使用状態」であることを意味する。つまり、「一致検出部22が活性化される」とは、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、対応するビット信号A1〜Anとの一致検出動作を行うことが可能な状態とされることを意味する。逆に、イネーブル信号SEがハイレベルであると、イネーブルトランジスタTrEは常にオン状態に維持されることから、一致検出部22による一致検出動作が無効化された状態となる。このような状態は、当該ヒューズ回路11が「不使用状態」であることを意味する。つまり、「一致検出部22が非活性化される」とは、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、対応するビット信号A1〜Anとの一致検出動作が無効化されることを意味する。
以上が、ヒューズ回路11の具体的な回路構成である。次に、全反転ヒューズ回路12の回路構成について説明する。
図4は、全反転ヒューズ回路12の回路図である。
図4に示すように、全反転ヒューズ回路12は、図2に示したヒューズ回路11に含まれる排他的論理和回路EXOR1〜EXORnが排他的非論理和回路EXNOR1〜EXNORnに置き換えられた構成を有している。その他の構成はヒューズ回路11と同一であることから、同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
全反転ヒューズ回路12に所望のアドレスを記憶させる場合、当該アドレスを構成する各ビットの論理値を全て反転させて記憶させる必要がある。つまり、全反転ヒューズ回路12に含まれる各記憶回路FL1〜FLnに論理値「1」を記憶させる場合には、対応するプログラムヒューズ31を未切断の状態とし、論理値「0」を記憶させる場合には、対応するプログラムヒューズ31を切断する。これにより、全反転ヒューズ回路12では、記憶回路FL1〜FLnのうち、論理値「1」を記憶した記憶回路の出力はローレベルとなり、論理値「0」を記憶した記憶回路の出力はハイレベルとなる。
かかる構成により、全反転ヒューズ回路12では、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、対応するビット信号A1〜Anとが不一致である場合に、一致信号OUT1〜OUTnがローレベルに活性化される。これにより、全反転ヒューズ回路12もヒューズ回路11とほぼ同じ動作を行うことが可能である。
このように、ヒューズ回路11と全反転ヒューズ回路12とは、同じ切断パターンで互いに異なるアドレスを記憶可能に構成されている。
次に、ヒューズ回路11,12の動作について、図5〜図7のフローチャートを参照しながらより詳細に説明する。
図5は、使用状態(イネーブルヒューズが切断されている状態)において、HITを検出した場合の動作を示すタイミングチャートである。
まず、初期状態においてはタイミング信号S1〜S3は全てローレベルであり、このため、プリチャージ配線LA及び引き抜き配線LBはいずれもハイレベルにプリチャージされている。また、ヒット信号HITもローレベルに固定される。
ここで、時刻t0においてアクセスが要求されたアドレス(A1〜Anからなるnビット構成)が変化し、さらに、時刻t1、t2においてそれぞれタイミング信号S1、S2がハイレベルに変化すると、トランジスタ43がオンするため、引き抜き配線LBの電位がローレベルに変化する。このとき、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、対応するビット信号A1〜Anとが「全て」一致すれば、一致信号OUT1〜OUTnは「全て」ローレベルとなる。また、イネーブルヒューズが切断されている状態では、イネーブル信号SEはローレベルに維持されている。この条件が揃うと、プリチャージ配線LAと引き抜き配線LBとの間に設けられたトランジスタが全てオフ状態となることから、プリチャージ配線LAの電位はローレベルに変化せず、ハイレベルのプリチャージ状態が維持されることになる。これにより、トランジスタ52はオン状態に維持される。
そして、時刻t3においてタイミング信号S3がハイレベルに変化すると、トランジスタ53もオンすることから、ラッチ回路54の入力端はトランジスタ52,53を介して接地電位GNDに接続される。これにより、出力であるヒット信号HITはハイレベルに変化し、HITした旨が報知される。
以上が、使用状態(イネーブルヒューズが切断されている状態)において、HITを検出した場合の動作である。
図6は、使用状態(イネーブルヒューズが切断されている状態)において、HITを検出しなかった場合の動作を示すタイミングチャートである。
時刻t2までの動作は、図5のタイミングチャートに示した動作と同じであるが、時刻t2においてタイミング信号S2がハイレベルに変化し、これに応答して引き抜き配線LBの電位がローレベルに変化した後の動作が図5のタイミングチャートに示した動作と異なる。すなわち、HITを検出しなかった場合とは、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、対応するビット信号A1〜Anの少なくとも一部が不一致であることを意味することから、一致信号OUT1〜OUTnの少なくとも一つはハイレベルとなる。このため、引き抜きトランジスタTr1〜Trnの少なくとも一つがオン状態となることから、プリチャージ配線LAの電位はローレベルに変化し、トランジスタ52はオフ状態となる。
したがって、時刻t3においてタイミング信号S3がハイレベルに変化しても、ラッチ回路54の出力であるヒット信号HITはローレベルに維持される。すなわち、HITしなかった旨(MISSHITである旨)が報知される。
以上が、使用状態(イネーブルヒューズが切断されている状態)において、HITを検出しなかった場合の動作である。
図7は、不使用状態(イネーブルヒューズが切断されていない状態)における動作を示すタイミングチャートである。
イネーブルヒューズが切断されていない状態では、イネーブル信号SEはハイレベルに維持されている。これにより、イネーブルトランジスタTrEがオン状態となっていることから、時刻t2においてタイミング信号S2がハイレベルに変化し、これにより引き抜き配線LBの電位がローレベルに変化すると、引き抜きトランジスタTr1〜Trnのオン/オフとは関係なく、プリチャージ配線LAの電位は必ずローレベルに変化する。
これにより、トランジスタ52は必ずオフ状態となることから、時刻t3においてタイミング信号S3がハイレベルに変化しても、ラッチ回路54の出力であるヒット信号HITはローレベルに維持され、HITしなかった旨(MISSHITである旨)が報知される。
以上が、不使用状態(イネーブルヒューズが切断されていない状態)における動作である。
次に、本実施形態による半導体装置10において、使用するヒューズ回路を決定する方法について説明する。
図8は、使用するヒューズ回路を決定する好ましい方法を説明するためのフローチャートである。
まず、記憶させたいアドレスのビット構成を解析し(ステップS10)、論理値が「0」であるビットと、論理値が「1」であるビットのいずれが多いかを判断する(ステップS11)。その結果、論理値が「0」であるビットの方が多ければ、ヒューズ回路11を選択し(ステップS12)、論理値が「1」であるビットの方が多ければ、ヒューズ回路12を選択する(ステップS13)。そして、他に記憶させるアドレスがあるか否かを判断し(ステップS14)、他に記憶させるアドレスが残っていれば(ステップS14:YES)ステップS10に戻り、他に記憶させるアドレスが残っていなければ(ステップS14:NO)、一連の処理を終了する。これら一連の処理は、半導体テスタより得られるデータなどに基づき、コンピュータを用いたソフトウェア処理によって実行することができる。そして、当該処理にて得られた結果に基づいてヒューズ切断装置が制御される。
この方法によれば、ヒューズ回路11,12に含まれるプログラムヒューズの切断数は、必ず全数(n本)の半分以下(n/2本以下)となる。つまり、プログラムヒューズの切断数を削減することができ、その結果、半導体装置10の製造コストをより低減することが可能となるとともに、最終製品である半導体装置10のより信頼性をより高めることが可能となる。尚、ステップS14において、論理値が「0」であるビットと論理値が「1」であるビットの数が等しいと判断された場合には、ヒューズ回路11,12のいずれを選択してもよく、例えば、MSBやMLBの論理値によって判断すればよい。また、ステップS14による判断の結果、選択したヒューズ回路11,12の一方に空きがない場合には、代わりに、ヒューズ回路11,12の他方を選択すれば良い。
以上説明したように、本実施形態では、排他的論理和回路EXOR1〜EXORnによって一致を検出するヒューズ回路11と、排他的非論理和回路EXNOR1〜EXNORnによって一致を検出する全反転ヒューズ回路12を混在させていることから、図8に示した方法によって使用するヒューズ回路を決定することにより、切断すべきプログラムヒューズの数を削減することが可能となる。
尚、ヒューズ回路11の数と全反転ヒューズ回路12の数が同数であることは必須でなく、両者の数に差を設けても構わない。但し、図8に示した方法によって使用するヒューズ回路を決定する場合には、両者の数をほぼ同数とすることにより、ヒューズ回路11,12の一方に空きがなくなる可能性を減らすことが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態による半導体装置80の構成を模式的に示す略平面図である。
本実施形態による半導体装置80は、図示しない主回路の他、ヒューズ回路13及び全反転ヒューズ回路14をそれぞれ複数個備えている。本実施形態においても、ヒューズ回路13と全反転ヒューズ回路14は同数設けられている。
図10は、ヒューズ回路13の回路図である。
図10に示すように、ヒューズ回路13は、図2に示したヒューズ回路11に含まれるイネーブル回路24を使用判定部23に置き換えた構成を有している。その他の構成はヒューズ回路11と同一であることから、同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
使用判定部23は、図10に示すように、タイミング信号S1に応答してプリチャージ配線LC及び引き抜き配線LDを充電するプリチャージ回路60と、プリチャージ配線LC及び引き抜き配線LD間に並列に設けられた引き抜きトランジスタTrF1〜TrFnと、プリチャージ配線LCに接続されたバイアス回路70とを備えている。プリチャージ配線LCの電位は、そのままイネーブル信号SEとして用いられる。以下、使用判定部23に含まれる各要素の構成について、具体的に説明する。
まず、プリチャージ回路60は、一致検出部22に含まれるプリチャージ回路40と同様の構成を有している。つまり、PチャンネルMOSトランジスタ61,62と、NチャンネルMOSトランジスタ63によって構成され、トランジスタ61のドレインはプリチャージ配線LCに接続され、トランジスタ62,63の接続点は引き抜き配線LDに接続されている。但し、各トランジスタ61〜63のゲート電極には、タイミング信号S2ではなくタイミング信号S1が共通に供給されており、このため、タイミング信号S1がローレベルとなると、プリチャージ配線LC及び引き抜き配線LDがいずれも電源電位VDDまで充電され、タイミング信号S1がハイレベルとなると、引き抜き配線LDが接地電位GNDに接続される。
引き抜きトランジスタTrF1〜TrFnは、上述の通り、プリチャージ配線LC及び引き抜き配線LD間に並列に設けられており、これら引き抜きトランジスタTrF1〜TrFnのゲート電極には、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnがそれぞれ供給される。したがって、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnの少なくとも1つがハイレベルであれば、つまり、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31(図3参照)の少なくとも一つが切断されていれば、プリチャージ配線LCと引き抜き配線LDとは常に短絡された状態となる。逆に、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnが全てローレベルであれば、つまり、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31(図3参照)の全てが未切断であれば、プリチャージ配線LCと引き抜き配線LDが短絡されることはない。
バイアス回路70は、電源電位VDDとプリチャージ配線LC間に接続されたPチャンネルMOSトランジスタ71と、入力端がプリチャージ配線LCに接続され、出力端がトランジスタ71のゲート電極に接続されたインバータ72によって構成されている。かかる構成により、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31(図3参照)の全てが未切断である場合、プリチャージ配線LCのプリチャージ状態(ハイレベル)が確実に維持されることになる。このため、外部からノイズ等が侵入した場合であっても、イネーブル信号SEが誤ってローレベルに変化することがなく、常にハイレベルに維持される。イネーブル信号SEはローレベルが活性状態であり、後述するように、イネーブル信号SEがローレベルに変化すると一致検出部22が活性化される。
以上が、ヒューズ回路13の具体的な回路構成である。次に、全反転ヒューズ回路14の回路構成について説明する。
図11は、全反転ヒューズ回路14の回路図である。
図11に示すように、全反転ヒューズ回路14は、図4に示した全反転ヒューズ回路12に含まれるイネーブル回路24を使用判定部23に置き換えた構成を有している。その他の構成は全反転ヒューズ回路12と同一であることから、同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。全反転ヒューズ回路14に所望のアドレスを記憶させる場合、全反転ヒューズ回路12に記憶させる場合と同様、当該アドレスを構成する各ビットの論理値を全て反転させて記憶させる必要がある。また、使用判定部23の構成は、ヒューズ回路13に含まれる使用判定部23と同一である。
このように、本実施形態において用いられるヒューズ回路13,14では、使用判定部23によってイネーブル信号SEが生成される。イネーブル信号SEは、上記の説明から明らかなとおり、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31の少なくとも一つが切断されていれば、プリチャージ配線LCと引き抜き配線LDとの短絡によって活性化され(SE=ローレベル)、逆に、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31の全てが未切断であれば、非活性状態が維持される(SE=ハイレベル)。
ここで、「記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31の少なくとも一つが切断されている状態」とは、当該ヒューズ回路13,14が使用状態(HIT検出動作を行う状態)であることを意味し、「記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31の全てが未切断である状態」とは、当該ヒューズ回路13,14が不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)であることを意味する。このように、ヒューズ回路13,14では、イネーブルヒューズの切断の有無ではなく、プログラムヒューズ31自体の切断の有無によって、使用状態又は不使用状態の判定を行っているのである。
このように、ヒューズ回路13と全反転ヒューズ回路14についても、同じ切断パターンで互いに異なるアドレスを記憶可能に構成されている。
次に、ヒューズ回路13,14の動作について、図12〜図14のフローチャートを参照しながらより詳細に説明する。
図12は、使用状態(HIT検出動作を行う状態)において、HITを検出した場合の動作を示すタイミングチャートである。
まず、初期状態においてはタイミング信号S1〜S3は全てローレベルであり、このため、プリチャージ配線LA,LC及び引き抜き配線LB,LDはいずれもハイレベルにプリチャージされている。また、ヒット信号HITもローレベルに固定される。
ここで、時刻t0においてアクセスが要求されたアドレス(A1〜Anからなるnビット構成)が変化し、さらに、時刻t1においてタイミング信号S1がハイレベルに変化すると、トランジスタ63がオンするため、引き抜き配線LDの電位がローレベルに変化する。さらに、使用状態(HIT検出動作を行う状態)においては、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31の少なくとも一つが切断されていることから、引き抜きトランジスタTrF1〜TrFnの少なくとも1つがオンしているはずである。このため、プリチャージ配線LCの電位もローレベルに変化する。プリチャージ配線LCの電位はそのままイネーブル信号SEとして用いられ、イネーブルトランジスタTrEのゲート電極に供給されることから、イネーブルトランジスタTrEはオフ状態となる。すなわち、一致検出部22が活性化された状態となる。
次に、時刻t2においてタイミング信号S2がハイレベルに変化すると、トランジスタ43がオンするため、引き抜き配線LBの電位がローレベルに変化する。このとき、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、対応するビット信号A1〜Anとが「全て」一致すれば、一致信号OUT1〜OUTnは「全て」ローレベルとなる。この条件が揃うと、プリチャージ配線LAと引き抜き配線LBとの間に設けられたトランジスタが全てオフ状態となることから、プリチャージ配線LAの電位はローレベルに変化せず、ハイレベルのプリチャージ状態が維持されることになる。これにより、トランジスタ52はオン状態に維持される。
そして、時刻t3においてタイミング信号S3がハイレベルに変化すると、トランジスタ53もオンすることから、ラッチ回路54の入力端はトランジスタ52,53を介して接地電位GNDに接続される。これにより、出力であるヒット信号HITはハイレベルに変化し、HITした旨が報知される。
以上が、使用状態(HIT検出動作を行う状態)において、HITを検出した場合の動作である。
図13は、使用状態(HIT検出動作を行う状態)において、HITを検出しなかった場合の動作を示すタイミングチャートである。
時刻t2までの動作は、図12のタイミングチャートに示した動作と同じであるが、時刻t2においてタイミング信号S2がハイレベルに変化し、これに応答して引き抜き配線LBの電位がローレベルに変化した後の動作が図12のタイミングチャートに示した動作と異なる。すなわち、HITを検出しなかった場合とは、記憶回路FL1〜FLnからの出力F1〜Fnと、対応するビット信号A1〜Anの少なくとも一部が不一致であることを意味することから、一致信号OUT1〜OUTnの少なくとも一つはハイレベルとなる。このため、引き抜きトランジスタTr1〜Trnの少なくとも一つがオン状態となることから、プリチャージ配線LAの電位はローレベルに変化し、トランジスタ52はオフ状態となる。
したがって、時刻t3においてタイミング信号S3がハイレベルに変化しても、ラッチ回路54の出力であるヒット信号HITはローレベルに維持される。すなわち、HITしなかった旨(MISSHITである旨)が報知される。
以上が、使用状態(HIT検出動作を行う状態)において、HITを検出しなかった場合の動作である。
図14は、不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)における動作を示すタイミングチャートである。
時刻t1までの動作は、図12及び図13のタイミングチャートに示した動作と同じであるが、時刻t1においてタイミング信号S1がハイレベルに変化した後の動作が異なる。つまり、タイミング信号S1がハイレベルに変化したことに応答して引き抜き配線LDの電位がローレベルに変化しても、不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)においては、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31の全てが未切断の状態であることから、引き抜きトランジスタTrF1〜TrFnの全てがオフ状態となっている。このため、プリチャージ配線LCの電位はローレベルに変化せず、プリチャージ配線LCの電位であるイネーブル信号SEは、ハイレベルに維持される。これにより、イネーブルトランジスタTrEがオン状態となり、一致検出部22が非活性化される。
このように、不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)では、タイミング信号S2がハイレベルに変化する時刻t2よりも前に、既にイネーブルトランジスタTrEがオン状態となっていることから、時刻t2においてタイミング信号S2がハイレベルに変化し、これにより引き抜き配線LBの電位がローレベルに変化すると、引き抜きトランジスタTr1〜Trnのオン/オフとは関係なく、プリチャージ配線LAの電位は必ずローレベルに変化する。
これにより、トランジスタ52は必ずオフ状態となることから、時刻t3においてタイミング信号S3がハイレベルに変化しても、ラッチ回路54の出力であるヒット信号HITはローレベルに維持され、HITしなかった旨(MISSHITである旨)が報知される。
以上が、不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)における動作である。
このように、ヒューズ回路13,14では、イネーブルヒューズを用いることなく、使用状態(HIT検出動作を行う状態)又は不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)の判別が行うことができる。そして、使用状態においては、複数のプログラムヒューズ31の切断パターンによって記憶された所望のアドレスのHIT検出を行うことができ、不使用状態においては、ヒット信号HITの活性化を確実に禁止することができる。このため、図2及び図4に示したヒューズ回路11,12に比べてヒューズ素子の数を1つ削減することが可能となるばかりでなく、ヒューズ回路11,12のようにイネーブルヒューズを切断する必要がなくなることから、切断すべきヒューズ素子の数を全体として削減することが可能となる。
尚、ヒューズ回路13,14には、イネーブルヒューズの代わりに使用判定部23が設けられているが、現在の回路集積技術によれば、使用判定部23が占有する回路面積はヒューズ素子1つ分の占有面積とほぼ同等か、それ以下である。しかも、ヒューズ素子は物理的な切断が必要であるため、その小型化が極めて困難であるのに対し、使用判定部23はトランジスタの集合体であることから、回路集積技術の進歩により、今後よりいっそうの小型化が期待できる。
但し、ヒューズ回路13は、記憶回路FL1〜FLnに含まれるプログラムヒューズ31の全てが未切断状態である場合には自動的に「不使用状態」とみなされることから、全てのプログラムヒューズ31を未切断とすることによって記憶される特定のアドレス、すなわち、全ビットの論理値が「0」であるアドレスについてHIT検出を行うことはできない。同様の理由から、全反転ヒューズ回路14は全ビットの論理値が「1」であるアドレスについてHIT検出を行うことはできない。したがって、使用するヒューズ回路の決定に際しては、この点を考慮する必要がある。
図15は、使用するヒューズ回路を決定する好ましい方法を説明するためのフローチャートである。
まず、記憶させたいアドレスのビット構成を解析し(ステップS20)、全ビットの論理値が「0」であれば(ステップS21:YES)、全反転ヒューズ回路14を選択し(ステップS24)、全ビットの論理値が「1」であれば(ステップS22:YES)、ヒューズ回路13を選択する(ステップS25)。一方、全ビットの論理値が「0」及び全ビットの論理値が「1」のいずれでもない場合には(ステップS21:NO,ステップS22:NO)、論理値が「0」であるビットと、論理値が「1」であるビットのいずれが多いかを判断する(ステップS23)。その結果、論理値が「0」であるビットの方が多ければ、ヒューズ回路13を選択し(ステップS25)、論理値が「1」であるビットの方が多ければ、全反転ヒューズ回路14を選択する(ステップS24)。そして、他に記憶させるアドレスがあるか否かを判断し(ステップS26)、他に記憶させるアドレスが残っていれば(ステップS26:YES)ステップS20に戻り、他に記憶させるアドレスが残っていなければ(ステップS26:NO)、一連の処理を終了する。これら一連の処理についても、コンピュータのソフトウェア処理によって実行することができ、当該処理にて得られた結果に基づいてヒューズ切断装置が制御される。
この方法によれば、全ビットの論理値が「0」又は「1」である場合を除き、記憶回路群21に含まれるプログラムヒューズの切断数は、必ず全数(n本)の半分以下(n/2本以下)となる。つまり、プログラムヒューズの切断数を削減することができ、その結果、半導体装置80の製造コストをより低減することが可能となるとともに、最終製品である半導体装置80のより信頼性をより高めることが可能となる。尚、ステップS26において、論理値が「0」であるビットと論理値が「1」であるビットの数が等しいと判断された場合には、ヒューズ回路13及び全反転ヒューズ回路14のいずれを選択してもよく、例えば、MSBやMLBの論理値によって判断すればよい。また、ステップS26による判断の結果、選択したヒューズ回路13又は全反転ヒューズ回路14に空きがない場合には、代わりに、他方のヒューズ回路を選択すれば良い。ここで、ヒューズ回路13に空きがない場合には、論理値が「1」であるビットの多いアドレスを優先的に全反転ヒューズ回路14に割り当てれば良く、全反転ヒューズ回路14に空きがない場合には、論理値が「0」であるビットの多いアドレスを優先的にヒューズ回路13に割り当てれば良い。
以上説明したように、本実施形態では、イネーブル回路24の代わりに使用判定部23を設けていることから、切断すべきヒューズ素子の数をより削減することが可能となる。これにより、半導体装置10の製造コストをより低減することができるとともに、最終製品である半導体装置10の信頼性をより高めることが可能となる。また、全体としてヒューズ素子の数も削減されることから、チップサイズをより縮小することも可能となる。
尚、ヒューズ回路13の数と全反転ヒューズ回路14の数が同数であることは必須でなく、両者の数に差を設けても構わない。但し、図15に示した方法によって使用するヒューズ回路を決定する場合には、両者の数をほぼ同数とすることにより、ヒューズ回路13及び全反転ヒューズ回路14の一方に空きがなくなる可能性を減らすことが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図16は、本発明の第3の実施形態による半導体装置90の構成を模式的に示す略平面図である。
本実施形態による半導体装置90は、ヒューズ回路13(図10参照)と、全反転ヒューズ回路14(図11参照)と、上位反転ヒューズ回路15と、下位反転ヒューズ回路16とをそれぞれ複数個備えており、これら各ヒューズ回路13〜16は、互いに同数設けられている。
図17は上位反転ヒューズ回路15の回路図であり、図18は下位反転ヒューズ回路16の回路図である。
図17及び図18に示すように、上位反転ヒューズ回路15及び下位反転ヒューズ回路16は、いずれもヒューズ回路13と全反転ヒューズ回路14を合成したような回路構成を有している。具体的には、上位反転ヒューズ回路15は、図17に示すように、アドレスの上位n/2ビットに関しては排他的非論理和回路EXNOR1〜EXNORnが用いられ、アドレスの下位n/2ビットに関しては排他的論理和回路EXOR1〜EXORnが用いられている。逆に、下位反転ヒューズ回路16は、図18に示すように、アドレスの上位n/2ビットに関しては排他的論理和回路EXOR1〜EXORnが用いられ、アドレスの下位n/2ビットに関しては排他的非論理和回路EXNOR1〜EXNORnが用いられている。いずれのヒューズ回路も、その他の構成はヒューズ回路13と同一であることから、同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
上位反転ヒューズ回路15に所望のアドレスを記憶させる場合、当該アドレスを構成する上位n/2ビットに関しては、その論理値を反転させて記憶させる必要がある。同様に、下位反転ヒューズ回路16に所望のアドレスを記憶させる場合、当該アドレスを構成する下位n/2ビットに関しては、その論理値を反転させて記憶させなければならない。
このように、ヒューズ回路13、全反転ヒューズ回路14、上位反転ヒューズ回路15及び下位反転ヒューズ回路16は、同じ切断パターンで互いに異なるアドレスを記憶可能に構成されている。
図19は、本実施形態において、使用するヒューズ回路を決定する好ましい方法を説明するためのフローチャートである。
まず、記憶させたいアドレスのビット構成を解析し(ステップS30)、全ビットの論理値が「0」であれば(ステップS31:YES)、上位反転ヒューズ回路15及び下位反転ヒューズ回路16の一方を選択し(ステップS40又はステップS41)、全ビットの論理値が「1」であれば(ステップS32:YES)、上位反転ヒューズ回路15及び下位反転ヒューズ回路16の他方を選択する(ステップS41又はステップS40)。さらに、上位n/2ビットの論理値が全て「0」であり、且つ、下位n/2ビットの論理値が全て「1」であれば(ステップS33:YES)、ヒューズ回路13及び全反転ヒューズ回路14の一方を選択し(ステップS38又はステップS39)、上位n/2ビットの論理値が全て「1」であり、且つ、下位n/2ビットの論理値が全て「0」であれば(ステップS34:YES)、ヒューズ回路13及び全反転ヒューズ回路14の他方を選択する(ステップS39又はステップS38)。一方、上記のいずれでもない場合には(ステップS31:NO,ステップS32:NO,ステップS33:NO,ステップS34:NO)、上位n/2ビット中に論理値が「0」であるビットと、論理値が「1」であるビットのいずれが多いかを判断し(ステップS35)、さらに、下位n/2ビット中に論理値が「0」であるビットと、論理値が「1」であるビットのいずれが多いかを判断する(ステップS36,ステップS37)。
その結果、上位n/2ビット及び下位n/2ビットとも論理値が「0」であるビットの方が多ければ、ヒューズ回路13を選択し(ステップS38)、上位n/2ビット及び下位n/2ビットとも論理値が「1」であるビットの方が多ければ、全反転ヒューズ回路14を選択する(ステップS39)。一方、上位n/2ビットについては論理値が「1」であるビットの方が多く、下位n/2ビットについては論理値が「0」であるビットの方が多い場合には、上位反転ヒューズ回路15を選択する(ステップS40)。また、上位n/2ビットについては論理値が「0」であるビットの方が多く、下位n/2ビットについては論理値が「1」であるビットの方が多い場合には、下位反転ヒューズ回路16を選択する(ステップS41)。
そして、他に記憶させるアドレスがあるか否かを判断し(ステップS42)、他に記憶させるアドレスが残っていればステップS30に戻り、他に記憶させるアドレスが残っていなければ、一連の処理を終了する。これら一連の処理についても、コンピュータのソフトウェア処理によって実行することができ、当該処理にて得られた結果に基づいてヒューズ切断装置が制御される。
本実施形態によれば、全ビットの論理値が「0」又は「1」である場合を含め、記憶回路群21に含まれるプログラムヒューズの切断数が必ず全数(n本)の半分以下(n/2本以下)となる。しかも、全ビットの論理値が「0」又は「1」である場合を除き、上位n/2ビットに対応するプログラムヒューズの切断数と、下位n/2ビットに対応するプログラムヒューズの切断数がいずれも半分以下(n/4本以下)となる。このため、全体として切断すべきプログラムヒューズの数をよりいっそう削減することができ、その結果、半導体装置90の製造コストをよりいっそう低減することが可能となるとともに、最終製品である半導体装置90の信頼性をよりいっそう高めることが可能となる。
本実施形態においても、ステップS35〜ステップS37において、論理値が「0」であるビットと論理値が「1」であるビットの数が等しいと判断された場合には、例えば、MSBやMLBの論理値に基づいて判断すればよい。また、ステップS35〜ステップS37による判断の結果、選択したヒューズ回路に空きがない場合には、代わりに他の種類のヒューズ回路を選択すれば良い。具体的には、ヒューズ回路13に空きがない場合、上位n/2ビットに論理値が「1」であるビットの多いアドレスを優先的に上位反転ヒューズ回路15に割り当てれば良く、下位n/2ビットに論理値が「1」であるビットの多いアドレスを優先的に下位反転ヒューズ回路16に割り当てれば良い。他のヒューズ回路14〜16に空きがないケースも同様の処理を行えばよい。また、各ヒューズ回路13〜16の数が互いに同数であることは必須でなく、これらの数に差があっても構わない。但し、これらの数をほぼ同数とすることにより、選択したヒューズ回路に空きがなくなる可能性を減らすことが可能となる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図20は、本発明の第4の実施形態による半導体装置100の構成を模式的に示す略平面図である。
本実施形態による半導体装置100は、ヒューズ回路13と同一、或いは、ヒューズ回路13に含まれる任意の排他的論理和回路EXORを排他的非論理和回路EXNORに置き換え、これにより同じ切断パターンで互いに異なるアドレスを記憶可能に構成された、複数種類のヒューズ回路11A,11B,11C,11D,11E・・・・を複数備えている。これらヒューズ回路の種類や数については特に限定されず、また、同じ種類のヒューズ回路(例えばヒューズ回路11A)の数についても限定されない。したがって、各ヒューズ回路の種類が互いに全て異なっていても構わないし、また、同じ種類のヒューズ回路を複数個ずつ(例えば4個ずつ)設けても構わない。
本実施形態では、各ヒューズ回路11A,11B,11C,11D,11E・・・・に含まれる排他的論理和回路EXOR及び排他的非論理和回路EXNORの構成を「マスク」という概念で表す。具体的には、排他的論理和回路EXORについてはマスクビットとして「0」を割り当て、排他的非論理和回路EXNORについてはマスクビットとして「1」を割り当てることによって、各ヒューズ回路11A,11B,11C,11D,11E・・・・の回路構成を特定する。したがって、ヒューズ回路13(図10参照)のマスク、全反転ヒューズ回路14(図11参照)のマスク、上位反転ヒューズ回路15(図17参照)のマスク、及び、下位反転ヒューズ回路16(図18参照)のマスクについては、それぞれ表1の通りとなる。
Figure 2006179114
上述の通り、本実施形態において用意するヒューズ回路の種類については任意であり、その他のマスクを持つヒューズ回路を備えても構わない。当然ながら、マスクのビット数は「n」であり、記憶すべきアドレスのビット数と一致する。
本実施形態では、各ヒューズ回路のマスクを利用することによって、記憶すべきアドレスを最適なヒューズ回路に割り当てる。以下、その方法について具体的に説明する。
図21は、本実施形態において、使用するヒューズ回路を決定する方法を説明するためのフローチャートである。
まず、切断数テーブルを作成する(ステップS50)。切断数テーブルの構成は、一例として図22に示されており、記憶すべき複数のアドレス(本例ではADDRESS#1〜#8)と、用意された複数種類のヒューズ回路(本例ではヒューズ回路11A〜11H)のマトリクス構造を有している。また、これらの交点(マス目)には、必要とされるプログラムヒューズの切断数が書き込まれる(図22に示す切断数は、あくまで一例である)。書き込まれる切断数は、行方向に対応するアドレスを、列方向に対応するヒューズ回路に記憶させる場合、何本のプログラムヒューズを切断する必要があるのかを示している。例えば、図22に示すADDRESS#1を記憶させる場合、ヒューズ回路11Aを使用すると10本のプログラムヒューズを切断する必要があり、ヒューズ回路11Bを使用すると3本のプログラムヒューズを切断する必要があることを意味する。
プログラムヒューズの切断数は、記憶すべきアドレスの各ビットと、各ヒューズ回路のマスクの対応するビットとの排他的論理和演算を行うことによって算出することができる。具体的に例を挙げて説明すると、ADDRESS#1のビット構成とヒューズ回路11Aのマスクが表2に示すとおりである場合、対応するビット同士で排他的論理和演算を行うと、「0」となるビットが2個、「1」となるビットが10個となる。一方、ADDRESS#1のビット構成とヒューズ回路11Bのマスクが表3に示すとおりである場合、対応するビット同士で排他的論理和演算を行うと、「0」となるビットが9個、「1」となるビットが3個となる。
Figure 2006179114
Figure 2006179114
ここで、演算により「0」となったビットは、当該ヒューズ回路を用いた場合に、プログラムヒューズを切断すべきでないビットであることを意味し、「1」となったビットは、当該ヒューズ回路を用いた場合に、プログラムヒューズを切断する必要のあるビットであることを意味する。したがって、演算の結果「1」となったビットの数をカウントすれば、プログラムヒューズの切断数を算出することができる。上記の例で言えば、ADDRESS#1をヒューズ回路11Aに記憶させる場合には、10本のプログラムヒューズを切断する必要があり、ADDRESS#1をヒューズ回路11Bに記憶させる場合には、3本のプログラムヒューズを切断する必要があることになる。この場合、切断数テーブルのADDRESS#1とヒューズ回路11Aの交点には「10」が書き込まれ、ADDRESS#1とヒューズ回路11Bの交点には「3」が書き込まれる。このような演算を、記憶すべきアドレス及び用意されたヒューズ回路の全ての組み合わせに対して行い、図22に示すような切断数テーブルを作成する。
次に、各アドレスごとに、最小切断数が書き込まれた交点に選択フラグを立てる(ステップS51)。但し、切断数がゼロである交点は選択禁止である。切断数がゼロとなる組み合わせは、既に説明したとおり「不使用状態」とみなされHIT検出を行うことができないからである。図22においては、選択フラグが立てられた交点には○印又は◎印が表示されている。最小切断数が書き込まれた交点は、各アドレスに1つとは限らず、2つ以上存在する可能性がある。この場合には、最小切断数が書き込まれた全ての交点に選択フラグを立てる。
次に、ヒューズ回路の種類ごとに選択フラグの数をカウントし、その結果に基づいてFULLフラグ(FLフラグ)及びオーバーフローフラグ(OFフラグ)を立てる(又は取り消す)(ステップS52)。FLフラグ及びOFフラグは、ヒューズ回路の種類ごとに割り当てられるフラグであり、このうちFLフラグは、対応する列に含まれる選択フラグの数が、当該ヒューズ回路の数と一致又は超えている場合に立てられ、OFフラグは、対応する列に含まれる選択フラグの数が、当該ヒューズ回路の数を超えている場合に立てられる。図22には、一例として各ヒューズ回路の数が「2個」である場合を示しており、この例では、選択フラグが2個以上立っている場合にFLフラグが立てられ(ヒューズ回路11B,11C,11G)、選択フラグが3個以上立っている場合にOFフラグが立てられる(ヒューズ回路11B,11G)。
次に、OFフラグが少なくとも1つ立っているか否かを判断する(ステップS53)。その結果、OFフラグが1つも立っていない場合には(ステップS53:NO)、各アドレスごとに重複する選択フラグを排除し(ステップS57)、一連の処理を完了する。重複する選択フラグの排除方法は任意であり、各アドレスについて選択フラグが1つだけ立った状態になれば、どの選択フラグを排除しても構わない。そして、各アドレスについて、最終的に選択フラグの立った交点に対応するヒューズ回路が、選択されたヒューズ回路となる。
一方、図22に示す例のように、OFフラグが少なくとも1つ立っている場合には(ステップS53:YES)、OFフラグが立っている列(図22に示す例では、ヒューズ回路11B,11Gの列であり、以下「要処理列」という)上の選択フラグをいくつか排除する必要がある。この場合、要処理列内において選択フラグ立っている交点(以下、「要処理点」といい、図22では◎印が表示している)に着目し、この要処理点が属する行(図22では、例えばADDRESS#1,#2,#5,#6,#7,#8の行であり、以下、「要処理行」という)に、他の選択フラグが立っているか否かを判断する(ステップS54)。つまり、選択フラグの重複があるか否かを判断する。尚、図22に示す例では、ADDRESS#1,#5,#7の行は、ヒューズ回路11Bに関連する要処理行であり、ADDRESS#2,#6,#7,#8の行は、ヒューズ回路11Gに関連する要処理行である。ADDRESS#7の行はヒューズ回路11B,11Gの両方に関連している。
かかる判断の結果、要処理行に他の選択フラグが立っている場合には(ステップS54:YES)、要処理点の選択フラグを取り消し、切断数として「ゼロ」を上書きする(ステップS55)。ここで、要処理行に複数の要処理点が含まれている場合(図22に示す例ではADDRESS#7の行)には、要処理点がより多い列(11Gの列)に属する選択フラグを優先的に取り消す。そして、ステップS52に戻ってFLフラグ及びOFフラグの内容を更新する。つまり、ステップS55の処理を行った結果、取り消されるべきFLフラグやOFフラグがあれば、これらを取り消す。
図23は、図22に示す切断数テーブルに対して、上記の処理(S52〜S55)を繰り返し行った結果を示している。図23に示すように、上記の処理によって、ヒューズ回路11Bのオーバーフローが解消されたことが分かる。このように、上記の処理によれば、切断数を増やすことなく最適なヒューズ回路の割り当てを行うことができる。尚、選択フラグを取り消した交点に「ゼロ」を上書きしているのは、当該交点に再び選択フラグが立てられないようにするための処理である。
一方、ステップS52〜S55の処理を繰り返し実行しても、依然として要処理列・要処理行が残る場合、換言すれば、要処理行上に重複する選択フラグが存在しない場合には(ステップS54:NO)、要処理行に属する交点のうち、要処理点に書き込まれた切断数に対する増分が最も小さい切断数が書き込まれた交点に選択フラグを立てる(ステップS56)。このとき、FLフラグが立っている列(図22では、例えばヒューズ回路11Cの列であり、以下「禁止列」という)上の交点は、選択の対象外とされる。これは、禁止列に属する交点に選択フラグを立てると、禁止列にOFフラグが立ってしまい、新たなな要処理列が発生してしまうからである。そして、ステップS55へ移動して、要処理点の選択フラグを取り消すとともに、切断数として「ゼロ」を上書きする。さらに、ステップS52に戻ってFLフラグ及びOFフラグの内容を更新する。
図24は、図23に示す切断数テーブルに対して、上記の処理(S56,S55,S52)を実行した結果を示している。つまり、図23に示す段階では要処理行が3つ(ADDRESS#2,#6,#8)存在する。このうち、ADDRESS#2については、ヒューズ回路11Cに対応する交点を選択すれば増分が最小数である「1」となるが、ヒューズ回路11Cの列は禁止列であることから選択できない。このため、選択可能な列はヒューズ回路11Eであり、この場合、増分は「2」である。一方、ADDRESS#6については、ヒューズ回路11Hに対応する交点を選択すると増分が最小となり、この場合も増分は「2」である。さらに、ADDRESS#8については、ヒューズ回路11C又はヒューズ回路11Hに対応する交点を選択すると増分が最小となり、この場合、増分は「1」である。但し、ヒューズ回路11Cの列は禁止列であることから、これを選択することはできない。
以上より、選択フラグを立てるべき交点は、ADDRESS#8及びヒューズ回路11Hに対応する交点であると判断され、図24に示すように、当該交点に選択フラグが立てられるとともに、ADDRESS#8及びヒューズ回路11Gに対応する交点の選択フラグが取り消される。その結果、ヒューズ回路11Gのオーバーフローが解消され、ヒューズ回路11Gに対応するOFフラグが取り消されることになる。このように、上記の処理によれば、切断数を増加を最小限に抑えつつ、最適なヒューズ回路の割り当てを行うことができる。
このような処理(S52〜S56)を繰り返すことによってOFフラグの排除が完了すると(ステップS53:NO)、各アドレスごとに重複する選択フラグを排除し(ステップS57)、一連の処理を完了する。上述の通り、各アドレスについて最終的に選択フラグの立った交点に対応するヒューズ回路が、選択されたヒューズ回路となる。これら一連の処理についても、コンピュータのソフトウェア処理によって実行することができ、当該処理にて得られた結果に基づいてヒューズ切断装置が制御される。
本実施形態によれば、用意するヒューズ回路の種類や数にかかわらず、切断すべきプログラムヒューズの数を常に最小限に抑えることが可能となる。しかも、本実施形態では、用意するヒューズ回路の種類が多いほど、全体として切断すべきプログラムヒューズの数を削減することができる。これらにより、本実施形態によれば、半導体装置100の製造コストをよりいっそう低減することが可能となるとともに、最終製品である半導体装置100のより信頼性をよりいっそう高めることが可能となる。
以上、本発明の好ましいいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記各実施形態においては、いずれもタイミング信号(S1〜S3)に同期してプリチャージ動作を行うダイナミック型のヒューズ回路を用いたが、本発明がこれに限定されるものではなく、例えば、スタティック型のヒューズ回路を用いることも可能である。ダイナミック型のヒューズ回路は、DRAMのようにダイナミック動作を行う半導体装置への適用が好適であり、スタティック型のヒューズ回路は、SRAMのようにスタティック動作を行う半導体装置への適用が好適である。
また、上記各実施形態においては、いずれもヒューズ素子を切断することにより出力がハイレベルとなる記憶回路を用いたが、逆に、ヒューズ素子を切断することにより出力がローレベルとなる記憶回路を用いることも可能である。
本発明の第1の実施形態による半導体装置10の構成を模式的に示す略平面図である。 ヒューズ回路11の回路図である。 記憶回路FL1の具体的な回路構成を示す回路図である。 全反転ヒューズ回路12の回路図である。 使用状態(イネーブルヒューズが切断されている状態)において、HITを検出した場合の動作を示すタイミングチャートである。 使用状態(イネーブルヒューズが切断されている状態)において、HITを検出しなかった場合の動作を示すタイミングチャートである。 不使用状態(イネーブルヒューズが切断されていない状態)における動作を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態において、使用するヒューズ回路を決定する方法を説明するためのフロ 本発明の第2の実施形態による半導体装置80の構成を模式的に示す略平面図である。 ヒューズ回路13の回路図である。 全反転ヒューズ回路14の回路図である。 使用状態(HIT検出動作を行う状態)において、HITを検出した場合の動作を示すタイミングチャートである。 使用状態(HIT検出動作を行う状態)において、HITを検出しなかった場合の動作を示すタイミングチャートである。 不使用状態(HIT検出動作を行わない状態)における動作を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態において、使用するヒューズ回路を決定する方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態による半導体装置90の構成を模式的に示す略平面図である。 上位反転ヒューズ回路15の回路図である。 下位反転ヒューズ回路16の回路図である。 第3の実施形態において、使用するヒューズ回路を決定する方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態による半導体装置100の構成を模式的に示す略平面図である。 第4の実施形態において、使用するヒューズ回路を決定する方法を説明するためのフローチャートである。 切断数テーブルの一例を示す図である。 ステップS52〜S55の処理を繰り返し行った後における切断数テーブルの状態を示す図である。 ステップS52〜S56の処理を繰り返し行った後における切断数テーブルの状態を示す図である。
符号の説明
10,80,90,100 半導体装置
11,13 ヒューズ回路
12,14 全反転ヒューズ回路
15 上位反転ヒューズ回路
16 下位反転ヒューズ回路
11A〜11H ヒューズ回路
21 記憶回路群
22 一致検出部
23 使用判定部
24 イネーブル回路
31 プログラムヒューズ
32〜34,41〜43、51〜53,61〜63,71 トランジスタ
40 プリチャージ回路
50 出力回路
54 ラッチ回路
60 プリチャージ回路
70 バイアス回路
72,INV インバータ
A1〜An ビット信号
EXOR1〜EXORn 排他的論理和回路
EXNOR1〜EXNORn 排他的非論理和回路
FL1〜FLn,FLE 記憶回路
F1〜Fn 記憶回路の出力
HIT ヒット信号
LA,LC プリチャージ配線
LB,LD 引き抜き配線
OUT1〜OUTn 一致信号
S1〜S3 タイミング信号
SE イネーブル信号
Tr1〜Trn,TrF1〜TrFn 引き抜きトランジスタ
TrE,TrFE イネーブルトランジスタ

Claims (11)

  1. それぞれ複数のプログラムヒューズを含み、前記複数のプログラムヒューズの切断パターンによって所望のアドレスを記憶する複数のヒューズ回路を備え、
    前記複数のヒューズ回路の少なくとも2つは、同じ切断パターンによって互いに異なるアドレスを記憶可能に構成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記複数のヒューズ回路の少なくとも2つは、前記複数のプログラムヒューズの同じ切断パターンによって、全ビットを互いに反転させたアドレスを記憶可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記複数のヒューズ回路のうち、前記複数のプログラムヒューズの所定の切断パターンによって第1のアドレスを記憶する第1のタイプと、前記複数のプログラムヒューズの前記所定の切断パターンと同じ切断パターンによって前記第1のアドレスの各ビットを全て反転させた第2アドレスを記憶する第2のタイプをほぼ同数備えることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記複数のフューズ回路には、前記複数のプログラムフューズの所定の切断パターンによって第1のアドレスを記憶する第1のタイプと、前記複数のプログラムフューズの前記所定の切断パターンと同じ切断パターンによって前記第1のアドレスの各ビットを全て反転させた第2のアドレスを記憶する第2のタイプと、前記複数のプログラムフューズの前記所定の切断パターンと同じ切断パターンによって前記第1のアドレスの一部のビットを反転させた第3のアドレスを記憶する第3のタイプとが含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  5. 前記複数のヒューズ回路には、前記複数のプログラムヒューズの前記所定の切断パターンと同じ切断パターンによって前記第1のアドレスの他の一部のビットを反転させた第4のアドレスを記憶する第4のタイプがさらに含まれていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記第3のアドレスは、前記第4のアドレスを構成する全ビットを互いに反転させたアドレスであることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記複数のヒューズ回路は、前記複数のプログラムヒューズの切断パターンによって記憶されたアドレスと選択されたアドレスとの一致を検出する一致検出部と、前記一致検出部を活性化させる手段とをそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記活性化させる手段は、切断により対応する一致検出部を活性化させるイネーブルヒューズを含んでいることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
  9. 複数のプログラムヒューズの同じ切断パターンによって互いに異なるアドレスを記憶可能に構成された複数タイプのヒューズ回路の中から、使用するヒューズ回路を選択するためのヒューズ回路選択方法であって、
    所定のアドレスを記憶させる場合に必要なプログラムヒューズの切断数を、前記ヒューズ回路のタイプごとにカウントする第1のステップと、
    より少ない切断数にて前記所定のアドレスを記憶可能なヒューズ回路を、前記所定のアドレス用のヒューズ回路として優先的に割り当てる第2のステップとを備えることを特徴とするヒューズ回路選択方法。
  10. 複数のプログラムヒューズの同じ切断パターンによって互いに異なるアドレスを記憶可能に構成された第1及び第2のタイプのヒューズ回路を含む複数のヒューズ回路の中から、使用するヒューズ回路を選択するためのヒューズ回路選択方法であって、
    記憶すべきアドレスを構成するビットの少なくとも一部のビットに関して、前記一方の論理値を持つビットと前記他方の論理値を持つビットのいずれが多いかを判断し、前記一方の論理値を持つビットの方が多い場合には前記第1のタイプのヒューズ回路を選択し、前記他方の論理値を持つビットの方が多い場合には前記第2のタイプのヒューズ回路を選択することを特徴とするヒューズ回路選択方法。
  11. 前記第1のタイプのヒューズ回路に含まれる複数のプログラムヒューズの全てを切断しないことによって表現されるアドレスを記憶させる場合には、前記第1のタイプとは異なるタイプのヒューズ回路を選択し、
    前記第2のタイプのヒューズ回路に含まれる複数のプログラムヒューズの全てを切断しないことによって表現されるアドレスを記憶させる場合には、前記第2のタイプとは異なるタイプのヒューズ回路を選択することを特徴とする請求項10に記載のヒューズ回路選択方法。
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