JP2006172917A - 燃料電池システム、および、流体機器 - Google Patents

燃料電池システム、および、流体機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 ケース内に収納された燃料電池システムにおいて、水素漏れが発生した場合であっても、流体機器を駆動するアクチュエータに用いられる永久磁石の水素脆化を抑制する。
【解決手段】 流体機器としての調圧バルブ27は、アクチュエータとして、永久磁石を利用して駆動するステッピングモータ271を備えている。このステッピングモータ271は、モータケース272に収納されている。モータケース272には、供給口272i、および、排出口272oが設けられており、モータケース272内を、水素をほとんど含まないカソードオフガスによって掃気する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ケース内に収納された燃料電池システム、および、流体機器に関するものである。
従来、水素と酸素との電気化学反応によって起電力を発生する燃料電池が提案されている。近年では、この燃料電池を用いて発電を行う燃料電池システムをケース内に収納し、燃料電池システムのいずれかの箇所で水素漏れが発生したときの安全性や、信頼性を確保する技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
ところで、燃料電池システムには、燃料ガスや、酸化剤ガスの供給系、および、排気系の少なくとも一部に、ガスの流れを制御するためのポンプや、各種バルブ等の流体機器が設置される。通常、これらの流体機器の少なくとも1つには、モータ等の、永久磁石を用いて駆動するアクチュエータが備えられている。そして、このアクチュエータにおいて、永久磁石は、モータケース等のケース内に収納されている(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2004−158200号公報 特開2004−108518号公報
燃料電池システムを収納するケース内で、水素漏れが発生したときには、永久磁石を収納するケース内に、水素が侵入する場合がある。この場合、永久磁石は、水素を吸蔵し、水素脆化を引き起こす。このような水素脆化は、希土類金属を用いた永久磁石において顕著である。永久磁石を収納するケースを、Oリング等のシール材や、溶接によってシールすることにより、永久磁石を収納するケース内への水素の侵入を、ある程度抑制することは可能である。しかし、永久磁石を収納するケース内への水素の侵入を、完全に防止することは困難だった。
さらに、上述したアクチュエータにおいて、永久磁石に水素脆化が生じると、アクチュエータ、および、このアクチュエータを用いた流体機器が正常に駆動しなくなり、燃料電池システムを正常に運転することができなくなる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、ケース内に収納された燃料電池システムにおいて、水素漏れが発生した場合であっても、流体機器を駆動するアクチュエータに用いられる永久磁石の水素脆化を抑制することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の第1の燃料電池システムは、
第1のケース内に収納された燃料電池システムであって、
水素と酸素との電気化学反応によって起電力を発生する燃料電池と、
前記燃料電池のアノードに、水素リッチな所定の燃料ガスを供給するための燃料ガス供給用流路と、
前記燃料電池のアノードから排出されたアノードオフガスを、前記第1のケース外に排出するためのアノードオフガス用流路と、
前記燃料電池のカソードに、酸素を含む所定の酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給用流路と、
前記燃料電池のカソードから排出されたカソードオフガスを、前記第1のケース外に排出するためのカソードオフガス用流路と、
前記燃料ガス供給用流路と、前記アノードオフガス用流路と、前記酸化剤ガス供給用流路と、前記カソードオフガス用流路とのうちの少なくとも一部に設置され、前記いずれかのガスの流れを調整するための流体機器と、を備え、
前記流体機器は、永久磁石の磁力を利用して駆動するアクチュエータを備えており、
前記アクチュエータにおいて、
前記永久磁石は、第2のケース内に収納されており、
前記第2のケースは、
前記第2のケース内に、前記燃料電池システムを除く前記第1のケース内の水素濃度よりも低い水素濃度の所定のガスを供給するための供給口と、
前記第2のケース内から、前記供給口から供給された前記所定のガスを排出するための排出口と、を備えることを要旨とする。
こうすることによって、燃料電池システムを除く第1のケース内の水素濃度よりも低い水素濃度の所定のガスによって、第2のケース内を掃気することができるので、第1のケース内において、水素漏れが発生した場合であっても、第2のケース内への水素の侵入を抑制し、第2のケース内に収納された永久磁石の水素脆化を抑制することができる。
なお、第2のケース内の掃気に用いられる所定のガスは、水素をほとんど含まないガスであることが好ましい。このようなガスとしては、例えば、第1のケース外の空気や、酸化剤ガスや、カソードオフガスが挙げられる。
第2のケース内の掃気は、種々の態様で行うことができる。例えば、常時、掃気を行うようにしてもよいし、供給口、および、排出口の少なくとも一方にバルブを設け、バルブの開閉を制御することによって、掃気を間欠的に行うようにしてもよい。さらに、第1のケース内に、水素検出用のセンサを備えるようにし、このセンサによって、第1のケース内の水素濃度を検出し、その検出結果が所定値以上となったときに、第2のケース内の掃気を行うようにしてもよい。
上記燃料電池システムにおいて、前記所定のガスとして、第1のケース外の空気等を利用するようにしてもよいが、
前記所定の水素濃度のガスとして、前記酸化剤ガス、または、前記カソードオフガスを利用するようにしてもよい。
こうすることによって、燃料電池システムに、第2のケース内を掃気するためのガスの供給系を新たに設ける必要がないので、燃料電池システムの複雑化を防止することができる。
上記燃料電池システムにおいて、
前記酸化剤ガス供給用流路には、減圧弁が設けられており、
前記減圧弁よりも上流側の前記酸化剤ガスを、前記供給口に供給するための供給流路と、
前記排出口から排出されたガスを、前記減圧弁よりも下流側の前記酸化剤ガス供給用流路、または、前記カソードオフガス用流路に流入させるための排出流路と、
を備えるようにしてもよい。
また、前記カソードオフガス用流路には、減圧弁が設けられており、
前記酸化剤ガス、または、前記減圧弁よりも上流側の前記カソードガスを、前記供給口に供給するための供給流路と、
前記排出口から排出されたガスを、前記減圧弁よりも下流側の前記カソードオフガス用流路に流入させるための排出流路と、
を備えるようにしてもよい。
減圧弁の上流側の圧力は、減圧弁の下流側の圧力よりも高い。したがって、本発明によって、掃気を行うための動力源を新たに設けることなく、減圧弁の上流側と、下流側との圧力差によって、第2のケース内を容易に掃気することができる。
また、排出口から排出されたガスを、カソードオフガス用流路に流入させるようにすれば、第2のケース内を掃気することによって排出されたガスが燃料電池内に供給されないようにすることができる。したがって、掃気によって排出されたガスに水素が含まれていたとしても、燃料電池の発電に影響を与えないようにすることができる。
上述した第2のケース内の掃気に用いられる所定のガスとして、酸化剤ガス、または、カソードオフガスを利用する燃料電池システムにおいて、
前記供給口、および、前記排出口のうちの少なくとも前記供給口は、水の浸入を抑制するフィルタを備えるようにすることが好ましい。
酸化剤ガス供給用流路内のガス、または、カソードオフガス用流路内のガスには、水分が含まれている場合がある。第2のケース内に水分が浸入すると、低温時に凍結したり、錆が発生したりするおそれがある。そして、第2のケース内で、水分が凍結したり、錆が発生したりすると、アクチュエータが故障し、適切に駆動しなくなるおそれがある。本発明では、フィルタによって、第2のケースへの水の浸入を抑制することができるので、上述した凍結や、錆の発生によるアクチュエータの故障を抑制することができる。
本発明の第2の燃料電池システムは、
水素と酸素との電気化学反応によって起電力を発生する燃料電池と、
前記燃料電池を収納する第1のケースと、
前記第1のケース内に設置され、第2のケース内に収納された永久磁石の磁力を利用して駆動する装置と、
前記第2のケース内を、前記燃料電池システムを除く前記第1のケース内の水素濃度よりも低い水素濃度の所定のガスによって掃気する掃気手段と、
を備えることを要旨とする。
「永久磁石の磁力を利用して駆動する装置」としては、上述した流体機器の他、電磁スイッチ等も含まれる。
本発明では、第1のケース内において、水素漏れが発生した場合であっても、掃気手段によって、第2のケース内を掃気することができるので、掃気手段を備えない場合と比較して、第2のケース内に収納された永久磁石の水素脆化を抑制することができる。なお、第2のケースの掃気に用いられる所定のガスは、水素をほとんど含まないガスであることが好ましい。
本発明は、流体機器の発明として構成することもできる。すなわち、
本発明の流体機器は、
永久磁石の磁力を利用して駆動するアクチュエータを備え、
前記アクチュエータにおいて、
前記永久磁石は、所定のケース内に収納されており、
前記ケースは、
前記ケース内に、前記流体機器を使用する雰囲気の水素濃度よりも低い水素濃度の所定のガスを供給するための供給口と、
前記ケース内から、前記供給口から供給された前記所定のガスを排出するための排出口と、
を備えることを要旨とする。
ケース内の掃気に用いられる所定のガスは、水素をほとんど含まないガスであることが好ましい。本発明によって、流体機器を、水素を含む雰囲気中で使用する場合であっても、ケース内を掃気することができるので、ケース内に収納された永久磁石の水素脆化を抑制することができる。
上記流体機器において、
前記供給口、および、前記排出口のうちの少なくとも前記供給口は、水の浸入を抑制するフィルタを備えるようにしてもよい。
こうすることによって、ケース内を掃気するためのガスに水分が含まれる場合であっても、フィルタによって、ケースへの水の浸入を抑制することができるので、凍結や、錆の発生を抑制することができる。
本発明は、上述した種々の特徴を必ずしも全て備えている必要はなく、その一部を省略したり、適宜、組み合わせたりして構成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.燃料電池システムの構成:
B.調圧バルブの構成:
C.変形例:
A.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システムの全体構成を示す説明図である。本実施例の燃料電池システム100は、ケース90内に収納されており、モータで駆動する電気車両に、電源として搭載されている。本実施例では、ケース90は、燃料電池システム100を収納するための専用のケースとしたが、例えば、燃料電池システム100が搭載される電気車両のボディであってもよい。
本実施例の燃料電池システム100では、運転者が車両に備えられたアクセルを操作すると、アクセル開度センサ80によって検出された操作量に応じて発電が行われ、その電力によって車両は走行することができる。なお、実施例の燃料電池システム100は、車載である必要はなく、据え置き型など種々の構成を採ることが可能である。
燃料電池(FC)スタック10は、水素と酸素との電気化学反応によって発電するセルを複数積層させた積層体である。各セルは、プロトン透過性を有する電解質膜を挟んで、水素極(以下、アノードと呼ぶ)と、酸素極(以下、カソードと呼ぶ)とを配置した構成となっている(図示省略)。本実施例では、ナフィオン(登録商標)などの固体高分子膜を電解質膜として利用する固体高分子型のセルを用いるものとしたが、これに限らず、種々のタイプを利用可能である。
燃料電池スタック10のカソードには、酸素を含有した酸化剤ガスとして、圧縮空気が供給される。空気は、フィルタ40から吸入され、コンプレッサ41で圧縮された後、加湿器42で加湿され、配管35から燃料電池スタック10に供給される。カソードからの排気ガス(以下、カソードオフガスと呼ぶ)は、配管36、および、マフラ43を通じて外部に排出される。空気の供給圧力は、配管36に設けられた圧力センサ53によって検出され、調圧バルブ27の開度によって制御される。
配管36には、カソードオフガスとともに、水素と酸素との電気化学反応によりカソードで生成された生成水も排出される。この生成水は、図示しない回収機構によって回収され、加湿器42などで再利用される。
燃料電池スタック10のアノードには、配管31、および、配管32を介して、高圧水素を貯蔵した水素タンク20から、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンク20の代わりに、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成し、アノードに供給するものとしてもよい。
水素タンク20に貯蔵された高圧水素は、水素タンク20の出口に設けられたシャットバルブ21、レギュレータ22、高圧バルブ23、低圧バルブ24によって圧力、および、供給量が調整されて、アノードに供給される。アノードからの排気ガス(以下、アノードオフガスと呼ぶ)は、配管33に流出する。配管33には、圧力センサ51、および、バルブ25が設けられており、これらは、アノードへの水素の供給圧力、および、供給量の制御に利用される。
配管33は、途中で二つに分岐しており、一方は、アノードオフガスを外部に排出ための排出管34に接続され、他方は、逆止弁28を介して配管32に接続される。燃料電池スタック10での発電によって水素が消費される結果、アノードオフガスの圧力は比較的低い状態となっているため、配管33にはアノードオフガスを加圧するためのポンプ45が設けられている。
排出管34に設けられた排出バルブ26が閉じられている間は、アノードオフガスは、配管32を介して、再び燃料電池スタック10に循環される。アノードオフガスには、発電で消費されなかった水素が残留しているため、このように循環させることにより、水素を有効利用することができる。
アノードオフガスの循環中、水素は発電に消費される一方、水素以外の不純物、例えば、カソードから電解質膜を透過してきた窒素などは消費されずに残留するため、不純物の濃度が徐々に増大する。この状態で、排出バルブ26が開かれると、アノードオフガスは、排出管34を通り、希釈器44で空気によって希釈された後、外部に排出され、不純物の循環量が低減する。ただし、この際、水素も同時に排出されるため、排出バルブ26の開き量は、極力抑えることが燃費向上の観点から好ましい。
燃料電池スタック10には、水素、および、酸素の他、冷却水も供給される。冷却水は、ポンプ46によって、冷却用の配管37を流れ、ラジエータ38によって冷却されて、燃料電池スタック10に供給される。
燃料電池システムの運転は、制御ユニット70によって制御される。制御ユニット70は、内部にCPU、RAM、ROMを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って、システムの運転を制御する。図中に、この制御を実現するために制御ユニット70に入出力される信号の一例を破線で示した。入力としては、例えば、圧力センサ53や、アクセル開度センサ80の検出信号などが挙げられる。出力としては、例えば、低圧バルブ24や、排出バルブ26や、調圧バルブ27や、コンプレッサ41などが挙げられる。
B.調圧バルブの構成:
図2は、調圧バルブ27の概略構成を示す断面図である。この調圧バルブ27は、永久磁石を備え、その磁力を利用して駆動するステッピングモータ271によって、回転軸274を介して、弁体275を破線矢印で示したように回転駆動させ、空気の供給圧力を制御するバルブである。調圧バルブ27は、本発明における流体機器に相当し、ステッピングモータ271は、本発明におけるアクチュエータに相当する。
図示するように、ステッピングモータ271は、モータケース272内に収納されている。そして、モータケース272には、カソードオフガスの流入口276側、すなわち、弁体275の上流側の底面に、流入口276から流入したカソードオフガスを、モータケース272内に分岐して供給するための供給口272iが設けられている。また、モータケース272には、カソードオフガスの流出口277側、すなわち、弁体275の下流側の底面に、供給口272iから供給されたカソードオフガスを、流出口277から排出するための排出口272oが設けられている。弁体275の上流側のカソードオフガスの圧力は、弁体275の下流側のカソードオフガスの圧力よりも高いので、この圧力差によって、図中に実線矢印で示したように、供給口272i、および、排出口272oから、モータケース272内を容易に掃気することができる。
上述した調圧バルブ27によれば、水素をほとんど含まないカソードオフガスによって、モータケース272内を掃気することができるので、燃料電池システム100のケース90内、すなわち、燃料電池システム100のいずれかの箇所において、水素漏れが発生した場合であっても、モータケース272内への水素の侵入を抑制し、モータケース272内に収納されたステッピングモータ271の永久磁石の水素脆化を抑制することができる。
なお、供給口272i、および、排出口272oには、カソードオフガスに含まれる水分がモータケース272内へ浸入するのを抑制するフィルタ273が設置されている。フィルタ273としては、例えば、金属メッシュを用いることができる。このフィルタ273によって、カソードオフガスに含まれる水分の浸入を抑制することができる。したがって、モータケース272内に水分が浸入して、低温時に凍結したり、錆が発生したりすることによる調圧バルブ27の故障を抑制することができる。
以上説明した燃料電池システム100によれば、水素を含まないカソードオフガスによって、モータケース272内を掃気することができるので、燃料電池システム100のいずれかの箇所において、水素漏れが発生した場合であっても、モータケース272内への水素の侵入を抑制し、モータケース272内に収納されたステッピングモータ271の永久磁石の水素脆化を抑制することができる。したがって、ステッピングモータ271が備える永久磁石の水素脆化による調圧バルブ27の動作不良を抑制し、燃料電池システム100の信頼性を向上させることができる。
C.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
C1.変形例1:
図3は、調圧バルブ27の第1の変形例としての調圧バルブ27Aの概略構成を示す断面図である。本変形例の調圧バルブ27Aは、上記実施例の調圧バルブ27における供給口272iの代わりに、供給口272Aiを備えている。この供給口272Aiには、コンプレッサ41によって圧縮された空気を供給するための配管が接続される。この他の構成は、上記実施例の調圧バルブ27の構成と同じである。
本変形例の調圧バルブ27Aによっても、上記実施例における調圧バルブ27と同様に、モータケース272内を掃気することができるので、燃料電池システム100のいずれかの箇所において、水素漏れが発生した場合であっても、モータケース272内への水素の侵入を抑制し、モータケース272内に収納されたステッピングモータ271の永久磁石の水素脆化を抑制することができる。
C2.変形例2:
図4は、調圧バルブ27の第2の変形例としての調圧バルブ27Bの概略構成を示す断面図である。本変形例の調圧バルブ27Bは、上記実施例の調圧バルブ27における供給口272i、および、排出口272oの代わりに、供給口272Bi、および、排出口272Boを備えている。供給口272Biには、コンプレッサ41によって圧縮された空気を供給するための配管が接続される。また、排出口272Boには、排出口272Boから排出されたガスを、調圧バルブ27Bの下流側の配管36に排出するための配管が接続される。この他の構成は、上記実施例の調圧バルブ27の構成と同じである。
本変形例の調圧バルブ27Bによっても、上記実施例における調圧バルブ27と同様に、モータケース272内を掃気することができるので、燃料電池システム100のいずれかの箇所において、水素漏れが発生した場合であっても、モータケース272内への水素の侵入を抑制し、モータケース272内に収納されたステッピングモータ271の永久磁石の水素脆化を抑制することができる。
C3.変形例3:
上記実施例では、調圧バルブ27に、モータケース272内を掃気するための機構を設けた例を示したが、これに限られない。コンプレッサ41や、ポンプ45や、ポンプ46や、各種バルブ等、永久磁石を利用して駆動するアクチュエータを備える他の流体機器に、永久磁石を収納するケース内を掃気するための機構を設けるようにしてもよい。また、燃料電池システム100で用いられる電磁スイッチ等、永久磁石の磁力を利用して駆動する装置を収納するケース内を掃気するための機構を設けるようにしてもよい。
また、上記実施例、および、上記変形例では、モータケース272内を掃気するためのガスとして、カソードオフガス、または、コンプレッサ41から送出された空気を用いるものとしたが、これに限られない。モータケース272内を掃気するためのガスとして、掃気用に別途用意された掃気用ポンプから送出された空気を用いるようにしてもよい。ただし、上記実施例、および、上記変形例によれば、燃料電池システム100内に、掃気用ポンプや、配管を設ける必要がないので、燃料電池システム100の複雑化を防止することができる。
ここで、低圧バルブ24が、永久磁石の磁力を利用して駆動するアクチュエータを備えており、このアクチュエータの永久磁石を収納するためのケースを備えているものとし、このケース内を掃気する場合について説明する。
図5は、低圧バルブ24のケース240内を掃気する場合の掃気用の配管の接続例を模式的に示す説明図である。ケース240には、掃気に用いられる図示しない供給口、および、排出口が設けられている。そして、供給口には、供給用配管241が接続されており、排出口には、排出用配管242が接続されている。なお、ここでは、ケース240の掃気に直接的に関係する配管や、部品についてのみ説明し、ケース240の掃気に直接的に関係しない配管や、部品については、先に説明した実施例と同じであるので、説明を省略する。
図(a)に示した例では、燃料電池スタック10の上流側の空気を用いて、ケース240内を掃気する。燃料電池スタック10の上流側の配管35には、減圧弁30が設置されている。そして、供給用配管241は、減圧弁30の上流側の配管35に接続され、排出用配管242は、減圧弁30の下流側の配管35に接続されている。なお、ケース240の供給口、および、排出口には、配管35内の空気に含まれる水分の浸入を抑制するフィルタが設置されている。この接続例によれば、減圧弁30の上流側の圧力は、下流側の圧力よりも高いので、この圧力差によって、ケース240内を容易に掃気することができる。
図(b)に示した例では、図(a)に示した例と同様に、燃料電池スタック10の上流側の空気を用いて、ケース240内を掃気する。燃料電池スタック10の上流側の配管35には、減圧弁30が設置されている。そして、供給用配管241は、減圧弁30の上流側の配管35に接続され、排出用配管242は、燃料電池スタック10の下流側の配管36に接続されている。なお、ケース240の供給口、および、排出口には、配管35、および、配管36内の空気に含まれる水分の浸入を抑制するフィルタが設置されている。この接続例によっても、減圧弁30の上流側の圧力は、下流側の圧力よりも高いので、この圧力差によって、ケース240内を容易に掃気することができる。また、ケース240から排出されたガスは、燃料電池スタック10の下流側に流出するので、ケース240から排出されたガスに水素が含まれていたとしても、燃料電池スタック10における発電に影響を与えないようにすることができる。
図(c)に示した例では、図(a)、および、図(b)に示した例と同様に、燃料電池スタック10の上流側の空気を用いて、ケース240内を掃気する。燃料電池スタック10の下流側の配管36には、減圧弁30が設置されている。そして、供給用配管241は、燃料電池スタック10の上流側の配管35に接続され、排出用配管242は、減圧弁30の下流側の配管36に接続されている。なお、ケース240の供給口、および、排出口には、配管35、および、配管36内の空気に含まれる水分の浸入を抑制するフィルタが設置されている。この接続例によっても、減圧弁30の上流側の圧力は、下流側の圧力よりも高いので、この圧力差によって、ケース240内を容易に掃気することができる。また、ケース240から排出されたガスは、燃料電池スタック10の下流側に流出するので、ケース240から排出されたガスに水素が含まれていたとしても、燃料電池スタック10における発電に影響を与えないようにすることができる。
図(d)に示した例では、燃料電池スタック10の下流側のカソードオフガスを用いて、ケース240内を掃気する。燃料電池スタック10の下流側の配管36には、減圧弁30が設置されている。そして、供給用配管241は、減圧弁30の上流側の配管36に接続され、排出用配管242は、減圧弁30の下流側の配管36に接続されている。なお、ケース240の供給口、および、排出口には、配管36内の空気に含まれる水分の浸入を抑制するフィルタが設置されている。この接続例は、上記実施例の構成と同等である。
図(e)に示した例では、ケース240の掃気用に別途用意された図示しない掃気用ポンプから送出された空気を用いて、ケース240内を掃気する。そして、供給用配管241は、掃気用ポンプに接続され、排出用配管242は、燃料電池スタック10の上流側の配管35に接続されている。掃気用ポンプの空気の送出圧力は、配管35内の圧力よりも高く設定される。こうすることによっても、ケース240内を容易に掃気することができる。なお、ケース240の排出口には、配管35内の空気に含まれる水分の浸入を抑制するフィルタが設置されている。
図(f)に示した例では、図(e)に示した例と同様に、掃気用ポンプから送出された空気を用いて、ケース240内を掃気する。そして、供給用配管241は、掃気用ポンプに接続され、排出用配管242は、燃料電池スタック10の下流側の配管36に接続されている。掃気用ポンプの空気の送出圧力は、配管35内の圧力よりも高く設定される。こうすることによっても、ケース240内を容易に掃気することができる。また、ケース240から排出されたガスは、燃料電池スタック10の下流側に流出するので、ケース240から排出されたガスに水素が含まれていたとしても、燃料電池スタック10における発電に影響を与えないようにすることができる。なお、ケース240の排出口には、配管36内の空気に含まれる水分の浸入を抑制するフィルタが設置されている。
C4.変形例4:
上記実施例、および、変形例では、燃料電池システム100の運転中に、常時、掃気を行う構成を示したが、これに限られない。例えば、上記変形例3において、供給用配管241や、排出用配管242にバルブを設け、このバルブの開閉を制御することによって、掃気を間欠的に行うようにしてもよい。さらに、ケース90内に、水素検出用のセンサを備えるようにし、このセンサによって、ケース90内の水素濃度を検出し、その検出結果が所定値以上となったときに、ケース240内の掃気を行うようにしてもよい。
C5.変形例5:
図5に示した接続例において、供給用配管241、および、排出用配管242を、配管35や、配管36と接続しない場合、すなわち、配管35や、配管36からケース240に水分が浸入するおそれがない場合には、ケース240の供給口、および、排出口に、水分の浸入を抑制するフィルタを設置しなくてもよい。
本発明の一実施例としての燃料電池システムの全体構成を示す説明図である。 調圧バルブ27の概略構成を示す断面図である。 調圧バルブ27の第1の変形例としての調圧バルブ27Aの概略構成を示す断面図である。 調圧バルブ27の第2の変形例としての調圧バルブ27Bの概略構成を示す断面図である。 低圧バルブ24のケース240内を掃気する場合の掃気用の配管の接続例を示す説明図である。
符号の説明
100...燃料電池システム
10...燃料電池スタック
20...水素タンク
21...シャットバルブ
22...レギュレータ
23...高圧バルブ
24...低圧バルブ
240...ケース
241...供給用配管
242...排出用配管
25...バルブ
26...排出バルブ
27、27A、27B...調圧バルブ
271...ステッピングモータ
272...モータケース
272i、272Ai、272Bi...供給口
272o、272Bo...排出口
273...フィルタ
274...回転軸
275...弁体
276...流入口
277...流出口
28...逆止弁
30...減圧弁
31、32、33、35、36、37...配管
34...排出管
38...ラジエータ
40...フィルタ
41...コンプレッサ
42...加湿器
43...マフラ
44...希釈器
45、46...ポンプ
51、53...圧力センサ
70...制御ユニット
80...アクセル開度センサ
90...ケース

Claims (8)

  1. 第1のケース内に収納された燃料電池システムであって、
    水素と酸素との電気化学反応によって起電力を発生する燃料電池と、
    前記燃料電池のアノードに、水素リッチな所定の燃料ガスを供給するための燃料ガス供給用流路と、
    前記燃料電池のアノードから排出されたアノードオフガスを、前記第1のケース外に排出するためのアノードオフガス用流路と、
    前記燃料電池のカソードに、酸素を含む所定の酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給用流路と、
    前記燃料電池のカソードから排出されたカソードオフガスを、前記第1のケース外に排出するためのカソードオフガス用流路と、
    前記燃料ガス供給用流路と、前記アノードオフガス用流路と、前記酸化剤ガス供給用流路と、前記カソードオフガス用流路とのうちの少なくとも一部に設置され、前記いずれかのガスの流れを制御するための流体機器と、を備え、
    前記流体機器は、永久磁石の磁力を利用して駆動するアクチュエータを備えており、
    前記アクチュエータにおいて、
    前記永久磁石は、第2のケース内に収納されており、
    前記第2のケースは、
    前記第2のケース内に、前記燃料電池システムを除く前記第1のケース内の水素濃度よりも低い水素濃度の所定のガスを供給するための供給口と、
    前記第2のケース内から、前記供給口から供給された前記所定のガスを排出するための排出口と、を備える、
    燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記所定のガスとして、前記酸化剤ガス、または、前記カソードオフガスを利用する、
    燃料電池システム。
  3. 請求項2記載の燃料電池システムであって、
    前記酸化剤ガス供給用流路には、減圧弁が設けられており、
    前記減圧弁よりも上流側の前記酸化剤ガスを、前記供給口に供給するための供給流路と、
    前記排出口から排出されたガスを、前記減圧弁よりも下流側の前記酸化剤ガス供給用流路、または、前記カソードオフガス用流路に流入させるための排出流路と、
    を備える燃料電池システム。
  4. 請求項2記載の燃料電池システムであって、
    前記カソードオフガス用流路には、減圧弁が設けられており、
    前記酸化剤ガス、または、前記減圧弁よりも上流側の前記カソードガスを、前記供給口に供給するための供給流路と、
    前記排出口から排出されたガスを、前記減圧弁よりも下流側の前記カソードオフガス用流路に流入させるための排出流路と、
    を備える燃料電池システム。
  5. 請求項2記載の燃料電池システムであって、
    前記供給口、および、前記排出口のうちの少なくとも前記供給口は、水の浸入を抑制するフィルタを備える、
    燃料電池システム。
  6. 燃料電池システムであって、
    水素と酸素との電気化学反応によって起電力を発生する燃料電池と、
    前記燃料電池を収納する第1のケースと、
    前記第1のケース内に設置され、第2のケース内に収納された永久磁石の磁力を利用して駆動する装置と、
    前記第2のケース内を、前記燃料電池システムを除く前記第1のケース内の水素濃度よりも低い水素濃度の所定のガスによって掃気する掃気手段と、
    を備える燃料電池システム。
  7. 流体機器であって、
    永久磁石の磁力を利用して駆動するアクチュエータを備え、
    前記アクチュエータにおいて、
    前記永久磁石は、所定のケース内に収納されており、
    前記ケースは、
    前記ケース内に、前記流体機器を使用する雰囲気の水素濃度よりも低い水素濃度の所定のガスを供給するための供給口と、
    前記ケース内から、前記供給口から供給された前記所定のガスを排出するための排出口と、
    を備える流体機器。
  8. 請求項6記載の流体機器であって、
    前記供給口、および、前記排出口のうちの少なくとも前記供給口は、水の浸入を抑制するフィルタを備える、
    流体機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009146621A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Toyota Motor Corp 燃料電池システム、移動体及びその制御方法
US10651485B2 (en) 2017-04-20 2020-05-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system

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