JP2006177103A - 既製杭の施工方法及び座屈防止治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 先端部に一対の翼状板2が結合された中空形状の鋼管杭1の施工作業において、鋼管杭1の内部に挿入される袋体4と、袋体4内へ流体6を供給する流体注入手段8とを備えた座屈防止冶具を用い、鋼管杭1を施工する際は、鋼管杭1を先端側から地中にねじ込みつつ貫入するとともに、袋体4内に流体6を注入して袋体4を膨張させ、この膨張させた袋体4によって、鋼管杭1の内周面を鋼管杭1の外径方向に所定の圧力で押圧する。
【選択図】 図1
Description
ここで、杭の貫入時に作用する土圧は、貫入時に杭を上下させる等、杭の外周面にある土砂を軟化させつつ移動させることにより、ある程度低減することが可能である。しかし、杭の貫入時に杭を上下させると、杭の施工作業が長期化してしまう。また、杭を上下させることによって土砂が軟化する度合は、施工機械を操作するオペレータの熟練度による影響が大きいため不確実である。さらに、杭の外周面にある土砂を軟化させても、地盤によっては土砂の軟化状態が短時間で回復してしまう場合もある。また、杭の貫入時に杭を上下させると、杭の外周面にある土砂が地上へ排出されてしまうため、無排土での杭の施工作業を行うことができない。さらに、杭の貫入時に杭を上下させる方法では、杭周面の地盤を乱してしまい、周面摩擦が低下してしまうおそれがある。
前記既製杭の内周面を外径方向に押圧しながら、前記既製杭を地中へ貫入することを特徴とするものである。
本発明によると、既製杭の内周面を外径方向に押圧することにより、既製杭の貫入時に作用する土圧等によって生じる座屈を防止しながら、既製杭を地中へ貫入することが可能となる。
ここで、既製杭とは場所打ち杭以外の杭を示すものであり、例えば、鋼管杭、RC杭、PC杭、PHC杭、SC杭等である。
本発明によると、既製杭の先端部又は外周に結合された翼状板によって、既製杭の地中への推進力が向上し、既製杭の地盤への貫入性能及び施工後の既製杭が有する先端支持力が向上する。
前記既製杭の内部に挿入されるとともに内部に流体を注入することにより膨張する袋体と、前記袋体の内部に流体を注入する流体注入手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によると、既製杭の内部に挿入した袋体の内部に流体を注入して袋体を膨張させ、膨張した袋体の有する流体圧によって、既製杭の内周面を外径方向に押圧することにより、既製杭の貫入時に作用する土圧等によって生じる座屈を防止することが可能となる。
前記既製杭の内部に挿入されるとともに既製杭の内周面と対向する押圧部と、前記既製杭の径方向に伸縮することにより前記押圧部を既製杭の径方向に移動させる伸縮部と、前記伸縮部を伸縮させる駆動部と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によると、既製杭の内部において、伸縮部を既製杭の径方向に伸縮して押圧部を既製杭の径方向に移動させることによって、既製杭の内周面を外径方向に押圧することにより、既製杭の貫入時に作用する土圧等によって生じる座屈を防止することが可能となる。
まず、図1を参照して本発明の第一の実施形態の構成を説明する。なお、本実施形態では、既製杭として鋼管杭を用いた場合について説明する。
図1に示すように、本実施形態の鋼管杭1は、円筒形状の鋼管によって形成されており、鋼管杭1の先端部には、一対の翼状板2が結合されている。
座屈防止冶具は、鋼管杭1の内部に挿入される袋体4と、袋体4の内部へ流体6を注入する流体注入手段8とを備えている。
本実施形態の鋼管杭1の施工作業は、以下に示す手順によって行われる。
まず、ベースマシン等によって、鋼管杭1を地面に対して直立に支持するとともに、一対の翼状板2の底面をそれぞれ地面に接触させる。そして、鋼管杭1に対し、オーガモータや全周回転機等によって回転力を与えるとともに、必要に応じて押込み力負荷装置によって鉛直方向下向きの押圧力を与えることによって、鋼管杭1を先端側から地中にねじ込みつつ貫入する。
したがって、本実施形態の鋼管杭1の施工方法によれば、鋼管杭1を地中に貫入する際に、内部に流体6を注入して膨張させた袋体4によって、鋼管杭1の内周面を鋼管杭1の外径方向に所定の圧力で押圧するため、鋼管杭1に生じる座屈が防止される。このため、鋼管杭1の板厚を必要以上に増加させる必要がなく、鋼管杭1の製造コストを低下させることが可能となる。
また、袋体4を回収した後の鋼管杭1の内部には、例えば建設現場の残土等、環境に悪影響を与えない廃棄物を投入することが可能であるため、残土等の搬送作業や処理作業を省略することが可能となり、作業コストの低減及び作業効率の向上が可能となる。また、鋼管杭1の内部に廃棄物等を投入する代わりに、例えばコンクリートを打設すると、鋼管杭1の剛性が向上する。
また、鋼管杭1を所定の深度まで貫入し、袋体4を膨張させた状態で所定の時間が経過した後に、袋体4の内部に注入されている流体6を排出するため、この所定の時間を、例えば、全体の作業工程において次に施工する鋼管杭1の施工準備等、他の作業を行う時間とすることにより、全体の作業工程に支障をきたすことなく施工作業を行うことが可能となるため、施工効率が向上する。
また、本実施形態の鋼管杭1の施工方法では、鋼管杭1の貫入を行うとともに、流体注入手段8によって袋体4の内部に流体6を注入して袋体4を膨張させたが、これに限定されるものではなく、例えば土圧等の外力が鋼管杭1に大きく作用し始める深度において、袋体4を膨張させてもよい。
また、本実施形態で用いた鋼管杭1では、鋼管杭1の先端側開口部を一対の翼状板2によって閉塞したが、これに限定されるものではなく、鋼管杭1の先端を開口端としてもよい。この場合、例えば鋼管杭1の内部に円板等を配置することにより、鋼管杭1の内部における土の上昇を防止して、袋体4の配置及び回収を容易にすることが好適である。
また、本実施形態で用いた鋼管杭1では、鋼管杭1の先端部に一対の翼状板2を結合することによって鋼管杭1の先端側開口部を閉塞したが、これに限定されるものではなく、鋼管杭1の先端を閉塞する閉塞部材と、翼状板2とを別体で構成してもよい。この場合、翼状板2を結合する位置は鋼管杭1の先端部に限定されず、鋼管杭1の外周において任意の位置に翼状板2を結合することが可能となる。また、鋼管杭1の外周に翼状板2を結合することにより、翼状板2を結合した位置における鋼管杭1の剛性が向上する。
また、本実施形態で用いた鋼管杭1では、鋼管杭1の先端部に一対の翼状板2を結合したが、これに限定されるものではなく、翼状板2を有していない構成としてもよい。
図2に示すように、本実施形態の鋼管杭1は、上述した第一の実施形態と、座屈防止冶具の構成が異なっている。すなわち、第一の実施形態における座屈防止冶具が、袋体4及び流体注入手段8を備えている代わりに、本実施形態における座屈防止冶具は、押圧部10と、伸縮部12及び駆動部14を備えている。
駆動部14は、油圧アクチュエータ等の機械的手段によって形成されており、伸縮部12を鋼管杭1の径方向に伸縮させる。また、駆動部14は、押圧部10による鋼管杭1の内周面への押圧力が所定の圧力となるように、伸縮部12の伸縮量を調節する。
その他の構成は、上述した第一の実施形態と同様である。
本実施形態の鋼管杭1の施工作業は、以下に示す手順によって行われる。
第一の実施形態と同様の手順によって鋼管杭1の貫入を行うとともに、図3に示すように、伸縮部12を鋼管杭1の外径方向に伸張させる。なお、図3は、伸縮部12を鋼管杭1の外径方向に伸張させ、押圧部10の鋼管杭1の内周面と対向する面によって、鋼管杭1の内周面を外径方向に押圧した状態を、鋼管杭1の下端側から見た図である。
鋼管杭1を下端側から地中にねじ込みつつ貫入すると、一対の翼状板2によって、鋼管杭1の下方に位置する土砂が軟化して鋼管杭1の外周側に押し出され、この土砂によって、鋼管杭1の外周面に土圧が作用する。このとき、鋼管杭1の内周面は、押圧部10の鋼管杭1の内周面と対向する面によって、鋼管杭1の外径方向に所定の圧力で押圧されているため、鋼管杭1に生じる座屈は防止されている。
伸縮部12を収縮させた後、押圧部10と、伸縮部12及び駆動部14を鋼管杭1の内部から回収して地上へ取り出し、鋼管杭1の施工作業を終了する。
また、鋼管杭1の施工後は、伸縮部12を収縮させ、押圧部10と、伸縮部12及び駆動部14を鋼管杭1の内部から回収するため、これらを備えた座屈防止治具を再利用することが可能となり、作業コストの低減が可能となる。
また、本実施形態の鋼管杭1の施工方法では、座屈防止治具を、押圧部10を一段のみ備える構成としたが、これに限定されるものではなく、押圧部10を、鋼管杭1の深度方向に複数断又は連続的に設けてもよい。
その他の作用・効果は、上述した第一の実施形態と同様である。
ここで、図5に示すような状態の地盤において、構造物を支持するために必要な鋼管杭1の板厚は14mmである。そして、従来例では、鋼管杭1の板厚を18mmに増加することにより鋼管杭1に生じる座屈を防止しているが、本発明例では、鋼管杭1の板厚を14mmとしたままで鋼管杭1に生じる座屈を防止している。したがって、本発明例では、鋼管杭1の板厚を増加させることなく鋼管杭1に生じる座屈を防止することが可能であり、鋼管杭1の製造コストを低減可能であることが確認された。
2 翼状板
4 袋体
6 流体
8 流体注入手段
10 押圧部
12 伸縮部
14 駆動部
Claims (4)
- 中空形状の既製杭を地中に埋設する既製杭の施工方法であって、
前記既製杭の内周面を外径方向に押圧しながら、前記既製杭を地中へ貫入することを特徴とする既製杭の施工方法。 - 先端部又は外周に翼状板を有する前記既製杭を回転し、前記翼状板のねじ作用により前記既製杭を地中に貫入することを特徴とする請求項1に記載した既製杭の施工方法。
- 中空形状の既製杭の内部に挿入され、前記既製杭の内周面を外径方向に押圧する座屈防止冶具であって、
前記既製杭の内部に挿入されるとともに内部に流体を注入することにより膨張する袋体と、前記袋体の内部に流体を注入する流体注入手段と、を備えたことを特徴とする座屈防止冶具。 - 中空形状の既製杭の内部に挿入され、前記既製杭の内周面を外径方向に押圧する座屈防止冶具であって、
前記既製杭の内部に挿入されるとともに既製杭の内周面と対向する押圧部と、前記既製杭の径方向に伸縮することにより前記押圧部を既製杭の径方向に移動させる伸縮部と、前記伸縮部を伸縮させる駆動部と、を備えたことを特徴とする座屈防止冶具。
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JP2015187379A (ja) * | 2014-03-11 | 2015-10-29 | 新日鐵住金株式会社 | 鋼管杭及びその施工方法 |
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