JP2006172692A - 光ディスク装置用チルト調整回路 - Google Patents

光ディスク装置用チルト調整回路 Download PDF

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保宏 村岡
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Abstract

【課題】光ディスク装置用チルト調整回路において、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置から出射される光軸を略直交させ、光ディスクのデータの読取り性能を向上させる。
【解決手段】光ピックアップ装置10の発光素子11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaを、光ディスク500の信号面520に対して略直交させる光ディスク装置1用チルト調整回路であって、光ピックアップ装置10の光検出器15によって検出された信号の揺らぎを測定可能なジッタ計測回路40と、光ディスク500の信号面520に対し、光ピックアップ装置10の対物レンズ13に角度ずれが生じようとされたときに、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、対物レンズ13の角度ずれを調整させるフォーカスチルト信号調整回路71とを備えるものとさせた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、CD(Compact Disc)系列の光ディスクやDVD(Digital Versatile Disc)系列の光ディスクなどを駆動させる光ディスク装置の光ピックアップ装置にチルト機能が備えられた光ディスク装置用チルト調整回路に関するものである。
これまでのチルト機構やチルト機能を備える光ディスク装置においては、ディスク(disc)のラジアル方向のスキューの補正や、記録品位の補正に役立てられてきた。光ピックアップ装置におけるチルト(tilt)とは、ディスク面と、対物レンズ光軸との角度ずれを意味する。また、スキュー(skew)とは、「歪み」や「曲り」を意味する。
従来のチルト機能を備えるものとして、例えばチルト制御を行うにあたり、レンズホルダに対して給電用のワイヤを追加する必要がなく、且つ、レンズホルダの大型化および重量増を招くこともない光ヘッド装置というものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−197698号公報(第1,2頁、第1〜3図)
しかしながら、従来のチルト機構を備える光ディスク装置にあっては、フォーカス落ちが問題とされていた。フォーカス(focus )とは、焦点やピントを意味する。また、フォーカス落ちとは、光ピックアップ装置から出射されたレーザ光の焦点が、追従中のディスクのピット部に対してずらされ、このことからディスクに記録されたデータが読取不能とされることを意味する。ピット(pit )とは、穴やへこみを意味する。また、「フォーカス落ち」は、「F落ち」等と略称されて用いられることがある。
フォーカス落ちは、ディスクの面振れ、ディスクの偏心、ディスクの振動、ディスクの衝撃により発生する。光ディスク装置が用いられて、光ディスクに記録されたデータが再生されるときや、光ディスクにデータが記録されるときに、光ディスク装置内において、ディスクの面振れや、ディスクの偏心は、定常的に生じるものとされている。これに対し、ディスクの振動、ディスクの衝撃は、突発的に生じるものとされている。
チルト制御が行われない従来の光ディスク装置にあっては、ディスクの面振れや、ディスクの偏心により、フォーカス落ちが生じるということが懸念される。また、フォーカス落ちが生じなくとも、ディスクの信号面に対して光ピックアップ装置の光軸が直交とされず、ディスクに対するデータ読取りの性能が低下するという問題があった。
本発明は、上記した問題点を解決することにある。本発明は、上記した点に鑑み、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置から出射される光軸を略直交させ、光ディスクのデータの読取り性能を向上させた光ディスク装置用チルト調整回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸を、光ディスクの信号面に対して略直交させる光ディスク装置用チルト調整回路であって、前記光ピックアップ装置の光検出器によって検出された信号の揺らぎを測定可能なジッタ計測回路と、前記光ディスクの前記信号面に対し、該光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じよう
とされたときに、該ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づいて、該対物レンズの該角度ずれを調整させるフォーカスチルト信号調整回路とを備えることを特徴とする。
上記構成により、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、略直交した状態にされ易くなる。光ピックアップ装置におけるチルトとは、光ディスクの信号面と、発光素子から出射され対物レンズを透過したレーザ光の光軸との角度ずれを意味する。また、ジッタ(jitter)とは、信号の微妙な揺れや歪を意味する。光ディスク装置用チルト調整回路は、光ピックアップ装置の光検出器によって検出された信号の揺らぎを測定可能なジッタ計測回路を備えるものとされているので、信号の揺らぎは、ジッタ計測回路により、正確に測定される。また、この光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じようとされたときに、ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づいて、対物レンズの角度ずれを調整させるフォーカスチルト信号調整回路を備えるものとされているので、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、光ディスクの信号面に対し、略直交した状態に維持され易くなる。従って、光ディスクのデータの読取り性能を向上させた光ディスク装置用チルト調整回路が提供される。
請求項2に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項1に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記光検出器によって検出された前記信号を、高い周波数の信号とされるRF信号として出力させる光出力信号処理回路を備え、前記ジッタ計測回路に該RF信号が入力されたときに、該RF信号の揺らぎに対応して、前記ジッタが検出されることを特徴とする。
上記構成により、光ディスクの再生信号などにノイズの影響が及ぶことなく、ジッタの検出が行われる。ノイズ(noise )とは、電気信号の乱れや雑音などを意味する。光ディスク装置用チルト調整回路は、光検出器によって検出された信号を、高い周波数の信号とされるRF信号として出力させる光出力信号処理回路を備えるものとされているので、検出されたジッタが、光ディスクの再生信号に悪影響を及ぼすということは回避される。RF信号とは、例えば電波と略同じ高い周波数に変換された信号を意味する。また、「RF」は、「radio frequency 」の略称とされる。ジッタは、光ディスクの再生信号の周波数範囲よりも高い周波数のものとされるので、光ディスクの再生信号は、ジッタの影響を受けることのない信号として光ディスク装置内で処理される。
請求項3に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項1又は2に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記光ディスクの記録部に対し、前記信号面に略直交する方向に沿って前記対物レンズが位置ずれを起こすフォーカスエラーが生じようとされたときに、前記光検出器によって検出された前記信号からフォーカスエラー信号を生成する光出力信号処理回路を備えることを特徴とする。
上記構成により、対物レンズにフォーカスエラーが発生し、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、回避され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、光検出器によって検出された信号からフォーカスエラー信号を生成する光出力信号処理回路を備えるものとされているので、光出力信号処理回路にて生成されたフォーカスエラー信号により、光ピックアップ装置の対物レンズにフォーカスエラーが生じるということは、回避され易くなる。
請求項4に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項3に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記フォーカスエラー信号に基づいて、前記対物レンズのフォーカスサーボ動作を実行可能とさせるフォーカスサーボ回路を備えることを特徴とする。
上記構成により、対物レンズにフォーカスエラーが発生し、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、回避され易くなる。サーボ(servo )とは、制御の対象の状態を測定し、予め定められた基準値と比較して、自動的に修正制御する機構のものを意味する。光ディスク装置用チルト調整回路は、光出力信号処理回路で生成されたフォーカスエラー信号に基づいて、対物レンズのフォーカスサーボ動作を実行可能とさせるフォーカスサーボ回路を備えるものとされているので、光ピックアップ装置の対物レンズにフォーカスエラーが生じようとされたときに、対物レンズにフォーカスサーボ動作が実行される。従って、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、防止され易くなる。
請求項5に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項4に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記フォーカスサーボ回路から出力されたフォーカス制御信号が入力され、該フォーカス制御信号に基づいて、前記光ディスクの回動周期に対応した信号を抽出するフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路を備えることを特徴とする。
上記構成により、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、光ディスクの信号面に対し、略直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスサーボ回路から出力されたフォーカス制御信号に基づいて、光ディスクの回動周期に対応した信号を抽出するフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路を備えるものとされているので、光ディスクの回動周期に対応した信号に基づいて、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、略直交した状態に維持され易くなる。
請求項6に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項5に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記フォーカスチルト信号調整回路は、前記フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路にて抽出された信号のレベルを調整可能なものとされたことを特徴とする。
上記構成により、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、光ディスクの信号面に対し、直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路にて抽出された信号のレベルを調整可能なフォーカスチルト信号調整回路を備えるものとされているので、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、精度よく直交した状態に維持され易くなる。
請求項7に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項5又は6に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路を備えることを特徴とする。
上記構成により、光ディスクに対する対物レンズのフォーカスチルト調整は、良好に行われ易くなる。光ディスクとして、光ディスクが回動されたときに、線速度が略一定の状態で回動される光ディスクが一般に用いられている。このような光ディスクのデータの読出しが行われる場合、光ディスクの内周部における光ピックアップ装置のデータ読出し時のディスク回転数と、光ディスクの外周部における光ピックアップ装置のデータ読出し時のディスク回転数とが異なる。フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路が装備されることにより、光ディスクの回転数が変化しても、フィルタ特性変更回路からフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路に信号が送られて、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路の特性が最適状態に変更される。従って、光ディスクの回転数が変化しても、安定したフォーカスチルト調整が行われる。
請求項8に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項1〜7の何れか1項に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記光ディスクが面振れディスクとされ、該面振れディスクの前記信号面に対し、前記光ピックアップ装置の前記対物レンズがフォーカス方向に略沿って揺動され、該面振れディスクの該信号面に対し、該光ピックアップ装置の該対物レンズに前記角度ずれが生じようとされたときに、前記フォーカスチルト信号調整回路は、前記ジッタに基づいて、該対物レンズの該角度ずれを補正可能な信号を生成することを特徴とする。
上記構成により、光ディスクが面振れディスクとされた場合でも、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づいて、対物レンズの角度ずれを補正可能な信号を生成するフォーカスチルト信号調整回路を備えるものとされているので、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の対物レンズの角度ずれが生じるということは、回避され易くなる。従って、光ピックアップ装置が用いられて、光ディスクのデータが読み取られているときに、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、防止され易くなる。
請求項9に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項1〜8の何れか1項に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記ジッタ計測回路にて検出された前記ジッタに基づいて、前記対物レンズの前記角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号を生成し、該制御調整信号を前記フォーカスチルト信号調整回路に送信する制御部を備えることを特徴とする。
上記構成により、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、略直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路を構成する制御部において、ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づき、対物レンズの角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号が生成される。制御部にて生成された制御調整信号がフォーカスチルト信号調整回路に送信され、フォーカスチルト信号調整回路にて、対物レンズの角度ずれを調整させるための信号の調整が行われる。
請求項10に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項1〜9の何れか1項に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記光ディスクの前記信号面に対して、前記光ピックアップ装置の前記対物レンズに前記角度ずれが生じようとされたときに、該角度ずれを補正させるためのオフセット信号を出力するオフセット調整回路を備えることを特徴とする。
上記構成により、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスクの信号面に対して、光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じようとされたときに、対物レンズの角度ずれを補正させるためのオフセット信号を出力するオフセット調整回路を備えるものとされているので、光ディスクの信号面に対する光ピックアップ装置の対物レンズの角度ずれは、正確に修正される。
請求項11に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項10に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記ジッタに基づいて前記オフセット調整回路から前記オフセット信号を出力させるオフセット出力制御信号が制御部にて生成され、該制御部から該オフセット調整回路に該オフセット出力制御信号が送信されることを特徴とする。
上記構成により、光ピックアップ装置のフォーカスチルト調整は、正確に行われ易くな
る。制御部からオフセット調整回路にオフセット出力制御信号が送信されることで、オフセット調整回路からオフセット信号が出力される。
請求項12に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項10又は11に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記フォーカスチルト信号調整回路から出力されるフォーカスチルト調整用信号に、前記オフセット調整回路から出力される前記オフセット信号を加算させる加算回路を備えることを特徴とする。
上記構成により、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、精度よく直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルト信号調整回路から出力されるフォーカスチルト調整用信号に、オフセット調整回路から出力されるオフセット信号を加算させる加算回路を備えるものとされているので、この加算回路により、フォーカスチルト調整用信号と、オフセット信号とが合わせられた信号が生成される。この信号により、光ディスクの信号面に対する光ピックアップ装置の対物レンズの角度調整は、精度よく行われる。
請求項13に係る光ディスク装置用チルト調整回路は、請求項12に記載の光ディスク装置用チルト調整回路において、前記加算回路から出力された加算信号が入力されるチルトコイル駆動回路を備え、前記光ピックアップ装置の前記対物レンズの角度を調整するために、該加算信号に基づいて、該光ピックアップ装置のチルト調整用コイルに送られる駆動信号が、該チルトコイル駆動回路にて生成されることを特徴とする。
上記構成により、光ディスクの信号面に対する光ピックアップ装置の対物レンズの角度調整は、確実に行われる。加算回路から出力された加算信号に基づいて、光ピックアップ装置のチルト調整用コイルに送られる駆動信号が、チルトコイル駆動回路にて生成されるので、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じようとされたときに、対物レンズの角度ずれは、光ピックアップ装置のチルト調整用コイルに送られた駆動信号により補正される。
以上の如く、請求項1に記載の発明によれば、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸を、直交した状態にさせ易くすることができる。光ディスク装置用チルト調整回路は、光ピックアップ装置の光検出器によって検出された信号の揺らぎを測定可能なジッタ計測回路を備えるものとされているので、信号の揺らぎは、ジッタ計測回路により、正確に測定される。また、この光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じようとされたときに、ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づいて、対物レンズの角度ずれを調整させるフォーカスチルト信号調整回路を備えるものとされているので、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、光ディスクの信号面に対し、直交した状態に維持され易くなる。従って、光ディスクのデータの読取り性能を向上させた光ディスク装置用チルト調整回路の提供が可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、光ディスクの再生信号などにノイズの影響が及ぶことなく、ジッタの検出を行うことができる。光ディスク装置用チルト調整回路は、光検出器によって検出された信号を、高い周波数の信号とされるRF信号として出力させる光出力信号処理回路を備えるものとされているので、検出されたジッタが、光ディスクの再生信号に悪影響を及ぼすということを回避させることができる。ジッタは、光ディスクの再生信号の周波数範囲よりも高い周波数のものとされるので、光ディスクの再生信号は、ジッタの影響を受けることのない信号として光ディスク装置内で処理される。
請求項3に記載の発明によれば、対物レンズにフォーカスエラーが発生し、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、回避される。光ディスク装置用チルト調整回路は、光検出器によって検出された信号からフォーカスエラー信号を生成する光出力信号処理回路を備えるものとされているので、光出力信号処理回路にて生成されたフォーカスエラー信号により、光ピックアップ装置の対物レンズにフォーカスエラーが生じるということは、回避される。
請求項4に記載の発明によれば、対物レンズにフォーカスエラーが発生し、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、回避される。光ディスク装置用チルト調整回路は、光出力信号処理回路で生成されたフォーカスエラー信号に基づいて、対物レンズのフォーカスサーボ動作を実行可能とさせるフォーカスサーボ回路を備えるものとされているので、光ピックアップ装置の対物レンズにフォーカスエラーが生じようとされたときに、対物レンズにフォーカスサーボ動作が実行される。従って、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、防止される。
請求項5に記載の発明によれば、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、光ディスクの信号面に対し、直交した状態に維持される。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスサーボ回路から出力されたフォーカス制御信号に基づいて、光ディスクの回動周期に対応した信号を抽出するフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路を備えるものとされているので、光ディスクの回動周期に対応した信号に基づいて、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、直交した状態に維持される。
請求項6に記載の発明によれば、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、光ディスクの信号面に対し、直交した状態に維持される。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路にて抽出された信号のレベルを調整可能なフォーカスチルト信号調整回路を備えるものとされているので、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、精度よく直交した状態に維持される。
請求項7に記載の発明によれば、光ディスクに対する対物レンズのフォーカスチルト調整は、良好に行われる。光ディスクとして、光ディスクが回動されたときに、線速度が略一定の状態で回動される光ディスクが一般に用いられている。このような光ディスクのデータの読出しが行われる場合、光ディスクの内周部における光ピックアップ装置のデータ読出し時のディスク回転数と、光ディスクの外周部における光ピックアップ装置のデータ読出し時のディスク回転数とが異なる。フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路が装備されることにより、光ディスクの回転数が変化しても、フィルタ特性変更回路からフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路に信号が送られて、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路の特性が最適状態に変更される。従って、光ディスクの回転数が変化しても、安定したフォーカスチルト調整が行われる。
請求項8に記載の発明によれば、光ディスクが面振れディスクとされた場合でも、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、直交した状態とされる。光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づいて、対物レンズの角度ずれを補正可能な信号を生成するフォーカスチルト信号調整回路を備えるものとされているので、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の対物レンズの角度ずれが生じるということは、回避される。従って、光ピックアップ装置が用いられて、光ディスクのデータが読み取られているときに、光ディスクのデータの読取りエラーが生じるということは、防止される。
請求項9に記載の発明によれば、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、略直交した状態にされる。光ディスク装置用チルト調整回路を構成する制御部において、ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づき、対物レンズの角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号が生成される。制御部にて生成された制御調整信号がフォーカスチルト信号調整回路に送信され、フォーカスチルト信号調整回路にて、対物レンズの角度ずれを調整させるための信号の調整が行われる。
請求項10に記載の発明によれば、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、直交した状態とされる。光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスクの信号面に対して、光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じようとされたときに、対物レンズの角度ずれを補正させるためのオフセット信号を出力するオフセット調整回路を備えるものとされているので、光ディスクの信号面に対する光ピックアップ装置の対物レンズの角度ずれを、正確に修正することができる。
請求項11に記載の発明によれば、光ピックアップ装置のフォーカスチルト調整は、正確に行われる。制御部からオフセット調整回路にオフセット出力制御信号が送信されることで、オフセット調整回路からオフセット信号が出力される。
請求項12に記載の発明によれば、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸は、精度よく直交した状態に維持される。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルト信号調整回路から出力されるフォーカスチルト調整用信号に、オフセット調整回路から出力されるオフセット信号を加算させる加算回路を備えるものとされているので、この加算回路により、フォーカスチルト調整用信号と、オフセット信号とが合わせられた信号が生成される。この信号により、光ディスクの信号面に対する光ピックアップ装置の対物レンズの角度調整を、精度よく行うことができる。
請求項13に記載の発明によれば、光ディスクの信号面に対する光ピックアップ装置の対物レンズの角度調整を、確実に行うことができる。加算回路から出力された加算信号に基づいて、光ピックアップ装置のチルト調整用コイルに送られる駆動信号が、チルトコイル駆動回路にて生成されるので、光ディスクの信号面に対し、光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じようとされたときに、対物レンズの角度ずれは、光ピックアップ装置のチルト調整用コイルに送られた駆動信号により補正される。
以下に本発明に係る光ディスク装置用チルト調整回路の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る光ディスク装置用チルト調整回路の一実施形態を示すシステム構成図、図2は、面振れディスクの動作状態を示す説明図、図3は、面振れディスクが回動されたときの揺動周期を示す波形図、図4は、偏心ディスクの動作状態を示し、(a)は、偏心ディスクのディスク外周側に向けて対物レンズが傾けられた状態を示す説明図、(b)は、偏心ディスクのディスク内周側に向けて対物レンズが傾けられた状態を示す説明図、図5は、偏心ディスクが回動されたときの揺動周期を示す波形図、図6は、フォーカスチルト調整が行われるときの工程を示すフローチャート、図7は、トラッキングチルト調整が行われるときの工程を示すフローチャートである。
上述した如く、光ピックアップ装置10(図1)におけるチルト(tilt)とは、光ディ
スク500の信号面520と、発光素子11から出射され対物レンズ13を透過したレーザ光LBの光軸LBaとの角度ずれを意味する。光ディスク装置1が用いられて、光ディスク500に記録された情報などのデータが再生される。また、光ディスク装置1が用いられて、光ディスク500に情報などのデータの記録が行われる。光ディスクとして、例えば、「CD−ROM」,「DVD−ROM」などの読出し専用の光ディスクや、「CD−R」,「DVD−R」,「DVD+R」などの追記型の光ディスクや、「CD−RW」,「DVD−RW」,「DVD+RW」(登録商標),「DVD−RAM」,「HD DVD」(登録商標),「Blu-ray Disc」(商標)などの書込み/消去や書換え可能なタイプの光ディスクなどが挙げられる。
「CD」は、「Compact Disc」(商標)の略称である。また、「DVD」は、「Digital Versatile Disc」(登録商標)の略称である。また、「CD−ROM」もしくは「DVD−ROM」の「ROM」は、「Read Only Memory」の略称である。CD−ROMもしくはDVD−ROMは、データ読出し専用のものである。また、「CD−R」または「DVD−R」もしくは「DVD+R」の「R」は、「Recordable」の略称である。CD−RまたはDVD−RもしくはDVD+Rは、データの書込みが可能なものである。また、「CD−RW」または「DVD−RW」もしくは「DVD+RW」の「RW」は、「ReWritable」の略称である。CD−RWまたはDVD−RWもしくはDVD+RWは、データの書換えが可能なものである。また、「DVD−RAM」は、「Digital Versatile Disc Random Access Memory 」の略称である。DVD−RAMは、データの読み書き・消去が可能なものである。
また、「HD DVD」は、「High Definition DVD 」の略称である。「HD DVD」は、従来のDVD系列のものと互換性をもたせ、且つ、従来のDVD系列のディスクよりも記憶容量の大きいものである。従来のCDには、赤外レーザが用いられていた。また、従来のDVDには、赤色レーザが用いられていた。しかしながら、「HD DVD」の光ディスク500に記録されたデータ/情報が読み出されるときには、青紫色のレーザが用いられる。また、「Blu-ray 」とは、従来の信号の読み書きに用いられていた赤色のレーザに対し、高密度記録が実現されるために採用された青紫色のレーザを意味する。
また、光ディスクとして、例えばディスク両面に信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、光ディスクとして、例えば二層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば三層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「HD−DVD」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば四層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「Blu-ray Disc」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。
光ディスク500の信号面520に、各データが光ディスク500に保存されるための記録部510が設けられている。光ディスクの信号面は、略平面状の信号層の面や、略平面状の記録層の面などとして取り扱われる。光ディスク500の記録部510は、多くの微細なピット510として形成されている。上述した如く、ピット(pit )とは、穴やへこみを意味する。円板状光ディスク500が平面視されたときに、多くの微細なピット510は、螺旋状となるように並ばされている。光ディスク500の信号面520側から、光ディスク500を眺めたときに、ピット510列は、渦巻状のものとされる。各ピット510は、非常に小さいものとされているので、各ピット510は、目視不能とされる。図1,図2,図4において、便宜上、破線を用いて、光ディスク500の信号層520や、ピット510を示した。なお前記ピット510に代えて、光ディスク(500)の記録部(510)として、例えば各信号を記録可能なグルーブ(図示せず)が設けられた光デ
ィスク(500)も使用可能とされる。グルーブ(groove)とは、細長いへこみを意味する。
光ディスク装置1(図1)を構成するスピンドルモータ250により、光ディスク500が回動する。スピンドルモータ250は、スピンドルモータ駆動回路230により回転駆動される。光ディスク500に記録された同期信号により、光ディスク500は、線速度が一定の状態で回動される。このような方式は、CLV方式と呼ばれている。「CLV」は、「constant linear velocity」の略称とされている。
また、例えばスピンドルモータ250の回転に応じて発生するパルス信号が用いられて、角速度一定方式にてスピンドルモータ250の回転駆動制御が行われるものも使用可能とされる。このような方式は、CAV方式と呼ばれている。「CAV」は、「constant angular velocity 」の略称とされている。また、駆動回路は、ドライバ等と呼ばれている。
図1に示す光ディスク装置1のチルト調整回路は、光ピックアップ装置10のレーザダイオード11から出射され、光ピックアップ装置10の対物レンズ13によって絞られたレーザ光LBの光軸LBaを、光ディスク500の信号層520に対して常に略直交させるためのものとされている(図1,図2,図4)。光ディスク500の信号層520は、略平面状の円板層として形成されている。
光ピックアップ(optical pickup)は、一般に「OPU」と略称される。また、「optical pickup unit 」が「OPU」と略称されて用いられることもある。ここでは、便宜上、光ピックアップ装置をOPUと略称して用いる。また、対物レンズ(objective lens)は、「OBL」と略称される。また、レーザダイオード(laser diode )は、LDと略称される。発光素子11(図1)として、レーザダイオード11が用いられた。また、光検出器15としてPDIC15が用いられた。「PDIC」は、「Photo Diode IC」の略称とされている。PDIC15は、ディスク500から反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変え、ディスク500に記録された情報を検出するためのものとされている。また、PDIC15は、ディスク500から反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変え、光ピックアップ装置10を構成するOBL13付レンズホルダ(図示せず)のサーボ機構(図示せず)を動作させるためのものとされている。
光ディスク500のデータ/情報の読書きが行われるときに、光ディスク装置1のOPU10は、回動する光ディスク500の内外方向Dbに略沿って移動する。回動する光ディスク500に対し、OPU10のOBL13のフォーカス調整が行われるときに、通常、ディスク上下方向Daに略沿ってOBL13が微動されて、OBL13の位置調整が行われる。上述した如く、フォーカス(focus )とは、焦点やピントを意味する。また、ディスク上下方向Daとは、例えば、光ディスク500が略水平状態に保たれたときに、光ディスク500の内周部501から外周部502にかけて形成されたディスク面505に対する垂直方向を意味する。光ディスク500のディスク面505は、光ディスク500の信号面520に略平行に形成されている。
光ディスク500に対するOBL13のフォーカス調整が行われるときの状態について詳しく説明すると、光ディスク500(図2)の上側方向Daまたは下側方向Daに略沿ってOBL13が僅かに動かされて、光ディスク500の記録部510に対し、OBL13を透過したレーザ光のスポット合せが行われる。
また、回動する光ディスク500(図1)に対し、OPU10のOBL13のトラッキング調整が行われるときに、通常、ディスク内外方向Dbに略沿ってOBL13が微動さ
れて、OBL13の位置調整が行われる。トラッキング(tracking)とは、光を用いて、ディスクに設けられた微小なピット(穴、凹み)や、グルーブ(溝)、ウォブル(蛇行)などを追跡観測し、螺旋状に描かれた軌道の位置を定めることを意味する。また、ディスク内外方向Dbとは、例えば、光ディスク500が略水平状態に保たれたときに、光ディスク500の内周部501と外周部502との間のディスク面505に沿った方向を意味する。
光ディスク500に対するOBL13のトラッキング調整が行われるときの状態について詳しく説明すると、光ディスク500(図4)の外側方向Dbまたは内側方向Dbに略沿ってOBL13が僅かに動かされて、光ディスク500の記録部510に対し、OBL13を透過したレーザ光のスポット位置合せが行われる。
この明細書における「上」、「下」、「内」、「外」等の各方向に関する定義は、光ディスク装置1、光ピックアップ装置10、光ディスク500を説明するための便宜上の定義とされる。
この光ディスク装置用チルト調整回路は、OPU10のPDIC15によって検出された信号の揺らぎを測定可能なジッタ計測回路40を備えるものとされている。また、光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、OBL13の角度ずれをチルト調整させるチルト信号調整回路71,72を備えるものとされている。チルト信号調整回路71,72は、OBL13のフォーカスチルト調整を行うためのフォーカスチルト信号調整回路71と、OBL13のトラッキングチルト調整を行うためのトラッキングチルト信号調整回路72とを備えるものとされている。チルト信号調整回路71,72として、例えばアンプが用いられた。アンプは、アンプリファイア(amplifier )の略称とされ、増幅器を意味する。
ジッタ(jitter)とは、信号の微妙な揺らぎや歪を意味する。ジッタを減らすことは、CDやDVDにおける再生性能の基本的指標とされる。また、ジッタ量は、規格により定められている。
前記チルト調整回路が光ディスク装置1内に構成されていれば、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、常に略直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、OPU10のPDIC15によって検出された信号の揺らぎを測定可能なジッタ計測回路40を備えるものとされているので、信号の揺らぎは、ジッタ計測回路40により、正確に測定される。また、この光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、OBL13の角度ずれをチルト調整させるフォーカスチルト信号調整回路71およびトラッキングチルト信号調整回路72を備えるものとされているので、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、光ディスク500の信号層520に対し、常に略直交した状態に維持され易くなる。従って、光ディスク500のデータの読取り性能を向上させた光ディスク装置用チルト調整回路が、光ディスク装置1の組立メーカや、光ディスク装置1の使用者などに提供される。
また、この光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタ信号が入力されるシステム制御用マイクロコンピュータ80を備えるものとされている。システム制御用マイクロコンピュータ80に入力されたジッタ信号は、マイクロコンピュータ80により制御されつつ、チルト信号調整回路71,72に入力される。マイクロコンピュータ(micro computer)とは、超小型コンピュータを意味する。マイクロコン
ピュータは、マイコン等と略称されて用いられている。
システム制御用マイクロコンピュータ80は、CPU、システムコントローラ、マイクロプロセッサ、マイコンなどとされ、光ディスク装置1全般のシステム制御を司る制御部80とされる。「CPU」は、「central processing unit 」の略称とされ、中央演算装置を意味する。システム制御用マイクロコンピュータ80が備える各機能は、ソフトウェアいわゆるプログラムにより実現される。ソフトウェアにより実施される各機能は、システム制御用マイクロコンピュータ80がアクセス可能なメモリ(図示せず)に格納されている。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、PDIC15によって検出された信号を、高い周波数の信号とされるRF信号として出力させ、且つ、光ディスク500に記録されたデータをデータ再生信号とさせる光出力信号処理回路30を備えるものとされている。RF信号とは、例えば電波と略同じ高い周波数に変換された信号を意味する。また、「RF」は、「radio frequency 」の略称とされる。ジッタ計測回路40にRF信号が入力されたときに、RF信号の揺らぎに対応して、ジッタが検出される。
前記光出力信号処理回路30が回路に備えられることにより、光ディスク500の再生信号などにノイズの影響が及ぶことなく、ジッタの検出が行われる。ノイズ(noise )とは、電気信号の乱れや雑音などを意味する。光ディスク装置用チルト調整回路は、PDIC15によって検出された信号を、高い周波数の信号とされるRF信号として出力させ、且つ、光ディスク500に記録されたデータをデータ再生信号とさせる光出力信号処理回路30を備えるものとされているので、検出されたジッタが、光ディスク500の再生信号に悪影響を及ぼすということは回避される。ジッタは、光ディスク500の再生信号の周波数範囲よりも高い周波数のものとされるので、光ディスク500の再生信号は、ジッタの影響を受けることのない信号として光ディスク装置1内で処理される。
光出力信号処理回路30は、光ディスク500に対してOPU10のOBL13がフォーカス方向Dfに沿ってずらされたときのフォーカスエラー信号と、光ディスク500に対してOPU10のOBL13がトラッキング方向Dtに沿ってずらされたときのトラッキングエラー信号と、光ディスク500に記録されたデータを再生可能なものとさせる信号とを生成可能なフロントエンド処理部30として構成されている。フォーカスエラー(focus error )とは、光ディスク500のピット510またはグルーブに対し、信号層520に略直交する方向に沿ってOBL13の焦点が位置ずれを起こすことを意味する。また、トラッキングエラー(tracking error)とは、光ディスク500のピット510またはグルーブに対し、信号層520に略沿った方向にOBL13の焦点が位置ずれを起こすことを意味する。
RF信号から同期系のものが検出されてゆくときに、基準クロックにて、周波数Fの時間バラツキが検出される。この時間バラツキが小さい数値とされているほど、時間バラツキが少なく、性能が良いものとされている。基準クロックは、基準CLKと略称されて用いられる。同期系について説明すると、例えばCDのものでは、3T〜11T、DVDのものでは、3T〜14Tとされている。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、OPU10のOBL13にフォーカスエラーが生じようとされたときに、PDIC15によって検出された信号からフォーカスエラー信号を生成するフロントエンド処理部30を備えるものとされている。
前記フロントエンド処理部30がチルト調整回路内に設けられていれば、OBL13にフォーカスエラーが発生し、光ディスク500のデータの読取りエラーが生じるというこ
とは、回避され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、PDIC15によって検出された信号からフォーカスエラー信号を生成するフロントエンド処理部30を備えるものとされているので、フロントエンド処理部30にて生成されたフォーカスエラー信号により、OPU10のOBL13にフォーカスエラーが生じるということは、回避され易くなる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、前記フォーカスエラー信号に基づいて、OBL13を備えるレンズホルダ(図示せず)のフォーカスサーボ動作を実行可能とさせるフォーカスサーボ回路41を備えるものとされている。上述した如く、サーボ(servo )とは、制御の対象の状態を測定し、予め定められた基準値と比較して、自動的に修正制御する機構のものを意味する。
前記フォーカスサーボ回路41がチルト調整回路内に設けられていれば、OBL13にフォーカスエラーが発生し、光ディスク500のデータの読取りエラーが生じるということは、回避され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フロントエンド処理部30で生成されたフォーカスエラー信号に基づいて、OBL13を備えるレンズホルダのフォーカスサーボ動作を実行可能とさせるフォーカスサーボ回路41を備えるものとされているので、光ピックアップ装置のOBL13にフォーカスエラーが生じようとされたときに、OBL13にフォーカスサーボ動作が実行される。従って、光ディスク500のデータの読取りエラーが生じるということは、防止され易くなる。
フォーカスサーボ回路41は、イコライザが用いられて構成されている。イコライザ(equalizer )とは、音声信号などの信号の全体的な周波数特性を加工したり調整したりするための電気回路とされる。また、イコライザは、「EQ」と略称される。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスサーボ回路41より出力されたフォーカス制御信号が入力されるフォーカスコイル駆動回路51を備えるものとされている。光ディスク500のピット510に対し、OBL13によって絞られたレーザ光LBの焦点が、OBL13のフォーカス方向Dfに沿ってずらされようとされたときに、OPU10のOBL13をフォーカス調整するために、フォーカスコイル駆動回路51からOPU10のフォーカスコイル21にフォーカス駆動信号が送られる。これにより、光ピックアップ装置10にフォーカスエラーが生じるということは、回避され易くなる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスサーボ回路41から出力されたフォーカス制御信号FDOが入力され、フォーカス制御信号FDOに基づいて、光ディスク500の回転周期Cf(図3)に対応した信号を抽出するフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61(図1)を備えるものとされている。
この明細書におけるFDOとは、「focus drive out 」の略称とされる。また、バンドパスフィルタ(Band-Pass Filter)は、「BPF」と略称される。BPFは、予め定められた範囲の周波数信号だけを通過させ、定められた範囲の周波数信号以外の信号を減衰させるフィルタを意味する。
前記フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61がチルト調整回路内に設けられていれば、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、光ディスク500の信号層520に対し、常に略直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスサーボ回路41から出力されたフォーカス制御信号FDOに基づいて、光ディスク500の回転周期Cfに対応した信号を抽出するフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61を備えるものとされているので、光ディスク500の回転周期Cfに対応した信号に基づいて、光ディスク500の信号層520に対し、OPU1
0のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、常に略直交した状態に維持され易くなる。
また、スピンドルモータ駆動回路230によってスピンドルモータ250の回転駆動が行われると共に、例えばスピンドルモータ駆動回路230にて光ディスク500の回動周期信号が検出される。そのときに、この信号は、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210を経由して、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61に入力される。
また、前記チルト信号調整回路71,72は、前記フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61にて抽出された信号のレベルを調整可能なフォーカスチルト信号調整回路71を備えるものとされている。
前記フォーカスチルト信号調整回路71がチルト調整回路内に設けられていれば、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、光ディスク500の信号層520に対し、常に直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61にて抽出された信号のレベルを調整可能なフォーカスチルト信号調整回路71を備えるものとされているので、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、精度よく直交した状態に維持され易くなる。
この光ディスク装置用チルト調整回路は、バンドパスフィルタ回路61,62のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210を備えものとされている。
詳しく説明すると、この光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210を備えるものとされている。
フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210が、光ディスク装置用チルト調整回路内に備えられていれば、光ディスク500に対するOBL13のフォーカスチルト調整は、良好に行われ易くなる。光ディスク500として、光ディスク500が回動されたときに、線速度が略一定の状態で回動される光ディスク500いわゆるCLV方式の光ディスク500が一般に用いられている。このような光ディスク500の情報/データの読書きが行われる場合、光ディスク500の内周部501近傍におけるOPU10の情報/データ読書き時のディスク回転数と、光ディスク500の外周部502近傍におけるOPU10の情報/データ読書き時のディスク回転数とが異なる。
フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210が装備されることにより、光ディスク500の回転数が変化しても、フィルタ特性変更回路210からフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61に信号が送られて、フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路61の特性が最適状態に変更される。従って、光ディスク500の回転数が変化しても、安定したフォーカスチルト調整が行われる。
光ディスク装置1内において、例えば音楽鑑賞用CDが再生されるときの光ディスク500の通常回転数は、約200〜500rpmである。rpm(revolutions per minute)とは、1分間あたりの回転数すなわち毎分回転数を意味する。例えば、CDは、線速度一定方式の光ディスクとされているので、光ディスク500の内周部501近傍で、音楽鑑賞用CDのデータが再生されるときの光ディスク500の通常回転数は、約500rp
mである。これに対し、光ディスク500の外周部502近傍で、音楽鑑賞用CDのデータが再生されるときの光ディスク500の通常回転数は、約200rpmである。
光ディスク500の内周部501近傍と、光ディスク500の外周部502近傍との間で、音楽鑑賞用CDのデータが再生されるときの光ディスク500の通常回転数は、光ディスク装置1内において回転制御が行われることにより、例えば、500rpm、400rpm、300rpm、200rpmというように可変する。
光ディスク装置1は、通常のディスク回転数に対し、例えば、1倍速、2倍速、4倍速、8倍速、12倍速、16倍速、24倍速、32倍速、48倍速、64倍速のディスク回転速度で、光ディスク500のデータ/情報を読取可能なものとされる。また、光ディスク装置1は、通常のディスク回転数に対し、例えば、1倍速、2倍速、4倍速、8倍速、12倍速、16倍速、24倍速、32倍速、48倍速、64倍速のディスク回転速度で、光ディスク500にデータ/情報を記録可能なものとされる。これらの速度は、光ディスク500の種類などにより異なる。また、光ディスク500にデータ/情報が記録されるときの光ディスク500の回転方式は、線速度一定方式(CLV方式)もしくは角速度一定方式(CAV方式)などに基づいて行われる。
また、システム制御用マイクロコンピュータ80から出力されたジッタ信号は、フォーカスチルト信号調整回路71に入力される。
また、光ディスク500が例えば面振れディスク500F(図2)とされ、面振れディスク500Fの信号層520に対し、OPU10のOBL13がフォーカス方向Dfに略沿って揺動され、面振れディスク500Fの信号層520に対し、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、チルト信号調整回路71,72(図1)は、上記ジッタに基づいて、OBL13の角度ずれを補正可能な信号を生成するフォーカスチルト信号調整回路71を備えるものとされている。
面振れディスク500F(図2)の信号層520に対し、OPU10のOBL13がフォーカス方向Dfに略沿って揺動され、面振れディスク500Fの信号層520に対し、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、フォーカスチルト信号調整回路71(図1)は、上記ジッタに基づいて、OBL13の角度ずれを補正可能な信号を生成する。
このような光ディスク装置用チルト調整回路が構成されていれば、光ディスク装置1に備えられた光ディスク500が面振れディスク500Fとされた場合でも、光ディスク500Fの信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、常に直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、OBL13の角度ずれを補正可能な信号を生成するフォーカスチルト信号調整回路71を備えるものとされているので、光ディスク500Fの信号層520に対し、OPU10のOBL13の角度ずれが生じるということは、回避され易くなる。
光ディスク500(図2)に面振れ動作が生じたときに、OBL13のフォーカス調整と、OBL13のフォーカスチルト調整とが同時に行われる。光ディスク500に面振れ動作が生じたときに、OBL13は、上下方向Daに沿って自動的に位置調整される。また、これと共に、OBL13を透過したレーザ光の光軸LBaが、角度−Af〜+Afほど傾けられるように、OBL13の姿勢が自動的に調整される。これにより、光ディスク500Fの信号層520に対し、レーザ光の光軸LBaは、常に直交した状態に維持され、OBL13によりレーザ光が絞られて形成されたスポットが、追従中のピット510か
らずらされるということは回避される。従って、OPU10(図1)が用いられて、光ディスク500Fのデータが読み取られているときに、フォーカス落ちが発生され、光ディスク500Fのデータの読取りエラーが生じるということは、防止され易くなる。
この光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、OBL13の角度ずれを調整させる制御調整信号を生成し、制御調整信号をチルト信号調整回路71,72に送信する制御部80を備えるものとして構成されている。
詳しく説明すると、この光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、OBL13の角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号を生成し、この制御調整信号をフォーカスチルト信号調整回路71に送信するシステム制御用マイクロコンピュータ80を備えるものとされている。
前記システム制御用マイクロコンピュータ80を備える光ディスク装置用チルト調整回路が構成されていれば、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、略直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路を構成するシステム制御用マイクロコンピュータ80において、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づき、OBL13の角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号が生成される。
この制御調整信号は、フォーカスチルト信号調整回路71において、フォーカスチルト信号調整回路71から出力される信号を、どの程度、増幅させるかといったゲインを設定させる信号とされている。ゲイン(gain)とは、増幅器の入出力間における電圧または電流比を意味する。ゲインは、増幅器の増幅機能を表す値とされ、単位はデシベル(dB)で表される。システム制御用マイクロコンピュータ80にて生成された制御調整信号がフォーカスチルト信号調整回路71に送信され、フォーカスチルト信号調整回路71にて、OBL13の角度ずれを調整させるための信号の調整が行われる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、OPU10のOBL13にトラッキングエラーが生じようとされたときに、PDIC15によって検出された信号からトラッキングエラー信号を生成するフロントエンド処理部30を備えるものとされている。
前記フロントエンド処理部30がチルト調整回路内に設けられていれば、OBL13にトラッキングエラーが発生し、光ディスク500のデータの読取りエラーが生じるということは、回避され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、PDIC15によって検出された信号からトラッキングエラー信号を生成するフロントエンド処理部30を備えるものとされているので、フロントエンド処理部30にて生成されたトラッキングエラー信号により、OPU10のOBL13にトラッキングエラーが生じるということは、回避され易くなる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、前記トラッキングエラー信号に基づいて、OBL13を備えるレンズホルダ(図示せず)のトラッキングサーボ動作を実行可能とさせるトラッキングサーボ回路42を備えるものとされている。
前記トラッキングサーボ回路42がチルト調整回路内に設けられていれば、OBL13にトラッキングエラーが発生し、光ディスク500のデータの読取りエラーが生じるということは、回避され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フロントエンド処理部30で生成されたトラッキングエラー信号に基づいて、OBL13を備えるレンズホルダのトラッキングサーボ動作を実行可能とさせるトラッキングサーボ回路42を備えるものとされているので、光ピックアップ装置のOBL13にトラッキングエラーが生じよう
とされたときに、OBL13にトラッキングサーボ動作が実行される。従って、光ディスク500のデータの読取りエラーが生じるということは、防止され易くなる。
トラッキングサーボ回路42は、イコライザが用いられて構成されている。上述した如く、イコライザ(equalizer )とは、音声信号などの信号の全体的な周波数特性を加工したり調整したりするための電気回路とされている。また、イコライザは、「EQ」と略称されて用いられる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、トラッキングサーボ回路42より出力されたトラッキング制御信号が入力されるトラッキングコイル駆動回路52を備えるものとされている。光ディスク500のピット510に対し、OBL13によって絞られたレーザ光LBの焦点が、OBL13のトラッキング方向Dfに沿ってずらされようとされたときに、OPU10のOBL13をトラッキング調整するために、トラッキングコイル駆動回路52からOPU10のトラッキングコイル22にトラッキング駆動信号が送られる。これにより、光ピックアップ装置10にトラッキングエラーが生じるということは、回避され易くなる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、トラッキングサーボ回路42から出力されたトラッキング制御信号TDOが入力され、トラッキング制御信号TDOに基づいて、光ディスク500の回転周期Ct(図5)に対応した信号を抽出するトラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62(図1)を備えるものとされている。この明細書におけるTDOとは、「tracking drive out」の略称とされる。
前記トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62がチルト調整回路内に設けられていれば、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、光ディスク500の信号層520に対し、常に略直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、トラッキングサーボ回路42から出力されたトラッキング制御信号TDOに基づいて、光ディスク500の回転周期Ctに対応した信号を抽出するトラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62を備えるものとされているので、光ディスク500の回転周期Ctに対応した信号に基づいて、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、常に略直交した状態に維持され易くなる。
また、スピンドルモータ駆動回路230によってスピンドルモータ250の回転駆動が行われると共に、例えばスピンドルモータ駆動回路230にて光ディスク500の回動周期信号が検出される。そのときに、この信号は、トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210を経由して、トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62に入力される。
また、前記チルト信号調整回路71,72は、前記トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62にて抽出された信号のレベルを調整可能なトラッキングチルト信号調整回路72を備えるものとされている。
前記トラッキングチルト信号調整回路72がチルト調整回路内に設けられていれば、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、光ディスク500の信号層520に対し、常に直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62にて抽出された信号のレベルを調整可能なトラッキングチルト信号調整回路72を備えるものとされているので、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、精度よく直交した状態に維持され易くなる。
この光ディスク装置用チルト調整回路は、トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210を備えるものとされている。
トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210が、光ディスク装置用チルト調整回路内に備えられていれば、光ディスク500に対するOBL13のトラッキングチルト調整は、良好に行われ易くなる。光ディスク500として、光ディスク500が回動されたときに、線速度が略一定の状態で回動される光ディスク500いわゆるCLV方式の光ディスク500が一般に用いられている。このような光ディスク500の情報/データの読書きが行われる場合、光ディスク500の内周部501近傍におけるOPU10の情報/データ読書き時のディスク回転数と、光ディスク500の外周部502近傍におけるOPU10の情報/データ読書き時のディスク回転数とが異なる。
トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路210が装備されることにより、光ディスク500の回転数が変化しても、フィルタ特性変更回路210からトラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62に信号が送られて、トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路62の特性が最適状態に変更される。従って、光ディスク500の回転数が変化しても、安定したトラッキングチルト調整が行われる。
また、システム制御用マイクロコンピュータ80から出力されたジッタ信号は、トラッキングチルト信号調整回路72に入力される。
また、光ディスク500が例えば偏心ディスク500T(図4(a)(b))とされ、偏心ディスク500Tの信号層520に対し、OPU10のOBL13がトラッキング方向Dtに略沿って揺動され、偏心ディスク500Tの信号層520に対し、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、チルト信号調整回路71,72(図1)は、上記ジッタに基づいて、OBL13の角度ずれを補正可能な信号を生成するトラッキングチルト信号調整回路72を備えるものとされている。
偏心ディスク500T(図4(a)(b))の信号層520に対し、OPU10のOBL13がトラッキング方向Dtに略沿って揺動され、偏心ディスク500Tの信号層520に対し、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、トラッキングチルト信号調整回路72(図1)は、上記ジッタに基づいて、OBL13の角度ずれを補正可能な信号を生成する。
このような光ディスク装置用チルト調整回路が構成されていれば、光ディスク装置1に備えられた光ディスク500が偏心ディスク500Tとされた場合でも、光ディスク500Tの信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、常に直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、OBL13の角度ずれを補正可能な信号を生成するトラッキングチルト信号調整回路72を備えるものとされているので、光ディスク500Tの信号層520に対し、OPU10のOBL13の角度ずれが生じるということは、回避され易くなる。
光ディスク500(図4(a)(b))に偏心動作が生じたときに、OBL13のトラッキング調整と、OBL13のトラッキングチルト調整とが同時に行われる。光ディスク500に偏心動作が生じたときに、OBL13は、ディスク内外方向Dbに沿って自動的
に位置調整される。また、これと共に、OBL13を透過したレーザ光の光軸LBaが、角度−At〜+Atほど傾けられようとされても、OBL13の姿勢は、自動的に調整される。光ディスク500Fの信号層520に対し、レーザ光の光軸LBaは、常に直交した状態に維持され、OBL13によりレーザ光が絞られて形成されたスポットが、追従中のピット510からずらされるということは回避される。従って、(図1)OPU10が用いられて、光ディスク500Tのデータが読み取られているときに、フォーカス落ちが発生され、光ディスク500Tのデータの読取りエラーが生じるということは、防止され易くなる。
この光ディスク装置用チルト調整回路は、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づいて、OBL13の角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号を生成し、この制御調整信号をトラッキングチルト信号調整回路72に送信するシステム制御用マイクロコンピュータ80を備えるものとされている。
前記システム制御用マイクロコンピュータ80を備える光ディスク装置用チルト調整回路が構成されていれば、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、略直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路を構成するシステム制御用マイクロコンピュータ80において、ジッタ計測回路40にて検出されたジッタに基づき、OBL13の角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号が生成される。
この制御調整信号は、トラッキングチルト信号調整回路72において、トラッキングチルト信号調整回路72から出力される信号を、どの程度、増幅させるかといったゲインを設定させる信号とされている。上述した如く、ゲイン(gain)とは、増幅器の入出力間における電圧または電流比を意味する。ゲインは、増幅器の増幅機能を表す値とされ、単位はデシベル(dB)で表される。システム制御用マイクロコンピュータ80にて生成された制御調整信号がトラッキングチルト信号調整回路72に送信され、トラッキングチルト信号調整回路72にて、OBL13の角度ずれを調整させるための信号の調整が行われる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスク500の信号層520に対して、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、角度ずれを補正させるためのオフセット信号を出力するオフセット調整回路90を備えるものとされている。オフセット調整回路90は、例えば光ディスク500のラジアル方向のスキュー補正などを行うものとされる。上述した如く、スキュー(skew)とは、「歪み」や「曲り」を意味する。
前記オフセット調整回路90がチルト調整回路内に設けられていれば、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、常に直交した状態にされ易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、光ディスク500の信号層520に対して、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、OBL13の角度ずれを補正させるためのオフセット信号を出力するオフセット調整回路90を備えるものとされているので、光ディスク500の信号層520に対するOPU10のOBL13の角度ずれは、正確に修正される。
ジッタに基づいてオフセット調整回路90からオフセット信号を出力させるオフセット出力制御信号が、システム制御用マイクロコンピュータ80にて生成されて、システム制御用マイクロコンピュータ80からオフセット調整回路90にオフセット出力制御信号が送信される。オフセット出力制御信号は、デジタル信号とされている。
オフセット出力制御信号がシステム制御用マイクロコンピュータ80にて生成されて、
オフセット調整回路90にオフセット出力制御信号が送信される回路が構成されていれば、OPU10のフォーカスチルト調整などのチルト調整は、正確に行われ易くなる。また、オフセット出力制御信号がシステム制御用マイクロコンピュータ80にて生成されて、オフセット調整回路90にオフセット出力制御信号が送信される回路が構成されていれば、OPU10のトラッキングチルト調整などのチルト調整は、正確に行われ易くなる。システム制御用マイクロコンピュータ80からオフセット調整回路90にデジタルオフセット出力制御信号が送信されることで、オフセット調整回路90からオフセット信号が出力される。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、各チルト信号調整回路71,72から出力されるチルト調整用信号に、オフセット調整回路90から出力されるオフセット信号を加算させる加算回路100を備えるものとされている。詳しく説明すると、光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルト信号調整回路71から出力されるフォーカスチルト調整用信号と、トラッキングチルト信号調整回路72から出力されるトラッキングチルト調整用信号と、オフセット調整回路90から出力されるオフセット信号とを加算させる加算回路100を備えるものとされている。フォーカスチルト信号調整回路71からフォーカスチルト調整用信号が出力される。また、トラッキングチルト信号調整回路72からトラッキングチルト調整用信号が出力される。また、オフセット調整回路90からオフセット信号が出力される。これらの信号は、加算回路100により合わせられる。
前記加算回路100がチルト調整回路内に設けられていれば、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のLD11から出射されたレーザ光LBの光軸LBaは、精度よく直交した状態に維持され易くなる。光ディスク装置用チルト調整回路は、フォーカスチルト信号調整回路71から出力されるフォーカスチルト調整用信号と、トラッキングチルト信号調整回路72から出力されるトラッキングチルト調整用信号と、オフセット調整回路90から出力されるオフセット信号とを加算させる加算回路100を備えるものとされているので、この加算回路100により、フォーカスチルト調整用信号と、トラッキングチルト調整用信号と、オフセット信号とが合わせられた信号が生成される。この信号により、光ディスク500の信号層520に対するOPU10のOBL13の角度調整は、精度よく行われる。
また、光ディスク装置用チルト調整回路は、前記加算回路100から出力された加算信号が入力されるチルトコイル駆動回路120を備えるものとされている。OPU10のOBL13の角度をチルト調整するために、前記加算信号に基づいて、OPU10のチルト調整用コイル20に送られる駆動信号が、チルトコイル駆動回路120にて生成される。
前記チルトコイル駆動回路120がチルト調整回路内に設けられていれば、光ディスク500の信号層520に対するOPU10のOBL13の角度調整は、確実に行われる。加算回路100から出力された加算信号に基づいて、OPU10のチルト調整用コイル20に送られる駆動信号が、チルトコイル駆動回路120にて生成されるので、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のOBL13に角度ずれが生じようとされたときに、OBL13の角度ずれは、OPU10のチルト調整用コイル20に送られた駆動信号により補正される。
OPU10のチルト制御が行われる状態について説明する。
OPU10(図1)のOBL13のフォーカス調整や、トラッキング調整が行われるために、サーボ信号がチルトコイル20に送信される。これにより、ディスク500の信号層520に対し、レーザダイオード11から出射されOBL13を透過したレーザ光LBの光軸LBaが直角となるように、OBL13の制御が行われる。
このようなチルト制御が行われることにより、フォーカス落ちを防ぐ。また、光ディスク500の信号層520に対し、レーザダイオード11から出射されOBL13を透過したレーザ光LBの光軸LBaが直角となる制御を行う。これにより、光ディスク500のデータに対する対物レンズ10のデータ読取り性能を向上させる。前記チルト制御が可能とされたものを実現させる。
上述した如く、フォーカス落ちとは、OPU10のレーザダイオード11から出射されOBL13を透過したレーザ光LBの焦点が、追従中の光ディスク500のピット510に対してずらされ、このことから光ディスク500に記録されたデータが読取不能とされることを意味する。
光ディスク500F(図3),500T(図5)の回動周期Cf(図3),Ct(図5)のみを取り出すバンドパスフィルタ回路61,62や、ジッタ計測回路40などによるゲイン設定により、OBL13の最適なチルト動作を実現させる。面振れディスク500F(図2)や、偏心ディスク500T(図4)が用いられてゲイン設定が行われる。そのときに、ゲインを可変させジッタを測定する。上述した如く、ゲイン(gain)とは、増幅器の入出力間における電圧または電流比を意味する。ゲインは、増幅器の増幅機能を表す値とされ、単位はデシベル(dB)で表される。また、上述した如く、ジッタ(jitter)とは、信号の微妙な揺れや歪を意味する。
また、OPU10(図1)のOBL13のチルト制御が行われるときに、フォーカスサーボ回路41からフォーカスチルトバンドパスフィルタ61に送られるFDO信号や、トラッキングサーボ回路42からトラッキングチルトバンドパスフィルタ62に送られるTDO信号により、最適なチルト制御が実現される。上述した如く、FDOとは、「focus drive out 」の略称とされる。また、TDOとは、「tracking drive out」の略称とされる。
光ディスク装置用チルト調整回路にてゲインが調整されることにより、OPU10が用いられて光ディスク500のデータが光ディスク装置1内に読み込まれるときのフォーカス方向Dfと、トラッキング方向Dtとのチルト動作は、短時間に行われる。
前記FDO信号は、フォーカスチルトバンドパスフィルタ61にて処理される。また、フォーカス方向Df(図3)に略沿った光ディスク500の回転周期Cfが、フォーカスチルトバンドパスフィルタ61(図1)にて取り出される。チルト制御を行うための必要とされるゲインが、ジッタに基づいて調整される。また、サーボ信号に基づいて、チルトコイル20に電流が流される。このような制御が行われることにより、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10から照射されるレーザ光LBの光軸LBaは、直角に維持される。
前記TDO信号は、トラッキングチルトバンドパスフィルタ62にて処理される。また、フォーカス方向Df(図5)に略沿った光ディスク500の回転周期Ctが、トラッキングチルトバンドパスフィルタ62(図1)にて取り出される。チルト制御を行うための必要とされるゲインが、ジッタに基づいて調整される。また、サーボ信号に基づいて、チルトコイル20に電流が流される。このような制御が行われることにより、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10から照射されるレーザ光LBの光軸LBaは、直角に維持される。
面振れディスク500F(図2)や、偏心ディスク500T(図4)等の検査用光ディスク500F,500T(図1)などにより、必要とされるゲインの設定を容易に調整す
ることができる。また、これまで使用してきたチルト信号に、TDO信号や、FDO信号を加算するものとされているので、これまでの特性に合わせられたものが使用可能とされる。また、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10から照射される光軸LBaは、常に直角とされるので、フォーカス落ちだけでなく、光ディスク500のデータ読取り性能も向上する。
ダイナミックチルト制御方法が行われる状態について、以下に具体的に説明する。
先ず、フォーカス調整が行われる状態について説明する。ディスク再生時またはディスク記録時に光ディスク500(図2)に面振れが生じると、面振れ成分がFDO信号となる(図1)。FDO信号が流されることにより、フォーカスサーボ動作が実行される。
ここで、ダイナミックチルト制御方法が行われないものとされた場合、フォーカスコイル21によるレンズホルダの上下動作だけでは、OBL13を備えるレンズホルダは、最適な姿勢とならない。光ディスク500の信号層520に対し、レンズホルダのOBL13により絞られたレーザ光LBの光軸LBaは、直角とならない。このため、光ディスク500の面振れ回転周期Cf(図3)に応じて、FDO信号を設定する(図1)。この場合、デジタルサーボ回路を用いる。
例えば光ディスク500がCAV方式のものであれば、光ディスク500が回転されたときに、OPU10が光ディスク500の内周側に位置していても、また、OPU10が光ディスク500の外周側に位置していても、光ディスク500の回転周期Cf(図3)は、一定とされる。
また、例えば光ディスク500(図1)がCLV方式のものとされたときには、線速度や、光ディスク500に対するOPU10の位置に応じて、光ディスク500の回転周期Cf(図3)を定める。また、線速度や、光ディスク500(図1)に対するOPU10のOBL13の位置に応じて、フォーカスチルトバンドパスフィルタ61の周波数を設定させる。そのときに、算出された出力値に係数を乗じて、繰返し計算を行う。ここでは、ジッタ計測回路40にて測定されたジッタに基づいて係数を調整する。前記係数がゲインとされる。
このようにして、ディスクの信号層520に対し、OPU10のOBL13により絞られたレーザ光LBの光軸LBaを直角となるように調整する。これにより、OPU10によって読み取られた信号に面振れ成分が加えられようとされた場合、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のレンズホルダの姿勢は、自動調整され、最適な状態で、光ディスク500のデータの読取りが行われる。
FT_GAINの係数範囲を0000h〜8000hと定め、ジッタを測定し、係数(ゲイン)を調整する。ディスク読込みが行われることで、サーボ調整が行われる。
ゲインすなわち係数が調整されるときの過程を、図6に示すフローチャートと共に説明する。ここでは、CD−ROM,CD−RなどのCD系の光ディスクが用いられて、ジッタにより、フォーカスチルト制御のためのゲインが調整される過程について説明する。
先ず、FT_GAINに初期値0000hを設定させる(S601)。また、iに0を設定させる(S601)。次に、ジッタを測定し、結果をjitter(i)としてメモリ(図示せず)に記憶させる(S602)。次に、iをインクリメントさせる(S603)。インクリメント(increment )とは、プログラミングで、繰返し処理などが行われる際に、数値を定められた大きさで増加させることを意味する。また、FT_GAINに1
000hを加算させる(S603)。
iが8よりも小さいときには(S604:No)、再びジッタを測定し、結果をjitter(i)としてメモリに記憶させる。iが8よりも小さいときには、S602→S603→S604→S602の工程が繰り返して行われる。iが8(S604:Yes)となるまで繰返し計算を行う。
iが8とされた場合、jに0を設定させる(S605)。次に、jitter_minに0×FFFF(最大値)を入力する(S606)。ジッタ測定結果とされるjitter(j)が、jitter_minよりも小さいときには(S607:Yes)、jitter_minにjitter(j)を設定させる(S608)。また、j_minにjを設定させる(S608)。また、S607の判断において、jitter(j)が、jitter_minと等しいときや(S607:No)、jitter(j)が、jitter_minよりも大きいときには(S607:No)、S608の処理は行われない。jが8よりも小さいときには(S609:Yes)、jをインクリメントさせる(S610)。jが8よりも小さいときには、S607→(S608)→S609→S610→S607の工程が繰り返して行われる。j=8のときに(S609:No)、最適FT_GAINに、1000h×j_minを設定させる(S611)。このようにして、調整工程は終了する。
次に、トラッキング調整が行われるときの状態について説明する。ディスク再生時またはディスク記録時に光ディスク500(図4)に偏心が生じると、偏心成分がTDO信号となる(図1)。TDO信号が流されることにより、トラッキングサーボ動作が実行される。
ここで、ダイナミックチルト制御方法が行われないものとされた場合、トラッキングコイル22によるレンズホルダのディスク内外周方向動作だけでは、OBL13を備えるレンズホルダは、最適な姿勢とならない。光ディスク500の信号層520に対し、レンズホルダのOBL13により絞られたレーザ光LBの光軸LBaは、直角とならない。このため、光ディスク500の偏心回転周期Ct(図5)に応じて、TDO信号を設定する(図1)。この場合、デジタルサーボ回路を用いる。
例えば光ディスク500がCAV方式のものであれば、光ディスク500が回転されたときに、OPU10が光ディスク500の内周側に位置していても、また、OPU10が光ディスク500の外周側に位置していても、光ディスク500の回転周期Ct(図5)は、一定とされる。
また、例えば光ディスク500(図1)がCLV方式のものとされたときには、線速度や、光ディスク500に対するOPU10の位置に応じて、光ディスク500の回転周期Ct(図5)を定める。また、線速度や、光ディスク500(図1)に対するOPU10のOBL13の位置に応じて、トラッキングチルトバンドパスフィルタ62の周波数を設定させる。そのときに、算出された出力値に係数を乗じて、繰返し計算を行う。ここでは、ジッタ計測回路40にて測定されたジッタに基づいて係数を調整する。前記係数がゲインとされる。
このようにして、ディスクの信号層520に対し、OPU10のOBL13により絞られたレーザ光LBの光軸LBaを直角となるように調整する。これにより、OPU10によって読み取られた信号に偏心成分が加えられようとされた場合、光ディスク500の信号層520に対し、OPU10のレンズホルダの姿勢は、自動調整され、最適な状態で、光ディスク500のデータの読取りが行われる。
TT_GAINの係数範囲を0000h〜8000hと定め、ジッタを測定し、係数(ゲイン)を調整する。ディスク読込みが行われることで、サーボ調整が行われる。
ゲインすなわち係数が調整されるときの過程を、図7に示すフローチャートと共に説明する。ここでは、CD−ROM,CD−RなどのCD系の光ディスクが用いられて、ジッタにより、トラッキングチルト制御のためのゲインが調整される過程について説明する。
先ず、TT_GAINに初期値0000hを設定させる(S701)。また、iに0を設定させる(S701)。次に、ジッタを測定し、結果をjitter(i)としてメモリ(図示せず)に記憶させる(S702)。次に、iをインクリメントさせる(S703)。上述した如く、インクリメント(increment )とは、プログラミングで、繰返し処理などが行われる際に、数値を定められた大きさで増加させることを意味する。また、TT_GAINに1000hを加算させる(S703)。
iが8よりも小さいときには(S704:No)、再びジッタを測定し、結果をjitter(i)としてメモリに記憶させる。iが8よりも小さいときには、S702→S703→S704→S702の工程が繰り返して行われる。iが8(S704:Yes)となるまで繰返し計算を行う。
iが8とされた場合、jに0を設定させる(S705)。次に、jitter_minに0×TTTT(最大値)を入力する(S706)。ジッタ測定結果とされるjitter(j)が、jitter_minよりも小さいときには(S707:Yes)、jitter_minにjitter(j)を設定させる(S708)。また、j_minにjを設定させる(S708)。また、S707の判断において、jitter(j)が、jitter_minと等しいときや(S707:No)、jitter(j)が、jitter_minよりも大きいときには(S707:No)、S708の処理は行われない。jが8よりも小さいときには(S709:Yes)、jをインクリメントさせる(S710)。jが8よりも小さいときには、S707→(S708)→S709→S710→S707の工程が繰り返して行われる。j=8のときに(S709:No)、最適TT_GAINに、1000h×j_minを設定させる(S711)。このようにして、調整工程は終了する。
上記光ディスク装置用チルト調整回路は、例えば「CD−ROM」,「DVD−ROM」などに対応したデータ読出し専用の光ディスク装置に装備可能とされる。また、上記光ディスク装置用チルト調整回路は、例えば、「CD−ROM」,「DVD−ROM」などの読出し専用の光ディスクや、「CD−R」,「DVD−R」,「DVD+R」などの追記型の光ディスクや、「CD−RW」,「DVD−RW」,「DVD+RW」,「DVD−RAM」,「HD−DVD」,「Blu ray Disc」などの書込み/消去や書換え可能なタイプの光ディスクに対応した光ディスク装置に装備可能とされる。
また、上記ディスク装置1は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータや、デスクトップ型パーソナルコンピュータなどのパーソナルコンピュータや、CDプレーヤなどの音響機器や、DVDプレーヤなどの音響/映像機器などに装備可能なものとされる。また、上記光ディスク装置1は、CD系光ディスクや、DVD系光ディスク等の複数のメディアに対応可能なものとされる。メディア(media )とは、情報を記録して媒介するものや情報を記録して伝達するものを意味する。本発明のものは、図示されたものに限定されるものではない。本発明のものは、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能なものとされる。
本発明に係る光ディスク装置用チルト調整回路の一実施形態を示すシステム構成図である。 面振れディスクの動作状態を示す説明図である。 面振れディスクが回動されたときの揺動周期を示す波形図である。 偏心ディスクの動作状態を示し、(a)は、偏心ディスクのディスク外周側に向けて対物レンズが傾けられた状態を示す説明図、(b)は、偏心ディスクのディスク内周側に向けて対物レンズが傾けられた状態を示す説明図である。 偏心ディスクが回動されたときの揺動周期を示す波形図である。 フォーカスチルト調整が行われるときの工程を示すフローチャートである。 トラッキングチルト調整が行われるときの工程を示すフローチャートである。
符号の説明
1 光ディスク装置
10 OPU(光ピックアップ装置)
11 LD(発光素子)
13 OBL(対物レンズ)
15 PDIC(光検出器)
20 チルト調整用コイル(チルトコイル)
21 フォーカスコイル
22 トラッキングコイル
30 フロントエンド処理部(光出力信号処理回路)
40 ジッタ計測回路
41 フォーカスサーボ回路
42 トラッキングサーボ回路
51 フォーカスコイル駆動回路
52 トラッキングコイル駆動回路
61 フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路(バンドパスフィルタ回路)
62 トラッキングチルトバンドパスフィルタ回路(バンドパスフィルタ回路)
71 フォーカスチルト信号調整回路(チルト信号調整回路)
72 トラッキングチルト信号調整回路(チルト信号調整回路)
80 マイクロコンピュータ(制御部)
90 オフセット調整回路
100 加算回路
120 チルトコイル駆動回路
210 フィルタ特性変更回路
230 スピンドルモータ駆動回路
250 スピンドルモータ
500 光ディスク(ディスク)
500F 面振れディスク(光ディスク)
500T 偏心ディスク(光ディスク)
501 内周部
502 外周部
505 ディスク面
510 ピット(記録部)
520 信号層(信号面)
Af,At 角度
Cf,Ct 回転周期(回動周期)
Da ディスク上下方向(上下方向)
Da 下側方向
Da 上側方向
Db ディスク内外方向(内外方向)
Db 内側方向
Db 外側方向
Df フォーカス方向
Dt トラッキング方向
FDO フォーカス制御信号
LB レーザ光
LBa 光軸
TDO トラッキング制御信号

Claims (13)

  1. 光ピックアップ装置の発光素子から出射されたレーザ光の光軸を、光ディスクの信号面に対して略直交させる光ディスク装置用チルト調整回路であって、
    前記光ピックアップ装置の光検出器によって検出された信号の揺らぎを測定可能なジッタ計測回路と、
    前記光ディスクの前記信号面に対し、該光ピックアップ装置の対物レンズに角度ずれが生じようとされたときに、該ジッタ計測回路にて検出されたジッタに基づいて、該対物レンズの該角度ずれを調整させるフォーカスチルト信号調整回路と
    を備えることを特徴とする光ディスク装置用チルト調整回路。
  2. 前記光検出器によって検出された前記信号を、高い周波数の信号とされるRF信号として出力させる光出力信号処理回路を備え、
    前記ジッタ計測回路に該RF信号が入力されたときに、該RF信号の揺らぎに対応して、前記ジッタが検出されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  3. 前記光ディスクの記録部に対し、前記信号面に略直交する方向に沿って前記対物レンズが位置ずれを起こすフォーカスエラーが生じようとされたときに、前記光検出器によって検出された前記信号からフォーカスエラー信号を生成する光出力信号処理回路を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  4. 前記フォーカスエラー信号に基づいて、前記対物レンズのフォーカスサーボ動作を実行可能とさせるフォーカスサーボ回路を備えることを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  5. 前記フォーカスサーボ回路から出力されたフォーカス制御信号が入力され、該フォーカス制御信号に基づいて、前記光ディスクの回動周期に対応した信号を抽出するフォーカスチルトバンドパスフィルタ回路を備えることを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  6. 前記フォーカスチルト信号調整回路は、前記フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路にて抽出された信号のレベルを調整可能なものとされたことを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  7. 前記フォーカスチルトバンドパスフィルタ回路のフィルタ特性を変更可能なフィルタ特性変更回路を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  8. 前記光ディスクが面振れディスクとされ、
    該面振れディスクの前記信号面に対し、前記光ピックアップ装置の前記対物レンズがフォーカス方向に略沿って揺動され、該面振れディスクの該信号面に対し、該光ピックアップ装置の該対物レンズに前記角度ずれが生じようとされたときに、
    前記フォーカスチルト信号調整回路は、前記ジッタに基づいて、該対物レンズの該角度ずれを補正可能な信号を生成することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  9. 前記ジッタ計測回路にて検出された前記ジッタに基づいて、前記対物レンズの前記角度ずれが調整されるときに用いられる制御調整信号を生成し、該制御調整信号を前記フォーカスチルト信号調整回路に送信する制御部を備えることを特徴とする請求項1〜8の何れ
    か1項に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  10. 前記光ディスクの前記信号面に対して、前記光ピックアップ装置の前記対物レンズに前記角度ずれが生じようとされたときに、該角度ずれを補正させるためのオフセット信号を出力するオフセット調整回路を備えることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  11. 前記ジッタに基づいて前記オフセット調整回路から前記オフセット信号を出力させるオフセット出力制御信号が制御部にて生成され、該制御部から該オフセット調整回路に該オフセット出力制御信号が送信されることを特徴とする請求項10に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  12. 前記フォーカスチルト信号調整回路から出力されるフォーカスチルト調整用信号に、前記オフセット調整回路から出力される前記オフセット信号を加算させる加算回路を備えることを特徴とする請求項10又は11に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
  13. 前記加算回路から出力された加算信号が入力されるチルトコイル駆動回路を備え、
    前記光ピックアップ装置の前記対物レンズの角度を調整するために、該加算信号に基づいて、該光ピックアップ装置のチルト調整用コイルに送られる駆動信号が、該チルトコイル駆動回路にて生成されることを特徴とする請求項12に記載の光ディスク装置用チルト調整回路。
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