JP2006173177A - 平面撮像素子および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像の高精細化と薄型化との両立が可能な平面撮像装置を提供する。
【解決手段】光電変換素子3の間隔をaとし第1の遮光層5の第1のピンホール6の間隔を(a−b)とする。光電変換素子3と第1の遮光層5との間隔をb/a倍とする。撮影対象物Aから共通の原点Oを通った光が第1のピンホール6を介して光電変換素子3に入射するようになる。共通の原点Oを通る経路以外の光が光電変換素子3に入射しないようになる。特定の方向から入射する光のみを光電変換素子3で検知できる。a>bとすることにより第1の保護層の厚さdを薄膜化できる。
【選択図】図1
【解決手段】光電変換素子3の間隔をaとし第1の遮光層5の第1のピンホール6の間隔を(a−b)とする。光電変換素子3と第1の遮光層5との間隔をb/a倍とする。撮影対象物Aから共通の原点Oを通った光が第1のピンホール6を介して光電変換素子3に入射するようになる。共通の原点Oを通る経路以外の光が光電変換素子3に入射しないようになる。特定の方向から入射する光のみを光電変換素子3で検知できる。a>bとすることにより第1の保護層の厚さdを薄膜化できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁基板に複数の光電変換素子が設けられている平面撮像素子および液晶表示装置に関する。
近年、例えばポリシリコンなどの多結晶シリコンや、アモルファスシリコンなどの非結晶シリコンは、CVD法(Chemical Vapor Deposition)などによって、絶縁基板上に製膜が可能であることから、表示素子や画像入力装置への応用がなされている。
そして、この種の画像入力装置は、例えば複数の信号線や、選択線、光センサダイオードおよび薄膜トランジスタなどがマトリクス状に配置されており、これら各ダイオードに対し、順に逆バイアスを印加した場合の光量に応じた電流または電圧信号を、位置の情報として取り出すことによって画像情報を得ることができる(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、この種の画像入力装置としての電子カメラでは、例えば図28に示すように、撮影対象物Aと光電変換素子81との間に、単一のピンホール82が形成された遮光板83を設置することによって、この撮影対象物Aの倒立像を光電変換素子3上に結像させて電気的な信号を取り出すことにより撮影している。また、この光電変換素子3の空間分解能を最大限に利用するために、撮影対象物Aの倒立像の大きさを光電変換素子3の撮像領域と略等しい大きさで結像させる必要があった。
このため、遮光板83のピンホール82から光電変換素子81までの距離とこの光電変換素子81の大きさとの比を、撮影対象物Aの大きさと光電変換素子81から撮影対象物Aまでの距離のとの比に等しくする必要がある。これは、遮光板83の代わりにレンズ84を用いても同様で、例えば図29に示すように、このレンズ84から光電変換素子81までの距離と光電変換素子81の大きさとの比を、撮影対象物Aの大きさと光電変換素子81から撮影対象物Aまでの距離との比を等しくする必要がある。
特開2000−19478号公報
上述のように、上記電子カメラでは、画像の高精細化のために光電変換素子3を大型化する場合には、電子カメラ自体が厚くなる。一方で、電子カメラを薄型化する場合には、精細度が低下するといった問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、画像の高精細化と薄型化との両立が可能な平面撮像素子および液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、絶縁基板と、この絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けられた複数の光電変換素子と、これら複数の光電変換素子に対向して設けられた第1の遮光層とを具備し、この第1の遮光層には、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔より狭い間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して複数の第1の開口部が設けたり、これら複数の隣合う光電変換素子の間隔より狭い間隔で、これら複数の光電変換素子に対向して設けられこれら光電変換素子へと光を入射させるレンズを設けたりするものである。
そして、絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けられた複数の光電変換素子に対向させて、これら複数の光電変換素子の間隔より狭い間隔でこれら複数の光電変換素子に対向した複数の第1の開口部を有する第1の遮光層や、これら複数の光電変換素子の間隔より狭い間隔のレンズを設けたことにより、これら第1の開口部やレンズによって、あたかも遠方にある場合と同様に、特定の方向から入射する光のみを各光電変換素子で検知できるから、これら光電変換素子の高精細化と平面撮像素子の薄型化との両立が可能となる。
本発明によれば、絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けた複数の光電変換素子に対向させて、第1の遮光層やレンズを設け、これら第1の遮光層の第1の開口部やレンズを、複数の隣合う光電変換素子の間隔より狭い間隔で設けたことにより、これら第1の開口部やレンズによって、あたかも遠方にある場合と同様に、特定の方向から入射する光のみを各光電変換素子で検知できるから、これら光電変換素子の高精細化と平面撮像素子の薄型化とを両立できる。
以下、本発明の平面撮像素子の第1の実施の形態の構成を図1ないし図4を参照して説明する。
図1ないし図4において、1は平面撮像素子としての平面撮像装置で、この平面撮像装置1は、図1に示すように、撮影対象物Aが発する光線を受光して、この撮影対象物Aを撮像する平面型の撮像素子である。
そして、この平面撮像装置1は、図3および図4に示すように、矩形平板状の絶縁基板としての透光性を有する透光性基板であるガラス基板2を備えている。このガラス基板2の一主面上には、平面視正方形状の光電変換素子3がマトリクス状に配設されて取り付けられている。これら光電変換素子3は、ガラス基板2の縦方向および横方向のそれぞれに向けて間隔aを介して等間隔に離間させて取り付けられている。そして、これら光電変換素子3は、多結晶シリコンを図示しない受光部としている。すなわち、これら光電変換素子3は、これら光電変換素子3へと入射する光を感知して、この光を電気信号に変換する光センサダイオードなどである。
さらに、これら光電変換素子3を含むガラス基板2上には、例えば酸化シリコン膜などの透明な物質である第1の保護層4が成膜されて積層されている。この第1の保護層4上には、金属などが成膜されて第1の遮光層5が形成されている。この第1の遮光層5は、入射する光を遮光する遮光膜であって、ガラス基板2上に設けられている第1の保護層4上の略全域を覆っている。すなわち、この第1の遮光層5は、各光電変換素子3のそれぞれに対向して設けられている。
そして、この第1の遮光層5には、第1の開口部としての第1のピンホール6がマトリクス状に複数設けられている。これら第1のピンホール6は、各光電変換素子3の幅寸法より大きな幅寸法を有する正方形状に形成されており、これら各光電変換素子3それぞれに対応した位置に設けられている。すなわち、これら第1のピンホール6は、ガラス基板2の縦方向および横方向のそれぞれに向けて離間されて設けられている。さらに、これら第1のピンホール6は、第1の遮光層5を開口させて各光電変換素子3をガラス基板2の表面側に向けて開口させている。
また、これら第1のピンホール6は、隣合う光電変換素子3の間隔aよりも短い狭い間隔(a−b)を介して等間隔に離間されて設けられている。このとき、これら光電変換素子3の間隔aと第1のピンホール6の間隔との差をbとした。具体的に、これら第1のピンホール6は、これら第1のピンホール6のうちのいずれか一つの中心を光電変換素子3の中心上に位置させた状態で設けられており、このいずれか一つの第1のピンホール6を中心として、このいずれか一つ以外の他の第1のピンホール6が、間隔(a−b)を介して等間隔に離間されて設けられている。言い換えると、これら第1のピンホール6は、すべての光電変換素子3を通過する光が、ガラス基板2の中心に位置する光電変換素子3上の一点である原点Oを通過するように設けられている。
すなわち、これら第1のピンホール6は、撮影対象物Aから発せられ共通の原点Oを通った光が各第1のピンホール6を介して各光電変換素子3のそれぞれに入射し、この共通の原点Oを通る経路以外の光が各光電変換素子3のそれぞれに入射しないように配置されている。したがって、これら第1のピンホール6は、これら第1のピンホール6の中心と各光電変換素子3の中心とを結ぶ直線がすべて原点Oで交わるように設けられている。さらに、これら第1のピンホール6は、第1の遮光層5と原点Oとの間の距離をLとし、第1の保護層の厚さをdとした場合に、初等幾何学的にd/L=b/aの関係が成立するように設けられている。
さらに、これら第1のピンホール6を含む第1の遮光層5上には、透明な物質が積層されて表面保護層7が成膜されて形成されている。この表面保護層7は、ガラス基板2の表面側に対向する側から入射する光を透過させる透光性を有する物質にて形成されている。また、この表面保護層7は、第1の遮光層5の各第1のピンホール6や光電変換素子3などを保護する保護膜である。
次に、上記第1の実施の形態の作用効果について説明する。
図1に示すように、撮影対象物Aが発する光は、それぞれ共通の原点Oを通ってから、第1の遮光層5の各第1のピンホール6を通過して、各光電変換素子3へと入射される。このとき、これら各光電変換素子3のそれぞれには、共通の原点Oを焦点とする経路以外の光が入射しない。
よって、光電変換素子3の間隔をaとするとともに第1のピンホール6の間隔を(a−b)とし、これら光電変換素子3と第1の遮光層5との間隔をb/a倍としたことにより、撮影対象物Aから発せられ共通の原点Oを通った光が各第1のピンホール6を介して各光電変換素子3のそれぞれに入射するようになり、この共通の原点Oを通る経路以外の光が各光電変換素子3のそれぞれに入射しないようになる。このため、これら各第1のピンホール6によって、これら第1のピンポール6よりも遠方にある仮想的な原点Oを通過する光線のみを光電変換素子3上に結像できるため、従来のように原点Oにピンホールやレンズなどの構造物を設ける必要がなくなり、特定の方向から入射する光のみを各光電変換素子3で検知できるから、これら光電変換素子3の高精細化が可能となる。
同時に、従来の単一のピンホールで形成した遮光層を有する平面撮像装置とは異なり、これら光電変換素子3と第1の遮光層5との間隔をb/a倍とするとともに、a>bとすることによって、これら光電変換素子3と第1の遮光層5との間に位置する第1の保護層4の厚さdを薄膜化できるから、平面撮像装置1の薄型化が可能となる。したがって、この平面撮像装置1における光電変換素子3の高精細化と薄型化との両立が可能となる。
なお、上記第1の実施の形態では、第1の遮光層5にマトリクス状に矩形状の第1のピンホール6を開口させたが、図5ないし図7に示す第2の実施の形態のように、第1の遮光層5を2枚の遮光膜11,12の二層構造とし、一方の遮光膜11に縦方向に沿った溝状のスリット13を形成し、他方の遮光膜12に横方向に沿った溝状のスリット14を形成して、これら遮光膜11,12のスリット13,14が直交するように重ね合わせることによって、これら遮光膜11,12のスリット13,14の各交点に第1のピンホール6が形成される構成とすることもできる。
そして、遮光膜11のスリット13は、横方向に沿って間隔(a−b)を介して等間隔に離間されている。同様に、遮光膜12のスリット14もまた、縦方向に沿って間隔(a−b)を介して等間隔に離間されている。さらに、これらスリット13,14それぞれは、第1のピンホール6の幅寸法に等しい幅寸法を有している。そして、縦方向に沿ったスリット13を有する遮光膜11上に、横方向に沿ったスリット14を有する遮光膜12が積層されている。
したがって、これら遮光膜11,12のスリット13,14が直交するように重ね合わせて、これら遮光膜11,12のスリット13,14の各交点に第1のピンホール6を形成させることによって、撮影対象物Aから発せられ共通の原点Oを通った光が各第1のピンホール6を介して各光電変換素子3のそれぞれに入射するようになるから、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。また、同一の構成の遮光膜11,12のスリット13,14を直角に交差させるだけで、これらスリット13,14の交点に第1のピンホール6を形成できるから、これら遮光膜11,12にて構成された第1の遮光層5の形成をより容易にできる。
また、図8ないし図11に示す第3の実施の形態のように、第1の遮光層5と光電変換素子3との間に、これら光電変換素子3の間隔と等しい間隔の第2のピンホール21を有する第2の遮光層22を介挿させることもできる。そして、これら光電変換素子3を含むガラス基板2上には、例えば酸化シリコン膜などの透明な物質である第2の保護層23が積層されている。そして、この第2の保護層23上に第2の遮光層22が積層されている。
さらに、この第2の遮光層22には、光電変換素子3の幅寸法より小さな幅寸法を有する正方形状の第2の開口部としての第2のピンホール21がマトリクス状に設けられている。これら第2のピンホール21は、光電変換素子3に対向した位置に設けられており、第2の遮光層22を開口させて各光電変換素子3の中央部に位置する受光部を開口させている。すなわち、これら第2のピンホール21は、光電変換素子3の間隔aと等しい間隔aを介して等間隔に離間されて設けられている。さらに、これら第2のピンホール21を含む第2の遮光層22上に第1の保護層4が積層され、この第1の保護層4上に第1の遮光層5が積層されている。
そして、この第1の遮光層5に設けられている各第1のピンホール6は、第2の遮光層22の第2のピンホール21の幅寸法に等しい幅寸法を有する正方形状に形成されている。さらに、これら第1のピンホール6は、第2のピンホール21の間隔aより狭い間隔(a−b)を介して等間隔に離間されて設けられている。
次に、上記第3の実施の形態の作用効果について説明する。
図8に示すように、撮影対象物Aが発する光は、それぞれ共通の原点Oを通ってから、第1の遮光層5の各第1のピンホール6を通過し、さらに第2の遮光層22の各第2のピンホール21を通過して各光電変換素子3へと入射される。このとき、これら各光電変換素子3のそれぞれには、共通の原点Oを焦点とする経路以外の光が入射しない。
したがって、これら第1の遮光層5と第2の遮光層22との間隔をb/a倍としたことにより、この第1の遮光層5の各第1のピンホール6によって、あたかも遠方にある場合と同様に、特定の方向から入射する光のみを各光電変換素子3で検知できるから、これら光電変換素子3の高精細化が可能となる。
同時に、これら第1の遮光層5と第2の遮光層22との間隔をb/a倍とし、a>bとすることによって、これら第1の遮光層5と第2の遮光層22との間に位置する第1の保護層4の厚さdを薄膜化できる。したがって、この平面撮像装置1における光電変換素子3の高精細化と、この平面撮像装置1の薄型化との両立が可能となる。
さらに、図12ないし図15に示す第4の実施の形態のように、各光電変換素子3に対応させて第1の保護層4上に凸レンズ31を設けることもできる。これら凸レンズ31は、表面が円弧面状に突出した正面視円形状に形成されており、各光電変換素子3の幅寸法より大きな径寸法を有している。すなわち、これら凸レンズ31は、これら凸レンズ31の中央部に入射する光のみを各光電変換素子3へと入射させる。また、これら凸レンズ31は、複数の光電変換素子3に対向して設けられている。さらに、これら凸レンズ31は、図14に示すように、光電変換素子3の間隔aよりも狭い間隔(a−b)を介して等間隔に離間されて第1の保護層4上にマトリクス状に設けられている。そして、これら凸レンズ31を含む第1の保護層4上には、表面保護層7が形成されている。
次に、上記第4の実施の形態の作用効果について説明する。
図12に示すように、撮影対象物Aが発する光は、それぞれ共通の原点Oを通ってから、各凸レンズ31を通過して各光電変換素子3へと入射される。このとき、これら各光電変換素子3のそれぞれには、共通の原点Oを焦点とする経路以外の光が入射しない。
したがって、これら凸レンズ31と光電変換素子3との間隔をb/a倍としたことにより、これら凸レンズ31によって、あたかも遠方にある場合と同様に、特定の方向から入射する光のみを各光電変換素子3で検知できるから、これら光電変換素子3の高精細化が可能となる。
同時に、これら凸レンズ31と光電変換素子3との間隔をb/a倍とし、a>bとすることによって、これら凸レンズ31と光電変換素子3との間に位置する第1の保護層4の厚さdを薄膜化できる。したがって、この平面撮像装置1の光電変換素子の高精細化と、この平面撮像装置1の薄型化との両立が可能となる。
なお、上記第4の実施の形態では、第1の保護層4上に上面が正面視円形状の凸レンズ31を形成したが、図16ないし図18に示す第5の実施の形態のように、ガラス基板2の縦方向に沿った正面視細長矩形状の縦レンズ32と、ガラス基板2の横方向に沿った正面視細長矩形状の横レンズ33とを直交させて、これら縦レンズ32と横レンズ33の交差部分に凸レンズ31が形成される構成とすることもできる。
そして、縦レンズ32および横レンズ33それぞれは、上面が円弧面状に突出した断面凸レンズ状、いわゆるかまぼこ状に形成されている。さらに、縦レンズ32は、ガラス基板2の横方向に沿って間隔(a−b)を介して等間隔に平行に離間されて取り付けられている。同様に、横レンズ33もまた、ガラス基板2の縦方向に沿って間隔(a−b)を介して等間隔に平行に離間されて取り付けられている。さらに、これら縦レンズ32上に横レンズ33が積層されて設けられている。
したがって、これら縦レンズ32および横レンズ33の長手方向が直交するように重ね合わせて、これら縦レンズ32および横レンズ33の各交差部分のそれぞれに凸レンズ31を形成させることによって、撮影対象物Aから発せられ共通の原点Oを通った光が各凸レンズ31を介して各光電変換素子3のそれぞれに入射するようになるから、上記第4の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。また、同一の構成の縦レンズ32と横レンズ33とを直角に交差させるだけで、これら縦レンズ32と横レンズ33との各交差部分に凸レンズ31を形成できるから、これら凸レンズ31の形成をより容易にできる。
また、図19ないし図22に示す第6の実施の形態のように、凸レンズ31と光電変換素子3との間に、これら光電変換素子3の間隔と等しい間隔の第2のピンホール21を有する第2の遮光層22を介挿させることもできる。そして、これら光電変換素子3を含むガラス基板2上に第2の保護層23が積層されている。そして、この第2の保護層23上に第2の遮光層22が積層されている。各第2のピンホール21を含む第2の遮光層22上に第1の保護層4が積層され、この第1の保護層4上に凸レンズ31が積層されている。
次に、上記第6の実施の形態の作用効果について説明する。
図19に示すように、撮影対象物Aが発する光は、それぞれ共通の原点Oを通ってから、各凸レンズ31を通過し、さらに第2の遮光層22の各第2のピンホール21を通過して各光電変換素子3へと入射される。このとき、これら各光電変換素子3のそれぞれには、共通の原点Oを焦点とする経路以外の光が入射しない。
したがって、これら凸レンズ31と第2の遮光層22との間隔をb/a倍としたことにより、これら凸レンズ31によって、あたかも遠方にある場合と同様に、特定の方向から入射する光のみを各光電変換素子3で検知できるから、これら光電変換素子3の高精細化が可能となる。
同時に、これら凸レンズ31と第2の遮光層22との間隔をb/a倍とし、a>bとすることによって、これら凸レンズ31と第2の遮光層22との間の第1の保護層4の厚さdを薄膜化できる。したがって、この平面撮像装置1の光電変換素子3の高精細化と、この平面撮像装置1の薄型化との両立が可能となる。
さらに、図23に示す第7の実施の形態のように、平面撮像装置1を液晶表示可能にしてアレイ基板として作用させて液晶表示装置41とすることもできる。この液晶表示装置41は、ガラス基板2上に光電変換素子3がマトリクス上に設けられている。そして、これら光電変換素子3上には、これら光電変換素子3を覆うように第2の保護層23が積層されている。ここで、この第2の保護層23は、光電変換素子3の側部をも覆っている。
また、これら第2の保護層23上には、これら第2の保護層23を覆うように第2の遮光層22が積層されている。ここで、この第2の遮光層22は、第2の保護層23の側部をも覆っている。すなわち、この第2の遮光層22は、光電変換素子3が不必要な光が入射しない程度に、これら光電変換素子3上を隠している。さらに、この第2の遮光層22には、各光電変換素子3の間隔aと等しい間隔aで等間隔に離間された第2のピンホール21が設けられている。これら第2のピンホール21は、各光電変換素子3の中央部に設けられている受光部を開口させている。
一方、これら光電変換素子3の間のガラス基板2上には、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)42が設けられている。これら薄膜トランジスタ42は、各光電変換素子3に対応させてマトリクス状に設けられている。そして、これら薄膜トランジスタ42および第2の遮光層22を含んだガラス基板2上に第1の保護層4が積層されている。この第1の保護層4上には、第2の遮光層22を覆うように第1の遮光層5が積層されており、この第1の遮光層5の中央部には、光電変換素子3の間隔aより狭い間隔(a−b)で等間隔に離間された第1のピンホール6が設けられている。
そして、この第1の遮光層5を含む第1の保護層4上には、例えば酸化シリコン膜などの透明な物質である透明保護膜としての第3の保護層43が成膜されて積層されている。さらに、この第3の保護層43および第2の保護層23には、薄膜トランジスタ42の図示しないドレイン電極に導通したコンタクトホール44が設けられている。そして、このコンタクトホール44を含む第3の保護層43上には、画素電極45が設けられている。これら画素電極45もまた、各薄膜トランジスタ42に対応してマトリクス状に形成されている。そして、これら画素電極45は、薄膜トランジスタ42のドレイン電極に電気的に接続されている。
一方、この画素電極45を含む第2の保護層23に対向して、矩形平板状の対向基板51が対峙されて取り付けられている。この対向基板51は、略透明な矩形平板状の絶縁基板としての透光性基板であるガラス基板52を備えている。このガラス基板52の平面撮像装置1に対向した側の一主面である表面には、カラーフィルタ層53が積層されて設けられている。このカラーフィルタ層53は、少なくとも2色以上である1組の色単位、例えば赤(Red:R)、緑(Green:G)および青(Blue:B)の3つのドットが平面撮像装置1の画素電極45に対応させて繰り返し配置されている。
また、このカラーフィルタ層53は、平面撮像装置1に対向基板51を対向させた際に、この平面撮像装置1の各画素電極45に対応させて設けられている。さらに、このカラーフィルタ層53の表面には、共通電極としての矩形平板状の対向電極54が積層されて設けられている。この対向電極54は、対向基板51の表面と平面撮像装置1の表面とを対向させた際に、この平面撮像装置1のガラス基板2の略全体に亘って対向する矩形状の大きな電極である。
そして、この対向基板51の対向電極54と、平面撮像装置1の各画素電極45を含む第3の保護層43との間には、図示しない液晶が挟持されて介挿されて封止されて光変調層としての液晶層55が形成されている。この液晶層55は、平面撮像装置1の画素電極45と対向基板51の対向電極54との間に液晶容量を形成させる。
この結果、撮影対象物Aが発する光が共通の原点Oをそれぞれ通ってから、第1の遮光層5の第1のピンホール6を通過し、さらに第2の遮光層22の各第2のピンホール21を通過して各光電変換素子3へと入射され、この共通の原点Oを焦点とする経路以外の光が各光電変換素子3へは入射しないから、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができるとともに、高精細化と薄型化との両立が可能な平面撮像装置1を液晶表示可能にできる。
また、図24に示す第8の実施の形態のように、対向基板51のガラス基板52とカラーフィルタ層53との間に第1の遮光層5を設けても、高精細化と薄型化との両立が可能な平面撮像装置1を液晶表示可能にできる。そして、第1の遮光層5は、対向基板51のガラス基板52上にマトリクス状に形成されている。そして、この第1の遮光層5を含むガラス基板52上にカラーフィルタ層53が設けられている。一方、平面撮像装置1の第1の保護層4上に画素電極45が設けられており、この画素電極45と対向基板51の対向電極54との間に液晶層55が形成されている。
さらに、図25に示す第9の実施の形態のように、平面撮像装置1のガラス基板2の裏面上に第1の遮光層5を積層させることもできる。そして、この平面撮像装置1のガラス基板2の表面上に第2の遮光層22が積層され、この第2の遮光層22を含むガラス基板2上に第2の保護層23が積層されている。また、この第2の保護層23上に光電変換素子3がマトリクス状に設けられている。
そして、これら光電変換素子3上には、これら光電変換素子3を覆うように第4の保護層61が積層されている。ここで、この第4の保護層61は、光電変換素子3の側部をも覆っている。また、これら第4の保護層61上には、これら第4の保護層61を覆うように金属などで構成された第3の遮光層62が積層されている。ここで、この第3の遮光層62は、第4の保護層61の側部をも覆っている。さらに、この第4の遮光層61を含む第2の保護層上に第3の保護層43が形成されている。
この結果、撮影対象物Aが発する光が共通の原点Oをそれぞれ通ってから、第1の遮光層5の第1のピンホール6を通過し、さらに第2の遮光層22の各第2のピンホール21を通過して各光電変換素子3へと入射され、この共通の原点Oを焦点とする経路以外の光が各光電変換素子3へは入射しないから、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、図26に示す第10の実施の形態のように、上述した第9の実施の形態の平面撮像装置1を液晶表示可能な液晶表示装置41にすることもできる。この液晶表示装置41は、ガラス基板2上に薄膜トランジスタ42がマトリクス状に設けられており、第3の保護層43上に画素電極45が設けられている。そして、この画素電極45に対向して対向基板51が配設されており、この対向基板51の対向電極54と画素電極45との間に液晶層55が形成されている。
さらに、図27に示す第11の実施の形態のように、上述した第10の実施の形態の液晶表示装置41の各光電変換素子3を第1の光電変換素子とし、これら光電変換素子3に隣接させて、第1の遮光層5および第2の遮光層22にて遮光されていない第2の光電変換素子71を形成することもできる。これら第2の光電変換素子71は、光電変換素子3と同様に構成されており、これら光電変換素子3の間隔aと等しい間隔aで等間隔に離間されてマトリクス状に設けられている。また、これら第2の光電変換素子71は、第4の保護層61および第3の遮光層43にて表面側が覆われており、第1の遮光層5および第2の遮光層22にて裏面側が覆われていない。
この結果、第1の遮光層5および第2の遮光層22にて覆われていない光電変換素子3のそれぞれに隣接させて、第1の遮光層5および第2の遮光層22にて覆われていない第2の光電変換素子71を形成したことにより、液晶表示が可能でさらに密着した撮像が可能な平面撮像装置1にできる。
なお、上記各実施の形態では、ボトムゲートタイプやトップゲートタイプのいずれの薄膜トランジスタ42であっても対応させて用いることができる。
また、平面撮像装置1と対向基板51との間に光変調層として液晶層55を介挿させた液晶表示装置41について説明したが、例えば光変調層を液晶材料に代えて有機発光材料としてのエレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)材料とした有機自己発光型表示装置、すなわちエレクトロルミネッセンス表示装置などの平面表示装置であっても対応させて用いることができる。
さらに、平面撮像装置1のガラス基板2を、シリコン基板などとすることもできる。また、多結晶シリコンを受光部とした光電変換素子3あるいは第2の光電変換素子71について説明したが、結晶シリコンあるいは非晶質シリコンなどを受光部とした光電変換素子3あるいは第2の光電変換素子71とすることもできる。
1 平面撮像素子としての平面撮像装置
2 絶縁基板としてのガラス基板
3 光電変換素子としての第1の光電変換素子
5 第1の遮光層
6 第1の開口部としての第1のピンホール
21 第2の開口部としての第2のピンホール
22 第2の遮光層
41 液晶表示装置
42 スイッチング素子としての薄膜トランジスタ
45 画素電極
51 対向基板
55 液晶層
71 第2の光電変換素子
2 絶縁基板としてのガラス基板
3 光電変換素子としての第1の光電変換素子
5 第1の遮光層
6 第1の開口部としての第1のピンホール
21 第2の開口部としての第2のピンホール
22 第2の遮光層
41 液晶表示装置
42 スイッチング素子としての薄膜トランジスタ
45 画素電極
51 対向基板
55 液晶層
71 第2の光電変換素子
Claims (11)
- 絶縁基板と、
この絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けられた複数の光電変換素子と、
これら複数の光電変換素子に対向して設けられた第1の遮光層とを具備し、
この第1の遮光層には、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔より狭い間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して複数の第1の開口部が設けられている
ことを特徴とした平面撮像素子。 - 第1の遮光層は、複数の光電変換素子を含む絶縁基板上に設けられている
ことを特徴とした請求項1記載の平面撮像素子。 - 絶縁基板は、透光性を有し、
第1の遮光層は、光電変換素子が設けられている側とは反対側の絶縁基板の下側に設けられている
ことを特徴とした請求項1記載の平面撮像素子。 - 複数の光電変換素子と第1の遮光層との間に設けられた第2の遮光層を具備し、
この第2の遮光層には、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔と等しい間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して複数の第2の開口部が設けられている
ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか記載の平面撮像素子。 - 絶縁基板と、
この絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けられた複数の光電変換素子と、
これら複数の隣合う光電変換素子の間隔より狭い間隔で、これら複数の光電変換素子に対向して設けられこれら光電変換素子へと光を入射させるレンズと
を具備したことを特徴とした平面撮像素子。 - 複数の光電変換素子とレンズとの間に設けられた第2の遮光層を具備し、
この第2の遮光層には、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔と等しい間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して複数の第2の開口部が設けられている
ことを特徴とした請求項5記載の平面撮像素子。 - 複数の光電変換素子に対応させて絶縁基板上に設けられた複数のスイッチング素子、およびこれら複数のスイッチング素子に電気的に接続されて少なくとも第1の遮光層上に設けられた画素電極とを具備した請求項1ないし6いずれか記載の平面撮像素子と、
この平面撮像素子に対向して配設された対向基板と、
この対向基板と前記平面撮像素子との間に介在された液晶層と
を備えた液晶表示装置。 - 平面撮像素子と、
この平面撮像素子に対向して配設された対向基板と、
この対向基板と前記平面撮像素子との間に介在された液晶層とを具備し、
前記平面撮像素子は、絶縁基板と、この絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けられた複数の光電変換素子と、これら複数の光電変換素子に対応させて絶縁基板上に設けられた複数のスイッチング素子と、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔より狭い間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して設けられた第1の開口部を有しこれら複数の光電変換素子上に設けられた第1の遮光層と、この第1の遮光層上に設けられ前記複数のスイッチング素子に電気的に接続された画素電極と、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔と等しい間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して設けられた第2の開口部を有し前記第1の遮光層と前記複数の光電変換素子との間のこれら複数の光電変換素子上に設けられた第2の遮光層とを備えている
ことを特徴とした液晶表示装置。 - 平面撮像素子と、
この平面撮像素子に対向して配設された対向基板と、
この対向基板と前記平面撮像素子との間に介在された液晶層とを具備し、
前記平面撮像素子は、絶縁基板と、この絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けられた複数の光電変換素子と、これら複数の光電変換素子に対応させて絶縁基板上に設けられた複数のスイッチング素子と、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔より狭い間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して設けられた第1の開口部を有しこれら複数の光電変換素子上に設けられた第1の遮光層と、この第1の遮光層上に設けられ前記複数のスイッチング素子に電気的に接続された画素電極とを備え、
前記対向基板は、前記複数の隣合う光電変換素子の間隔と等しい間隔でこれら複数の光電変換素子に対応して設けられた第2の開口部を有しこれら複数の光電変換素子上に設けられた第2の遮光層を備えている
ことを特徴とした液晶表示装置。 - 平面撮像素子と、
この平面撮像素子に対向して配設された対向基板と、
この対向基板と前記平面撮像素子との間に介在された液晶層とを具備し、
前記平面撮像素子は、透光性を有する絶縁基板と、この絶縁基板上に等しい間隔でマトリクス状に設けられた複数の第1の光電変換素子と、これら複数の第1の光電変換素子に対応させて絶縁基板上に設けられた複数のスイッチング素子と、前記複数の隣合う第1の光電変換素子の間隔より狭い間隔でこれら複数の第1の光電変換素子に対応して設けられた第1の開口部を有しこれら複数の第1の光電変換素子が設けられている側とは反対側の絶縁基板の下側に設けられた第1の遮光層と、前記複数の隣合う第1の光電変換素子の間隔と等しい間隔でこれら複数の第1の光電変換素子に対応して設けられた第2の開口部を有し前記絶縁基板と前記複数の第1の光電変換素子の間に設けられた第2の遮光層と、前記複数の隣合う第1の光電変換素子の間隔と等しい間隔でこれら複数の第1の光電変換素子に対応して設けられた第3の遮光層と、この第3の遮光層上に設けられ前記複数のスイッチング素子に電気的に接続された画素電極とを備えている
ことを特徴とした液晶表示装置。 - 平面撮像素子は、複数の隣合う光電変換素子の間隔と等しい間隔で絶縁基板上に設けられた複数の第2の光電変換素子を備え、
第1の遮光層および第2の遮光層は、複数の第1の光電変換素子に対向した位置のみに設けられている
ことを特徴とした請求項10記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004359765A JP2006173177A (ja) | 2004-12-13 | 2004-12-13 | 平面撮像素子および液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004359765A JP2006173177A (ja) | 2004-12-13 | 2004-12-13 | 平面撮像素子および液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006173177A true JP2006173177A (ja) | 2006-06-29 |
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ID=36673620
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JP2004359765A Pending JP2006173177A (ja) | 2004-12-13 | 2004-12-13 | 平面撮像素子および液晶表示装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006173177A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010009584A (ja) * | 2008-05-29 | 2010-01-14 | Sony Corp | 表示装置 |
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-
2004
- 2004-12-13 JP JP2004359765A patent/JP2006173177A/ja active Pending
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