JP2006175541A - 締結用ソケット及びそれを用いたインパクト工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボルトやナット等の締結具を、スペースが制約された狭い場所で締付部材に締結するのに適した、締結用ソケット及びそれを用いたインパクト工具を提供することを課題とする。
【解決手段】インパクト工具本体1の先端に着脱可能な締結用ソケット60は、下端部61bと上端部61aを有する柱状体61と、柱状体61の上端部61aに形成され、インパクト工具本体1の先端に着脱される着脱部63と、柱状体61の下端部61bより軸方向の所定の高さh2に延在し、締結具71の外周部に係合する大きさを持つ多角形穴部64と、柱状体61の多角形穴部64の上部に連続し、締結具71の外周部の一部に当接するように、柱状体61の軸方向に形成された座ぐり穴部62と、柱状体61の多角形穴部64に軸方向と垂直な径方向に形成された開口部65であって、ボルト70の締結部71の外周部が多角形穴部64の内周面に係合するように、該開口部65より締結部71を多角形穴部64に挿入可能な開口部65とを具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ねじ締め回転方向に打撃もしくは衝撃を与えて回転させることによりねじを強固に締め付けることができるレンチとして機能するインパクト工具に関し、特に、インパクト工具に使用される締結用ソケット及びそれを用いたインパクト工具に関する。
一般にインパクト工具は、駆動源となるモータの回転軸と同一方向の水平軸線に沿って、一端部から他端部に延在する胴体ハウジング部を有し、その胴体ハウジング部の一端部には駆動源となるモータが装着され、その他端部の先端には回転打撃力を出力する先端工具保持部が装着される。また、胴体ハウジング部の中間部には、モータの回転軸方向に回転力を伝達する動力伝達機構部(減速機構部)、回転打撃力を与えるインパクト機構部、及びインパクト機構部の回転打撃力を先端工具保持部へ伝達するアンビルが装着される。そして、胴体ハウジング部の先端工具保持部には、ボルト、ナット等の締結具を締結する締結用ソケットが着脱可能に取付けられる。一方、胴体ハウジング部の一端部には、把持部となるハンドルハウジング部が垂下した形に一体接続される。所謂、胴体ハウジング部とハンドルハウジング部との一体構造はT字形形状となるインパクト工具が一般的である。このようなインパクト工具は、例えば、下記特許文献1の図11に示されている。
一方、下記特許文献2に開示されているように、T字形形状のインパクト工具の使用において、締結具の頭上部のスペースが狭く、インパクト工具の胴体ハウジング部の長さに受ける制約を解消するために、胴体ハウジング部の先端工具保持部に取付ける締結用ソケットの代わりに、胴体ハウジング部の軸線と垂直方向に沿って長く延びるアタッチメントを取付け、そのアタッチメントの先端側に締結用ソケットを取付けたインパクト工具が公知である。
また、下記特許文献3に開示されるように、特に、管継手を締結するソケットレンチにおいて、T字形形状のエルボ型の管継手(締結具)に使用される締結用ソケットとして、エルボ型管継手の締結具にソケットを係合し易くするために、エルボ型の形状に対応して円柱状締結用ソケットの径方向に開放部を形成した構造が公知である。
特開2002−254334号公報 特開平8−206969号公報 特開平8−71931号公報
しかしながら、上記特許文献1の図11に示されたような、T字形形状のインパクト工具によりボルトやナットを締付ける際には、上記インパクト工具の先端工具保持部に取付けられる、例えば六角形穴を有する締結用ソケットの回転軸は、上記胴体ハウジングが延在する軸線と同一方向となる。その結果、ボルトやナット等の締結具の頭上部に、ボルトやナットによって締付けられる部材または他の部材が存在する場合には、インパクト工具の胴体ハウジング部の長さに対応した作業スペースの確保が困難となり、締結用ソケットの回転軸方向からボルトやナットの締結具にインパクト工具の締結用ソケットを係合させることが出来なくなるという問題を生じる。このために、スパナ等を使用した手作業による締付け作業や、ボルトやナットを手で回し込む作業が発生し、ボルト、ナット等の締結作業に手間と時間を要する場合があった。
一方、上記特許文献2に示された技術によれば、インパクト工具にアタッチメントを介して締結用ソケットを取付ける場合、ある程度狭い場所においてもインパクト工具の使用が可能となる。しかし、締結用ソケットをボルト、ナット等の締結具に係合し、または締結具から取外すためのスペースを必要とし、締結具の頭上部に極めて接近してボルトやナットによって締付けられる部材(締付部材)または他の部材が存在する場合には、通常の締結用ソケットの使用が困難となる。
更に、上記特許文献3に示された技術によれば、エルボ型管継手の締結具にソケットを係合し易くするために、エルボ型の継手形状に対応して円柱状締結用ソケットの径方向に開放部を形成している。しかし、この締結用ソケットもエルボ型管継手の一部に形成された締結具の頭上部より、そのソケットを下ろして係合するので、締結具の頭上部に広いスペースを必要とする。
本発明の目的は、ボルトやナット等の締結具を、スペースが制約された狭い場所で締付部材に締結するのに適した、締結用ソケット及びそれを用いたインパクト工具を提供することにある。特に、ボルトやナット等の締結具による締付け部材の上部に充分な作業スペースが確保できない場所に適用して、締結作業効率の向上を図ることが可能な締結用ソケット及びそれを用いたインパクト工具を提供することにある。
本発明の前記及びその他の目的、ならびに新規な特徴は、本明細書の以下の記述及び添付図面から更に明らかにされる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を説明すれば、以下の通りである。
(1)本発明によるインパクト工具本体の先端に着脱可能な締結用ソケットは、下端部と上端部を有する柱状体と、前記柱状体の上端部に形成され、インパクト工具本体の先端に着脱される着脱部と、前記柱状体の下端部より該柱状体の軸方向の所定の高さに延在し、前記締結具の外周部に係合する大きさを持つ多角形穴部と、前記柱状体の前記多角形穴部の軸方向上部に連続し、前記締結具の外周部の一部に当接するように、前記柱状体の軸方向に形成された座ぐり穴部と、前記柱状体の前記多角形穴部に前記軸方向と垂直な径方向に形成された開口部であって、前記締結具の外周部が前記多角形穴部の内周面に係合するように、該開口部より前記締結具を前記多角形穴部に挿入可能な開口部とを具備したことを特徴とする。
(2)本発明による上記(1)項の締結用ソケットにおいて、前記下端部、前記上端部、及び前記着脱部を連通して前記柱状体の軸芯に沿って形成された貫通穴を更に備え、該貫通穴内に前記締結具に螺合するねじ軸を挿入するようにしたことを特徴とする。
(3)本発明による上記(1)項または上記(2)項の締結用ソケットにおいて、前記着脱部は、前記上端部より前記柱状体の軸方向に突出する多角形台形部を有し、該多角形台形部が前記インパクト工具本体の先端に設けられる装着穴に嵌合できる構成としたことを特徴とする。
(4)本発明によるインパクト工具は、駆動源となるモータの回転軸と同一方向の水平軸線に沿って、一端部から他端部に延在する胴体ハウジング部であって、該胴体ハウジング部の一端部には前記モータが装着され、該胴体ハウジング部の他端部には回転打撃力を出力する先端工具保持部が装着され、該胴体ハウジング部の前記一端部と前記他端部の間の中間部には、前記モータの回転軸方向に回転力を伝達する動力伝達機構部、前記回転打撃力を与えるインパクト機構部、及び前記インパクト機構部の回転打撃力を前記先端工具保持部へ伝達するアンビルが装着された胴体ハウジング部と、前記水平軸線と垂直な垂直軸線または該垂直軸線と直角以内の角度で交わる斜軸線に沿って、前記胴体ハウジング部より垂下するハンドルハウジング部と、前記先端工具保持部に着脱可能に取付けられた、ボルト、ナット等の締結具を締結する締結用ソケットとを具備するインパクト工具において、前記胴体ハウジング部の前記中間部には、前記水平軸線と同一方向の前記モータの回転軸を、前記水平軸線と垂直な垂直回転軸に変換する回転軸変換機構部を装着することによって、前記先端工具保持部に取付けられた前記締結用ソケットの回転軸を垂直回転軸に変換し、前記締結用ソケットは、前記垂直回転軸と同一軸方向に延びる柱状体と、該柱状体の上端部に形成され、前記先端工具保持部に取付けられる着脱部と、前記柱状体の下端部より該柱状体の軸方向の所定の高さに延在し、ボルト、ナット等の締結具の外周部に係合する大きさを持つ多角形穴部と、前記柱状体の前記多角形穴部の軸方向上部に連続し、前記締結具の外周部の一部に当接するように、前記柱状体の軸方向に形成された座ぐり穴部と、前記柱状体の前記多角形穴部に前記軸方向と垂直な径方向に形成された開口部であって、前記締結具の外周部が前記多角形穴部の内周面に係合するように、該開口部より前記締結具を前記多角形穴部に挿入可能な開口部とから成ることを特徴とする。
(5)本発明による上記(4)項のインパクト工具において、前記胴体ハウジング部に装着された前記回転軸変換機構部は、前記アンビルの出力軸に接続され前記水平軸線と同一方向の第1回転軸を有する第1の傘歯車と、該第1の傘歯車と噛合い前記垂直軸線と同一方向の第2回転軸を有する第2の傘歯車と、該第2の傘歯車の回転軸を回転軸として配置された第1の平歯車を含み該第1の平歯車の回転を前記先端工具保持部に垂直回転軸の回転として伝達する平歯車伝達機構部部とを具備することを特徴とする。
(6)本発明による上記(4)項または上記(5)のインパクト工具において、前記締結用ソケットの前記下端部、前記上端部及び前記着脱部と、前記先端工具保持部とを連通して前記締結用ソケットの垂直回転軸に沿って形成された貫通穴を備え、該貫通穴内に前記締結具に螺合するねじ軸を挿入するようにしたことを特徴とする。
本発明に従う上記(1)項の締結用ソケットによれば、締結用ソケットの開口部を通してボルトやナット等の締結具の外周部に当接するように、該締結具の径方向より締結用ソケットを移動することによって、その多角形穴部内に締結具の外周部を係合させるので、該締結具の上方、即ち締結具の回転軸方向に充分なスペースを確保する必要がなく、締結用ソケットを締結具に当接させることができる。このとき、上記締結用ソケットの座ぐり穴部は、該座ぐり穴部内にボルト、ナット等の締結具の頭部を掛止させる機能を有するので、締結用ソケットは締結具より外れ難くなるように保持することができる。
本発明に従う上記(4)項のインパクト工具によれば、工具本体に取付けられた締結用ソケットは上記(1)項と同一な構造を持つことにより、ボルト、ナット等の締結具の径方向より該締結用ソケットを移動させて係合させ、保持させることができる。更に、係合させた状態で、インパクト工具本体の先端工具保持部に取付けられた締結用ソケットの垂直回転軸の回転によって、締結具を締付けることができる。従って、該締結具の上方、即ち締結具の回転軸方向に充分なスペースを確保することなく、締結作業が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明に従うインパクト工具全体を示す破断側面図、図2は図1に示したインパクト工具に用いられた締結用ソケットの正面図(c)及びその断面図(b)、上面図(a)、下面図(e)、ならびに側面図(d)である。
まず、図1及び図2を参照して、本発明に従う締結用ソケット及びそれを用いたインパクト工具全体について説明する。
最初に、図1を参照してインパクト工具全体について説明する。本発明に従うインパクト工具1は、後述するモータ7の回転軸と同一方向の水平軸線Xに沿って、一端部(図面の右端部)から他端部(図面の左端部)に延在する胴体ハウジング部2と、水平軸線Xと垂直な垂直軸線Y1または該垂直軸線Y1と直角以内の角度θで交わる斜軸線Zに沿って、前記胴体ハウジング部2より垂下するハンドルハウジング部3とを具備する。
胴体ハウジング部2の一端部には、駆動源となるモータ7が装着され、胴体ハウジング部2の他端部には回転打撃力を出力する先端工具保持部51が装着される。胴体ハウジング部2の中間部には、モータ7の回転軸方向(X軸方向)に回転力を伝達する動力伝達機構部(減速機構部)12、前記回転打撃力を与えるインパクト機構部20、該インパクト機構部20の回転打撃力を先端工具保持部51へ伝達するアンビル21、及び水平軸線Xと同一方向の前記モータ7の回転軸を、水平軸線と垂直な垂直回転軸Y2に変換する回転軸変換機構部30が装着されている。回転軸変換機構部30によって変換された垂直回転軸Y2は、平歯車回転伝達機構部50を介して、先端工具保持部51に垂直回転軸として伝達される。先端工具保持部51のソケット保持部52には、ボルト、ナット等の締結具71(図3参照)を締結するための締結用ソケット(先端工具)60が着脱可能に取付けられている。
ハンドルハウジング部3には、モータ7の駆動電源となる電池パックケース4がハンドルハウジング部3の下端部に着脱可能に装着されている。電池パックケース4は電池パック本体5を有し、該電池パック本体5の大半はハンドルハウジング部3内に挿入され、収容される。電池パック本体5はスイッチ6を介してモータ7に電気的接続されている。
モータ7の回転軸8の回転力は、回転軸8端に設けられたギヤ歯に係合された減速機構部(遊星ギヤ列)12を介して、インパクト機構部20の一部を構成するスピンドル13に伝達される。動力伝達機構部(以下、「減速機構部」と称する場合がある)12は、前記回転軸8に設けられたピニオンギヤ(サンギヤ)9と、そのピニオンギヤ9に噛合う複数の遊星ギヤ10と、該遊星ギヤ10に噛合うインターナルギヤ(リングギヤ)11とによって構成され、これらはインナーカバー2aに組み込まれている。スピンドル13は、この減速機構部12によって、モータ7の回転に対し減速された回転力が与えられる。
インパクト機構部20は、アルミ合金等の金属材料から成るハンマーケース2b内に収納され、減速機構部12を介して回転力が与えられるスピンドル13と、スピンドル13に取り付けられ、スピンドル13の回転軸方向に移動可能に係合し、回転打撃力を与えるハンマー15と、ハンマー15による回転打撃力で回転し、出力軸22を有するアンビル21とを備える。上記ハンマー15は、スピンドル13を囲むリング域で、スピンドル13に対して軸方向にスライド自在にされていると共に、ばね14によって軸方向前方へと付勢されている。ハンマー15の内周面には、断面形状が逆V字型(略三角形)の溝15aが設けられており、ハンマー15の先端面にはアンビル21と係合して回転動力をアンビル21に伝えると共に衝撃トルクをアンビル21に付与する打撃部(爪部)16が突設されている。一方、スピンドル13の外周面には軸方向に、V字型のカム溝13aが設けられており、このカム溝13aとハンマー15内溝15a間に挿入された鋼球17を介してハンマー15が回転する。この時、被締付物(加工物)のボルト、ナット等の締結具を回転させるための負荷トルクよりもハンマー15の回転トルクの方が小さいと、ハンマー15は、カム溝13aに沿ってばね14を圧縮しつつ後退し、打撃部16がアンビル21との結合から離れた時点から、ハンマー15はアンビル21を乗り越え、更にハンマー15は、ばね14による付勢とカム溝13aによるガイドを受けて、回転しつつ前進し、打撃部16で回転前方のアンビル21に衝撃トルクを与える。この衝撃トルクは、後述する締結用ソケット本体60へ伝わり、更にソケット本体60からボルト、ナット等の締結具に衝撃トルクを伝えて締結或いは締結解除を行う。
回転軸変換部30は、例えばアルミ合金製のギヤケース2d内に収納され、上記アンビル21の出力軸22に接続された、前記水平軸線Xと同一方向の第1回転軸23を有する第1の傘歯車25と、該第1の傘歯車25と噛合い、垂直軸線(Y2)と同一方向の第2回転軸27を有する第2の傘歯車26と、該第2の傘歯車26の回転軸27を回転軸として配置された第1の平歯車31を含む平歯車伝達機構部50とを具備している。第1の傘歯車25は軸受24を介し、また第2の傘歯車26は軸受28を介してそれぞれアルミ合金製のギヤケース2dに保持されている。アルミ合金製のギヤケース2dは、アルミ合金製のアダプタ2cを介して、ハンマーケース2bに取付けられている。
平歯車伝達機構部50は、ギヤケース2dに取付けられたアルミ合金製の上側フレーム54と下側フレーム53に収納され、第2の傘歯車26の回転軸27に配置された第1の平歯車31を含み、更に該第1の平歯車31に対して組合せられた、互いに噛合う複数(6個)の平歯車32〜37を含む。各平歯車32〜37は、上側フレーム54と下側フレーム53間に構成された固定軸41〜45に軸受41a〜45aを介して取付けられている。上側フレーム54と下側フレーム53は、ボルト55及び56とナット57及び58によって一体に組立てられている。上側フレーム54と下側フレーム53の先端には鋼材から成る先端工具保持部51が平歯車37を介して噛合って、垂直回転軸が伝達されている。先端工具保持部51の下面には、後述する締結用ソケット60の着脱部(六角形突出部)63が嵌合する多角形穴部51aが形成され、その底面に磁石52が取付けられてソケット60が脱落しないように保持される。
以上のインパクト工具の構成により、インパクト機構部20で作られた水平回転軸(X)を持つ回転打撃力は、回転軸変換部30を通して、先端工具保持部51において垂直回転軸(Y)を持つ回転打撃力として伝達され、先端工具保持部51に取付けられた締結用ソケット60によって締結具71(図3参照)を締付けることができる。
次に、本発明に従う締結用ソケット60について図2を参照して説明する。
締結用ソケット60は、例えば鋼材の柱状体61から成る。該柱状体61の上端部61aには着脱部63が形成される。着脱部63は、例えば六角形突出部より成り、上述した先端工具保持部51の穴部51aに嵌合されて、磁石52の磁力により保持される。また柱状体61には、図2(d)に示されるように、その下端部61bより柱状体61軸方向の所定の高さh2に延在する多角形穴部64が形成される。多角形穴部64は、例えば六角形穴部であって、ボルト、ナット等の六角形形状の締結具71(図3参照)の外周部に係合する大きさを持つ。
柱状体61の多角形穴部64の軸方向上部には、締結具71の外周部の一部に当接するように、柱状体61の軸方向に形成された座ぐり穴部62が形成されている。座ぐり穴部62の径は、例えば六角形穴部64に係合するボルト、ナット等の六角形平面形状の対角線の長さに相当する寸法またはそれ以上の寸法を有する。図2(d)に示されるように、座ぐり部62の高さh1は、上記多角形穴部64の高さh2より高く、後述する図3に示すように、締結具70の締結部(ボルト)の高さh3より低い寸法となっている。これによって、後述する図4に示すように、多角形穴部64に係合するボルト、ナット等の締結具70の締結部71は、座ぐり穴部62内に当接もしくは掛止して、締結用ソケット60より外れないように保持できる。
一方、柱状体61の多角形穴部64には、柱状体61軸方向と垂直な径方向に開口部65が形成される。この開口部65は、締結具の外周部が多角形穴部64の内周面に係合するように、該開口部65より前記締結具を該多角形穴部64内に挿入可能とする。つまり開口部65は、柱状体61の径方向(水平軸方向)のソケット60の移動により、多角形穴部64内に締結具を掛止させる機能を有する。
次に、以上説明した本発明に従うインパクト工具1を使用して締結作業を行う場合の操作例について、図3及び図4を参照して説明する。
図3及び図4は、締付部材(締付基礎部材)81に、被締付部材80を、締結具であるボルト70によって締付ける締結作業例の状態図である。図3は締結用ソケット60を締結部71に係合する前の状態を示し、図4は締結用ソケット60を締結部71に係合した後の状態を示す。
本例の場合は、被締付部材80は、「コ」の字形断面形状を持つ鉄骨部材で、ボルト70の六角形形状締結部71の頭上に突出する突出部80aを持つ。このために、ボルト70の六角形締結部71と突出部80aの離間寸法(スペース)Lは充分長い寸法とすることが不可能である。即ち、従来のように、インパクト工具1に取付けられた締結用ソケット60を、ボルト70の軸方向上方より移動させて、ボルト70の六角形締結部71に係合させることは不可能である。
本発明に従えば、上述し図3に示すように、締結用ソケット60の座ぐり部62の高さh1は、ボルト70の締結部71の高さh3より低い寸法、即ち、h1≦h3の関係を有する。また、締結用ソケット60の開口部65はボルト締結部71の軸心方向に開放されている。このために、制約された離間寸法Lの中でも、締結作業が可能となる。
本発明に従う締結用ソケット60は開口部65を有するので、図3に示すように、まずインパクト工具1を水平方向X(ボルト締結部71の回転軸と垂直径方向)に移動することによって、締結用ソケット60の開口部65より、ボルト70の締結部71を締結用ソケット60内の多角形穴部(六角形穴部)64に係合させる。次いでインパクト工具1を垂直下方向Yに僅かに移動することによって、ボルト締結部71の頭部を締結用ソケット60の座ぐり部62内に掛止させる。図4はボルト締結部71の頭部を締結用ソケット60の座ぐり部62内に掛止させた状態を示す。座ぐり穴部62による掛止によって締結用ソケットは締結作業中にボルト締結部71より外れ難くなる。図4の状態に締結用ソケット60をボルト70の締結部71に係合させたら、インパクト工具1のスイッチ6(図1参照)をオン(把持)させて、上述したようにインパクト工具1本体によって出力された回転打撃力を締結用ソケット60に伝達させ、締結作業を行うことができる。このとき、寸法Lを持つスペース部には、インパクト工具1の先端工具保持部(51)のフレーム53及び54によって組立てられた比較的薄い板状構成部のみを移動すれば良く、インパクト工具本体1のハンドルハウジング部3は狭いスペース部(寸法L部)より離間された場所に位置させることができるので、締結作業が容易となる。
図5は、本発明に従うインパクト工具の他の実施形態を示し、図5の(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態に従う締結用ソケット60を示す上面図及び断面図、図5の(c)は本発明の他の実施形態に従うインパクト工具1の部分破断側面図及びそのインパクト工具による締結作業の状態図を示す。
図1乃至図4に示した実施形態と異なる点は、図5(a)及び(b)に示されるように、締結用ソケット60は、ソケット貫通穴66を有し、更に図5(c)に示すように、インパクト工具1の先端工具保持部51にも、ソケット貫通穴66に対応して保持部貫通穴59を有することにある。ソケット貫通穴66及び保持部貫通穴59は互いに連通する穴を形成する。これにより、図5(c)に示すように、締付基礎部材(図示なし)より突出したねじ軸90に螺合するナット91を締付ける場合、インパクト工具1によってナット91が軸方向下方へ締付けられるに従って、ねじ軸90は、ソケット貫通穴66及び保持部貫通穴59を連通してインパクト工具1の先端工具保持部51の上側へ突出することができる。従って、ねじ軸90が長い場合でも、締結用ソケット60内で底付きせずに締付け作業が可能となる。
以上の説明より明らかにされるように、本発明に従えば、締結用ソケットの開口部を通してボルトやナット等の締結具の外周部に当接するように、該締結具の径方向より締結用ソケットを移動することによって、その多角形穴部内に締結具の外周部を係合させるので、該締結具の上方、即ち締結具の回転軸頭上方向において充分なスペースを確保する必要がなく、締結用ソケットを締結具に当接させることができる。このとき、上記締結用ソケットの座ぐり穴部は、該座ぐり穴部内にボルト、ナット等の締結具の頭部を掛止させる機能を有するので、締結用ソケットは締結具より外れ難くなるように保持することができる。
また、本発明の他の実施形態に従えば、締結用ソケット及びインパクト工具の先端工具保持部の両者に連通する貫通穴を形成することにより、突出高さが高いねじ軸にナット等の締結具を締付けることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の実施形態に係るインパクト工具の全体断面図(側面図)。 図1に示したインパクト工具に用いられる締結用ソケットの構成図で、(a)は上面図、(b)は断面図、(c)は正面図、(d)は側面図、及び(e)は下面図。 図1に示したインパクト工具を使用して締結作業を行う場合の一状態図。 図1に示したインパクト工具を使用して締結作業を行う場合の他の状態図。 本発明の他の実施形態に係るインパクト工具の要部断面図で、(a)は締結用ソケットの上面図、(b)は締結用ソケットの断面図(正面図)、及び(c)は締結作業を行う場合の一状態を含むインパクト工具の要部断面図。
符号の説明
1:インパクト工具(インパクト工具本体) 2:胴体ハウジング部
2a:インナーカバー 2b:ハンマーケース 2c:アダプタ
2d:ギヤケース 3:ハンドルハウジング部 4:電池パックケース
5:電池パック本体 6:スイッチ 7:モータ
8:モータの回転軸 9:ピニオンギヤ(サンギヤ) 10:遊星ギヤ
11:インターナルギヤ(リングギヤ) 12:動力伝達機構部(減速機構部)
13:スピンドル 13a:V字型のカム溝 14:ばね
15:ハンマー 15a:逆V字型(略三角形)の溝 16:打撃部(爪部)
17:鋼球 20:インパクト機構部 21:アンビル
22:アンビルの出力軸 23:第1回転軸 24:軸受
25:第1傘歯車 26:第2傘歯車 27:第2回転軸
28:軸受 30:回転軸変換部 31:第1の平歯車
32、33、34、35、36、37:平歯車
41、42、43、44、45:固定軸(回転軸)
41a、42a、43a、44a、45a:軸受
50:平歯車伝達機構部 51:先端工具保持部
51a:先端工具保持部の多角形穴部 52:ソケット保持部(磁石)
53:下側フレーム 54:上側フレーム 55、56:ホルト
57、58:ナット 59:先端工具保持部の貫通穴 60:締結用ソケット
61:柱状体 61a:柱状体の上端部 61b:柱状体の下端部
62:座ぐり穴部 63:着脱部(六角形突出部)
64:多角形穴部(六角形穴部) 65:開口部 66:ソケット貫通穴
70:ボルト(締結具) 71:締結具の頭部(締結部) 80:被締付部材
80a:突出部 81:被締付部材(締付基礎部材) 90:ねじ軸
91:ナット(締結具)

Claims (6)

  1. ボルト、ナット等の締結具を締結する締結用ソケットであって、インパクト工具本体の先端に着脱可能な締結用ソケットにおいて、
    下端部と上端部を有する柱状体と、
    前記柱状体の上端部に形成され、インパクト工具本体の先端に着脱される着脱部と、
    前記柱状体の下端部より該柱状体の軸方向の所定の高さに延在し、前記締結具の外周部に係合する大きさを持つ多角形穴部と、
    前記柱状体の前記多角形穴部の軸方向上部に連続し、前記締結具の外周部の一部に当接するように、前記柱状体の軸方向に形成された座ぐり穴部と、
    前記柱状体の前記多角形穴部に軸方向と垂直な径方向に形成された開口部であって、前記締結具の外周部が前記多角形穴部の内周面に係合するように、該開口部より前記締結具を前記多角形穴部に挿入可能な開口部とを具備したことを特徴とする締結用ソケット。
  2. 前記下端部、前記上端部、及び前記着脱部を連通して前記柱状体の軸芯に沿って形成された貫通穴を更に備え、該貫通穴内に前記締結具に螺合するねじ軸を挿入するようにしたことを特徴とする請求項1に記載された締結用ソケット。
  3. 前記着脱部は、前記上端部より前記軸方向に突出する多角形台形部を有し、該多角形台形部が前記インパクト工具本体の先端に設けられる装着穴に嵌合できる構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載された締結用ソケット。
  4. 駆動源となるモータの回転軸と同一方向の水平軸線に沿って、一端部から他端部に延在する胴体ハウジング部であって、該胴体ハウジング部の一端部には前記モータが装着され、該胴体ハウジング部の他端部には回転打撃力を出力する先端工具保持部が装着され、該胴体ハウジング部の前記一端部と前記他端部の間の中間部には、前記モータの回転軸方向に回転力を伝達する動力伝達機構部、前記回転打撃力を与えるインパクト機構部、及び前記インパクト機構部の回転打撃力を前記先端工具保持部へ伝達するアンビルが装着された胴体ハウジング部と、
    前記水平軸線と垂直な垂直軸線または該垂直軸線と直角以内の角度で交わる斜軸線に沿って、前記胴体ハウジング部より垂下するハンドルハウジング部と、
    前記先端工具保持部に着脱可能に取付けられた、ボルト、ナット等の締結具を締結する締結用ソケットとを具備するインパクト工具において、
    前記胴体ハウジング部の前記中間部には、前記水平軸線と同一方向の前記モータの回転軸を、前記水平軸線と垂直な垂直回転軸に変換する回転軸変換機構部を装着することによって、前記先端工具保持部に取付けられた前記締結用ソケットの回転軸を垂直回転軸に変換し、
    前記締結用ソケットは、前記垂直回転軸と同一軸方向に延びる柱状体と、該柱状体の上端部に形成され、前記先端工具保持部に取付けられる着脱部と、前記柱状体の下端部より該柱状体の軸方向の所定の高さに延在し、ボルト、ナット等の締結具の外周部に係合する大きさを持つ多角形穴部と、前記柱状体の前記多角形穴部の軸方向上部に連続し、前記締結具の外周部の一部に当接するように、前記柱状体の軸方向に形成された座ぐり穴部と、前記柱状体の前記多角形穴部に前記軸方向と垂直な径方向に形成された開口部であって、前記締結具の外周部が前記多角形穴部の内周面に係合するように、該開口部より前記締結具を前記多角形穴部に挿入可能な開口部とから成ることを特徴とするインパクト工具。
  5. 前記胴体ハウジング部に装着された前記回転軸変換機構部は、前記アンビルの出力軸に接続され前記水平軸線と同一方向の第1回転軸を有する第1の傘歯車と、該第1の傘歯車と噛合い前記垂直軸線と同一方向の第2回転軸を有する第2の傘歯車と、該第2の傘歯車の回転軸を回転軸として配置された第1の平歯車を含み該第1の平歯車の回転を前記先端工具保持部に垂直回転軸の回転として伝達する平歯車伝達機構部とを具備することを特徴とする請求項4に記載されたインパクト工具。
  6. 前記締結用ソケットの前記下端部、前記上端部及び前記着脱部と、前記先端工具保持部とを連通して前記締結用ソケットの垂直回転軸に沿って形成された貫通穴を備え、該貫通穴内に前記締結具に螺合するねじ軸を挿入するようにしたことを特徴とする請求項4または5に記載されたインパクト工具。
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