JP2006173850A - 音響装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波信号とされる搬送波信号を音声信号によって変調して得る変調出力信号を、超音波振動子部の共振周波数もしくはその近傍の周波数に一致する搬送波周波数を有するものとして、超音波振動子部の駆動に供することができるものとする。
【解決手段】搬送波信号とされる超音波信号が音声信号により変調されて得られる変調出力信号により駆動される超音波振動子部(16)と、超音波振動子部を流れる電流を検出する電流検出部(19)と、搬送波信号とされる超音波信号に位相変化を生じさせる移相部(17)と、位相変化を生じた超音波信号と電流検出部からの電流検出出力信号とを乗算する乗算部(18)と、乗算部からの乗算出力信号を積分する積分部(21)と、積分部からの積分出力信号に応じて、搬送波信号とされる超音波信号の周波数を、積分出力信号があらわす値が予め設定された目標値となるように制御する動作制御部(22)とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】搬送波信号とされる超音波信号が音声信号により変調されて得られる変調出力信号により駆動される超音波振動子部(16)と、超音波振動子部を流れる電流を検出する電流検出部(19)と、搬送波信号とされる超音波信号に位相変化を生じさせる移相部(17)と、位相変化を生じた超音波信号と電流検出部からの電流検出出力信号とを乗算する乗算部(18)と、乗算部からの乗算出力信号を積分する積分部(21)と、積分部からの積分出力信号に応じて、搬送波信号とされる超音波信号の周波数を、積分出力信号があらわす値が予め設定された目標値となるように制御する動作制御部(22)とを備える。
【選択図】図1
Description
本願の特許請求の範囲に記載された発明は、超音波周波数帯の搬送波信号が音声信号により変調されて得られる変調出力信号に応じて超音波振動子を振動させ、それにより超音波を発生させて、超音波に対する空気の非直線性を利用することにより、元の音声信号に基づく音声を再生する音響装置に関する。
音声信号に基づいて音の指向性に優れた音声を再生することができる音声再生システムとして、所謂、パラメトリックスピーカを用いたものが知られている。斯かるパラメトリックスピーカを用いた音声再生システムにあっては、超音波周波数帯域内の周波数を有した超音波信号を搬送波信号として、その搬送波信号を音声信号によって変調することにより変調出力信号を得、その変調出力信号によって超音波振動子を駆動して、超音波振動子が変調出力信号に応じた超音波を発生する状態となす。それにより、超音波振動子が発生する超音波が、超音波に対する空気の非直線性により元の音声信号に基づく音声に変換されて、音声再生が行われる。このようにして再生される音声は、比較的優れた音の指向性を示すものとなり、その特徴が生かされる状況のもとで活用されている。
音声再生システムに用いられる超音波振動子にあっては、一般的に、超音波信号である変調出力信号から音声への変換効率が極めて低い。そこで、従来、超音波振動子を、超音波信号である変調出力信号から音声への変換効率が最大とされる状態のもとで駆動できるようにした音声再生システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような従来提案されている音声再生システムにあっては、搬送波発振器からの、例えば、40KHzとされる超音波周波数帯域内の周波数を有した超音波信号を搬送波信号として、その搬送波信号を音声信号によって変調することにより変調出力信号を得、その変調出力信号によって超音波振動子を駆動するにあたり、超音波振動子への入力電力の検出が行われ、検出される入力電力が最小となるように搬送波発振器の発振周波数が制御される。それにより、変調出力信号による超音波振動子の駆動が、超音波振動子における変調出力信号から音声への変換効率が最大とされる状態のもとで行われるようにされる。
特開昭62−289095号公報
上述のように、音声再生システムに用いられる超音波振動子における、超音波信号である変調出力信号から音声への変換効率が極めて低いことについての対処として、従来提案されている方策とは別に、超音波振動子をその共振周波数もしくはその近傍の周波数とされる搬送波周波数を有した変調出力信号によって駆動することにより、超音波振動子の振動量を大として、超音波信号である変調出力信号から音声への変換効率を改善することが考えられる。しかしながら、超音波振動子の共振周波数は、個々の超音波振動子の製造時にある程度の管理はなされるが、各素子ごとのばらつきが回避できないものとなる。また、超音波振動子の共振周波数は、超音波振動子の駆動に際しての超音波振動子に対する入力電力や素子温度によって変化する。
従って、超音波振動子をそれについての共振周波数もしくはその近傍の周波数とされる搬送波周波数を有した変調出力信号によって駆動するためには、変調出力信号の搬送波周波数を、当該超音波振動子の共振周波数もしくはその近傍の周波数に追従させる自動周波数制御が必要とされる。斯かる制御は、超音波振動子に加えられる電圧と超音波振動子を流れる電流との位相関係が、超音波振動子の共振周波数付近において大規模に変化することに着目し、超音波振動子に加えられる変調出力信号電圧と超音波振動子を流れる変調出力信号電流との位相差を検出して、検出された位相差に応じて搬送波周波数を変化させるようにして行われることになる。
ところが、超音波振動子に供給される変調出力信号は、単一周波数信号ではなく、例えば、音声信号による搬送波の変調が振幅変調(AM)である場合、搬送波信号成分と側帯波信号成分とを含むものとなって、比較的広い周波数帯域に亙る周波数成分を含んだ多周波数信号とされる。それゆえ、変調出力信号の搬送波周波数を、超音波振動子の共振周波数もしくはその近傍の周波数に追従させる自動周波数制御を行うためには、変調出力信号から搬送波信号成分を取り出して、超音波振動子に加えられる搬送波信号電圧と超音波振動子を流れる搬送波信号電流との位相差を検出することが必要とされる。
しかしながら、通常、音声信号は、20Hz〜20kHzの周波数帯域に亙るものとされるので、変調出力信号における搬送波信号成分と側帯波信号成分との間の周波数差は、実質的に20Hzにすぎない。そのため、超音波周波数帯域にある搬送波信号成分を帯域通過フィルタ(BPF)等を用いて変調出力信号から取り出すことは、たとえ、極めて高い次数のフィルタを使用するとしても、極めて困難とされる。従って、従来にあっては、上述のような、変調出力信号の搬送波周波数を、超音波振動子の共振周波数もしくはその近傍の周波数に追従させる自動周波数制御を行って、超音波振動子をそれについての共振周波数もしくはその近傍の周波数を有するものとされた変調出力信号によって駆動する方策は、実用に供されていない。
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、超音波信号を搬送波信号とし、その搬送波信号を音声信号によって変調することにより変調出力信号を得、その変調出力信号によって超音波振動子部を駆動して、超音波振動子部が変調出力信号に応じた超音波を発生し、その超音波に対する空気の非直線性により元の音声信号に基づく音声が再生されるようにするにあたり、超音波振動子部をそれについての共振周波数もしくはその近傍の周波数を有するものとされた変調出力信号によって駆動することができる音響装置を提案する。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装置は、音声信号源部と、超音波信号発振部と、超音波信号発振部からの超音波信号を搬送波信号として、それを音声信号源部からの音声信号によって変調する変調部と、変調部から得られる変調出力信号によって駆動される超音波振動子部が用いられた超音波発生部と、超音波振動子部を流れる電流を検出する電流検出部と、搬送波信号とされる超音波信号に位相変化を生じさせる移相部と、移相部による位相変化を生じた超音波信号と電流検出部からの検出出力信号とについての乗算処理を行う乗算部と、乗算部からの乗算出力信号を積分する積分部と、積分部から得られる積分出力信号に応じて超音波信号発振部に対する制御動作を行い、搬送波信号とされる超音波信号の周波数を、積分出力信号があらわす値が予め設定された目標値となるように制御する動作制御部と、を備えて構成される。
上述の如くに構成される本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装置にあっては、変調部から得られる、超音波信号発振部からの超音波信号とされる搬送波信号が音声信号源部からの音声信号によって変調されて形成される変調出力信号によって超音波振動子部が駆動され、それにより超音波発生部が超音波を発生する。その際、移相部による位相変化を生じた搬送波信号とされる超音波信号と超音波振動子部を流れる電流を検出する電流検出部からの検出出力信号とについての乗算処理を行う乗算部からの乗算出力信号が、積分部によって積分される。そして、動作制御部により、積分部から得られる積分出力信号に応じて超音波信号発振部に対する制御動作が行われ、搬送波信号とされる超音波信号の周波数が、積分出力信号があらわす値が予め設定された目標値となるように制御される。
このようなもとで、超音波振動子部を流れる電流は、超音波振動子部がその共振周波数もしくはその近傍の周波数をもって駆動されるとき最大となるので、予め電流検出部により検出される超音波振動子部を流れる電流が最大となり、電流検出部からの検出出力信号の値が最大となるときの、積分部から得られる積分出力信号があらわす値が予め求められ、それが目標値として設定されるときには、搬送波信号とされる超音波信号の周波数が、超音波振動子部の共振周波数もしくはその近傍の周波数とされることになる。即ち、超音波振動子部が、その共振周波数もしくはその近傍の周波数を搬送波周波数とする変調出力信号によって駆動される状態とされる。
例えば、超音波振動子部を駆動する変調出力信号を f(t) として、フーリエ級数表現で、f(t)=Σ(an ・Sin(ωn t +θn ) + bn ・Cos(ωn t +θm ))とあらわされるとすると、電流検出部からの検出出力信号を i(t) として、i(t)=Σ(an ・Sin(ωn t +θn ) + bn ・Cos(ωn t +θm ))とあらわされる。また、超音波信号発振部からの超音波信号とされる搬送波信号を Sin( ωx t +θ0 ) とし、移相部による位相変化量を90度とすると、移相部による位相変化を生じた搬送波信号は、Cos ωx t とあらわされる。
従って、移相部による位相変化を生じた超音波信号 Cosωx t と電流検出部からの検出出力信号 i(t) とについての乗算処理を行う乗算部からの乗算出力信号は、i(t)・Cos ωx t =Σ(an ・Sin(ωn t +θn ) + bn ・Cos(ωn t +θm ))・Cos ωx t =Σ(an ・Sin(ωn t +θn ) ・Cos ωx t + bn ・Cos(ωn t +θm ) ・Cos ωx t )となる。この i(t) ・Cos ωx t のなかで、ωn がωx でない(ωn ≠ωx ) 項に関しては、互いに直交する成分であるため、十分な時間積分を行って積分時間で除算すると、実質的に0となる。そして、超音波振動子部を駆動する変調出力信号 f(t) について見ると、搬送波信号 Sin (ωx t +θ0)と同じ周波数をもった成分は、Sin(ωx t +θ0 ) のみであるから、乗算部からの乗算出力信号を積分する積分部から得られる積分出力信号は、Sin(ωx t +θ0 ) ・Cos ωx t が積分されて得られる項のみを含むものとなる。
Sin(ωx t +θ0 ) ・Cos ωx t が積分されて得られる項は、 a0 ・Sin(ωx t +θ0 ) ・Cos ωx t =Sin (2ωx t +θ0 ) + a0 ・Sin θ0 としてあらわされる。右辺の第1項 Sin (2 ωx t +θ0 ) は周期関数であるから、十分な時間積分を行って積分時間で除算すると実質的に0となるので、最終的には右辺の第2項 a0 ・Sin θ0 のみが残る。
上記の第2項 a0 ・Sin θ0 におけるθ0 は、超音波振動子部のインピーダンスに応じたものとなるので、超音波振動子部の周波数対インピーダンス特性カーブにおけるピークに対応する周波数からずれた周波数のもとでは、0から正(+)の値もしくは負(ー)の値に変化する。また、それに応じてゲインである a0 も変化する。即ち、 a0 もθ0 も変調出力信号の搬送波周波数によって変化するものであり、夫々、周波数関数 ax (f) 及びθx (f) としてあらわすことができる。
結局のところ、積分部から得られる積分出力信号を S(f) とすると、S(f)= ax (f) ・ Sinθx (f) となる。 Sinθx (f) は、θx (f) =0を境にして符号が反転し、 ax (f) は、必ず正である。即ち、積分出力信号 S(f) は、0近傍において単調性が見られ、積分出力信号 S(f) を検出して、検出された積分出力信号 S(f) に応じて、超音波振動子部を流れる電流の位相0の近傍、即ち、変調出力信号 f(t) の位相0の近傍における制御を行い得ることになる。
例えば、検出出力信号 i(t) が最大値(ピーク値)をとるときの積分出力信号 S(f) があらわす値を予め求めておき、その値を目標値として設定すれば、超音波信号発振部からの搬送波信号とされる超音波信号の周波数が、積分出力信号 S(f) があらわす値が予め設定された目標値となるように制御されることにより、搬送波信号とされる超音波信号の周波数が、超音波振動子部の共振周波数もしくはその近傍の周波数とされ、超音波振動子部が、その共振周波数もしくはその近傍の周波数を搬送波周波数とする変調出力信号によって駆動される状態とされる。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装置によれば、超音波信号を搬送波信号とし、その搬送波信号を音声信号によって変調することにより変調出力信号を得、その変調出力信号によって超音波振動子部を駆動して、超音波振動子部が変調出力信号に応じた超音波を発生し、その超音波に対する空気の非直線性により元の音声信号に基づく音声が再生されるようにするにあたり、超音波振動子部をそれについての共振周波数もしくはその近傍の周波数を有するものとされた変調出力信号によって駆動することができ、それによって、超音波振動子部における超音波信号である変調出力信号から音声への変換効率が極めて低いことについての対処が図られることになる。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明を実施するための最良の形態は、以下に述べられる実施例をもって説明される。
図1は、本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装置の一例を示す。
図1に基本構成が示される音響装置の例にあっては、例えば、20Hz〜20kHzの周波数帯域に亙る周波数を有した音声信号SAを送出する音声信号源部11と、超音波信号SSを発生する超音波信号発振部12とが備えられている。超音波信号発振部12は、例えば、その発振周波数が外部から加えられる制御電圧信号によって制御されるVCO(Voltage-Controlled Ocsillator) とされる。
音声信号源部11からの音声信号SAと超音波信号発振部12からの超音波信号SSとは、変調部13に供給される。変調部13は、超音波信号SSを搬送波信号として、その搬送波信号を音声信号SAによって変調し、変調出力信号SMを形成して、それを駆動部14へと送出する。変調出力信号SMは、搬送波信号とされる超音波信号SSの周波数を搬送波周波数とする被変調超音波信号である。駆動部14は、変調部13からの変調出力信号SMを、超音波発生部15を構成する超音波振動子部16に供給して、超音波振動子部16を変調出力信号SMによって駆動する。
変調出力信号SMによって駆動される超音波振動子部16は、例えば、平面的に配置された複数の圧電素子を含んで構成され、変調出力信号SMに応じた振動を生じて超音波を発生し、その超音波が、超音波発生部15から外部へと放出される。それにより、超音波発生部15から外部に放出される超音波に対する空気の非直線性により、元の音声信号SAに基づく音声が再生される。即ち、超音波振動子部16によって、超音波信号である変調出力信号SMが元の音声信号SAに基づく音声に変換されることになる。
超音波信号発振部12からの超音波信号SSは、搬送波信号として変調部13に供給されるとともに、移相部17にも供給される。移相部17は、超音波信号発振部12からの搬送波信号とされる超音波信号SSに、その位相を、例えば、実質的に90度だけ変化させる、位相変化を生じさせる。そして、移相部17から得られる、実質的に90度の位相変化を生じた超音波信号SSが、移相超音波信号SSSとして、乗算部18に供給される。
また、超音波発生部15に関連して、電流検出部19が設けられている。電流検出部19は、超音波発生部15を構成する超音波振動子部16を変調出力信号SMに応じて流れる電流を検出して、検出された電流をあらわす検出出力信号SIDを送出する。電流検出部19からの検出出力信号SIDは、変調出力信号SMの搬送波周波数を通過帯域内に含む帯域通過フィルタ(BPF)20を通過することによるノイズ除去が図られて、乗算部18に供給される。
乗算部18は、移相部17による位相変化を生じた超音波信号SSである移相超音波信号SSSとBPF20を通過した電流検出部19からの検出出力信号SIDとについての乗算処理を行い、乗算出力信号SXを得て、その乗算出力信号SXを積分部21に供給する。積分部21は、例えば、乗算部18からの乗算出力信号SXに対する低域通過フィルタ(LPF)によって構成され、乗算部18からの乗算出力信号SXに積分処理を施して、積分出力信号SXIを送出する。
積分部21からの積分出力信号SXIは、動作制御部22に供給される。動作制御部22には、目標値設定部23が設けられており、目標値設定部23は、電流検出部19からの検出出力信号SIDが最大値(ピーク値)をとるとき、従って、超音波振動子部16がその共振周波数もしくはその近傍の周波数をもって駆動されるときの積分出力信号SXIがあらわす値を予め求め,その値を目標値として設定したもとで、その目標値をあらわす目標値信号STを送出する。そして、動作制御部22においては、積分部21からの積分出力信号SXIと目標値設定部23からの目標値信号STとが、減算部24に供給され、減算部24は、積分出力信号SXIと目標値信号STとについての減算処理を行い、減算出力信号SDを送出して、それを周波数制御部25に供給する。
周波数制御部25は、減算部24からの減算出力信号SDに応じた周波数制御信号SVCを、制御電圧信号として形成し、それを超音波信号発振部12に供給して、超音波信号発振部12の発振周波数を、制御電圧信号とされた周波数制御信号SVCによって制御する。斯かる際における、周波数制御信号SVCによる超音波信号発振部12の発振周波数の制御は、減算部24から得られる減算出力信号SDが0をあらわすものとなるように、従って、減算部24に供給される積分部21からの積分出力信号SXIがあらわす値と目標値設定部23からの目標値信号STがあらわす目標値とが同一となるように、即ち、積分部21からの積分出力信号SXIがあらわす値が、目標値設定部23からの目標値信号STがあらわす目標値となるように行われる。
このようにして、超音波信号発振部12の発振周波数、従って、超音波信号発振部12からの超音波信号SSの周波数が、積分部21からの積分出力信号SXIがあらわす値が、目標値設定部23からの目標値信号STがあらわす目標値となるように制御されることにより、超音波信号発振部12からの搬送波信号として変調部13に供給される超音波信号SSの周波数が、超音波振動子部16の共振周波数もしくはその近傍の周波数となるようにされる。即ち、超音波振動子部16を駆動する変調出力信号SMが、超音波振動子部16の共振周波数もしくはその近傍の周波数と一致する搬送波周波数を有したものとされることになる。
斯かる際における、超音波発生部15を構成する超音波振動子部16を流れる電流の位相、即ち、超音波振動子部16に供給される変調出力信号SMの位相,電流検出部19によって検出される、変調出力信号SMに応じて超音波振動子部16を流れる電流の値、及び、積分部21からの積分出力信号SXIについての相互関係は、例えば、図2に示される特性図のようになる。
このようにして、超音波振動子部16を駆動する変調出力信号SMが、超音波振動子部16の共振周波数もしくはその近傍の周波数と一致する搬送波周波数を有したものとされることにより、超音波振動子部16がその共振周波数もしくはその近傍の周波数をもって駆動されることになり、それによって、超音波振動子部16における、超音波信号である変調出力信号SMから元の音声信号SAに基づく音声への変換効率が極めて低いことについての対処が図られることになる。
以上のような本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装置は、超音波信号を搬送波信号とし、その搬送波信号を音声信号によって変調することにより変調出力信号を得、その変調出力信号によって超音波振動子部を駆動して、超音波振動子部が変調出力信号に応じた超音波を発生し、その超音波に対する空気の非直線性により元の音声信号に基づく音声が再生されるようにするにあたり、超音波振動子部における超音波信号である変調出力信号から元の音声信号に基づく音声への変換効率を実質的に改善できるものとして、広く利用することができるものである。
11・・・音声信号源, 12・・・超音波信号発振部, 13・・・変調部, 14・・・駆動部, 15・・・超音波発生部, 16・・・超音波振動子部, 17・・・移相部, 18・・・乗算部, 19・・・電流検出部, 20・・・BPF, 21・・・積分部, 22・・・動作制御部, 23・・・目標値設定部, 24・・・減算部, 25・・・周波数制御部
Claims (5)
- 音声信号源部と、
超音波信号発振部と、
該超音波信号発振部からの超音波信号を搬送波信号として、該搬送波信号を上記音声信号源部からの音声信号によって変調する変調部と、
該変調部から得られる変調出力信号によって駆動される超音波振動子部が用いられた超音波発生部と、
上記超音波振動子部を流れる電流を検出する電流検出部と、
上記搬送波信号とされる超音波信号に位相変化を生じさせる移相部と、
該移相部による位相変化を生じた超音波信号と上記電流検出部からの検出出力信号とについての乗算処理を行う乗算部と、
該乗算部からの乗算出力信号に積分処理を施す積分部と、
該積分部から得られる積分出力信号に応じて上記超音波信号発振部に対する制御動作を行い、上記搬送波信号とされる超音波信号の周波数を、上記積分出力信号があらわす値が予め設定された目標値となるように制御する動作制御部と、
を備えて構成される音響装置。 - 上記動作制御部が、上記目標値をあらわす目標値信号を送出する目標値設定部と、上記積分出力信号と上記目標値信号とについての減算処理を行う減算部と、該減算部からの減算出力信号に応じて、上記搬送波信号とされる超音波信号の周波数を、上記減算出力信号があらわす値が0となるように制御する周波数制御部とを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の音響装置。
- 上記変調部から得られる変調出力信号によって上記超音波振動子部を駆動する駆動部が備えられたことを特徴とする請求項1記載の音響装置。
- 上記移相部が、上記搬送波信号とされる超音波信号の位相を実質的に90度だけ変化させることを特徴とする請求項1記載の音響装置。
- 上記積分部が、上記乗算部からの乗算出力信号に対する低域通過フィルタによって形成されることを特徴とする請求項1記載の音響装置。
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Cited By (1)
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2004
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